JP2003213216A - シルバーメタリック粉体塗料 - Google Patents

シルバーメタリック粉体塗料

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JP2003213216A
JP2003213216A JP2002018750A JP2002018750A JP2003213216A JP 2003213216 A JP2003213216 A JP 2003213216A JP 2002018750 A JP2002018750 A JP 2002018750A JP 2002018750 A JP2002018750 A JP 2002018750A JP 2003213216 A JP2003213216 A JP 2003213216A
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silver metallic
particles
coating material
powder coating
resin particles
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JP2002018750A
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Tsutomu Sugiyama
勉 杉山
Nobuto Tanaka
宣人 田中
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Tomoegawa Co Ltd
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Tomoegawa Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドライブレンド法により製造でき、トリボ帯
電スプレーガン用シルバーメタリック塗装に好適に使用
することができ、さらに、溶剤系シルバーメタリック塗
料により得られる塗膜と同等の品質を有するシルバーメ
タリック粉体塗膜を得ることができるシルバーメタリッ
ク粉体塗料を提供する。 【解決手段】 酸化チタンを、結着樹脂と硬化剤の合計
に対して0.5〜6.0重量%含有した樹脂粒子と、シ
ルバーメタリック粒子とをドライブレンドした後に、流
動性付与剤を添加して、シルバーメタリック粉体塗料を
作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トリボ帯電スプレ
ーガン方式の塗装機での使用に適するシルバーメタリッ
ク粉体塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、メタリック塗装には、メタリック
粒子、結着樹脂、および有機溶剤からなる溶剤塗料が一
般に用いられている。この溶剤塗料においては、有機溶
剤中に塗料成分を均一に溶解分散せしめている。静電ス
プレー塗装などの塗装時において溶剤塗料を用いると、
樹脂成分とメタリック粒子とが分離しないため、個々の
霧状粒子の帯電性が均一であるという特徴がある。この
均一な帯電性のため、溶剤塗料中にはメタリック粒子を
比較的多量に含有させることが可能であり、緻密でメタ
リック感の優れたメタリック塗膜を形成することが可能
である。
【0003】しかしながら、溶剤塗料は、塗装時に有機
溶剤が揮発することがその性質上避けられないので、人
体または環境に対して望ましくない。したがって、溶剤
塗料を使用する場合には、十分な換気を行うなどの対処
が必要となる。そこで、この溶剤塗料における本質的な
問題を避けるため、メタリック粒子を含有した粉体塗料
による塗装が、従来の溶剤塗料に代るものとして提案さ
れている。このような粉体塗料を用いると、有機溶媒を
使用せずに塗装を行うことが可能であるので、本質的に
上記のような問題が生じないという利点がある。
【0004】一般にメタリック粉体塗料の製造には、生
産性および製造コスト等の面から、結着樹脂およびメタ
リック粒子を含有する原材料を溶融混練した後に粉砕す
る混練粉砕法と、予め混練粉砕法によりメタリック粒子
を含まない樹脂粒子を製造した後にメタリック粒子を混
合するドライブレンド法等が挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、メタリ
ック塗装用粉体塗料の製造を混練粉砕法により行う場合
には以下のような問題が生じる。例えば粉体塗料のメタ
リック粒子としてアルミニウム粉を用いた場合、溶融混
練時の混練機内のシェアーによりアルミニウム粉が黒色
または灰色に変色してしまい、この得られた粉体塗料を
使用すると、金属光沢を有するメタリック塗膜を得るこ
とができない。
【0006】これに対し、もう一方の方法であるドライ
ブレンド法は、メタリック粒子と樹脂粒子とを単純にド
ライブレンドしてメタリック粒子の表面に樹脂粒子を付
着させることにより粉体塗料を製造するので、メタリッ
ク粒子が変色するという問題はなく、粉体塗料に適した
方法である。
【0007】しかしながら、この方法で製造される塗料
を塗装する際にも以下のような問題がある。例えばメタ
リック粒子としてアルミニウム粉を使用した粉体塗料を
塗装する際に、トリボ帯電方式のスプレー塗装ガンを用
いると、塗料中の樹脂粒子とアルミニウム粉との荷電性
の違いから、アルミニウム粉が樹脂粒子と分離してしま
い、スプレー塗装ガンの先端、その周辺部およびトリボ
発生筒内壁に、アルミニウム粉が選択的に付着してしま
う。このため、得られた塗装物では、メタリック調が出
ない、または均一な塗膜が得られないという問題や、ス
プレー塗装ガンの先端、その周辺部およびトリボ発生筒
内に付着したアルミニウム粉を取り除くために、塗装作
業を中断しなければならないという問題が生じる。さら
に、塗装時に上記のアルミニウム粉からなる付着物がス
プレーガンから剥がれて塗膜に付着した場合には、塗装
面に凸状のプツ(スピッツ)を形成してしまう。また、
粉体塗料粒子の帯電性が高いと、静電反発のため粉体塗
料粒子の付着が少ない部分ができて被塗着面に凹みが生
じる。
【0008】また、ドライブレンド法で作成するトリボ
帯電スプレーガン用メタリック粉体塗料における上記の
問題点を解決するため、次のような改良法が提案されて
いる。即ち、樹脂粒子と、メタリック粒子、例えばアル
ミニウム粉とをミキサー等に投入し、攪拌等の外力を加
えて十分に攪拌しながら、樹脂粒子のガラス転移点以上
の温度に加熱することにより、樹脂粒子とアルミニウム
粉とをより強く付着させる方が提案されている。この方
法により製造される粉体塗料では、メタリック粒子と樹
脂粒子とが塗装中に分離しがたくなるので、上記のよう
な塗装中の問題は改良できると考えられる。
【0009】しかしながら、この製造方法においては加
熱攪拌中に樹脂粒子の凝集粉が発生するという問題が生
じる。さらに、反応性の高い硬化系の熱硬化性樹脂粒子
を用いて加熱攪拌を行うと、硬化反応が始まってしまう
ため、高分子量の樹脂が塗料中で増加してしまう。その
ため、熱溶融時のフロー性が悪化して、塗膜の平滑性が
低下してしまうという問題が生じる。
【0010】さらに、ドライブレンド法には別の問題も
存在する。例えば樹脂粒子にアルミニウム粉を添加し、
ドライブレンドして製造された粉体塗料では、緻密性の
あるメタリック塗膜を得るためにアルミニウム粉の添加
量を多くすると、上記のスピッツと凹みが発生する。そ
のため、均一な光沢のある塗膜を得、かつ、塗装作業に
支障のない粉体塗料を得るためには、一般に樹脂粒子1
00重量部に対してアルミニウム粉を5重量部程度まで
しか添加することができない。したがって、ドライブレ
ンド法による塗料を使用して、塗装面にスピッツや凹み
がなく、緻密性のあるメタリック塗膜を得ることが困難
であった。
【0011】上記したように、従来のトリボ帯電スプレ
ーガン用メタリック粉体塗料では、塗装面にスピッツや
凹みがなく、緻密性が高く、かつ、溶剤塗料並みのメタ
リック塗膜を形成することができなかった。よって、本
発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ドラ
イブレンド法により製造でき、トリボ帯電スプレーガン
用シルバーメタリック塗装に好適に使用することがで
き、さらに、溶剤系シルバーメタリック塗料により得ら
れる塗膜と同等の品質(シルバーメタリック感、隠蔽
性、表面の凸凹なし)を有するシルバーメタリック粉体
塗膜を得ることができるシルバーメタリック粉体塗料を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のトリボ帯電スプ
レーガン用シルバーメタリック粉体塗料は、樹子粒子と
シルバーメタリック粒子とをドライブレンドした後に流
動性付与剤を添加して作製されたシルバーメタリック粉
体塗料であって、前記樹脂粒子は、酸化チタンが結着樹
脂と硬化剤の合計に対して0.5〜6.0重量%含有さ
れていることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明のトリボ帯電スプレ
ーガン用シルバーメタリック粉体塗料について詳しく説
明する。トリボ帯電スプレーガンは、トリボ発生筒部壁
面に設けられた負帯電性のフッ素樹脂と粉体塗料との摩
擦により粉体塗料粒子を帯電する。したがって、粉体塗
料粒子は適度な正帯電性を有することが必要とされる。
【0014】A.樹脂粒子 本発明における樹脂粒子は、結着樹脂を主成分とし、必
要に応じて硬化剤、硬化促進剤、流展剤、発泡防止剤、
充填剤(増粘剤)、着色剤、カップリング剤、酸化防止
剤、ワックス等を含有する。さらに、本発明における樹
脂粒子は、酸化チタンを結着樹脂と硬化剤の合計に対し
て0.5〜6.0重量%含有することが必要である。一
般的に酸化チタンは、粉体塗料に対し適度な正帯電性を
付与するので、トリボ帯電スプレーガンに好適である。
酸化チタンの含有量が0.5重量%未満であると、正帯
電性が不足し塗着効率が低下し、また、塗膜の隠蔽性も
不足する。一方、酸化チタンの含有量が6.0重量%を
超えると、正帯電性が過剰となり、静電反発による塗膜
表面の凹みが発生したり隠蔽性が過剰となり、塗膜のメ
タリック調が損なわれる。また、本発明における酸化チ
タンの体積平均粒子径は、0.05〜1.0μmが好ま
しい。
【0015】さらに、本発明における樹脂粒子は、熱硬
化性であることが好ましい。熱硬化性であると、熱処理
後の塗膜の平滑性、機械的強度、耐溶剤性、耐熱性およ
び耐候性などの塗膜特性が優れる。該樹脂粒子に用いら
れる結着樹脂としては、ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、ユ
リア樹脂、メラミン樹脂等が使用できる。また、硬化剤
や硬化促進剤としては、二塩基酸類、イソシアネート
類、アミン類、ポリアミド類、酸無水物類、ポリスルフ
ィド類、三フッ化ホウ素、酸ジヒドラジド類、イミダゾ
ール類、ジシアンジアミド類、イミダゾリン類等が挙げ
られる。流展剤としては、アクリルオリゴマー、シリコ
ーン等が挙げられる。発泡防止剤としては、ベンゾイン
等が挙げられる。充填剤としては、硫酸バリウム、炭酸
カルシウム、タルク、シリカ、酸化アルミニウム、水酸
化アルミニウム、ケイ酸カルシウム等が挙げられる。着
色剤としては、酸化チタン、酸化クロム、酸化鉄、カー
ボンブラック、銅フタロシアニン、アゾ染料、縮合多環
顔料等が挙げられる。
【0016】本発明においては、樹脂粒子の体積平均粒
子径が10〜30μmであること好ましく、10〜25
μmが好適である。樹脂粒子の体積平均径が10μm未
満になると、ファンデルワールス力などに起因する粒子
間力が大きくなるため、当該樹脂粒子の流動性および貯
蔵安定性が悪化してしまい、このような熱硬化性樹脂粒
子を用いた粉体塗料では塗装作業性が悪くなるため好ま
しくない。逆に、体積平均粒子径が30μmを越える
と、シルバーメタリック粒子に対する樹脂粒子の粒子径
が相対的に大きくなる。そのため、このような粉体塗料
を用いた粉体塗料では、トリボ帯電スプレーガン塗装の
際に、被塗装物上にシルバーメタリック粒子が被塗装物
表面と平行して付着し難しくなるため、塗膜のシルバー
メタリック感が低下するため好ましくない。
【0017】B.シルバーメタリック粒子 本発明におけるシルバーメタリック粒子は、塗膜にシル
バーメタリック調を付与するために必要である。このシ
ルバーメタリック粒子は、扁平な形状を有する金属粒子
等であり、シルバーメタリック調を発現するための材質
としては、アルミニウム、亜鉛、銀、白金、ニッケル、
錫、ステンレス等を、単独でまたは2種以上混合して使
用する。これらの中でも、特に、アルミニウム粉がシル
バーメタリック粒子として好ましく、特にシリカで表面
処理されたアルミニウム粉が好ましい。シリカで表面処
理されたアルミニウム粉は、ドライブレンド時において
樹脂粒子の付着が強く、スピッツを発生させにくい。
【0018】ここで、扁平な形状とは、当該金属粒子が
面と面との間で押しつぶされた状態をいい、押しつぶさ
れることにより対向した平面を有していることを特徴と
する形状をいう。さらに、ここで平面とは、球や不定形
と比較して平らであれば足り、ひずみ、反り、湾曲、凹
凸等があってもよい。また、上記の対向した面同士は、
必ずしも平行でなくても良い。
【0019】また、本発明に用いるシルバーメタリック
粒子としては、体積平均粒子径が10〜40μmのもの
を使用することができるが、緻密性のある均一なシルバ
ーメタリック塗膜を形成するには、体積平均粒子径が1
5〜30μmであることが好ましい。
【0020】さらに、本発明におけるシルバーメタリッ
ク粒子の配合量は、樹脂粒子とシルバーメタリック粒子
の合計に対して7〜12重量%が好ましい。シルバーメ
タリック粒子の配合比が7重量%未満では、シルバーメ
タリック調や隠蔽性が不足し、一方、12重量%を超え
ると、スピッツが発生し易くなる。
【0021】C.流動性付与剤 本発明のシルバーメタリック粉体塗料に適宜用いられる
流動性付与剤としては、一次粒子が0.1μm以下の、
シリカ、アルミナ、酸化チタン等に代表される無機物の
超微粒子や、スチレンやメチルメタクリレートやメチル
シリコーン等に代表される架橋樹脂超微粒子、さらに
は、ステアリン酸亜鉛等の金属石鹸等が含まれる。これ
らの中でも、本発明においてはアルミナが特に好まし
い。アルミナは、シルバーメタリック粒子として最も一
般的であるアルミニウムとの混和性が良く、粉体塗料中
に均一に存在することが可能で、優れた流動性を発揮
し、粉体塗装中の各成分の凝集を防ぎ、均一な塗膜を形
成させることができる。
【0022】D.シルバーメタリック粉体塗料の製造方
法 先ず、樹脂粒子を製造するには、例えば、熱硬化性樹
脂、硬化剤、酸化チタンおよび必要に応じて応じて添加
するその他の原材料を用意し、これをミキサーまたはブ
レンダー等を用いて乾式混合する。混合後、ニーダーに
より原材料を溶融混練し、冷却する。次に、冷却された
溶融混練物を機械式または気流式の粉砕機を用いて粉砕
し、その後、気流式の分級機により分級して、本発明の
シルバーメタリック粉体塗料に用いる熱硬化性樹脂粒子
を得ることができる。また、本発明においては、上述の
溶触混練法により製造されるものの他に、例えば、スプ
レードライ法や重合法によっても、熱硬化性樹脂粒子を
製造することができる。
【0023】次に、上記の樹脂粒子とシルバーメタリッ
ク粒子とをドライブレンドする。ドライブレンドの方法
については特に限定されないが、ヘンシェルミキサーや
スーパーミキサーが使用できる。ドライブレンドによ
り、シルバーメタリック粒子の周囲に樹脂粒子が付着す
る。樹脂粒子とシルバーメタリック粒子の密着性を高め
るには、ブレンド時に樹脂粒子のガラス転移点以上に加
熱することが好ましいが、加熱が過剰であると樹脂粒子
同士が凝集して塊になってしまうこともあるので、各々
の事例において上限を特定する必要があり、一般的に
は、加熱温度はガラス転移点よりも10℃高い温度まで
であることが望ましい。
【0024】また、本発明においては、樹脂粒子とシル
バーメタリック粒子とをドライブレンドした後に流動性
付与剤を添加することが必要である。流動性付与剤と同
時にブレンドすると、シルバーメタリック感や隠蔽性が
低下する。
【0025】なお、樹脂粒子のガラス転移点(Tg)の
測定法は次の通りである。先ず、測定試料を約10mg
計量してアルミニウム製セルに入れ、Tg測定装置(セ
イコー電子工業社製、商品名:SSC−5200)に載
置し、1分間に50ミリリットルのNガスを吹き込
む。そして、20〜150℃の範囲を1分間あたり10
℃の割合で昇温させ、次いで、150℃から20℃に急
冷させた後、再度、上記の昇温を行ったときの吸熱ピー
ク温度をガラス転移点とする。
【0026】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を示す。なお、
本発明はこれに限定されるものではない。また、配合部
数はすべて重量部である。
【0027】<実施例1> 1.樹脂粒子の作製 下記配合比からなる原料をスーパーミキサーで混合した
後に、110℃の温度条件下で加圧ニーダーにより溶融
混練し、冷却後にハンマークラッシャーで粗粉砕した。
その後、ジェットミルで粉砕しながら風力分級機により
体積平均粒子径20μmの樹脂粒子を得た。 ・ポリエステル樹脂(大日本インキ化学工業社製、商品名:ファインディックM −8010) 86部 ・硬化剤(ヒュルスジャパン社製、商品名:ペスタゴンB−1530)14部 ・硬化促進剤(三共有機合成社製、商品名:スタンOMF) 0.3部 ・流展剤(日本モンサント社製、商品名:モダフローパウダー3) 0.5部 ・発泡防止剤(みどり化学社製、商品名:ベンゾイン) 0.5部 ・酸化チタン(石原産業社製、商品名:タイペークCR−90) 1部
【0028】2.ドライブレンド 三井鉱山社製の75Lヘンシェルミキサーのジャケット
に温水を流し、下記配合比からなる原料を全量で16k
g投入後、回転数1350rpmの条件下で運転し、粉
体樹脂のガラス転移点である56℃よりやや高い63℃
に到達するまで10分間攪拌し、その後、冷水を流しな
がら常温になるまで攪拌し、ドライブレンド粒子を得
た。 ・上記で得られた樹脂粒子 90部 ・シルバーメタリック粒子(エカレト社製、商品名:PCR507、アルミニウ ム粒子) 10部
【0029】3.流動性付与剤の添加 下記配合比で、ドライブレンド粒子に流動性付与剤を添
加し、回転数1350rpmで5分間攪拌した。その
後、混合物を混合槽から排出し、振動フルイ機により1
00メッシュをパスさせて、本発明の実施例1のトリボ
帯電スプレーガン用シルバーメタリック粉体塗料を得
た。 ・上記で得られたドライブレンド粒子 100部 ・流動性付与剤(日本アエロジル社製、商品名:アルミナC) 1部
【0030】<実施例2>樹脂粒子中の酸化チタンを
5.0重量%とした以外は、実施例1と同様にして本発
明の実施例2のトリボ帯電スプレーガン用シルバーメタ
リック粉体塗料を得た。
【0031】<実施例3>樹脂粒子の酸化チタンを0.
5重量%とした以外は、実施例1と同様にして本発明の
実施例3のトリボ帯電スプレーガン用シルバーメタリッ
ク粉体塗料を得た。
【0032】<比較例1>樹脂粒子中の酸化チタンを
7.0重量%とした以外は、実施例1と同様にして比較
例1のトリボ帯電スプレーガン用シルバーメタリック粉
体塗料を得た。
【0033】<比較例2>樹脂粒子中の酸化チタンを
0.4重量%とした以外は、実施例1と同様にして比較
例2のトリボ帯電スプレーガン用シルバーメタリック粉
体塗料を得た。
【0034】<比較例3>樹脂粒子中の酸化チタンをシ
リカ(龍森社製、商品名:ヒューズレックスWX)に代
えた以外は、実施例1と同様にして比較例4のトリボ帯
電スプレーガン用シルバーメタリック粉体塗料を得た。
【0035】<比較例4>流動性付与剤を樹脂粒子およ
びシルバーメタリック粒子と一緒にドライブレンドした
以外は、実施例1と同様にして比較例4のトリボ帯電ス
プレーガン用シルバーメタリック粉体塗料を得た。
【0036】4.塗膜形成評価 トリボ帯電方式の静電スプレー塗装ガン(松尾社製、ト
リボ型静電塗装機SFC−QTR100D/T−2m)
を用いて、吐出量:50g/分、搬送エアー圧:1.5
kgf/cm、加圧エアー圧:0.5kgf/cm
の条件で、上記の各実施例および比較例のシルバーメタ
リック粉体塗料を、日本テストパネル社製のSPCC
(商品名:PB−137M)に塗装した。その際、被塗
装物とガン先端との距離は20cmに保ち、膜厚が約4
0μmになるように塗装した。次いで、被塗装物を18
0℃で20分間熱処理し、シルバーメタリック塗膜を形
成させた。その後、得られた塗膜に対して、溶剤系シル
バーメタリック塗料による塗膜と比較し、塗膜のメタリ
ック感および隠蔽性について目視にて評価し、その結果
を表1に示した。なお、メタリック感の評価基準は、塗
膜に優れたシルバーメタリック感があった場合を○、シ
ルバーメタリック感があった場合を△、シルバーメタリ
ック感がなかった場合を×とし、また、隠蔽性の評価基
準は、塗膜が隠蔽性に優れていた場合を○、隠蔽性があ
った場合を△、隠蔽性に劣っていた場合を×とした。
【0037】さらに、70cm×70cmの鉄板を被塗
装物として利用し、上記と同様の条件で、各実施例およ
び比較例のシルバーメタリック粉体塗料を1分間噴射
し、スピッツの発生および凹みの発生の有無を確認し、
その結果を表1に示した。なお、スピッツの発生の評価
基準は、塗膜にスピッツが発生しなかった場合を○、ス
ピッツが発生がした場合を×とし、また、凹みの発生の
評価基準は、塗膜に凹みが発生しなかった場合を○、凹
みが発生した場合を×とした。
【0038】
【表1】
【0039】表1に示したように、本発明のシルバーメ
タリック粉体塗料は、溶剤系のシルバーメタリック塗料
による塗膜と同等のシルバーメタリック塗膜を形成する
ことができた。これに対し、酸化チタンが過剰であった
比較例1では、良好なシルバーメタリック感が得られな
かった。また、酸化チタンが不足していた比較例2で
は、隠蔽性が得られず、また、スピッツの発生があっ
た。さらに、酸化チタンを含有していない比較例3で
は、シルバーメタリック感も隠蔽性も得られず、また、
スピッツの発生があった。また、流動性付与剤を同時に
ドライブレンドした比較例4においても、シルバーメタ
リック感も隠蔽性も得られず、また、スピッツの発生が
あった。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のトリボ帯
電スプレーガン用シルバーメタリック粉体塗料は、酸化
チタンを結着樹脂と硬化剤の合計に対して0.5〜6.
0重量%含有した樹脂粒子と、シルバーメタリック粒子
とをドライブレンドした後に、流動性付与剤を添加した
ものであり、このシルバーメタリック粉体塗料を用いる
ことによって、溶剤系シルバーメタリック塗料により得
られる塗膜と同等の品質(シルバーメタリック感、隠蔽
性、表面の凸凹なし)を有するシルバーメタリック粉体
塗膜を得ることができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成15年3月31日(2003.3.3
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】また、ドライブレンド法で作成するトリボ
帯電スプレーガン用メタリック粉体塗料における上記の
問題点を解決するため、次のような改良法が提案されて
いる。即ち、樹脂粒子と、メタリック粒子、例えばアル
ミニウム粉とをミキサー等に投入し、攪拌等の外力を加
えて十分に攪拌しながら、樹脂粒子のガラス転移点以上
の温度に加熱することにより、樹脂粒子とアルミニウム
粉とをより強く付着させる方が提案されている。この
方法により製造される粉体塗料では、メタリック粒子と
樹脂粒子とが塗装中に分離しがたくなるので、上記のよ
うな塗装中の問題は改良できると考えられる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】<比較例3>樹脂粒子中の酸化チタンをシ
リカ(龍森社製 商品名:ヒューズレックスWX)に代
えた以外は、実施例1と同様にして比較例のトリボ帯
電スプレーガン用シルバーメタリック粉体塗料を得た。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】さらに、70cm×70cmの鉄板を被塗
装物として利用し、上記と同様の条件で、各実施例およ
び比較例のシルバーメタリック粉体塗料を1分間噴射
し、スピッツの発生および凹みの発生の有無を確認し、
その結果を表1に示した。なお、スピッツの発生の評価
基準は、塗膜にスピッツが発生しなかった場合を○、ス
ピッツが発生した場合を×とし、また、凹みの発生の評
価基準は、塗膜に凹みが発生しなかった場合を○、凹み
が発生した場合を×とした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 CC032 CG141 CG142 DA041 DA101 DA141 DA161 DB001 DD001 DG111 DG151 DG161 DG191 DH001 DL032 EA011 HA066 HA216 HA446 JA47 JA48 JB01 JB32 KA03 KA08 KA15 LA06 MA02 NA01 PA06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂粒子とシルバーメタリック粒子をド
    ライブレンドした後に流動性付与剤を添加して作製され
    たシルバーメタリック粉体塗料であって、前記樹脂粒子
    は、酸化チタンが結着樹脂と硬化剤の合計に対して0.
    5〜6.0重量%含有されていることを特徴とするトリ
    ボ帯電スプレーガン用シルバーメタリック粉体塗料。
  2. 【請求項2】 前記樹脂粒子は、体積平均粒子径が10
    〜30μmであること特徴とする請求項1に記載のトリ
    ボ帯電スプレーガン用シルバーメタリック粉体塗料。
  3. 【請求項3】 前記シルバーメタリック粒子はアルミニ
    ウム粉であり、その配合量が、樹脂粒子とシルバーメタ
    リック粒子の合計に対し、7〜12重量%であることを
    特徴とする請求項1に記載のトリボ帯電スプレーガン用
    シルバーメタリック粉体塗料。
  4. 【請求項4】 前記流動性付与剤はアルミナであること
    を特徴とする請求項1に記載のトリボ帯電スプレーガン
    用シルバーメタリック粉体塗料。
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