JP2003212614A - 合わせガラス用中間膜 - Google Patents

合わせガラス用中間膜

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JP2003212614A JP2002011655A JP2002011655A JP2003212614A JP 2003212614 A JP2003212614 A JP 2003212614A JP 2002011655 A JP2002011655 A JP 2002011655A JP 2002011655 A JP2002011655 A JP 2002011655A JP 2003212614 A JP2003212614 A JP 2003212614A
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Minoru Nakajima
稔 中嶋
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Sekisui Chemical Co Ltd
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    • B32B17/10587Surface roughness created by embossing

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えばオートクレーブによる本圧着工程を必
要とすることなく、真空脱気法による予備圧着工程兼本
圧着工程のみで、透明性、接着性、耐貫通性、耐候性等
の合わせガラスとして必要な基本性能に優れ、且つ、モ
アレ模様が出現しないか又はモアレ模様による不具合が
生じない合わせガラスを得ることが出来る合わせガラス
用中間膜を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂シートの両面に刻線状の凹
部及び凸部からなる多数のエンボスが形成された合わせ
ガラス用中間膜であって、上記凹部は溝形状を有し、少
なくとも片面に形成されたエンボスの、20〜30℃の
温度で測定した凹部の溝深さ(Rzg1)、中間膜を3
0〜50℃の温度下に10〜20分間放置した後に20
〜30℃の温度で測定した凹部の溝深さ(Rzg2)及
び中間膜を80〜100℃の温度下に1〜10分間放置
した後に20〜30℃の温度で測定した凹部の溝深さ
(Rzg3)の関係が、Rzg2>0.8Rzg1であ
り、且つ、Rzg3<0.6Rzg1であることを特徴
とする合わせガラス用中間膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合わせガラス用中
間膜に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス板の間に、可塑化ポリビニルブチ
ラール樹脂シートのような熱可塑性樹脂シートからなる
合わせガラス用中間膜を挟み互いに接着させて得られる
合わせガラスは、自動車、航空機、建築物等の窓ガラス
に広く使用されている。
【0003】この種の合わせガラスは、通常、少なくと
も2枚のガラス板の間に中間膜を挟み、これをニップロ
ールを通して扱くか(扱き脱気法)、又は、ゴムバッグ
に入れて減圧吸引し(真空脱気法)、ガラス板と中間膜
との間に残留する空気を脱気しながら予備圧着し、次い
で、例えばオートクレーブ内で加熱加圧して本圧着を行
う事により製造される。
【0004】上記合わせガラスに用いられる中間膜に
は、透明性、接着性、耐貫通性、耐候性等の中間膜とし
て必要な基本性能に優れていることは勿論のこと、保管
中に中間膜同士がブロッキングしないこと、ガラス板の
間に中間膜を挟む際の取扱い性が良好であること、空気
の巻き込みや残存による気泡の発生を防止するために、
予備圧着工程における脱気性が優れていること等が要求
される。
【0005】更に近年、合わせガラスが自動車用サイド
ガラスや建築用窓ガラス等に多用されるようになってき
たのに伴い、例えば高温高圧のオートクレーブによる本
圧着を行うことなく、例えば真空脱気法による予備圧着
のみで上記優れた性能を兼備する合わせガラスを得るこ
とが出来る中間膜(ノンオートクレーブ中間膜)や合わ
せガラスの製造方法が要求されており、種々の試みがな
されている。
【0006】例えば、特開平8−104551号公報に
は、中間膜の含水量及び真空脱気法による予備圧着工程
の条件を細かく規定することにより、ノンオートクレー
ブ法で合わせガラスを製造する方法が開示されている。
【0007】しかし、上記公報に開示されている合わせ
ガラスの製造方法では、予備圧着工程が煩雑になるとい
う問題点がある。
【0008】又、通常、中間膜の両面には脱気性を良く
するために微細な凹部と凸部とからなる多数のエンボス
が形成されている。上記凹部及び凸部の形態としては、
例えば、多数の凸部とこれらの凸部に対応する多数の凹
部とからなる各種の凹凸模様があり、エンボス形状につ
いても、粗さ、配置間隔、大きさ等種々の形状因子が開
示されている。しかし、中間膜の両面に規則的なエンボ
スが形成されていると、互いの回折面の干渉により、一
般にモアレ模様(モアレ現象)と呼称される縞状の回折
像が出現する。特に、脱気性に優れている刻線状の凹部
が形成されている場合にモアレ模様の出現が顕著とな
る。
【0009】上記モアレ模様は、外観の面から好ましく
ないばかりか、中間膜の裁断時や合わせ加工の作業時
に、キラキラと目につく干渉縞の変化等により、作業者
の目を疲れさせたり、乗物酔いのような症状を生じさ
せ、その結果、作業性の低下をもたらすという問題点が
ある。又、規則的に配置されたエンボスが片面のみに付
与された中間膜の場合であっても、それを複数枚重ね合
わせて作業する際には、やはりモアレ模様が出現し、同
様に作業性の低下を来すという問題点がある。
【0010】このため、例えば、特表平9−50807
8号公報には、凹凸形状において刻線状の凹部を規則的
に配置し、そのパターンを各面で交差角度25度以上
に、より好ましくは交差角度90度にすることによって
モアレ模様を解消する中間膜が開示されている。又、特
開2000−319045号公報には、中間膜の一方の
面のエンボスの配置間隔と他方の面のエンボスの配置間
隔とを異なるように形成させることによってモアレ模様
を解消する中間膜が開示されている。更に、特開200
1−163641号公報には、中間膜の長尺方向と刻線
状の凹部との交差角度を25度未満とすることによって
モアレ模様を解消する中間膜が開示されている。
【0011】上記特表平9−508078号公報に開示
されている方法において、モアレ模様を解消するために
交差角度90度の刻線を付与した形状は、刻線角度45
度のロールを用いて熱転写されることが公知である。し
かし、ロールの刻線角度が大きくなるほど転写が困難に
なる。一般には、転写の長尺方向に対して平行な縦刻線
形状が最も形成容易であり、横刻線形状は転写の際に厳
密な温度制御と高い圧力とを必要とする。
【0012】又、上記の各方法で得られた中間膜を合わ
せガラスに適用する際には、予備圧着工程における脱気
開始時の温度を厳密に制御しないと、合わせガラス構成
体(例えば、ガラス/中間膜/ガラス)の周縁部が先に
シールされる周縁部シール先行現象が発生し、合わせガ
ラス構成体内部の脱気が更に不充分になるという問題点
がある。
【0013】上記周縁部シール先行現象の発生を防止す
る手段として、刻線状の凹凸形状の大きさに対応して脱
気を開始する時の温度を管理することにより、脱気開始
時に合わせガラス構成体を圧着する時のシール先行現象
を防止したり、又、エンボスの粗さを大きくする方法も
あるが、この場合、合わせガラス構成体の周縁部のシー
ルを確実に行うためには予備圧着工程における予備圧着
温度を大幅に高める必要が生じるという問題点がある。
又、中間膜の両面の刻線状の凹凸形状を成形性の観点か
ら平行にすると、中間膜の自着性が高くなって、中間膜
同士がブロッキングを起こし易くなり、取扱い性が悪く
なるという問題点がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点に鑑み、例えばオートクレーブによる本圧着工程
を必要とすることなく、真空脱気法による予備圧着工程
兼本圧着工程のみで、透明性、接着性、耐貫通性、耐候
性等の合わせガラスとして必要な基本性能に優れ、且
つ、モアレ模様が出現しないか又はモアレ模様による不
具合が生じない合わせガラスを得ることが出来る合わせ
ガラス用中間膜を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よる合わせガラス用中間膜は、熱可塑性樹脂シートの両
面に刻線状の凹部及び凸部からなる多数のエンボスが形
成された合わせガラス用中間膜であって、上記凹部は溝
形状を有し、少なくとも片面に形成されたエンボスの、
(1)20〜30℃の温度で測定した凹部の溝深さ(R
zg1)、(2)中間膜を30〜50℃の温度下に10
〜20分間放置した後に20〜30℃の温度で測定した
凹部の溝深さ(Rzg2)及び(3)中間膜を80〜1
00℃の温度下に1〜10分間放置した後に20〜30
℃の温度で測定した凹部の溝深さ(Rzg3)の関係
が、Rzg2>0.8Rzg1であり、且つ、Rzg3
<0.6Rzg1であることを特徴とする。
【0016】又、請求項2に記載の発明による合わせガ
ラス用中間膜は、上記請求項1に記載の合わせガラス用
中間膜において、熱可塑性樹脂シートの両面に刻線状の
凹部及び凸部からなる多数のエンボスが形成された合わ
せガラス用中間膜であって、中間膜の長尺方向に対して
角度が25度以下となるように凹凸形状が両面に形成さ
れ、一方の面の凹凸形状の配置間隔が他方の面の凹凸形
状の配置間隔の1.25〜1.75倍であり、且つ、両
面の凹凸形状の交差角度が0度又は5度以上であること
を特徴とする。
【0017】更に、請求項3に記載の合わせガラス用中
間膜は、上記請求項1又は請求項2に記載の合わせガラ
ス用中間膜において、熱可塑性樹脂シートの両面に刻線
状の主凹部及び主凸部からなる多数のエンボスが形成さ
れた合わせガラス用中間膜であって、上記主凹部は、溝
形状を有し、上記主凸部は、頭頂に上記主凹部及び主凸
部より微細な副凹部及び副凸部が形成された平面部を有
し、且つ、主凸部の配置間隔(P)に対する主凸部頭頂
の平面部の幅(W)の比率(W/P)が0.2以上であ
ることを特徴とする。
【0018】本発明の合わせガラス用中間膜に用いられ
る熱可塑性樹脂シートとしては、特に限定されるもので
はないが、例えば、可塑化ポリビニルアセタール系樹脂
シート、ポリウレタン系樹脂シート、エチレン−酢酸ビ
ニル系樹脂シート、エチレン−エチルアクリレート系樹
脂シート、可塑化塩化ビニル系樹脂シート等の従来から
合わせガラスの中間膜用として用いられている各種熱可
塑性樹脂シートが挙げられる。これらの熱可塑性樹脂シ
ートは、透明性、接着性、耐貫通性、耐候性等の中間膜
として必要な基本性能に優れており好適に用いられる
が、なかでも可塑化ポリビニルブチラール樹脂シートに
代表される可塑化ポリビニルアセタール系樹脂シートが
より好適に用いられる。
【0019】上記熱可塑性樹脂シートの膜厚は、合わせ
ガラスになされた時に必要な耐貫通性等を考慮して適宜
設定されれば良く、特に限定されるものではないが、従
来の中間膜と同様に、0.2〜2mm程度であることが
好ましい。
【0020】本発明の合わせガラス用中間膜は、上記熱
可塑性樹脂シートの両面に刻線状の凹部及び凸部からな
る多数のエンボスが形成されてなり、上記凹部は溝形状
を有する。上記エンボスは、整然と規則的に分布してい
ても良いし、雑然と不規則的に分布していても良いが、
一般的には、規則的に分布している方が好ましい。
【0021】上記エンボスの形状は、特に限定されるも
のではないが、一般的には、三角錘、四角錘、円錐など
の錘体、截頭三角錘、截頭四角錘、截頭円錐などの截頭
錘体、頭部が山型や半球状となった擬錘体等からなる多
数の凸部と、これらの凸部に対応する多数の溝形状を有
する凹部とから構成される凹凸形状とされ、特に凹部が
連続していることが好ましい。
【0022】上記エンボスの凹凸形状の寸法は、特に限
定されるものではないが、一般的には、凸部の配置間隔
(ピッチ)は、10〜2000μmであることが好まし
く、より好ましくは50〜1000μmである。凸部の
高さは、5〜500μmであることが好ましく、より好
ましくは20〜100μmである。凸部の底辺の長さ
は、概ね30〜1000μmであることが好ましい。
又、凹部の溝深さは、10〜30μmであることが好ま
しく、より好ましくは15〜25μmである。更に、上
記各凸部の高さは、全て同じ高さであっても良いし、異
なる高さであっても良く、この各凸部に対応する各凹部
の溝深さも、全て同じ溝深さであっても良いし、異なる
溝深さであっても良い。
【0023】本発明の合わせガラス用中間膜は、少なく
とも片面に形成されたエンボスの、(1)20〜30℃
の温度で測定した凹部の溝深さ(Rzg1)、(2)中
間膜を30〜50℃の雰囲気下に10〜20分間放置し
た後に20〜30℃の温度で測定した凹部の溝深さ(R
zg2)及び(3)中間膜を80〜100℃の雰囲気下
に1〜10分間放置した後に20〜30℃の温度で測定
した凹部の溝深さ(Rzg3)の関係が、Rzg2>
0.8Rzg1であり、且つ、Rzg3<0.6Rzg
1であるようになされていることが必要である。
【0024】上記凹部の溝深さ(Rzg1、Rzg2及
びRzg3)は、汎用の表面粗さ計を用いて測定される
デジタル信号をデータ処理することによって容易に得る
ことが出来るが、本発明においては、JIS B−06
01「表面粗さ−定義及び表示」に規定される、粗さ曲
線の平均線(粗さ曲線までの偏差の二乗和が最小になる
ように設定した線)を基準とする溝深さを算出し、測定
した溝数の溝深さの平均値を凹部の溝深さ(Rzg1、
Rzg2及びRzg3)とした。
【0025】上記Rzg1は、中間膜のエンボス凹部が
本来有している溝深さを意味し、又、上記Rzg2は、
真空脱気法による予備圧着工程の初期段階において中間
膜のエンボス凹部が有している溝深さを意味し、更に、
上記Rzg3は、真空脱気法による予備圧着工程の終了
段階において中間膜のエンボス凹部が有している溝深さ
を意味する。
【0026】本発明の合わせガラス用中間膜は、上記R
zg1、Rzg2及びRzg3の関係が、Rzg2>
0.8Rzg1であり、且つ、Rzg3<0.6Rzg
1であるようになされているので、真空脱気法による予
備圧着工程の初期段階においては優れた脱気性を発現す
るものとなり、且つ、真空脱気法による予備圧着工程の
終了段階においては十分な溶融流動性を発現するものと
なる。従って、本発明の合わせガラス用中間膜を用いる
ことにより、例えばオートクレーブによる本圧着工程を
必要とすることなく、真空脱気法による予備圧着工程の
みで、透明性、接着性、耐貫通性、耐候性等の基本性能
に優れる合わせガラスを得ることが可能となる。
【0027】上記Rzg1及びRzg2の関係がRzg
2>0.8Rzg1を満足しないと、真空脱気法による
予備圧着工程の初期段階における中間膜の脱気性が不充
分となって、得られる合わせガラスに発泡等の品質面の
不具合が発生する。又、上記Rzg1及びRzg3の関
係がRzg3<0.6Rzg1を満足しないと、真空脱
気法による予備圧着工程の終了段階においても中間膜の
溶融流動性が不充分となって、真空脱気法による予備圧
着工程のみでは上記基本性能に優れる合わせガラスを得
ることが出来なくなり、例えばオートクレーブによる本
圧着工程が必要となる。
【0028】本発明の合わせガラス用中間膜は、上述の
ような構成となされているが、更に、中間膜の長尺方向
に対して角度が25度以下となるように凹凸形状が両面
に形成され、一方の面の凹凸形状の配置間隔が他方の面
の凹凸形状の配置間隔の1.25〜1.75倍であり、
且つ、両面の凹凸形状の交差角度が0度又は5度以上で
あるようになされていることが好ましい。
【0029】中間膜の表面に形成された凹凸形状におい
て、ガラス板と中間膜との予備圧着工程での脱気の際の
空気の抜け易さは、凹凸形状の凹部の連続性、方向性及
び平滑性に密接な関係があり、凸部の間隔や配置は空気
の抜け易さに大きく影響しない。凹部の形状と脱気性と
の関係は以下のように考えられる。例えば山脈状の凸部
を設け、格子状に凹部(脱気通路)を設けた場合、山脈
状の凸部に沿った方向に脱気した場合は問題ないが、山
脈状の凸部に対して直角に脱気した場合、空気溜まりが
発生し、脱気不良となる。
【0030】本発明において、中間膜の長尺方向(脱気
方向)に対して角度が25度以下となるように脱気通路
としての凹部を含む凹凸形状を形成することにより、空
気の通路を効果的に確保することが可能となり、より優
れた脱気性を得ることが出来る。
【0031】一方、中間膜の両面(表裏)ともに凹部を
長尺方向に配置すると、モアレ模様が出現し易くなる。
上記モアレ模様は、中間膜の両面における凹凸形状の配
置間隔が同等である時や、両面の凹部の交差角度が微少
なズレを生じる時に出現し、特に、中間膜の両面におけ
る凹部の配置間隔が同等の時に最も大きくなる。
【0032】本発明者は、中間膜の両面の凹部の交差角
度のズレが特定の場合にモアレ模様が出現すること、即
ち、上記交差角度が0度を超えて5度未満の場合にモア
レ模様が出現し、上記交差角度が0度又は5度以上の場
合にはモアレ模様が出現しないことを見出した。
【0033】モアレ模様の出現については以下のように
考えられる。図1は中間膜の両面における凹部の配置間
隔が等しい場合の凹部を表す模式図であり、図2は中間
膜の両面における凹部の配置間隔が異なる(一方の凹部
の配置間隔が他方の凹部の配置間隔の1.6倍)場合の
凹部を表す模式図である。図1においては、中間膜の両
面の凹部(1、2)の交差角度のズレにより発現する形
状が菱形となり、隣り合う菱形が規則的に発現されるた
め、モアレ模様が出現する。一方、図2においては、中
間膜の両面の凹部(1、2)の交差角度が若干のズレを
生じても、中間膜の両面の凹部(1、2)により発現す
る形状が平行四辺形となり、隣り合う平行四辺形にズレ
が生じて規則的に見えないため、モアレ模様は出現しな
い。
【0034】本発明において、中間膜の一方の面の凹凸
形状の配置間隔を他方の面の凹凸形状の配置間隔の1.
25〜1.75倍とし、且つ、中間膜の両面の凹凸形状
の交差角度を0度又は5度以上とすることにより、モア
レ模様の出現を効果的に防止することが出来る。
【0035】中間膜の一方の面の凹凸形状の配置間隔が
他方の面の凹凸形状の配置間隔の1.25倍未満である
か、又は、1.75倍を超えると、凹凸形状の配置間隔
を変えた効果が少なくなって、モアレ模様の出現を充分
に防止することが出来なくなることがある。
【0036】又、中間膜の両面の凹凸形状の交差角度が
0度を超えて5度未満であると、モアレ模様の出現を充
分に防止することが出来なくなることがある。尚、上記
交差角度が0度となるようにするのは、成形が非常に困
難であって、経済的にも不利であるので、通常は上記交
差角度が5度以上となるようにすることが好ましい。
【0037】本発明の合わせガラス用中間膜は、上述の
ような構成となされているが、更に、熱可塑性樹脂シー
トの両面に刻線状の主凹部及び主凸部からなる多数のエ
ンボスが形成され、上記主凹部は、溝形状を有し、上記
主凸部は、頭頂に上記主凹部及び主凸部より微細な副凹
部及び副凸部が形成された平面部を有し、且つ、主凸部
の配置間隔(P)に対する主凸部頭頂の平面部の幅
(W)の比率(W/P)が0.2以上であるようになさ
れていることが好ましい。
【0038】一般に、中間膜のエンボス形状(凹凸形
状)において、予備圧着時のエンボスの潰れ易さ(潰れ
性)には、エンボスの体積が大きく影響する。上記エン
ボスの体積は、主凸部の配置間隔、主凸部の頭頂の平面
部の面積及び主凹部の溝深さによって決定される。例え
ば、エンボスを構成する主凸部の頭頂の平面部の面積が
広いほどエンボスの体積は大きくなる。
【0039】本発明において、溝形状を有している主凹
部に対応する主凸部の頭頂を平面形状とすることによ
り、換言すれば、主凸部の延長方向に対して直交する断
面を台形形状とすることにより、主凸部頭頂の平面部の
面積は広くなり、それに伴ってエンボスの体積も大きく
なり、予備圧着工程における合わせガラス構成体(例え
ば、ガラス/中間膜/ガラス)の周縁部シール先行現象
の発生を効果的に抑制することが出来る。従って、予備
圧着工程において合わせガラス構成体の中央部近傍に存
在する空気も効果的に脱気され得る。又、エンボスの体
積を大きくすることにより、エンボスの平均表面粗さを
相対的に小さくすることが出来る。予備圧着工程におけ
る周縁部シールに必要な温度では、中間膜は充分に溶融
流動状態となり、エンボスの平均表面粗さを相対的に小
さくすれば、通常の温度で充分に周縁部シールを行うこ
とが可能となる。
【0040】又、上記エンボスを構成する主凸部の頭頂
の平面部には、主凹部及び主凸部より微細な副凹部及び
副凸部が形成されていることが好ましい。主凸部の頭頂
を平面形状にすると中間膜の自着性が高くなることがあ
るが、上記平面部に主凹部及び主凸部より微細な副凹部
及び副凸部を形成することにより、中間膜の自着性を効
果的に抑制することが可能となり、中間膜の取扱い性が
良好となる。
【0041】更に、上記主凸部の配置間隔(P)に対す
る主凸部頭頂の平面部の幅(W)の比率(W/P)が
0.2以上であることが好ましい。
【0042】上記W/Pが0.2未満であると、エンボ
スの体積向上効果及びそれに伴う周縁部シール先行現象
の発生防止効果を充分に得られなくなることがある。
又、上記W/Pが1.0になると実質的に主凹部が無く
なるため、W/Pは1.0未満であることが好ましく、
より好ましくは0.9以下である。更に、主凸部頭頂の
平面部の幅(W)は、中間膜全域にわたって一定の幅で
あっても良いし、部分的に異なる幅、即ち、ランダムな
幅であっても良い。
【0043】本発明の合わせガラス用中間膜の両面にエ
ンボス形状(凹凸形状)を形成させる方法としては、特
に限定されるものではないが、例えば、エンボスロール
法、カレンダーロール法、異形押出法等が挙げられ、い
ずれの方法が採用されても良いが、なかでも、定量的に
一定の刻線状のエンボス形状(凹凸形状)を形成させ易
いことから、エンボスロール法を採用することが好まし
い。
【0044】本発明の合わせガラス用中間膜を用いて合
わせガラスを製造する方法は、少なくとも2枚のガラス
板の間に中間膜を挟んだ後、通常の合わせガラスの製造
方法の場合とは異なり、例えばオートクレーブによる本
圧着を行うことなく、真空脱気法による予備圧着のみを
行って、合わせガラス構成体の脱気及び接着を行うこと
により、所望の合わせガラスを得ることが出来る。従っ
て、上記真空脱気法による予備圧着は、事実上本圧着を
兼ねるものである。
【0045】例えば、合わせガラス用中間膜として、可
塑化ポリビニルブチラール樹脂シートからなる中間膜を
用いて合わせガラスを製造する場合は、具体的には、次
のように予備圧着兼本圧着を行えば良い。
【0046】少なくとも2枚の透明な無機ガラス板の間
に中間膜を挟み、この合わせガラス構成体をゴムバッグ
に入れ、ゴムバッグを排気系に接続して約−53.2〜
−99.8kPaの真空度(絶対圧力約47.9〜1.
3kPa)となるように吸引減圧しながら温度を上げ、
温度約60〜100℃で予備圧着兼本圧着する方法によ
り行われる。
【0047】上記ガラス板としては、無機ガラス板のみ
ならず、ポリカーボネート板、ポリメチルメタクリレー
ト板等の有機ガラス板も使用することが出来る。又、合
わせガラス構成体は、ガラス板/中間膜/ガラス板から
なる通常の三層構成体のみならず、例えば、ガラス板/
中間膜/ガラス板/中間膜/ガラス板等からなる多層構
成体であっても良い。
【0048】
【作用】本発明の合わせガラス用中間膜は、少なくとも
片面に形成されたエンボスのRzg1、Rzg2及びR
zg3の関係が、Rzg2>0.8Rzg1であり、且
つ、Rzg3<0.6Rzg1であるようになされてい
るので、真空脱気法による予備圧着工程の初期段階にお
いては優れた脱気性を発現し、且つ、真空脱気法による
予備圧着工程の終了段階においては十分な溶融流動性を
発現する。従って、本発明の合わせガラス用中間膜を用
いることにより、例えばオートクレーブによる本圧着工
程を必要とすることなく、真空脱気法による予備圧着工
程のみで、透明性、接着性、耐貫通性、耐候性等の基本
性能に優れる合わせガラスを優れた生産性で作製するこ
とが出来る。
【0049】又、上記本発明の合わせガラス用中間膜
は、長尺方向に対して角度が25度以下となるように凹
凸形状を両面に形成し、一方の面の凹凸形状の配置間隔
を他方の面の凹凸形状の配置間隔の1.25〜1.75
倍とし、且つ、両面の凹凸形状の交差角度を0度又は5
度以上とすることにより、より優れた脱気性を有するも
のとなり、且つ、モアレ模様の出現を効果的に抑制出来
るものとなる。
【0050】更に、上記本発明の合わせガラス用中間膜
は、熱可塑性樹脂シートの両面に刻線状の主凹部及び主
凸部からなる多数のエンボスを形成し、上記主凹部は溝
形状とし、上記主凸部の頭頂には主凹部及び主凸部より
微細な副凹部及び副凸部が形成された平面部を設け、且
つ、主凸部の配置間隔(P)に対する主凸部頭頂の平面
部の幅(W)の比率(W/P)を0.2以上とすること
により、自着性が効果的に抑制されて取扱い性に優れる
ものとなり、且つ、エンボスの体積が向上して予備圧着
工程における周縁部シール先行現象の発生を効果的に防
止出来るものとなる。
【0051】
【発明の実施の形態】本発明を更に詳しく説明するため
以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例のみ
に限定されるものではない。
【0052】(実施例1) 1.合わせガラス用中間膜の作製 ポリビニルブチラール樹脂(平均重合度1700、残存
アセチル基1モル%、ブチラール化度65モル%)10
0重量部に、可塑剤としてトリエチレングリコール−ジ
−2−エチルブチレート40重量部を混合し、この混合
物を押出機により溶融混練し押出金型よりシート状に押
出して、厚み0.76mmのポリビニルブチラール樹脂
シートを成形した。次いで、表1に示した一対のエンボ
スロール(A、a)を用いて、上記ポリビニルブチラー
ル樹脂シートの温度を50℃及びエンボスロールの温度
を110℃に調整し、エンボスロールのエンボス形状を
ポリビニルブチラール樹脂シートに転写して、ポリビニ
ルブチラール樹脂シートの両面に刻線状の凹部及び凸部
からなる多数のエンボスが形成された合わせガラス用中
間膜を作製した。
【0053】上記で得られた合わせガラス用中間膜の表
面及び裏面のエンボスのRzg1、Rzg2及びRzg
3を以下の方法で測定した。その結果は表1に示すとお
りであった。 〔Rzg1、Rzg2及びRzg3の測定方法〕デジタ
ル型の触針電気式表面粗さ計(Perthometer
S3P)及び上記表面粗さ計の表面形状解析装置(S
AS−2010、名神工機社製)を用いて、触針の先端
幅5μm、対面頂90度の条件で、JIS B−060
1に準拠して、合わせガラス用中間膜の表面及び裏面の
エンボスのRzg1、Rzg2及びRzg3を測定し
た。
【0054】2.合わせガラスの作製 上記で得られた合わせガラス用中間膜を2枚の透明なフ
ロートガラス板(縦30cm、横30cm、厚み3m
m)の間に挟み、はみ出た部分を切り取り、得られた合
わせガラス構成体を初期温度40℃のゴムバッグ内に移
し、ゴムバッグを真空系に接続し、合わせガラス構成体
の温度(圧着温度)が90℃となるように加熱すると同
時に−79.8kPa(絶対圧力21.3kPa)の減
圧下で10分間保持した後、大気圧に戻して、合わせガ
ラスを作製した。
【0055】3.性能評価 上記で得られた合わせガラスの性能{透明性、脱気
性(発泡枚数)}を以下の方法で評価した。その結果は
表1に示すとおりであった。
【0056】透明性:合わせガラスの外観を目視で観
察して、下記判定基準により透明性を評価した。 〔判定基準〕 ○‥‥全面にわたり優れた透明性を有していた。 ×‥‥部分的もしくは全面的に不透明であった。 脱気性(発泡枚数):合わせガラスを140℃のオー
ブン中で2時間加熱した後に取り出して室温で3時間放
置した。次いで、合わせガラスの外観を目視で観察し
て、合わせガラスに発泡(気泡)が生じた枚数を調べて
脱気性の評価とした。尚、テスト枚数は100枚で行っ
た。
【0057】(実施例2)及び(比較例1)ポリビニル
ブチラール樹脂シートの温度及びエンボスロールの温度
をそれぞれ表1に示す温度としたこと以外は実施例1の
場合と同様にして、エンボスロール(A、a)のエンボ
ス形状をポリビニルブチラール樹脂シートに転写し、ポ
リビニルブチラール樹脂シートの両面に刻線状の凹部及
び凸部からなる多数のエンボスが形成された合わせガラ
ス用中間膜を作製した。次いで、上記で得られた合わせ
ガラス用中間膜をそれぞれ用いたこと以外は実施例1の
場合と同様にして、合わせガラスを作製した。
【0058】上記で得られた合わせガラス用中間膜の表
面及び裏面のエンボスのRzg1、Rzg2及びRzg
3を前記方法で測定した。又、上記で得られた合わせガ
ラスの性能(透明性)を前記方法で評価した。更に、
実施例2で得られた合わせガラスの性能{脱気性(発
泡枚数)}を前記方法で評価した。それらの結果は表1
に示すとおりであった。尚、比較例1で得られた合わせ
ガラスは、透明性が充分でなく、例えばオートクレーブ
による本圧着が必要であったので、脱気性(発泡枚数)
の評価は行わなかった。
【0059】
【表1】
【0060】表1から明らかなように、本発明による実
施例1及び実施例2の合わせガラス用中間膜を用いて作
製した合わせガラスは、いずれも優れた透明性及び優れ
た脱気性を発現した。
【0061】これに対し、表面及び裏面のエンボスのR
zg1及びRzg3の関係がRzg3<0.6Rzg1
を満足していなかった比較例1の合わせガラス用中間膜
を用いて作製した合わせガラスは、透明性が充分でな
く、例えばオートクレーブによる本圧着が必要であっ
た。
【0062】(実施例3〜実施例5)及び(比較例2及
び比較例3)熱可塑性樹脂シートとして主凸部頭頂に種
々の形状の副凹部及び副凸部が形成された平面部を有す
るRZN膜(ポリビニルブチラール樹脂シート、積水化
学工業社製)を用意した。又、エンボスロールとして表
2に示す各種エンボスロールを用意した。上記RZN膜
及び各種エンボスロールを用い、RZN膜の温度及びエ
ンボスロールの温度をそれぞれ表2に示す温度としたこ
と以外は実施例1の場合と同様にして、エンボスロール
のエンボス形状をRZN膜に転写し、RZN膜の両面に
刻線状の凹部及び凸部からなる多数のエンボスが形成さ
れた合わせガラス用中間膜を作製した。次いで、上記で
得られた合わせガラス用中間膜をそれぞれ用いたこと以
外は実施例1の場合と同様にして、合わせガラスを作製
した。尚、合わせガラス作製時のゴムバッグの初期温度
は40℃、50℃及び60℃の3段階で行った。
【0063】上記で得られた合わせガラス用中間膜の表
面及び裏面のエンボスのRzg1、Rzg2及びRzg
3を前記方法で測定した。又、上記で得られた合わせガ
ラス用中間膜の性能(モアレ模様の出現の有無)を以
下の方法で評価した。又、上記で得られた合わせガラス
の性能(透明性)を前記方法で評価した。更に、実施
例3〜実施例5で得られた合わせガラスの性能{脱気
性(発泡枚数)}を前記方法で評価した。それらの結果
は表2に示すとおりであった。尚、比較例2及び比較例
3で得られた合わせガラスは、いずれも透明性が充分で
なく、例えばオートクレーブによる本圧着が必要であっ
たので、脱気性(発泡枚数)の評価は行わなかった。
【0064】モアレ模様の出現の有無:合わせガラス
用中間膜をゆっくりと連続的に移動させながら、目視で
観察し、モアレ模様の出現の有無を確認した。
【0065】
【表2】
【0066】表2から明らかなように、本発明による実
施例3〜実施例5の合わせガラス用中間膜を用いて作製
した合わせガラスは、いずれもモアレ模様の出現が無
く、且つ、優れた透明性及び優れた脱気性を発現した。
【0067】これに対し、表面及び裏面の凹凸形状の交
差角度が0度超5度未満であり、且つ、表面及び裏面の
エンボスのRzg1及びRzg3の関係がRzg3<
0.6Rzg1を満足していなかった比較例2及び比較
例3の合わせガラス用中間膜を用いて作製した合わせガ
ラスは、いずれも透明性が充分でなく、例えばオートク
レーブによる本圧着が必要であった。
【0068】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による合わせ
ガラス用中間膜は、例えばオートクレーブによる本圧着
工程を必要とすることなく、真空脱気法による予備圧着
工程兼本圧着工程のみで、透明性、接着性、耐貫通性、
耐候性等の合わせガラスとして必要な基本性能に優れ、
且つ、モアレ模様が出現しないか又はモアレ模様による
不具合が生じない合わせガラスを得ることが出来るの
で、生産性に優れる合わせガラス用として好適に用いら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】合わせガラス用中間膜の両面における凹部の配
置間隔が等しい場合の凹部を表す模式図である。
【図2】合わせガラス用中間膜の両面における凹部の配
置間隔が異なる場合の凹部を表す模式図である。
【符号の説明】
1 一方の面の凹部 2 他方の面の凹部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂シートの両面に刻線状の凹
    部及び凸部からなる多数のエンボスが形成された合わせ
    ガラス用中間膜であって、上記凹部は溝形状を有し、少
    なくとも片面に形成されたエンボスの、(1)20〜3
    0℃の温度で測定した凹部の溝深さ(Rzg1)、
    (2)中間膜を30〜50℃の温度下に10〜20分間
    放置した後に20〜30℃の温度で測定した凹部の溝深
    さ(Rzg2)及び(3)中間膜を80〜100℃の温
    度下に1〜10分間放置した後に20〜30℃の温度で
    測定した凹部の溝深さ(Rzg3)の関係が、Rzg2
    >0.8Rzg1であり、且つ、Rzg3<0.6Rz
    g1であることを特徴とする合わせガラス用中間膜。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂シートの両面に刻線状の凹
    部及び凸部からなる多数のエンボスが形成された合わせ
    ガラス用中間膜であって、中間膜の長尺方向に対して角
    度が25度以下となるように凹凸形状が両面に形成さ
    れ、一方の面の凹凸形状の配置間隔が他方の面の凹凸形
    状の配置間隔の1.25〜1.75倍であり、且つ、両
    面の凹凸形状の交差角度が0度又は5度以上であること
    を特徴とする請求項1に記載の合わせガラス用中間膜。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂シートの両面に刻線状の主
    凹部及び主凸部からなる多数のエンボスが形成された合
    わせガラス用中間膜であって、上記主凹部は、溝形状を
    有し、上記主凸部は、頭頂に上記主凹部及び主凸部より
    微細な副凹部及び副凸部が形成された平面部を有し、且
    つ、主凸部の配置間隔(P)に対する主凸部頭頂の平面
    部の幅(W)の比率(W/P)が0.2以上であること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の合わせガラ
    ス用中間膜。
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