JP2003203745A - イオン生成装置 - Google Patents

イオン生成装置

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JP2003203745A JP2002000613A JP2002000613A JP2003203745A JP 2003203745 A JP2003203745 A JP 2003203745A JP 2002000613 A JP2002000613 A JP 2002000613A JP 2002000613 A JP2002000613 A JP 2002000613A JP 2003203745 A JP2003203745 A JP 2003203745A
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功 菅野
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秀海 永田
Kenkichi Izumi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】帯電体に向けて正負の空気イオンをバランス良
く放出できるイオン生成装置を提供する。 【解決手段】交流高周波高圧電源2に接続された針状電
極4と、針状電極4に対向して設けられ接地回路11に
接続された対向電極5とを備える。針状電極4と対向電
極5との間に、接地回路11から絶縁されたイオン蓄積
部材6を備える。イオン蓄積部材6は、絶縁被覆13が
施された導体12からなり、接地回路11から直流的に
絶縁されている。交流高周波高圧電源2は、直流電圧を
印加して交流高周波電圧を発生する発振回路14と、交
流高周波電圧を圧電素子15により昇圧する圧電トラン
ス15とからなる。対向電極5は、接地回路11に電気
抵抗20を介して接続されている。対向配置された針状
電極4と対向電極5との間にイオン蓄積部材6が配置さ
れた筐体31と、空気イオンを移送するファン35とを
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、正または負に荷電
した空気イオンを生成するイオン生成装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、帯電体に蓄積されている静電気を
中和して除電するために、正または負に荷電した空気イ
オンを生成し、該空気イオンを該帯電体に向けて放出す
るイオン生成装置が知られている。
【0003】この種のイオン生成装置は、高圧電源に接
続された針状電極と、該針状電極に対向して設けられ、
該高圧電源の接地回路に接続された対向電極とを備えて
いる。前記イオン生成装置では、前記高圧電源により前
記針状電極に高電圧を印加して前記針状電極と前記対向
電極との間にコロナ放電を発生させることにより、正ま
たは負に荷電した空気イオンを生成する。
【0004】前記イオン生成装置では、前記針状電極に
正電圧が印加された場合には、生成した正負の空気イオ
ンのうち、負の空気イオン(以下、負イオンと略記する
ことがある)は針状電極に向けて移動し、正の空気イオ
ン(以下、正イオンと略記することがある)は前記接地
回路に接続されている前記対向電極に向けて移動する。
ここで、大部分の正イオンは前記対向電極に捕獲される
が、一部の正イオンは前記対向電極を越えて外部に放出
される。
【0005】また、前記針状電極に負電圧が印加された
場合には、正電圧が印加された場合と全く逆の現象が起
き、生成した正負の空気イオンのうち、大部分の負イオ
ンが前記対向電極に捕獲され、一部の負イオンが前記対
向電極を越えて外部に放出される。この結果、前記対向
電極を越えて外部に放出される正または負の空気イオン
により、帯電体に蓄積されている静電気を中和して除電
することができる。
【0006】前記高圧電源は、直流であっても交流であ
ってもよいが、直流を用いる場合には正極用の針状電極
と負極用の針状電極とを別々に設け、各個に作動するよ
うにする必要があり、装置構成が複雑になる。これに対
して、交流を用いる場合には前記針状電極を単一の電極
として、前記単一の針状電極に正負電圧を交互に印加す
ることができ、正負のイオンのバランスを取る上で有利
である。
【0007】そこで、前記高圧電源に交流を用いる場合
には、前記針状電極に正電圧が印加されたときには正イ
オンを、負電圧が印加されたときには負イオンを放出し
て、正負イオンを交互に放出することができ、帯電体が
正負どちらに帯電している場合にもその電荷を中和して
良好に除電を行うことができる。ところが、交流の高圧
電源は、装置が大型で重量も大であるとの問題がある。
前記問題を解決するために、大きさと重量が直流の高圧
電源装置と同等である高周波発振昇圧トランス式電源を
用いることが考えられる。
【0008】しかしながら、前記交流電圧として高周波
の高電圧を用いると、前記コロナ放電が継続して安定に
発生せず、発生する正負イオンのバランスが崩れ、これ
に伴って放出される正負イオンのバランスも崩れるた
め、前記帯電体の除電を良好に行えないばかりか、却っ
て帯電を助長する場合があるという不都合がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる不都
合を解消して、帯電体に向けて正負の空気イオンをバラ
ンス良く放出することができるイオン生成装置を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記交流
電圧として高周波の高電圧を用いる場合の不都合を解決
するために種々検討を行った。この結果、前記従来のイ
オン生成装置において、前記針状電極と、前記接地回路
に接続された対向電極との間に、前記接地回路から絶縁
されたイオン蓄積部材を配置することにより、正負の空
気イオンを帯電体に向けてバランス良く放出することが
できることを見出した。
【0011】本発明のイオン生成装置は、前記知見に基
づくものであって、前記目的を達成するために、交流高
周波高圧電源と、該交流高周波高圧電源に接続された少
なくとも1つの針状電極と、該針状電極に対向して設け
られると共に該交流高周波高圧電源の接地回路に接続さ
れていて、該針状電極との間でコロナ放電を発生する少
なくとも1つの対向電極とを備えるイオン生成装置であ
って、該針状電極と該対向電極との間に、該コロナ放電
により発生する正または負の空気イオンを蓄積する少な
くとも1つのイオン蓄積部材を備え、該イオン蓄積部材
は該交流高周波高圧電源の接地回路から絶縁されている
ことを特徴とする。
【0012】本発明のイオン生成装置によれば、まず、
前記交流高周波高圧電源により前記針状電極に正電圧が
印加された場合には、生成する正イオンの大部分が前記
針状電極と前記対向電極との間に備えられたイオン蓄積
部材と、前記対向電極とに捕獲され、一部が前記対向電
極を越えて外部に放出される。
【0013】次に、前記交流高周波高圧電源により前記
針状電極に負電圧が印加された場合には、生成する負イ
オンの大部分が前記イオン蓄積部材と、前記対向電極と
に捕獲され、一部が前記対向電極を越えて外部に放出さ
れる。
【0014】このとき、前記対向電極は前記接地回路に
接続されているため、正負どちらのイオンを捕獲しても
電位がゼロのままであるが、前記イオン蓄積部材は、例
えば初めに捕獲したイオンが正イオンであれば該正イオ
ンの量に応じて正に帯電し、次いで負イオンを捕獲する
ことにより、先に捕獲した正イオンが該負イオンの量と
等しい量だけ打ち消される。そこで、生成する正負のイ
オンのバランスが良好に保たれているときには、前記イ
オン蓄積部材の電荷は、正負のイオンを交互に捕獲する
たびに中和される。
【0015】一方、生成する正負のイオンのバランスが
崩れ、一方のイオンの生成量が他より多くなると、多く
なった方のイオンは前記イオン蓄積部材が他のイオンを
捕獲したときにも、該他のイオンにより完全に中和され
ず、前記イオン蓄積部材に生成量が多くなった方のイオ
ンが残存するようになる。そして、次に、生成量が他よ
り多いイオンが生成したときには、該イオンが前記イオ
ン蓄積部材に残存しているイオンにより反発され、前記
対向電極方向への移動が抑制され、帯電体に向けて放出
される量が低減する。この結果、帯電体に向けて放出さ
れる生成量が他より多いイオンの量は、生成量が少ない
方のイオンの量と略等量になる。
【0016】従って、本発明のイオン生成装置によれ
ば、高周波の交流高電圧を用いた場合に、生成する正負
のイオンのバランスが崩れても、帯電体に向けて正負の
空気イオンをバランス良く放出することができる。
【0017】前記イオン蓄積部材は、前記コロナ放電に
より生成する空気イオンを捕獲して蓄積できるものであ
ればよく、導電体でも絶縁体でもよいが、絶縁被覆が施
された導電体からなり、前記交流高周波高圧電源の接地
回路から直流的に絶縁されていることが好ましい。前記
絶縁被覆が施された導電体は、局部的なコンデンサとし
て作用して、電荷を蓄積することができるので、生成す
る正負のイオンのバランスが崩れたときに、生成量が多
くなった方のイオンの前記対向電極方向への移動を確実
に抑制することができる。
【0018】この結果、本発明のイオン生成装置は、帯
電体に向けて正負の空気イオンをさらにバランス良く放
出するようにする効果を得ることができる。
【0019】また、本発明のイオン生成装置は、前記交
流高周波高圧電源が、直流電圧を印加することにより交
流高周波電圧を発生する発振回路と、発生した交流高周
波電圧を圧電素子により昇圧して高電圧を得る圧電トラ
ンスとからなることにより、装置全体を小型、軽量化す
ることができる。
【0020】また、本発明のイオン生成装置は、前記対
向電極が、前記交流高周波高圧電源の接地回路に、電気
抵抗を介して接続されていることにより、前記対向電極
に流入する放電電流を検出することができ、コロナ放電
が正常に発生していることの目安にすることができる。
【0021】また、本発明のイオン生成装置は、前記針
状電極と前記対向電極とが対向配置され、該針状電極と
該対向電極との間に前記イオン蓄積部材が配置された筐
体と、該筐体に設けられ前記コロナ放電により発生する
正または負の空気イオンを移送するファンとを備えるこ
とを特徴とする。本発明のイオン生成装置は、前記ファ
ンを備えることにより、前記コロナ放電により発生する
正または負の空気イオンを、帯電体に向けて移送するこ
とができ、該帯電体に対する除電装置として作用するこ
とができる。
【0022】また、本発明のイオン生成装置において、
前記イオン蓄積部材は、前記針状電極と前記対向電極と
を結ぶ直線上で、該対向電極から該針状電極を望んだと
きに該針状電極を遮蔽するように備えられていることが
好ましい。前記イオン蓄積部材は、前記のように備えら
れていることにより、前記正または負の空気イオンを良
好に捕獲することができ、しかも生成する正負のイオン
のバランスが崩れたときに、生成量が多くなった方のイ
オンの前記対向電極方向への移動をさらに確実に抑制す
ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、添付の図面を参照しながら
本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図
1は本発明の第1の実施形態のイオン生成装置の一部を
切り欠いて示す正面図、図2は図1のII−II線断面
図、図3は図1示のイオン生成装置の回路図、図4乃至
図6は図1示のイオン生成装置の他の態様の回路図、図
7は本発明の第2の実施形態のイオン生成装置の説明的
断面図である。
【0024】次に、本発明の第1の実施形態について説
明する。
【0025】図1及び図2に示すように、本実施形態の
イオン生成装置(イオナイザ)1aは、交流高周波高圧
電源2と、高圧ケーブル3を介して交流高周波高圧電源
2に接続された複数の針状電極4と、針状電極4に対向
して設けられた対向電極5とを備え、さらに針状電極4
と対向電極5との間にイオン蓄積部材6を備える。
【0026】針状電極4は、絶縁材料からなるフランジ
部材7,7に挟持された絶縁支持部材8を貫通して外部
に突出し、直線状に配列されている。また、針状電極4
は、支持部材8の内部に備えられた導電材料からなる芯
材9を介して高圧ケーブル3に接続されている。
【0027】対向電極5は棒状の導体からなり、フラン
ジ部材7,7に挟持されて、直線状に配列された複数の
針状電極4と平行に2本備えられている。対向電極5
は、フランジ部材7を貫通する接続部材10を介して、
交流高周波高圧電源2の接地回路11に接続されてい
る。
【0028】イオン蓄積部材6は、対向電極5,5の内
側で、フランジ部材7,7に挟持されて、直線状に配列
された複数の針状電極4と平行に2本備えられている。
イオン蓄積部材6は、針状電極4と対向電極5とを結ぶ
直線上に位置し、対向電極5より大きな幅を備えている
ので、対向電極5から針状電極4を望んだときに、針状
電極4がイオン蓄積部材6の背後に隠れ、イオン蓄積部
材6により遮蔽されるようになっている。
【0029】イオン蓄積部材6は、導電体12に絶縁被
覆13が施されており、交流高周波高圧電源2の接地回
路11に対して直流的に絶縁されている。尚、絶縁被覆
13は、導電体12に絶縁物を装着してもよく、絶縁塗
装を厚めに施すようにしてもよい。
【0030】一方、交流高周波高圧電源2は、図3に示
すように、直流電圧を印加することにより交流高周波電
圧を発生する発振回路14と、発生した交流高周波電圧
を圧電セラミックスからなる圧電素子15により昇圧し
て高電圧を得る圧電トランス16とからなる。発振回路
14は、直流電源回路17を介して商用電源18に接続
されている。圧電トランス16は、発振回路14の出力
を受けて圧電素子15が機械的に振動することにより高
周波高電圧を発生し、端子19から高圧ケーブル3に出
力する。
【0031】次に、イオン生成装置1aの作動について
説明する。
【0032】イオン生成装置1aでは、交流高周波電源
2により高圧ケーブル3を介して針状電極4に交流高電
圧を印加すると、針状電極4と対向電極5との間の空気
中に高電界が形成される。この結果、針状電極4の先端
近傍にコロナ放電が発生し、該コロナ放電により、正イ
オンと負イオンとが略等量ずつ生成する。
【0033】交流高周波電源2によれば、針状電極4に
正負電圧が交互に印加される。まず、交流高周波電源2
により針状電極4に正電圧が印加されると、前記のよう
にして針状電極4と対向電極5との間の空気中に正イオ
ンと負イオンとが生成する。前記イオンのうち、負イオ
ンは針状電極4に向かい、正イオンは対向電極5に向け
て移動する。そして、前記正イオンは、針状電極4と対
向電極5との間に備えられているイオン蓄積部材6と、
対向電極5とにその大部分が捕獲され、一部が帯電体A
に向けて放出される。このとき、対向電極5は交流高周
波高圧電源2の接地回路11に接続されているので捕獲
した正イオンの量に関わらず電位がゼロに保たれるが、
イオン蓄積部材6は交流高周波高圧電源2の接地回路1
1に対して絶縁されているので、捕獲した正イオンの量
に従って正に荷電する。
【0034】次に、交流高周波電源2により、針状電極
4に負電圧が印加されると、前記正電圧が印加された場
合とは全く逆の現象が起こり、生成したイオンのうち、
正イオンは針状電極4に向かい、負イオンは対向電極5
に向けて移動する。そして、前記負イオンは、イオン蓄
積部材6と、対向電極5とにその大部分が捕獲され、一
部が帯電体Aに向けて放出される。このとき、対向電極
5は接地回路11に接続されているので捕獲した負イオ
ンの量に関わらず電位がゼロに保たれる。一方、イオン
蓄積部材6は交流高周波高圧電源2の接地回路11に対
して絶縁されており、針状電極4に正電圧が印加された
ときに捕獲した正イオンによって正に荷電しているの
で、新たに捕獲した負イオンの量と等量の正イオンが該
負イオンによって打ち消される。
【0035】従って、前記コロナ放電が安定して発生し
ているときには、針状電極4に印加される電圧が正であ
るか負であるかに対応して、正または負のイオンが略等
量ずつ帯電体Aに向けて放出され、帯電体Aが正負どち
らに荷電していても、良好に除電することができる。
【0036】ところで、前記コロナ放電の発生が不安定
になり、発生する正負イオンのバランスが崩れた場合、
イオン蓄積部材6が備えられていないと、前記正負イオ
ンがバランスが崩れたまま、帯電体Aに向けて放出され
ることになる。つまり、正負イオンのうち、発生量の多
い方のイオンが多く放出されることになり、帯電体Aの
除電が不良になるばかりか、却って帯電体Aの帯電が助
長されることがある。
【0037】しかし、本実施形態のイオン生成装置1a
はイオン蓄積部材6を備えているので、イオン蓄積部材
6によりイオンバランスの自己制御機能が生じる。次
に、前記自己制御機能について説明する。
【0038】イオン蓄積部材6は、前述のように、針状
電極4に正電圧が印加された場合には正イオンを捕獲
し、負電圧が印加された場合には負イオンを捕獲する。
従って、正負イオンが略等量ずつ生成しているときに
は、イオン蓄積部材6の電荷は、正負のイオンを交互に
捕獲するたびに中和される。
【0039】一方、生成するイオンのバランスが崩れる
と、正負いずれかのイオン、例えば正イオンの生成量が
負イオンの生成量より多くなる。この場合、イオン蓄積
部材6は、針状電極4に正電圧が印加された場合に捕獲
された正イオンによる正電荷が、負電圧が印加された場
合に捕獲された負イオンにより完全に中和されず、正の
荷電が残っている状態になる。そこで、次に針状電極4
に正電圧が印加されたときに前記自己制御機能が生じ、
対向電極5に向けて移動する正イオンの一部がイオン蓄
積部材6の正の荷電と反発し、対向電極5に向かう移動
が抑制される。
【0040】この結果、帯電体Aに向けて放出される正
イオンの量が低減されて、生成量自体が低減している負
イオンの放出量と略等量になり、正負イオンを帯電体A
に向けてバランス良く放出することができる。
【0041】前記の例では、正イオンの生成量が負イオ
ンの生成量より多くなった場合について説明したが、負
イオンの生成量が正イオンの生成量より多くなった場合
には、全く逆の現象が起こって、帯電体Aに向けて放出
される負イオンの量が低減され、正負イオンを帯電体A
に向けてバランス良く放出することができる。
【0042】さらに、本実施形態のイオン生成装置1a
では、イオン蓄積部材6が、導電体12に絶縁被覆13
が施されて構成されており、接地回路11に対して直流
的に絶縁されているので、局部的にコンデンサを構成す
ることができる。従って、イオン蓄積部材6は、生成量
が多くなった方のイオンと同符号の電荷をさらに多く蓄
積することができ、該イオンの対向電極5方向への移動
をさらに確実に抑制することができる。
【0043】また、イオン蓄積部材6は、接地回路11
に対して絶縁されていればよく、図4に示すように絶縁
被覆13が施されていない導電体12でもよい。尚、イ
オン蓄積部材6は、それ自体絶縁体であってもよいこと
は言うまでもない。
【0044】また、接地回路11は、図5に示すよう
に、電気抵抗20を介して接地21に接続されていても
よい。このようにすることにより、対向電極5に流入す
る放電電流を検出することができ、コロナ放電が正常に
発生しているか否かの目安にすることができる。
【0045】また、本実施形態では、交流高周波高圧電
源2は発振回路14により発生した交流高周波電圧を圧
電素子15により昇圧する圧電トランス16を備えるも
のとして説明しているが、圧電トランス16に替えて、
図6に示すように巻線トランス22を備えるものであっ
てもよい。
【0046】次に、本発明の第2の実施形態について説
明する。
【0047】図7に示すように、本実施形態のイオン生
成装置(エアーイオナイザ)1bは、交流高周波高圧電
源2と、高圧ケーブル3を介して交流高周波高圧電源2
に接続された複数の針状電極4と、針状電極4に対向し
て設けられた対向電極5と、さらに針状電極4と対向電
極5との間に設けられたイオン蓄積部材6とが、筐体3
1に収納されて備えられている。
【0048】針状電極4は、絶縁支持部材32を貫通し
て放射状に複数備えられる一方、絶縁支持部材32内で
高圧ケーブル3に接続されている。
【0049】対向電極5は、放射状に複数備えられてい
る針状電極4を囲繞する円筒形状の導体からなり、交流
高周波高圧電源2の接地回路(図示せず)にリード線1
1aを介して接続されている。
【0050】イオン蓄積部材6は、放射状に複数備えら
れている針状電極4を囲繞する円筒形状であり、対向電
極5の内周側に備えられている。この結果、イオン蓄積
部材6は、針状電極4と対向電極5とを結ぶ直線上に位
置し、対向電極5から針状電極4を望んだときに、針状
電極4がイオン蓄積部材6により遮蔽されるようになっ
ている。また、イオン蓄積部材6は、導電体12に絶縁
被覆13が施されており、交流高周波電圧電源2の接地
回路(図示せず)に対して直流的に絶縁されている。
【0051】また、筐体31は、一方の側に空気吸込口
33を備えると共に、他方の側に空気吹出口34を備
え、空気吸込口33と針状電極4との間に、図示しない
モータにより回転駆動されるファン35を備えている。
また、空気吹出口34の外側には、フィンガーガード3
6が設けられている。
【0052】本実施形態のイオン生成装置1bによれ
ば、交流高周波高圧電源2により針状電極4に高周波の
交流電圧を印加したときに、第1の実施形態のイオン生
成装置1aと同一の作用により、イオン蓄積部材4に向
かう正負の空気イオンの量が略等量になるように制御す
ることができる。そして、ファン35により空気吸込口
33から吸い込んだ空気と共に、前記正負の空気イオン
を空気吹出口34から吹き出すことにより、空気吹出口
34の外部に設けられた帯電体Bに対する除電装置とし
て作用することができる。
【0053】ここで、帯電体Bは、イオン生成装置1b
の性能を測定する試験装置であり、絶縁部材37を介し
て本体38に取り付けられた金属プレート39を備える
と共に、本体38内部に、金属プレート39の電位を測
定する電位測定装置40と、金属プレート39に電荷を
付与する高電圧電源41と、金属プレート39の電位の
減衰時間を測定するタイマ42とを備えている。
【0054】次に、前記試験装置による本実施形態のイ
オン生成装置1bの性能試験について説明する。
【0055】まず、本実施形態のイオン生成装置1b
(実施例)と、イオン蓄積部材6を備えない従来のイオ
ン生成装置(比較例)とについて、それぞれ150mm
角の金属プレート39を、針状電極4から300mmの
距離を隔てた位置に配置し、交流高周波高圧電源2によ
り7kVp-pの交流電圧を針状電極4に印加して、コロ
ナ放電により正負イオンを生成させたときのオフセット
電圧V0を測定した。前記オフセット電圧V0とは、イオ
ン生成装置1bから放出される正負イオンの量に偏りが
ある場合に金属プレート39に蓄積した電荷であり、電
圧の絶対値が小さいほどイオンバランスが良好であるこ
とを示す。結果を表1に示す。
【0056】次に、本実施形態のイオン生成装置1b
と、イオン蓄積部材6を備えない従来のイオン生成装置
とについて、それぞれ高電圧電源41により金属プレー
ト39を±1000Vに帯電させたのち、前記と同一の
交流電圧を針状電極4に印加して、コロナ放電により正
負の空気イオンを生成させ、電位測定装置40により測
定される金属プレート39の電圧が±100Vまで低下
するまでの時間を減衰時間としてタイマ42により測定
した。結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】表1から、本実施形態のイオン生成装置1
bによれば、オフセット電圧V0が−3〜+3であって
絶対値が小さく、正負のバランスが良好であるのに対し
て、従来のイオン生成装置では−30〜−40と絶対値
が大きく、しかも負に偏っていることが明らかである。
【0059】また、本実施形態のイオン生成装置1bに
よれば、減衰時間が正負とも略等しくなっているのに対
して、従来のイオン生成装置では負の場合の方が正の場
合より長くなっていることが明らかである。
【0060】従って、本実施形態のイオン生成装置1b
によれば、帯電体Bに向けて正負イオンをバランス良く
放出することができることが明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のイオン生成装置の一
部を切り欠いて示す正面図。
【図2】図1のII−II線断面図。
【図3】図1示のイオン生成装置の回路図。
【図4】図1示のイオン生成装置の他の態様の回路図。
【図5】図1示のイオン生成装置の他の態様の回路図。
【図6】図1示のイオン生成装置の他の態様の回路図。
【図7】本発明の第2の実施形態のイオン生成装置の説
明的断面図。
【符号の説明】
1a,1b…イオン生成装置、 2…交流高周波高圧電
源、 3…高圧ケーブル、 4…針状電極、 5…対向
電極、 6…イオン蓄積部材、 11…接地回路、 1
4…発振回路、 15…圧電素子、 16…圧電トラン
ス、 20…電気抵抗、 31…筐体、 35…ファ
ン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅野 功 神奈川県横浜市鶴見区元宮1−10−8 シ シド静電気株式会社横浜工場内 (72)発明者 永田 秀海 神奈川県横浜市鶴見区元宮1−10−8 シ シド静電気株式会社横浜工場内 (72)発明者 和泉 健吉 神奈川県横浜市鶴見区元宮1−10−8 シ シド静電気株式会社横浜工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流高周波高圧電源と、該交流高周波高圧
    電源に接続された少なくとも1つの針状電極と、該針状
    電極に対向して設けられると共に該交流高周波高圧電源
    の接地回路に接続されていて該針状電極との間でコロナ
    放電を発生する少なくとも1つの対向電極とを備えるイ
    オン生成装置であって、 該針状電極と該対向電極との間に、該コロナ放電により
    発生する正または負の空気イオンを蓄積する少なくとも
    1つのイオン蓄積部材を備え、該イオン蓄積部材は該交
    流高周波高圧電源の接地回路から絶縁されていることを
    特徴とするイオン生成装置。
  2. 【請求項2】前記イオン蓄積部材は、絶縁被覆が施され
    た導体からなり、前記交流高周波高圧電源の接地回路か
    ら直流的に絶縁されていることを特徴とする請求項1記
    載のイオン生成装置。
  3. 【請求項3】前記交流高周波高圧電源は、直流電圧を印
    加することにより交流高周波電圧を発生する発振回路
    と、発生した交流高周波電圧を圧電素子により昇圧して
    高電圧を得る圧電トランスとからなることを特徴とする
    請求項1または請求項2記載のイオン生成装置。
  4. 【請求項4】前記対向電極は、前記交流高周波高圧電源
    の接地回路に、電気抵抗を介して接続されていることを
    特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の
    イオン生成装置。
  5. 【請求項5】前記針状電極と前記対向電極とが対向配置
    され、該針状電極と該対向電極との間に前記イオン蓄積
    部材が配置された筐体と、該筐体に設けられ前記コロナ
    放電により発生する正または負の空気イオンを移送する
    ファンとを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項
    4のいずれか1項記載のイオン生成装置。
  6. 【請求項6】前記イオン蓄積部材は、前記針状電極と前
    記対向電極とを結ぶ直線上で、該対向電極から該針状電
    極を望んだときに該針状電極を遮蔽するように備えられ
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1
    項記載のイオン生成装置。
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