JP2003200752A - 定速走行制御装置 - Google Patents

定速走行制御装置

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JP2003200752A
JP2003200752A JP2002001188A JP2002001188A JP2003200752A JP 2003200752 A JP2003200752 A JP 2003200752A JP 2002001188 A JP2002001188 A JP 2002001188A JP 2002001188 A JP2002001188 A JP 2002001188A JP 2003200752 A JP2003200752 A JP 2003200752A
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Japan
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vehicle speed
offset amount
target vehicle
acceleration
constant
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Application number
JP2002001188A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Ono
達也 小野
Takeshi Ishizu
石津  健
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Controls For Constant Speed Travelling (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 定速走行中のスイッチによる加減速で目標車
速を変更した時の実車速のオーバーシュート、アンダー
シュートによる車速変化の違和感をなくす。 【解決手段】 t1までの間アクセル・レジュームスイ
ッチ21のONにより車両を加速し、t1にアクセル・レジ
ュームスイッチ21をOFFしてこの時の車速を新たな目標
車速tVSPとする定速走行制御の再開時は、目標車速tV
SPに車速オーバーシュート量推定値tVoffsetを加算し
て求めた目標オーバーシュート車速tVoverに車速aVSP
が向かうt1〜t2間の加速中、そして車速aVSPが目標
車速tVSPに向かうt2〜t3間の減速中、それぞれ不
自然な車速変化を生じない応答で実車速aVSPを変化させ
得るように車速指令値cVSPを求め、これが達成される
ように車両を駆動力制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の定速走行制
御装置、特に加減速スイッチによる車両の加減速後に新
たに設定された変更後の目標車速へ実車速が違和感なく
収束し得るように定速走行制御装置の改良提案に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】定速走行制御装置は一般的に、例えば特
開平10−30467号公報に記載されているごとく、
運転者がセット・コーストスイッチにより定速走行制御
の開始を指令した時の実車速を目標車速としてこの目標
車速が保たれるよう車両の駆動力を制御するよう構成す
るのが普通である。
【0003】また、当該定速走行制御による定速走行中
に減速を希望する時は運転者が上記のセット・コースト
スイッチを操作することで車両を減速させることがで
き、また定速走行制御中に加速を希望する時は運転者が
アクセル・レジュームスイッチを操作することで車両を
加速させることができる。
【0004】そして、アクセル・レジュームスイッチや
セット・コーストスイッチのような加減速スイッチの操
作による加減速で車速が希望の車速になったところで当
該操作を止めると、定速走行制御装置はこの時の実車速
を新たな目標車速として、変更後の目標車速を基に定速
走行制御を再開することができる。なお上記のアクセル
・レジュームスイッチは、ブレーキペダルの踏み込みに
よる制動などで定速走行制御が解除された後に定速走行
制御を再開させたい場合にも用い、この時にアクセル・
レジュームスイッチを押すことで定速走行制御が再開さ
れて実車速を制御解除前の目標車速に復帰させることが
できる。
【0005】ところで、上記のようにアクセル・レジュ
ームスイッチやセット・コーストスイッチを操作して車
両を加減速した後における定速走行制御においては、当
該スイッチ操作の終了直後において実車速が一旦変更後
の目標車速を通過してオーバーシュートやアンダーシュ
ートと称せられる車速のオフセットを生じ、このオフセ
ット量が大きい時は各制御周期内における実車速と目標
車速との間における車速偏差も大きくなり、これにより
不自然な車速変化が発生して乗員に違和感を与える。図
24により詳述すると、瞬時t1にアクセル・レジューム
スイッチによる加速制御を止めると、以後は瞬時t1の
実車速aVSPが目標車速tVSPとして設定され、この目標
車速に基づく定速走行制御が再開されるが、瞬時t1の
終了直後において実車速aVSPが一旦変更後の目標車速t
VSPを通過してオフセット量Voffsetを持った車速のオー
バーシュートを生じる。なお、瞬時t1までがセット・
コーストスイッチによる減速制御である場合は、実車速
aVSPが変更後の目標車速tVSPを下回ることから車速の
アンダーシュートを生ずる。
【0006】上記オーバーシュートやアンダーシュート
のような車速のオフセットが、定速走行制御のための定
速走行制御系における応答遅れに起因するとの観点から
従来、例えば上記した特開平10−30467号公報に
記載のごとく、上記の応答遅れを補償して車速のオフセ
ットそのものを抑制する技術が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、加減速スイッ
チによる加減速を止めたことに伴う定速走行制御の再開
時における車速のオフセット量は、定速走行用定速走行
制御系における応答遅れに起因するだけでなく、当該瞬
時における車両の加減速度や、路面勾配などの走行条件
によって大きく異なり、上記した従来の対策では、これ
ら原因で大きくなる車速オフセットまでをも抑制するこ
とはできない。
【0008】本発明は、車両の走行条件によって車速の
上記オフセット量が大きくなる場合にも不自然な車速変
化を生じることのないよう、上記定速走行制御の再開時
に実車速を所定の応答で変更後の目標車速に向かわせる
過渡制御を付加することにより前記の問題を解消した定
速走行制御装置を提案することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的のため本発明
は、上記した型式の定速走行制御装置において、請求項
1に記載のごとく定速走行制御中に運転者が加減速スイ
ッチを操作した後この操作を止めることで、実車速を対
応した方向へ変化させると共に、当該スイッチ操作終了
時の実車速を新たな目標車速として定速走行制御を再開
させる時は、変更後の目標車速に対する実車速の車速オ
フセット量を車両運転条件から推定し、この車速オフセ
ット量を上記変更後の目標車速に加算して求めた目標車
速オフセット値を経由して変更後の目標車速へ実車速が
所定の応答で向かうようにするための時々刻々の車速指
令値を求め、逐一この車速指令値が達成されるよう車両
の駆動力を制御するよう構成したことを特徴とするもの
である。
【0010】上記車速オフセット量の推定に際しては請
求項2に記載のごとく、上記加減速スイッチの操作終了
時における車両の加速度から当該推定を行うよう構成す
るのがよい。
【0011】上記車速オフセット量の推定に際しては請
求項3に記載のごとく、上記加減速スイッチの操作終了
時における路面勾配から当該推定を行うよう構成するの
がよい。
【0012】前記した所定の応答は請求項4に記載のご
とく、実変速比が目標車速オフセット値に向かう間と、
実変速比が変更後の目標車速へ向かう間とで異ならせる
のがよい。
【0013】前記した所定の応答は請求項5に記載のご
とく、前記車速オフセット量に応じ決定するようにする
のがよい。
【0014】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、加減速
スイッチによる車両の加減速後に定速走行制御を再開さ
せる時は、変更後の目標車速に対する実車速の車速オフ
セット量を車両運転条件から推定し、この車速オフセッ
ト量を変更後の目標車速に加算して求めた目標車速オフ
セット値を経由して変更後の目標車速へ実車速が所定の
応答で向かうようにするための時々刻々の車速指令値を
求め、逐一この車速指令値が達成されるよう車両の駆動
力を制御するよう構成したため、実車速が目標車速オフ
セット値を経由して変更後の目標車速へ向かう時に車速
を確実に上記所定の応答で変化させ得ることとなり、車
両の走行条件によって車速オフセット量が大きくなる場
合でも上記所定の応答の与え方次第で車速変化が不自然
なものになるのを防止することができ、前記した不自然
な車速変化に関する問題を解消し得る。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、上記車速
オフセット量の推定に際して、上記加減速スイッチの操
作終了時における車両の加速度(負値が減速度)から当
該推定を行うため、車速オフセット量に大きな影響を及
ぼす車両加速度の如何にかかわらず上記の作用効果を確
実に達成することができる。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、上記車速
オフセット量の推定に際して、上記加減速スイッチの操
作終了時における路面勾配から当該推定を行うため、車
速オフセット量に大きな影響を及ぼす路面勾配の如何に
かかわらず前記の作用効果を確実に達成することができ
る。
【0017】請求項4に記載の発明によれば、前記した
所定の応答を、実変速比が目標車速オフセット値に向か
う間と、実変速比が変更後の目標車速へ向かう間とで異
ならせるため、これらの間で相互に影響し合うことなく
明確に分離してチューニングを行い得ることとなり、実
変速比が目標車速オフセット値に向かう間における不自
然な車速変化と、実変速比が変更後の目標車速へ向かう
間における不自然な車速変化とを確実になくすことがで
きる。
【0018】請求項5に記載の発明によれば、前記した
所定の応答を前記の車速オフセット量に応じ決定するた
め、車速オフセット量に応じた適切な車速変化を提供す
ることができて、車速オフセット量が大きい場合でも確
実に前記の作用効果を達成し得ると共に、車速オフセッ
ト量が小さい場合に車速変化が必要以上に遅すぎて変更
後の目標車速への収束が遅れるといった問題を回避する
ことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形
態になる定速走行制御装置を具えた車両のパワートレー
ンと、その制御系を示し、該パワートレーンをエンジン
1と無段変速機2とで構成する。エンジン1はガソリンエ
ンジン等の内燃機関であるが、そのスロットルバルブ5
を運転者が操作するアクセルペダル3とは機械的に連結
させず、これらから切り離してスロットルアクチュエー
タ4によりスロットルバルブ5の開度を電子制御するよ
うになす。
【0020】スロットルアクチュエータ4は、エンジン
コントローラ14が後述するエンジントルク指令値cTEに
対応して出力した目標スロットル開度(tTVO)に応じて動
作することでスロットルバルブ5の開度を当該目標スロ
ットル開度に一致させ、エンジン1の出力を、基本的に
はアクセルペダル操作に応じた値となるように制御する
が、エンジントルク指令値cTEの与え方によっては、ア
クセルペダル操作以外の因子によっても制御可能とす
る。
【0021】無段変速機2は周知のVベルト式無段変速
機とし、トルクコンバータ6を介してエンジン1の出力軸
に駆動結合されたプライマリプーリ7と、これに整列配
置したセカンダリプーリ8と、これら両プーリ間に掛け
渡したVベルト9とを具える。そして、セカンダリプー
リ8にファイナルドライブギヤ組10を介してディファレ
ンシャルギヤ装置11を駆動結合し、これらにより図示し
ない車輪を回転駆動するものとする。
【0022】無段変速機2の変速動作は、プライマリプ
ーリ7およびセカンダリプーリ8のそれぞれのV溝を形成
するフランジのうち、一方の可動フランジを他方の固定
フランジに対して相対的に接近させてV溝幅を狭めた
り、逆に離間させてV溝幅を拡げることにより行うよう
にし、両可動フランジのストローク位置を、変速制御油
圧回路12からのプライマリプーリ圧Ppriおよびセカンダ
リプーリ圧Psecにより決定する。
【0023】変速制御油圧回路12は変速アクチュエータ
としてのステップモータ13を具え、これを変速機コント
ローラ15が、後述する変速比指令値(cRATIO)に対応した
ステップ位置STPに駆動させることで、無段変速機2を、
実変速比が変速比指令値cRATIOと一致するように無段変
速させることができる。
【0024】エンジンコントローラ14へのエンジントル
ク指令値cTE、および変速機コントローラ15への変速比
指令値(cRATIO)はそれぞれ、車速制御用コントローラ16
が後述する演算により求めることとする。そのため車速
制御用コントローラ16には、 運転者が本発明による定
速走行制御を希望した時に押してON状態にするための定
速走行制御スイッチ(前記したセット・コーストスイッ
チに相当する)17からの信号と、エンジンの点火信号か
らエンジン回転数aNEを検出するエンジン回転数センサ1
8からの信号と、車輪の回転数から車速aVSPを検出する
車速センサ19からの信号と、ブレーキペダル(図示せ
ず)を踏み込む制動時にONとなるブレーキスイッチ20か
らの信号と、運転者が、定速走行制御中に車両の加速を
希望している間ONにするためのアクセル・レジュームス
イッチ21からの信号と、路面の傾斜角θを検出する路面
傾斜角センサ22からの信号とをそれぞれ入力する。なお
路面傾斜角センサ22としては、例えば特開平5-34150号
公報に記載のものなど、適宜公知のものを用いることが
できる。
【0025】車速制御用コントローラ16は定時割り込み
により一定の制御周期毎にこれら入力情報を読み込み、
これらの入力情報を基に、図2に機能別ブロック線図で
示す処理を実行して、以下のようにエンジンコントロー
ラ14へのエンジントルク指令値cTEおよび変速機コント
ローラ15への変速比指令値cRATIOを求める。エンジンコ
ントローラ14および変速機コントローラ15はそれぞれ、
これらエンジントルク指令値cTEおよび変速比指令値cRA
TIOをもとに無段変速機2の変速制御およびエンジン1の
スロットル開度(出力)制御を行い、本発明が狙いとす
る車両の定速走行制御を遂行する。
【0026】ただし本実施の形態では、アクセル・レジ
ュームスイッチ21の操作により車速を上昇させ、希望車
速になったところでアクセル・レジュームスイッチ21の
操作を止めることにより、この時の車速を新たな目標車
速として定速走行制御を再開させる時の車速変化(オー
バーシュート)が図24に示すごとき不自然なものになら
ないようにすることを目的とする。しかし、逆に定速走
行制御スイッチ(セット・コーストスイッチ)17の操作
により車速を低下させ、希望車速になったところでスイ
ッチ17の操作を止めることにより、この時の車速を新た
な目標車速として定速走行制御を再開させる時の車速変
化(アンダーシュート)が不自然なものにならないよう
にすることを狙う場合にも、同様の方法により所期の目
的を達成することができるのは言うまでもない。
【0027】車速制御用コントローラ16は図2に示すよ
うに、定速走行制御可否判定部30、車速指令値算出部4
0、目標駆動力算出部50、実変速比算出部60および駆動
力分配部70により構成し、以下にこれらの詳細を順次説
明する。
【0028】定速走行制御可否判定部30は、図3に示す
制御プログラムを実行して、定速走行制御を行うべきか
否かを判定し、その結果を定速走行制御実行フラグfSTA
RTの1または0により設定する。図3のステップS1におい
ては、定速走行制御スイッチ17がON,OFFのいずれであ
るかをチェックし、次いでステップS2においてブレーキ
スイッチ20がON,OFFのいずれであるかをチェックし、
ステップS3でアクセル・レジュームスイッチ21がON
(加速による目標車速の上昇変更中),OFFのいずれで
あるかをチェックする。
【0029】ステップS1で定速走行制御スイッチ17がON
(運転者が定速走行制御を希望している)と判定し、か
つ、ステップS2でブレーキスイッチ20がOFF(非制動
中)と判定し、更に、ステップS3でアクセル・レジュ
ームスイッチ21がOFFと判定する間は、運転者が定速走
行制御を希望しており、また当該制御を行っても差し支
えない非制動中であり、更にアクセル・レジュームスイ
ッチ21による加速(目標車速の上昇変更)中でもないか
ら、ステップS4において、定速走行制御を行うべきで
あると判断して定速走行制御実行フラグfSTARTを1にセ
ットする。
【0030】しかし、ステップS1で定速走行制御スイッ
チ21がOFF(運転者が定速走行制御を希望していない)
と判定したり、またはステップS2でブレーキスイッチ20
がON(制動中)と判定したり、或いはステップS3でア
クセル・レジュームスイッチ21による加速(目標車速の
上昇変更)中と判定する間は、運転者が定速走行制御を
希望していなかったり、希望していても制動中や目標車
速の変更中のため定速走行制御を行うべきでないことか
ら、ステップS5において定速走行制御実行フラグfSTAR
Tを0にリセットする。上記のようにして設定された定速
走行制御実行フラグfSTARTは、車速指令値算出部40へ供
給するほか、図1にも示すようにエンジンコントローラ
14および変速機コントローラ15へも供給する。
【0031】エンジンコントローラ14および変速機コン
トローラ15は、定速走行制御実行フラグfSTARTが1の
間、車速制御用コントローラ16からのエンジントルク指
令値cTEおよび変速比指令値cRATIOに基づき、これらが
達成されるようにスロットルアクチュエータ4への目標
スロットル開度tTVOおよび変速アクチュエータ13への指
令ステップ位置STPを決定して、本発明による定速走行
制御を遂行する。しかし定速走行制御実行フラグfSTART
が0の間は、上記した本発明による定速走行制御に代え
て、通常通りにエンジン1のスロットル開度制御および
無段変速機2の変速制御を行うものとする。
【0032】図2における車速指令値算出部40は図4に詳
細に示す如きもので、目標車速決定部41と、過渡目標車
速オフセット量算出部42と、加算器40aとで構成する。
目標車速決定部41は、実車速aVSPとアクセル・レジュー
ムスイッチ21からの信号とを入力され、これら基づいて
図5に示す制御プログラムの実行により、定速走行制御
に当たって目標とすべき目標車速tVSPを算出する。図5
においては、先ずステップS11においてアクセル・レジ
ュームスイッチ21がON(加速による目標車速の上昇変更
中)か否かを判定し、ONならステップS12で、目標車速
の変更中であることを示すように目標車速セットフラグ
ftVSPSETを0にし、OFFならステップS13で、目標車速の
変更中でないことを示すように目標車速セットフラグft
VSPSETを1にする。
【0033】次のステップS14においては、目標車速セ
ットフラグftVSPSETの前回値ftVSPSET(Buf)が1であるか
否かにより、アクセル・レジュームスイッチ21が前回OF
F(前回目標車速の変更中でなかった)か否かを判定す
る。ftVSPSET(Buf)=1である場合、ステップS15および
ステップS16をスキップして制御をステップS17に進め、
ここで目標車速セットフラグの前回値ftVSPSET(Buf)を
今回の目標車速セットフラグftVSPSETにより更新して次
回の制御に備える。
【0034】ステップS14でftVSPSET(Buf)=1でないと
判定する場合、つまりアクセル・レジュームスイッチ21
が前回ON(前回目標車速の変更中であった)場合、ステ
ップS15で今回の目標車速セットフラグftVSPSETが1か
否かにより、アクセル・レジュームスイッチ21がONから
OFFに切り替わったかどうか(加速による目標車速の変
更が終了したか否か)を判定する。アクセル・レジュー
ムスイッチ21がONからOFFに切り替わった(加速による
目標車速の変更が終了した)と判定する場合は、ステッ
プS16において目標車速tVSPを現在の実車速aVSPに変更
し、アクセル・レジュームスイッチ21がON状態を継続し
ている(加速による目標車速の変更が継続している)と
判定する場合は、ステップS16をスキップして目標車速
tVSPの変更を行わない。かかる目標車速tVSPの変更処
理の後は、ステップS17を実行して目標車速セットフラ
グの前回値ftVSPSET(Buf)を今回の目標車速セットフラ
グftVSPSETにより更新し、次回の制御に備える。
【0035】図4における過渡目標車速オフセット量算
出部42は図6に明示するごときもので、加速度算出部43
と、加速度相当分車速オフセット量算出部44と、路面勾
配相当分車速オフセット量算出部45と、最終加速度相当
分車速オフセット量決定部46と、最終路面勾配相当分車
速オフセット量決定部47とで構成する。加速度算出部43
は、例えば図7に示すような伝達関数(定数Kobs、時定
数Tobs、ラプラス演算子S)を用いることにより、車速
センサ19で検出した実車速aVSPから次式により加速度推
定値αobsを演算する。 αobs=[(Kobs/Tobs)・S{S2+(1/Tobs)・S+(Kobs/To
bs)}]・aVSP なお簡易的には一般的に行われているように、演算周期
間における実車速aVSPの変化量を持って加速度推定値α
obsとすることもできる。
【0036】図6における加速度相当分車速オフセット
量算出部44は、図8に示すような予定のマップを基に加
速度推定値αobsから加速度相当分車速オフセット量Vof
fsetαを検索する。図6における路面勾配相当分車速オ
フセット量算出部45は、図10に示すような予定のマップ
を基に、路面傾斜角センサ22で検出した路面勾配θから
路面勾配相当分車速オフセット量Voffsetθを検索する。
【0037】図6における最終加速度相当分車速オフセ
ット量決定部46は、加速度相当分車速オフセット量Voff
setαとアクセル・レジュームスイッチ(21)信号とを
基に図9の制御プログラムを実行して、アクセル・レジ
ュームスイッチ21のON→OFFにより目標車速の変更を終
了した時の加速度相当分車速オフセット量Voffsetαを
最終加速度相当分車速オフセット量Voffsetα’とする
ものである。これがため図9では、先ずステップS21にお
いてアクセル・レジュームスイッチ21がON(加速による
目標車速の変更中)か、OFFかを判定する。アクセル・
レジュームスイッチ21がON(加速による目標車速の変更
中)の場合、ステップS22において最終加速度相当分車
速オフセット量決定フラグfVoffsetαを、加速による目
標車速の変更中であることを示すように0とするが、ア
クセル・レジュームスイッチ21がON(加速による目標車
速の変更中)でない場合、ステップS23において最終加
速度相当分車速オフセット量決定フラグfVoffsetαを、
加速による目標車速の変更中でないことを示すように1
にする。
【0038】次のステップS24では、最終加速度相当分
車速オフセット量決定フラグfVoffsetαの前回値fVoffs
etα(Buf)が1であるかどうかにより、前回アクセル・
レジュームスイッチ21がOFF(目標車速非変更中)だっ
たか否かを判定する。fVoffsetα(Buf)=1である場合、
ステップS25およびステップS26をスキップして制御をス
テップS27に進め、ここで最終加速度相当分車速オフセ
ット量決定フラグの前回値fVoffsetα(Buf)を今回の最
終加速度相当分車速オフセット量決定フラグfVoffsetα
により更新して次回の制御に備える。
【0039】ステップS24でfVoffsetα(Buf)=1でない
と判定する場合、つまりアクセル・レジュームスイッチ
21が前回ON(前回目標車速の変更中であった)場合、ス
テップS25で今回の最終加速度相当分車速オフセット量
決定フラグfVoffsetαが1か否かにより、アクセル・レ
ジュームスイッチ21がONからOFFに切り替わったかどう
か(加速による目標車速の変更が終了したか否か)を判
定する。ステップS25でアクセル・レジュームスイッチ2
1がONからOFFに切り替わった(加速による目標車速の変
更が終了した)と判定する場合は、ステップS26におい
て最終加速度相当分車速オフセット量Voffsetα’を加
速度相当分車速オフセット量Voffsetαに更新し、ステ
ップS25でアクセル・レジュームスイッチ21がON状態を
継続している(加速による目標車速の変更が継続してい
る)と判定する場合は、ステップS26をスキップして最
終加速度相当分車速オフセット量Voffsetα’の変更を
行わない。よって最終加速度相当分車速オフセット量Vo
ffsetα’は、アクセル・レジュームスイッチ21のON→O
FFにより目標車速の変更を終了した時の加速度相当分車
速オフセット量Voffsetαである。かかる最終加速度相
当分車速オフセット量Voffsetα’の決定後は、ステッ
プS27を実行して最終加速度相当分車速オフセット量決
定フラグの前回値fVoffsetα(Buf)を今回の最終加速度
相当分車速オフセット量決定フラグfVoffsetαにより更
新し、次回の制御に備える。
【0040】図6における最終路面勾配相当分車速オフ
セット量決定部47は、路面勾配相当分車速オフセット量
Voffsetθとアクセル・レジュームスイッチ(21)信号
とを基に図11の制御プログラムを実行して、アクセル・
レジュームスイッチ21のON→OFFにより目標車速の変更
を終了した時の路面勾配相当分車速オフセット量Voffse
tθを最終路面勾配相当分車速オフセット量Voffsetθ’
とするものである。これがため図11では、先ずステップ
S31においてアクセル・レジュームスイッチ21がON(加
速による目標車速の変更中)か、OFFかを判定する。ア
クセル・レジュームスイッチ21がON(加速による目標車
速の変更中)の場合、ステップS32において最終路面勾
配相当分車速オフセット量決定フラグfVoffsetθを、加
速による目標車速の変更中であることを示すように0と
するが、アクセル・レジュームスイッチ21がON(加速に
よる目標車速の変更中)でない場合、ステップS33にお
いて最終路面勾配相当分車速オフセット量決定フラグfV
offsetθを、加速による目標車速の変更中でないことを
示すように1にする。
【0041】次のステップS34では、最終路面勾配相当
分車速オフセット量決定フラグfVoffsetθの前回値fVof
fsetθ(Buf)が1であるかどうかにより、前回アクセル
・レジュームスイッチ21がOFF(目標車速非変更中)だ
ったか否かを判定する。fVoffsetθ(Buf)=1である場
合、ステップS35およびステップS36をスキップして制御
をステップS37に進め、ここで最終路面勾配相当分車速
オフセット量決定フラグの前回値fVoffsetθ(Buf)を今
回の最終路面勾配相当分車速オフセット量決定フラグfV
offsetθにより更新して次回の制御に備える。
【0042】ステップS34でfVoffsetθ(Buf)=1でない
と判定する場合、つまりアクセル・レジュームスイッチ
21が前回ON(前回目標車速の変更中であった)場合、ス
テップS35で今回の最終路面勾配相当分車速オフセット
量決定フラグfVoffsetθが1か否かにより、アクセル・
レジュームスイッチ21がONからOFFに切り替わったかど
うか(加速による目標車速の変更が終了したか否か)を
判定する。ステップS35でアクセル・レジュームスイッ
チ21がONからOFFに切り替わった(加速による目標車速
の変更が終了した)と判定する場合は、ステップS36に
おいて最終路面勾配相当分車速オフセット量Voffset
θ’を路面勾配相当分車速オフセット量Voffsetθに更
新し、ステップS35でアクセル・レジュームスイッチ21
がON状態を継続している(加速による目標車速の変更が
継続している)と判定する場合は、ステップS36をスキ
ップして最終路面勾配相当分車速オフセット量Voffset
θ’の変更を行わない。よって最終路面勾配相当分車速
オフセット量Voffsetθ’は、アクセル・レジュームス
イッチ21のON→OFFにより目標車速の変更を終了した時
の路面勾配相当分車速オフセット量Voffsetθである。
かかる最終路面勾配相当分車速オフセット量Voffset
θ’の決定後は、ステップS37を実行して最終路面勾配
相当分車速オフセット量決定フラグの前回値fVoffsetθ
(Buf)を今回の最終路面勾配相当分車速オフセット量決
定フラグfVoffsetθにより更新し、次回の制御に備え
る。
【0043】図6における加算器48は、最終加速度相当
分車速オフセット量Voffsetα’および最終路面勾配相
当分車速オフセット量Voffsetθ’を合算して目標車速
に対して車速がどの程度オフセット(オーバーシュー
ト)するかを推定し、両者の和値で表される当該オフセ
ット量を目標車速オフセット量tVoffset(=Voffset
α’+量Voffsetθ’)とする。この目標車速オフセッ
ト量tVoffsetは、目標車速に対する実際の車速のオフ
セット量に符合させるには目標車速を元々の値からどの
程度オフセットさせるべきかを表す目標車速のオフセッ
ト量を意味する。
【0044】図6における過渡目標車速オフセット量決
定部49は、図12に示すように目標車速オフセット量応答
特性決定部49aと、過渡目標車速オフセット量演算部49b
とで構成する。目標車速オフセット量応答特性決定部49
aは、定速走行制御実行フラグfSTART、目標車速tVSP、
実車速aVSP、および目標車速オフセット量tVoffsetを基
に、不自然な車速変化を生じないようにするには上記車
速のオフセットを如何なる応答で行わせるかを決定して
当該決定した応答を応答特性切り替えフラグFresにより
過渡目標車速オフセット量演算部49bに指示し、過渡目
標車速オフセット量演算部49bは、この応答特性切り替
えフラグFresおよび目標車速オフセット量tVoffsetを基
に、上記の応答で車速のオフセットを行わせるのに必要
な演算周期ごとの過渡目標車速オフセット量tVoffset’
を時々刻々演算するものである。
【0045】これがため、前者の目標車速オフセット量
応答特性決定部49aは図13に示す処理を行い、先ずステ
ップS41において、定速走行制御実行フラグfSTARTの前
回値fSTART(Buf)が1であるか否かにより、前回アクセル
・レジュームスイッチ21がOFFだった(目標車速の変更
が行われていない定速走行制御中だった)か否かを判定
し、どちらの判定結果であってもステップS42およびス
テップS43で現在の定速走行制御実行フラグfSTARTが1
か否かにより、今回アクセル・レジュームスイッチ21が
OFFかON(目標車速の変更が行われていて定速走行制御
が中断中)かを判定する。これらステップS41〜ステッ
プS43により、アクセル・レジュームスイッチ21がOFFか
らONに切り替わったと判定する場合はステップS44にお
いて応答特性切り替えフラグFresを定速走行制御OFF用
の3にセットし、アクセル・レジュームスイッチ21がON
からOFFに切り替わったと判定する場合はステップS45に
おいて応答特性切り替えフラグFresを定速走行制御再開
時用(図24の場合と同じ条件で図23の瞬時t1にアクセ
ル・レジュームスイッチ21をON→OFFした場合につき説
明すると、車速aVSPを後述の目標オーバーシュート車速
tVoverに向け上昇させる時用)の1にセットし、アク
セル・レジュームスイッチ21のONが継続されていると判
定する場合はステップS46において応答特性切り替えフ
ラグFresを定速走行制御OFF用の3にセットし、アクセ
ル・レジュームスイッチ21のOFFが継続されていると判
定する場合はステップS44〜ステップS46をスキップして
これらステップでの応答特性切り替えフラグFresの設定
を実行しない。
【0046】以上の処理の後は制御をステップS47に進
め、ここで応答特性切り替えフラグFresが定速走行制御
再開時用の1にされているか否かをチェックする。Fres
=1ならステップS48において、目標車速tVSPに目標車速
オフセット量tVoffsetを加算して求めた目標オーバーシ
ュート車速tVover(=tVSP+tVoffsetを)と車速aVSPと
の間における車速偏差|aVSP− tVover|が微少設定値V
l未満か否かにより、実車速aVSPが目標オーバーシュー
ト車速tVoverに十分接近した(図23の瞬時t2に達し
た)か否かを判定する。接近したらステップS49で応答
特性切り替えフラグFresを、定速走行制御再開後用(車
速aVSPを瞬時t2以後に目標オーバーシュート車速tVo
verから目標車速tVSPへ向け低下させる時用)の2にセ
ットする。
【0047】ステップS47で応答特性切り替えフラグFre
sが定速走行制御再開時用の1でないと判定する時は、
ステップS50においてFres=2か、Fres=3かをチェック
し、Fres=2ならステップS51で車速aVSPと目標車速tVSP
との間における車速偏差|aVSP− tVSP|が微少設定値V
2未満か否かにより、実車速aVSPが図23の瞬時t3にお
けるごとく目標車速tVSPに十分接近したか否かを判定す
る。接近したらステップS52で応答特性切り替えフラグF
resを、定常的な定速走行制御時用の3(定速走行制御O
FF用と同じ)にセットする。ステップS50でFres=3と判
定したり、ステップS51で実車速aVSPが目標車速tVSPに
十分接近したと判定する時は、応答特性切り替えフラグ
Fresの変更を行わない。以上により応答特性切り替えフ
ラグFresの設定を行った後は、ステップS54において定
速走行制御実行フラグの前回値fSTART(Buf)を今回の定
速走行制御実行フラグfSTARTにより更新して次回の制
御に資する。
【0048】図12における過渡目標車速オフセット量演
算部49bは図14に示すごときもので、加速制御時過渡目
標車速オフセット量算出部49b-1と、減速制御時過渡目
標車速オフセット量算出部49b-2と、定常的定速走行制
御時過渡目標車速オフセット量算出部49b-3と、過渡目
標車速オフセット量選択部49b-4とで構成する。
【0049】加速制御時過渡目標車速オフセット量算出
部49b-1は、図23の瞬時t1〜t2間における加速制御
時に車速aVSPを例えば実線で示すごとく滑らかに経時変
化させるような車速指令値cVSPを与えるための時々刻
々の加速制御時過渡目標車速オフセット量tVoffset1を
目標車速オフセット量tVoffsetに基づいて求めるもの
で、例えば図15に示すような構成を採用することができ
る。図15における加速制御時過渡目標車速オフセット量
算出部49b-1は、加速制御時ローパスフィルタ部49b-1a
と、加速制御時用時定数算出部49b-1bとで構成する。加
速制御時用時定数算出部49b-1bは図16に例示するような
予定のマップを用いて、目標車速オフセット量tVoffset
から加速制御時用時定数Toverを検索により求める。加
速制御時ローパスフィルタ部49b-1aは、目標車速オフセ
ット量tVoffsetを入力とし、上記の加速制御時用時定数
Toverを用いた次式に示すような1次遅れのローパスフィ
ルタを用いて、加速制御時過渡目標車速オフセット量tV
offsetlを算出する。
【数1】
【0050】図14における減速制御時過渡目標車速オフ
セット量算出部49b-2は、図23の瞬時t2〜t3間にお
ける減速制御時に車速aVSPを例えば実線で示すごとく滑
らかに経時変化させるような車速指令値cVSPを与える
ための時々刻々の減速制御時過渡目標車速オフセット量
tVoffset2を目標車速オフセット量tVoffsetに基づいて
求めるもので、例えば図17に示すような構成を採用する
ことができる。図17における減速制御時過渡目標車速オ
フセット量算出部49b-2は、減速制御時ローパスフィル
タ部49b-2aと、減速制御時用時定数算出部49b-2bとで構
成する。減速制御時用時定数算出部49b-2bは図18に例示
するような予定のマップを用いて、目標車速オフセット
量tVoffsetから減速制御時用時定数Tsdを検索により求
める。減速制御時ローパスフィルタ部49b-2aは、目標車
速オフセット量tVoffsetを入力とし、上記の減速制御時
用時定数Tsdを用いた次式に示すような1次遅れのローパ
スフィルタを用いて、減速制御時過渡目標車速オフセッ
ト量tVoffset2を算出する。
【数2】
【0051】図14における定常的定速走行制御時過渡目
標車速オフセット量算出部49b-3は、図23の瞬時t3以
後における定常的定速走行制御中に用いる定常的定速走
行制御時過渡目標車速オフセット量tVoffset3を次式に
より算出する。 tVoffset3=0 ここでtVoffset3=0は、図23の瞬時t3以後における
定常的定速走行制御中においては過渡制御を行わないこ
とを意味する。
【0052】図14における過渡目標車速オフセット量選
択部49b-4は図19の処理により、応答特性切り替えフラ
グFresに基づいて、Fres=1の時(図23の瞬時t1〜t2
間における加速制御時)は加速制御時過渡目標車速オフ
セット量tVoffsetlを過渡目標車速オフセット量tVoffse
t’として出力し、Fres=2の時(図23の瞬時t2〜t3
間における減速制御時)は減速制御時過渡目標車速オフ
セット量tVoffset2を過渡目標車速オフセット量tVoffse
t’として出力し、Fres=3の時(図23の瞬時t3以後に
おける定常的定速走行制御時)は定常的定速走行制御時
過渡目標車速オフセット量tVoffset3を過渡目標車速オ
フセット量tVoffset’として出力する。
【0053】以上のようにして求めた過渡目標車速オフ
セット量tVoffset’は、図4における加算器40aにおい
て目標車速tVSPに加算されて車速指令値cVSPの算出に
供され、この車速指令値cVSPは図2における車速指令値
算出部40から同図における目標駆動力算出部50に供給さ
れる。目標駆動力算出部50は車速指令値cVSPを達成する
ための目標駆動力For’を求めるもので、例えば図20に
示すごとく、路面勾配変動などの外乱に強い制御系とす
るため、外乱推定器であるロバスト補償器51と、全体の
応答特性を規範モデルの応答特性とするモデルマッチン
グ補償器52とで構成する「ロバストモデルマッチング制
御手法」用いて設計する。
【0054】ロバスト補償器51は、制御対象のモデル化
誤差や走行抵抗という外乱を推定・補正することで、実
際の特性を車両線形モデル(Gv(s))に一致させる制
御系を構成することができる。H(s)は外乱除去性能を
決めるロバストフィルタで、例えば次式のようにする。
【数3】
【0055】モデルマッチング補償器52は、フイードフ
ォワード制御部(F・F部)の規範モデルR2(s)で入出
力の応答特性を、またフイードバック制御部(F・B部)
の規範モデルRl(s)で外乱除去性能と安定性をそれぞ
れ決めるこので、例えば次式のように1次遅れのローパ
スフィルタで構成する。
【数4】
【数5】
【0056】制御対象である車両の線形近似モデルGv
(s)は、積分特性で次式となる。
【数6】 以上から、目標駆動力For’と外乱推定値dv’は以下の
ように求めることができる。
【数7】
【数8】
【数9】
【0057】図2における実変速比算出部60は、自車速
aVSPと、エンジン回転センサ18から入力されるエンジン
回転数aNEより、次式にしたがって実変速比aRATIOを算
出する。
【数10】 算出された実変速比aRATIOは駆動力分配部70へ供給す
る。
【0058】図2における駆動力分配部70は図21に明示
するように、駆動トルク指令値算出部71と、変速比指令
値設定部72と、エンジントルク指令値算出部73とで構成
し、自車速aVSP、目標駆動力For’および実変速比aRATI
Oをもとに、目標駆動力For’を達成させるための変速比
指令値cRATIOおよびエンジントルク指令値cTEを決定し
て出力する。駆動トルク指令値算出部71は、目標駆動力
For’から次式によりこれに対応した駆動トルク指令値c
TDRを算出する。 cTDR=FOR’×Rt Rt:タイヤ動半径
【0059】変速比指令値設定部71は、図22に例示する
車速および駆動トルクと、変速比との関係を表したマッ
プを基に自車速aVSPおよび駆動トルク指令値cTDRから変
速比指令値cRATIOを設定する。なお、ここで図22は無段
変速機を用いた場合のマップを示す。図22から明らかな
ように、変速比指令値cRATIOは駆動トルク指令値cTDRが
大きいほど大きくなるように設定され、また、駆動トル
ク指令値cTDRが同じである場合、車速が高いほど変速比
指令値cRATIOは小さくなるように設定されている。
【0060】図21におけるエンジントルク指令値算出部
72は、駆動トルク指令値cTDRおよび実変速比aRATIOよ
り、次式にしたがってエンジントルク指令値cTEを算出
する。
【数11】
【0061】上式により得られたエンジントルク指令値
cTEはエンジンコントローラ14(図1および図2参照)へ
入力され、エンジンコントローラ14はスロットルアクチ
ュエータ4に対して、エンジントルク指令値cTEに対応す
る目標スロットル開度tTVOを出力する。一方で変速比指
令値cRATIOは変速機コントローラ15(図1および図2参
照)へ入力され、変速機コントローラ15は変速アクチュ
エータ13に対して、変速比指令値cRATIOに対応する指令
ステップ位置STPを出力する。これら目標スロットル開
度tTVOおよび指令ステップ位置STPによるエンジン出力
制御および変速制御により前記した目標駆動力For’を
達成して本発明が狙いとする定速走行制御を実現するこ
とができる。
【0062】ところで本実施の形態によれば、図23の瞬
時t1におけるごとくアクセル・レジュームスイッチ21
による車両の加速後に定速走行制御を再開させる時、変
更後の目標車速tVSPに対する実車速aVSPの車速オフセ
ット量tVoffsetを車両運転条件(加速度推定値αobsお
よび路面勾配θ)から推定し、この車速オフセット量t
Voffsetを変更後の目標車速tVSPに加算して求めた目標
車速オフセット値(目標オーバーシュート車速tVover)
を経由して変更後の目標車速tVSPへ実車速aVSPが図23
に実線で示すような所定の応答で向かうようにするため
の時々刻々の車速指令値cVSPを求め、逐一この車速指
令値cVSPが達成されるよう車両の駆動力を制御する構
成のため、実車速が目標車速オフセット値を経由して変
更後の目標車速へ向かう時に車速を確実に上記所定の応
答で変化させ得ることとなり、車両の走行条件によって
車速オフセット量tVoffsetが図23のごとく大きくなる
場合でも、上記所定の応答の与え方次第で車速aVSPを図
24に示すような変化傾向から図23に示すような滑らかな
変化傾向にすることができ、車速変化が図24に示すごと
く不自然なものになるのを防止することができて違和感
をなくし得る。
【0063】なお本実施の形態によれば、車速オフセッ
ト量tVoffsetの推定に際してアクセル・レジュームス
イッチ21の操作終了時における車両の加速度(負値が減
速度)推定値αobsおよび路面勾配θから当該推定を行
うため、車速オフセット量tVoffsetに大きな影響を及
ぼす車両加速度や路面勾配の如何にかかわらず上記の作
用効果を確実に達成することができる。
【0064】また前記した所定の応答を、図23の瞬時t
1〜t2間におけるごとく実変速比aVSPが目標車速オフ
セット値tVoverに向かう加速時と、図23の瞬時t2〜
t3間におけるごとく実変速比aVSPが変更後の目標車速
tVSPへ向かう減速時とで個別に決定するため、これら
両者間で相互に影響し合うことなく明確に分離してチュ
ーニングを行い得ることとなり、実変速比aVSPが目標車
速オフセット値tVoverに向かう加速時における不自然
な車速変化と、実変速比aVSPが変更後の目標車速tVSP
へ向かう減速時とにおける不自然な車速変化とを確実に
なくすことができる。
【0065】さらに前記した所定の応答を図16および図
18に例示するごとく車速オフセット量tVoffsetに応じ決
定するため、車速オフセット量tVoffsetに応じた適切
な車速変化を提供することができて、車速オフセット量
tVoffsetが大きい場合でも確実に上記の作用効果を達
成し得ると共に、車速オフセット量tVoffsetが小さい
場合に車速変化が必要以上に遅すぎて変更後の目標車速
tVSPへの収束が遅れるといった問題を回避することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態になる定速走行制御装置
を具えた無段変速機搭載車のパワートレーンを、その制
御システムと共に示す概略系統図である。
【図2】 図1の制御システムにおけるコントローラが
実行する、無段変速機の変速制御およびエンジンスロッ
トル開度制御を介した定速走行制御の機能別ブロック線
図である。
【図3】 図2における定速走行制御可否判定部が実行
して、本発明による定速走行制御を行うべきか否かを判
定するための制御プログラムを示すフローチャートであ
る。
【図4】 図2における車速指令値算出部を示す機能別
ブロック線図である。
【図5】 同車速指令値算出部における目標車速決定部
が、目標車速の設定に際して実行する制御プログラムを
示すフローチャートである。
【図6】 同車速指令値算出部における過渡目標車速オ
フセット量算出部の機能別ブロック線図である。
【図7】 同過渡目標車速オフセット量算出部における
加速度算出部の機能別ブロック線図である。
【図8】 図6における加速度相当分車速オフセット量
算出部が加速度相当分の車速オフセット量を求める時に
用いる該オフセット量の特性線図である。
【図9】 同過渡目標車速オフセット量算出部における
最終加速度相当分車速オフセット量決定部が実行する制
御プログラムのフローチャートである。
【図10】 同過渡目標車速オフセット量算出部におけ
る路面勾配相当分車速オフセット量算出部が、路面勾配
相当分車速オフセット量を求める時に用いる該オフセッ
ト量の特性線図である。
【図11】 同過渡目標車速オフセット量算出部におけ
る最終路面勾配相当分車速オフセット量決定部が実行す
る制御プログラムのフローチャートである。
【図12】 図6における過渡目標車速オフセット量決
定部の機能別ブロック線図である。
【図13】 同過渡目標車速オフセット量決定部におけ
る目標車速オフセット量応答特性決定部が実行する制御
プログラムのフローチャートである。
【図14】 同過渡目標車速オフセット量決定部におけ
る過渡目標車速オフセット量演算部の機能別ブロック線
図である。
【図15】 図14における加速制御時過渡目標車速オフ
セット量算出部の機能別ブロック線図である。
【図16】 同加速制御時過渡目標車速オフセット量算
出部が加速制御時過渡目標車速オフセット量を求めるに
際して用いる時定数の変化特性図である。
【図17】 図14における減速制御時過渡目標車速オフ
セット量算出部の機能別ブロック線図である。
【図18】 同減速制御時過渡目標車速オフセット量算
出部が減速制御時過渡目標車速オフセット量を求めるに
際して用いる時定数の変化特性図である。
【図19】 図14における過渡目標車速オフセット量選
択部が実行する制御プログラムのフローチャートであ
る。
【図20】 図2における目標駆動力算出部の機能別ブ
ロック線図である。
【図21】 図2における駆動力分配部の機能別ブロッ
ク線図である。
【図22】 同駆動力分配部における変速比指令値設定
部が変速比指令値を求めるときに用いる特性線図であ
る。
【図23】 アクセル・レジュームスイッチの操作によ
り加速して目標車速を変更した後に該スイッチのOFFに
より定速走行制御を再開させた場合につき、本発明によ
る定速走行制御装置の動作を示すタイムチャートであ
る。
【図24】 図23と同じ条件での従来装置の動作を示す
タイムチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン 2 無段変速機 3 アクセルペダル 4 スロットルアクチュエータ 5 スロットルバルブ 6 トルクコンバータ 7 プライマリプーリ 8 セカンダリプーリ 9 Vベルト 10 ファイナルドライブギヤ組 11 ディファレンシャルギヤ装置 12 変速制御油圧回路 13 ステップモータ 14 エンジンコントローラ 15 変速機コントローラ 16 車速制御用コントローラ 17 定速走行制御スイッチ(減速スイッチ) 18 エンジン回転数センサ 19 車速センサ 20 ブレーキスイッチ 21 アクセル・レジュームスイッチ(加速スイッチ) 22 路面傾斜角センサ 30 定速走行制御可否判定部 40 車速指令値算出部 41 目標車速決定部 42 過渡目標車速オフセット量算出部 43 加速度算出部 44 加速度相当分車速オフセット量算出部 45 路面勾配相当分車速オフセット量算出部 46 最終加速度相当分車速オフセット量決定部 47 最終路面勾配相当分車速オフセット量決定部 48 加算器 49 過渡目標車速オフセット量決定部 49a 目標車速オフセット量応答特性決定部 49b 過渡目標車速オフセット量演算部 49b-1 加速制御時過渡目標車速オフセット量算出部 49b-2 減速制御時過渡目標車速オフセット量算出部 49b-3 定常的定速走行制御時過渡目標車速オフセット
量算出部 49b-4 過渡目標車速オフセット量選択部 50 目標駆動力算出部 51 ロバスト補償器 52 モデルマッチング補償器 60 実変速比算出部 70 駆動力分配部 71 駆動トルク指令値算出部 72 変速比指令値設定部 73 エンジントルク指令値算出部
フロントページの続き Fターム(参考) 3D044 AA03 AA04 AA14 AA21 AA45 AB01 AC05 AC15 AC24 AC26 AC57 AD04 AD17 AE14 AE21 3G093 AA01 AA05 BA15 BA23 CB11 CB13 DA01 DA06 DB05 DB15 DB18 EA02 EA09 EB03 FA04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転者が定速走行制御の開始を指令した
    時の実車速を目標車速としてこの目標車速が保たれるよ
    う車両の駆動力を制御するよう構成すると共に、該定速
    走行制御による定速走行中に運転者が加減速スイッチを
    操作した後この操作を止めることで、実車速を該操作の
    方向に対応した方向へ変化させ得るほか、該操作を止め
    た時の実車速を新たな目標車速として定速走行制御に資
    するようにした定速走行制御装置において、 前記加減速スイッチの操作に伴う目標車速の変更時は、
    該変更後の目標車速に対する実車速の車速オフセット量
    を車両運転条件から推定し、 この車速オフセット量を前記変更後の目標車速に加算し
    て求めた目標車速オフセット値を経由して変更後の目標
    車速へ実車速が所定の応答で向かうようにするための時
    々刻々の車速指令値を求め、 逐一この車速指令値が達成されるよう車両の駆動力を制
    御するよう構成したことを特徴とする定速走行制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記車速オフセット
    量を前記加減速スイッチの操作終了時における車両の加
    速度から推定するよう構成したことを特徴とする定速走
    行制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記車速オ
    フセット量を前記加減速スイッチの操作終了時における
    路面勾配から推定するよう構成したことを特徴とする定
    速走行制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項におい
    て、前記所定の応答を、実変速比が目標車速オフセット
    値に向かう間と、実変速比が変更後の目標車速へ向かう
    間とで異ならせたことを特徴とする定速走行制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれか1項におい
    て、前記所定の応答を前記車速オフセット量に応じ決定
    するよう構成したことを特徴とする定速走行制御装置。
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