JP2003193820A - セラミックハニカムフィルタ - Google Patents

セラミックハニカムフィルタ

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JP2003193820A
JP2003193820A JP2002268947A JP2002268947A JP2003193820A JP 2003193820 A JP2003193820 A JP 2003193820A JP 2002268947 A JP2002268947 A JP 2002268947A JP 2002268947 A JP2002268947 A JP 2002268947A JP 2003193820 A JP2003193820 A JP 2003193820A
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ceramic honeycomb
pore diameter
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honeycomb filter
pore volume
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JP2002268947A
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Hirohisa Suwabe
博久 諏訪部
Yasuhiko Otsubo
靖彦 大坪
Hiroshi Funahashi
博 舟橋
Keiichi Nakagome
恵一 中込
Makoto Tsujita
誠 辻田
Hisataka Michisaka
久貴 通阪
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Hino Motors Ltd
Proterial Ltd
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Hino Motors Ltd
Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 低圧力損失、高捕集効率、高耐久性のディー
ゼル機関の排気微粒子捕集用セラミックハニカムフィル
タの提供 【解決手段】 セラミックハニカム構造体1の多孔質
隔壁は60%以上の気孔率、15μm以上の平均細孔径
を有し、前記多孔質隔壁2の累積細孔容積分布曲線(横
軸を細孔径とし、縦軸を累積細孔容積とするグラフで表
される曲線)の傾きに関する下記式(1) S=−
(Vn−Vn-1)/(log(Dn)−log
(Dn-1)) (1)、(但し、Dnは(n)番目の測
定点における細孔径(μm)であり、Dn-1は(n−
1)番目の測定点における細孔径(μm)であり、Vn
は(n)番目の測定点における累積細孔容積(cm
g)であり、Vn-1は(n−1)番目の測定点における累
積細孔容積(cm/g)であり、Sはn番目の測定
点における細孔径に対する累積細孔容積分布曲線の傾き
である。)により表されるSの最大値が0.7以上で
あること特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼル機関の
排出ガス中に含まれる微粒子を除去するためのセラミッ
クハニカムフィルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディーゼル機関から排出される微粒子を
除去するため、セラミックハニカム構造体の隔壁を多孔
質構造とし、その隔壁に微粒子を含んだ排気ガスを通過
せしめる構造の微粒子捕集用フィルタ(ディーゼルパテ
ィキュレートフィルタ)を採用する検討が進められてい
る。このフィルタの特性に関しては、微粒子の捕集効
率、圧力損失(圧損)、微粒子の捕集時間(捕集開始か
ら一定圧損に達するまでの時間)の3つが重要とされて
いる。中でも、捕集効率と圧損は相反する関係にあり、
捕集効率を高くしようとすると、圧損が増大し、捕集時
間が短くなり、また圧損を低くすると、捕集時間は長く
できるが、捕集効率が悪くなる。これらの相反するフィ
ルタの特性を満足するように、セラミックハニカム構造
体に対しては、下記のように、気孔率、平均細孔径、隔
壁表面に存在する細孔の大きさを制御する技術が従来か
ら検討されてきた。
【0003】特公平3−10365号公報では、フィル
タ隔壁表面に存在する細孔を、孔径5〜40μmの小孔
と、孔径40〜100μmの大孔とから構成し、該小孔
の数が該大孔の数の5〜40倍となるように構成するこ
とにより、捕集効率を初期から高い値に維持できると共
に、圧力損失の低い排ガス浄化用フィルタの得られるこ
とが開示されている。一方、隔壁内部に存在する内部細
孔の平均孔径は15μmより大きく、かつ累積細孔容積
は0.3〜0.7cm/gが好ましい範囲となってい
る。ここで、隔壁の気孔率P(体積%)の記載はないが、
実施例に記載されているコージェライト材料の真比重ρ
を2.5g/cmとすると、累積細孔容積V(cm
/g)から以下の計算式で算出することができる。P=
100×V×ρ/(1+V×ρ)。従って、隔壁内部に存
在する内部細孔の累積細孔容積の好ましい範囲0.3〜
0.7cm/gは、気孔率に換算すると42.8〜6
3.6体積%となる。(特許文献1参照。) また、特公昭61−54750号公報には、オープンポ
ロシティ(気孔率)と平均細孔径を制御することによっ
て、高捕集率タイプから低捕集率タイプまでのフィルタ
を設計しうることが開示されている。本公報での好適な
具体例として、第20頁の図8の点1−5−6−4を結
ぶ境界内に限定される帯域内のオープンポロシティ(気
孔率)及び平均気孔径(平均細孔径)が記載されている。
ここで点1はオープンポロシティ58.5容量%、平均
気孔直径1μm、点5はオープンポロシティ39.5容
量%、平均気孔直径15μm、点6は、オープンポロシ
ティ62.0容量%、平均気孔直径15μm、点4はオ
ープンポロシティ90.0容量%、平均気孔直径1μm
である。(特許文献2参照。) そして、特開平9−77573号公報には、気孔率55
〜80%、平均細孔径が25〜40μmであり、かつ隔
壁表面の細孔は5〜40μmの小孔と40〜100μmの
大孔とよりなり、該小孔の数を該大孔の数の5〜40倍
とすることにより、高捕集率、低圧損、かつ低熱膨張率
の特性を合わせもつハニカム構造体の得られることが開
示されている。(特許文献3参照。)
【0004】
【特許文献1】特公平3−10365号公報
【特許文献2】特公昭61−54750号公報(図8)
【特許文献3】特開平9−77573号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術に示す如く気孔率、平均細孔径、隔壁表面の孔
の大きさの最適化により、気孔率と捕集効率のバランス
はある程度達成できるものの、隔壁自体が多孔質体であ
り、多孔質体の強度はその気孔率、平均細孔径と相反す
る関係にあることから、セラミックハニカム構造体の強
度は、必然的に低下することになる。即ち、気孔率や細
孔の大きさが大きくなると、セラミックハニカム構造体
の強度は低下するのである。特に低圧力損失のフィルタ
を得るために、気孔率を60%以上、或いは平均細孔径
を15μm以上にした場合は、強度低下が顕著になる。
このため、低圧力損失と高捕集効率を両立させ、しかも
ディーゼル機関の微粒子捕集用フィルタとして使用した
場合に発生する熱応力や熱衝撃応力、組立時の機械的締
め付け力や振動による応力等により破損することなく、
長期にわたり耐久性のあるセラミックハニカムフィルタ
が得られないという問題があり、ディーゼルパティキュ
レートフィルタの実用化の障害になっていた。
【0006】本発明は、上記問題を解決するため、低圧
力損失のフィルタが得られるように、隔壁の気孔率を6
0%以上、平均細孔径15μm以上としても、ディーゼ
ル機関の微粒子捕集用フィルタとして使用した場合に発
生する熱応力や熱衝撃応力、組立時の機械的締め付け力
や振動による応力等により破損することなく、長期にわ
たり耐久性を有するセラミックハニカムフィルタを提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明者は鋭意検討を行った結果、ハニカム構造体
の隔壁に形成される細孔の分布をある一定範囲内とする
ことにより、低圧力損失、高捕集効率、さらには高強度
の3つの特性を満足させたセラミックハニカムフィルタ
が得られることを見出し、本発明に想到した。すなわ
ち、本発明のセラミックハニカムフィルタは、セラミッ
クハニカム構造体の所定の流路端部を目封止し、該流路
を区画する多孔質の隔壁に排気ガスを通過せしめること
により、排気ガス中に含まれる微粒子を除去するセラミ
ックハニカムフィルタにおいて、前記多孔質隔壁は水銀
圧入法により測定した場合に60%以上の気孔率、15
μm以上の平均細孔径を有し、前記多孔質隔壁の累積細
孔容積分布曲線の傾きに関する下記式(1) S=−(Vn−Vn-1)/(log(Dn)−log(Dn-1)) (1)、 (但し、Dnは(n)番目の測定点における細孔径(μ
m)であり、Dn-1は(n−1)番目の測定点における
細孔径(μm)であり、Vnは(n)番目の測定点におけ
る累積細孔容積(cm/g)であり、Vn-1は(n−
1)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)
であり、Sはn番目の測定点における細孔径に対する
累積細孔容積分布曲線の傾きである。)により表される
の最大値が0.7以上であることを特徴とする。こ
の時、Sの最大値は0.9以上であることが好まし
く、気孔率は60〜80%、平均細孔径は15〜40μ
mであることが好適である。さらに、隔壁を構成する多
孔質セラミックスの主成分の化学組成がSiO:42
〜56質量%、Al:30〜45質量%、Mg
O:12〜16質量%で、結晶相の主成分がコージェラ
イトであることが好適である。また、本発明のセラミッ
クハニカムフィルタは、セラミックハニカム構造体の所
定の流路端部を目封止し、該流路を区画する多孔質の隔
壁に排気ガスを通過せしめることにより、排気ガス中に
含まれる微粒子を除去するセラミックハニカムフィルタ
であって、前記多孔質隔壁表面及び多孔質隔壁内部に触
媒が担持されているセラミックハニカムフィルタにおい
て、前記多孔質隔壁は水銀圧入法により測定した場合に
60%以上の気孔率、15μm以上の平均細孔径を有
し、前記多孔質隔壁の累積細孔容積分布曲線の傾きに関
する下記式(1) S=−(Vn−Vn-1)/(log(Dn)−log(Dn-1)) (1)、 (但し、Dnは(n)番目の測定点における細孔径(μ
m)であり、Dn-1は(n−1)番目の測定点における
細孔径(μm)であり、Vnは(n)番目の測定点におけ
る累積細孔容積(cm/g)であり、Vn-1は(n−
1)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)
であり、Sはn番目の測定点における細孔径に対する
累積細孔容積分布曲線の傾きである。)により表される
の最大値が0.7以上であることを特徴とする。
【0008】
【作用】次に、本発明における作用効果につき説明す
る。本発明のセラミックハニカムフィルタでは、セラミ
ックハニカム構造体の多孔質隔壁は水銀圧入法により測
定した場合に60%以上の気孔率、15μm以上の平均
細孔径を有し、前記多孔質隔壁の累積細孔容積分布曲線
(横軸を細孔径とし、縦軸を累積細孔容積とするグラフ
で表される曲線)の傾きに関する下記式(1) S=−(Vn−Vn-1)/(log(Dn)−log(Dn-1)) (1)、 (但し、Dnは(n)番目の測定点における細孔径(μ
m)であり、Dn-1は(n−1)番目の測定点における
細孔径(μm)であり、Vnは(n)番目の測定点におけ
る累積細孔容積(cm/g)であり、Vn-1は(n−
1)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)
であり、Sはn番目の測定点における細孔径に対する
累積細孔容積分布曲線の傾きである。)により表される
の最大値が0.7以上であることから、高気孔率で
細孔分布がシャープとなり、平均細孔径を中心とした細
孔の占める割合が多くなるため、圧力損失が低く抑えら
れると共に、強度を高く維持することが可能となるので
ある。ここで、累積細孔容積分布曲線の傾きSnを限定
した理由について詳細に説明する。セラミックハニカム
構造体の強度は、気孔率や平均細孔径の影響を受けるの
は勿論であるが、細孔径分布に依存することが大きく、
特に細孔径分布をシャープに、言い換えれば細孔寸法の
均一性を向上させることにより、気孔率が60%以上、
平均細孔径15μm以上であっても高強度の得られるこ
とを見出したことによる。ここで気孔率、平均細孔径、
累積細孔容積分布曲線の傾きSnは、Micromeritics社製
のオートポアIII9410を使用し、水銀圧入法で測定
した。この水銀圧入法の測定においては、測定用の試料
を測定セル内に収納し、セル内を減圧した後、水銀を導
入して、加圧し、このときの圧力と試料内に存在する細
孔中に押し込まれた水銀の体積との関係から、細孔径と
累積細孔容積の関係を求める。即ち、加圧力が大きい
と、より微細な細孔にまで水銀が浸入し、加圧力に相当
する微細な細孔の容積が測定される。このため、測定
は、細孔径の大きいものから小さいものへと順次行われ
る。このとき、測定開始から、(n―1)番目の測定点
における細孔径Dn−1、及び累積細孔容積Vn-1と、
(n)番目の測定点における細孔径Dと累積細孔容積
から、上記式(1)により求めたものが、(n)番
目の測定点における傾きSとなる。Sの測定結果の
一例を図3に示す。図3において点aは1番目と2番目
の測定点における細孔径D、D及び累積細孔容積V
、Vから求めた傾きS[(V−V)/(lo
gD−logD)]であり、点bは2番目と3番目
の測定点における細孔径D、D及び累積細孔容積V
、Vから求めた傾きS[(V−V)/(lo
gD−logD)]である。ここで、図3に示す細
孔径と累積細孔容積分布曲線の傾きSの分布から、S
の最大値が0.7未満であると細孔径分布はブロード
であり、Sの最大値が0.7以上であればと細孔径分
布は非常にシャープであることが分かる。細孔径分布が
ブロードであると、強度低下の原因である粗大細孔や、
微粒子が目詰まりして圧損増大の原因となる微細細孔の
割合が低下し、低圧損と高強度の両立が困難なるが、S
の最大値が0.7以上になると、細孔径分布がシャー
プになるので、粗大細孔や微細細孔の割合が低下し、低
圧損と高強度の両立が達成できる。これは、累積細孔容
積分布曲線の傾きSの最大値とA軸圧縮強度比の関係
を示す図4からも明らかである。、ここで、A軸圧縮強
度比とは従来品レベルを1.0として求めたA軸圧縮強
度の相対値である。Sの最大値が0.7以上になる
と、A軸圧縮強度は従来品レベル(例えばSの最大値
が0.6以下の領域)の1.5以上となることが判る。
すなわち、Sの最大値が0.7以上になると、セラミ
ックハニカム構造体の機械的強度は著しく向上すること
が分かる。低圧力損失と高強度を両立させるためにはS
の最大値は0.9以上がより好ましい。ここで、セラ
ミックハニカム構造体の気孔率を60%以上に限定する
のは、気孔率が60%未満ではフィルタの圧力損失が高
くなるからである。また、気孔率が80%を越えると、
フィルタの強度が低下すると共に、微粒子の捕集効率も
悪くなるから気孔率60〜80%が好ましい範囲であ
る。さらには、気孔率65%以上で、圧力損失を低減す
る効果が更に大きくなり、気孔率75%以下で、強度や
捕集効率の低下をより小さくできることから気孔率65
〜75%がより好ましい範囲である。また、セラミック
ハニカム構造体中に存在する細孔の平均細孔径を15μ
m以上に限定するのは、平均細孔径が15μm未満では
フィルタの圧力損失が大きくなってしまうからである。
また、平均細孔径が40μmを超える場合、フィルタの
強度が低下すると共に、小さな微粒子が捕捉されずにフ
ィルタを通過してしまい捕集効率が悪くなるから平均細
孔径15〜40μmが好ましい範囲である。さらに、平
均細孔径25μm以下で、強度や捕集効率の低下をより
小さくできることから、平均細孔径15〜25μmが低
圧力損失と高強度の相反する特性の両立が達成できるよ
り好ましい範囲である。
【0009】そして、本発明のセラミックハニカムフィ
ルタにおいて、ハニカム構造体の隔壁を構成する多孔質
セラミックスの主成分の化学組成がSiO:42〜5
6質量%、Al:30〜45質量%、MgO:1
2〜16質量%で、結晶相の主成分がコージェライトで
あることが好適としたのは、元来コージェライトが有す
る低熱膨張性を利用し、熱衝撃が加わってもクラックの
発生しにくいセラミックハニカムフィルタが得られるか
らであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、
その他の耐熱性セラミックス、例えば、ムライト、アル
ミナ、窒化珪素、炭化珪素、窒化アルミ、リチウムアル
ミニウムシリケート、チタン酸アルミニウム、ジルコニ
ア、等の材料を使用することができる。
【0010】また、多孔質隔壁表面及び多孔質隔壁内部
に触媒が担持されているセラミックハニカムフィルタに
おいて、セラミックハニカム構造体の多孔質隔壁は水銀
圧入法により測定した場合に60%以上の気孔率、15
μm以上の平均細孔径を有し、前記多孔質隔壁の累積細
孔容積分布曲線(横軸を細孔径とし、縦軸を累積細孔容
積とするグラフで表される曲線)の傾きに関する下記式
(1) S=−(Vn−Vn-1)/(log(Dn)−log(Dn-1)) (1)、 (但し、Dnは(n)番目の測定点における細孔径(μ
m)であり、Dn-1は(n−1)番目の測定点における
細孔径(μm)であり、Vnは(n)番目の測定点におけ
る累積細孔容積(cm/g)であり、Vn-1は(n−
1)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)
であり、Sはn番目の測定点における細孔径に対する
累積細孔容積分布曲線の傾きである。)により表される
の最大値が0.7以上であることから、前述したよ
うな低圧力損失、高捕集効率、高強度を両立させる効果
が、隔壁表面及び隔壁内部に触媒が担持されているセラ
ミックハニカムフィルタにおいて顕著であるからであ
る。
【0011】本発明のセラミックハニカム構造体は、以
下のようにして製造することが出来る。まずセラミック
ス原料粉末に、平均粒径20μm以上、特に粒径20〜
100μmが50%以上を占める造孔材を焼成後の気孔
率が60〜80%得られる範囲で添加する。この混合物
に対して必要に応じてバインダー、潤滑剤等の成形助剤
を加え、混合した後、水を添加して可塑化可能なバッチ
を作製する。このバッチを公知の押出成形法によりハニ
カム構造の成形体を押出し成形した後、乾燥、造孔材の
燃焼除去、焼成を行うことにより、隔壁中にセラミック
ス固有の微細孔及び造孔材燃焼除去後の痕跡により形成
された細孔を有するハニカム構造体を得る。このよう
に、セラミックスが元来保有する微細孔と粒径が揃った
造孔材(平均粒径20μm以上で、粒径20〜100μ
mが50%以上を占める)により形成された細孔との組
合せにより、隔壁の平均細孔径を15〜25μmの範囲
に収めることが出来るのと共に、細孔分布のシャープさ
を示すSnの最大値を0.7以上とすることができる。
特に、コージェライト質セラミックスは、元来1〜20
μm程度の細孔径の細孔を有すので、平均粒径20μm
以上で、粒径20〜100μmが50%以上を占める造
孔材との組合せが有効である。なお造孔材は、公知のグ
ラファイト、小麦粉、樹脂粉末等であり、平均粒径20
μm以上、粒径20〜100μmが50%以上を占める
粒度分布となるように分級するのが好ましい。また樹脂
粉末を使用する場合、その製造条件を調整して、平均粒
径20μm以上、粒径20〜100μmが50%以上を
占める粒度分布としても良い。また、造孔材は略球状で
あると、隔壁中に形成される細孔も略球状となることか
ら、細孔への応力集中を低減することができ、優れた機
械的強度を有するセラミックハニカム構造体が得られる
ことから好ましい。更には造孔材が中空であると、造孔
材を燃焼除去する際に、容易に隔壁中から除去すること
が可能となり、燃焼除去の際に隔壁に亀裂が入るといっ
た問題が起こり難く、製造歩留まりが向上することから
好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実際の実施例を説
明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。 (実施例1)SiOが42〜56質量%、Al
が30〜45質量%、MgOが12〜16質量%となる
ようにカオリン、仮焼カオリン、アルミナ、水酸化アル
ミニウム、シリカ、タルク等のコージェライト化セラミ
ック原料粉末にバインダー、潤滑剤、及び造孔材として
No.1〜3の3種類の球状樹脂粉末をそれぞれ所定量
混合した。この時、造孔材として使用した球状樹脂粉末
の粒度分布を図5に、また平均粒径及び20〜100μ
mの粒径の割合を表1に示す。次に、この混合物に水を
添加して可塑化可能なバッチを作製し、このバッチを公
知の押出成形法により、円筒形ハニカム構造体を成形し
た。次いでこの成形体を乾燥した上で1380〜142
0℃の温度域で焼成して、第1図(a)、(b)の正面図及
び側面図に示すように、多孔質セラミック隔壁3と貫通
孔2からなり、造孔材No.1〜3に対応した試験N
o.1〜3の3種類のコージェライト質セラミックハニ
カム構造体1を得た。得られたハニカム構造体の直径は
143mm、長さ152mmで、隔壁の壁厚が0.3m
m、1cm当たりの流路の数が46個であった。
【0013】得られた試験No.1〜3の3種類のコー
ジェライト質セラミックハニカム構造体の気孔率、平均
細孔径、累積細孔容積分布曲線の傾きSをMicromerit
ics社製のオートポアIII9410を使用し、水銀圧入法
で測定した。測定で得られた数値は、試料に加えた水銀
の圧力と試料中に圧入された水銀の体積であるが、
(n)番目の測定点の細孔径Dは(2)式より、
(n)番目の測定点の累積細孔容積Vは(3)式より
計算した。 (n)番目の測定点の細孔径D=−4αcosθ/Pn (2) ここで、αは、水銀の表面張力(4.935×10−4
kg/cm) θは、水銀と固体の接触角(130°) Pnは、(n)番目の測定点の水銀の圧力である。 (n)番目の測定点の累積細孔容積V=v/w (3) ここで、vは、(n)番目の測定点の試料中に圧入さ
れた試料の体積wは、試料の重量である。得られた細孔
径と累積細孔容積との関係(累積細孔容積分布曲線)を
図6に示す。図6から明らかなように、約10μm〜約
100μmの間で、試験No.1のハニカム構造体の累
積細孔容積分布曲線の傾きは非常に急峻であり、試験N
o.2のハニカム構造体の累積細孔容積分布曲線の傾き
も急峻であるが、試験No.3のハニカム構造体の累積
細孔容積分布曲線の傾きは比較的緩やかであった。上記
と図6に示す累積細孔容積分布曲線から、試験No.1
〜3のハニカム構造体の累積細孔容積分布曲線の傾きS
を求めた。累積細孔容積分布曲線の傾きSは、測定
データのプロットから滑らかな近似曲線を求め、その曲
線上で細孔径の微小間隔における微分値として求めるべ
きところであるが、図6から明らかなように、累積細孔
分布曲線は十分に滑らかであり、且つ測定点は細孔径の
対数(logD)に関して実質的に等間隔であるの
で、(n)番目の測定点と(nー1)番目の測定点にお
ける細孔径、および累積細孔容積の測定値から、傾きS
を求めても、誤差は殆どない。このようにして得られ
た各ハニカム構造体の細孔径と累積細孔容積分布曲線の
傾きSnの関係を図7に示す。図6の累積細孔容積分布
曲線で傾きが最も急峻であった試験No.1のハニカム
構造体のSnが最も高く、次に急峻であった試験No.
2のハニカム構造体のSが次に高く、傾きが比較的緩
やかであった試験No.3のハニカム構造体のSは最
も小さかった。このようにして求めたSnの最大値、及
び気孔率、平均細孔径の測定結果を表2に記載した。
【0014】
【表1】
【0015】上記のように作製したセラミックハニカム
構造体の端面を、第2図(a)、(b)にその正面図及
び側面図を示すように封じ材5により目封じし、多孔質
セラミックハニカムフィルタを得た。この得られた多孔
質セラミックハニカムフィルターのフィルター特性を、
圧損、耐破損性について評価を行った。その結果を合せ
て表2に示す。 ここで、圧損は、圧力損失テストスタンドにて所定流量
の空気を流した時のハニカムフィルター流入前と流出後
の圧力損失で評価を行ない、実用的に許容される値以下
の圧力損失であれば合格とし(○)で、実用的に許容さ
れる圧力損失を超える圧力損失であれば不合格とし
(×)で示した。耐破損性は、A軸圧縮強度比の値で評
価し、これが従来品レベルを1.0として、1.5以上
の場合は合格とし(○)で、更に2.0以上の好ましい
場合は(◎)で、1.5未満の場合には不合格とし(×)
で示した。 また、A軸圧縮強度の測定は、社団法人自
動車技術会が定める規格M505−87「自動車排気ガ
ス浄化触媒用セラミックモノリス担体の試験方法」に従
って行った。そして、総合判定として、圧損、耐破損性
のいずれも合格であるものを(○)、そのうち(◎)判
定があった場合は(◎)、いずれか1つでも不合格であ
るものを(×)で評価した。
【0016】
【表2】
【0017】表2に示す結果のうち、本発明例である試
験No.1〜2に示すセラミックハニカムフィルタで
は、累積細孔容積分布曲線における傾きSの最大値が
0.7以上であることから、気孔率が60%以上、平均
細孔径が15μm以上という多孔質材料であっても、圧
力損失が低く、耐破損性についても合格し、総合判定は
(○)及び(◎)であった。一方、表2に示す結果のう
ち、比較例の試験No.3に示すセラミックハニカムフ
ィルタは、累積細孔容積分布曲線における傾きSの最
大値が0.7を下まわったことから、圧力損失は合格し
たが、耐破損性は不合格(×)となり、総合判定は
(×)であった。以上、表2の結果から明らかなよう
に、微粒子捕集用フィルターとして重要な特性である圧
力損失、耐破損性の結果から総合判定すると、本発明の
実施例である試験No.1〜2のセラミックハニカムフ
ィルタはいずれも圧損特性、耐破損性を満足するフィル
タであった。
【0018】(実施例2)実施例1の試験No.1と同
様の可塑化可能なバッチを作製し、このバッチを公知の
押出成形法により、円筒形ハニカム構造体を成形した。
この際各種の隔壁厚さ、1cm当たりの流路の数が得
られるよう公知の金型の寸法を調整した。次いでこの成
形体を乾燥した上で1380〜1420℃の温度域で焼
成して、多孔質セラミック隔壁3と貫通孔2からなる各
種コージェライト質セラミックハニカム構造体1を得
た。得られたハニカム構造体の直径は143mm、長さ
152mmで、試験No.4〜8に示すように隔壁の壁
厚が0.15mm〜0.33mm、1cm当たりの流
路の数が39〜62個での5種類であった。以下、実施
例1と同様の方法により、端面の目封じを行った上で、
フィルター特性である圧損と耐破損性についての測定を
行った。その結果を表3に示す。なお、試験No.4〜
8のいずれも、気孔率は65%、平均細孔径は20.8
%、累積細孔容積分布曲線における傾きSの最大値は
1.12であった。
【0019】
【表3】
【0020】表3に示すように、本発明例である試験N
o.4〜8に示すセラミックハニカムフィルタは、いず
れの隔壁構造であっても、フィルター特性の総合判定は
(○)、または(◎)であった。
【0021】(実施例3)実施例1で使用した、試験N
o.1〜3のセラミックハニカムフィルタに対して以下
のように隔壁表面及び内部に触媒を担持した。
【0022】高比表面積材料として、中心粒径5μmの
活性アルミナとアルミナゾルを水と共に混合し、撹拌し
た活性アルミナスラリーに得られたフィルタをウオッシ
ュコートした。その後、余分に付着したスラリーを取り
除き、コーティングを繰り返して、コート量60g/L
のフィルタを作製した。さらにその後、120℃で乾燥
させた後、800℃で焼成後、塩化白金酸水溶液中に浸
積し、120℃で乾燥させた後、800℃で焼成して、
白金を担持させたセラミックハニカムフィルタを得た。
このときの白金の担持量は約2g/Lであった。
【0023】この触媒担持後のセラミックハニカムフィ
ルタのフィルタに対して、実施例1と同様の方法により
圧力損失を測定した。さらに、圧力損失テストスタンド
にて所定流量に、所定量のカーボンを投入し、ハニカム
フィルターにカーボンを捕捉させた際の、カーボン捕捉
前後の圧力損失差ΔP(カーボン捕捉後の圧力損失―カ
ーボン捕捉前の圧力損失)の測定を行い、圧力損失差Δ
Pが実用的に許容される値以下であれば合格とし(○)
で、実用的に許容される値を超える圧力損失であれば不
合格とし(×)で示した。結果を合せて表4に示す。
【0024】
【表4】
【0025】表4に示す結果のうち、本発明例である試
験No.1〜2に示すセラミックハニカムフィルタは、
触媒担持による圧力損失の上昇は殆ど認められず、圧力
損失の結果はすべて合格(○)となった。一方、比較例
である試験No.3に示すセラミックハニカムフィルタ
は、触媒担持により圧力損失の上昇が認められ圧力損失
の結果は不合格(×)となった。また、本発明例である
試験No.1〜2に示すセラミックハニカムフィルタ
は、カーボン捕捉前後の圧力損失差ΔPが実用的に許容
される値未満で合格(○)となっが、比較例である試験
No.3に示すハニカムフィルタはΔPが実用的に許容
される値を越えて不合格(×)となった。以上の様に、
累積細孔容積分布曲線における傾きSの最大値が0.
7以上であるセラミックハニカムフィルタは、触媒担持
後においても、圧力損失の上昇や、カーボン捕捉による
圧力損失上昇が小さく優れたフィルタ性能を示すことは
明白である。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、セラミックハニカムフ
ィルタを構成するセラミックハニカム構造体の隔壁中の
細孔の累積細孔容積分布曲線における傾きSの最大値
を0.7以上とすることにより、気孔率が60%以上、
平均細孔径が15μm以上の高い値であっても、ディー
ゼルパティキュレートフィルタとして使用した際に、相
反する性質である、低圧力損失と高捕集効率の両特性を
両立させることが可能である。しかも使用時の熱応力や
熱衝撃応力、組立持の機械的締め付け力や振動による応
力に対しても破損しない、耐久性に優れたセラミックハ
ニカムフィルタが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)はそれぞれハニカム構造体の
一例を示す正面図及び側面図である。
【図2】(a)及び(b)はそれぞれハニカム構造体を
使用したフィルターの一例を示す正面図及び側面図であ
る。
【図3】 水銀圧入法により求めた細孔径と累積細孔容
積分布曲線の傾きSとの関係を示す一例のグラフであ
る。
【図4】 累積細孔容積分布曲線の傾きSの最大値と
A軸圧縮強度比との関係を示す一例のグラフである。
【図5】 実施例1で使用した造孔材の粒度分布を示す
グラフである。
【図6】 実施例1における試験No.1〜3の試験片
の細孔径と累積細孔容積との関係を示すグラフである。
【図7】 実施例1における試験No.1〜3の試験片
の細孔径と累積細孔容積分布曲線の傾きSとの関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
1:セラミックハニカム構造体、 2:隔壁、 3:貫
通孔、4:セラミックハニカムフィルタ、5:封じ材、
a:累積細孔容積分布曲線における1番目と2番目の測
定結果から求めた傾きS、b:累積細孔容積分布曲線
における2番目と3番目の測定結果から求めた傾き
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成15年4月15日(2003.4.1
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明者は鋭意検討を行った結果、ハニカム構造体
の隔壁に形成される細孔の分布をある一定範囲内とする
ことにより、低圧力損失、高捕集効率、さらには高強度
の3つの特性を満足させたセラミックハニカムフィルタ
が得られることを見出し、本発明に想到した。すなわ
ち、本発明のセラミックハニカムフィルタは、セラミッ
ク原料粉末に、平均粒径20μm以上、粒径20〜10
0μmが50%以上の粒度分布を有する造孔材、水等を
添加混合したバッチを、押出成形後、乾燥、焼成して得
られるセラミックハニカム構造体の所定の流路端部を目
封止し、該流路を区画する多孔質の隔壁に排気ガスを通
過せしめることにより、排気ガス中に含まれる微粒子を
除去するセラミックハニカムフィルタにおいて、前記多
孔質隔壁は水銀圧入法により測定した場合に60%以上
の気孔率、15μm以上の平均細孔径を有し、前記多孔
質隔壁の累積細孔容積分布曲線の傾きに関する下記式
(1) S=−(Vn−V -1)/(log(Dn)−log(Dn-1)) (1)、 (但し、Dnは(n)番目の測定点における細孔径(μ
m)であり、Dn-1は(n−1)番目の測定点における
細孔径(μm)であり、Vnは(n)番目の測定点におけ
る累積細孔容積(cm/g)であり、V -1は(n−
1)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)
であり、Sはn番目の測定点における細孔径に対する
累積細孔容積分布曲線の傾きである。)により表される
の最大値が0.7以上であることを特徴とする。こ
の時、Sの最大値は0.9以上であることが好まし
く、気孔率は60〜80%、平均細孔径は15〜40μ
mであることが好適である。さらに、隔壁を構成する多
孔質セラミックスの主成分の化学組成がSiO:42
〜56質量%、Al:30〜45質量%、Mg
O:12〜16質量%で、結晶相の主成分がコージェラ
イトであることが好適である。また、本発明のセラミッ
クハニカムフィルタは、セラミック原料粉末に、平均粒
径20μm以上、粒径20〜100μmが50%以上の粒
度分布を有する造孔材、水等を添加混合したバッチを、
押出成形後、乾燥、焼成して得られるセラミックハニカ
ム構造体の所定の流路端部を目封止し、該流路を区画す
る多孔質の隔壁に排気ガスを通過せしめることにより、
排気ガス中に含まれる微粒子を除去するセラミックハニ
カムフィルタであって、前記多孔質隔壁表面及び多孔質
隔壁内部に触媒が担持されているセラミックハニカムフ
ィルタにおいて、前記多孔質隔壁は水銀圧入法により測
定した場合に60%以上の気孔率、15μm以上の平均
細孔径を有し、前記多孔質隔壁の累積細孔容積分布曲線
の傾きに関する下記式(1) S=−(Vn−V -1)/(log(Dn)−log(Dn-1)) (1)、 (但し、Dnは(n)番目の測定点における細孔径(μ
m)であり、Dn-1は(n−1)番目の測定点における
細孔径(μm)であり、Vnは(n)番目の測定点におけ
る累積細孔容積(cm/g)であり、V -1は(n−
1)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)
であり、Sはn番目の測定点における細孔径に対する
累積細孔容積分布曲線の傾きである。)により表される
の最大値が0.7以上であることを特徴とする。
フロントページの続き (72)発明者 舟橋 博 東京都日野市日野台3丁目1番地1 日野 自動車株式会社内 (72)発明者 中込 恵一 東京都日野市日野台3丁目1番地1 日野 自動車株式会社内 (72)発明者 辻田 誠 東京都日野市日野台3丁目1番地1 日野 自動車株式会社内 (72)発明者 通阪 久貴 東京都日野市日野台3丁目1番地1 日野 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3G090 AA02 4D019 AA01 BA05 BB06 BD01 CA01 CB04 CB06 4D058 JA32 JB06 SA08 4G019 FA12 FA13

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックハニカム構造体の所定の流路
    端部を目封止し、該流路を区画する多孔質の隔壁に排気
    ガスを通過せしめることにより、排気ガス中に含まれる
    微粒子を除去するセラミックハニカムフィルタにおい
    て、前記多孔質隔壁は水銀圧入法により測定した場合に
    60%以上の気孔率、15μm以上の平均細孔径を有
    し、n番目の測定点における細孔径に対する前記隔壁の
    累積細孔容積分布曲線の傾きSの最大値は0.7以上
    であり、前記累積細孔容積分布曲線の傾きSは下記式
    (1) S=−(Vn−Vn-1)/(log(Dn)−log(Dn-1)) (1)、 (但し、Dnは(n)番目の測定点における細孔径(μ
    m)であり、Dn-1は(n−1)番目の測定点における
    細孔径(μm)であり、Vnは(n)番目の測定点におけ
    る累積細孔容積(cm/g)であり、Vn-1は(n−
    1)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)
    である。)により表されることを特徴とするセラミック
    ハニカムフィルタ。
  2. 【請求項2】 前記多孔質隔壁の累積細孔分布容積曲線
    における傾きSの最大値が0.9以上であることを特
    徴とする請求項1項記載のセラミックハニカムフィル
    タ。
  3. 【請求項3】 前記多孔質隔壁の気孔率が60〜80%
    であることを特徴とする請求項1乃至2記載のセラミッ
    クハニカムフィルタ。
  4. 【請求項4】 前記多孔質隔壁の平均細孔径が15〜4
    0μmであることを特徴とする請求項1乃至3記載のセ
    ラミックハニカムフィルタ。
  5. 【請求項5】 前記多孔質隔壁を構成する多孔質セラミ
    ックスの主成分の化学組成がSiO:42〜56質量
    %、Al:30〜45質量%、MgO:12〜1
    6質量%で、結晶相の主成分がコージェライトであるこ
    とを特徴とする請求項1乃至4記載のセラミックハニカ
    ムフィルタ。
  6. 【請求項6】 セラミックハニカム構造体の所定の流路
    端部を目封止し、該流路を区画する多孔質の隔壁に排気
    ガスを通過せしめることにより、排気ガス中に含まれる
    微粒子を除去するセラミックハニカムフィルタであっ
    て、前記多孔質隔壁表面及び多孔質隔壁内部に触媒が担
    持されているセラミックハニカムフィルタにおいて、前
    記多孔質隔壁は水銀圧入法により測定した場合に60%
    以上の気孔率、15μm以上の平均細孔径を有し、n番
    目の測定点における細孔径に対する前記隔壁の累積細孔
    容積分布曲線の傾きSの最大値は0.7以上であり、
    前記累積細孔容積分布曲線の傾きSは下記式(1) S=−(Vn−Vn-1)/(log(Dn)−log(Dn-1)) (1)、 (但し、Dnは(n)番目の測定点における細孔径(μ
    m)であり、Dn-1は(n−1)番目の測定点における
    細孔径(μm)であり、Vnは(n)番目の測定点におけ
    る累積細孔容積(cm/g)であり、Vn-1は(n−
    1)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)
    である。)により表されることを特徴とするセラミック
    ハニカムフィルタ。
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