JP2003193749A - 窓枠の取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】窓型式を容易に変更できるようにする。 【解決手段】窓枠３と、開口部に固定的に設置されるベ
ース枠２とから構成し、かつ前記窓枠３に固定錠部材５
を設けるとともに、ベース枠２に錠掛かり６を設け、前
記窓枠３を前記ベース枠２に対して着脱自在に固定す
る。前記固定錠部材５は、断面略逆Ｕ字状のケース１０
と、このケース内に支軸によって揺動自在に支持された
ロック片１１と、このロック片１１に対する係合によっ
てロック片１１を施錠状態に保持する施錠揺動片１２
と、ねじ回しによる回動操作によって前記施錠揺動片１
２を揺動動作させロック片１１の施錠を解除する解錠操
作片１３と、前記ロック片１１と施錠揺動片１２との間
に介在され前記ロック片１１を解錠方向に付勢するとと
もに、前記施錠揺動片１２を前記ロック片１１への当接
側に付勢するバネ板１４とから構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、窓型式を任意に変
更可能とした窓枠の取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より窓構造は、建物開口部に窓枠を
固定し、その窓枠内部に嵌め殺し障子や開き障子など各
種障子を嵌合設置した構造となっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特に天
井面に設けられる天窓や日差し取り窓のような比較的小
窓の場合は、建築当初は嵌め殺し窓としたが、その後に
換気等が出来るように、引戸窓や開き窓等に変更したい
などの要望が出されることがあるが、従来の窓構造の場
合にはこのような要望に簡易に応えられるものでは無か
った。

【０００４】そこで本発明の主たる課題は、設置後に容
易に窓形式を変更可能とした窓枠の取付構造を提供する
ことにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に請求項１に係る本発明として、窓枠を、開口部に固定
的に設置されたベース枠に対して着脱自在としたことを
特徴とする窓枠の取付構造が提供される。

【０００６】請求項２に係る本発明として、前記窓枠に
設けられた固定錠金具及び錠掛かりの一方と、ベース枠
に設けられた固定錠部材及び錠掛かりの他方とからなる
窓枠固定金具により、前記窓枠が前記ベース枠に対して
着脱自在に固定される請求項１記載の窓枠の取付構造が
提供される。

【０００７】請求項３に係る本発明として、前記固定錠
部材は、断面略逆Ｕ字状のケースと、このケース内に支
軸によって揺動自在に支持されたロック片と、このロッ
ク片に対する係合によってロック片を施錠状態に保持す
る施錠揺動片と、ねじ回しによる回動操作によって前記
施錠揺動片を揺動動作させロック片の施錠を解除する解
錠操作片と、前記ロック片と施錠揺動片との間に介在さ
れ前記ロック片を解錠方向に付勢するとともに、前記施
錠揺動片を前記ロック片への当接側に付勢するバネ部材
とからなる請求項２記載の窓枠の取付構造が提供され
る。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳述する。図１は嵌め殺し天窓１
の屋内側からの視図であり、図２は図１のII−II線矢視
図である。

【０００９】図１及び図２に示されるように、嵌め殺し
天窓１は、屋根面の開口部Ｈに固定的に設置されるベー
ス枠２と、このベース枠２の屋外側に着脱自在に設置さ
れる窓枠３とからなる。図示の例では、前記窓枠３の四
周辺中央にそれぞれ設けられた固定錠金具５、５…と、
ベース枠２の四周辺中央にそれぞれ設けられた錠掛かり
６とからなる窓枠固定金具４により、前記窓枠３が前記
ベース枠２に対して着脱自在に固定されるようになって
いる。なお、図示の例では窓型式は嵌め殺し窓で、前記
窓枠３にガラスＧがグレチャン２０を介して設置されて
いる。

【００１０】以下、具体的に詳述すると、図２に示され
るように、窓枠３は枠体３Ａの屋内側面であってかつ枠
内側寄り位置に起立壁３ａを部材長手方向に沿って備え
るとともに、この起立壁３ａの枠外側面であってかつ各
辺の中央位置に固定錠金具５、５…を備えている。

【００１１】一方、前記ベース枠２は、同図に示される
ように、枠体２Ａの屋外側面であってかつ枠外側寄り位
置に起立壁２ａを部材長手方向に沿って備えるととも
に、この起立壁２ａの枠内側面であってかつ各辺の中央
位置に錠掛かり６、６…を備えている。

【００１２】前記窓枠３を前記ベース枠２に取り付ける
には、屋外側から前記窓枠３をベース枠２の位置を合わ
せ、屋内側方向に落とし込むことによって、窓枠３の起
立壁３ａ部分とベース枠２の起立壁２ａ部分とが嵌合し
合うとともに、窓枠３側に取り付けられた固定錠金具
５、５…がベース枠２側に取り付けられた錠掛かり６，
６…に対して自動的に係合し、かつ後述の解錠操作を行
わない限り離脱不能に固定されるようになっている。

【００１３】前記窓枠３に取り付けられた固定錠部材５
は、詳細には図３及び図４に示されるように、断面略逆
Ｕ字状のケース１０と、このケース内に支軸１５によっ
て揺動自在に支持されたロック片１１と、このロック片
１１に対する係合によってロック片１１を施錠状態に保
持する施錠揺動片１２と、ねじ回しによる回動操作によ
って前記施錠揺動片１２を揺動動作させロック片１１の
施錠を解除する解錠操作片１３と、前記ロック片１１と
施錠揺動片１２との間に介在され前記ロック片１１を解
錠方向（反時計回り方向）に付勢するとともに、前記施
錠揺動片１２を前記ロック片１１への当接側に付勢する
バネ板１４とから主に構成されたものである。

【００１４】前記ケース１０は、金属板材の折曲げ加工
によって断面略逆Ｕ字状に成形された部材で、隅部に３
箇所、板面を貫通する通孔１７、１７が形成され、前記
窓枠３の起立壁３ａに固定ネジ２１，２１…によって固
定されるようになっている。また、ケース１０の下端辺
には切欠きＵ字状のロックピン嵌入溝１０ａが形成され
ている。

【００１５】前記ロック片１１は、支軸１５によって揺
動自在に支持された部材で、相対的に下側に位置する短
突片１１ａと、相対的に上側に位置する長突片１１ｂと
によって後述のロックピン１８を嵌入させるＵ字状溝１
１ｃが形成されている。また、施錠揺動片１２配設側の
周縁に解錠時係合段部１１ｄが形成されているととも
に、施錠時係合段部１１ｅが形成され、さらに上部側に
はバネ係止部１１ｆが形成されている。

【００１６】一方、前記施錠揺動片１２は、支軸１６に
よって揺動自在に支持された部材で、前記ロック片配設
側の周縁には、前記ロック片１１を施錠状態に保持する
係合突片１２ａが形成されているとともに、揺動操作カ
ム面１２ｂが形成され、かつ上部側にはバネ係止部１２
ｃが形成されている。

【００１７】前記解錠操作片１３は、前記施錠揺動片１
２の隣接位置に揺動自在に設けられ、前記施錠揺動片１
２の揺動操作カム面１２ｂに接触する凸面１３ａと、ケ
ース１０から露出している軸部端面にねじ回し係合溝１
３ｂが形成されている。

【００１８】前記ロック片１１と施錠揺動片１２との間
には、ロック片１１のバネ係止部１１ｆを一方端側係止
部とし、かつ施錠揺動片１２のバネ係止部１２ｃを他方
端側係止部として、前記ロック片１１と施錠揺動片１２
との間には、円弧状に湾曲させたバネ板１４が介在され
ており、前記ロック片１１を支軸１５を中心として反時
計回り方向（解錠方向）に付勢するようになっていると
ともに、前記施錠揺動片１２を支軸１６を中心として時
計回り方向（ロック片１１への当接方向）に付勢するよ
うになっている。

【００１９】前記固定錠部材５は、図３に示されるよう
に、起立壁３ａに対する取付状態では、起立壁３ａに形
成された通孔３ｂからねじ回しを挿入し、前記解錠操作
片１３を回転操作し解錠を成すようになっている。な
お、前記通孔３ｂは通常はキャップ１９によって塞がれ
ている。

【００２０】一方、ベース枠２に固定された錠掛り６
は、図７に示されるように、板面にネジ穴６ｂ、６ｂが
形成された固定板６ａの一方側面にロックピン１８が一
体的に固設された部材である。

【００２１】前記窓枠３をベース枠２に取り付ける際、
窓枠３を屋外側からベース枠２側に押し込むと、ロック
ピン１８がケース１０のロックピン嵌入溝１０ａに侵入
し、ロック片１１の長突片１１ｂに衝合する。さらにそ
のまま下降を続けると、図５に示されるように、ロック
片１１を時計回り方向に回転させながら、ロックピン１
８が前記ロックピン嵌入溝１０ａの深部まで侵入すると
ともに、ロック片１１の回転に伴って施錠揺動片１２の
係合突片１２ａがロック片１１の施錠時係合段部１１ｅ
に係合し、ロック片１１の戻りが阻止され、ロック片１
１の短突片１１ａによって前記ロックピン嵌入溝１０ａ
内に抜け出ないように保持される。なお、窓枠３とベー
ス枠２との枠外側接合部には水密性確保のためにコーキ
ング２２が充填される。

【００２２】その後に、窓型式を現状の嵌め殺し窓から
開閉窓に変更するため、窓枠３を取り外す場合は、図５
に示される状態から、解錠操作片１３を反時計回り方向
に回転させると、前記施錠揺動片１２がバネ板１４の付
勢力に抗して反時計回りに揺動されロック片１１と離間
することにより係合が解かれ、バネ板１４による付勢力
によってロック片１１が解錠方向（半時計方向回り）に
揺動し、ロックピン１８がロックピン嵌入溝１０ａから
解放され、窓枠３を上方側に離脱できるようになる。

【００２３】ところで、上記形態例では窓枠３側に固定
錠部材５を配設し、ベース枠２側に錠掛かり６を配設し
たが、この関係を反対とし、窓枠３に錠掛かり６を、ベ
ース枠２に固定錠部材５を夫々配設するようにしてもよ
い。また、窓枠固定金具４は、本形態例では各辺に１箇
所づつとしたが、各辺に複数個づつ配設するようにして
もよい。

【００２４】

【発明の効果】以上詳説のとおり本発明によれば、窓枠
を開口部に固定的に設置されたベース枠に対して着脱自
在に設置したため、窓枠の交換が簡単に行えるようにな
り、設置後に容易に窓型式を変更できるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】嵌め殺し天窓の屋内側からの視図である。

【図２】図１のII−II線矢視図である。

【図３】窓枠３の固定錠部材５取付部を示す拡大断面図
である。

【図４】固定錠部材５の正面図（図３のIV−IV線矢視
図）である。

【図５】固定錠部材５による施錠状態図（窓枠固定状態
図）である。

【図６】ベース枠部２の錠掛かり６取付部を示す拡大断
面図である。

【図７】錠掛かり６を示す、(A)は正面図、(B)は側面図
である。

【符号の説明】

１…嵌め殺し天窓、２…ベース枠、３…窓枠、４…窓枠
固定金具、５…固定錠部材、６…錠掛かり、１０…ケー
ス、１１…ロック片、１２…施錠揺動片、１３…解錠操
作片、１４…バネ板、Ｈ…開口部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】窓枠を、開口部に固定的に設置されたベー
   ス枠に対して着脱自在としたことを特徴とする窓枠の取
   付構造。
2. 【請求項２】前記窓枠に設けられた固定錠金具及び錠掛
   かりの一方と、ベース枠に設けられた固定錠部材及び錠
   掛かりの他方とからなる窓枠固定金具により、前記窓枠
   が前記ベース枠に対して着脱自在に固定される請求項１
   記載の窓枠の取付構造。
3. 【請求項３】前記固定錠部材は、断面略逆Ｕ字状のケー
   スと、このケース内に支軸によって揺動自在に支持され
   たロック片と、このロック片に対する係合によってロッ
   ク片を施錠状態に保持する施錠揺動片と、ねじ回しによ
   る回動操作によって前記施錠揺動片を揺動動作させロッ
   ク片の施錠を解除する解錠操作片と、前記ロック片と施
   錠揺動片との間に介在され前記ロック片を解錠方向に付
   勢するとともに、前記施錠揺動片を前記ロック片への当
   接側に付勢するバネ部材とからなる請求項２記載の窓枠
   の取付構造。