JP2003190650A - 疑似生物機器 - Google Patents

疑似生物機器

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JP2003190650A
JP2003190650A JP2001395290A JP2001395290A JP2003190650A JP 2003190650 A JP2003190650 A JP 2003190650A JP 2001395290 A JP2001395290 A JP 2001395290A JP 2001395290 A JP2001395290 A JP 2001395290A JP 2003190650 A JP2003190650 A JP 2003190650A
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Ui Tada
有為 多田
Atsushi Shimizu
敦 清水
Toshiya Mori
俊也 森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人の心理にギャップを生じさせ、感情を増幅
させるような行動パターンが可能な疑似生物機器を実現
する。 【解決手段】 入力された情報から快適条件に合致する
場所を探し出して、前記場所への移動を行動実行手段に
指示し、前記場所に到着したことを認識したら移動の停
止を指示し、その後、前記場所が快適条件に合致しなく
なったとき、または前記移動の停止後一定時間が経過し
たときには人を探し出し、人への接近を前記行動実行手
段に指示するように制御するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、犬、猫等の生物を
模した疑似生物機器(ペットロボット)に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の疑似生物機器の従来技術として
は、犬や猫などの生物を模した外観を有するロボットの
内部にコンピュータシステムを設け、目や耳に配置され
たCCD等の撮像素子や赤外線センサ等で人や物を認識
してそれに対応した行動を手や脚の駆動部に指示するも
のが一般的であった。
【0003】このような疑似生物機器の先行技術として
特開平11−126017号公報が挙げられる。この先
行技術では、コンピュータシステムの制御プログラム
は、この生命体オブジェクト(疑似生物機器)と対面す
る人を飽きさせないように「感情モデル部」や「学習機
能部」で生成した内部パラメータを参照したり更新しな
がら多彩な行動パターンを実行できるようにしている。
【0004】より具体的には、内部メモリに当該生命体
オブジェクトの怒り、楽しみ、驚き、恐れ、悲しみ等の
感情を表すパラメータを用意しておき、「誉める」に該
当する入力がなされたときに、「怒り」のパラメータを
減少させるようにして当該生命オブジェクトの行動パタ
ーンを更新するようにしている。
【0005】このように先行技術では、変化する多彩な
行動パターンによってその持ち主(飼い主)を飽きさせ
ないようにするものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで以上に説明し
たような先行技術は、いずれも人の声や動作による反応
を検出してパラメータを変化させたり学習させたりする
点で擬似的なペットの動作を演出する点では成功してい
たが、実際の犬や猫を飼った経験がある人間からみて不
満の残るものであった。
【0007】たとえば、実際の犬や猫のペットは、飼い
主の意に反して勝手な行動をしたり、逆に飼い主の思わ
ぬところで可愛いと思われる行動をしてみせたりする
が、従来のこの種の疑似生物機器にはこのような演出動
作が考慮されていなかった。
【0008】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、疑似生物機器があらかじめ設定された当該機
器にとって快適な場所にいる場合には人からの干渉を嫌
がり、そこに居座り続ける行動をし、その場所が快適で
なくなると人を求めて行動することでペットらしさを表
現することを技術的課題とした。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明では以下の手段を採用した。
【0010】すなわち、本発明は、周囲の環境と人とを
認識するための情報を入力し、所定の想定生物が快適と
する場所または人の条件を記憶する快適条件をあらかじ
め記憶しておき、この快適条件に基づいて当該機器自身
を動作させるようにしておく疑似生物機器であり、より
具体的には、入力された情報から快適条件に合致する場
所を探し出して、前記場所への移動を行動実行手段に指
示し、前記場所に到着したことを認識したら移動の停止
を指示し、その後、前記場所が快適条件に合致しなくな
ったとき、または前記移動の停止後一定時間が経過した
ときには人を探し出し、人への接近を前記行動実行手段
に指示するように制御するものである。
【0011】前記入力手段とは、たとえば赤外線センサ
や温度センサを含んでおり、この疑似生物機器は、想定
生物が快適と思われる場所(たとえば想定生物を猫とし
た場合はコタツや日向の縁側)を見つけるとその場所に
移動し、しばらくは人から声をかけられてもそれを無視
して快適をむさぼるような動作を維持する。そして、快
適でなくなったとき(たとえばコタツの電気が切断され
たり、縁側の日が翳ったりしたとき)や一定時間が経過
したときには今度は当該機器にとって人を快適条件とし
て探し、人を見つけると甘えて接近する動作、たとえば
人にすり寄る、人が寝ている布団に潜り込む等の行動を
起こす。
【0012】このように、本発明によれば、人に対して
まず「自分の思い通りには行かないというもどかしさ」
の感情を生成させることができる。そして疑似生物機器
にとって快適条件が変化すると今度は人に対して快適な
状況を求め、甘えの行動演出動作を行う。これにより人
は「やはり自分は求められている存在」であり、当該機
器にとっての保護者であるというような感情を抱かせる
ことができる。特に快適条件が場所から人に変化するそ
の際の行動演出のギャップにより、より、この感情変化
を強く抱かせることができるため、従来にない疑似感情
変化を表現した疑似生物機器が実現できる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態に先立って、本
発明の基礎となる疑似生物機器の概念について説明す
る。
【0014】図1は、本発明の基礎となる概念を説明す
る機能ブロック図である。
【0015】同図に示すように、本発明の疑似生物機器
は、外部事象から得られる外部情報を「入力情報認識
部」で認識して「行動判定部」に認識情報として入力す
る。認識情報が入力された「行動判定部」は「学習機能
部」からこれまでの行動履歴を呼び出すと共に「感情モ
デル」を参照して「機器」がとるべき行動を判定して、
「行動実行部」に行動指示として出力する。
【0016】次に、「行動判定部」から行動指示が出力
された「行動実行部」は指示に応じて行動を実行する。
このように疑似生物機器は、は行動判定の際に「感情モ
デル部」と「学習機能部」を用いることにより多彩な行
動パターンの実行が可能となる。
【0017】後で詳細を説明するが本発明の疑似生物機
器が実行する多彩な行動パターンは、人の心理に好奇心
や楽しさを与えて飽きさせない効果がある。また人が感
じる好奇心や楽しさはその反応として、人の行動(また
は言動)に現れる。人の反応は疑似生物機器にとっての
外部事象となって、本機器の行動に影響を与える。なお
本機器にとっての外部事象は人の反応だけでなく、本機
器を取り巻く外界からも生成される。
【0018】図2は、図1における感情モデル部と学習
機能部の役割を説明する概念図である。「感情モデル
部」には個性および感情を生成し、「学習機能部」は記
憶を生成する機能を有している。「感情モデル部」で生
成される個性および感情は、本機器の行動実行において
それぞれ個体の表現、状態を表現する役割を有してい
る。また「学習機能部」で生成される記憶は、「機器」
の行動実行において成長を表現する役割を有している。
【0019】ここで従来のこの種の機器は、何かしらの
生物を模した外観を持って、外部情報を処理して行動決
定しているものであり、人に対して飽きさせないように
「感情モデル部」や「学習機能部」で生成した内部パラ
メータを参照および更新して多彩な行動パターンを実行
していた。つまり、取得した外部情報に対して多彩な行
動パターンで応答する「機器」であった。ここでいうと
ころの多彩な行動パターンで応答とは、たとえば同一の
状況でも違う行動をするとか、状況を積み重ねることに
よって行動が変化してくるというようなことを意味して
いる。
【0020】この点について、本発明は、単に多彩な行
動パターンが実行可能なこれまでの「生物を模した機
器」を一歩すすめて機器を「より生物らしく」振る舞わ
せることにある。言い換えれば、これまでの「機器」は
多彩な行動パターンで人を飽きさせないで楽しませてい
るだけに過ぎず、「より生物らしく」振る舞わせる演出
を有するまでには至っていないといる。
【0021】図3は、本発明の疑似生物機器の概念を説
明する機能ブロック図である。本実施形態において、疑
似生物機器は模する生物が快適とする場所を探し、そこ
に居座る。この状態になると機器は人からの入力を無視
する。つまり、人から機器と戯れる行動を示されても、
てこでも動かないような状態となる。ただし、危険と感
じるような強い入力に対しては別の動作を実行してもよ
い。
【0022】本機器は、このように居場所が快適である
間は動かず、快適でなくなった場合や所定時間が経過し
た場合(環境が変化したことを認識したとき)には、人
を探して移動し、人を発見したときには、人に頼る服従
行動を実行する。
【0023】このような疑似生物機器の一連の動作は、
人の側からみると以下のようになる。人はまず疑似生物
機器から無視されたときに、いうことを聞かない機器に
対して「もどかしさ」を感じる。次に疑似生物機器にお
ける環境変化を認識して機器が人に頼る服従行動をとる
と、人は予想していない場面で擦り寄ってくる疑似生物
機器に対して、保護者の感覚やいとおしさを感じたりす
る。このように疑似生物機器の一連の行動が人に与える
感情のギャップを作ることによって、人からみて興味の
尽きない疑似生物機器を実現できる。
【0024】図4は、図3における疑似生物機器の行動
変化に対する人の心理を説明するブロック図である。本
実施形態では、まず疑似生物機器の不服従の行動によ
り、飼い主または疑似生物機器からみた上位者(以下飼
い主)の心理に、飼い主のいうことを聞かない疑似生物
機器に対して、同図中にあるようなもどかしいと思う感
情の葛藤を生成させる。
【0025】次に、一転した疑似生物機器の服従行動に
より、飼い主の心理に、自分がいなければだめなんだと
思う保護者の感覚を生成させ、飼い主としての心理の再
認識を促す。このように疑似生物機器の行動変化のギャ
ップにより、人の心理のギャップと葛藤の解消をするこ
とにより、保護者の感覚は増幅される効果がある。さら
に、服従行動から戯れる行動に変化させることにより、
疑似生物機器をいとおしく思わせ、人の満足感を引き出
すことができる
【0026】図5は、本実施形態の疑似生物機器の行動
による人の心理的効果を示す概念図である。同図は前述
の図4を補足するためのものである。同図の破線で囲ま
れた部分で示すように、従来のこの種の機器は、多彩な
行動パターンによる戯れる行動の実行によって「機器」
と戯れる満足感を人に与えるものであった。これに対し
て本実施形態の疑似生物機器は「より生物らしく」振る
舞わせる演出により、人の「機器」と戯れる満足感を増
幅させる効果を有している。
【0027】図6は、本実施形態の疑似生物機器のハー
ドウエア構成を示すブロック図である。本実施形態の疑
似生物機器は、バスを中心に演算装置(CPU)と実行
部メモリとデータベース(DB)が接続されたコンピュ
ータシステムとして構成されている。なお、データベー
スはハードディスク装置(HD)等の大規模記憶装置に
構築されており、このデータベース(DB)には各種デ
ータの他、図7以後で説明する処理手順を実行するため
のプログラムがインストールされている。
【0028】また、データベース(DB)には快適条件
テーブルが含まれており、赤外線センサ、温度センサ等
で入力された情報を基にこれに該当する場所を探索でき
るように構成されている。すなわち、この快適条件テー
ブルには、「本機器」で設定された想定生物が快適であ
ると考えられる条件(たとえば周囲の温度条件)が格納
されている。より具体的には想定生物を「猫」とした場
合、冬の時期ならば日向やコタツ、夏の場合ならば日陰
というようにこれらの想定生物が好む場所に合致する条
件が設定されている。
【0029】「赤外線センサ」はたとえば、焦電セン
サ、サーモパイルなど。周囲の温度分布を識別でき、生
物が快適とする温度の場所を探すことができる。また視
覚センサと組み合わせて人の識別の補助センサとするこ
とができる。
【0030】「温度センサ」はたとえば、サーミスタな
どであり、疑似生物機器がどういう温度状況にいるのか
を確認できる。
【0031】「触覚センサ」は、圧電センサ、マイクロ
スイッチなどで構成されており、外部からの刺激の方
向、強さを検出でき、演算装置の処理により「触れられ
る」、「撫でられる」、「叩かれる」などの違いを認識
できるようになっている。
【0032】「姿勢センサ」は、加速度センサや傾斜セ
ンサなどで構成することができ、本機器の現在の姿勢
(傾き)と揺れを認識できるようになっている。
【0033】「聴覚センサ」を構成するのはたとえばマ
イクロフォンなどであり、外部から音声情報を取得する
ことができる。この聴覚センサを複数個備えることによ
り、音声情報の入力差により音源の方向を認識すること
ができる。
【0034】「視覚センサ」は、CCDカメラ等で構成
されており、この視覚センサによる撮影画像が画像処理
部で処理され空間認識部に入力されるようになってい
る。
【0035】「距離センサ」は、距離を計測して画像認
識の補助をするためのものであり、「超音波センサ」な
どで構成することができる。このように、画像情報と距
離情報とにより空間認識が可能となっている。
【0036】「音声認識部」とは特定話者の認識を行う
機能部であり、与えられた音声信号と基準音声パターン
を比較してマッチングをとることで音声認識を可能とし
ている。
【0037】「音声出力部」はたとえば「スピーカ」な
どで構成されている。「シリアル通信I/F回路」は外部
から本機器の内部状態をモニタするためのものであり、
外部通信ユニットを接続するための回路であり、「シリ
アル通信ポート」にはUSBソケットまたは赤外線受発
光部を有している。
【0038】「内部電源」はケーブルレスで本機器が動
作できるようにするために、充電可能なバッテリで構成
されている。このバッテリは本機器から着脱可能であ
り、「ニッカド(NiCd)電池」、「リチウムイオン
(Li-ion)電池」等で構成されている。
【0039】「アクチュエータコントローラ部」は、本
機器の機械的な駆動を制御するための機能部であり、ア
クチュエータを制御することで歩行動作等を実現できる
ようになっている。
【0040】なお、図6では図示を省略しているが、演
算装置はクロックを備えており、カレンダ機能を有して
いる。このカレンダ機能により疑似生物機器は季節や日
時を認識できるようになっている。
【0041】なお、図6に示すハードウエア構成は一実
施例に過ぎず、目的や必要な機能に応じて、構成を変更
してもよい。
【0042】図7は、本実施形態の演算装置で実施され
る制御手順の基本的なフローチャートである。すなわ
ち、同図は図3の機能ブロック図をフローチャートで示
した図である。
【0043】演算装置は、各センサからの入力情報に基
づいて快適条件テーブルを検索し、快適な場所の探索行
動を実行する。ここでの快適な場所の探索とは「機器」
が模した生物(想定生物)によるが、この生物毎に快適
な温度帯が設定されており、赤外線センサ等で検出され
たその場所に近づく行動を実行することをいう。
【0044】次に、快適な場所を発見するとその場所に
移動し、そこに居座る行動を実行する。ここで、快適な
場所に居座るとは、「機器」が通常モード(自律的に動
くモード)では反応する入力を無視して、同じ場所から
動かない行動をいう。
【0045】次に、演算装置は、各種センサからの入力
により快適条件環境が変化して快適条件と合致しなくな
ったとき、または居座ってから、所定時間が経過した場
合には、居座る行動をやめて、人に頼る服従行動を実行
ようアクチュエータコントローラ部に指示する。
【0046】ここで、服従行動とは、人に対して擦り寄
ってくる、甘えた鳴き声を発する等を意味する。また、
「人と戯れる行動」とは、「機器」と人が相互に影響を
受けながら接する行動をいい、具体的には人が「機器」
をじゃれさせて遊ぶ、ひざの上に載せて撫でる等を意味
する。このような一連の行動パターンをわかりやすく説
明したものが図12である。
【0047】図8は、演算装置で実施される制御手順の
フローチャート(1)である。同図は、図7で説明した
「快適な場所の探索」の処理を、より詳細に説明したも
のである。
【0048】演算装置は、前述したカレンダ機能によ
り、動作時の季節がいつなのかを判断し、データベース
(DB)の快適条件テーブルより「機器」が快適とする温
度帯を設定する。快適とする温度帯とは、たとえば季節
が冬ならば「機器」の快適な温度は20〜24℃とし、暖かい
暖房器具の周りや、陽だまりなどに好んで移動するよう
にする。夏ならば24〜28℃とし、窓辺よりは日陰で周囲
より涼しい場所を好むように設定することができる。本
機器は、周囲の状況は赤外線センサ、温度センサ、視覚
センサを使用して探索しながら移動する。
【0049】なお、カレンダ機能では日時も認識できる
ため、演算装置は、たとえば昼の12時になると快適条
件テーブルより食事の時間であると判断し、人を探して
エサをねだる行動をアクチュエータコントロール部に指
示するようにしてもよい。
【0050】図9は、演算装置で実施される制御手順の
フローチャート(2)である。同図は、図7で説明した
「快適な場所に居座る行動を実行」の処理を、より詳細
に説明したものである。
【0051】ここで、快適な場所に居座るとは、「機
器」が通常モードでは反応する入力を無視して、同じ場
所から動かない行動をいう。反応する入力とは、たとえ
ば人からの声がけや「おいでおいで」等の手振りであ
る。このような人の行動を無視して快適条件に合致した
場所に居続けることを意味する。このとき、演算装置
は、想定生物特有の行動、たとえば猫である場合、季節
が冬ならば、体を丸めてうずくまる行動をし、夏なら
ば、手足を投げ出して寝そべる行動をアクチュエータコ
ントロール部に指示して生物らしい演出を行う。
【0052】なお、人間が腕枕をして横になるようなポ
ーズをとらせて愛嬌を得るような演出をしてもよい。居
座っている状態は電源が切られている状態とは違い、生
物が危険を感じるような強い入力、たとえば、叩かれた
り、ひっくり返されたりした場合は、危険回避として別
の行動をするようにしてもよい。
【0053】図10は、演算装置で実施される制御手順
のフローチャート(3)である。同図は、図7で説明し
た「人に頼る服従行動を実行」の処理を、より詳細に説
明したものである。
【0054】演算装置は、快適条件テーブルに基づき、
居座る行動から、一転して活発に動き始め、まず人の探
索行動を実行する。人の探索行動とは、視覚センサ、聴
覚センサ、赤外線センサを使用し、戯れる対象とする人
を探す行動をいう。
【0055】次に、各種センサで人を発見できない場合
には、演算装置の乱数発生機能を用いてランダムに次の
行動を決定する。場合によっては一人遊び等の他の行動
を実行し、別の場合には初期に戻って、快適な場所に居
座る行動を繰り返す。
【0056】次に各種センサを通じて人を発見した場合
には、演算装置はアクチュエータコントローラ部に指示
してアクチュエータを動作させて人の近くに移動し、人
に擦り寄る、甘えた声で鳴く等の服従、甘えを求めるよ
うな行動を実行する。これらの行動はアクチュエータの
動作プログラムとしてデータベース(DB)に格納され
ており、演算装置は必要に応じてこれらの動作プログラ
ムをデータベース(DB)から読み出してアクチュエー
タコントローラ部に指示する。
【0057】図11は、演算装置で実施される制御手順
のフローチャート(4)である。同図は、図7で説明し
た「人と戯れる行動を実行」の処理をより詳細に説明し
たものである。
【0058】演算装置は、「人に頼る服従行動を実行」
のステップの処理実行を受けて、各種センサより人から
の入力がなかった場合には、一人遊び等の他の行動を実
行する。このとき、人からの入力があった場合には、そ
の人の接し方によって、データベース(DB)より行動
実行に関するプログラムを読み込み、その動作パターン
プログラムに基づいた動作をアクチュエータコントロー
ラ部に指示し、アクチュエータを動作させる。
【発明の効果】本発明によれば、疑似生物機器の快適条
件を変化させて、人に対してもどかしい感情の生成と保
護者感覚の生成という対極にある感情のギャップを感じ
させることによって、飽きることのない興味を維持させ
ることのできる疑似生物機器を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基礎となる概念を説明する機能ブロ
ック図
【図2】 図1における感情モデル部と学習機能部の役
割を説明する概念図
【図3】 本発明の疑似生物機器の概念を説明する機能
ブロック図
【図4】 図3における疑似生物機器の行動変化の概念
を説明するブロック図
【図5】 本実施形態の疑似生物機器の行動による人の
心理的効果を示す概念図
【図6】 本実施形態の疑似生物機器のハードウエア構
成を示すブロック図
【図7】 本実施形態の演算装置で実施される制御手順
の基本的なフローチャート
【図8】 演算装置で実施される制御手順のフローチャ
ート(1)
【図9】 演算装置で実施される制御手順のフローチャ
ート(2)
【図10】 演算装置で実施される制御手順のフローチ
ャート(3)
【図11】 演算装置で実施される制御手順のフローチ
ャート(4)
【図12】 本発明の疑似生物機器の一連の行動パター
ンをわかりやすく説明した図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 俊也 京都府京都市下京区塩小路通堀川東入南不 動堂町801番地 オムロン株式会社内 Fターム(参考) 2C150 CA02 DA05 DA24 DA26 DA27 DA28 DF03 DF04 DF06 DF33 ED10 ED42 ED47 ED52 EF07 EF16 EF17 EF22 EF23 EF28 EF29 EF33 EF36

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周囲の環境と人とを認識するための情報を
    入力する入力手段と、 所定の想定生物が快適とする場所または人の条件を記憶
    する快適条件記憶手段と、 当該機器自身を動作させる行動実行手段と、 前記入力手段からの入力情報に基づいて前記快適条件に
    合致した場所を探し出し、 その場所への移動を前記行動実行手段に指示し、 前記場所に到着したときに移動の停止を前記行動実行手
    段に指示し、 前記場所が快適条件に合致しなくなったとき、または前
    記移動の停止後一定時間が経過したときに、前記入力手
    段からの入力情報に基づいて人を探し、当該人を認識し
    たときには人との接触を求める行動を前記行動実行手段
    に指示する制御手段とからなる疑似生物機器。
  2. 【請求項2】周囲の環境と人とを認識するための情報を
    入力する入力手段と、所定の想定生物が快適とする場所
    または人の条件を記憶する快適条件記憶手段と、この快
    適条件記憶手段の条件情報に基づいて当該機器自身を動
    作させる行動実行手段とを制御手段で制御する疑似生物
    機器の制御方法であって、 当該制御手段は、 入力された情報から快適条件に合致する場所を探し出
    し、 前記場所への移動を行動実行手段に指示し、 前記場所に到着したことを認識し、 前記行動実行手段に移動の停止を指示し、 前記場所が快適条件に合致しなくなったとき、または前
    記移動の停止後一定時間が経過したことを認識した後
    に、 入力された情報から人を探し出し、 前記人が認識されたときに前記人への接近を前記行動実
    行手段に指示する疑似生物機器の制御方法。
  3. 【請求項3】周囲の環境と人とを認識するための情報を
    入力する入力手段と、所定の想定生物が快適とする場所
    または人の条件を記憶する快適条件記憶手段と、この快
    適条件記憶手段の条件情報に基づいて当該機器自身を動
    作させる行動実行手段とを制御手段で制御する疑似生物
    機器の制御プログラムであって、 入力された情報から快適条件に合致する場所を探し出
    し、 前記場所への移動を行動実行手段に指示し、 前記場所に到着したことを認識し、 前記行動実行手段に移動の停止を指示し、 前記場所が快適条件に合致しなくなったとき、または前
    記移動の停止後一定時間が経過したことを認識した後
    に、 入力された情報から人を探し出し、 前記人が認識されたときに前記人への接近を前記行動実
    行手段に指示するプログラムを記憶したコンピュータ実
    行可能な記憶媒体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20030087811A (ko) * 2002-05-10 2003-11-15 로보랜드(주) 인공지능형 로봇완구 및 그의 제어방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20030087811A (ko) * 2002-05-10 2003-11-15 로보랜드(주) 인공지능형 로봇완구 및 그의 제어방법

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