JP2003189074A - ファクシミリ通信装置 - Google Patents

ファクシミリ通信装置

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JP2003189074A
JP2003189074A JP2001381907A JP2001381907A JP2003189074A JP 2003189074 A JP2003189074 A JP 2003189074A JP 2001381907 A JP2001381907 A JP 2001381907A JP 2001381907 A JP2001381907 A JP 2001381907A JP 2003189074 A JP2003189074 A JP 2003189074A
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JP2001381907A
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Akira Nakabayashi
亮 中林
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Original Assignee
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ITU−T勧告T.30準拠の通信手順で通
信時間の短縮が可能なファクシミリ通信装置を提供す
る。 【解決手段】 ファイル構築・分解部31dとフォーマ
ット変換部7とにより、送信時に、複数ページの画像デ
ータを1つのファイルとして作成して、該ファイルを連
続的に送信し、受信時には、キーワード設定・判定部3
1a2により受信データの所定の位置に所定バイト数以
上の所定キーワードが存在していることにより該ファイ
ルであることを識別し、受信した該ファイルを複数ペー
ジの元の画像データに分解し、更に、ファクシミリ通信
部32は、該ファイル送信後に、ITU−T勧告準拠の
EOP信号に相当するファイル送信手順終了信号を送信
し、該ファイル送信手順終了信号の受信に対応して、I
TU−T勧告準拠のMCF信号に相当するメッセージ受
信確認信号を返送して、複数ページの画像データを1度
に連続的に送受信するマルチページ方式の通信を行な
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファクシミリ通信
装置に関し、特に、公衆網においてファクシミリ情報を
送受信するファクシミリ通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図7を用いて、従来技術におけるファク
シミリ通信手順について説明する。ここに、図7は、発
着信相互のファクシミリ装置間で送受信される従来の信
号シーケンスを示す信号シーケンス図である。なお、図
7に示す従来技術の信号シーケンスは、複数ページから
なる原稿データ(画像データ)を、ITU−T勧告T.
30に完全に準拠したG3手順に基づいて、ファクシミ
リ情報を送受信する場合を示している。まず、発呼側
(発信側)が、ダイヤル情報を送信して、被呼側(着信
側)との間の回線が閉結された後、被呼側(着信側)の
相手機器を呼び出す。即ち、被呼側(着信側)において
は、CNG信号(Calling Tone Sign
al:発呼トーン信号)を受信するかあるいは回線閉結
後一定時限経過することにより、着呼処理を行なう。
【0003】しかる後、被呼側(着信側)の相手機器か
ら、CED信号(Called Terminal I
dentification Signal:被呼局識
別信号)を返送して、呼を確立した後、被呼側(着信
側)がどの程度の受信能力があるかを示す(NSF:非
標準機能識別信号)/(CSI:被呼端末識別信号)/
DIS信号(Digital Identificat
ion Signal:デジタル識別信号)を送出す
る。
【0004】かかる信号を受信した発呼側(発信側)
は、被呼側(着信側)から通知された受信能力と自己の
送信能力との共通範囲内で送信するためのモデム速度等
の伝送モードを設定すると共に、送信する条件を示す
(TSI:送信端末識別信号)/DCS信号(Digi
tal Command Signal:デジタル送信
命令信号)を被呼側(着信側)に送出し、被呼側(着信
側)も、同一の伝送モードに設定させる。更に、トレー
ニングチェック信号であるTCF信号(Trainin
g Check Signal:トレーニングチェック
信号)が送出され、ファクシミリ情報の送受信時におけ
るモデムトレーニングを行なう。
【0005】トレーニングチェック信号である該TCF
信号を受信した被呼側(着信側)では、モデムトレーニ
ングを行ない、トレーニング結果が良好であれば、受信
準備の完了を示すCFR信号(Confirmatio
n to ReceiveSignal:受信準備確認
信号)を送出する。発呼側(発信側)においては、該C
FR信号を受信すると、送信すべき画像データPIXの
送出を開始する。この時、送出する画像データPIX
は、1ページ毎に、符号化され圧縮された画像データと
して送出される。即ち、周知のごとく、MH(Modi
fied Huffman),MR(Modified
READ),MMR(Modified Modif
ied READ)、あるいは、JBIG(Joint
Bi−level Image Experts Gro
up)などの符号化方式により符号化され圧縮された画
像データが、1ページ単位に、送信される。更に、発呼
側(発信側)において、1ページの送出が完了した後、
複数ページ中の1つのページの送信終了を示すMPS信
号(Multi−Page Signal:マルチペー
ジ送信信号)を送出する。
【0006】被呼側(着信側)では、送出されてきた画
像データPIXに引き続いて、該MPS信号を受信した
場合、受信した画像データPIXの受信結果が良好な場
合には、MCF信号(Message Confirm
ation Signal:メッセージ受信確認信号)
を送出する。即ち、複数ページに亘る画像データをファ
クシミリ手順により通信を行なう場合には、1ページ毎
に、画像データPIXの通信を行なうことになるが、更
に、画像データPIXが正常に送受信されたか否かを判
定するために、1ページ毎に、MPS信号及びMCF信
号のやり取りが行なわれる。
【0007】発呼側(発信側)においては、該MCF信
号を受信すると、次のページとして符号化され圧縮され
ている画像データPIXを送出する。ここで、最終ペー
ジの画像データPIXの場合には、続けて、複数ページ
の1つのページの送信終了を示すMPS信号ではなく、
送出すべきすべての画像データの送信手順の終了を示す
EOP信号(End Of Procedure Si
gnal:送信手順終了信号)を送出する。
【0008】被呼側(着信側)では、該EOP信号を受
信して、受信した最終ページの画像データPIXの受信
結果が良好な場合には、MCF信号を送出する。発呼側
(発信側)においては、該MCF信号を受信すると、回
線断を示すDCN信号(Disconnect Sig
nal:切断命令信号)を送出する。(以下、かかるI
TU−T勧告T.30に完全準拠した1ページ毎の画像
データの送受信方式即ち通信モードを、「通常ページ方
式」と称することにする。)
【0009】かかる通常ページ方式に基づく信号シーケ
ンスにより、画像データの送受信手順を進ませるファク
シミリ通信が行なわれることになるが、ここで、図7の
太線の矢線に示すように、トレーニングチェック信号で
あるTCF信号と画像データ(PIX)との送信速度と
しては、転送データ量が大きくなるので、例えば、1
4,400bps(ITU−T勧告V.17準拠の変復
調手段)という高速信号を用いて送信されるが、その他
の信号は、図7の細線の矢線で示すように、送信速度
が、例えば、前記高速信号の約50分の1に相当する3
00bps(ITU−T勧告V.21準拠の変復調手
段)という極めて低速の低速信号を用いて送信される。
【0010】従って、ITU−T勧告T.30に準拠す
る従来技術においては、送信する画像データPIXのペ
ージ数が増加すれば増加するほど、ページ毎の受信確認
動作を行なうために、前記MPS信号及び前記MCF信
号という低速信号の送受信回数が、ページ数に比例して
増加していくことになり、而して、ファクシミリ通信を
行なう画像データのページ数が増加すればするほど、通
信時間が長くかかってしまうことになる。従って、従来
技術においては、ファクシミリ通信時間の短縮のため
に、新規の符号化方式や新規の通信手順などが考えられ
てきている。
【0011】例えば、特開平8−167985号公報
「ファクシミリ通信方法の高速化方法」においては、発
呼局及び被呼局間で、ファクシミリ情報を送受信するた
めに必要とするITU−T勧告T.30準拠のすべての
信号を、ITU−T勧告T.30で規定している半二重
通信手順ではなく、全二重通信手順により高速動作を行
なわせんとしている。
【0012】また、特開平6−205189号公報「フ
ァクシミリ通信装置」においては、ファクシミリ端末を
公衆網に接続するための専用のデータ伝送装置を設け、
該データ伝送装置において、ファクシミリ通信用のトレ
ーニングチェック信号の送信制御や誤り訂正制御あるい
はファクシミリ送受信の終了への移行の制御などを、低
速のファクシミリ端末の動作とは独立に行なうことによ
り、ITU−T勧告に規定されている制限時間を満足す
ることができる動作速度を確保せんとしている。
【0013】あるいは、特開平8−237459号公報
「ファクシミリモデム装置」においては、電話網に接続
されるファクシミリ端末に前置されて設けられているフ
ァクシミリモデム装置にて、トレーニングチェック信号
の受信速度を設定する際に、ファクシミリ端末からの受
信速度の通知を待つことなく、先行して送信側から送出
されてきていた「DCS信号+情報フィールド」のビッ
トパターンに基づいて、画像データの受信速度を判別し
て設定することにより、たとえ、端末の処理能力が低く
ても、トレーニングチェック信号を確実に受信すること
ができるように構成せんとしている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
従来技術においては、新規の通信手順や新規の符号化方
式に対応させたり、あるいは、送受信する信号をファク
シミリ端末と並列動作して処理又は制御する新規の専用
装置を構成する必要があったが、かかる従来の対応方法
では、ITU−T勧告T.30に準拠することができな
く、新規技術の開発が必要となったり、あるいは、通信
相手先も、全く同様の新規技術からなる相手先に限定さ
れてしまうこととなり、実現性に問題があった。
【0015】本発明は、かかる問題に鑑みてなされたも
のであり、ファクシミリ通信用のITU−T勧告T.3
0に準拠した通信手順及び既存の汎用的な符号化方式を
使用して、ITU−T勧告T.30にて公知である通常
ページ方式の複数ページ送受信手順を転用することによ
り、複数ページからなる画像データを1つのファイルと
して構成し、高速信号を用いた1つの該ファイルの送受
信中には、受信確認動作のための低速信号の送受信を行
なうことなく、複数ページからなる画像データを連続的
に送受信することを可能とすることにより、ファクシミ
リ情報の通信時間を短縮することができるファクシミリ
通信装置を提供せんとするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の係るファクシミ
リ通信装置は、以下の具体的な技術手段から構成されて
いる。第1の技術手段は、ファクシミリ通信手段と、複
数ページからなる画像データをファクシミリ情報の送受
信単位であるファイルとして取扱うことができるマルチ
ページ送受信手段とを有するファクシミリ通信装置にお
いて、たとえ、送信すべき画像データが複数ページから
なる画像データであったとしても、送信側の前記マルチ
ページ送受信手段として、複数ページからなる画像デー
タを1つのファイルとして作成することができるファイ
ル構築手段を有し、一方、受信側の前記マルチページ送
受信手段として、受信した前記ファイルを複数ページか
らなる元の画像データに分解して復元することができる
ファイル分解手段を有し、前記送信側の前記ファクシミ
リ通信手段が、ページ単位には、当該送信側からのペー
ジ送信を示すマルチページ送信信号の送信と受信側から
の該マルチページ送信信号に対するメッセージ受信確認
信号を受信することなく、前記ファイル構築手段により
作成された1つの該ファイルを連続的に送信し、一方、
前記受信側の前記ファクシミリ通信手段が、ページ単位
には、前記送信側からの前記マルチページ送信信号の受
信と当該受信側からの前記マルチページ送信信号に対す
る前記メッセージ受信確認信号を送信することなく、複
数ページからなる前記画像データを1つの前記ファイル
として連続的に受信するマルチページ方式に基づくファ
クシミリ通信を可能とするファクシミリ通信装置とする
ことを特徴とするものである。
【0017】而して、前記第1の技術手段によれば、複
数ページからなる画像データであっても、ページ単位に
送受信することなく、複数ページからなる画像データを
1つのファイルとして最終ページに至るまで連続的に高
速信号により送信することとしているので、従来技術の
ごとく、受信確認動作のために、ページ単位にMPS信
号(マルチページ送信信号)とMCF信号(メッセージ
受信確認信号)とをやり取りすることが不要であり、フ
ァクシミリ通信時間を短縮することが可能となる。
【0018】第2の技術手段は、前記第1の技術手段に
記載のファクシリミ通信装置において、前記マルチペー
ジ方式に基づくファクシミリ通信の実行に当たり、前記
送信側の前記ファクシミリ通信手段として、複数のペー
ジからなる前記画像データを1つの前記ファイルとして
連続的に送信した後、前記ファイルの送信の終了を示す
ファイル送信手順終了信号を送信し、かつ、該ファイル
送信手順終了信号に対応して、前記ファイルの受信確認
結果を示す前記受信側からのメッセージ受信確認信号を
受信する機能を有し、一方、前記受信側の前記ファクシ
ミリ通信手段として、複数のページからなる前記画像デ
ータを1つの前記ファイルとして連続的に受信した後、
前記送信側からの前記ファイル送信手順終了信号を受信
し、前記ファイルの受信確認結果を示す前記メッセージ
受信確認信号を送信する機能を有するマルチページ方式
に基づくファクシミリ通信とするファクシミリ通信装置
とすることを特徴とするものである。
【0019】而して、前記第2の技術手段によれば、前
記第1の技術手段に記載するごとく、ページ単位に、M
PS信号とMCF信号とを送受信することなく、複数ペ
ージからなる画像データを1つのファイルとして連続的
に最終ページまで送受信する場合に、かかるマルチペー
ジ方式に基づく送受信の終了後においては、ITU−T
勧告T.30におけるEOP信号(送信手続終了信号)
を、ファイル送信手続終了信号として転用し、かつ、I
TU−T勧告T.30におけるEOP信号に対応して返
送するMCF(メッセージ確認信号)を、前記ファイル
送信手続終了信号を示すEOP信号に対応するメッセー
ジ確認信号として用いることにより、通信手順上は、I
TU−T勧告T.30に完全準拠した1ページ単位の送
受信方式即ち通常ページ方式の通信モードにおける信号
と全く同義に転用して用いており、新規技術を開発する
必要はなく、実現性に富む手段を提供することが可能で
ある。
【0020】第3の技術手段は、前記第1又は第2の技
術手段に記載のファクシミリ通信装置において、ファク
シミリ送信の開始時において、前記受信側の前記マルチ
ページ送受信手段が、画像データの受信動作に先立っ
て、複数ページからなる前記画像データを1つの前記フ
ァイルとして連続的に受信することができる前記マルチ
ページ方式に対応しているか否かを示す通信モードを、
予め定められた特定のファクシミリ信号として送信する
ことができる通信モード設定手段を有し、一方、前記送
信側の前記マルチページ送受信手段が、画像データの送
信動作に先立って、予め定められた特定の前記ファクシ
ミリ信号を前記受信側から受信することにより、前記受
信側が、前記マルチページ方式に対応しているか否かを
判定することができる通信モード判定手段を有している
ファクシミリ通信装置とすることを特徴とするものであ
る。
【0021】第4の技術手段は、前記第3の技術手段に
記載のファクシミリ通信装置において、送信すべき画像
データが複数ページからなる画像データであった場合
に、前記送信側の前記通信モード判定手段にて、前記受
信側が前記マルチページ方式に対応していると判定され
た場合には、前記ファクシミリ通信手段が、前記マルチ
ページ方式に基づくファクシミリ送信を行ない、一方、
前記送信側の前記通信モード判定手段にて、前記受信側
が前記マルチページ方式に対応していないと判定された
場合には、当該送信側からは、ページ単位の前記画像デ
ータの送信毎に、複数ページ中の一つのページの画像デ
ータを送信していることを示すマルチページ送信信号を
送信すると共に、前記受信側から該マルチページ送信信
号に対応して返信されてくる、前記画像データの受信確
認を示すページ単位のメッセージ受信確認信号を受信す
ることにより、次のページの前記画像データを送信する
動作を行なう通常ページ方式によるページ単位のファク
シミリ送信動作を行なうように、通信モードを切り替え
ることができる通信モード切替手段を有しているファク
シミリ通信装置とすることを特徴とするものである。
【0022】而して、前記第3及び第4の技術手段によ
れば、ファクシミリ送信開始時に、相手側の受信側ファ
クシミリ通信装置が、通信モードとして前記マルチペー
ジ方式に対応しているか否かを示す情報を、送信側に返
送するために予め定められた特定の前記ファクシミリ信
号(例えば、呼の確立直後に、受信側の受信能力を示す
ために返送されてくるDIS信号(Digital I
dentification Signal:デジタル
識別信号)の特定ビット)として受信することが可能で
あり、受信側が前記マルチページ方式に対応することが
判明した場合には、前記マルチページ方式により送信
し、一方、受信側が前記マルチページ方式に対応してい
ないことが判明した場合には、1ページ単位に送受信動
作を行なう従来の前記通常ページ方式により送信するこ
とにより、たとえ、受信側が、前記マルチページ方式の
送受信手段を備えていない従来機種の場合であったとし
ても、前記通常ページ方式に切り替えて、ファクシミリ
通信を行なうことが可能である。
【0023】第5の技術手段は、前記第1乃至第4の技
術手段のいずれかに記載のファクシミリ通信装置におい
て、ファクシミリ通信開始時に、画像データの送信動作
に先立って、前記送信側の前記マルチページ送受信手段
が、画像データの送信動作に先立って、複数ページから
なる前記画像データを1つの前記ファイルとして連続的
に送信する前記マルチページ方式に基づいて送信するか
否かを示す通信モードを、予め定められた特定のファク
シミリ信号として送信することができる通信モード設定
手段を有し、一方、前記受信側の前記マルチページ送受
信手段が、画像データの受信動作に先立って、予め定め
られた特定の前記ファクシミリ信号を前記送信側から受
信することにより、前記送信側が、前記マルチページ方
式に基づいて送信してくるか否かを判定することができ
る通信モード判定手段を有しているファクシミリ通信装
置とすることを特徴とするものである。
【0024】而して、前記第5の技術手段によれば、フ
ァクシミリ通信開始時に、画像データの送信動作に先立
って、送信側ファクシミリ通信装置において、受信側フ
ァクシミリ通信装置に対して、通信モードとして前記マ
ルチページ方式に基づいて送信するか否かを示す情報
を、予め定められた特定の前記ファクシミリ信号(例え
ば、呼の確立直後に、受信側の受信能力を示すために受
信側から返送されてくるDIS信号に応じて、送信側か
ら送信される送信条件を示すDCS信号(Digita
l Command Signal:デジタル送信命令
信号)の特定ビット)として送信することにより、特定
の該ファクシミリ信号を受信した受信側が、前記マルチ
ページ方式あるいは1ページ単位に送受信動作を行なう
従来の前記通常ページ方式のいずれに基づいてファクシ
ミリ受信動作を行なうかを、正確かつ自動的に決定する
ことが可能になる。
【0025】第6の技術手段は、前記第1乃至第5の技
術手段のいずれかに記載のファクシミリ通信装置におい
て、前記受信側の前記マルチページ送受信手段が、前記
送信側から受信したファクシミリ情報の予め定められた
所定の位置に、予め定められた所定バイト数以上に亘っ
て、予め定められた所定のキーワードデータと一致する
データが存在しているか否かに基づいて、前記マルチペ
ージ方式による前記ファイルとして送信されたファクシ
ミリ情報であるか否かを判定することができるキーワー
ド判定手段を有し、該キーワード判定手段により、前記
キーワードデータが前記所定バイト数以上に亘って存在
しているとして、前記マルチページ方式による前記ファ
イルが受信されていると判定された場合には、前記ファ
イル分解手段により、受信された前記ファイルを複数ペ
ージからなる元の画像データに分解して復元し、一方、
前記キーワード判定手段により、前記キーワードデータ
が前記所定バイト数以上に亘って存在していないとし
て、前記ファイルとしてではなく、1ページ単位の画像
データが受信されていると判定された場合には、当該1
ページの画像データを元の画像データとしてそのまま出
力することができるファクシミリ通信装置とすることを
特徴とするものである。
【0026】而して、前記第6の技術手段によれば、受
信側において、ファクシミリ情報を受信した際に、予め
定められた所定の位置に、予め定められた所定バイト数
以上に亘って、予め定められた所定のキーワードデータ
が存在している場合には、前記マルチページ方式に基づ
くファイルとして作成されたヘッダ情報が付加されてい
るものと判定して、ページ毎の画像データではなく、複
数ページの画像データを1つのファイルとして受信され
ているものと判定し、一方、かかるキーワードデータが
存在していない場合には、前記通常ページ方式による1
ページ単位の画像データの受信であると判定することが
可能であり、前記マルチページ方式によるファクシミリ
受信動作を行なうか、前記通常モード方式によるファク
シミリ受信動作を行なうかを、正確かつ自動的に決定す
ることが可能になる。
【0027】第7の技術手段は、前記第1乃至第6の技
術手段のいずれかに記載のファクシミリ通信装置におい
て、前記送信側の前記マルチページ送受信手段が、前記
マルチページ方式に基づくファクシミリ送信を行なうた
めに必要とする送信画像データの最少のページ数をマル
チページ方式送信最少ページ数として予め設定する最少
ページ数設定手段と、送信すべき画像データの送信ペー
ジ数と、前記マルチページ方式送信最少ページ数とを比
較し判定する最少ページ数判定手段とを有し、ファクシ
ミリ送信の開始時において、画像データの送信動作に先
立って、前記最少ページ数判定手段により、送信すべき
画像データの前記送信ページ数が、前記マルチページ方
式送信最少ページ数以上と判定された場合にあっては、
前記マルチページ方式に基づくファクシミリ通信を行な
い、一方、前記最少ページ数判定手段により、前記送信
ページ数が、前記マルチページ方式送信最少ページ数よ
りも少ないと判定された場合にあっては、1ページ単位
に送受信動作を行なう通常ページ方式によるファクシミ
リ通信を行なうように、通信モードを切り替えることが
できる通信モード切替手段を有しているファクシミリ通
信装置とすることを特徴とするものである。
【0028】而して、前記第7の技術手段によれば、通
信モードとして前記マルチページ方式に基づくファクシ
ミリ通信を行なう設定がなされている場合であっても、
送信すべき画像データの送信ページ数が、前記マルチペ
ージ方式送信最少ページ数として予め設定されている最
少ページ数以上であった場合に、始めて、複数ページの
画像データを1つのファイルに詰め込んで、連続的に送
受信するマルチページ方式に基づくファクシミリ送受信
動作を行なうこととし、逆に、送信すべき画像データの
送信ページ数が、前記マルチページ方式送信最少ページ
数として予め設定されている最少ページ数よりも少ない
ページ数であった場合にあっては、1ページ単位に送受
信動作を行なう従来の前記通常ページ方式により送信す
ることになり、マルチページ方式に基づくファイル作成
において付加されるヘッダ情報を付与する必要がなくな
り、送信すべき画像データの構成如何によっては、マル
チページ方式に基づくファクシミリ通信の場合よりも、
ファクシミリ通信時間を短くすることも可能となる。
【0029】第8の技術手段は、前記第1乃至第7の技
術手段のいずれかに記載のファクシミリ通信装置におい
て、ファクシミリ送信の開始時において、前記受信側の
前記マルチページ送受信手段が、画像データの受信動作
に先立って、通信モードとして前記マルチページ方式に
対応している場合であっても、ファクシミリ情報の送受
信単位である1つの前記ファイルとして連続的に受信可
能な最大ページ数を示す受信可能最大ページ数を、予め
定められた特定のファクシミリ信号として送信すること
ができる最大ページ数設定手段を有し、一方、前記送信
側の前記マルチページ送受信手段が、画像データの送信
動作に先立って、予め定められた特定の前記ファクシミ
リ信号を前記受信側から受信することにより、前記受信
側が、通信モードとして前記マルチページ方式に対応し
ているとしても、1つの前記ファイルとして連続的に受
信可能な前記最大ページ数を示す前記受信可能最大ペー
ジ数を判定することができる最大ページ数判定手段を有
しているファクシミリ通信装置とすることを特徴とする
ものである。
【0030】第9の技術手段は、前記第8の技術手段に
記載のファクシミリ通信装置において、送信すべき画像
データが複数ページからなる画像データであった場合
に、前記送信側の前記マルチページ送受信手段が、前記
送信側の前記最大ページ数判定手段にて、前記受信側
が、通信モードとして前記マルチページ方式に対応して
いるとしても、前記受信可能最大ページ数が通知されて
きていると判定された場合には、送信すべき複数ページ
からなる前記画像データのすべてを1つのファイルとし
て作成せずに、前記受信側から通知された前記受信可能
最大ページ数までを1つのファイルとして、複数のファ
イルに分割して作成することができるファイル構築手段
を有し、一方、前記受信側の前記マルチページ送受信手
段として、受信した複数の前記ファイルをそれぞれ複数
ページからなる元の画像データに分解して復元すること
ができるファイル分解手段を有し、前記送信側の前記フ
ァクシミリ通信手段が、前記ファイル構築手段により作
成された複数の前記ファイルを順次送信し、一方、前記
受信側の前記ファクシミリ通信手段が、複数の前記ファ
イルを順次受信するマルチページ方式に基づくファクシ
ミリ通信を可能とするファクシミリ通信装置とすること
を特徴とするものである。
【0031】而して、前記第8乃至第9の技術手段によ
れば、ファクシミリ送信開始時に、相手側の受信側ファ
クシミリ通信装置が、通信モードとして前記マルチペー
ジ方式に対応しているとしても、1つの前記ファイルと
して連続的に受信することが可能な最大ページ数を示す
情報を、送信側に返送するために予め定められた特定の
前記ファクシミリ信号(例えば、呼の確立直後に、受信
側の受信能力を示すために返送されてくるDIS信号
(Digital Identification S
ignal:デジタル識別信号)の特定ビット列)とし
て受信することが可能であり、而して、受信側が、1つ
の前記ファイルとして受信可能な前記最大ページ数に基
づいて、複数ページからなる画像データを、複数のファ
イルに分割して格納して、それぞれのファイルを順次送
信することを可能とし、受信側の受信能力に応じて、例
えば、所定ページ単位でしか印字できないような機種で
あっても、マルチページ方式として前記所定ページ数分
の画像データを1つのファイルに格納して送受信するこ
とにより、ファクシミリ通信時間の短縮化を図ることが
可能となる。
【0032】第10の技術手段は、前記第9の技術手段
に記載のファクシリミ通信装置において、前記マルチペ
ージ方式に基づくファクシミリ通信の実行に当たり、前
記送信側の前記ファクシミリ通信手段として、1つの前
記ファイルを送信する都度、複数の前記ファイル中の1
つの前記ファイルの送信を示す複数ファイル送信信号を
送信し、かつ、複数の前記ファイルの最終ファイルを送
信した後には、最終ファイルの送信を示すファイル送信
手順終了信号を送信し、更に、前記複数ファイル送信信
号あるいは前記ファイル送信手順終了信号に対応して、
前記ファイルの受信確認結果を示す前記受信側からのメ
ッセージ受信確認信号を受信する機能を有し、一方、前
記受信側の前記ファクシミリ通信手段として、1つの前
記ファイルを受信する都度、前記送信側からの前記複数
ファイル送信信号あるいは前記ファイル送信手順終了信
号を受信し、前記ファイルの受信確認結果を示す前記メ
ッセージ受信確認信号を送信する機能を有するマルチペ
ージ方式に基づくファクシミリ通信とするファクシミリ
通信装置とすることを特徴とするものである。
【0033】而して、前記第10の技術手段によれば、
前記第8乃至第9の技術手段として、複数ページからな
る画像データを、受信側の受信能力に応じた複数ファイ
ルに分割して送受信することとした場合であっても、1
つのファイルの送受信毎に、ITU−T勧告T.30に
おけるMPS信号(マルチページ送信信号)を、複数フ
ァイル送信信号として転用し、かつ、ITU−T勧告
T.30におけるMPS信号に対応して返送するMCF
(メッセージ受信確認信号)を、前記複数ファイル送信
信号を示すMPS信号に対応するメッセージ受信確認信
号として用いることにより、通信手順上は、ITU−T
勧告T.30に完全準拠した1ページ単位の送受信方式
即ち通常ページ方式の通信モードにおける信号と全く同
義に転用して用いており、新規技術を開発する必要はな
く、実現性に富む手段を提供することが可能である。更
には、低速信号であるMPS信号とMCF信号の送受信
回数が削減可能であるので、ファクシミリ通信時間を短
縮することが可能となる。
【0034】第11の技術手段は、前記第9又は第10
の技術手段に記載のファクシミリ通信装置において、前
記受信側の前記最大ページ数設定手段が、前記受信可能
最大ページ数として、1ページを設定している場合にあ
っては、たとえ、マルチページ方式に基づくファクシミ
リ受信動作が可能である場合であっても、前記送信側の
前記ファイル構築手段によるファイルの作成を行なうこ
となく、当該送信側からは、ページ単位の前記画像デー
タをそのままページ毎に送信することとし、ページ単位
の画像データの送信毎に、複数ページ中の一つのページ
の画像データを送信していることを示すマルチページ送
信信号を送信すると共に、前記受信側からの該マルチペ
ージ送信信号に対応して返信されてくる、前記画像デー
タの受信確認を示すページ単位のメッセージ受信確認信
号を受信することにより、次のページの前記画像データ
を送信する動作を行なう通常ページ方式によるページ単
位のファクシミリ送信動作を行なうように、通信モード
を切り替えることができる通信モード切替手段を有して
いるファクシミリ通信装置とすることを特徴とするもの
である。
【0035】而して、前記第11の技術手段によれば、
たとえ、受信側が、前記マルチページ方式に対応可能で
あるとしても、1つの前記ファイルとして受信可能な前
記最大ページ数が1ページであった場合には、前記マル
チページ方式ではなく、1ページ毎の送受信を行なう前
記通常ページ方式に通信モードを切り替えて、従来技術
と同様のファクシミリ通信を行なうことが可能であり、
ファイル作成に伴うヘッダ等の付加情報を追加する必要
がなく、かつ、冗長なデータを送信することもないの
で、ファクシミリ通信時間を短縮することが可能とな
る。
【0036】第12の技術手段は、前記第1乃至第11
の技術手段のいずれかに記載のファクシミリ通信装置に
おいて、送信すべき画像データが複数ページからなる画
像データであった場合に、前記送信側の前記マルチペー
ジ送受信手段が、画像データの送信動作に先立って、通
信モードとして前記マルチページ方式に対応している場
合であっても、ファクシミリ情報の送受信単位である1
つの前記ファイルとして連続的に送信することが許容さ
れる最大バイト数を示す送信許容最大バイト数が設定さ
れていることを判定することができるバイト数判定手段
を有し、更に、該バイト数判定手段にて、前記送信許容
最大バイト数が設定されていると判定された場合には、
送信すべき複数ページからなる前記画像データのすべて
を1つのファイルとして作成せずに、前記送信許容最大
バイト数が示すファイルサイズまでを1つの部分ファイ
ルとして、複数の部分ファイルに分割して作成すること
ができるファイル構築手段を有し、一方、前記受信側の
前記マルチページ送受信手段として、受信した複数の前
記部分ファイルをそれぞれ複数ページからなる元の画像
データに分解して復元することができるファイル分解手
段を有し、前記送信側の前記ファクシミリ通信手段が、
前記ファイル構築手段により作成された複数の前記部分
ファイルを順次送信し、一方、前記受信側の前記ファク
シミリ通信手段が、複数の前記部分ファイルを順次受信
するマルチページ方式に基づくファクシミリ通信を可能
とするファクシミリ通信装置とすることを特徴とするも
のである。
【0037】而して、前記第12の技術手段によれば、
例えば、1回当たりの最大転送データ量が制限される通
信モードとして、ITU−T勧告T.30のオプション
のECM(Error Correcting Mod
e)手順を適用している場合であっても、1回当たりの
画像データの送信許容最大バイト数としては、256フ
レーム×256バイトのブロック伝送を行なうことがで
きると規定されているので、かかる送信許容最大バイト
数に至るまで、複数ページからなる画像データを、ペー
ジ単位とは関係なく、1つの部分ファイルとして詰め込
むことが可能であり、かつ、画像データが詰め込まれた
複数の部分ファイルを前記マルチページ方式として送受
信することが可能であるので、ファクシミリ通信時間の
短縮化を図ることが可能となる。従って、たとえ、通信
モードとして、ECM手順を適用している場合であって
も、ファクシミリ通信時間の短縮を図ることができる。
【0038】第13の技術手段は、前記第12の技術手
段に記載のファクシリミ通信装置において、前記マルチ
ページ方式に基づくファクシミリ通信の実行に当たり、
前記送信側の前記ファクシミリ通信手段として、1つの
前記部分ファイルを送信する都度、複数の前記部分ファ
イル中の1つの前記部分ファイルの送信を示す部分ファ
イル送信信号を送信し、かつ、複数の前記部分ファイル
の最終部分ファイルを送信した後には、最終部分ファイ
ルの送信を示す部分ファイル送信手順終了信号を送信
し、更に、前記部分ファイル送信信号あるいは前記部分
ファイル送信手順終了信号に対応して、前記部分ファイ
ルの受信確認結果を示す前記受信側からのメッセージ受
信確認信号を受信する機能を有し、一方、前記受信側の
前記ファクシミリ通信手段として、1つの前記部分ファ
イルを受信する都度、前記送信側からの前記部分ファイ
ル送信信号あるいは前記部分ファイル送信手順終了信号
を受信し、前記部分ファイルの受信確認結果を示す前記
メッセージ受信確認信号を送信する機能を有するマルチ
ページ方式に基づくファクシミリ通信とするファクシミ
リ通信装置とすることを特徴とするものである。
【0039】而して、前記第13の技術手段によれば、
例えば、ECM手順等により、送信許容最大バイト数に
制限があって、複数の部分ファイルに分割して送受信さ
れたとしても、前記第10の技術手段の場合とほぼ同様
に、1つの部分ファイルの送受信毎に、ITU−T勧告
T.30における部分ページの送信を示すPPS−NU
LL信号(部分ページ送信信号)又は最終部分ページの
送信を示すPPS−EOP信号(部分ページ送信手順終
了信号)を、それぞれ、部分ファイル送信信号又は部分
ファイル送信手順終了信号として転用し、かつ、ITU
−T勧告T.30におけるPPS−NULL信号又はP
PS−EOF信号に対応して返送するMCF(メッセー
ジ受信確認信号)を、前記部分ファイル送信信号を示す
PPS−NULL信号又は前記部分ファイル送信手順終
了信号を示すPPS−EOP信号に対応するメッセージ
受信確認信号として用いることにより、通信手順上は、
ITU−T勧告T.30に完全準拠した1ページ単位の
送受信方式即ち通常ページ方式の通信モードにおける信
号と全く同義に転用して用いており、新規技術を開発す
る必要はなく、実現性に富む手段を提供することが可能
である。更には、低速信号であるPPS−NULL信号
とMCF信号の送受信回数が削減可能であるので、ファ
クシミリ通信時間を短縮することが可能となる。
【0040】第14の技術手段は、前記第1乃至第13
の技術手段のいずれかに記載のファクシミリ通信装置に
おいて、前記ファイル構築手段及び前記ファイル分解手
段が、TIFF(Tagged Image File
Format)方式に基づくファイル形式を適用し
て、それぞれ、前記ファイルあるいは前記部分ファイル
の作成及び分解を行なうことができるファクシミリ通信
装置とすることを特徴とするものである。
【0041】而して、前記第14の技術手段によれば、
ファイル形式として、独自の方式ではない汎用的な画像
ファイル形式であるTIFF方式を適用しているので、
前記マルチページ方式における前記ファイルの作成及び
前記ファイルの分解への対応が容易である。
【0042】第15の技術手段は、前記第1乃至第14
の技術手段のいずれかに記載のファクシミリ通信装置に
おいて、前記ファイル構築手段及び前記ファイル分解手
段が、TIFF−F(Tagged Image Fi
le Format−Facsimile)方式に基づ
くファイル形式を適用して、それぞれ、前記ファイルあ
るいは前記部分ファイルの作成及び分解を行なうことが
できるファクシミリ通信装置とすることを特徴とするも
のである。
【0043】而して、前記第15の技術手段によれば、
ファイル形式として、インターネットFAXにおける標
準の画像ファイル形式であるTIFF−F方式を適用し
ているので、インターネットFAX機能を実現している
機種においても、前記マルチページ方式における前記フ
ァイルの作成及び前記ファイルの分解への対応が容易で
ある。
【0044】第16の技術手段は、前記第1乃至第15
の技術手段のいずれかに記載のファクシミリ通信装置に
おいて、前記ファイル構築手段及び前記ファイル分解手
段が、PDF(Portable Document
Format)方式に基づくファイル形式を適用して、
それぞれ、前記ファイルあるいは前記部分ファイルの作
成及び分解を行なうことができるファクシミリ通信装置
とすることを特徴とするものである。
【0045】而して、前記第16の技術手段によれば、
ファイル形式として、独自の方式ではない汎用的な書画
ファイル形式であるPDF方式を適用しているので、マ
ルチページ方式におけるファイル作成への対応が容易で
ある。
【0046】第17の技術手段は、前記第1乃至第16
の技術手段のいずれかに記載のファクシミリ通信装置に
おいて、前記マルチページ方式に基づくファクシミリ通
信及び/又は1ページ単位に送受信を行なう通常ページ
方式に基づくファクシミリ通信を示す通信モードを、使
用者が、任意に設定することが可能であるファクシミリ
通信装置とすることを特徴とするものである。
【0047】而して、前記第17の技術手段によれば、
通信相手や送受信する画像データの構成如何など用途に
応じて、使用者が、通信モードとして、前記マルチペー
ジ方式としたり、前記通常ページ方式としたり、任意に
選択して設定することができる。更には、前記マルチペ
ージ方式の通信モードであっても、送信する画像データ
のページ数に応じて、前記マルチページ方式で送信する
か否かが選択される制限付きマルチページ方式に設定し
たり、あるいは、ECM手順を伴う場合のごとく、送信
許容な最大バイト数の制限を設けた制限付きマルチペー
ジ方式に設定したり、あるいは、受信可能な最大ページ
数に制限を設けた制限付きマルチページ方式に設定した
りすることも可能である。
【0048】第18の技術手段は、前記第1乃至第17
の技術手段のいずれかに記載のファクシミリ通信装置に
おいて、通信モードとして前記マルチページ方式に基づ
くファクシミリ通信を行なうために必要とする送信画像
データの最少ページ数を示すマルチページ方式送信最少
ページ数を、使用者が、任意に設定することが可能であ
るファクシミリ通信装置とすることを特徴とするもので
ある。
【0049】第19の技術手段は、前記第1乃至第18
の技術手段のいずれかに記載のファクシミリ通信装置に
おいて、通信モードとして前記マルチページ方式に基づ
くファクシミリ通信を行なう場合であっても、ファクシ
ミリ情報の送受信単位である1つの前記ファイルとして
連続的に受信可能な最大ページ数を示す受信可能最大ペ
ージ数を、使用者が、任意に設定することが可能である
ファクシミリ通信装置とすることを特徴とするものであ
る。
【0050】第20の技術手段は、前記第1乃至第19
の技術手段のいずれかに記載のファクシミリ通信装置に
おいて、通信モードとして前記マルチページ方式に基づ
くファクシミリ通信を行なう場合であっても、ファクシ
ミリ情報の送受信単位である1つの前記ファイルとして
連続的に送信することが許容される最大バイト数を示す
送信許容最大バイト数を、使用者が、任意に設定するこ
とが可能であるファクシミリ通信装置とすることを特徴
とするものである。
【0051】第21の技術手段は、前記第1乃至第20
の技術手段のいずれかに記載のファクシミリ通信装置に
おいて、ファクシミリ情報の送受信単位である1つの前
記ファイルのファイル形式を、使用者が、任意に指定す
ることが可能であるファクシミリ通信装置とすることを
特徴とするものである。
【0052】而して、前記第18乃至第21の技術手段
によれば、通信相手や送受信する画像データの構成如何
など用途に応じて、使用者が、前記マルチページ方式に
おける動作を特定して設定したり、あるいは、ファイル
形式を任意の形式に特定して設定することが可能であ
る。
【0053】
【発明の実施の形態】本発明に係るファクシミリ通信装
置の一実施形態について、以下に図面を参照しながら説
明する。図1は、本発明に係るファクシミリ通信装置の
構成の一例を示すブロック構成図である。即ち、本発明
に係るファクシミリ通信装置1は、以下の構成により、
読み込んだ送信原稿である画像データをファクシミリ送
信したり、あるいは、ファクシミリ受信した画像データ
の印字を行なったりする。
【0054】図1に示されるように、ファクシミリ通信
装置1は、メイン制御部2,制御用メモリ3,制御用バ
ッファ4,画像記憶部5,符号/復号化制御部6,フォ
ーマット変換部7,読取制御部8,記録制御部9,通信
相手設定手段でもあるパネル制御部10,モデム11、
及び、網制御部12を備えている。
【0055】メイン制御部2は、CPUなどにより実現
され、制御メモリ3に記憶されている各種制御プログラ
ムを動作させて、ファクシミリ通信装置1全体の制御を
司る。制御用メモリ3は、リード・オンリー・メモリR
OMなどの不揮発性メモリもしくはバックアップ機能を
有するメモリなどからなり、後述する各種制御プログラ
ムや制御データが記憶されている。制御用バッファ4
は、ランダム・アクセス・メモリRAMであり、制御プ
ログラムの動作を制御するデータを記憶したり、動作結
果のデータを記憶するデータ格納用として用いられ、例
えば、相手先情報41などが格納されている。
【0056】制御メモリ3に記憶されている制御プログ
ラムとしては、複数ページからなる画像データをファク
シミリ情報の送受信単位であるファイルとして取扱うこ
とができるマルチページ送受信部31と、ファクシミリ
情報を所定のファクシミリ手順(例えば、ITU−T勧
告T.30に準拠するファクシミリ手順)に従って送受
信するファクシミリ通信部32とを有している。ここ
で、ファクシミリ通信部32は、1ページ単位の画像デ
ータの送受信を行なう前記通常ページ方式によるファク
シミリ送受信動作を行なうことも可能であるし、また、
複数ページからなる画像データを1つのファイルとして
連続的に送受信したり、あるいは、複数ページからなる
画像データを複数のファイルに分割して送受信したりす
ることができるマルチページ方式によるファクシミリ送
受信動作を行なうことも可能である。
【0057】また、かかるマルチページ方式によるファ
イル単位のファクシミリ送受信動作を行なうファクシミ
リ手順としては、ITU−T勧告T.30に準拠した信
号を、そのまま転用して用いることにより実現すること
を可能としている。
【0058】即ち、複数ファイルがある場合において
は、1つのファイルを送信する都度、複数ファイル中の
1つのファイルの送信を示す複数ファイル送信信号とし
て、ITU−T勧告T.30に完全準拠の前記通常ペー
ジ方式におけるMPS信号(マルチページ送信信号)を
転用し、最終ファイルの送信を示すファイル送信手順終
了信号として、前記通常ページ方式におけるEOP信号
(送信手順終了信号)を転用するものであり、一方、前
記複数ファイル送信信号あるいは前記ファイル送信手順
終了信号に対応して、各ファイルの受信確認結果を示す
受信側からのメッセージ受信確認信号として、前記通常
ページ方式におけるMCF信号(メッセージ受信確認信
号)を転用するものである。
【0059】更に、複数ページからなる画像データであ
っても、1つのファイルしか送信していない場合におい
ては、最終ファイルの送信を示す前記ファイル送信手順
終了信号即ちEOP信号と該ファイルの受信確認結果を
示す前記メッセージ受信確認信号即ちMCF信号とが、
1回交換されるだけで終了する。
【0060】かくのごとく、マルチページ方式によるフ
ァクシミリ送受信動作を行なう場合であっても、ファク
シミリ手順上は、前記通常ページ方式における信号と全
く同義に転用して用いることが可能となっており、何ら
新たな信号を定義することは必要ではなく、ITU−T
勧告T.30にて規定されている信号をそのまま転用す
れば十分である。
【0061】また、マルチページ送受信部31には、フ
ァイル設定・判定部31a、通信モード設定・判定部3
1b、通信モード切替部31c、ファイル構築・分解部
31d、及び、最少ページ数設定・判定部31eが備え
られている。ファイル設定・判定部31aは、前記マル
チページ方式により複数ページの画像データを1つのフ
ァイルとして送受信する際のファイルを作成する条件を
設定したり、あるいは、受信したファクシミリ情報がマ
ルチページ方式として作成されているファイルか否かを
判定し、受信ファクシミリ情報が該ファイルであれば、
いかなるファイル形式により作成されているかを判定す
るものである。
【0062】ファイル設定・判定部31aには、例え
ば、誤り制御を行なうECM(Erroe Corre
cting Mode)手順を適用している場合等にお
いては、誤り制御用のECC(Error Corre
cting Code)の長さとの関係から、送信が許
容されている最大バイト数が制限されているが、かかる
場合に備えて、前記マルチページ方式によるファイルと
して連続的に送信することができる送信許容最大バイト
数を、制御用バッファ4に設けられている送信許容最大
バイト数44に設定したり、あるいは、送信すべき画像
データが送信許容最大バイト数の範囲内にあるか否かを
識別し、1つのファイルとして作成するか、又は、複数
のファイルに分割して作成するかを判定したりするバイ
ト数設定・判定部31a1や、受信したファクシミリ情
報が、マルチページ方式による送受信ファクシミリ情報
単位である前記ファイルとして送信されてきているか否
かを識別することを可能とするキーワードデータを、受
信したファクシミリ情報内の予め定められた所定の位置
に、予め定められた所定バイト数以上に亘って、前記フ
ァイルのヘッダ情報として設定したり、あるいは、受信
したファクシミリ情報に含まれている前記キーワードデ
ータを検索して、ファイルの有無を判定したりするキー
ワード設定・判定部31a2が備えられている。
【0063】通信モード設定・判定部31bは、ファク
シミリ通信動作を規定する通信モードを制御用バッファ
の通信モード42として設定したり、あるいは、通信モ
ード42に設定されている前記通信モードを判定したり
するものであり、更には、前記通常ページ方式や前記マ
ルチページ方式の種別を設定・判定したり、あるいは、
前記ECM手順等のオプションモード等に設定・判定し
たりするものである。
【0064】また、通信モード設定・判定部31bに
は、受信側のファクシミリ通信装置が、既存のファクシ
ミリ装置のごとく、前記マルチページ方式によるファク
シミリ送受信動作には対応していない場合に備えて、フ
ァクシミリ通信の開始に当たり、画像データの受信動作
に先立って、受信側から送信側に返送される特定のファ
クシミリ信号(例えば、ITU−T勧告T.30におけ
る受信能力を示すDIS信号(Digital Ide
ntification Signal:デジタル識別
信号)の特定ビット)にマルチページ方式に対応してい
るか否かを示す情報を設定する機能、及び、送信側に返
送されてきた特定の前記ファクシミリ信号(例えば、D
IS信号)に基づいて受信側がマルチページ方式に対応
しているか否かを判定する機能も備えられている。
【0065】更に、送信側に返送されてきた特定の前記
ファクシミリ信号(例えば、DIS信号)や、あるい
は、今回送信される画像データの構成などに基づいて、
送信側から受信側に送信される特定のファクシミリ信号
(例えば、ITU−T勧告T.30における送信条件を
示すDCS信号(Digital Command S
ignal:デジタル送信命令信号)の特定ビット)に
マルチページ方式による送信を行なうか否かを示す情報
を設定して受信側に送信する機能、及び、受信側に送信
されてきた特定の該ファクシミリ信号(例えば、DCS
信号)に基づいて送信側がマルチページ方式による送信
を行なうか否かを判定する機能も備えられている。
【0066】更には、通信モード設定・判定部31bに
は、最大ページ数設定・判定部31b1も備えられてお
り、受信側のファクシミリ通信装置が、たとえ、マルチ
ページ方式によるファクシミリ送受信動作が可能であっ
たとしても、1度に連続的に受信することが可能な最大
ページ数に制限があった場合、ファクシミリ通信の開始
に当たり、画像データの受信動作に先立って、受信側か
ら送信側に返送されてくる特定のファクシミリ信号(例
えば、ITU−T勧告T.30における受信能力を示す
DIS信号の特定ビット列)に受信可能最大ページ数を
示す情報を、受信側において、制御用バッファ4の受信
可能最大ページ数45に基づいて設定して、送信側に送
信したり、あるいは、送信側において、送信側に返送さ
れてきた前記特定のファクシミリ信号(例えば、DIS
信号)に基づいて、受信可能最大ページ数を示す情報を
判定したりすることが可能である。
【0067】通信モード切替部31cは、前記通信モー
ド設定・判定部31bにて、受信側が、前記マルチペー
ジ方式によるファクシミリ受信動作には対応していない
と判定された場合に、自動的に、通信モードを、前記通
常ページ方式による通信モードに切り替えさせる動作を
行なったり、あるいは、前記最大ページ数設定・判定部
31b1にて、受信側が、マルチページ方式に対応して
いても、受信可能最大ページ数の制限があることが判定
された場合に、自動的に、通信モードを、1度に連続的
に送信することができるファクシミリ情報の送信単位で
あるファイルの最大ページ数を該受信可能最大ページ数
以内に設定する制限付きマルチページ方式の通信モード
に切り替えさせる動作を行なったりするものである。
【0068】更に、通信モード切替部31cは、前記最
大ページ数設定・判定部31b1にて、受信側が、たと
え、マルチページ方式に対応していたとしても、受信可
能最大ページ数の制限があり、かつ、前記受信可能最大
ページ数として、1ページと設定されていることが判定
された場合にあっては、自動的に、通信モードを、前記
通常ページ方式による通信モードに切り替えさせる動作
を行なう。
【0069】また、ファイル構築・分解部31dは、制
御用バッファ4の通信モード42にマルチページ方式に
よる通信モードが設定されている場合にあっては、たと
え、複数ページからなる画像データであったとしても、
1つのファイルとして、連続的に送信可能とするよう
に、フォーマット変換部7を制御して、送信側において
は、フォーマット変換して、ファイルを作成し、一方、
受信側においては、受信した前記ファイルを、逆フォー
マット変換して、元の複数ページからなる画像データに
分解して復元するものである。
【0070】なお、ファイルの構築に当たっては、制御
用バッファ4に設けられているファイル形式43に従っ
たファイル形式を用いて、フォーマット変換されるもの
である。ファイル形式43に設定されるファイル形式と
しては、任意のファイル形式で構わないが、汎用的なフ
ァイル形式を用いることが、ファイル作成・分解処理へ
の対応の容易性、及び、相互通信の容易性から見て好ま
しく、本発明においては、TIFF形式やTIFF−F
形式、あるいは、PDF形式等いずれも汎用的なファイ
ル形式を適用することとしている。
【0071】なお、ファイル構築・分解部31dにおけ
るファイル作成の段階においては、通信モード42に設
定されている通信モードが、マルチページ方式の通信モ
ードであったとしても、送信許容最大バイト数44や、
あるいは、受信可能最大ページ数45等により、作成す
るファイルサイズに制限が設けられている状態の制限付
きの通信モードであるか否かを判定し、ファイルサイズ
としてかかる制限が存在していない場合にあっては、如
何なるページ数に亘る画像データであっても、送信すべ
き画像データすべてを、1つのファイルとして作成する
こととし、一方、ファイルサイズに制限が存在している
場合にあっては、送信許容最大バイト数44や受信可能
最大ページ数45等によるファイルサイズの制限に達す
るまで画像データを詰め込み、該ファイルサイズの制限
を超えた画像データは新たなファイルとして分割して作
成することにより、複数ページからなる画像データを、
ファイルサイズの制限に収まる複数のファイル又は複数
の部分ファイルとして作成するものである。
【0072】また、最少ページ数設定・判定部31e
は、前記マルチページ方式に基づくファクシミリ送信を
行なうために必要とする送信画像データの最少のページ
数を、制御用バッファ4のマルチページ方式送信最少ペ
ージ数46に予め設定する最少ページ数設定手段と、送
信すべき画像データが発生した場合に、送信すべき該画
像データの送信ページ数と、前記マルチページ方式送信
最少ページ数46に設定されている最少ページ数とを比
較し判定する最少ページ数判定手段とを提供するもので
ある。
【0073】而して、ファクシミリ送信の開始時におい
て、画像データの送信動作に先立って、送信すべき画像
データの前記送信ページ数が、マルチページ方式送信最
少ページ数46に設定されている最少ページ数以上であ
ると判定された場合にあっては、前記マルチページ方式
に基づくファクシミリ通信を行ない、一方、前記送信ペ
ージ数が、マルチページ方式送信最少ページ数46に設
定されている最少ページ数よりも少ないと判定された場
合にあっては、1ページ単位に送受信動作を行なう前記
通常ページ方式によるファクシミリ通信を行なうよう
に、通信モード切替部31cにより、通信モードを切り
替えさせる。
【0074】ここに、制御用バッファ4の所定の領域に
設けられている通信モード42、ファイル形式43、送
信許容最大バイト数44、受信可能最大バイト数45、
あるいは、マルチページ方式送信最少ページ数46は、
それぞれ、予め定められているデフォルト値が設定され
ている状態とすることも可能であるし、あるいは、相手
先情報41の場合と同様に、使用者が、必要に応じて、
新たに設定することも可能である。
【0075】次に、画像記憶部5は、後述する符号/復
号化制御部6により符号化され圧縮された画像データも
しくはフォーマット変換部7によりフォーマット変換さ
れたデータ即ちファイルを記憶すると共に、後述する読
取制御部8から読み込んだ画像データ又はファクシミリ
受信したファイルや画像データなどを記憶する。フォー
マット変換部7は、符号/復号化制御部6により符号化
され圧縮された画像データを、前記マルチページ方式
(即ち、複数ページからなる画像データを、各ページ毎
に各ページ識別用のヘッダを付与した形式の1つのファ
イルとして構成されるマルチページ方式)とするファイ
ルフォーマットに変換する。あるいは、逆に、マルチペ
ージ方式によるファイルフォーマットに変換された画像
データを受信した際に、マルチページ方式のファイル
(画像データ)を逆フォーマット変換して、元の符号化
され圧縮された画像データに分解して復元する。
【0076】ここに、フォーマット変換部7においてフ
ォーマット変換に適用されるファイル形式としては、前
述したごとく、任意のファイル形式を適用することが可
能であるが、本発明においては、汎用的な画像ファイル
形式であるTIFF(Tagged Image Fi
le Format)やインターネットFAXの標準的
な画像ファイル形式であるTIFF−F(Tagged
Image File Format−Facsim
ile)や、あるいは、書画ファイル形式として既に汎
用的になっているPDF(Portable Docu
ment Format)方式を用いても構わない。一
例として、例えば、TIFF−F方式を用いた場合にお
けるフォーマット変換の様子を、図2に示している。
【0077】即ち、図2は、読み込まれた複数ページ
(図2においては、3ページ)に亘る原稿の画像データ
が、符号/復号化制御部6にてそれぞれ符号化され圧縮
されて、画像記憶部5に、ページ毎に、符号化画像デー
タ#1,符号化画像データ#2,符号化画像データ#3
として記憶された状態から、前述したファイル構築・分
解部31dの制御に基づいて、フォーマット変換部7に
より、それぞれのページ毎に、TIFF−F形式に基づ
くファイルフォーマットにフォーマット変換されている
ことを示す情報等からなるヘッダ情報が付加されて、複
数ページに亘る符号化画像データ(即ち、ヘッダが付与
された符号化画像データ#1,#2,#3)が、マルチ
ページ方式におけるファクシミリ情報の送受信単位とな
る1つのファイルPIXとして作成されている様子を示
している。
【0078】なお、かかるヘッダ情報としては、TIF
F−F形式に基づくファイルフォーマットであることを
示す情報や該ファイル内のページ情報を含む情報の他
に、所定のファイル形式からなるファイルであること、
及び、各ページ毎のヘッダ情報の位置を示すために、そ
れぞれ予め定められた所定の位置に、予め定められた所
定バイト数以上に亘り、予め定められたキーワードデー
タが設定されることになる。
【0079】受信側のファクシミリ通信装置1において
は、かかるキーワードデータを検索することにより、マ
ルチページ方式に基づくファイルとして送信されてきた
か否かを識別すると共に、マルチページ方式に基づくフ
ァイルとして送信されてきたと識別された場合には、該
ファイル内における各ページのヘッダ位置を認識するこ
とが可能となり、逆フォーマット変換させて、元の複数
ページからなる画像データに分解して復元することが可
能となる。
【0080】読取制御部8は、例えば、CCD(Cha
rge Coupled Device)を利用したス
キャナであり、原稿を所定の解像度の画像データとして
読み取り、ドットイメージからなる画像データとして出
力する。記録制御部9は、電子写真方式のプリンタ装置
を備え、ファクシミリ通信により受信した画像データあ
るいは読取制御部8にてコピーモードとして読み取った
画像データをハードコピー(プリントアウト)する。
【0081】通信相手設定手段でもあるパネル制御部1
0は、図示していない表示装置及び操作部を備えてい
て、原稿の読み込み、ファクシミリ通信の相手先情報の
入力、あるいは、前記制御用バッファ4に設けられてい
る各種の所定の領域(例えば、通信モード42やファイ
ル形式43など)への入力など、使用者からの指示に基
づいて、対応した画面が表示される。表示装置は、液晶
表示装置(LCD:Liquid Crystal D
isplay)又はCRT(Cathode Ray
Tube)ディスプレイ等からなる表示装置であり、当
該ファクシミリ通信装置1の動作状態や送信先などの情
報を表示する。また、操作部は、使用者が操作するため
に必要なキーやボタンを備えている入力装置である。
【0082】本実施形態におけるパネル制御部10とし
ては、いかなる形態の装置によって形成されていても構
わないが、以下においては、例えば、表示装置及び操作
部を一体化したタッチパネルを形成している場合につい
て説明することとする。而して、本実施形態におけるパ
ネル制御部10では、タッチパネルを介して、ファクシ
ミリ通信の相手先情報の設定等を行なうことになる。設
定された相手先情報は、制御用バッファ4内に設けられ
た所定の領域即ち相手先情報41に格納される。
【0083】符号/復号化制御部6は、読み込んだ原稿
の画像データの符号化圧縮又はファクシミリ受信された
画像データの解凍復号化を行なう。即ち、符号/復号化
制御部6は、読み込んだ原稿である画像データを符号化
圧縮したり、ファクシミリ受信された符号化圧縮されて
いる画像信号を解凍して元の画像データに復号化したり
するものである。本実施形態においては、符号/復号化
制御部6において使用される符号化方式として、ファク
シミリ通信において一般に多用されている、MH(Mo
dified Huffman),MR(Modifi
ed READ),MMR(Modified Mod
ified READ)、あるいは、JBIG(Joi
nt Bi−level Image Experts
Group)などを用いることが可能である。
【0084】モデム11は、ファクシミリ通信が可能な
ファクシミリモデムから構成されており、公衆網を介し
て、ファクシミリ通信を行なう。また、モデム11は、
網制御部(NCU:Network Control
Unit)12と、直接、電気的に接続されていて、画
像信号等の送受信が行なわれる。網制御部(NCU)1
2は、公衆網と接続され、回線の制御を行なう。網制御
部(NCU)12は、例えば、公衆網としてのアナログ
回線の公衆電話回線網(PSTN:Public Sw
itched Telephone Network)
との回線の閉結及び開放の動作を行なうものであり、必
要に応じて、モデム11を公衆電話回線網(PSTN)
と接続する。
【0085】図1のごとき構成からなるファクシミリ通
信装置1についての動作概略を、図3のフローチャート
を用いて説明する。ここに、図3は、本発明に係るファ
クシミリ通信装置1の動作の一例を説明するためのフロ
ーチャートである。
【0086】まず、通信相手先設定処理として、パネル
制御部10のテンキーなどを介して、ファクシミリ送信
の相手先となるファクシミリ番号が入力される(ステッ
プS1)。ファクシミリ通信装置1は、パネル制御部1
0に設けられている決定キーの入力を検出すると、入力
設定されている送信相手先ファクシミリ番号即ち相手先
情報を制御用バッファ4内に設けられた所定の領域即ち
相手先情報41に格納する。
【0087】次に、読取制御部8が、原稿台に載置され
ている原稿をスキャンして、ドットイメージの画像デー
タとして読み込む(ステップS2)。読み込まれたドッ
トイメージの画像データは、符号/復号化制御部6によ
り、例えば、MMR符号化方式を用いて符号化及び圧縮
がなされる(ステップS3)。ここで、符号/復号化制
御部6により符号化され圧縮される符号化方式は、MM
R符号化方式に限るものではなく、例えば、JBIG符
号化方式であっても、その他の符号化方式であっても、
勿論構わない。
【0088】符号化され圧縮された符号化画像データ
は、画像記憶部5に記憶される(ステップS4)。更
に、画像記憶部5に記憶された符号化画像データが、複
数ページに亘る画像データであり、かつ、前記マルチペ
ージ方式による通信モードに設定されていた場合には、
制御用メモリ3に記憶されているファイル構築・分解部
31dの動作によるメイン制御部2からの指示に基づい
て、図2に示すごとく、フォーマット変換部7により、
複数ページから構成される符号化画像データに対して、
各ページ毎に、指示されているファイル形式のヘッダが
付加された状態で、1つのファイルPIXにフォーマッ
ト変換が行なわれる(ステップS5)。ここで、フォー
マット変換部7により作成されるファイルPIXのファ
イル形式は、制御用バッファ4内の所定領域にあるファ
イル形式43により指定されているファイル形式に変換
されるものである。
【0089】また、該ファイル形式43に設定される内
容としては、いかなる形式であっても構わないが、前述
したごとく、本実施例においては、汎用的な画像ファイ
ル形式であるTIFF(Tagged Image F
ile Format)や、インターネットFAX用と
して標準的な画像ファイル形式であるTIFF−F(T
agged Image File Format−F
acsimile)、あるいは、汎用的な書画ファイル
形式であるPDF(Portable Documen
t Format)を用いることとすれば、改めて専用
のファイル作成手段を開発する必要はなく、マルチペー
ジ方式におけるファイル作成への対応も容易になると共
に、該ファイル形式でファクシミリ通信を行なう相手側
のファクシミリ通信装置においても、受信されたファイ
ルPIXの分解処理に対する対応も容易になる。また、
該ファイル形式43に設定されるファイル形式は、前述
のごとく、予め定められたデフォルト値を設定すること
としても良いし、あるいは、パネル制御部10を介し
て、使用者が任意に指定したファイル形式を設定するこ
ととしても構わない。
【0090】1つのファイルPIXとしてフォーマット
変換された符号化画像データは、従来技術における前記
通常ページ方式の通信モードとは異なり、ページ毎に、
当該送信側からのMPS信号(マルチページ送信信号)
の送信と受信側からの該MPS信号に対するMCF信号
(メッセージ受信確認信号)を受信することなく、モデ
ム11及び網制御部12を介して、ITU−T勧告T.
30の伝送手順に準拠する形式に従って、相手先情報4
1に設定されている通信相手先に対して、複数のページ
からなる画像データを1つのファイルPIXとして連続
的に送信するという前記マルチページ方式によるファク
シミリ送信が行なわれる(ステップS6)。
【0091】次に、図4を用いて、図3のステップS6
に示す前記マルチページ方式による通信相手先とのファ
クシミリ通信手順について、更に詳細に説明する。ここ
に、図4は、本発明に係るファクシミリ通信装置1にお
ける前記マルチページ方式によるファクシミリ通信手順
を説明するための信号シーケンス図である。なお、図4
においては、発呼側(発信側)から被呼側(着信側)に
対してファクシミリ情報の送信を行なう場合の信号シー
ケンスを示すものであり、発呼側(発信側)は、ファク
シミリ通信におけるファクシミリ情報の送信側であり、
一方、被呼側(着信側)は、ファクシミリ通信における
ファクシミリ情報の受信側である場合を示している。
【0092】まず、発呼側(発信側即ち送信側)のファ
クシミリ通信装置1は、相手先情報41に設定されてい
るダイヤル情報を送信して、被呼側(着信側即ち受信
側)との間の回線を閉結させた後に、被呼側(着信側即
ち受信側)の相手ファクシミリ通信装置を呼び出す。即
ち、CNG信号(Calling Tone Sign
al:発呼トーン信号)を送信するかあるいは回線閉結
後一定時限経過することにより、被呼側(着信側即ち受
信側)のファクシミリ通信装置においては、着呼処理を
行なうことになる。
【0093】しかる後、被呼側(着信側即ち受信側)の
ファクシミリ通信装置から、CED信号(Called
Terminal Identification:
被呼局識別信号)を返送して、呼を確立した後、被呼側
(着信側即ち受信側)がどの程度の受信能力があるかを
示す(NSF:非標準機能識別信号)/(CSI:被呼
端末識別信号)/DIS信号(Digital Ide
ntification Signal:デジタル識別
信号)を送出する。ここで、DIS信号としては、例え
ば、本発明に係る前記マルチページ方式によるファクシ
ミリ通信に対応可能な受信能力を備えているか、あるい
は、既存のページ単位の受信を行なう前記通常ページ方
式によるファクシミリ通信機能のみの受信能力しか備え
ていないかを示す情報や、あるいは、前記マルチページ
方式に対応可能であったとしても、ファイルとして連続
的に受信可能な最大ページ数に制限がある場合には、か
かる受信可能最大ページ数も含めて送出することとな
る。
【0094】かかる信号を受信した発呼側(発信側即ち
送信側)は、被呼側(着信側即ち受信側)から通知され
た受信能力と自己の送信能力との共通範囲内でファクシ
ミリ情報を送信するためのモデム速度等の伝送モードを
設定すると共に、被呼側(着信側即ち受信側)のモデム
にも同一の伝送モードを設定させるために、送信する条
件を示す(TSI:送信端末識別信号)/DCS信号
(Digital Command Signal:デ
ジタル送信命令信号)を、被呼側(着信側即ち受信側)
に対して送出し、被呼側(着信側即ち受信側)も、同一
の伝送モードに設定させる。以下の説明においては、説
明を簡明にするために、発呼側(発信側即ち送信側)
を、単に、送信側と記述し、被呼側(着信側即ち受信
側)を、単に、受信側と記述することとする。
【0095】送信側においては、メイン制御部2によ
り、制御用メモリ3の通信モード設定・判定部31bが
起動されて、返送されてきたDIS信号の解析が行なわ
れ、例えば、受信側が、前記マルチページ方式によるフ
ァクシミリ通信に対応していると判定された場合におい
ては、制御用メモリ3の通信モード切替部31cの動作
により、今回のファクシミリ通信の通信モードを前記マ
ルチページ方式の動作として確定させて、制御用バッフ
ァ4の所定領域にある通信モード42の設定状態を前記
マルチページ方式による画像データの送信動作を行なう
状態に設定する。更に、受信側に対しても、ファクシミ
リ通信部32を起動して、DCS信号として、その旨通
知する。
【0096】一方、通信モード設定・判定部31bによ
り、受信側が、前記マルチページ方式には対応していな
く、前記通常ページ方式のみの受信能力しか備えていな
いと判定された場合にあっては、送信側も、制御用メモ
リ3の通信モード切替部31cの動作により、制御用バ
ッファ4の通信モード42の設定状態を、前記通常ペー
ジ方式による画像データの送信動作を行なうように切り
替えて設定すると共に、受信側に対しても、ファクシミ
リ通信部32を起動して、DCS信号として、その旨通
知する。
【0097】なお、本実施例においては、前記DIS信
号により、前記マルチページ方式に対応する受信能力を
備えているか否かを示す情報を送信側に通知する例を示
しているが、本発明は、かかる場合に限定するものでは
なく、画像データの送信に先立って、送受信間で交換さ
れる各種ファクシミリ信号のうち、いずれか予め定めら
れた特定のファクシミリ信号を用いて、前記マルチペー
ジ方式によるファクシミリ通信に対応しているか否かを
示す情報(逆に、前記通常ページ方式によるファクシミ
リ通信のみにしか対応していないか否かを示す情報)を
送信側に通知することとすれば良い。
【0098】更に、送信側からは、トレーニングチェッ
ク信号であるTCF信号(Training Chec
k Signal:トレーニングチェック信号)が送出
され、ファクシミリ情報の送受信時におけるモデムトレ
ーニングを行なう。トレーニングチェック信号である該
TCF信号を受信した被呼側(着信側)では、モデムト
レーニングを行ない、トレーニング結果が良好であれ
ば、受信準備の完了を示すCFR信号(Confirm
ation to ReceiveSignal:受信
準備確認信号)を送出する。
【0099】送信側においては、該CFR信号を受信す
ると、画像データの送出を開始する。この時、メイン制
御部2が、制御用メモリ3の通信モード設定・判定部3
1bにより、受信側の受信能力の判定結果に基づいて、
マルチページ方式によるファクシミリ通信が可能である
と判定され、かつ、送信すべき画像データが複数ページ
に亘る符号化画像データである場合であっては、ファイ
ル構築・分解部31dを起動して、送出される画像デー
タはファイルとして作成されて、前記マルチページ方式
に基づいたファクシミリ送信動作が行なわれる。
【0100】即ち、複数ページに亘る符号化画像データ
の場合であっても、前記通常ページ方式の通信モードの
場合とは異なり、1ページ単位に符号化画像データを送
出することは行なわれず、ファイル構築・分解部31d
の動作に基づいて、フォーマット変換部7により、1つ
のファイルPIXとしてフォーマット変換された複数ペ
ージからなる画像データが作成されて、作成された1つ
の該ファイルPIXが1ページの画像データの場合と同
じように取扱われて、ファクシミリ通信部32の動作に
より、連続的に、モデム11及び網制御部12を介し
て、被呼側(着信側即ち受信側)に対して送出される。
【0101】換言すれば、制御用バッファ4に設けられ
ている通信モード42として、前記マルチページ方式に
よるファクシミリ送受信動作が指定されている場合にお
いては、メイン制御部2は、制御用メモリ3のマルチペ
ージ送受信部31の動作に基づいて、たとえ、送信すべ
き画像データが複数ページからなる画像データであった
としても、ページ毎の画像データの送信毎に、ITU−
T勧告T.30に完全準拠の前記通常ページ方式のごと
く、当該送信側からのMPS信号(マルチページ送信信
号)の送信と受信側からの該MPS信号に対するMCF
信号(メッセージ受信確認信号)を受信する受信確認動
作を行なうことなく、画像記憶部5に記憶されている複
数のページからなる画像データを1つのファイルPIX
として連続的に送信するようにモデム11及び網制御部
12を制御する。
【0102】一方、受信側のファクシミリ通信装置1に
おけるメイン制御部2は、制御用メモリ3のマルチペー
ジ送受信部31の動作に基づいて、たとえ、複数ページ
からなる画像データの受信であったとしても、ページ毎
の画像データの受信毎に、当該送信側からのMPS信号
(マルチページ送信信号)の受信と受信側からの該MP
S信号に対するMCF信号(メッセージ受信確認信号)
を送信する受信確認動作を行なうことなく、複数ページ
からなる画像データを1つの前記ファイルPIXとして
連続的に受信するようにモデム11及び網制御部12を
制御し、受信された画像データを逐次画像記憶部5に記
憶させていくように制御することにより、マルチページ
方式に基づくファクシミリ通信が行なわれる。
【0103】更に、送信側のファクシミリ通信部32に
おいて、マルチページ方式に基づくファクシミリ送受信
動作の場合にあっては、複数ページの画像データからな
る1つの前記ファイルPIXの連続的な送出が完了した
後、送信すべきすべての画像データの送信が終了して、
前記ファイルPIXの送信手順が終了したことを示すフ
ァイル送信手順終了信号として、ITU−T勧告T.3
0に完全準拠の前記通常ページ方式におけるEOP信号
(End Of Procedure:送信手順終了信
号)を転用して、該EOP信号を受信側に送出する。
【0104】一方、受信側のファクシミリ通信部32に
おいては、マルチページ方式に基づくファクシミリ送受
信動作の場合にあって、複数のページからなる前記画像
データを1つの前記ファイルPIXとして連続的に受信
した後、前記ファイルPIXの送信手順の終了を示すフ
ァイル送信手順終了信号即ち前記EOP信号を受信し
て、受信した前記ファイルPIX即ち全てのページに亘
る画像データの受信結果が良好な場合には、前記ファイ
ルPIXの受信確認結果を示すメッセージ確認信号とし
て、ITU−T勧告T.30に完全準拠の前記通常ペー
ジ方式におけるページ毎の受信確認信号であるMCF信
号(Message Confirmation:メッ
セージ受信確認信号)を転用して、該MCF信号を送信
側に送出する。
【0105】而して、本マルチページ方式に基づくファ
クシミリ通信においては、複数ページからなる画像デー
タの送受信動作であったとしても、高速信号を用いて、
1つのファイルPIXとして全ての画像データを連続的
に送受信動作を行なった後に、始めて、低速信号を用い
て、送信側から、前記ファイルPIXの送信の終了を示
すファイル送信手順終了信号即ちEOP信号を送信し、
かつ、該EOP信号に基づいて、受信側から送信側に、
前記ファイルPIXとして送信されてきた複数ページか
らなる画像データの受信確認結果を示すメッセージ受信
確認信号即ちMCF信号を返信する動作が行なわれる。
【0106】送信側においては、該MCF信号を受信す
ると、回線断を示すDCN信号(Disconnect
Signal:切断命令信号)を送出することによ
り、受信側の復旧動作が行なわれ、公衆網を介した送信
側のファクシミリ通信装置1と受信側のファクシミリ通
信装置1との接続状態が開放される。
【0107】なお、1つのファイルPIXとして複数ペ
ージに亘る画像データを連続的に受信した受信側のファ
クシミリ通信装置1におけるメイン制御部2は、制御用
メモリ3のキーワード設定・判定部31a2の動作に基
づいて、受信したファイルPIXの予め定められた位置
に、予め定められた所定バイト数以上に及ぶ予め定めら
れた所定のキーワードデータを含むヘッダ情報が存在し
ていることを識別すると共に、ファイル構築・分解部3
1dの動作に基づいて、識別された該ヘッダ情報を解析
して、受信ファイルPIXのTIFF形式やTIFF−
F形式やPDF形式などのファイル形式を識別し、識別
されたファイル形式により、フォーマット変換部7にお
いて、逆フォーマット変換することにより、元の複数の
ページからなる画像データに分解して、画像記憶部5に
記憶させる。ここで、受信したファクシミリ情報に予め
定められた所定バイト数以上に及ぶ予め定められた所定
のキーワードデータが検出されない場合には、1ページ
毎の送受信を行う前記通常ページ方式による画像データ
の受信としてそのまま画像記憶部5に記憶させる。
【0108】制御用メモリ3のファイル構築・分解部3
1dの動作に基づいて、フォーマット変換部7におい
て、受信したすべてのファイルPIXについての分解が
完了した場合には、図示していない復号化プログラムの
動作によるメイン制御部2からの指示に基づいて、符号
/復号化制御部6において、圧縮符号化されている各ペ
ージの画像データは、元の画像データに解凍され、か
つ、復号化されて、更に、印字プログラムの動作による
メイン制御部2からの制御に基づいて、記録制御部9に
てページ単位に印字・出力される。
【0109】なお、前述した場合においては、受信側の
ファクシミリ通信装置1が、前記ファイルを構成するヘ
ッダ情報に含まれている所定バイト数以上の所定のキー
ワードデータを検出することにより、前記マルチページ
方式に基づいて送信されてきていることを識別して、該
ファイルの分解を行なうこととしているが、かかる場合
に限るものではなく、例えば、画像データの送受信動作
に先立って、受信側から送信されてきた受信側の受信能
力を示すDIS信号の解析結果に基づいて、送信側から
送信されるDCS信号(Digital Comman
d Signal:デジタル送信命令信号)を用いて、
予め、受信側に対して、前記マルチページ方式に基づい
て、画像データを送信するか否かを示す情報を送信する
こととしても良い。更に、DCS信号に限ることなく、
画像データの送信に先立って、送受信間で交換される各
種ファクシミリ信号のうち、いずれか予め定められた特
定のファクシミリ信号を用いて、前記マルチページ方式
による送信を行なうか否かを示す情報(逆に、前記通常
ページ方式による通信を行なうか否かを示す情報)を受
信側に通知することとしても良い。
【0110】ここで、図4の太線矢印に示すように、図
7に示す従来例の場合と同様に、転送データ量が多くな
るTCF信号(トレーニングチェック信号)及び複数ペ
ージからなる画像データであるファイルPIXの送信速
度は、例えば、14,400bps(ITU−T勧告
V.17準拠の変復調手段)という高速信号を用いて送
信されるが、一方、図4の細線矢印に示すその他の信号
の送信速度は、例えば、前記高速信号の約50分の1に
相当する300bps(ITU−T勧告V.21準拠の
変復調手段)という極めて低速の低速信号を用いて送信
される。
【0111】かかる信号シーケンスにより、ファクシミ
リ通信が送受信双方のファクシミリ通信装置1間で行な
われることになるが、本発明においては、ファクシミリ
通信手順として、前記図4に示すごとく、エラー訂正機
能を伴うECM(ErrorCorrecting M
ode)手順を適用していないG3手順のみに限定され
るものではなく、例えば、前記ECM手順を適用したG
3手順を用いたものであっても良いし、最高速度28,
800bps乃至33,600bpsからなるITU−
T勧告V.34通信手順を用いた場合であっても勿論構
わない。また、ポーリング通信手順が適用されている場
合であっても構わない。
【0112】前述のごとく、本発明に係るマルチページ
方式のファクシミリ通信手順としては、図4の太線の矢
線に示すように、複数ページからなる画像データが、途
中に低速信号が介在されることなく、1つのファイルP
IXとして連続的に送受信されることとなる。一方、従
来技術を示す図7においては、複数ページからなる画像
データPIXを送受信する際には、1ページの画像デー
タを高速信号により送信する都度、1ページの画像デー
タPIXの送信が終了したことを示すMPS(Mult
i−Page Signal:マルチページ送信信号)
と、該MPS信号に対応して、受信した画像データPI
Xの受信確認結果を示すMCF信号(Message
Confirmation Signal:メッセージ
受信確認信号)とが、低速信号として送受信される。
【0113】従って、図7に示す従来技術にあっては、
送信する画像データPIXのページ数が増加すれば増加
するほど、1ページの画像データPIX毎に送受信され
る低速信号(即ち、MPS信号とMCF信号)が、ペー
ジ数に比例して増加していくことになる。
【0114】しかしながら、図4に示すように、本発明
に係るファクシミリ通信装置1においては、たとえ、複
数ページに亘る画像データの場合であっても、1つのフ
ァイルPIXとして纏めることにより、1つの該ファイ
ルPIXを、従来技術における1ページの画像データP
IXの送信と全く同様に扱うこととしているため、画像
データの送信中においては、ページ単位の低速信号(即
ち、MPS信号とMCF信号)の送受信動作が不要とな
り、1つのファイルPIXとして、すべての画像データ
の送信を終了した後に、直ちに、ファイル送信手順終了
信号即ちEOP信号とメッセージ受信確認信号即ちMC
F信号の送受信動作に移行すれば良く、ファクシミリ情
報即ち画像データの送受信時間の短縮化を図ることが可
能となる。
【0115】次に、エラー訂正機能即ち誤り制御を伴う
ECM手順を適用した場合のファクシミリ送受信動作の
一例について、図5を用いて説明する。ここに、図5
は、ECM手順を適用したG3手順におけるファクシミ
リ通信手順の一例を説明するための信号シーケンス図で
ある。なお、図5における信号シーケンスは、TCF信
号(トレーニングチェック信号)に対する受信準備の完
了を示すCFR信号(受信準備確認信号)を送受信する
までの信号シーケンス、即ち、画像データの送信フェー
ズに移行するまでの信号シーケンスは、図4に示すEC
M手順を適用しないG3手順の場合と全く同様である。
【0116】一方、画像データの送信フェーズに移行し
た以降にあっては、図5に示すように、ECM手順を適
用したG3手順の場合においては、誤り制御が可能なよ
うに、1度に送信することが許容される最大バイト数
(データ量)に制限があり、該最大バイト数を超えて、
1度に送信する単位となるファイルを作成することはで
きなく、複数の部分ファイルに分割して作成することが
必要となる。しかしながら、ECM手順を適用したG3
手順の場合であっても、1度に送信することが許容され
る最大バイト数以内である限り、1つの部分ファイルP
IXとして取扱うことを可能としているので、たとえ、
複数ページからなる画像データを送受信せんとする場合
であっても、ECM手順を適用しないG3手順の場合と
全く同様に、複数ページ数からなる画像データを、ファ
イルサイズが許す限り、1つの部分ファイルPIXに詰
め込んで、該部分ファイルPIXを連続的に送信するこ
とにより、ファクシミリ情報即ち画像データの送受信時
間の短縮化を図ることができる。
【0117】即ち、該部分ファイルPIXのファイルサ
イズとしては、ITU−T勧告T.30におけるECM
手順として定められている画像データの最大バイト数即
ち1回当たりの送信が許容される送信許容最大バイト数
である256フレーム×256バイト=64kバイトま
では、複数ページからなる画像データを1つの部分ファ
イルPIXとして詰め込んで、部分ファイルPIXとし
て作成して、該部分ファイルPIXを1度に送信するこ
とが可能となる。而して、かかる送信許容最大バイト数
(即ち、256フレーム×256バイト=64kバイ
ト)以内に収まる画像データの場合にあっては、複数ペ
ージからなる画像データであっても、1つの部分ファイ
ルPIXとして1度の画像データの送信動作により、す
べてのページの画像データを送信することが可能とな
る。なお、ECM手順を適用した通信モードを実施する
場合における該送信許容最大バイト数は、図1に示す制
御用バッファ4の送信許容最大バイト数44に、デフォ
ルト値として記憶されることとなる。
【0118】一方、前記送信許容最大バイト数を超す画
像データの場合にあっては、即ち、制御用メモリ3のバ
イト数設定・判定部31a1の動作により、制御用バッ
ファ4の送信許容最大バイト数44を参照して、送信可
能な最大バイト数を超す画像データの送信が必要である
と判定された場合にあっては、該送信許容最大バイト数
44を参照して動作するファイル構築・分解部31dの
動作に基づくメイン制御部2からの指示により、フォー
マット変換部7において、ページの区切りとは関係無
く、送信すべき画像データを前記送信許容最大バイト数
44が示すバイト数に至るまで、1つの部分ファイルに
詰め込み、送信すべき画像データを複数の部分ファイル
PIXに分割して作成することとなる。
【0119】ここで、フォーマット変換されて作成され
た複数のファイルPIXの送信に当たっては、送信側の
制御用バッファ4に設けられている通信モード42とし
て、マルチページ方式によるファクシミリ送受信動作が
指定されている場合であっても、ECM手順を適用した
マルチページ方式によるファクシミリ送受信動作が指定
されている場合にあっては、メイン制御部2は、制御用
メモリ3のマルチページ送受信部31の動作に基づい
て、ITU−T勧告T.30において、ECM手順とし
て定められている信号をそのまま転用して用いることと
している。
【0120】即ち、図5に示すように、ITU−T勧告
T.30において、ECM手順として定められている信
号として用いられていて、誤り再送制御単位となる部分
ページ毎に送信される信号であるPPS−NULL信号
(Partial PageSignal−Null:
部分ページ送信信号)を、送信許容最大バイト数の制限
により複数ファイルに分割した場合において、部分ファ
イルPIX(即ち、複数ブロック)に分割されて送信し
ていることを示す部分ファイル送信信号として転用する
ことにより、送信側のファクシミリ通信部32において
は、分割された1つの部分ファイルPIXを高速信号
(例えば、14,400bpsの通信速度の信号)によ
り送信する都度、部分ファイル送信信号即ちファイル区
切り信号として、低速信号(例えば、300bpsの通
信速度の信号)であるPPS−NULL信号を送信する
ように、モデム11及び網制御部12を制御して、該P
PS−NULL信号を受信側に送出する。
【0121】一方、受信側のファクシミリ通信装置1に
おけるメイン制御部2は、制御用メモリ3のファクシミ
リ通信部32の動作に基づいて、たとえ、複数ページか
らなる画像データの受信であったとしても、複数の部分
ファイルPIXからなる画像データの受信であることを
示すPPS−NULL信号を受信した場合にあっては、
該PPS−NULL信号に対応して受信された部分ファ
イルPIXの画像データの受信結果が良好な場合には、
前記部分ファイルPIXの受信確認結果として、ITU
−T勧告T.30に完全準拠の前記通常ページ方式にお
けるページ毎の受信確認信号であるMCF信号(Mes
sage Confirmation:メッセージ受信
確認信号)を転用して、該MCF信号を送信側に返送す
ると共に、次の部分ファイルPIXの受信を待ち合わせ
る。
【0122】なお、ここで、受信側において、部分ファ
イルPIXの画像データを正しく受信できなかった場合
にあっては、前記MCF信号の代わりに、再送を要求す
る部分ファイル再送要求信号として、ITU−T勧告
T.30に完全準拠の前記通常ページ方式における部分
ページ毎の再送要求信号であるPPR信号(Parti
al Page Request Signal:部分
ページ再送要求信号)を転用することにより、該PPR
信号を送信側に返送して、エラーが発生している部分フ
ァイルPIXの再送を実行させる。
【0123】図5の細線の矢印に示すように、かくのご
ときPPS−NULL信号とMCF信号もしくはPPR
信号とは、低速信号で送受信されるものではあるが、高
速信号で送受信される部分ファイルPIXとしては、た
とえ、複数ページに亘る画像データであったとしても、
前記送信許容最大バイト数44に示されるバイト数に至
るまで、1つの部分ファイルPIXに詰め込まれて、1
度に送受信されることになるので、低速信号であるPP
S−NULL信号とMCF信号もしくはPPR信号との
送受信回数を削減することが可能である。
【0124】PPS−NULL信号とMCF信号もしく
はPPR信号との送受信は、最後の部分ファイルPIX
に達するまで繰り返されることになるが、最後の部分フ
ァイルPIXの送信が終了した際には、PPS−NUL
L信号の代わりに、ITU−T勧告T.30において、
ECM手順として定められていて、送信すべき部分ペー
ジの最終部分ページを示す信号として用いられるPPS
−EOP信号(Partial Page Signa
l−End of Procedure:部分ページ送
信手順終了信号)を、複数の部分ファイルPIX(即
ち、複数ブロック)に分割して送信する場合における最
終部分ファイルPIXの送信を示す部分ファイル送信手
順終了信号として転用することにより、送信側のファク
シミリ通信部32においては、分割された最終の部分フ
ァイルPIXを高速信号(例えば、14,400bps
の通信速度の信号)により送信した際に、部分ファイル
送信手順終了信号として、低速信号(例えば、300b
psの通信速度の信号)であるPPS−EOP信号を送
信するように、モデム11及び網制御部12を制御し
て、該PPS−EOP信号を受信側に送出する。即ち、
最終部分ファイルPIXの送信においては、PPS−E
OP信号とMCF信号もしくはPPR信号との送受信が
低速信号として行なわれることになる。
【0125】而して、本マルチページ方式に基づくファ
クシミリ通信においては、たとえ、ECM手順を適用し
たファクシミリ送受信手順として、送信許容最大バイト
数に制限がある場合であっても、複数ページからなる画
像データの送受信動作においても、ページ毎に分割する
のではなく、制御用バッファ4に設定されている送信許
容最大バイト数44に達するまでの画像データを、1つ
の部分ファイルPIXとして詰め込んで送信する制限付
きのマルチページ方式によるファクシミリ通信とするこ
とにより、低速信号を用いた画像データの送受信確認動
作回数を削減することが可能であり、ファクシミリ送受
信動作を高速化することが可能となる。
【0126】なお、複数ページに亘る画像データを前記
送信許容最大データ数44まで詰め込んだ複数の部分フ
ァイルPIXを、部分ファイル単位に受信している受信
側のファクシミリ通信装置1におけるメイン制御部2
は、制御用メモリ3のキーワード設定・判定部31a2
の動作に基づいて、受信したファクシミリ情報の予め定
められた所定の位置に配置されている予め定められた所
定バイト数以上に及ぶ予め定められたキーワードデータ
を含むヘッダ情報を識別すると共に、ファイル構築・分
解部31dの動作に基づいて、識別された該ヘッダ情報
を解析して、受信部分ファイルPIXのTIFF形式や
TIFF−F形式やPDF形式などのファイル形式を識
別し、識別されたファイル形式により、フォーマット変
換部7において、元の複数のページからなる画像データ
に、順次分解して、画像記憶部5に記憶させると共に、
次に受信した部分ファイルPIXも、同様に、元の複数
のページからなる画像データに、順次分解して、先に分
解して記憶させた画像データと連結させて、ページ単位
の画像データに復元させ、元の複数ページからなる画像
データを再製させていき、逐次、画像記憶部5に記憶さ
せる。
【0127】制御用メモリ3のファイル構築・分解部3
1dの動作に基づいて、フォーマット変換部7におい
て、受信したすべての部分ファイルPIXについての分
解及び元の複数ページからなる画像データの再製が完了
した場合には、図示していない復号化プログラムの動作
によるメイン制御部2からの指示に基づいて、符号/復
号化制御部6において、圧縮符号化されている各ページ
の画像データは、元の画像データに解凍され、かつ、復
号化されて、更に、印字プログラムの動作によるメイン
制御部2からの制御に基づいて、記録制御部9にてペー
ジ単位に印字・出力される。
【0128】なお、図5は、ECM手順を適用したG3
手順において、複数の部分ファイルPIXに分割してフ
ァクシミリ送信がなされている場合の信号シーケンスの
一例を示しているが、本実施例においては、2ページか
らなる画像データを送信する際に、1つ目の部分ファイ
ルPIXに、1ページ目の画像データから順次詰め込ん
だ際に、2ページ目の途中で前記送信許容最大バイト数
44に示されている閾値を超したため、2ページ目の画
像データの途中からは、2つ目の部分ファイルPIXに
作成させることとなり、2つの部分ファイルPIXに分
割されて、2回に分けられて送信されている場合の例を
示している。
【0129】次に、本発明に係るマルチページ方式のフ
ァクシミリ送受信機能を有しているファクシミリ通信装
置1が、かかるマルチページ方式のファクシミリ送受信
機能を備えていない既存のファクシミリ通信装置(即
ち、図7の従来技術として示したページ単位の画像デー
タの送受信動作を行なう前記通常ページ方式のみによる
ファクシミリ送受信機能しか備えていないファクシミリ
通信装置)との間で、ファクシミリ情報の送受信を行な
う場合の動作の一例について説明する。
【0130】前述した各実施例においては、ファクシミ
リ送受信する通信相手となるファクシミリ通信装置は、
共に本発明に係るファクシミリ通信装置1として、複数
ページに亘る画像データを1つのファイルPIXとして
マルチページ方式により送受信したり、あるいは、例え
ば、誤り制御を実施するECM手順を適用した場合な
ど、1回当たりに送受信することが可能な画像データ量
即ち送信許容最大バイト数に制限がある場合において
も、複数ページに亘る画像データを該送信許容最大バイ
ト数に達するまでは1つの部分ファイルPIXに詰め込
むことにより、複数ページに亘る画像データを、複数の
部分ファイルPIXにまたがる制限付きのマルチページ
方式として、送受信したりするなど、いずれの場合も、
マルチページ方式による通信モードでファクシミリ通信
を行なうことができる場合を例にとって説明してきた。
【0131】しかしながら、送信すべきファクシミリ情
報の送信相手先が、既存のファクシミリ装置のごとく、
複数ページに亘る画像データを1つのファイルPIXと
して連続的に受信することが可能な機能を有していない
場合、即ち、ITU−T勧告T.30に完全に準拠し
て、複数ページに亘る画像データの場合には、図7の信
号シーケンス図に示すごとく、各ページ毎に、画像デー
タの送受信を繰り返す既存の前記通常ページ方式による
機能しか備えていないファクシミリ通信装置の場合も存
在している。
【0132】かかる場合にあっては、呼を確立した後
に、受信側が、どの程度の受信能力があるかを示す(N
SF:非標準機能識別信号)/(CSI:被呼端末識別
信号)/DIS信号(Digital Identif
ication Signal:デジタル識別信号)を
送出する際に、例えば、該DIS信号に示す自己の受信
能力として、本発明に係るマルチページ方式には対応し
ていなく、既存のITU−T勧告T.30に完全準拠し
た前記通常ページ方式にのみ対応可能な旨を通知するこ
ととなる。なお、ここでは、発呼側(発信側)から被呼
側(着信側)に対してファクシミリ情報の送信を行なう
場合を例に取って説明するものであり、発呼側(発信
側)は、ファクシミリ通信におけるファクシミリ情報の
送信側であり、一方、被呼側(着信側)は、ファクシミ
リ通信におけるファクシミリ情報の受信側である場合を
示している。以下には、発呼側(発信側)即ち送信側
を、単に、送信側と記述し、被呼側(着信側)即ち受信
側を、単に、受信側と記述することとする。
【0133】該DIS信号を受信した送信側において
は、受信側から通知された受信能力と自己の送信能力と
の共通範囲内で送信するためのモデム速度等の伝送モー
ドを設定することになるが、受信側が、前記通常ページ
方式にのみ対応する受信能力しか備えていないので、送
信側も、受信側と同一の通信モード即ちITU−T勧告
T.30に完全準拠した前記通常ページ方式に設定する
と共に、かかる通常ページ方式に基づくファクシミリ通
信を行なうことを示す情報を含め、各種の送信条件を示
す(TSI:送信端末識別信号)/DCS信号(Dig
ital Command Signal:デジタル送
信命令信号)が、被呼側(着信側)に送出されることに
なる。
【0134】即ち、送信側においては、メイン制御部2
により、制御用メモリ3の通信モード設定・判定部31
bが起動されて、返送されてきたDIS信号の解析が行
なわれ、例えば、受信側が、前記マルチページ方式には
対応していなく、前記通常ページ方式のみの受信能力し
か備えていないと判定された場合にあっては、、送信側
も、制御用メモリ3の通信モード切替部31cの動作に
より、制御用バッファ4の通信モード42の設定状態
を、前記通常ページ方式による画像データの送信動作を
行なうように切り替えて設定すると共に、受信側に対し
ても、ファクシミリ通信部32を起動して、DCS信号
として、その旨通知する。
【0135】而して、以降の画像データの送受信動作
は、複数ページからなる画像データの送受信を行なう場
合であっては、単一ページからなる画像データの場合と
同様に、前記マルチページ方式によらず、前記通常ペー
ジ方式により、1ページ単位に送受信を行なう動作が行
なわれることとなる。即ち、前記通常ページ方式に基づ
くファクシミリ送受信動作は、図7における信号シーケ
ンス図として説明した場合と全く同様の動作が行なわれ
ることとなる。従って、本発明に係るファクシミリ通信
装置1の通信相手先が、既存のファクシミリ通信装置の
ごとく、前記マルチページ方式には対応していなく、I
TU−T勧告T.30に完全準拠の前記通常ページ方式
にのみ対応しているような機種であったとしても、受信
側が備えている通信モードに応じて、自動的に通信モー
ドを前記通常ページ方式に切り替えて、ファクシミリ通
信を行なうことが可能である。
【0136】なお、本実施例においては、前記DIS信
号により、前記通常ページ方式にのみ対応する受信能力
しか備えていないファクシミリ通信装置であることを送
信側に通知する例を示しているが、本発明は、かかる場
合に限定するものではなく、画像データの送信に先立っ
て、送受信間で交換される各種ファクシミリ信号のう
ち、いずれか予め定められた特定のファクシミリ信号を
用いて、前記マルチページ方式による通信に対応してい
るか否かを示す情報(逆に、前記通常ページ方式による
通信のみに対応しているか否かを示す情報)を送信側に
通知することとすれば良い。
【0137】また、前述の場合においては、受信側の受
信能力に基づいて、前記通常ページ方式に基づくファク
シミリ通信に切り替える例を説明したが、送信側におい
ても、たとえ、前記マルチページ方式に基づくファクシ
ミリ通信が可能な場合であっても、送信する画像データ
のページ数によっては、前記通常ページ方式に基づくフ
ァクシミリ通信に切り替えさせることも可能である。
【0138】即ち、例えば、画像データの送信動作の開
始に先立って、送信すべき画像データの送信ページ数
が、マルチページ方式送信最少ページ数46に設定され
ている最少ページ数以上であると判定された場合にあっ
ては、前記マルチページ方式に基づくファクシミリ通信
を行なうこととするが、一方、前記送信ページ数が、マ
ルチページ方式送信最少ページ数46に設定されている
最少ページ数よりも少ないと判定された場合にあって
は、1ページ単位に送受信動作を行なう前記通常ページ
方式によるファクシミリ通信を行なうように、通信モー
ドを切り替えさせることも可能である。
【0139】なお、前述のごとく、前記通常ページ方式
による通信モードにおいては、マルチページ方式におけ
るファイル作成において付加されるヘッダ情報を付与す
る必要がなくなり、送信すべき画像データの構成如何に
よっては、マルチページ方式に基づくファクシミリ通信
の場合よりも、ファクシミリ通信時間を短くすることも
可能となり、通信モードを用途に応じて、切り替えるこ
とができる融通性を付与することができる。
【0140】次に、前記マルチページ方式の通信を行な
うことが可能なファクシミリ通信装置1の通信相手側の
ファクシミリ通信装置が、前記マルチページ方式による
通信が可能ではあるが、ファクシミリ情報の受信能力に
制限がある場合の動作の一例について説明する。ここ
に、図6は、通信相手先の受信能力に応じて、複数のフ
ァイルPIXに分割してファクシミリ送信がなされる場
合のファクシミリ通信手順の一例を示す信号シーケンス
図である。なお、本実施例においても、発呼側(発信
側)から被呼側(着信側)に対してファクシミリ情報の
送信を行なう場合を例に取って説明するものであり、発
呼側(発信側)は、ファクシミリ通信におけるファクシ
ミリ情報の送信側であり、一方、被呼側(着信側)は、
ファクシミリ通信におけるファクシミリ情報の受信側で
ある場合を示している。以下には、発呼側(発信側)即
ち送信側を、単に、送信側と記述し、被呼側(着信側)
即ち受信側を、単に、受信側と記述することとする。
【0141】かかる場合にあっても、前述の既存のファ
クシミリ通信装置における実施例として説明した場合と
同様に、呼を確立した後に、受信側が、どの程度の受信
能力があるかを示す(NSF:非標準機能識別信号)/
(CSI:被呼端末識別信号)/DIS信号(Digi
tal Identification Signa
l:デジタル識別信号)を送出するが、ここで、該DI
S信号に含まれる受信側の受信能力としては、前記マル
チページ方式の通信を行なう際の受信能力に関する制限
についても通知する。即ち、例えば、該DIS信号に示
す自己の受信能力としては、前記マルチページ方式には
対応可能ではあるが、1回のファイルPIXとして受信
することが可能な最大ページ数即ち受信可能最大ページ
数を示す情報を通知することとする。
【0142】該DIS信号を受信した送信側において
は、受信側から通知された受信能力と自己の送信能力と
の共通範囲内で送信するためのモデム速度等の伝送モー
ドを設定することになるが、受信側が、前記マルチペー
ジ方式に対応しているものの、1回のファイルPIXと
して受信することが可能な最大ページ数を示す前記受信
可能最大ページ数分の受信能力しか備えていないことが
通知されてきているので、送信側も、1回当たりのファ
イルとしては受信側の前記受信可能最大ページ数と同一
のページ数以内によるマルチページ方式のファクシミリ
送信動作を行なうように設定すると共に、かかる最大ペ
ージ数に制限を設けた制限付きマルチページ方式に基づ
くファクシミリ通信を行なうことを示す情報を含め、各
種の送信条件を示す(TSI:送信端末識別信号)/D
CS信号(Digital Command Sign
al:デジタル送信命令信号)が、受信側に送出される
ことになる。
【0143】即ち、送信側においては、メイン制御部2
により、制御用メモリ3の通信モード設定・判定部31
bが起動されて、返送されてきたDIS信号の解析が行
なわれ、例えば、受信側が、前記マルチページ方式には
対応していているものの、受信可能ページ数の制限付き
マルチページ方式に対応していると判定された場合にあ
っては、最大ページ数設定・判定部31b1の動作によ
り、受信したDIS信号に含まれている前記受信可能最
大ページ数を、制御用バッファ4に設けられた受信可能
最大ページ数45に設定すると共に、送信側も、制御用
メモリ3の通信モード切替部31cの動作により、制御
用バッファ4の通信モード42の設定状態を、制限付き
の前記マルチページ方式による画像データの送信動作を
行なうように切り替えて設定する。更に、受信側に対し
ても、ファクシミリ通信部32を起動して、DCS信号
として、その旨通知する。
【0144】即ち、ファクシミリ送信すべき画像データ
が、複数ページからなる画像データであった場合、たと
え、制御用バッファ4の通信モード42の設定内容とし
て、マルチページ方式によるファクシミリ送受信動作を
行なう指定がなされている場合であったとしても、1回
当たりの受信可能最大ページ数に制限がある制限付きの
前記マルチページ方式による動作が指定されている場合
であり、制御用メモリ3のファイル構築・分解部31d
の動作に基づいて、フォーマット変換部7においては、
受信可能最大ページ数45に設定されているページ数の
範囲内で、ファイル形式43により指定されているファ
イル形式にフォーマット変換して、ファイルPIXを作
成することになる。
【0145】ここで、送信すべき画像データが、受信可
能最大ページ数45に設定されているページ数の範囲内
を超えてしまうページ数からなっている場合にあって
は、受信可能最大ページ数45を超えたページの画像デ
ータは、引き続く別のファイルPIXとして、受信可能
最大ページ数45に設定されているページ数の範囲内
で、フォーマット変換部7において、フォーマット変換
されてファイルとして順次作成されていく。而して、複
数のファイルPIXからなるマルチページ方式によるフ
ァクシミリ送受信動作が実行されることとなる。
【0146】かくのごとく、通信相手先の受信能力に応
じて、複数のファイルPIXからなるマルチページ方式
によるファクシミリ送受信動作を行なう場合にあって
も、前述した各実施例の場合と同様に、ITU−T勧告
T.30に定められている信号をそのまま転用して用い
ることとしている。かかる複数のファイルPIXからな
るマルチページ方式によるファクシミリ送受信動作は、
前述の図5に示したECM手順を適用する場合における
複数の部分ファイルPIXからなるマルチページ方式の
場合と類似してはいるが、全く異なる手順が用いられ
る。
【0147】即ち、前述の図5に示す場合においては、
1つのファイルが、送信すべき画像データのページ構成
とは関係無く、送信許容最大バイト数に至るまで詰め込
むように作成されるという、いわゆる、部分ファイルが
作成されている場合であり、かかる部分ファイルの概念
はITU−T勧告T.30における部分ページの概念に
対応するものである。従って、前述のごとく、ECM手
順を適用するなどにより、送信可能最大バイト数に制限
がある場合にあっては、ITU−T勧告T.30におけ
る部分ページ送信信号PPS−NULL信号と部分ペー
ジ送信手順終了信号PPS−EOP信号及びかかる各信
号に対するメッセージ受信確認信号MCF信号を、それ
ぞれ、前記部分ファイルにおける部分ファイル送信信号
と部分ファイル送信手順終了信号及びかかる各信号に対
するメッセージ受信確認信号に転用して用いることとし
ている。
【0148】一方、図6に示す本実施例の場合において
は、1つのファイルが、バイト数(データ量)とは関係
無く、送信すべき画像データのページ構成に応じて作成
されるものであり、受信可能最大ページ数に至るまで、
ページ単位に詰め込むように作成されるという、いわゆ
る、複数ファイル(マルチファイル)が作成される場合
である。従って、かかる複数ファイル(マルチファイ
ル)の概念は、ITU−T勧告T.30における複数ペ
ージ(マルチページ)の概念に対応しているものであ
り、本実施例における複数ファイルのファクシミリ送受
信動作に当たっては、前述の図7に示す前記通常ページ
方式(即ち、ページ単位の送受信動作)によるファクシ
ミリ送受信手順として、ITU−T勧告T.30に定め
られている信号を転用して用いることとしている。
【0149】即ち、図6に示すように、図7に示す場合
と同様に、ITU−T勧告T.30において、ECM手
順を適用しない通常のG3手順として定められている信
号として用いられていて、複数ページにおけるページの
区切りを示す信号としてページ毎に送信されるMPS信
号(Multi−Page Signal:ページ送信
信号)を、受信可能最大ページ数の制限により複数ファ
イルに分割した場合において、ファイルPIX(即ち、
複数ファイル)に分割されて送信していることを示す複
数ファイル送信信号として転用することにより、送信側
のファクシミリ通信部32においては、分割された1つ
のファイルPIXを高速信号(例えば、14,400b
psの通信速度の信号)により送信する都度、複数ファ
イル送信信号として、低速信号(例えば、300bps
の通信速度の信号)であるMPS信号を送信するよう
に、モデム11及び網制御部12を制御して、該MPS
信号を受信側に送出する。
【0150】一方、受信側のファクシミリ通信装置1に
おけるメイン制御部2は、制御用メモリ3のファクシミ
リ通信部32の動作に基づいて、たとえ、複数ページか
らなる画像データの受信であったとしても、複数のファ
イルPIXからなる画像データの受信であることを示す
複数ファイル送信信号即ちMPS信号を受信した場合に
あっては、該MPS信号に対応して受信されたファイル
PIXの画像データの受信結果が良好な場合には、前記
ファイルPIXの受信確認結果として、ITU−T勧告
T.30に完全準拠の前記通常ページ方式におけるペー
ジ毎の受信確認信号であるMCF信号(Message
Confirmation:メッセージ受信確認信
号)を転用して、該MCF信号を送信側に返送すると共
に、次のファイルPIXの受信を待ち合わせる。
【0151】ここで、図6の細線の矢印に示すように、
前述のごとく、MPS信号とMCF信号とは、低速信号
で送受信されるものではあるが、高速信号で送受信され
るファイルPIXとしては、たとえ、複数ページに亘る
画像データであったとしても、前記受信可能最大ページ
数45に示されるページ数に至るまで、1つのファイル
PIXに詰め込まれて、1度に送受信されることになる
ので、低速信号であるMPS信号とMCF信号との送受
信回数を削減することが可能である。
【0152】MPS信号とMCF信号との送受信は、最
後のファイルPIXに達するまで繰り返されることにな
るが、最後のファイルPIXの送信が終了した際には、
MPS信号の代わりに、ITU−T勧告T.30におい
て、ECM手順として定められていて、送信すべき全て
のページの送信手順が終了する最終ページを示す信号と
して用いられるEOP信号(End of Proce
dure:送信手順終了信号)を、複数のファイルPI
Xに分割して送信する場合における最終ファイルPIX
の送信を示すファイル送信手順終了信号として転用する
ことにより、送信側のファクシミリ通信部32において
は、分割された最終のファイルPIXを高速信号(例え
ば、14,400bpsの通信速度の信号)により送信
した際に、ファイル送信手順終了信号として、低速信号
(例えば、300bpsの通信速度の信号)であるEO
P信号を送信するように、モデム11及び網制御部12
を制御して、該EOP信号を受信側に送出する。即ち、
最終ファイルPIXの送信においては、EOP信号とM
CF信号との送受信が低速信号として行なわれることに
なる。
【0153】而して、本マルチページ方式に基づくファ
クシミリ通信においては、たとえ、通信相手先の受信能
力に制限がある場合のファクシミリ送受信手順であって
も、複数ページからなる画像データの送受信動作におい
ても、1ページ毎に分割するのではなく、受信能力とし
て制御用バッファ4に設定されている受信可能最大ペー
ジ数45に達するまでのページ数の画像データを、1つ
のファイルPIXとして詰め込んで送信する制限付きの
マルチページ方式によるファクシミリ通信とすることに
より、低速信号を用いた画像データの送受信確認動作回
数を削減することが可能であり、ファクシミリ送受信動
作を高速化することが可能となる。
【0154】なお、前記マルチページ方式に対応してい
ない即ち1つのファイルPIXとして複数ページに亘る
画像データを同時に受信する能力を有さない既存のファ
クシミリ通信装置のごとき場合にあっては、本実施例に
おける通信相手先の受信能力が、1ページの場合に相当
しているので、本実施例に示すように、受信可能最大ペ
ージ数が1ページであることを示すDIS信号を返送す
るようにしても、勿論構わない。
【0155】更には、受信側が、前記マルチページ方式
に対応しているファクシミリ通信装置であったとして
も、受信可能最大ページ数が1ページであることを示す
DIS信号を返送するような制限付きマルチページ方式
に対応している場合にあっては、マルチページ方式によ
るファクシミリ送受信動作を行なうことは、フォーマッ
ト変換部7において、ヘッダ情報を付与するだけ、デー
タ量が増加してしまう結果を招き、ファクシミリ送受信
動作を反って遅くしてしまう。
【0156】従って、たとえ、マルチページ方式に対応
していても、受信可能最大ページ数が1ページである制
限付きマルチページ方式となるファクシミリ通信装置の
場合においては、マルチページ方式に対応していない前
記既存のファクシミリ通信装置の場合と全く同様に、1
つのファイルに複数ページに亘る画像データを詰め込む
ような動作や、更には、画像データに対してヘッダ情報
を付与するような動作も行なうことはなく、通信モード
切替部31cの動作に基づいて、通信モード42を前記
通常モード方式による1ページ単位のファクシミリ送受
信動作に強制的に切り替えて、ファクシミリ通信部32
の動作により、1ページ単位の画像データを出力するこ
とになる。
【0157】なお、図6は、通信相手先の受信能力に応
じて、複数のファイルPIXに分割してファクシミリ送
信がなされている場合のファクシミリ送受信動作を示す
信号シーケンス図であるが、本実施例においては、2ペ
ージまでの画像データを1つのファイルPIXとして一
括受信することができる受信能力を有する通信相手先に
対して、3ページからなる画像データを送信している場
合を示しており、1及び2ページ目の画像データを第1
のファイルPIXとし、3ページ目の画像データを第2
のファイルPIXとして、2つのファイルPIXが作成
されて、2回に分割されて送信されている場合の例を示
している。
【0158】かかる場合においては、第1のファイルP
IXを送信した際には、前述したごとく、複数ファイル
送信信号と該複数ファイル送信信号に対応して前記第1
のファイルPIXの受信確認結果を示すメッセージ受信
確認信号とにそれぞれ対応している低速信号のMPS信
号とMCF信号とを送受信し、第2のファイルPIXを
送信した際には、最終ファイルの送信として、直ちに、
ファイル送信手順終了信号と該ファイル送信手順終了信
号に対応して前記第2のファイルPIXの受信確認結果
を示すメッセージ受信確認信号とにそれぞれ対応する低
速信号のEOP信号とMCF信号とを送受信する動作に
移行すれば良く、低速信号の送受信回数を削減すること
ができる。
【0159】
【発明の効果】本発明に係るファクシミリ通信装置によ
れば、以下のごとき作用効果を得ることが可能となる。
即ち、複数ページからなる画像データであっても、ペー
ジ単位に送受信することなく、複数ページからなる画像
データを1つのファイルとして最終ページに至るまで連
続的に高速信号を用いて送信するマルチページ方式によ
るファクシミリ通信を行なうこととしているので、従来
技術のごとく、受信確認動作のために、ページ単位にM
PS信号(マルチページ送信信号)とMCF信号(メッ
セージ受信確認信号)とをやり取りすることが不要であ
り、ファクシミリ通信時間を短縮することが可能とな
る。
【0160】更には、かかるマルチページ方式によるフ
ァイル送受信の終了後においては、ITU−T勧告T.
30における送信手順の終了を示すEOP信号(送信手
続終了信号)を、ファイル送信手続終了信号として転用
し、かつ、ITU−T勧告T.30におけるEOP信号
に対応して返送するMCF(メッセージ確認信号)を、
前記ファイル送信手続終了信号を示すEOP信号に対応
するメッセージ確認信号として用いることにより、通信
手順上は、ITU−T勧告T.30に完全準拠した1ペ
ージ単位の送受信方式即ち通常ページ方式の通信モード
における信号と全く同義に転用して用いており、新規技
術を開発する必要はなく、実現性に富む手段を提供する
ことが可能である。
【0161】また、ファクシミリ通信開始時に、画像デ
ータの送信動作に先立って、送信側ファクシミリ通信装
置において、受信側ファクシミリ通信装置が、前記マル
チページ方式に対応しているか否かを示す情報を受信す
ることを可能としているので、受信側が前記マルチペー
ジ方式に対応することが判明した場合には、前記マルチ
ページ方式により送信し、一方、受信側が前記マルチペ
ージ方式に対応していないことが判明した場合には、1
ページ単位に送受信動作を行なうITU−T勧告T.3
0に完全準拠の通常ページ方式により送信することとし
て、たとえ、受信側が、前記マルチページ方式の送受信
手段を備えていない従来機種の場合であったとしても、
前記通常ページ方式に切り替えて、ファクシミリ通信を
行なうことが可能である。
【0162】また、ファクシミリ通信開始時に、画像デ
ータの送信動作に先立って、送信側ファクシミリ通信装
置において、受信側ファクシミリ通信装置に対して前記
マルチページ方式に基づいて送信するか否かを通知する
ことを可能としているので、受信側ファクシミリ通信装
置が、前記マルチページ方式あるいは1ページ単位に送
受信動作を行なう従来の前記通常ページ方式のいずれに
基づいてファクシミリ受信動作を行なうべきかを、正確
かつ自動的に決定することが可能になる。
【0163】また、受信側ファクシミリ通信装置におい
て、ファクシミリ情報を受信した際に、予め定められた
所定の位置に、予め定められた所定バイト数以上に亘っ
て、予め定められた所定のキーワードデータが存在して
いる場合には、前記マルチページ方式に基づくヘッダ情
報が付加されているものと判定して、ページ毎の画像デ
ータではなく、複数ページの画像データを1つのファイ
ルとして受信されたものと判定し、一方、かかるキーワ
ードデータが存在していない場合には、前記通常ページ
方式による1ページ単位の画像データの受信であると判
定することが可能であり、前記マルチページ方式による
ファクシミリ受信動作を行なうか、前記通常モード方式
によるファクシミリ受信動作を行なうかを、正確かつ自
動的に決定することが可能になる。
【0164】また、送信すべき画像データの送信ページ
数が、予め設定されている最少ページ数以上であった場
合に、始めて、前記マルチページ方式に基づくファクシ
ミリ送受信動作を行なうこととし、逆に、送信すべき画
像データの送信ページ数が、予め設定されている前記最
少ページ数よりも少ないページ数であった場合には、前
記通常ページ方式により送信することが可能であるの
で、後者の場合には、マルチページ方式に基づくファイ
ル作成において付加されるヘッダ情報を付与する必要が
なくなり、送信すべき画像データの構成如何によって
は、マルチページ方式に基づくファクシミリ通信の場合
よりも、ファクシミリ通信時間を短くすることも可能と
なり、通信モードを用途に応じて、切り替えることがで
きる融通性を付与することができる。
【0165】更には、ファクシミリ送信開始時に、受信
側ファクシミリ通信装置が、通信モードとして前記マル
チページ方式に対応しているとしても、1つのファイル
として連続的に受信することが可能な最大ページ数を示
す情報を受信して、前記最大ページ数に基づいて、複数
ページからなる画像データを、複数のファイルに分割し
て順次送信することを可能としているので、受信側の受
信能力に応じて、例えば、所定ページ単位でしか印字で
きないような機種であっても、マルチページ方式として
前記所定ページ数分の画像データを1つのファイルに格
納して送受信することにより、ファクシミリ通信時間の
短縮化を図ることが可能となる。
【0166】更には、受信側の受信能力に応じて、複数
ページからなる画像データを複数ファイルに分割して送
受信するマルチページ方式のファクシミリ通信を行なう
場合であっても、1つのファイルの送受信毎に、ITU
−T勧告T.30において複数ページの送信を示すMP
S信号(マルチページ送信信号)を、複数ファイル送信
信号として転用し、かつ、ITU−T勧告T.30にお
けるMPS信号に対応して返送するMCF(メッセージ
受信確認信号)を、前記複数ファイル送信信号を示すM
PS信号に対応するメッセージ受信確認信号として用い
ることにより、通信手順上は、ITU−T勧告T.30
に完全準拠した1ページ単位の送受信方式即ち通常ペー
ジ方式の通信モードにおける信号と全く同義に転用して
用いており、新規技術を開発する必要はなく、実現性に
富む手段を提供することが可能であると共に、低速信号
であるMPS信号とMCF信号の送受信回数が削減可能
であるので、ファクシミリ通信時間を短縮することが可
能となる。
【0167】また、たとえ、受信側が、前記マルチペー
ジ方式に対応可能であるとしても、1つのファイルとし
て連続的に受信可能な最大ページ数が1ページしかない
場合には、前記マルチページ方式ではなく、1ページ毎
の送受信を行なう前記通常ページ方式に通信モードを切
り替えて、従来技術と同様のファクシミリ通信を行なう
ことが可能であり、ファイル作成に伴うヘッダ等の付加
情報を追加する必要がなく、かつ、冗長なデータを送信
することもないので、ファクシミリ通信時間を短縮する
ことが可能となる。
【0168】また、例えば、1回当たりの最大転送デー
タ量が制限される通信モードとして、誤り制御を行なう
ECM(Error Correcting Mod
e)手順を適用している場合であっても、1回当たりの
画像データの送信許容最大バイト数としては、256フ
レーム×256バイトのブロック伝送を行なうことがで
きるので、かかる送信許容最大バイト数に至るまで、複
数ページからなる画像データを、ページ単位とは関係な
く、1つの部分ファイルとして詰め込むことが可能であ
り、かつ、画像データが詰め込まれた複数の部分ファイ
ルを前記マルチページ方式として送受信することが可能
であるので、ファクシミリ通信時間の短縮化を図ること
が可能となる。従って、たとえ、通信モードとして、E
CM手順を適用している場合であっても、ファクシミリ
通信時間の短縮を図ることができる。
【0169】更に、ECM手順の適用等により、送信許
容最大バイト数に制限があって、複数の部分ファイルに
分割されて送受信されたとしても、1つの部分ファイル
の送受信毎に、ITU−T勧告T.30における部分ペ
ージの送信を示すPPS−NULL信号(部分ページ送
信信号)又は最終部分ページの送信を示すPPS−EO
P信号(部分ページ送信手順終了信号)を、それぞれ、
部分ファイル送信信号又は部分ファイル送信手順終了信
号として転用し、かつ、ITU−T勧告T.30におけ
るPPS−NULL信号又はPPS−EOF信号に対応
して返送するMCF(メッセージ受信確認信号)を、前
記部分ファイル送信信号を示すPPS−NULL信号又
は前記部分ファイル送信手順終了信号を示すPPS−E
OP信号に対応するメッセージ受信確認信号として用い
ることが可能であり、通信手順上は、ITU−T勧告
T.30に完全準拠した1ページ単位の送受信方式即ち
通常ページ方式の通信モードにおける信号と全く同義に
転用して用いており、新規技術を開発する必要はなく、
実現性に富む手段を提供することが可能である。更に
は、低速信号であるPPS−NULL信号とMCF信号
の送受信回数が削減可能であるので、ファクシミリ通信
時間を短縮することが可能となる。
【0170】更には、前記マルチページ方式におけるフ
ァクシミリ情報の送受信単位であるファイル形式とし
て、独自の形式ではない汎用的なファイル形式、例え
ば、TIFF形式やTIFF−F形式やあるいはPDF
形式など、を用いることとしているので、既存の周知技
術を適用することが可能であり、送信時におけるファイ
ルの作成や受信時におけるファイルの分解への対応が、
極めて容易であると共に、かかる汎用性に富むファイル
形式とすることにより、通信相手先を更に拡大すること
も可能となる。
【0171】通信相手や送受信する画像データの構成如
何など用途に応じて、使用者が、通信モードとして、前
記マルチページ方式や前記通常ページ方式などを、任意
に選択して設定することができる。また、通信相手や送
受信する画像データの構成如何など用途に応じて、使用
者が、前記マルチページ方式における動作を特定して設
定したり、あるいは、ファイル形式を任意の形式に特定
して設定することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るファクシミリ通信装置の構成の一
例を示すブロック構成図である。
【図2】TIFF−F方式を用いた場合におけるフォー
マット変換の様子の一例を示す模式図である。
【図3】本発明に係るファクシミリ通信装置の動作の一
例を説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明に係るファクシミリ通信装置におけるマ
ルチページ方式によるファクシミリ通信手順の一例を説
明するための信号シーケンス図である。
【図5】ECM手順を適用したG3手順におけるファク
シミリ通信手順の一例を説明するための信号シーケンス
図である。
【図6】通信相手先の受信能力に応じて、複数のファイ
ルに分割してファクシミリ送信がなされる場合のファク
シミリ通信手順の一例を示す信号シーケンス図である。
【図7】発着信相互のファクシミリ装置間で送受信され
る従来の信号シーケンスを示す信号シーケンス図であ
る。
【符号の説明】
1…ファクシミリ通信装置、2…メイン制御部、3…制
御用メモリ、4…制御用バッファ、5…画像記憶部、6
…符号/復号化制御部、7…フォーマット変換部、8…
読取制御部、9…記録制御部、10…パネル制御部、1
1…モデム、12…網制御部、31…マルチページ送受
信部、31a…ファイル設定・判定部、31a1…バイ
ト数設定・判定部、31a2…キーワード設定・判定
部、31b…通信モード設定・判定部、31b1…最大
ページ数設定・判定部、31c…通信モード切替部、3
1d…ファイル構築・分解部、31e…最少ページ数設
定・判定部、32…ファクシミリ通信部、41…相手先
情報、42…通信モード、43…ファイル形式、44…
送信許容最大バイト数、45…受信可能最大ページ数、
46…マルチページ方式送信最少ページ数。

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファクシミリ通信手段と、複数ページか
    らなる画像データをファクシミリ情報の送受信単位であ
    るファイルとして取扱うことができるマルチページ送受
    信手段とを有するファクシミリ通信装置において、たと
    え、送信すべき画像データが複数ページからなる画像デ
    ータであったとしても、送信側の前記マルチページ送受
    信手段として、複数ページからなる画像データを1つの
    ファイルとして作成することができるファイル構築手段
    を有し、一方、受信側の前記マルチページ送受信手段と
    して、受信した前記ファイルを複数ページからなる元の
    画像データに分解して復元することができるファイル分
    解手段を有し、前記送信側の前記ファクシミリ通信手段
    が、ページ単位には、当該送信側からのページ送信を示
    すマルチページ送信信号の送信と受信側からの該マルチ
    ページ送信信号に対するメッセージ受信確認信号を受信
    することなく、前記ファイル構築手段により作成された
    1つの該ファイルを連続的に送信し、一方、前記受信側
    の前記ファクシミリ通信手段が、ページ単位には、前記
    送信側からの前記マルチページ送信信号の受信と当該受
    信側からの前記マルチページ送信信号に対する前記メッ
    セージ受信確認信号を送信することなく、複数ページか
    らなる前記画像データを1つの前記ファイルとして連続
    的に受信するマルチページ方式に基づくファクシミリ通
    信を可能とすることを特徴とするファクシミリ通信装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のファクシリミ通信装置
    において、前記マルチページ方式に基づくファクシミリ
    通信の実行に当たり、前記送信側の前記ファクシミリ通
    信手段として、複数のページからなる前記画像データを
    1つの前記ファイルとして連続的に送信した後、前記フ
    ァイルの送信の終了を示すファイル送信手順終了信号を
    送信し、かつ、該ファイル送信手順終了信号に対応し
    て、前記ファイルの受信確認結果を示す前記受信側から
    のメッセージ受信確認信号を受信する機能を有し、一
    方、前記受信側の前記ファクシミリ通信手段として、複
    数のページからなる前記画像データを1つの前記ファイ
    ルとして連続的に受信した後、前記送信側からの前記フ
    ァイル送信手順終了信号を受信し、前記ファイルの受信
    確認結果を示す前記メッセージ受信確認信号を送信する
    機能を有するマルチページ方式に基づくファクシミリ通
    信とすることを特徴とするファクシミリ通信装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のファクシミリ通
    信装置において、ファクシミリ送信の開始時において、
    前記受信側の前記マルチページ送受信手段が、画像デー
    タの受信動作に先立って、複数ページからなる前記画像
    データを1つの前記ファイルとして連続的に受信するこ
    とができる前記マルチページ方式に対応しているか否か
    を示す通信モードを、予め定められた特定のファクシミ
    リ信号として送信することができる通信モード設定手段
    を有し、一方、前記送信側の前記マルチページ送受信手
    段が、画像データの送信動作に先立って、予め定められ
    た特定の前記ファクシミリ信号を前記受信側から受信す
    ることにより、前記受信側が、前記マルチページ方式に
    対応しているか否かを判定することができる通信モード
    判定手段を有していることを特徴とするファクシミリ通
    信装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のファクシミリ通信装置
    において、送信すべき画像データが複数ページからなる
    画像データであった場合に、前記送信側の前記通信モー
    ド判定手段にて、前記受信側が前記マルチページ方式に
    対応していると判定された場合には、前記ファクシミリ
    通信手段が、前記マルチページ方式に基づくファクシミ
    リ送信を行ない、一方、前記送信側の前記通信モード判
    定手段にて、前記受信側が前記マルチページ方式に対応
    していないと判定された場合には、当該送信側からは、
    ページ単位の前記画像データの送信毎に、複数ページ中
    の一つのページの画像データを送信していることを示す
    マルチページ送信信号を送信すると共に、前記受信側か
    ら該マルチページ送信信号に対応して返信されてくる、
    前記画像データの受信確認を示すページ単位のメッセー
    ジ受信確認信号を受信することにより、次のページの前
    記画像データを送信する動作を行なう通常ページ方式に
    よるページ単位のファクシミリ送信動作を行なうよう
    に、通信モードを切り替えることができる通信モード切
    替手段を有していることを特徴とするファクシミリ通信
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載のファ
    クシミリ通信装置において、ファクシミリ通信開始時
    に、画像データの送信動作に先立って、前記送信側の前
    記マルチページ送受信手段が、画像データの送信動作に
    先立って、複数ページからなる前記画像データを1つの
    前記ファイルとして連続的に送信する前記マルチページ
    方式に基づいて送信するか否かを示す通信モードを、予
    め定められた特定のファクシミリ信号として送信するこ
    とができる通信モード設定手段を有し、一方、前記受信
    側の前記マルチページ送受信手段が、画像データの受信
    動作に先立って、予め定められた特定の前記ファクシミ
    リ信号を前記送信側から受信することにより、前記送信
    側が、前記マルチページ方式に基づいて送信してくるか
    否かを判定することができる通信モード判定手段を有し
    ていることを特徴とするファクシミリ通信装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載のファ
    クシミリ通信装置において、前記受信側の前記マルチペ
    ージ送受信手段が、前記送信側から受信したファクシミ
    リ情報の予め定められた所定の位置に、予め定められた
    所定バイト数以上に亘って、予め定められた所定のキー
    ワードデータと一致するデータが存在しているか否かに
    基づいて、前記マルチページ方式による前記ファイルと
    して送信されたファクシミリ情報であるか否かを判定す
    ることができるキーワード判定手段を有し、該キーワー
    ド判定手段により、前記キーワードデータが前記所定バ
    イト数以上に亘って存在しているとして、前記マルチペ
    ージ方式による前記ファイルが受信されていると判定さ
    れた場合には、前記ファイル分解手段により、受信され
    た前記ファイルを複数ページからなる元の画像データに
    分解して復元し、一方、前記キーワード判定手段によ
    り、前記キーワードデータが前記所定バイト数以上に亘
    って存在していないとして、前記ファイルとしてではな
    く、1ページ単位の画像データが受信されていると判定
    された場合には、当該1ページの画像データを元の画像
    データとしてそのまま出力することができることを特徴
    とするファクシミリ通信装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載のファ
    クシミリ通信装置において、前記送信側の前記マルチペ
    ージ送受信手段が、前記マルチページ方式に基づくファ
    クシミリ送信を行なうために必要とする送信画像データ
    の最少のページ数をマルチページ方式送信最少ページ数
    として予め設定する最少ページ数設定手段と、送信すべ
    き画像データの送信ページ数と、前記マルチページ方式
    送信最少ページ数とを比較し判定する最少ページ数判定
    手段とを有し、ファクシミリ送信の開始時において、画
    像データの送信動作に先立って、前記最少ページ数判定
    手段により、送信すべき画像データの前記送信ページ数
    が、前記マルチページ方式送信最少ページ数以上と判定
    された場合にあっては、前記マルチページ方式に基づく
    ファクシミリ通信を行ない、一方、前記最少ページ数判
    定手段により、前記送信ページ数が、前記マルチページ
    方式送信最少ページ数よりも少ないと判定された場合に
    あっては、1ページ単位に送受信動作を行なう通常ペー
    ジ方式によるファクシミリ通信を行なうように、通信モ
    ードを切り替えることができる通信モード切替手段を有
    していることを特徴とするファクシミリ通信装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載のファ
    クシミリ通信装置において、ファクシミリ送信の開始時
    において、前記受信側の前記マルチページ送受信手段
    が、画像データの受信動作に先立って、通信モードとし
    て前記マルチページ方式に対応している場合であって
    も、ファクシミリ情報の送受信単位である1つの前記フ
    ァイルとして連続的に受信可能な最大ページ数を示す受
    信可能最大ページ数を、予め定められた特定のファクシ
    ミリ信号として送信することができる最大ページ数設定
    手段を有し、一方、前記送信側の前記マルチページ送受
    信手段が、画像データの送信動作に先立って、予め定め
    られた特定の前記ファクシミリ信号を前記受信側から受
    信することにより、前記受信側が、通信モードとして前
    記マルチページ方式に対応しているとしても、1つの前
    記ファイルとして連続的に受信可能な前記最大ページ数
    を示す前記受信可能最大ページ数を判定することができ
    る最大ページ数判定手段を有していることを特徴とする
    ファクシミリ通信装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のファクシミリ通信装置
    において、送信すべき画像データが複数ページからなる
    画像データであった場合に、前記送信側の前記マルチペ
    ージ送受信手段が、前記送信側の前記最大ページ数判定
    手段にて、前記受信側が、通信モードとして前記マルチ
    ページ方式に対応しているとしても、前記受信可能最大
    ページ数が通知されてきていると判定された場合には、
    送信すべき複数ページからなる前記画像データのすべて
    を1つのファイルとして作成せずに、前記受信側から通
    知された前記受信可能最大ページ数までを1つのファイ
    ルとして、複数のファイルに分割して作成することがで
    きるファイル構築手段を有し、一方、前記受信側の前記
    マルチページ送受信手段として、受信した複数の前記フ
    ァイルをそれぞれ複数ページからなる元の画像データに
    分解して復元することができるファイル分解手段を有
    し、前記送信側の前記ファクシミリ通信手段が、前記フ
    ァイル構築手段により作成された複数の前記ファイルを
    順次送信し、一方、前記受信側の前記ファクシミリ通信
    手段が、複数の前記ファイルを順次受信するマルチペー
    ジ方式に基づくファクシミリ通信を可能とすることを特
    徴とするファクシミリ通信装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載のファクシリミ通信装
    置において、前記マルチページ方式に基づくファクシミ
    リ通信の実行に当たり、前記送信側の前記ファクシミリ
    通信手段として、1つの前記ファイルを送信する都度、
    複数の前記ファイル中の1つの前記ファイルの送信を示
    す複数ファイル送信信号を送信し、かつ、複数の前記フ
    ァイルの最終ファイルを送信した後には、最終ファイル
    の送信を示すファイル送信手順終了信号を送信し、更
    に、前記複数ファイル送信信号あるいは前記ファイル送
    信手順終了信号に対応して、前記ファイルの受信確認結
    果を示す前記受信側からのメッセージ受信確認信号を受
    信する機能を有し、一方、前記受信側の前記ファクシミ
    リ通信手段として、1つの前記ファイルを受信する都
    度、前記送信側からの前記複数ファイル送信信号あるい
    は前記ファイル送信手順終了信号を受信し、前記ファイ
    ルの受信確認結果を示す前記メッセージ受信確認信号を
    送信する機能を有するマルチページ方式に基づくファク
    シミリ通信とすることを特徴とするファクシミリ通信装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項9又は10に記載のファクシミ
    リ通信装置において、前記受信側の前記最大ページ数設
    定手段が、前記受信可能最大ページ数として、1ページ
    を設定している場合にあっては、たとえ、マルチページ
    方式に基づくファクシミリ受信動作が可能である場合で
    あっても、前記送信側の前記ファイル構築手段によるフ
    ァイルの作成を行なうことなく、当該送信側からは、ペ
    ージ単位の前記画像データをそのままページ毎に送信す
    ることとし、ページ単位の画像データの送信毎に、複数
    ページ中の一つのページの画像データを送信しているこ
    とを示すマルチページ送信信号を送信すると共に、前記
    受信側からの該マルチページ送信信号に対応して返信さ
    れてくる、前記画像データの受信確認を示すページ単位
    のメッセージ受信確認信号を受信することにより、次の
    ページの前記画像データを送信する動作を行なう通常ペ
    ージ方式によるページ単位のファクシミリ送信動作を行
    なうように、通信モードを切り替えることができる通信
    モード切替手段を有していることを特徴とするファクシ
    ミリ通信装置。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11のいずれかに記載の
    ファクシミリ通信装置において、送信すべき画像データ
    が複数ページからなる画像データであった場合に、前記
    送信側の前記マルチページ送受信手段が、画像データの
    送信動作に先立って、通信モードとして前記マルチペー
    ジ方式に対応している場合であっても、ファクシミリ情
    報の送受信単位である1つの前記ファイルとして連続的
    に送信することが許容される最大バイト数を示す送信許
    容最大バイト数が設定されていることを判定することが
    できるバイト数判定手段を有し、更に、該バイト数判定
    手段にて、前記送信許容最大バイト数が設定されている
    と判定された場合には、送信すべき複数ページからなる
    前記画像データのすべてを1つのファイルとして作成せ
    ずに、前記送信許容最大バイト数が示すファイルサイズ
    までを1つの部分ファイルとして、複数の部分ファイル
    に分割して作成することができるファイル構築手段を有
    し、一方、前記受信側の前記マルチページ送受信手段と
    して、受信した複数の前記部分ファイルをそれぞれ複数
    ページからなる元の画像データに分解して復元すること
    ができるファイル分解手段を有し、前記送信側の前記フ
    ァクシミリ通信手段が、前記ファイル構築手段により作
    成された複数の前記部分ファイルを順次送信し、一方、
    前記受信側の前記ファクシミリ通信手段が、複数の前記
    部分ファイルを順次受信するマルチページ方式に基づく
    ファクシミリ通信を可能とすることを特徴とするファク
    シミリ通信装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載のファクシリミ通信
    装置において、前記マルチページ方式に基づくファクシ
    ミリ通信の実行に当たり、前記送信側の前記ファクシミ
    リ通信手段として、1つの前記部分ファイルを送信する
    都度、複数の前記部分ファイル中の1つの前記部分ファ
    イルの送信を示す部分ファイル送信信号を送信し、か
    つ、複数の前記部分ファイルの最終部分ファイルを送信
    した後には、最終部分ファイルの送信を示す部分ファイ
    ル送信手順終了信号を送信し、更に、前記部分ファイル
    送信信号あるいは前記部分ファイル送信手順終了信号に
    対応して、前記部分ファイルの受信確認結果を示す前記
    受信側からのメッセージ受信確認信号を受信する機能を
    有し、一方、前記受信側の前記ファクシミリ通信手段と
    して、1つの前記部分ファイルを受信する都度、前記送
    信側からの前記部分ファイル送信信号あるいは前記部分
    ファイル送信手順終了信号を受信し、前記部分ファイル
    の受信確認結果を示す前記メッセージ受信確認信号を送
    信する機能を有するマルチページ方式に基づくファクシ
    ミリ通信とすることを特徴とするファクシミリ通信装
    置。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至13のいずれかに記載の
    ファクシミリ通信装置において、前記ファイル構築手段
    及び前記ファイル分解手段が、TIFF(Tagged
    Image File Format)方式に基づく
    ファイル形式を適用して、それぞれ、前記ファイルある
    いは前記部分ファイルの作成及び分解を行なうことがで
    きることを特徴とするファクシミリ通信装置。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至14のいずれかに記載の
    ファクシミリ通信装置において、前記ファイル構築手段
    及び前記ファイル分解手段が、TIFF−F(Tagg
    ed Image File Format−Facs
    imile)方式に基づくファイル形式を適用して、そ
    れぞれ、前記ファイルあるいは前記部分ファイルの作成
    及び分解を行なうことができることを特徴とするファク
    シミリ通信装置。
  16. 【請求項16】 請求項1乃至15のいずれかに記載の
    ファクシミリ通信装置において、前記ファイル構築手段
    及び前記ファイル分解手段が、PDF(Portabl
    e Document Format)方式に基づくフ
    ァイル形式を適用して、それぞれ、前記ファイルあるい
    は前記部分ファイルの作成及び分解を行なうことができ
    ることを特徴とするファクシミリ通信装置。
  17. 【請求項17】 請求項1乃至16のいずれかに記載の
    ファクシミリ通信装置において、前記マルチページ方式
    に基づくファクシミリ通信及び/又は1ページ単位に送
    受信を行なう通常ページ方式に基づくファクシミリ通信
    を示す通信モードを、使用者が、任意に設定することが
    可能であることを特徴とするファクシミリ通信装置。
  18. 【請求項18】 請求項1乃至17のいずれかに記載の
    ファクシミリ通信装置において、通信モードとして前記
    マルチページ方式に基づくファクシミリ通信を行なうた
    めに必要とする送信画像データの最少ページ数を示すマ
    ルチページ方式送信最少ページ数を、使用者が、任意に
    設定することが可能であることを特徴とするファクシミ
    リ通信装置。
  19. 【請求項19】 請求項1乃至18のいずれかに記載の
    ファクシミリ通信装置において、通信モードとして前記
    マルチページ方式に基づくファクシミリ通信を行なう場
    合であっても、ファクシミリ情報の送受信単位である1
    つの前記ファイルとして連続的に受信可能な最大ページ
    数を示す受信可能最大ページ数を、使用者が、任意に設
    定することが可能であることを特徴とするファクシミリ
    通信装置。
  20. 【請求項20】 請求項1乃至19のいずれかに記載の
    ファクシミリ通信装置において、通信モードとして前記
    マルチページ方式に基づくファクシミリ通信を行なう場
    合であっても、ファクシミリ情報の送受信単位である1
    つの前記ファイルとして連続的に送信することが許容さ
    れる最大バイト数を示す送信許容最大バイト数を、使用
    者が、任意に設定することが可能であることを特徴とす
    るファクシミリ通信装置。
  21. 【請求項21】 請求項1乃至20のいずれかに記載の
    ファクシミリ通信装置において、ファクシミリ情報の送
    受信単位である1つの前記ファイルのファイル形式を、
    使用者が、任意に指定することが可能であることを特徴
    とするファクシミリ通信装置。
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