JP2003188136A - 微細構造部を有する被洗浄体の洗浄方法と洗浄装置 - Google Patents

微細構造部を有する被洗浄体の洗浄方法と洗浄装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微細構造部を有する被洗浄体に対する洗浄
を、微細構造部に破損を来すことなく、優れた洗浄度を
もって洗浄することができるようにする。 【解決手段】 微細構造部を有する被洗浄体31の洗浄
方法にあって、被洗浄体31の洗浄面31aに超臨界流
体を供給してこの洗浄面上に超臨界流体層32を形成す
ると共に、超臨界流体が洗浄面から流れる流れを形成
し、被洗浄体31の洗浄面31a上の超臨界流体層中
に、レーザ光を集光させて、この集光部におけるレーザ
光の電界強度の大なる部分において、超臨界流体のブレ
ークダウンを生じさせ、洗浄面31aに対する洗浄効果
を高めるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばLEEPL
(Low Energy Electron-Beam Proximity Projection Li
thography)に用いる微細透孔パターンのような微細構造
部を有するLEEPLマスクに対する洗浄に適用して好
適な微細構造部を有する被洗浄体の洗浄方法と洗浄装置
に係わる。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイス等の各種電子デバ
イスにおいて、寸法の縮小化が著しく、その寸法は、例
えば10nmオーダーへと移行している。またこのよう
な、微細構造部を有する例えば半導体デバイス等の製造
工程において、LEEPL技術が適用される。
【0003】このLEEPLは、例えば2kVという低
加速エネルギーの電子ビームを、LEEPLマスク、い
わゆるステンシルマスクを通じてフォトレジスト層に照
射してパターン露光する。この場合のパターン露光は、
等倍露光であることから、このLEEPLマスクは、目
的とする微細パターンに応じたパターンの微細透孔が穿
設された微細構造部を有する。
【0004】上述した微細構造部を有する電子デバイス
や、LEEPLマスク等の製造過程、あるいは例えばL
EEPLマスクにおいては使用前もしくは使用後に微細
構造部に対する付着物を除去する洗浄がなされる。この
洗浄において、微細構造部のサイズの縮小化に伴い、洗
浄によって排除すべき、付着物例えばいわゆるパーティ
クルのサイズも小さくなり、このサイズは、微細構造部
のサイズの、約1/2と考えられている。
【0005】しかしながら、このように、小さいサイ
ズ、例えばそのサイズが数μmより小さな付着物の除去
は、現存の方法ではきわめて困難である。これは、その
付着物の被洗浄面例えば半導体基板への付着力は、その
半径(体積に対する等価半径)に比例する一方で、付着
物が液体や、気体などの流体から受ける力は、その半径
の2乗(断面積)に比例するためである。このことは、
エア・ブロウや、純粋ブラシなどの流体の作用による除
去方法では、或る値より小さいサイズの付着物が除去さ
れにくいことからも理解される。したがって、そのよう
な小さいサイズの付着物の除去は、通常、微細構造部が
形成された基板と付着物とのζ電位の違いを利用したア
ルカリ性の薬液を用いたウェット洗浄法によって行われ
ている。
【0006】このような薬液を用いた半導体デバイス等
の洗浄方法としては、大量の枚数の被洗浄体を、同時に
1つの液槽で洗浄する浸漬・バッチ方式が主流である。
この場合の洗浄度は、洗浄液自体の清浄度によって決定
されるが、昨今、この洗浄液の清浄度が著しく向上して
いることから、実際の清浄度は、バッチ処理される被洗
浄体の例えば半導体ウエーハ中で最も汚れているウエー
ハによって決定される。
【0007】また、この浸漬・バッチ式によるウェット
洗浄法は、薬液を大量に使用することから、現在懸念さ
れている環境問題への対策に関しても好ましくない。そ
して、前述したように、この場合の洗浄度は、最も汚れ
ているウエーハによって決定されることから、ウェーハ
間のクロスコンタミネーションが生じる。このため、繰
り返しの洗浄を必要とすることから、より大量の薬液が
使用されるものである。この使用済の薬液は、外部に放
出するまでに無害化設備に循環させるものであるが、こ
の多量の薬液の無害化処理、更に昨今の環境対策の厳格
化による無害化処理の設備とその運用に投下する費用は
莫大なものとなる。
【0008】これに対し、枚葉式ウェット洗浄法におい
ては、上述したウエーハ間のクロスコンタミネーション
が生じないことから、薬液使用量は、削減され、昨今、
この枚葉式が多く適用されている。
【0009】しかしながら、被洗浄体が、10nm級の
微細パターンによる微細構造部である場合、この微細構
造部は、機械的強度が小さく、液体の塗布によってこれ
ら微細構造部を損傷したり、微細部間の接触等のパター
ン破壊の問題が生じる。これは、微細構造部内に進入し
た薬液と外囲雰囲気との間の気液界面において働く液体
の表面張力によって破壊されてしまうことに因る。
【0010】この液体の表面張力は、水が約73×10
-3N・m-1であり、メチルアルコールが約23×10-3
N・m-1で、液体アルゴンは水の約1/7である。これ
に対して、微細構造部が耐え得る最大応力は、材料がダ
イヤモンドの場合、0.1MPa、シリコンの場合、1
-6〜10-1MPaとされる。例えばLEEPLマスク
は高さ100nm級、パターン(透孔)間隔が10nm
級のステンシルマスク構造を有している。例えば高さ1
00nm、パターン間隔およびパターン幅がそれぞれ5
0nmであるパターンに、メチルアルコールが進入した
場合、これに耐え得る最大応力は、0.1MPaとなる
ため、マスク基板材料にシリコンを用いるとき、パター
ンが破壊されるおそれがある。
【0011】これに対し、基板材料としてダイアモンド
が用いられる場合は、このような破壊のおそれはない
が、ダイアモンド基板は高価であるために、コスト高を
来すことから、マスク基板材料としては、例えばシリコ
ン基板が用いられることが望ましい。
【0012】尚、このLEEPLマスクに対する洗浄
は、マスクの製造過程のフォトリソグラフィにおけるフ
ォトレジストの除去と、使用時の露光過程において付着
するハイドロ・カーボン系の固着物の除去である。
【0013】上述したパターン破壊を回避し得る洗浄方
法として、温度および圧力の選定によって液体と気体の
境界の状態にある超臨界流体(SCF)例えば31℃、
73.8気圧という比較的低温、低圧で発生するCO2
を洗浄流体あるいは乾燥剤として用いる洗浄方法が開発
された。このような超臨界流体は、その表面張力が小さ
いため、洗浄や、乾燥に伴うパターン破壊を発生し難い
ものである。
【0014】ところが、この超臨界流体は、その洗浄力
が比較的弱いものであることが明らかになり、このよう
な超臨界流体による洗浄方法においては、超臨界流体に
助剤すなわち相溶剤を添加して洗浄力を補うという方法
が採られる。しかしながら、この超臨界状態は、高温、
高圧で存在し得ることから、その助剤としては、高温、
高圧で分解することがなく、また洗浄処理がなされる容
器に対し低腐蝕性を有するものであることが要求される
ものであって、その材料選定は、極めて難しい。また、
超臨界流体は、液体に比べると、浸透力が弱く、そのた
めにレジスト膜のような大面積な付着物の除去は困難で
あるという問題もある。
【0015】一方、洗浄基板面に液膜を形成し、パルス
光照射を行うことによって液膜を蒸発させて異物除去を
行う方法の提案がなされている(特開平10−6486
3号公報参照)。
【0016】更に、基板表面に相ガスを供給し、この相
ガスに吸収されない波長の光を照射して基板表面や、そ
の付着物の温度を上昇させて除去させる方法の提案もな
されている(特開平8−252549号公報参照)。こ
の場合、基板表面したがって、微細構造部もしくはその
付着物を加熱することから、この微細構造部を構成する
基板は、耐熱性にすぐれた基板であることの制約があ
る。
【0017】一方、洗浄処理表面に対して不活性のガス
を、洗浄処理表面に層流として導入すると共に、洗浄処
理表面に、その表面汚染物質を開放できるエネルギーを
もって、しかしながら処理表面の結晶構造を変えるには
不十分なエネルギー密度と時間を選定した高エネルギー
照射を行って、汚染物質を除去する方法の提案もなされ
ている(特許第2820534号参照)。しかしなが
ら、この場合、不活性ガスを用いていることから、実
質、光洗浄であり、この場合上述したように、光エネル
ギーを、処理表面を損傷することなく、しかも良好な洗
浄効果を得る光エネルギーの制御が難しい。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した諸
問題、すなわち微細構造部を有する被洗浄体に対する洗
浄を、微細構造部に破損を来すことなく、優れた洗浄度
をもって洗浄することができるようにした洗浄方法と、
これを実施する洗浄装置を提供するものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、微細構造部を
有する被洗浄体の洗浄方法にあって、被洗浄体の洗浄面
に超臨界流体を供給してこの洗浄面上に超臨界流体層を
形成すると共に、この被洗浄体の洗浄面上の超臨界流体
層中に、レーザ光を集光させて、この集光部におけるレ
ーザ光の電界強度の大なる部分において、超臨界流体の
ブレークダウンを生じさせ、超臨界流体による洗浄面に
対する洗浄効果を、より高める。
【0020】また、本発明による洗浄装置は、洗浄処理
チャンバーと、この洗浄処理チャンバー内に被洗浄体を
配置する配置手段と、被洗浄体の洗浄面に超臨界流体を
供給して、被洗浄体の洗浄面上に超臨界流体層を形成す
る超臨界流体の供給手段と、被洗浄体の洗浄面の上方で
超臨界流体層中にレーザ光を集光させて照射するレーザ
光の照射手段と、被洗浄体に供給された超臨界流体を排
出する排出手段と有して成る。
【0021】そして、その被洗浄体の洗浄面上の超臨界
流体中層に、レーザ光を集光させて、この集光部におけ
るレーザ光の電界強度の大なる部分を、超臨界流体層中
に形成する。
【0022】上述の本発明による洗浄方法においては、
超臨界流体を用い、更にレーザ光の照射を行って洗浄効
果のアシストを行うことによって洗浄効果を高めること
ができるものであるが、特に本発明方法においては、被
洗浄体の洗浄面上に超臨界流体を供給することによっ
て、この洗浄面上に所要の厚さを有する超臨界流体層を
形成し、しかもこの超臨界流体が逐次被洗浄体の洗浄面
から流れ去る流れを形成するものである。そして、この
超臨界流体層中においてレーザ光の集光を行うようにし
するものであり、このようにすることによってこの集光
部におけるレーザ光の高い密度を有する部分における高
い電界強度によって超臨界流体に含まれる分子を電気分
解し絶縁破壊を生じさせるいわゆるブレークダウンを生
じさせて、このブレークダウンによって超臨界流体に粗
密波を発生させ、その密度の高められた部分による効果
によって被洗浄体の付着物、例えばフォトレジストの残
渣物による有機物を効果的に溶解し、かつこの溶解物を
超臨界流体の流れと共に排除することができるものであ
る。
【0023】そして、本発明によれば、被洗浄体自体に
レーザ光が照射されてこれが加熱される方法によること
なく、超臨界流体中層にレーザ光の集光を行わしめるも
のであることから、上述したように、効果的に洗浄効果
を高めることができるのみならず、被洗浄体の耐熱性が
問題となるものではない。また、本発明によれば、洗浄
効果を高めることができることによって冒頭に述べた助
剤(相溶剤)を用いることが回避される。
【0024】そして、本発明装置は、上述した本発明方
法を、確実に実施する構成とされたものである。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明による洗浄方法は、図1に
模式的に、その洗浄状態を示すように、微細構造部を有
する被洗浄体31に対する洗浄、例えば上述したLEE
PLマスクMに対するその製造過程、あるいはLEEP
Lマスクの使用時の露光過程で生じるハイドロカーボン
系の付着物に対する洗浄に適用される。本発明による洗
浄方法においては、被洗浄体31の洗浄面31aに、超
臨界流体を逐次供給して、被洗浄体31の洗浄面31a
上に超臨界流体層32を形成しつつこの超臨界流体が洗
浄面31a外へと流れるようにする。
【0026】一方、この洗浄面31a上の超臨界流体層
32中に、レーザ光を照射し、このレーザ光が、超臨界
流体層32の層中の点Fにおいて集光するようになす。
この超臨界流体層32の厚さは例えば10mm程度にな
るようにし、その集光位置を、被洗浄体の洗浄面の表面
からの距離dが、0<d≦10mmの距離にあるように
選定する。
【0027】本発明による洗浄方法の一実施形態をLE
EPLマスクの製造過程に適用する場合について説明す
るが、本発明は、この例に限定されるものではない。L
EEPLマスクMは、図2にその模式的平面図を示すよ
うに、それぞれ電子ビームを透過する透孔1が所要のパ
ターンに形成された例えば複数のマスクパターン2が形
成されて成る。
【0028】このLEEPLマスクMの形成方法は、例
えば図3A〜Cおよび図4A〜Cに各工程における概略
断面図を示すように、先ず例えば基板21の一主面上
に、例えばエッチングストッパ層22を介して上述した
電子ビームを透過する透孔1を形成するマスク層23を
形成する(図3A)。
【0029】基板21は、例えばシリコン(Si)基板
によって構成する。マスク層23は、例えばシリコン
(Si)、シリコン酸化物(SiO2 )、シリコン窒化
物(SiN)、多結晶シリコン、金属(例えばAu,A
g,Pt,Ti,W,Cr,Pd等)SiC等によって
構成することができる。マスク層23の厚さは、例えば
LEEPLにおいては、100nm〜1000nmとす
ることができる。
【0030】そして、例えば基板21とマスク層23と
が、同一材料の例えばSiによって構成する場合など、
両者が同一のエッチング性を示す場合において、そのエ
ッチング性を異にする例えばSiO2 によるエッチング
ストッパ層22を基板21とマスク層23との間に介在
させる。
【0031】このように、基板21の裏面、すなわちマ
スク層23が形成された主面とは反対側の面にエッチン
グレジスト24を形成する。このエッチングレジスト2
4は、例えば図2に示した各マスクパターン2の形成部
に開口24Wが形成され、各マスクパターン2の周囲に
相当する部分上を覆って形成される。このエッチングレ
ジスト24は、フォトレジストの塗布、パターン露光現
像処理によって形成することができる。
【0032】エッチングレジスト24を、エッチングマ
スクとしてその開口24Wを通じて基板21を例えばウ
ェットエッチングによって、基板21の全厚さに渡るバ
ックエッチングを行って開口21Wを穿設する。このと
き、例えばSiO2 によるエッチングストッパ層22
は、例えばSiによる基板1に対するエッチング液に対
し、大きな耐性を有することから、そのエッチングは、
エッチングストッパ層22が露呈したところで実質的に
停止する(図3B)。
【0033】次に、例えばエッチングレジスト24およ
び基板21をエッチングマスクとしてこれらの開口24
Wおよび21Wを通じて例えばSiO2 よりなるエッチ
ングストッパ層22を、エッチングして開口22Wを形
成し、その後、エッチングレジスト24を除去する(図
3C)。
【0034】このようにして、開口21Wおよび22W
の穿設によって形成されたマスクパターンの形成部にお
いて、マスク層23に、所要のパターンの電子ビーム透
過用の透孔1を穿設する。このため、マスク層23上
に、目的とするマスクパターン2の透孔1に対応する開
口25Wが形成されたエッチングレジスト25を形成す
る。このエッチングレジスト25の形成は、例えばフォ
トレジストの塗布、例えば電子ビームの直接照射等によ
る露光、現像によって形成することができる(図4
A)。
【0035】このエッチングレジスト25をエッチング
マスクとして、その開口25Wを通じて下層のマスク層
23を例えばドライエッチングする。このようにして開
口25Wのパターンに対応するパターンの透孔1をマス
ク層23に穿設する(図4B)。
【0036】その後、エッチングレジスト25を除去す
る(図4C)。このようにすると、図2で示したよう
な、基板21の開口21Wに所要のパターンの透孔1が
形成されて成るマスクパターンが形成された目的とする
LEEPLマスクMが得られる。 このようにして形成
されたLEEPLマスクMは、その製造過程、特にマス
ク層23に対する透孔1を形成するドライエッチングに
おいて、レジスト(有機物)の再付着が生じ易いことか
ら、マスクMには、このようなフォトレジスト等の残渣
物が強固に付着していたり、そのほかの塵埃いわゆるパ
ーティクルが付着しているおそれがある。
【0037】そこで、このマスクMに対し、少なくとも
最終的に洗浄作業がなされる。あるいは、このマスクM
にその使用時等において付着した前述したハイドロ・カ
ーボン系の汚染物は、マスクMに対する電子ビーム照射
によってマスク表面に強固に付着するが、これをマスク
Mの使用に先立って洗浄することが必要となる。
【0038】本発明における洗浄方法は、これら洗浄作
業に適用して有効なものである。この洗浄に当たって
は、図1で説明したように、被洗浄体31の洗浄面31
aすなわちLEEPLマスクMの表面に、超臨界流体を
逐次供給して、被洗浄体31の洗浄面31a上に超臨界
流体層32を形成しつつこの超臨界流体が洗浄面31a
外へと流れるようにする。
【0039】そして、洗浄面31a上の超臨界流体層3
2中に、レーザ光を照射し、このレーザ光が、超臨界流
体層32の層中の点Fにおいて集光するようになす。集
光点Fと被洗浄体表面との距離は、例えば10mm程度
になるようにし、その集光位置を、被洗浄体の洗浄面の
表面からの距離dが、0<d≦10mmの距離にあるよ
うに選定する。
【0040】このようにして、レーザ光の電界強度の大
なる部分を超臨界流体中に生じさせ、この電界によって
超臨界流体に含まれる分子を電気分解し絶縁破壊、いわ
ゆるブレークダウンを生じさせて、このブレークダウン
によって超臨界流体に粗密波を発生させ、その密度の高
められた部分による効果によって被洗浄体の付着物、例
えばフォトレジストの残渣物による有機物を効果的に溶
解して排除することができるようにするものである。
【0041】ここで、レーザ光の集光位置をd>0に選
定するのは、これによって被洗浄体の洗浄面にレーザ光
が直接的に集光させる場合の被洗浄体の温度上昇を回避
して、例えばLEEPLマスクにおける薄膜マスク層2
3の熱的損傷、変形を回避するのみならず、上述した超
臨界流体におけるブレークダウンが効果的に生じるよう
にすることにある。また、d≦10nmとするのは、d
が10nmを越えるとき、ブレークダウンによる洗浄効
果が洗浄面に及びにくくなり、レーザ光照射による影響
が低くなることを認めたことによる。
【0042】この洗浄液としては、前述した液体と気体
の境界の状態にある超臨界流体(SCF)例えばCO2
による31℃、73.8気圧という比較的低温低圧で発
生させた超臨界流体を用いることができる。しかしなが
ら、超臨界流体としては、この例に限定されるものでは
なく、アンモニア、ヘリウム等、あるいはメタン、エタ
ン、プロパン等の炭化水素等各種の液体と気体の境界状
態を形成できる諸材料を用いることができる。
【0043】また、照射レーザ光としては、用いる超臨
界流体に対応して選定することができるが、例えばYA
Gレーザによるレーザ光を用いることができる。
【0044】このように、本発明においては、超臨界流
体による洗浄を行うものであるが、洗浄面上にこの超臨
界流体層32を形成して、これにレーザ光集光させてブ
レークダウンによる洗浄効果を高めることによって、微
細構造に対する洗浄を破損等を生じることなく良好に洗
浄することができるものである。
【0045】次に、上述した本発明による洗浄方法を実
施するための本発明による洗浄装置の実施形態例を挙げ
て説明する。本発明による洗浄装置は、例えば図5にそ
の概略平面図を示すように、洗浄処理チャンバー41を
有し、この洗浄処理チャンバー41内に、被洗浄体31
例えばLEEPLマスクを配置する配置手段42が設け
られる。この配置手段42は、被洗浄体31を所定の位
置に設定して配置することができるようになされた被洗
浄体31の例えば載置台より成り、その中心軸を中心に
所要の回転速度をもって回転する構成とされる。
【0046】また、洗浄処理チャンバー41内に、被洗
浄体31の洗浄面に超臨界流体を供給する超臨界流体の
供給手段43が配置される。この超臨界流体の供給手段
43は、配置手段42に配置された被洗浄体31の表面
に沿って多数の超臨界流体を流出するノズル孔hが配列
された超臨界流体の供給管43Tより構成することがで
き、この供給管43Tにチャンバー41外から超臨界流
体SCFが供給される
【0047】また、この超臨界流体の供給手段43と所
要の間隔をもって対向する被洗浄体31上に沿って超臨
界流体の排出手段44を配置する。この排出手段44
は、例えば被洗浄体31の表面上において、超臨界流体
の供給手段のノスル孔hの配列線に沿って対向する開口
を有し、この開口から、供給手段43から供給された超
臨界流体が、被洗浄体表面で図1で説明した超臨界流体
層32を形成し、しかも逐次この超臨界流体を被洗浄体
表面から排除する流れを形成するようにする。
【0048】一方、被洗浄体上の超臨界流体層中にレー
ザ光Lを集光照射するレーザ光の照射手段45を設け
る。このレーザ光照射手段45は、例えば洗浄処理チャ
ンバー41外のレーザ光源46からのレーザ光Lを、例
えば集光光学系47を通じ、チャンバー41の壁面に気
密的に配置したレーザ光Lの透過窓48を通じて、被洗
浄体31上に形成された超臨界流体層中に集光させ、同
様にチャンバー41の壁面に気密的に配置したレーザ光
の透過窓49を通じて、チャンバー41外に導出し、例
えば集光光学系50を通じて終端器51に導入してレー
ザ光Lの吸収を行う。
【0049】また、このレーザ光Lの被洗浄体上の超臨
界流体層への集光位置を、被洗浄体31の洗浄面の全域
に渡って移動することができるようにするに、レーザ光
の集光位置と、被洗浄体とを相対的に移行させる移行機
構を設ける。この移行機構としては、例えばレーザ光照
射手段において、その光学系47および50を光軸方向
に移行するステージ47Sおよび50Sを設ける。ま
た、上述したように、被洗浄体の配置手段42を回転さ
せることによって、レーザ光集光位置を被洗浄体31の
表面上に移行走査するようにする。
【0050】この本発明装置によれば、上述した本発明
洗浄方法を簡単な構造と、操作で実施するこができる。
【0051】図5に示した例では、1本のレーザ光Lを
用いた場合であるが、例えば図6にその概略平面図を示
すように、2本レーザ光L1 およびL2 を交叉させるこ
とによって光の集中部すなわち実質的集光を行う構成と
することもできる。図6において、図5と対応する部分
には同一符号を付して重複説明を省略する。そして、図
6において、2本のレーザ光L1 およびL2 に係わる部
分には、図5の対応する符号に「1」および「2」の添
字を付して示す。
【0052】また、例えば図7に示すように、凹面鏡5
2を配置してレーザ光Lの反射光を集光させる構成とす
ることもできるなど、上述した例に限定されず、本発明
構成において種々の変形変更を行うことができる。
【0053】また、本発明は、LEEPLマスクの洗浄
への適用に限定されるものではなく、各種微細構造を有
することによって洗浄がなされにくいとか、機械的強度
に劣る被洗浄体に対する洗浄に適用して有効なものであ
る。
【0054】
【発明の効果】上述したように、本発明においては、超
臨界流体を用いて、これにレーザ光照射を行って洗浄効
果のアシストを行うものであるが、更に、本発明方法に
おいては、被洗浄体の洗浄面上に超臨界流体を逐次供給
して洗浄面上に所要の厚さを有する超臨界流体層を形成
し、この超臨界流体層中においてレーザ光の集光を行う
のであり、このようにすることによってこの集光部にお
けるレーザ光の高い密度を有する部分における高い電界
強度によって超臨界流体に含まれる分子を電気分解し絶
縁破壊を生じさせるいわゆるブレークダウンを生じさせ
て、このブレークダウンによって超臨界流体に粗密波を
発生させ、その密度の高められた部分による効果によっ
て被洗浄体の付着物、例えばフォトレジストの残渣物に
よる有機物等を効果的に溶解して排除することができる
という効果を生じさせるものである。
【0055】そして、同時に、この超臨界流体が逐次被
洗浄体上に供給されていることからこの超臨界流体は、
被洗浄面から他部へと流れ去る流れが形成されているこ
とからこの排除された付着物やパーティクルは、被洗浄
面から逐次排除されて再付着されことなく、常に清浄な
超臨界流体が被洗浄面に供給されることから、良好な洗
浄がなされる。
【0056】そして、本発明によれば、レーザ光を超臨
界流体層中で集光するようにしたことから、効果的に上
述したブレークダウンを発生させることができ、高い洗
浄効果を得ることができるのみならず、被洗浄体自体に
レーザ光が照射されてこれが加熱されることがないこと
から、被洗浄体の耐熱性が問題となるものではない。ま
た、本発明によれば、洗浄効果を高めることができるこ
とによって冒頭に述べた助剤(相溶剤)を用いることが
回避されるなど多くの工業的利益をもたらすものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による洗浄方法の説明図である。
【図2】本発明による洗浄方法を適用する微細構造部を
有する被洗浄体の一例の模式的平面図である。
【図3】A〜Cは、本発明方法の一例の工程図(その
1)である。
【図4】A〜Cは、本発明方法の一例の工程図(その
2)である。
【図5】本発明による洗浄装置の一例の概略平面図であ
る。
【図6】本発明による洗浄装置の他の一例の概略平面図
である。
【図7】本発明による洗浄装置の更に他の一例の概略平
面図である。
【符号の説明】
M・・・LEEPLマスク(微細構造部を有する被洗浄
体)、1・・・透孔、2・・・マスクパターン、21・
・・基板、21W・・・開口、22・・・エッチングス
トッパ層、22W・・・開口、23・・・マスク層、2
4,25・・・エッチングレジスト、24W,25W・
・・開口、31・・・被洗浄体、
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/027 H01L 21/30 541S

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微細構造部を有する被洗浄体の洗浄方法
    にあって、 上記被洗浄体の洗浄面に超臨界流体を供給して上記洗浄
    面上に超臨界流体層を形成すると共に、上記被洗浄体の
    洗浄面上の超臨界流体層中に、レーザ光を集光させて、
    該集光部におけるレーザ光の電界強度の大なる部分を上
    記超臨界流体層中に生じさせることを特徴とする微細構
    造部を有する被洗浄体の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 上記レーザ光の集光位置を、上記被洗浄
    体の洗浄面の表面からの距離をdとするとき、0<d≦
    10mmに選定することを特徴とする請求項1に記載の
    微細構造部を有する被洗浄体の洗浄方法。
  3. 【請求項3】 洗浄処理チャンバーと、 該洗浄処理チャンバー内に被洗浄体を配置する配置手段
    と、 上記被洗浄体の洗浄面に超臨界流体を供給して、上記被
    洗浄体の洗浄面上に超臨界流体層を形成する超臨界流体
    の供給手段と、 上記被洗浄体の洗浄面の上方で上記超臨界流体層中にレ
    ーザ光を集光させて照射するレーザ光の照射手段と、 上記被洗浄体に供給された超臨界流体を排出する排出手
    段と有し、 上記被洗浄体の洗浄面上の超臨界流体層中に、上記レー
    ザ光を集光させて、該集光部におけるレーザ光の電界強
    度の大なる部分を、上記超臨界流体層中に形成すること
    を特徴とする微細構造部を有する被洗浄体の洗浄装置。
  4. 【請求項4】 上記被洗浄体の配置手段と上記レーザ光
    の照射手段との少なくとも一方が、上記レーザ光の上記
    超臨界流体層中における集光位置を上記被洗浄体の洗浄
    面に沿って相対的に移行させる移行機構を具備すること
    を特徴とする請求項3に記載の微細構造部を有する被洗
    浄体の洗浄装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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