JP2003183475A - フェノール樹脂リサイクル組成物 - Google Patents

フェノール樹脂リサイクル組成物

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JP2003183475A
JP2003183475A JP2001390130A JP2001390130A JP2003183475A JP 2003183475 A JP2003183475 A JP 2003183475A JP 2001390130 A JP2001390130 A JP 2001390130A JP 2001390130 A JP2001390130 A JP 2001390130A JP 2003183475 A JP2003183475 A JP 2003183475A
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phenol resin
phenol
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mass
resin
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Yuichi Arito
裕一 有戸
Susumu Sugano
晋 菅野
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FEDERATION OF CONSTRUCTION MATERIAL INDUSTRIES JAPAN
Asahi Kasei Corp
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FEDERATION OF CONSTRUCTION MAT
FEDERATION OF CONSTRUCTION MATERIAL INDUSTRIES JAPAN
Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 架橋硬化したフェノール樹脂から得られる、
流動性と架橋反応性を有する成形可能なフェノール樹脂
リサイクル原料を提供すること、その製造方法、該リサ
イクル原料を用いたフェノール樹脂発泡体の製造方法を
提供する。 【解決手段】 架橋硬化したフェノール樹脂100質量
部に対してフェノール類を50〜900質量部の割合で
添加し混練して得られるフェノール樹脂リサイクル樹脂
組成物、該組成物を原料とするフェノール樹脂発泡体の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、架橋硬化したフェ
ノール樹脂から得られるリサイクル樹脂及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱硬化性樹脂は一旦硬化すると、その化
学的架橋のため熱により軟化、溶融せず、従って、その
硬化物から成る成形品の廃材は再生が難しいとされてき
た。このため、これら熱硬化性樹脂成形品の切れ端、不
良品等の廃材は粉砕され、その粒子や粉体は他の未反応
の熱硬化性材料、熱可塑性樹脂、アスファルト等有機系
材料またはセメント等の無機材料と混合され、例えば、
フェノール樹脂の充填材、路面舗装材の骨材、人工御影
石の骨材等のように、充填材、増量材として利用されて
いるに過ぎない。
【0003】熱硬化性樹脂、特にフェノール系樹脂及び
エポキシ系樹脂を再利用の目的で溶解する技術について
は、「第38回大阪市立工業研究所報告」及び「熱硬化
性樹脂、4〔2〕(1983)堀内、福田、第63頁」
に報告されている。この研究は、熱硬化性樹脂100質
量部に対し2000〜10000質量部という大過剰の
フェノールを使用し、酸触媒を使用し、170〜180
℃にて2〜5時間加熱し、架橋を切断して完全に溶解し
た後に、さらにホルマリンと反応させることにより、再
生ノボラック型フェノール樹脂成形材料を得ている。こ
の場合、廃材の再利用率が小さい上、ホルマリンと反応
させたあと過剰のフェノールを洗浄する工程が必要とな
りコストが嵩むという問題があった。
【0004】また、特開平8−269227号公報で
は、熱硬化性樹脂硬化物を粉砕して粒子状(粉体)と
し、これを少量のフェノール類の存在下にて、必要に応
じて酸触媒を添加し、加熱し反応させて硬化樹脂の表面
を可溶化させ、成形・加工に必要な流動性、架橋硬化性
を付与してプレス成型することが開示されている。この
場合、重合工程は必要無いが、架橋硬化したフェノール
樹脂の表面のみを可溶化させて内部は硬化している為、
成形時の粘度が高く、ガラスマットやチョップドストラ
ンドのような無機フィラーを加えて成形することが困難
であり、その再生品の使用用途が限定されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、架橋硬化し
たフェノール樹脂から得られる、流動性と架橋反応性を
有する成形可能なフェノール樹脂リサイクル原料を提供
すること、その製造方法、および該フェノール樹脂リサ
イクル原料を用いたフェノール樹脂発泡体の製造方法を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を達成するために、鋭意検討した結果、架橋硬化した
フェノール樹脂であっても、フェノール類と効率良く接
触させ加熱すれば、短時間で可溶化し、リサイクル使用
し得ることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
【0007】即ち本発明は、[1] フェノール類を1
〜90wt%の範囲で、エタノール可溶フェノール樹脂
を3〜99wt%の範囲で含有し、エタノール不溶フェ
ノール樹脂の含有量が50wt%以下である、架橋硬化
したフェノール樹脂を原料とするフェノール樹脂リサイ
クル組成物、[2] 架橋硬化したフェノール樹脂がフ
ェノール樹脂発泡体である[1]記載のフェノール樹脂
リサイクル組成物、[3] 可塑化剤を1wt%以上6
0wt%以下の範囲で含有する[1]又は[2]記載の
フェノール樹脂リサイクル組成物、[4] 架橋硬化し
たフェノール樹脂100質量部に対してフェノール類を
50〜900質量部の割合で添加し混練することを特徴
とする[1]又は[2]記載のフェノール樹脂リサイク
ル組成物の製造方法、[5] [1]、[2]又は
[3]記載のフェノール樹脂リサイクル組成物を原料と
して用いることを特徴とするフェノール樹脂発泡体の製
造方法、である。
【0008】
【発明の実施の形態】一般に、フェノール樹脂の重合段
階は、Aステージ、Bステージ、Cステージの3段階に
分類される。Aステージは、フェノールとホルムアルデ
ヒドの反応初期生成物段階を指し、3次元架橋は極少な
く低分子量で、可溶可融性、即ち溶剤に溶けまたそれ自
体も加熱により液状となり流動する状態である。Bステ
ージは、Aステージの状態から重合が進行し、3次元架
橋がある程度進行してアルコール、アセトン等の溶剤に
は溶けずに膨潤し、加熱により溶融はしないが軟化する
状態である。Cステージは、Bステージよりさらに重合
が進行し、不溶不融の3次元架橋高分子となった状態を
いう。
【0009】本発明のフェノール樹脂リサイクル組成物
は、Aステージのフェノール樹脂に類似の挙動を示すエ
タノールに可溶なフェノール樹脂とフェノール類を必須
成分とし、エタノールに不溶なBステージ又はCステー
ジのフェノール樹脂を50wt%以下含有する組成物で
ある。このフェノール樹脂リサイクル組成物は、Cステ
ージの架橋硬化したフェノール樹脂をフェノール類で処
理して得ることができ、硬化フェノール樹脂の原料とし
て使用可能である。
【0010】本発明のフェノール樹脂リサイクル組成物
は、1wt%以上90wt%以下のフェノール類を含有
する。本発明のフェノール類としては、フェノール、ク
レゾール、キシレノール、p−ターシャリブチルフェノ
ール、p−フェニルフェノール、カテコール、レゾルシ
ン、ピロガロール、ビスフェノールAなどを用いること
が出来る。フェノール類の含有量が1wt%より少ない
と、フェノール樹脂リサイクル組成物の安定性が悪くな
り経時的に粘度が上昇する恐れがある。また、フェノー
ル類の含有量が90wt%を超えると、再利用率が小さ
くなる。好ましいフェノール類の含有量は5wt%以上
80wt%以下であり、より好ましいフェノール類の含
有量は10wt%以上70wt%以下である。
【0011】本発明のフェノール樹脂リサイクル組成物
は後述する方法で求められるエタノール可溶のフェノー
ル樹脂を3wt%以上99wt%以下の範囲で含有す
る。より好ましくは10wt%以上90wt%以下であ
る。また、本発明のフェノール樹脂リサイクル組成物
は、後述する方法で定量出来るエタノールに不溶な成分
は50wt%以下である。エタノールに不溶な成分は少
ないほど好ましく、フェノール樹脂リサイクル組成物中
には、通常0.01wt%以上含有される。より好まし
いエタノールに不溶な成分の含有量は30wt%以下で
ある。
【0012】本発明のフェノール樹脂リサイクル組成物
は、用途によっては可塑化剤を添加して粘度を調整して
もよい。可塑化剤としては、水、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、メタノール、エタノール、アセ
トンなどが挙げられ、特に水は安価で、フェノール樹脂
リサイクル組成物への溶解性も高く可塑化効果も大きい
ので可塑化剤として好ましい。本発明のフェノール樹脂
リサイクル組成物の好ましい可塑化剤の含有量は、1w
t%以上60wt%以下であり、より好ましくは、3w
t%以上40wt%以下である。可塑化剤の含有量が1
wt%未満の場合、可塑化効果が小さい。また、可塑化
剤の含有量が60wt%を超える場合は、再利用時に際
して悪影響を及ぼす場合がある。
【0013】次に、本発明によるフェノール樹脂リサイ
クル組成物の製造法について説明する。本発明のフェノ
ール樹脂リサイクル組成物は、フェノール樹脂の成形品
であるCステージの架橋硬化したフェノール樹脂をフェ
ノール類の存在下で加熱処理して流動性と、再び架橋す
る性質が付与されたものである。本発明のフェノール樹
脂リサイクル組成物を製造する際の原料としては、架橋
硬化したフェノール樹脂であって、建築用途等の断熱材
や切花を刺す剣山用途等のフェノール樹脂発泡体、射出
成形品、あるいは紙基材フェノール樹脂硬化物が例示で
きる。
【0014】本発明に用いられる架橋硬化したフェノー
ル樹脂は、樹脂をマトリックスとして水酸化アルミニウ
ム、硅石等の充填材や、ガラス繊維、カボーン繊維、紙
等の補強材を含んだものであってもよいが、充填材や補
強材によりフェノール樹脂リサイクル組成物の粘度が高
くなり流動性が損なわれる恐れがあるので、フェノール
樹脂リサイクル組成物の原料として用いる架橋硬化した
フェノール樹脂は、充填材、補強材を含まないものが好
ましい。
【0015】本発明のフェノール樹脂リサイクル組成物
の原料として使用する架橋硬化したフェノール樹脂は、
粉砕され、粒子状又は粉状等の表面積の大きな状態で使
用することが好ましい。これは、フェノール類との可溶
化反応が、接触面積が大きいほど早く進行するからであ
る。フェノール樹脂発泡体は、フェノール樹脂リサイク
ル組成物の原料として用いた場合、容易に粉砕でき、粉
砕品の表面積も大きくなる為、特に好ましい。更に、フ
ェノール樹脂発泡体を製造する工程中において排出され
る端材、廃材の内、架橋硬化が未熟なものは可溶化が進
行しやすく、フェノール樹脂リサイクル組成物の原料と
して更に好ましい。
【0016】架橋硬化したフェノール樹脂とフェノール
類の混合割合は、架橋硬化したフェノール樹脂100質
量部に対し、フェノール類を50質量部以上、好ましく
は100質量部以上、900質量部以下、好ましくは5
00質量部以下で使用する。フェノール類の使用量が5
0質量部未満では、可溶化が充分に進まず、フェノール
樹脂リサイクル組成物中のエタノール不溶フェノール樹
脂の含有量が50wt%を超えてしまう恐れがある。ま
た、フェノール類の使用量が900質量部を超えると、
フェノール樹脂リサイクル組成物中のフェノール類の含
有量が90wt%を超えてしまう恐れがある。
【0017】架橋硬化したフェノール樹脂とフェノール
類との反応温度は、通常40℃から330℃で行う。4
0℃未満でも反応は進行するが、長時間を要する。ま
た、330℃を超えると、炭化等の副反応が起こり好ま
しくない。好ましい温度範囲は60℃以上310℃以下
であり、更に好ましくは90℃以上280℃以下であ
る。この反応時に、酸触媒が存在すると可溶化反応が促
進される。酸触媒が可溶化反応を促進するので、酸触媒
を用いて架橋硬化したフェノール樹脂は、可溶化反応が
進行しやすい。酸触媒としては、塩酸、硫酸、燐酸など
の無機酸、酢酸、蟻酸、トルエンスルホン酸、キシレン
スルホン酸、ベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン
酸、スチレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸などの
有機酸を単独又は2種類以上混合して使用できる。
【0018】本発明の架橋硬化したフェノール樹脂とフ
ェノール類の反応は、加熱可能な混合装置で混練すると
より短時間で均一に可溶化反応が進行し好ましい。具体
的には、インターナルバッチミキサー、ニーダー、単軸
押出機、二軸押出機、多軸スクリュー押出機、連続式二
軸混練機、コ・ニーダー等が挙げられる。特に、完全噛
み合い型同方向回転二軸押出機は、混練能力が高く、よ
り短時間で可溶化が進行することから好ましい。この場
合、二軸押出機のL/Dは、10以上が好ましく、より
好ましくは20以上、100以下である。
【0019】押出機等で架橋硬化したフェノール樹脂を
フェノール類と反応させる場合、押出機にサイドフィー
ダ−を装備し架橋硬化したフェノール樹脂粉砕物を追点
することも出来るし、ポンプなどを用いて液状のフェノ
ール類を注入することも出来る。更に、押出機では、架
橋硬化したフェノール樹脂とフェノール類の反応を行う
にあたり、水などの可塑化剤を混合して粘度調整するこ
とが出来る。この場合予めフェノール類や、可塑化剤を
混合しておく方法と、サイドフィーダーから追添する方
法を併用してもよい。
【0020】次に本発明のフェノール樹脂リサイクル組
成物の利用方法について説明する。本発明のフェノール
樹脂リサイクル組成物は、再硬化の際にヘキサメチレン
テトラミン等のノボラック用の架橋剤や、ホルマリン、
トリオキサン、パラホルムアルデヒド等のアルデヒド類
供給源を添加して、プレス成形、インジェクション成形
などの加熱成形材料として用いることが出来る。このと
きの架橋剤やアルデヒド類供給源の添加割合は、フェノ
ール樹脂リサイクル組成物100質量部に対して、合計
量で2質量部以上60質量部以下であり、好ましくは5
質量部以上30質量部以下である。また、成形の際に、
Bステージの固体のノボラック樹脂や固体のレゾール樹
脂を混合して用いても良いし、ガラス繊維、炭酸カルシ
ウム粉等の無機フィラー、ガラスマット等を混合しても
良い。
【0021】本発明のフェノール樹脂リサイクル組成物
は、液状フェノール樹脂に混合し、合板や集成材を製造
する際の接着剤や、引抜成形用の樹脂、又はフェノール
樹脂発泡体の原料等に用いることが出来る。その混合の
割合は、液状フェノール樹脂100質量部に対して、フ
ェノール樹脂リサイクル組成物を1質量部以上、好まし
くは5質量部以上で、200質量部以下、好ましくは1
00質量部以下である。フェノール樹脂リサイクル組成
物の添加割合が1質量部未満ではリサイクル量が少な
い。また、フェノール樹脂リサイクル組成物の添加割合
が200質量部以下であれば、フェノール樹脂リサイク
ル組成物中のフェノール類や、エタノール不溶フェノー
ル樹脂が再硬化に悪影響を及ぼすことはない。
【0022】本発明における液状フェノール樹脂とは、
常温で液体のAステージのフェノール樹脂で、80℃以
上の高温下又は酸性硬化触媒の存在下で硬化反応を引き
起こすメチロール基やジメチレンエーテル基等の架橋性
官能基を分子中に有する樹脂液又は必要に応じて適当な
溶剤に溶解させた樹脂溶液であり、具体的にはレゾール
型フェノール樹脂又はベンジルエーテル型フェノール樹
脂に代表されるが、そのほかノボラック型フェノール樹
脂にメチロール基を付加させたノボラック・レゾール型
フェノール樹脂などが例示される。本発明の、フェノー
ル樹脂リサイクル組成物と液状フェノール樹脂の混合物
を使用する際には、必要に応じてヘキサメチレンテトラ
ミン等のノボラック用の架橋剤や、ホルマリン、トリオ
キサン、パラホルムアルデヒド等のアルデヒド類供給源
を添加しても良い。
【0023】本発明のフェノール樹脂リサイクル組成物
は、フェノール類とアルデヒド類供給源を加え、アルカ
リ触媒により重合してレゾール型フェノール樹脂を合成
することが出来る。合成の際のフェノール樹脂リサイク
ル組成物とフェノール類、アルデヒド類との混合方法は
特に限定されるものではなく、フェノール樹脂リサイク
ル組成物にフェノール類とアルデヒド類供給源を加えて
も良いし、フェノール類とアルデヒド類供給源を混合し
たものにフェノール樹脂リサイクル組成物を加えても良
い。また、場合によってはフェノール類を加えずに、ア
ルデヒド類供給源のみを加えて合成を行うことも出来
る。更に、合成の途中でフェノール樹脂リサイクル組成
物、フェノール類、アルデヒド類供給源を追点すること
もできる。
【0024】また、アルカリ触媒としては、レゾール型
フェノール樹脂の合成に使用するものを用いることがで
き、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシ
ウム、水酸化マグネシウム、アンモニア等が例示され
る。アルカリ触媒の添加方法も特に限定されない。重合
を行う場合、系内を均一にすることが望ましいため、フ
ェノール樹脂リサイクル組成物の粘度は高くなりすぎな
いことが好ましい。この場合のフェノール樹脂リサイク
ル組成物の40℃における好ましい粘度範囲は、1mP
a・s以上50000mPa・s以下である。粘度が高
いフェノール樹脂リサイクル組成物を用いる場合には、
ホルマリン、トリオキサン、パラホルムアルデヒド等の
アルデヒド類供給源と混合する前に、水などの可塑化剤
やフェノール類を加えてフェノール樹脂リサイクル組成
物の粘度を下げておくことが好ましい。
【0025】この場合、フェノール樹脂リサイクル組成
物とフェノール類、アルデヒド類供給源との混合割合は
特に限定するものではないが、フェノール樹脂リサイク
ル組成物の再利用の目的を考えると、レゾール型フェノ
ール樹脂組成物中に1wt%以上が好ましく、更に好ま
しくは3wt%以上80wt%未満である。また、最終
的にはレゾール型フェノール樹脂の全アルデヒド類の全
フェノール類に対するモル比が1.3から3.5となる
ように仕込むことが好ましく、より好ましくは1.5か
ら3.0である。本発明のフェノール樹脂リサイクル組
成物を用いて合成したレゾール型フェノール樹脂は、一
般にレゾール型フェノール樹脂が使用される用途に使用
でき、引き抜き成型用材料、耐火物結合用途、木質材料
等の有機物結合用途、ガラス繊維等の無機物結合用途、
コーテッドサンド用途、発泡体原料等が例示される。
【0026】次に、本発明のフェノール樹脂リサイクル
組成物を用いたフェノール樹脂発泡体の製造方法を説明
する。フェノール樹脂リサイクル組成物を用いてフェノ
ール樹脂発泡体を製造する場合、大きく分けて3通りの
方法がある。その第一は、液状フェノール樹脂とフェノ
ール樹脂リサイクル組成物を混合してフェノール樹脂原
料として用いる方法である。
【0027】液状フェノール樹脂とフェノール樹脂リサ
イクル組成物の混合方法は特に限定するものではない
が、組成が均一になるように混合する必要がある。その
ため、この場合のフェノール樹脂リサイクル組成物中の
40℃における粘度は50mPa・s以上300000
mPa・s以下が好ましい。混合の際には、予め液状フ
ェノール樹脂の水分を調整しておくとフェノール樹脂リ
サイクル組成物との混合が容易で好ましい。フェノール
樹脂リサイクル組成物と混合してフェノール樹脂発泡体
の原料として用いる場合の液状フェノール樹脂として
は、フェノールに対するホルムアルデヒドのモル比が
1.5以上3.5以下のレゾール型フェノール樹脂が好
ましい。また、液状フェノール樹脂とフェノール樹脂リ
サイクル組成物の混合割合は、液状フェノール樹脂10
0質量部に対してフェノール樹脂リサイクル組成物1質
量部以上200質量部以下であり、好ましくは5質量部
以上100質量部以下である。
【0028】液状フェノール樹脂とフェノール樹脂リサ
イクル組成物の混合物は、含水量が2〜15wt%の範
囲で、40℃における粘度が1000〜100000m
Pa・sに調整する。これに、界面活性剤を混合し、次
いで発泡剤、硬化触媒を混合し、型枠やコンベア炉など
で50℃から110℃の範囲で加熱して成形する。
【0029】界面活性剤は、一般にフェノール樹脂発泡
体の製造に使用されるものを使用できるが、中でもノニ
オン系の界面活性剤が効果的であり、例えば、エチレン
オキサイドとプロピレンオキサイドの共重合体であるア
ルキレンオキサイドや、アルキレンオキサイドとヒマシ
油の縮合物、アルキレンオキサイドとノニルフェノー
ル、ドデシルフェノールのようなアルキルフェノールと
の縮合生成物、更にはポリオキシエチレン脂肪酸エステ
ル等の脂肪酸エステル類、ポリジメチルシロキサン等の
シリコーン系化合物、ポリアルコール類等が好ましい。
界面活性剤は一種類で用いても良いし、二種類以上を組
み合わせて用いても良い。また、その使用量についても
特に制限はないが、フェノール樹脂リサイクル組成物1
00質量部当たり0.3〜10質量部の範囲で好ましく
使用される。
【0030】発泡剤は、一般にフェノール樹脂発泡体の
製造に使用されるものが使用でき、フロン系発泡剤、例
えば、トリクロロトリフルオロエタン(CFC−11
3)、トリクロロモノフルオロメタン(CFC−1
1)、ジクロロトリフルオロエタン(HCFC−12
3)、ジクロロフルオロエタン(HCFC−141
b)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC
−134a)、1,1−ジフルオロエタン(HFC−1
52a)等、あるいは低沸点炭化水素、例えば、ノルマ
ルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタ
ン、シクロペンタン、ネオペンタン、ノルマルヘキサ
ン、イソヘキサン、シクロヘキサン等、あるいは低沸点
エーテル、例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテ
ル、ジプロピルエーテル等、あるいは熱又は酸の作用に
よって分解して窒素や炭酸ガスまたはその他の気体を発
生するもの、例えば、N,N−ジニトロソペンタメチレ
ンテトラミン、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、
炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム等、およびこれらの
混合物が挙げられる。
【0031】硬化触媒としては、塩酸、硫酸、燐酸など
の無機酸、酢酸、ぎ酸、トルエンスルホン酸、キシレン
スルホン酸、ベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン
酸、スチレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸などの
有機酸を単独又は2種類以上混合して使用できる。また
硬化助剤として、レゾルシノール、クレゾール、サリゲ
ニン(o−メチロールフェノール)、p−メチロールフ
ェノールなどを添加しても良い。また、これら硬化触媒
を、ジエチレングリコール、エチレングリコールなどの
溶媒で希釈しても良い。
【0032】フェノール樹脂リサイクル組成物を用いて
フェノール樹脂発泡体を製造する方法の第二は、フェノ
ール樹脂リサイクル組成物にフェノール類とアルデヒド
類供給源を加え、アルカリ触媒により重合してレゾール
型フェノール樹脂を合成してフェノール樹脂発泡体の原
料として用いる方法である。この場合、フェノール樹脂
リサイクル組成物とフェノール類、アルデヒド類供給源
との混合割合は特に限定するものではないが、最終的に
はレゾール型フェノール樹脂の全アルデヒド類の全フェ
ノール類に対するモル比が1.5から3.0となるよう
に仕込むことが好ましい。また、必要に応じて尿素、ジ
シアノジアミド、メラミンなどの添加剤を添加しても良
い。合成したレゾール型フェノール樹脂は、含水量が2
wt%以上15wt%以下の範囲で、40℃における粘
度が1000mPa・s以上100000mPa・s以
下に調整する。これに、第一の方法で記述した界面活性
剤、発泡剤、硬化触媒、硬化触媒助剤等を用い、第一の
方法と同様にフェノール樹脂発泡体を製造する。
【0033】液状フェノール樹脂リサイクル組成物を用
いてフェノール樹脂発泡体を製造する方法の第三は、フ
ェノール樹脂リサイクル組成物に酸を混合して、硬化触
媒として使用する方法である。フェノール樹脂リサイク
ル組成物と酸とを混合した酸混合物を硬化触媒として用
いると、酸が希釈されている為、硬化反応がより均一に
進行し、混合機中の局部発熱等を抑制する効果が期待で
きる。また、フェノール樹脂リサイクル組成物は反応し
てフェノール樹脂発泡体中に取り込まれるため、大量に
用いても染み出してくることが無い。
【0034】酸混合物中のフェノール樹脂リサイクル組
成物の割合は3wt%以上90wt%以下が好ましい。
3wt%未満だと酸の希釈効果が小さく、90wt%を
超えると酸の濃度が低くなりすぎ、硬化反応が遅くなり
良好なフェノール樹脂発泡体が得られなくなる恐れがあ
る。フェノール樹脂リサイクル組成物を用いてフェノー
ル樹脂発泡体を製造する上記3通りの方法は、夫々単独
で用いても良いし、2つ以上組み合わせて用いても良
い。
【0035】次に本発明におけるフェノール樹脂リサイ
クル組成物の評価方法について説明する。本発明の、フ
ェノール樹脂リサイクル組成物中のフェノール類はガス
クロマトグラフにより次ぎのように測定した。サンプル
0.1g程度を精秤したのち、水素化カルシウムで脱水
したピリジン10mlで溶解し、ビストリメチルシリル
トリフルオロアセトアミド2mlを加え一晩静置した後
80℃で30分間加熱してシリル化する。カラムはキャ
ピラリーカラム(OV−1)を用いカラム温度は40℃
で3分間保持し、4℃/分の昇温速度で160℃まで昇
温した後10℃/分で300℃まで昇温し300℃で4
0分間保持する。サンプルと同様にしてシリル化したフ
ェノール類で検量線を作成し、サンプル中のフェノール
類を定量する。
【0036】本発明のエタノール可溶フェノール樹脂の
含有量は次ぎのように測定する。フェノール樹脂リサイ
クル組成物2g程度を精秤してエタノール100mlを
加え、25℃で15時間振トウ溶解し、定量用のろ紙
(有限会社桐山製作所製;No.3)で濾過して濾塊を
80℃で5時間乾燥させ精秤しエタノール不溶分とす
る。エタノール可溶のフェノール樹脂成分はフェノール
樹脂リサイクル組成物からフェノールとエタノール不溶
分と水分を差し引いたものとする。
【0037】本発明のフェノール樹脂リサイクル組成物
中及び脱水したレゾール型フェノール樹脂中の水分量
は、次のように行った。サンプル0.1g程度を精秤し
脱水メタノール(関東化学(株)製)3g程度で溶解し
て正確な濃度を求め、直説法によりカールフィッシャー
水分計(京都電子工業(株)製;MKC−510)で測
定した。本発明のフェノール樹脂リサイクル組成物及び
脱水したレゾール型フェノール樹脂の粘度は回転粘度計
(東機産業(株)製;R−100型、ローター部は3°
×R−14)を用い、40℃で測定した。
【0038】本発明のフェノール樹脂発泡体の独立気泡
率は、次のように測定した。フェノール樹脂発泡体より
直径35mm〜36mmの円筒資料をコルクボーラーで
刳り貫き、高さ30mm〜40mmに切りそろえた後、
空気比較式比重計(東京サイエンス社製;1,000
型)の標準使用方法により試料容積を測定する。その試
料容積から、試料重量と樹脂密度から計算した気泡壁の
容積を差し引いた値を、試料の外寸から計算した見かけ
の容積で割った値であり、ASTM−D2856に従い
測定した。ここでフェノール樹脂の密度は1.3kg/
lとした。
【0039】次に実施例および比較例によって本発明を
さらに詳細に説明する。
【実施例1】フェノールフォーム(旭化成(株)製;ネ
オマフォーム)の面材を除去した後、10cm3程度の
大きさに切断してヘンシルミキサー((株)三井三池製
作所製;型式FM20B)で10分間粉砕し、呼び寸法
4mmの網篩にかけて架橋硬化したフェノール樹脂粉を
作成した。この樹脂粉10kgにフェノール12.5k
gを加えて混合したものを、同方向二軸押出機〔40
φ、L/D=50、(株)テクノベル製〕により押出し
てフェノール樹脂リサイクル組成物を得た。押出し条件
は、フィード口から数え2ブロック目から5ブロック目
までの4ブロック間では140℃で加熱混練し、6ブロ
ック目は10℃で冷却混練しながらスクリュー回転数3
00rpmで行った。
【0040】得られたフェノール樹脂リサイクル組成物
100質量部に対し、ヘキサメチレンテトラミン(和光
純薬工業(株)製)15質量部を混合し、ガラスマット
(日本電気ガラス(株)製、秤量100g/m2)を敷
いた型枠に充填し、37tプレス成型機(王子サービス
(株)製)によりゲージ圧力90kg/cm2、180
℃、で10分間プレスし平板を成形した。良好な平板サ
ンプルが得られた。
【0041】
【実施例2】フェノール量を30kgに変更した以外は
実施例1と同様に行いフェノール樹脂リサイクル組成物
を得た。
【実施例3】フェノール量を15kgにし、混練時に水
をフェノール樹脂リサイクル組成物に対して5wt%の
割合で先端ブロックに注入混合した以外は実施例1と同
様に行いフェノール樹脂リサイクル組成物を得た。
【0042】
【実施例4】押出機に樹脂粉のみを5kg/hrでフィ
ードして、フィード口から2ブロック目にフェノールを
15kg/hrで注入した以外は、実施例1と同様に行
った。
【実施例5】フェノールフォームをネオマフォーム製造
過程の端材に変更し、フェノール量を15kgに変更し
た以外は実施例1と同様に行った。
【0043】
【比較例1】フェノール量を4kgに変更した以外は実
施例1と同様に行った。得られたフェノール樹脂リサイ
クル組成物を用い、実施例1と同様に平板を成形した。
樹脂が固化せず平板を得られなかった。
【比較例2】フェノール量を200kgに変更した以外
は実施例1と同様に行った。得られたフェノール樹脂リ
サイクル組成物を用い、実施例1と同様に平板を成形し
た。樹脂は固化したものの、非常に脆いものであった。
実施例1から5と比較例1、2で得られたフェノール樹
脂リサイクル組成物中のフェノールのwt%、エタノー
ル不溶成分のwt%、エタノールに可溶なフェノール樹
脂のwt%を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【実施例6】常法に従い、フェノールとホルマリンを水
酸化ナトリウムの存在下で反応させ中和後、脱水するこ
とにより得られたレゾール型フェノール樹脂(フェノー
ルに対するホルムアルデヒドのモル比が1.8で、40
℃における粘度が5000mPa・s、水分6wt%含
有)100質量部に対して、実施例5で得られたフェノ
ール樹脂リサイクル組成物を50質量部混合し、更に、
繊維長3mmのガラスのチョップドストランド(日東紡
績(株)製;CS−3SK)を10質量部と、無水リン
酸(和光純薬工業(株)製)を3質量部混合して、目盛
りゲージ90kg/cm2、90℃で10分間37tプ
レス成型機(王子サービス(株)製)でプレスし平板を
成型した。良好な平板サンプルが得られた。
【0046】
【実施例7】実施例6で用いたレゾール樹脂100質量
部に対し、実施例3で得られたフェノール樹脂リサイク
ル組成物15質量部を混合しフェノール樹脂混合物を得
た。更に界面活性剤としてエチレンオキサイド−プロピ
レンオキサイドのブロック共重合体(BASF製;プロ
ニックF127)をフェノール樹脂混合物100gに対
して3.5gの割合で溶解し、レゾール樹脂混合物とし
た。この、レゾール樹脂混合物と、発泡剤としてノルマ
ルペンタンと、硬化触媒としてキシレンスルホン酸(テ
イカ(株)製;テイカトックス110)80wt%とジ
エチレングリコール20wt%(和光純薬工業(株)
製)の混合物をそれぞれ、レゾール樹脂混合物100質
量部、発泡剤8質量部、硬化触媒15質量部の割合で混
合した。この混合物をポリエステル不職布(旭化成
(株)製;スパンボンドE1040)を敷いた型枠に流
し込み、70℃のオーブンに入れ6時間保持してフェノ
ール樹脂発泡体を得た。
【0047】
【比較例3】実施例3で得られたフェノール樹脂リサイ
クル組成物を比較例1で得られたフェノール樹脂リサイ
クル組成物に変更した以外は実施例7と全く同様にして
フェノール樹脂発泡体を得た。
【実施例8】実施例2で得られたフェノール樹脂リサイ
クル組成物10kgとフェノール28.5kgを攪拌と
温度調整機能を持つ50リットル反応機(日進化工機
(株)製)へ投入し50℃で混合した。次に、50wt
%水酸化ナトリウム水溶液350gを反応機へ投入し混
合した。次に、50wt%ホルマリン(三菱ガス化学
(株)製)を42kg添加した。反応液を50℃から7
0℃に上昇させ160分間保持した後、30℃まで冷却
し、パラトルエンスルホン酸一水和物(和光純薬工業
(株)製)の50%水溶液でpHが7.1になるまで中
和した。この反応液を60℃で薄膜型脱水機(神鋼パン
テック(株)製;ワイプレン)により減圧過熱して粘度
を調整して40℃の粘度が20000mPa・sのレゾ
ール型フェノール樹脂を得た。このレゾール型フェノー
ル樹脂100gに対して界面活性剤としてエチレンオキ
サイド−プロピレンオキサイドのブロック共重合体(B
ASF製;プロニックF127)を3.5gの割合で混
合したものをレゾール樹脂混合物として用いたい以外は
実施例7全く同様にしてフェノール樹脂発泡体を得た。
【0048】
【比較例4】実施例2で得られたフェノール樹脂リサイ
クル組成物を比較例1で得られたフェノール樹脂リサイ
クル組成物に変更した以外は実施例8と全く同様にして
フェノール樹脂発泡体を得た。
【実施例9】実施例6で用いたレゾール樹脂100gに
対し界面活性剤を3.5gの割合で混合したものをレゾ
ール樹脂混合物として用いて、実施例4で得られたフェ
ノール樹脂リサイクル組成物20wt%とキシレンスル
ホン酸80wt%の混合物を硬化触媒として用いた以外
は、実施例7と全く同様にしてフェノール樹脂発泡体を
得た。
【0049】
【参考例1】実施例6で用いたレゾール型フェノール樹
脂100gに対し界面活性剤を3.5gの割合で混合し
たものをレゾール樹脂混合物として用いた以外は実施例
7と全く同様にしてフェノール樹脂発泡体を得た。実施
例7、8、9、比較例3、4、参考例1で得られたフェ
ノール樹脂発泡体の密度、独立気泡率、外観を表2に示
す。比較例3,4のフェノール樹脂発泡体は、独立気泡
率が夫々85.8%、88.2%とやや低く、目視で黒
い粒が確認された。これに対し、実施例7、8、9では
参考例と同様の微細で均一な気泡構造であった。
【0050】
【表2】
【0051】
【発明の効果】架橋硬化したフェノール樹脂から得られ
る、流動性と架橋反応性を有する成形可能なフェノール
樹脂原料、およびその製造方法を提供し、架橋硬化した
フェノール樹脂をリサイクル可能にした。更に、その成
形可能なフェノール樹脂原料を用いたフェノール樹脂発
泡体の製造方法を提示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅野 晋 神奈川県川崎市川崎区夜光1丁目3番1号 旭化成株式会社内 Fターム(参考) 4F301 CA10 CA23 CA34 4J002 CC031 DE027 EC037 EC047 EE037 EJ016 FD026 FD027

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール類を1wt%以上90wt%
    以下の範囲で、エタノール可溶フェノール樹脂を3wt
    %以上99wt%以下の範囲で含有し、エタノール不溶
    フェノール樹脂の含有量が50wt%以下である、架橋
    硬化したフェノール樹脂を原料とするフェノール樹脂リ
    サイクル組成物。
  2. 【請求項2】 架橋硬化したフェノール樹脂がフェノー
    ル樹脂発泡体である請求項1記載のフェノール樹脂リサ
    イクル組成物。
  3. 【請求項3】 可塑化剤を1wt%以上60wt%以下
    の範囲で含有する請求項1又は2記載のフェノール樹脂
    リサイクル組成物。
  4. 【請求項4】 架橋硬化したフェノール樹脂100質量
    部に対してフェノール類を50〜900質量部の割合で
    添加し混練することを特徴とする請求項1又は2記載の
    フェノール樹脂リサイクル組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2又は3記載のフェノール樹
    脂リサイクル組成物を原料として用いることを特徴とす
    るフェノール樹脂発泡体の製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040005035A (ko) * 2002-07-08 2004-01-16 (주) 나노텍 재활용 페놀 폼 복합체
JP2010132915A (ja) * 2010-01-22 2010-06-17 Hitachi Chem Co Ltd 樹脂の処理液
JP2010138402A (ja) * 2010-01-22 2010-06-24 Hitachi Chem Co Ltd 樹脂の処理方法
CN109624357A (zh) * 2018-12-10 2019-04-16 闫凯 一种复合玻璃纤维网布基体及其制作方法
CN113352526A (zh) * 2021-04-20 2021-09-07 福建闽维科技有限公司 应用于酚醛树脂制程无不良副产品的方法

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