JP2003183446A - ゴム用貯蔵弾性率向上剤 - Google Patents

ゴム用貯蔵弾性率向上剤

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JP2003183446A
JP2003183446A JP2002283199A JP2002283199A JP2003183446A JP 2003183446 A JP2003183446 A JP 2003183446A JP 2002283199 A JP2002283199 A JP 2002283199A JP 2002283199 A JP2002283199 A JP 2002283199A JP 2003183446 A JP2003183446 A JP 2003183446A
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elastic modulus
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JP2002283199A
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Tetsuo Takano
哲男 鷹野
Masaaki Dobashi
正明 土橋
Isao Nishi
勲 西
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無機充填剤配合ゴムの表面荒れがなく、かつ
貯蔵弾性率を向上させることによって、操縦安定性を向
上させることができる、無機充填剤配合ゴム用貯蔵弾性
率向上剤の提供。 【解決手段】 同一分子内に、ゴムに対する反応基Aを
1個以上、無機充填剤に対する吸着基Bを2個以上有す
る化合物を有効成分とする、無機充填剤配合ゴム用貯蔵
弾性率向上剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無機充填剤配合ゴ
ムに添加してその貯蔵弾性率を向上させることができ
る、無機充填剤配合ゴム用貯蔵弾性率向上剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、省エネルギーや省資源の社会的要
請に伴い、自動車の燃料消費を節約するためにタイヤの
転がり抵抗を低減する研究が行われている。
【0003】省燃費性の向上に関する研究は、これまで
も様々に行われているが、有効な方法としては現在シリ
カ等の無機充填剤を用いる方法が一般的である。しか
し、無機充填剤配合の場合は貯蔵弾性率(E’)、耐破
壊特性、耐摩耗性等が低下することが知られている。こ
の欠点を改善するために、シランカップリング剤を配合
することが一般に行われているが、十分なものではな
い。特に、粘弾性物性である貯蔵弾性率は重要なゴム物
性であり、例えばタイヤトレッド等に用いる場合では貯
蔵弾性率が低下するとブロック剛性の低下を招き、操縦
安定性の低下につながる。しかし操縦安定性は、自動車
の高性能化に伴って、ますます重要になってきている。
【0004】無機充填剤配合ゴムの省燃費性を損なわず
に操縦安定性を向上させる方法として、樹脂を添加する
方法が特許文献1や特許文献2等に開示されている。し
かし、これらの樹脂とゴムとの相溶性は不十分であり、
加硫ゴムの表面荒れが生じる等の問題を有している。
【0005】また、特許文献3には重合性不飽和結合と
特定の官能基を有する化合物を含有するゴム組成物が開
示されているが、これらの化合物では貯蔵弾性率を向上
させる効果は不十分である。
【0006】
【特許文献1】特開2000−80205号公報
【特許文献2】特開2000−290433号公報
【特許文献3】特開2002−179841号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、無機
充填剤配合ゴムにおける従来の問題を解決し、無機充填
剤配合ゴムの表面荒れがなく、かつ貯蔵弾性率を向上さ
せることによって、操縦安定性を向上させることができ
る、無機充填剤配合ゴム用貯蔵弾性率向上剤を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、同一分子内
に、ゴムに対する反応基Aを1個以上、無機充填剤に対
する吸着基Bを2個以上有する化合物(以下本発明の化
合物という)を有効成分とする、無機充填剤配合ゴム用
貯蔵弾性率向上剤を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の化合物は、同一分子内
に、ゴムに対する反応基Aを1個以上、無機充填剤に対
する吸着基Bを2個以上有する化合物である。
【0010】本発明の化合物において、ゴムに対する反
応基Aは、2重結合、特に2重結合を活性化させる基を
有する2重結合から選ばれる基が好ましく、非芳香族共
役2重結合、及び2重結合に隣接してカルボニル基、カ
ルボキシル基、オキシカルボニル基又はアミド基を持つ
2重結合から選ばれる1種以上の基が更に好ましい。こ
こで、2重結合に隣接して上記基を持つ2重結合とは、
2重結合の両端又は一方に上記基を有する2重結合を意
味する。また無機充填剤に対する吸着基Bとしては、カ
ルボキシル基が好ましい。
【0011】本発明の化合物としては、特に、反応基A
が、好ましくはマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ア
クリル酸、メタクリル酸又はソルビン酸から選ばれる不
飽和カルボン酸から誘導される基、更に好ましくはマレ
イン酸、フマル酸、イタコン酸から誘導される基、特に
好ましくはマレイン酸から誘導される基であり、吸着基
Bがカルボキシル基である化合物が好ましい。
【0012】また、本発明の化合物は、引火点が高く、
取扱上の安全性や耐発煙性の観点から、分子量が250
以上が好ましく、250〜5000が更に好ましく、2
50〜3000が特に好ましい。
【0013】本発明の化合物は、更にオキシアルキレン
基(アルキレン基の炭素数2〜8、好ましくは2〜4)
を有することが、ゴムとの相溶性を向上させたり、無機
充填剤との親和性を向上させる観点から好ましい。オキ
シアルキレン基の平均付加モル数は、ゴムに対する反応
基A 1個当たり1〜30モルが好ましく、1〜20モ
ルが更に好ましく、2〜15モルが特に好ましい。
【0014】本発明の化合物の具体例としては、トリメ
リット酸、ピロメリット酸、クエン酸等のポリカルボン
酸のモノ((メタ)アクリロイルオキシアルキル)エス
テル(ここで、(メタ)アクリロイルは、メタクリロイ
ル又はアクリロイルを示す。);マレイン酸モノリンゴ
酸エステル等の不飽和カルボン酸とオキシカルボン酸と
の(ポリ)エステル;エチレングリコール、ヘキサンジ
オール、シクロヘキサンジメタノール等のジオールと、
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボ
ン酸との両末端にカルボキシル基を有するエステル;N
−(2−カルボキシエチル)マレアミド酸等のN−(カ
ルボキシアルキル)マレアミド酸;式(I)、(II)又は
(III)で表される化合物等が挙げられる。
【0015】
【化4】
【0016】〔式中、A1、A2及びA3は、これらのう
ち一つが式 −(R1O)n−CO−CR2=CR3−R4 (ここで、R1は炭素数2〜4のアルキレン基、R2、R
3及びR4はそれぞれ独立に、水素原子又はメチル基、n
はオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜3
0、好ましくは1〜20、更に好ましくは2〜15の数
である)で表される基で、残りは水素原子である。〕
【0017】
【化5】
【0018】〔式中、R5、R6及びR7はそれぞれ独立
に、炭素数2〜4のアルキレン基であり、m1、m2及び
3はそれぞれオキシアルキレン基の平均付加モル数を
示す数で、m1+m2+m3が0〜90、好ましくは3〜
60、更に好ましくは6〜45となる数である。〕
【0019】
【化6】
【0020】〔式中、R8は、式−R9O−(R9は炭素
数2〜36のアルキレン基、アルケニレン基又は2価の
芳香族炭化水素基である)で示される基、式−(R
10O)s−(R10は炭素数2〜4のアルキレン基、sは
オキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜60、
好ましくは2〜40、更に好ましくは4〜30の数であ
る)で示される基、式−CH2CH(OH)CH2O−で
示される基又は式−(R11O−CO−R12−COO−)
t−R11O−{R11は炭素数2〜18のアルキレン基、
アルケニレン基又は2価の芳香族炭化水素基あるいは式
−(R13O)u−R13−(R13は炭素数2〜4のアルキ
レン基、uはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示
す1〜30、好ましくは1〜20、更に好ましくは2〜
15の数である)で示される基、R12は炭素数2〜18
のアルキレン基、アルケニレン基又は2価の芳香族炭化
水素基、tは平均値で1〜30、好ましくは1〜20、
更に好ましくは1〜15の数である}で示される基であ
る。〕 これらの化合物の中では、多塩基酸の部分エステルが好
ましく、式(I)、(II)又は(III)で表される化合物か
ら選ばれる化合物が更に好ましい。
【0021】式(I)で表される化合物の具体例として
は、トリメリット酸モノ(2−(メタ)アクリロイルオ
キシエチル)エステル、トリメリット酸モノ[2−(2
−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)エチル]エス
テル、トリメリット酸モノ(ω−(メタ)アクリロイル
オキシポリオキシエチレン(10))エステル等のトリ
メリット酸モノ(ω−(メタ)アクリロイルオキシPO
A(n))エステル(ここで、(メタ)アクリロイル
は、メタクリロイル又はアクリロイルを示し、POA
(n)は、オキシエチレン又はオキシプロピレンが平均
1〜30モル付加したポリオキシエチレン(以下POE
と略記する)又はポリオキシプロピレン(以下POPと
略記する)を示す。)が挙げられる。
【0022】式(II)で表される化合物の具体例として
は、POE(8)グリセリントリマレエート、POE
(3)グリセリントリマレエート、POP(10)グリ
セリントリマレエート等のPOA(m)グリセリントリ
マレエート(ここで、POA(m)は、オキシエチレン
又はオキシプロピレンが平均0〜90モル付加したPO
E又はPOPを示す。)等が挙げられる。
【0023】式(III)で表される化合物の具体例として
は、グリセリンジマレエート;1,4−ブタンジオール
ジマレエート、1,6−ヘキサンジオールジマレエート
等のアルキレンジオールのジマレエート;1,6−ヘキ
サンジオールジフマレート等のアルキレンジオールのジ
フマレート;PEG200ジマレエート、PEG600
ジマレエート等のポリオキシアルキレングリコールのジ
マレエート(ここで、PEG200、PEG600と
は、それぞれ平均分子量200又は600のポリエチレ
ングリコールを示す);両末端にカルボキシル基を有す
るポリブチレンマレエート、両末端にカルボキシル基を
有するポリ(PEG200)マレエート等の両末端カル
ボン酸型ポリアルキレングリコール/マレイン酸ポリエ
ステル;両末端にカルボキシル基を有するポリブチレン
アジペートマレエート;PEG600ジフマレート等の
ポリオキシアルキレングリコールのジフマレート;両末
端にカルボキシル基を有するポリブチレンフマレート、
両末端にカルボキシル基を有するポリ(PEG200)
フマレート等の両末端カルボン酸型ポリアルキレングリ
コール/フマル酸ポリエステル等が挙げられる。
【0024】本発明の化合物の添加量は、ゴム100重
量部に対し、0.1〜10重量部が好ましく、0.5〜
6重量部が更に好ましい。また、本発明の貯蔵弾性率向
上剤中の有効成分(本発明の化合物)の含有量は、20
〜100重量%が好ましく、50〜100重量%が更に
好ましく、80〜100重量%が特に好ましい。
【0025】本発明の貯蔵弾性率向上剤は、ゴム成分1
00重量部に対して0.1〜10重量部添加した時の貯
蔵弾性率が、無添加のゴム成分の貯蔵弾性率に対する指
数で120以上であるものが、操縦安定性の観点から好
ましい。また、ゴム成分100重量部に対して0.1〜
10重量部添加した時のモジュラスが、無添加のゴム成
分のモジュラスに対する指数で150以下であるもの
が、耐摩耗性の観点から好ましい。
【0026】本発明の貯蔵弾性率向上剤が添加される無
機充填剤配合ゴムとは、ゴム100重量部に対し無機充
填剤を好ましくは10〜150重量部、更に好ましくは
15〜100重量部、特に好ましくは20〜80重量部
配合したものである。無機充填剤としては、シリカ、水
酸化アルミニウム、クレー、タルク、炭酸カルシウム、
ゼオライト等が挙げられ、ウェットグリップ性やゴム物
性を良好に保持する観点から、シリカ及び水酸化アルミ
ニウムが好ましく、特にシリカが好ましい。
【0027】カーボンブラックが更に存在する場合に
は、カーボンブラック量は任意に変量できる。カーボン
ブラック量は、ゴム100重量部に対し、好ましくは0
〜80重量部、より好ましくは0〜40重量部の範囲で
ある。カーボンブラックは、製造法により、チャンネル
ブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック及
びサーマルブラック等に分類されるが、いずれのものも
用いることができる。
【0028】本発明において、ゴムとしては、スチレン
ブタジエンゴム(SBR)、天然ゴム(NR)、ポリイ
ソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、
アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプ
レンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)等が挙げら
れ、ジエン系ゴム、特に天然ゴム、SBRが好ましい。
これらのゴムは1種以上を用いることができる。
【0029】本発明の貯蔵弾性率向上剤を無機充填剤配
合ゴムに添加することによって、無機充填剤配合ゴムの
貯蔵弾性率を向上させることができるが、この際、補強
充填剤であるシランカップリング剤等の他の添加剤を併
用することが好ましい。
【0030】シランカップリング剤としては、例えば、
ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフ
ィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラ
スルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピ
ル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリル
エチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシ
リルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシ
シリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキ
シシリルプロピル)トリスルフィド、3−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルト
リエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル
トリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−
メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルメチルジエトキシシラン、3−トリメトキシ
シリルプロピル−N,N−ジメチルカルバモイルテトラ
スルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチ
アゾリルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプ
ロピルメタクリロイルモノスルフィド等が挙げられ、こ
れらの1種以上を用いることができる。
【0031】シランカップリング剤の添加量は、ゴム1
00重量部に対し、1〜20重量部が好ましく、5〜1
5重量部が更に好ましい。
【0032】本発明の貯蔵弾性率向上剤の添加方法は、
特に限定されず、ゴム成分に通常の混練機、例えばバン
バリーミキサー、ロール、インテンシブミキサー等を用
いて、添加混合することができる。また、加硫促進剤、
加硫剤等、通常ゴムに配合される薬剤はもちろん、必要
に応じて着色剤、紫外線吸収剤、汎用の可塑剤(フタル
酸系、トリメリット酸系、リン酸系、エポキシ系等)等
も適宜添加することができる。
【0033】
【実施例】実施例1〜12及び比較例1〜5 下記に示す本発明の貯蔵弾性率向上剤1〜12、又は比
較添加剤1〜4を用い、表1及び表2に示す各成分を、
表1及び表2に示す配合割合で混合して、ゴム組成物を
調製した。調製にはバンバリーミキサー及びロールミキ
サーを用いた。加硫は温度165℃で行い、加硫時間は
キュラストT90値(分)×1.5倍で規定した。
【0034】これらのゴム組成物それぞれにおいて、加
硫後ゴム物性の指標として、下記方法で動的粘弾性測定
試験、引張り試験及び表面荒れの評価を行った。その結
果も表1及び表2に示した。
【0035】<貯蔵弾性率向上剤及び比較添加剤>以下
の各剤において、POE(n)は、オキシエチレンがnモル付
加したポリオキシエチレンを示し、POP(n)は、オキシプ
ロピレンがnモル付加したポリオキシプロピレンを示
す。 貯蔵弾性率向上剤1:マレイン酸モノリンゴ酸エステル 貯蔵弾性率向上剤2:エチレングリコールジマレエート 貯蔵弾性率向上剤3:1,6−ヘキサンジオールジマレエ
ート 貯蔵弾性率向上剤4:N−(2−カルボキシエチル)マレ
アミド酸 貯蔵弾性率向上剤5:トリメリット酸モノ(ω−アクリ
ロイルオキシPOE(10))エステル 貯蔵弾性率向上剤6:トリメリット酸モノ(2−メタク
リロイルオキシエチル)エステル 貯蔵弾性率向上剤7:トリメリット酸モノ(ω−メタク
リロイルオキシPOP(9))エステル 貯蔵弾性率向上剤8:POE(8)グリセリントリマレエート 貯蔵弾性率向上剤9:グリセリンジマレエート 貯蔵弾性率向上剤10:ポリブチレンマレエート{式(II
I)中、R8が式−(R11O−CO−R12−COO−)t−R11O−
で示される基で、R11がブチレン基、R12が−CH=CH
−、tが4の化合物} 貯蔵弾性率向上剤11:ポリ(PEG200)マレエート{式(II
I)中、R8が式−(R11O−CO−R12−COO−)t−R11O−
で示される基で、R11が式−(R13O)u−R13−で示され
る基で、R13がエチレン基、uが3.5で、R12が−CH=CH
−、tが4の化合物} 貯蔵弾性率向上剤12:ポリブチレンアジペートマレエー
ト{式(III)中、R8が式−(R11O−CO−R12−COO−)t
−R11O−で示される基で、R11がブチレン基、R1 2がブ
チレン基、tが4の化合物} 比較添加剤1:マレイン酸ジエチル 比較添加剤2:カプリル酸 比較添加剤3:コハク酸モノ(2−メタクリロイルオキ
シエチル) 比較添加剤4:ビスマレイミドトリアジン樹脂、三菱ガ
ス化学(株)製、BT−2680を粉砕して使用 <動的粘弾性測定試験>アイティー計測制御(株)製D
VA−200を用いて行い、測定はJIS K7198
に基づき、試験片は長さ20mm×幅5mm×厚さ約2
mmのものを用い、試験温度−80〜100℃、歪率2
%、周波数50Hz、昇温速度5℃/分で行った。60
℃における貯蔵弾性率(E’)の値を、対照物(比較例
1)と対比した指数として表1及び表2に示した。貯蔵
弾性率(E’)の指数が大きいほどゴム物性として良好
であることを示す。
【0036】<引張り試験>JIS K6301 第3
項の方法に従って行い、対照物(比較例1)と対比した
指数で示した。試験片はダンベル状3号形を用い、試験
温度25℃で測定を行った。300%モジュラス指数が
大きいほどモジュラスが高いことを示す。
【0037】<表面荒れ評価>テストピース(縦200
mm×幅150mm×厚さ約2mm)の表面状態を肉眼
で観察し、下記基準で評価した。尚、表面荒れがないこ
とは、貯蔵弾性率向上剤とゴムとの相溶性が優れている
ことを示す。
【0038】 ○:全くキズ、凹みが見られない △:キズ、凹みが若干見られる ×:キズ、凹みがかなり見られる
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】*1:ジェイエスアール(株)製 *2:東海カーボン(株)製 シースト300 *3:日本シリカ工業(株)製 ニップシールVN3 *4:ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラ
スルフィド *5:N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールス
ルフェンアミド *6:N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニ
ル−フェニレンジアミン *7:実施例1〜12、比較例2〜5は比較例1に対す
る指数(実施例1〜12、比較例2〜5の測定値/比較
例1の測定値×100)
【0042】
【発明の効果】本発明の貯蔵弾性率向上剤により、無機
充填剤配合ゴムの表面荒れがなく、かつ貯蔵弾性率を向
上させることができ、操縦安定性を向上させることがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 71/02 C08L 71/02 // C07C 69/60 C07C 69/60 69/76 69/76 Z (72)発明者 西 勲 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 Fターム(参考) 4H006 AA03 AB48 BJ50 BP10 BS10 BS30 4J002 AC011 AC031 AC061 AC071 AC081 AC091 BB181 CH052 DE147 DE237 DJ007 DJ017 DJ037 DJ047 EF066 EH106 EH146 FD010 FD017 FD200 FD202 FD206 GN01 4J005 AA11 AA12 BA00 BD02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一分子内に、ゴムに対する反応基Aを
    1個以上、無機充填剤に対する吸着基Bを2個以上有す
    る化合物(以下本発明の化合物という)を有効成分とす
    る、無機充填剤配合ゴム用貯蔵弾性率向上剤。
  2. 【請求項2】 ゴムに対する反応基Aが、非芳香族共役
    2重結合、及び2重結合に隣接してカルボニル基、カル
    ボキシル基、オキシカルボニル基又はアミド基を持つ2
    重結合から選ばれる1種以上の基である、請求項1記載
    のゴム用貯蔵弾性率向上剤。
  3. 【請求項3】 無機充填剤に対する吸着基Bが、カルボ
    キシル基である、請求項1又は2記載のゴム用貯蔵弾性
    率向上剤。
  4. 【請求項4】 反応基Aが、マレイン酸、フマル酸、イ
    タコン酸、アクリル酸、メタクリル酸又はソルビン酸か
    ら選ばれる不飽和カルボン酸から誘導される基であり、
    吸着基Bがカルボキシル基である、請求項1〜3のいず
    れかの項記載のゴム用貯蔵弾性率向上剤。
  5. 【請求項5】 本発明の化合物が、更にオキシアルキレ
    ン基(アルキレン基の炭素数2〜8)を有するものであ
    る、請求項1〜4のいずれかの項記載のゴム用貯蔵弾性
    率向上剤。
  6. 【請求項6】 本発明の化合物が多塩基酸の部分エステ
    ルである、請求項1〜5のいずれかの項記載のゴム用貯
    蔵弾性率向上剤。
  7. 【請求項7】 本発明の化合物が、式(I)、(II)又は
    (III)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種で
    ある、請求項1〜6のいずれかの項記載のゴム用貯蔵弾
    性率向上剤。 【化1】 〔式中、A1、A2及びA3は、これらのうち一つが式 −(R1O)n−CO−CR2=CR3−R4 (ここで、R1は炭素数2〜4のアルキレン基、R2、R
    3及びR4はそれぞれ独立に、水素原子又はメチル基、n
    はオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜30
    の数である)で表される基で、残りは水素原子であ
    る。〕 【化2】 〔式中、R5、R6及びR7はそれぞれ独立に、炭素数2
    〜4のアルキレン基であり、m1、m2及びm3はそれぞ
    れオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す数で、m
    1+m2+m3が0〜90となる数である。〕 【化3】 〔式中、R8は、式−R9O−(R9は炭素数2〜36の
    アルキレン基、アルケニレン基又は2価の芳香族炭化水
    素基である)で示される基、式−(R10O)s−(R10
    は炭素数2〜4のアルキレン基、sはオキシアルキレン
    基の平均付加モル数を示す1〜60の数である)で示さ
    れる基、式−CH2CH(OH)CH2O−で示される基
    又は式−(R11O−CO−R12−COO−)t−R11
    −{R11は炭素数2〜18のアルキレン基、アルケニレ
    ン基又は2価の芳香族炭化水素基あるいは式−(R
    13O)u−R13−(R13は炭素数2〜4のアルキレン
    基、uはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1
    〜30の数である)で示される基、R12は炭素数2〜1
    8のアルキレン基、アルケニレン基又は2価の芳香族炭
    化水素基、tは平均値で1〜30の数である}で示され
    る基である。〕
  8. 【請求項8】 無機充填剤がシリカである、請求項1〜
    7のいずれかの項記載のゴム用貯蔵弾性率向上剤。
  9. 【請求項9】 ゴム成分100重量部に対して0.1〜
    10重量部添加した時の貯蔵弾性率が、無添加のゴム成
    分の貯蔵弾性率に対する指数で120以上である、請求
    項1〜8のいずれかの項記載のゴム用貯蔵弾性率向上
    剤。
  10. 【請求項10】 ゴム成分100重量部に対して0.1
    〜10重量部添加した時のモジュラスが、無添加のゴム
    成分のモジュラスに対する指数で150以下である、請
    求項1〜9のいずれかの項記載のゴム用貯蔵弾性率向上
    剤。
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