JP2003181622A - 砂型アルミニウム合金鋳物およびその鋳造方法 - Google Patents

砂型アルミニウム合金鋳物およびその鋳造方法

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JP2003181622A JP2001384816A JP2001384816A JP2003181622A JP 2003181622 A JP2003181622 A JP 2003181622A JP 2001384816 A JP2001384816 A JP 2001384816A JP 2001384816 A JP2001384816 A JP 2001384816A JP 2003181622 A JP2003181622 A JP 2003181622A
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利幸 本咲
Toshihisa Kanda
俊久 神田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】構造が複雑なアルミニウム合金鋳物に適し熱処
理によるブリスタ発生のない砂型鋳造に着目し、発泡金
属とアルミニウム合金とからなるシリンダライナ部を得
たシリンダブロックを円滑に鋳造することができる砂型
アルミニウム合金鋳物およびその鋳造方法を提供する。 【解決手段】連続通気孔を有するスリーブ状の発泡金属
2を砂型Kの支持中子K2に保持し、その支持中子内方
のシリンダライナ中心部K1を減圧装置3により減圧状
態にして、アルミニウム合金溶湯を砂型内に注湯し、発
泡金属にアルミニウム合金溶湯を積極的に含浸させて凝
固させることにより、発泡金属とアルミニウム合金とか
らなるシリンダライナ部が得られたシリンダブロックを
鋳造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、砂型により鋳造さ
れるアルミニウム合金鋳物およびその鋳造方法に関し、
特に、アルミ基複合材を部分的に得られるようにしたも
のに係わる。
【0002】
【従来の技術】一般に、小型ディーゼル機関やガソリン
機関などの内燃機関用シリンダブロックは、主としてア
ルミ合金で製造されている。そして、このようなシリン
ダブロックのシリンダライナ部では、ピストンリングの
激しい摺動により摩耗が発生するため、金型内に鋳鉄製
の円筒状のスリーブを保持して、アルミニウム合金溶湯
を高圧で注湯し凝固させて共鋳込みしたものをシリンダ
ライナ部に適用することで、シリンダライナ部の耐摩耗
性を確保するようにしている。
【0003】しかし、このようにスリーブを共鋳込みす
るものでは、鋳鉄製のスリーブとアルミニウム合金溶湯
とが密着し難いため、エンジン運転中にスリーブにズレ
が生じたり、ガスが抜けるといった問題が生じる。
【0004】そこで、従来、発泡金属や金属製メッシュ
などのように連続通気孔を有する円筒状の3次元網状構
造体を金型内に保持した状態で、アルミニウム合金溶湯
を金型内に圧力をかけて注湯し凝固させて共鋳込みした
後、耐摩耗性を図る上で熱処理により金属間化合物を生
成させたアルミ基複合材を、シリンダブロックのボア内
面(シリンダライナ部)などに適用することが行われて
いる。この場合、発泡金属は、発泡ウレタンにカーボン
を塗布して導通可能とした後にメッキを施し、高温に加
熱して発泡ウレタンのみを消失させることにより得られ
るものである。また、金属製メッシュは、プレス成形に
より層状に成形されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来製
法のようにアルミニウム溶湯を金型内に圧力をかけて注
湯する場合には、砂中子を使用できないことから、アル
ミニウム合金鋳物の形状に制限が加えられることにな
り、構造が複雑な内燃機関用シリンダブロックなどを鋳
造する際には大きな障害となる場合がある。
【0006】更に、発泡金属や金属製メッシュなどの三
次元網状構造体をアルミニウム合金溶湯で共鋳込みした
段階の材料をそのまま内燃機関用シリンダライナ部など
に適用すると、この内燃機関用シリンダライナ部に対し
て摺動するピストンリングなどの部材との激しい摺動に
より充分な耐摩耗性を得られないことから、共鋳込み後
の材料を熱処理して金属間化合物を生成させる必要があ
るが、ダイキャスト製法のようにアルミニウム溶湯を金
型内に高圧で注湯した材料では、鋳造時にアルミニウム
溶湯が多量のガスを巻込むために、鋳造後に熱処理を施
すと、巻込まれたガスの膨張により鋳物表面にブリスタ
ー欠陥が発生するという問題が起こる。
【0007】一方、砂中子を使用して複雑形状の物の鋳
造が可能な砂型鋳造において、従来のように三次元網状
構造体を型内に保持して共鋳込みを行う場合、溶湯の圧
力が低いため三次元網状構造体が抵抗となってアルミニ
ウム合金溶湯が三次元網状構造体の内方(砂型側)まで
含浸し難く、三次元網状構造体とアルミニウム合金とか
らなるアルミ基複合材を円滑に得ることができない。
【0008】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、構造が複雑なアルミ
ニウム合金鋳物に適し熱処理によるブリスター発生のな
い砂型鋳造に着目し、三次元網状構造体とアルミニウム
合金とからなるアルミ基複合材を部分的に得たアルミニ
ウム合金鋳物を円滑に鋳造することができる砂型アルミ
ニウム合金鋳物およびその鋳造方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係わる発明が講じた解決手段は、砂型に
よりアルミニウム合金鋳物を鋳造する鋳造方法として、
連続通気孔を有する三次元網状構造体を砂型の保持部に
保持し、その保持部の反三次元網状構造体側を減圧状態
にして、アルミニウム合金溶湯を砂型内に注湯し、上記
三次元網状構造体にアルミニウム合金溶湯を含浸させて
凝固させることにより、三次元網状構造体とアルミニウ
ム合金とからなるアルミ基複合材が部分的に得られたア
ルミニウム合金鋳物を鋳造させている。
【0010】この特定事項により、連続通気孔を有する
三次元網状構造体が砂型の保持部に保持されているの
で、アルミニウム合金溶湯が砂型内に注湯されると、保
持部の反三次元網状構造体側が減圧状態となっているこ
とにより、砂型内の空気が保持部を介して反三次元網状
構造体側に導かれることになる。このため、砂型内に注
湯されたアルミニウム合金溶湯は、三次元網状構造体が
抵抗となることなく三次元網状構造体の内方まで積極的
に含浸し、三次元網状構造体とアルミニウム合金とから
なるアルミ基複合材を円滑に得ることが可能となる。
【0011】しかも、砂型内にアルミニウム合金を注湯
してアルミニウム合金鋳物が鋳造されることにより、型
内からの取り出しを考慮してアルミニウム合金鋳物の形
状に制限が加えられることはなく、構造が複雑な内燃機
関用のシリンダブロックなどの砂型アルミニウム合金鋳
物を円滑に鋳造することが可能となる。
【0012】更に、砂型でアルミニウム合金鋳物を鋳造
することにより、鋳造時にアルミニウム溶湯が巻込むガ
ス量が少なくなるため、鋳造後に熱処理を施した場合に
もブリスター欠陥という問題が発生しなくなり、必要に
応じて共鋳込み後の材料に熱処理を施して金属間化合物
を生成することにより耐摩耗性を向上させることが可能
となる。
【0013】ここで、請求項2のもののように、砂型内
において保持部と隣接する隣接部に、その保持部の反三
次元網状構造体側を気密するようにコーティングを施し
ている場合には、砂型内での保持部から隣接部への減圧
漏れが回避され、保持部の反三次元網状構造体側を確実
に減圧状態にすることが可能となる。
【0014】そして、請求項3のもののように、上記請
求項1または請求項2に記載の砂型アルミニウム合金鋳
物の鋳造方法により鋳造された砂型アルミニウム合金鋳
物を、アルミ基複合材よりなる内燃機関用シリンダライ
ナ部を得るアルミニウム合金製シリンダブロックに適用
させた場合には、三次元網状構造体とその内方まで含浸
したアルミニウム合金とからなるアルミ基複合材によっ
て内燃機関用シリンダライナ部が円滑に得られたアルミ
ニウム合金製シリンダブロックが鋳造されることにな
る。このため、発泡金属または金属メッシュなどの三次
元網状構造体とアルミニウム合金との密着性が良好なも
のとなって剥離などの発生が確実に防止され、エンジン
運転中に生じるスリーブのズレやガス抜けを確実に防止
することが可能となる。
【0015】しかも、砂型鋳造によってアルミ基複合材
によりなる内燃機関用シリンダライナ部が円滑に得られ
たアルミニウム合金製シリンダブロックが鋳造されるこ
とにより、構造が複雑な内燃機関用のシリンダブロック
を円滑に鋳造することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0017】図1は本発明の実施形態に係わるアルミ基
複合材がシリンダライナ部に適用されたエンジンのシリ
ンダブロックを示している。
【0018】図1において、エンジン1(内燃機関)の
シリンダブロック11は、アルミニウム合金により製造
され、その内燃機関用シリンダライナとしてのシリンダ
ライナ部12がステンレス材とアルミニウム合金とのア
ルミ基複合材により成形されている。
【0019】ここで、アルミ基複合材によりシリンダラ
イナ部12を成形する製造方法の一例を図2ないし図6
に基づいて説明する。
【0020】まず、図2および図3に示すように、連続
通気孔を有する三次元網状構造体として、ステンレス材
よりなるスリーブ状(円筒状)の発泡金属2を用意す
る。この発泡金属2は、発泡ウレタンにカーボンを塗布
して導通可能とした後にメッキを施し、高温に加熱して
発泡ウレタンのみを消失させることにより得られ、この
ようにして得られた発泡金属2を、シリンダライナ部1
2に対応するように、プレス成形により所定の体積率に
調整してスリーブ状に成形する。この場合、発泡金属2
としては、その半径方向の厚みが0.5mm〜5mmの
範囲に設定されたものが使用される。また、発泡金属2
の体積率は、10%〜30%がよく、10%未満では耐
摩耗性が得られず、30%を越えると鋳造時に充分な溶
湯浸透性が得られないからである。
【0021】次いで、図4に示すように、予め成形され
た砂型K内に発泡金属2を保持する。具体的には、中空
状のシリンダライナ中心部K1の周囲を囲むように凸状
に成形された円筒状の支持中子K2に発泡金属2を保持
する。この場合、支持中子K2の上面には、発泡金属2
の上部開口を塞ぐように冷し金Gが設置されている。な
お、図4中、K3は冷却水経路などを成形するための中
子、K4はクランクケースを成形するためのクランクケ
ース中子である。
【0022】その後、支持中子K2の反発泡金属2側、
つまりシリンダライナ中心部K1内を減圧装置3により
減圧状態にする。具体的には、減圧装置3は、減圧ポン
プ31と、この減圧ポンプ31の上流側に連結された減
圧タンク32と、この減圧タンク32に下流端が連結さ
れ、砂型K内を介して上流端がシリンダライナ中心部K
1内にそれぞれ開口する銅パイプ33とを備えている。
また、砂型K内において支持中子K2と隣接する隣接部
としてのクランクケース中子K4の外側部分には、その
支持中子K2内側のシリンダライナ中心部K1を気密す
るように糊状のコーティング剤4が塗布されている。
【0023】そして、減圧装置3によってシリンダライ
ナ中心部K1内を減圧状態にしながら、砂型Kの注湯口
K5,K5よりアルミニウム合金溶湯を砂型K内に注湯
する。この注湯口K5,K5は、砂型Kの上面にそれぞ
れ開口し、砂型Kの下端部まで延びる注湯経路K6を介
してアルミニウム合金溶湯が砂型Kの下端部より注湯さ
れるようになっている。このとき、砂型K内に注湯され
たアルミニウム合金溶湯は、減圧装置3によるシリンダ
ライナ中心部K1内の減圧作用によって、発泡金属2の
連続通気孔を介して内方(図4中矢印で示す)に積極的
に含浸する。この場合、アルミニウム合金溶湯の発泡金
属2内への含浸は、図5に示すように、発泡金属2の連
続通気孔の孔半径に対するシリンダライナ中心部K1内
での減圧度の特性によって、その可否が決定されてい
る。
【0024】この場合、注湯口K5より注湯されるアル
ミニウム合金溶湯としてはAA規格357合金が適用さ
れ、温度730°C〜750°Cに加温されて砂型K内
に注湯される。
【0025】その後、砂型K内に注湯されたアルミニウ
ム合金溶湯が凝固するまで待機した後、砂型Kを型開き
し、図6に示すように、シリンダライナ部12がステン
レス材とアルミニウム合金とのアルミ基複合材により成
形されたシリンダブロック11を得る。
【0026】このように、連続通気孔を有する発泡金属
2が砂型Kの支持中子K2に保持されているので、アル
ミニウム合金溶湯が砂型K内に注湯されると、支持中子
K2内方のシリンダライナ中心部K1が減圧装置3によ
り減圧状態となっていることにより、砂型K内の空気が
支持中子K2を介してシリンダライナ中心部K1(反発
泡金属2側)に導かれることになる。このため、砂型K
内に注湯されたアルミニウム合金溶湯は、減圧装置3に
よるシリンダライナ中心部K1での減圧作用によって、
発泡金属2が抵抗となることなく発泡金属2の内方まで
積極的に含浸し、発泡金属2とアルミニウム合金とから
なるアルミ基複合材を円滑に得ることができる。
【0027】その上、砂型鋳造によってアルミ基複合材
よりなるシリンダライナ部12が円滑に得られたアルミ
ニウム合金製のシリンダブロック11が鋳造されること
になり、型内からの取り出しを考慮してアルミニウム合
金鋳物の形状に制限が加えられることはなく、構造が複
雑なシリンダブロック11を円滑に鋳造することができ
る。
【0028】更に、発泡金属2などの三次元網状構造体
をアルミニウム合金溶湯で共鋳込みする場合に必要であ
った共鋳込み後の材料の熱処理が不要となり、熱処理に
よる発泡金属2内部でのブリスターの発生を確実に防止
することができる。しかも、ステンレスよりなる発泡金
属2によって、シリンダライナ部12の耐摩耗性が向上
し、鋳造後の熱処理により金属間化合物を生成しなくと
も、鋳鉄製シリンダライナ材よりも良好な耐摩耗性を得
ることができる。
【0029】加えて、砂型K内において支持中子K2と
隣接するクランクケース中子K4の外側部分に、その支
持中子K2内側のシリンダライナ中心部K1を気密する
ように糊状のコーティング剤4が塗布されているので、
砂型K内での支持中子K2からクランクケース中子K4
外への減圧漏れが回避され、支持中子K2内側のシリン
ダライナ中心部K1を確実に減圧状態にすることができ
る。
【0030】<他の実施形態>なお、本発明は、上記実
施形態に限定されるものではなく、その他種々の変形例
を包含している。例えば、上記実施形態では、ステンレ
ス材よりなる発泡金属2とアルミニウム合金溶湯とを共
鋳込みしてシリンダライナ部12を得たが、連続通気孔
を有するメッシュ構造体としてのステンレス製メッシュ
や、連続通気孔を有するセラミック製メッシュなどの三
次元網状構造体を砂型内の支持中子に保持して、アルミ
ニウム合金溶湯を注湯し凝固させることにより、アルミ
基複合材よりなるシリンダライナ部が得られ他シリンダ
ブロックが鋳造されるようにしても良い。この場合にお
いても、連続通気孔を有するステンレス製メッシュやセ
ラミック製メッシュの内部にアルミニウム合金溶湯が含
浸するので、減圧装置3によるシリンダライナ中心部で
の減圧作用によって、ステンレス製メッシュまたはセラ
ミック製メッシュが抵抗となることなくステンレス製メ
ッシュまたはセラミック製メッシュの内方まで積極的に
含浸し、ステンレス製メッシュまたはセラミック製メッ
シュとアルミニウム合金とからなるアルミ基複合材を円
滑に得ることができる。更に、ステンレス製メッシュま
たはセラミック製メッシュとアルミニウム合金との密着
性も良好なものとなり、剥離などの発生が確実に防止さ
れ、エンジン運転中に生じるスリーブのズレやガス抜け
を確実に防止することができる上、ステンレス製メッシ
ュまたはセラミック製メッシュによってアルミニウム合
金とのアルミ基複合材の耐摩耗性が向上し、鋳造後の熱
処理により金属間化合物を生成しなくとも、鋳鉄製シリ
ンダライナ材よりも良好な耐摩耗性を同様に得ることが
できることになる。なお、特にステンレス製メッシュ
は、プレス成形により成形され、ワイヤ径が0.1mm
〜0.3mm、半径方向の厚さが0.5mm〜5mmの
ものが適用される。
【0031】また、上記実施形態では、シリンダライナ
部への適用例を示したが、シリンダブロック、シリンダ
ヘッド、ギヤケース、油圧シリンダなど耐摩耗性が必要
となる他のアルミニウム合金鋳造部品へ適用した場合に
おいても、同様の効果が得られる。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1におけ
る砂型アルミニウム合金鋳物の鋳造方法によれば、砂型
の保持部に支持した連続通気孔を有する三次元網状構造
体に対し、その保持部の反三次元網状構造体側での減圧
状態によってアルミニウム合金溶湯を積極的に含浸させ
ることで、三次元網状構造体とアルミニウム合金とから
なるアルミ基複合材を円滑に得ることができる上、構造
の複雑な内燃機関用のシリンダブロックなどの砂型アル
ミニウム合金鋳物を円滑に鋳造することができる。しか
も、砂型で鋳造することにより、共鋳込み後の熱処理を
施した場合においてもブリスターを発生させることな
く、必要に応じて熱処理を施して金属間化合物を生成さ
せることにより耐摩耗性を向上させることができる。
【0033】本発明の請求項2における砂型アルミニウ
ム合金鋳物の鋳造方法によれば、砂型内において保持部
と隣接する隣接部にコーティングを施すことで、砂型内
での保持部から隣接部への減圧漏れを回避し、保持部の
反三次元網状構造体側を確実に減圧状態にすることがで
きる。
【0034】更に、本発明の請求項3における砂型アル
ミニウム合金鋳物によれば、上記請求項1または請求項
2に記載の砂型アルミニウム合金鋳物の鋳造方法により
鋳造した砂型アルミニウム合金鋳物を、アルミ基複合材
よりなる内燃機関用シリンダライナ部を得るアルミニウ
ム合金製シリンダブロックに適用させることで、アルミ
基複合材よりなる内燃機関用シリンダライナ部を円滑に
得ることができる上、三次元網状構造体とアルミニウム
合金との良好な密着性によってエンジン運転中に生じる
スリーブのズレやガス抜けを確実に防止することができ
る。しかも、砂型鋳造によって構造の複雑な内燃機関用
のシリンダブロックを円滑に鋳造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わるアルミ基複合材が適
用されたエンジンのシリンダブロックのシリンダライナ
部付近を上方から見た平面図である。
【図2】スリーブ状に成形した発泡金属の斜視図であ
る。
【図3】発泡金属の一部拡大図である。
【図4】アルミ基複合材の製造方法において使用される
砂型の断面図である。
【図5】発泡金属の連続通気孔の孔半径に対するシリン
ダライナ中心部内での減圧度の特性を示す特性図であ
る。
【図6】シリンダライナ部の一部分を拡大した断面図で
ある。
【符号の説明】
11 シリンダブロック(アルミニウム合金鋳
物) 12 シリンダライナ部(アルミ基複合材) 2 発泡金属(三次元網状構造体) K 砂型 K1 シリンダライナ中心部(反三次元網状構
造体側) K2 支持中子(保持部) K4 クランクケース中子(隣接部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G024 AA26 AA27 FA06 GA01 HA05 HA07 4E093 KB02 QA01 QB03 UA03 UA08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砂型によりアルミニウム合金鋳物を鋳造
    する鋳造方法であって、 連続通気孔を有する三次元網状構造体を砂型の保持部に
    保持し、その保持部の反三次元網状構造体側を減圧状態
    にして、アルミニウム合金溶湯を砂型内に注湯し、上記
    三次元網状構造体にアルミニウム合金溶湯を含浸させて
    凝固させることにより、三次元網状構造体とアルミニウ
    ム合金とからなるアルミ基複合材が部分的に得られたア
    ルミニウム合金鋳物を鋳造することを特徴とする砂型ア
    ルミニウム合金鋳物の鋳造方法。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載の砂型アルミニウム
    合金鋳物の鋳造方法において、 砂型内において保持部と隣接する隣接部は、その保持部
    の反三次元網状構造体側を気密するようにコーティング
    が施されていることを特徴とする砂型アルミニウム合金
    鋳物の鋳造方法。
  3. 【請求項3】 上記請求項1または請求項2に記載の砂
    型アルミニウム合金鋳物の鋳造方法により鋳造されて、
    アルミ基複合材よりなる内燃機関用シリンダライナ部を
    得るアルミニウム合金製シリンダブロックに適用されて
    いることを特徴とする砂型アルミニウム合金鋳物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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