JP2003178886A - 有機el素子およびその製造方法 - Google Patents

有機el素子およびその製造方法

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JP2003178886A
JP2003178886A JP2001374255A JP2001374255A JP2003178886A JP 2003178886 A JP2003178886 A JP 2003178886A JP 2001374255 A JP2001374255 A JP 2001374255A JP 2001374255 A JP2001374255 A JP 2001374255A JP 2003178886 A JP2003178886 A JP 2003178886A
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cathode
alloy
layer
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JP2001374255A
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Koichi Miyashita
耕一 宮下
Tetsuya Kato
哲弥 加藤
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Denso Corp
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Denso Corp
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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/17Passive-matrix OLED displays
    • H10K59/173Passive-matrix OLED displays comprising banks or shadow masks

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  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間にわたって上下電極の短絡を抑制し、
発光特性を維持できるような有機EL素子を提供する。 【解決手段】 ガラス基板1の一面上に、下部電極とし
ての陽極2、有機材料からなる発光層3を含む有機層3
〜6および金属からなる上部電極としての陰極8が順次
積層されてなる有機EL素子において、陰極8の真応力
が−500MPa以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機EL(エレク
トロルミネッセンス)素子およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】有機EL素子は、基板の一面上に、下部
電極、有機材料からなる発光層を含む複数の有機層およ
び金属からなる上部電極を順次成膜し、積層してなる。
ここで、有機層全体の厚さが約0.2μm以下と薄膜で
あるために、厚み方向に生じる微小欠陥を通じて上下電
極が短絡してしまうという問題があった。
【0003】特に、下部電極および上部電極を複数の帯
状の電極パターンとし、上下の電極が交差する部分を画
素として構成するようにしたパッシブマトリクス(単純
マトリクス)の素子では、画素の1箇所が短絡すると、
ライン上に暗線が生じるという重大な欠陥が発生する。
【0004】このような上下電極の短絡の問題に対して
は、特開平11−40346号公報に記載されているよ
うに、有機EL素子全体を封止して外気を遮断し、素子
を覆う雰囲気を乾燥した不活性ガスに微量の酸素を混合
することで、欠陥を不導体化させ、短絡が起きないよう
にした構造が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来公報
について、本発明者等が検討したところ、有機EL素子
を駆動させたときの素子自身の発熱や高温下での放置に
より、素子の形態が変化するために、長時間の作動中に
上記短絡が発生してしまうことがわかった。
【0006】つまり、上記従来公報の構造では、長時間
の作動や高温環境にさらされることにより、有機層にお
いて欠陥が成長したり、増加したりするため、欠陥の不
導体化には限界があり、短絡の防止には不十分である。
特に、80℃を超えるような素子温度に対して、短絡の
発生が顕在化することから、自動車に搭載する場合等、
高温で高輝度を要する環境下では使用することができな
い。
【0007】また、有機層の上に位置する上部電極に着
目して、発光特性やダークスポットを低減し、有機EL
素子の信頼性を向上させようとした例としては、特開平
11−26169号公報に記載のものがある。このもの
は、上部電極である陰極を、スパッタ法にて成膜された
ナトリウムおよび/またはカリウムの合金としている。
【0008】しかし、このものにおいては、上部電極は
スパッタ法にて成膜されるため、有機層との密着性には
優れるが、有機層にプラズマダメージが発生し、それに
よって有機層に欠陥が生じやすくなる。そのため、有機
層に発生した欠陥を介してリーク電流が流れやすくな
り、短絡が発生しやすいという問題がある。
【0009】本発明は上記問題に鑑み、長期間にわたっ
て上下電極の短絡を抑制し、発光特性を維持できるよう
な有機EL素子およびその製造方法を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、鋭意検討した結果、長時間作動または高温環境下に
おける上下電極の短絡は、上部電極に生じるヒロックと
関連することを見出した。ここで、ヒロックとは、IC
の分野等でも知られているように、金属膜において応力
(特に圧縮応力)を解放するときに発生する突起のこと
である。
【0011】この上部電極にヒロックが発生すると、そ
のヒロック部分の下に位置する有機層にボイドが発生す
る(図3ないし図6参照)ことを実験的に見出した。そ
して、このボイドに電界集中が起こる等により上下電極
の短絡が発生すると考えられる。
【0012】これは、従来の上部電極では、圧縮応力と
しての真応力が大きいことから、長時間作動または高温
環境下において、上部電極にヒロックが発生し、それに
伴って有機層が上部電極から大きい圧縮応力を受けて形
態変化を起こすため、有機層においてボイドが発生する
と考えられる。
【0013】そこで、上部電極の真応力すなわち圧縮応
力がどの程度小さければ、上部電極のヒロックを防止
し、その下の有機層におけるボイドの発生を防止できる
かを、実験的に検討した。その結果、上部電極の真応力
が所定範囲であれば、上部電極のヒロックならびに有機
層のボイド発生を防止し、長期間にわたって上下電極の
短絡を抑制できることを見出した。
【0014】請求項1に記載の発明は、上記した本発明
者等の検討結果に基づいてなされたものであり、基板
(1)の一面上に、下部電極(2)、有機材料からなる
発光層を含む有機層(3、4、5、6)および金属から
なる上部電極(8)が順次積層されてなる有機EL素子
において、上部電極の真応力が−500MPa以上であ
ることを特徴とする。
【0015】本発明のように、上部電極(8)をその真
応力が−500MPa以上であるものにすることによっ
て、上部電極のヒロックならびに有機層のボイド発生
が、初期的および長時間作動、高温環境下において防止
できることが実験的にわかった。したがって、本発明に
よれば、長期間にわたって上下電極の短絡を抑制し、発
光特性を維持できるような有機EL素子を提供すること
ができる。
【0016】ここで、有機EL素子においては、有機層
を構成する有機材料は、通常、蒸着法にて成膜される
が、その場合、蒸着時に溶解を経て蒸発の形態にて飛ぶ
蒸発性材料と、蒸着時に昇華の形態にて飛ぶ昇華性材料
とに大別される。そして、昇華性材料の方が粒子間の結
合エネルギーが小さいため、比較的ボイドが生じやす
い。
【0017】その点、上記請求項1の発明は、請求項2
に記載の有機EL素子のように、有機層(3〜6)を構
成する有機材料の少なくとも一つが、昇華性材料である
場合であっても、有機層におけるボイド発生を防止する
ことができ、上記した効果を発揮することができる。
【0018】さらに、請求項3に記載の発明のように、
有機層(3〜6)のうち上部電極(8)の最も近くに位
置する層(6)を構成する有機材料が昇華性材料である
場合であっても、上記請求項1の発明の効果は適切に発
揮される。
【0019】また、請求項4に記載の発明では、基板
(1)の一面上に、下部電極(2)、有機材料からなる
発光層を含む有機層(3、4、5、6)および金属から
なる上部電極(8)が順次積層されてなる有機EL素子
において、上部電極は、AlもしくはAl合金を主成分
としてCuを含有するものであることを特徴とする。
【0020】本発明のように、上部電極(8)をAlも
しくはAl合金を主成分としてCuを含有するものにす
ることによって、上部電極の真応力を−500MPa以
上にすることができる。そのため、本発明によっても、
長期間にわたって上下電極の短絡を抑制し、発光特性を
維持できるような有機EL素子を提供することができ
る。
【0021】ここで、請求項5に記載の発明のように、
上部電極(8)は、蒸着法もしくはスパッタ法にて成膜
されたものにすることができる。
【0022】また、本発明者等の実験検討によれば、請
求項6に記載の発明のように、上部電極(8)を、Al
もしくはAl合金に0.05vol%以上のCuが含有
されたものにすることによって、上部電極の真応力を−
500MPa以上にすることが好適に実現できる。
【0023】また、請求項7に記載の発明のように、上
部電極(8)がAl合金を主成分とするものである場
合、このAl合金は、Si、Mg、Ti、Cr、Ni、
Fe、Mo、W、Pd、Ta、Ag、In、Zr、アル
カリ金属およびアルカリ土類金属のすくなくとも一種を
含むものを採用することができる。
【0024】また、請求項8に記載の発明では、基板
(1)の一面上に、下部電極(2)、有機材料からなる
発光層を含む有機層(3、4、5、6)および金属から
なる上部電極(8)を順次成膜するようにした有機EL
素子の製造方法において、上部電極を、AlもしくはA
l合金のワイヤフィードとCuを含む材料が入れられた
坩堝(23)とを配置した蒸着装置を用いて成膜するこ
とを特徴とする。
【0025】それによれば、上部電極(8)がAlもし
くはAl合金を主成分としてCuを含有するものからな
るような有機EL素子を適切に製造することができる。
つまり、長期間にわたって上下電極の短絡を抑制し、発
光特性を維持できるような有機EL素子の製造方法を提
供することができる。
【0026】また、本製造方法によれば、比較的融点の
低いAlもしくはAl合金と、比較的融点の高いCu材
料とを成膜するにあたって、長時間にわたって安定した
成膜レートを実現することができる。
【0027】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る有
機EL素子S1の概略断面構成を示す図である。
【0029】基板としてのガラス基板1の一面上には、
陽極2、ホール注入層3、ホール輸送層4、発光層5、
電子輸送層6、電子注入層7および陰極8が順次積層さ
れている。陽極2は透明電極材料、ホール注入層3〜電
子輸送層6は、ホール輸送性や電子輸送性を持つ有機材
料や有機EL材料からなり、また、電子注入層7は電子
注入性を持つ無機や有機の材料、陰極8は金属配線材料
から構成されている。
【0030】ここで、陽極2が上部電極を構成し、ホー
ル注入層3、ホール輸送層4、発光層5および電子輸送
層6が有機層3〜6を構成し、陰極8が上部電極として
構成されている。なお、電子注入層7は無くても良い。
【0031】本例では、陽極2は、図1中の左右方向に
延びるストライプ状に形成された複数本のものからな
り、陽極2の上に位置する上記各層3〜8は、陽極2の
ストライプ方向と直交する方向すなわち図1中の紙面垂
直方向へ延びるストライプ状をなしている。
【0032】そして、陽極2の上に位置する上記各層3
〜8の間には、レジスト部材からなる隔壁9が形成さ
れ、これら層3〜8はストライプ状に区画されている。
こうして、陽極2とその上の層3〜8とが交差して重な
り合う部分が発光部として構成されている。
【0033】つまり、ガラス基板1の平面にてみた場
合、複数個の発光部が画素として格子状に配列された形
となっている。そして、発光部においては、陽極2と陰
極8との間に電界を印加することによって、有機層3〜
6中をホールや電子が発光層5に向かって移動し、発光
層5にて再結合する結果、発光層5にて発光が行われる
ようになっている。
【0034】この有機EL素子S1は、ガラス基板1の
一面上に、スパッタ法等によって陽極2をパターニング
形成し、その上に、フォトリソグラフ技術等を用いて隔
壁9を形成した後、蒸着法等によって上記有機層3〜
6、電子注入層7、陰極8を順次成膜することで製造さ
れる。
【0035】そのため、図1に示すように、陽極2の上
の各層3〜8は隔壁9によって区画されると共に、隔壁
9の上端部には、陽極2を除いた上記各層3〜8が積層
された形となる。
【0036】ここにおいて、本実施形態では、陰極8
は、その真応力が−500MPa以上である金属膜から
なることを主たる特徴としている。例えば、陰極8は、
AlもしくはAl合金を主成分(50vol%以上)と
してCuを含有するものにすることによって、その真応
力が−500MPa以上の膜とすることができる。
【0037】より具体的には、陰極8は、Alもしくは
Al合金に0.05vol%以上のCuが含有されたも
のにすることができ、このような陰極8は、蒸着法もし
くはスパッタ法にて成膜されたものにすることができ
る。ここで、Al合金としては、Si、Mg、Ti、C
r、Ni、Fe、Mo、W、Pd、Ta、Ag、In、
Zr、アルカリ金属およびアルカリ土類金属のすくなく
とも一種を含むものを採用することができる。
【0038】また、有機層3〜6を構成する有機材料
は、有機EL素子に用いる材料として知られている材料
または有機EL素子に用いる可能性のある材料ならば、
特に限定されない。
【0039】また、有機層3〜6を構成する有機材料
は、蒸着時に蒸発の形態にて飛ぶ蒸発性材料と、蒸発時
に昇華の形態にて飛ぶ昇華性材料とのいずれを用いても
良い。蒸発性材料だけでも良いし、昇華性材料だけでも
良いし、両方を組み合わせても良い。
【0040】限定するものではないが、本実施形態の有
機EL素子S1における陽極2〜陰極8の各層の一具体
例について挙げておく。本具体例では、陽極2はITO
(インジウムとスズの酸化物)からなる膜厚270nm
の膜、ホール注入層3はCuPc(銅フタロシアニン錯
体)からなる膜厚50nmの膜、ホール輸送層4はTP
TE(テトラトリフェニルアミン)からなる膜厚60n
mの膜にすることができる。
【0041】また、発光層5はジメチルキナクリドンが
1%ドープされたAlq(8−ヒドロキシキノリンのア
ルミニウム錯体)からなる膜厚40nmの膜、電子輸送
層6はAlqからなる膜厚20nmの膜、電子注入層7
はLiF(フッ化リチウム)からなる膜厚0.5nmの
膜にすることができる。
【0042】そして、陰極8は0.3vol%のCuが
含有されたAlからなる厚さ150nmの膜にすること
ができる。なお、この具体例において、有機層3〜6を
構成する有機材料のうちAlqおよびCuPcが昇華性
材料であり、TPTEは蒸発性材料である。したがっ
て、上記具体例では、有機層3〜6のうち上部電極8の
最も近くに位置する電子輸送層6を構成する有機材料
(Alq)が昇華性材料である。
【0043】この有機EL素子S1の製造は、上述した
ように、ガラス基板1の一面上に、スパッタ法等によっ
て陽極2をパターニング形成し、その上に、フォトリソ
グラフ技術等を用いて隔壁9を形成した後、蒸着法等に
よって上記有機層3〜6、電子注入層7、陰極8を順次
成膜することで行われる。
【0044】そして、実際には、ガラス基板1の一面上
に、積層膜2〜8および隔壁9を覆うように、すなわち
発光部領域を覆うようにステンレス缶やガラスケース等
の封止部材を設け、これにより発光部領域を封止部材に
て封止する。封止雰囲気は、例えば酸素を1%程度混合
した窒素ガス雰囲気とすることができる。
【0045】このようにして有機EL素子S1が製造さ
れるが、ここで、より好適な製造方法について、主とし
て陰極8の成膜方法を中心に述べる。ここで、陰極8と
しては、AlもしくはAl合金を主成分としてCuを含
有するものからなる膜を形成する。
【0046】この好適な製造方法は、ガラス基板1の一
面上に陽極2を形成し、このワークに対してその後行わ
れる工程、すなわち有機層3〜6、電子注入層7、陰極
8の成膜から上記封止部材による封止までの工程を、真
空一環で形成できる蒸着機を使用して行う。
【0047】ここで、図2は、陰極8を形成する蒸着装
置としての陰極形成室の模式的な構成を示す図である。
なお、図2において(a)は(b)の上視図である。チ
ャンバ21内の上部に、陽極2から電子注入層7まで形
成されたガラス基板1を配置し、下部における中央部に
ボート22、このボート22の両側に坩堝23を配置す
る。
【0048】これらボート22および坩堝23は、耐熱
性に優れるボロンナイトライド製のものが望ましい。ま
た、これらボート22および坩堝23は、加熱機構を備
えている。この加熱機構としては、図2に示すように、
坩堝23については通電発熱するヒータ線23aを用い
ており、ボート22については、図2中、図示していな
いが、ヒータ等を用いることができる。
【0049】ここで、ボート22には、AlもしくはA
l合金からなるAlワイヤ24が巻かれた巻線ボビン2
5から少しずつAlワイヤ24が投入されるようになっ
ている。つまり、陰極8の構成要素のうちAlもしくは
Al合金の蒸着はワイヤフィード方式を採用している。
【0050】また、坩堝23には、ペレット状のCu材
料26が入れられている。この坩堝23の深さは、10
cm以上程度が望ましく、本例では12cmとしてい
る。こうして、蒸着装置は、AlもしくはAl合金のワ
イヤフィードとCuを含む材料が入れられた坩堝23と
をチャンバ21内に配置した形となっている。
【0051】そして、図2に示すように、チャンバ21
内の中央にAlもしくはAl合金、その周囲にCuを配
置した形で2元で蒸着するようにしている。各々の成膜
レートは膜厚振動子をセンサとするコントローラで制御
し、例えば、AlもしくはAl合金のレートを1nm/
sec、Cuのレートを0.0015nm/secとし
て蒸着する。
【0052】それによって、AlもしくはAl合金を主
成分としてCuを含有するものからなる陰極8を適切に
成膜することができる。また、Cuは融点が1050℃
とAlワイヤ24に比べて高いものの、底の深い坩堝2
3にペレット状のCu材料26を少量入れることで、A
l側に比べて低い成膜レートを維持することができる。
【0053】そのため、図2に示す蒸着装置を用いた製
造方法によれば、比較的融点の低いAlもしくはAl合
金と、比較的融点の高いCu材料とを成膜するにあたっ
て、長時間にわたって安定した成膜レートを実現するこ
とができる。なお、陰極8は、この好適な成膜方法以外
にも、Al−Cu合金を蒸着源としたものや、スパッタ
法にて成膜しても構わない。
【0054】ところで、上述したように、本実施形態で
は、陰極8は、その真応力が−500MPa以上である
金属膜からなることを主たる特徴としている。これは、
陰極8の真応力を−500MPa以上にすることによっ
て、陰極8のヒロックならびに有機層のボイド発生が、
初期的および長時間作動、高温環境下において防止でき
るためである。
【0055】つまり、本実施形態の有機EL素子S1に
よれば、長期間にわたって上部電極8と下部電極2との
短絡を抑制し、発光特性を維持することができる。この
ように、本実施形態における陰極8の真応力を−500
MPa以上にした根拠について、次に述べる。
【0056】比較例として、上記一具体例として示した
有機EL素子S1において、陰極8として通常用いられ
る低抵抗な純Alを用いたものを作成した。具体的に
は、ガラス基板1の一面上に、スパッタ法によって陽極
2を形成し、その上に、フォトリソグラフ技術等を用い
て隔壁9を形成した後、蒸着法によって上記有機層3〜
6および電子注入層7を順次形成した後、蒸着法にて純
Alからなる陰極8を成膜する。
【0057】この純Alからなる陰極8の成膜には、蒸
着機を使用し、Alワイヤを加熱されたBN(ボロンナ
イトライド)ボートに接触させることで蒸着した。真空
度は1×10-3Paよりも高真空の雰囲気とし、成膜レ
ートは1nm/sec程度とした。
【0058】この比較例の有機EL素子における陰極と
しての純Al膜の成膜後の表面をSEM(走査型電子顕
微鏡)にて観察した。図3は、この観察結果を示すもの
で(a)はSEMの顕微鏡写真、(b)は(a)に基づ
く模式図である。図3に示すように、純Al膜の表面に
は、成膜後において微小なヒロックHが存在しているこ
とがわかる。
【0059】図4は、上記図3に示されるヒロックHの
断面をTEM(透過型電子顕微鏡)にて観察し、その結
果をTEM像に基づいて模式的に示した図である。ヒロ
ックHの下部の有機層3〜6にはボイドBが存在するこ
とがわかる。このようなボイドBは、複数個のヒロック
Hの下部を観察し、高い確率で形成されることが確認さ
れた。例えば、3箇所観察した結果、3箇所ともボイド
Bが存在していた。
【0060】さらに、上記比較例を85℃、150時間
放置した後に、純Al膜の表面をSEM観察した。図5
は、その観察結果を示すもので(a)はSEMの顕微鏡
写真、(b)は(a)に基づく模式図である。高温環境
にさらされることにより、純Al膜表面のヒロックHは
直径約500nm程度に成長していた。
【0061】図6は、上記図5に示した成長したヒロッ
クHの断面をTEM観察し、その結果をTEM像に基づ
いて模式的に示した図である。図6から、成長したヒロ
ックHの下部のボイドBもまた成長していることが確認
された。
【0062】これは、高温環境下において、陰極である
純Al膜の真応力に熱応力の影響が加わったこと、なら
びに、有機層3〜6が形態変化したことによると考えら
れる。
【0063】これらにより、上下電極間の有機層の膜厚
の実効値は、ボイドBの形成部にて薄いこととなり、そ
の部分で耐圧の低下、電界集中、逆バイアス印加時での
リーク電流の増大により、短絡に至ることが容易に想像
できる。
【0064】このように、有機EL素子においては、陰
極に発生するヒロックは、陰極下部の有機層に悪影響を
及ぼすという有機EL素子特有の現象であると言える。
ちなみに、MOSトランジスタ等の半導体素子で生じる
ヒロックは、電極の上部側にある絶縁膜を劣化させるも
のであり、有機EL素子におけるヒロックの問題とは別
のものである。
【0065】特に、上記具体例に示した本実施形態の有
機EL素子S1のように、有機層3〜6を構成する有機
材料が、蒸着時に昇華の形態にて飛ぶ昇華性材料を含む
場合、昇華性材料からなる膜は、溶解を経て蒸着される
蒸発性材料に比べて、粒子と粒子の結合エネルギーが小
さいために、上記ボイドが生じやすい。
【0066】したがって、有機層3〜6におけるボイド
の発生を防止するためには、上部電極である陰極8とし
て、真応力、熱応力ともに低応力な膜を形成することが
必要であると言える。
【0067】ここで、これら応力を小さくするには、陰
極8の膜厚を薄くすることが有効である。ただし、この
方法では、陰極8の配線抵抗が高くなるため、大画面パ
ネルに有機EL素子を適用する場合に対しては不向きで
ある。
【0068】そこで、もう一つの方法としては、陰極8
をAlの合金とすることが有効である。例えば、Cu、
Si、Mg等が候補に挙げられるが、本発明者等の検討
によれば、その中でも特にCuが極めて有効であること
がわかった。
【0069】具体的に、有機EL素子S1において、上
記一具体例に示したように、陰極8として0.3vol
%のCuが含有されたAlからなる厚さ150nmの膜
を用いた場合の例を示す。
【0070】この本実施形態の具体例としての陰極8の
成膜後の表面をSEM観察したところ、その陰極8の表
面には、成膜後において微小なヒロックが存在していな
かった。また、この具体例としての陰極8の85℃、1
50時間放置した後における表面をSEM観察したとこ
ろ、高温環境にさらされても、その陰極8の表面にはヒ
ロックが存在していなかった。
【0071】次に、陰極8をAlとCuとの合金とした
り、純Alからなる陰極8の膜厚を変えたりすることに
より、陰極8の真応力を変えた有機EL素子S1を作成
した。真応力はX線法にて計測した。そして、種々の素
子S1について、85℃、150時間放置後における上
記ヒロックおよび上記ボイドの有無を評価した。その評
価結果を図7に示す。
【0072】図7には、種々の素子S1として、陰極8
を0.3vol%のCuが含有されたAlからなる厚さ
150nmの膜とした場合(Al−0.3vol%C
u)、純Alからなる陰極8の膜厚を80nm(Al8
0nm)、150nm(Al150nm)、320nm
(Al320nm)とした場合について、評価結果を示
してある。
【0073】図7から、陰極8をAlとCuとの合金と
したり、純Alからなる陰極8であってもその膜厚を薄
くしていくことにより、陰極8の真応力を−500MP
a以上とすれば、初期および高温環境下(85℃、15
0時間)においてもヒロックおよびボイドが発生しない
ことがわかる。
【0074】ちなみに、従来では、陰極8の応力につい
て、上記ヒロックに起因する上記ボイドとの関係に着目
して検討された例は無く、陰極8の真応力を−500M
Pa以上とすれば、高温下においてもヒロックおよびボ
イドの発生を防止できるという関係は、本発明者等が独
自に見出したものである。
【0075】さらに、図8は、陰極8を0.3vol%
のCuが含有されたAlからなる厚さ150nmの膜と
した本実施形態の有機EL素子S1(以下、Al−0.
3vol%Cu陰極構造という)と、陰極8を純Al膜
とした上記比較例の有機EL素子(以下、Al陰極構造
という)とについて、上下電極2、8の短絡防止効果を
調べた結果を示す図表である。
【0076】この評価は、有機EL素子として、格子状
配列された8192個の画素を有するパネルを構成し、
その陰極ライン64本と陽極ライン128本を短絡させ
て全面点灯させ、85℃雰囲気中で、DC400cd/
2で駆動させた。そして、図8では、駆動時間を耐久
時間とし、短絡した画素の数を累積した累積破壊数とし
て示してある。
【0077】比較例であるAl陰極構造の場合はおおよ
そ350時間経過後、短絡した画素の数が加速的に増え
ていくのに対し、本実施形態のAl−0.3vol%C
u陰極構造の場合は、1700時間後に1つの画素が短
絡したものの、その後2300時間を経過しても短絡は
発生しなかった。
【0078】なお、純Alからなる陰極8の膜厚を薄く
していくことにより、陰極8の真応力を−500MPa
以上として上記ヒロックおよびボイドの防止および短絡
防止の効果を実現することができるが、本発明者等は当
該膜厚が40nmまで薄くしても効果があることを確認
している。
【0079】また、陰極8として0.05vol%のC
uが含有されたAlからなる厚さ150nmの膜を用い
た場合も、Al−0.3vol%Cu陰極構造と同程度
の真応力を示し、さらに、成膜後の初期および高温環境
下において上記ヒロックおよび上記ボイドは発生しなか
った。そして、短絡防止効果も同様に発揮された。
【0080】また、AlにCuを添加する以外にも、A
l−Mg合金にCuを添加した陰極8の構成としても、
上記同様、初期および高温環境下における上記ヒロック
および上記ボイドの発生防止、短絡防止効果は同様に発
揮された。
【0081】また、このことは、Al合金としてAl−
Mg合金以外にも、Si、Ti、Cr、Ni、Fe、M
o、W、Pd、Ta、Ag、In、Zr、アルカリ金属
およびアルカリ土類金属のすくなくとも一種を含むもの
を用い、これらのAl合金にCuを添加した場合も同様
である。
【0082】以上述べたような本発明者等の検討が、本
実施形態における陰極8の真応力を−500MPa以上
にした根拠となるものである。
【0083】そして、本実施形態では、陰極8を、例え
ばAlもしくはAl合金を主成分としてCuを含有する
ものから構成することによって、陰極8の真応力を−5
00MPa以上にすることができる。
【0084】それによって、陰極8のヒロックならびに
有機層のボイド発生が、初期的および長時間作動、高温
環境下において防止できるため、長期間にわたって上下
電極2、8の短絡を抑制し、発光特性を維持できるよう
な有機EL素子S1を提供することができる。
【0085】ここで、上記した本実施形態の一具体例の
有機EL素子S1のように、有機層3〜6を構成する有
機材料の少なくとも一つが、比較的ボイドの発生しやす
い昇華性材料であっても、本実施形態の陰極構成によれ
ば、ボイド発生を防止し、短絡防止および発光特性の維
持といった効果を発揮することができる。
【0086】(他の実施形態)なお、有機層は、上記実
施形態の構成に限定するものではなく、例えば、発光層
が複数層であったり、電子ブロック層が介在されていた
りしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る有機EL素子の概略断
面構成を示す図である。
【図2】陰極を形成する蒸着装置の模式的な構成を示す
図である。
【図3】比較例の有機EL素子における陰極としての純
Al膜の成膜後の表面をSEM観察した結果を示す図で
あり、(a)はSEM顕微鏡写真、(b)は(a)を模
式的に示す図である。
【図4】上記図3に示されるヒロックの断面をTEM観
察した結果を模式的に示す図である。
【図5】上記比較例を85℃、150時間放置した後に
純Al膜の表面をSEM観察した結果を示す図であり、
(a)はSEM顕微鏡写真、(b)は(a)を模式的に
示す図である。
【図6】上記図5に示されるヒロックの断面をTEM観
察した結果を模式的に示す図である。
【図7】陰極の真応力とヒロックおよび有機層のボイド
の有無との関係を調べた結果を示す図である。
【図8】上記実施形態の有機EL素子と上記比較例の有
機EL素子とについて、上下電極の短絡防止効果を調べ
た結果を示す図表である。
【符号の説明】
1…ガラス基板、2…陽極、3…ホール注入層、4…ホ
ール輸送層、5…発光層、6…電子輸送層、8…陰極、
23…坩堝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K007 AB08 AB11 DB03 FA01 4K029 AA09 BA03 BA23 BA62 BB02 BC07 CA01 CA05 DB06 DC04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板(1)の一面上に、下部電極
    (2)、有機材料からなる発光層を含む有機層(3、
    4、5、6)および金属からなる上部電極(8)が順次
    積層されてなる有機EL素子において、 前記上部電極の真応力が−500MPa以上であること
    を特徴とする有機EL素子。
  2. 【請求項2】 前記有機層(3〜6)を構成する有機材
    料の少なくとも一つが、蒸着法にて成膜されるものであ
    ってその蒸着時に昇華の形態にて飛ぶ昇華性材料である
    ことを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子。
  3. 【請求項3】 前記有機層(3〜6)のうち前記上部電
    極(8)の最も近くに位置する層を構成する有機材料が
    前記昇華性材料であることを特徴とする請求項2に記載
    の有機EL素子。
  4. 【請求項4】 基板(1)の一面上に、下部電極
    (2)、有機材料からなる発光層を含む有機層(3、
    4、5、6)および金属からなる上部電極(8)が順次
    積層されてなる有機EL素子において、 前記上部電極は、AlもしくはAl合金を主成分として
    Cuを含有するものであることを特徴とする有機EL素
    子。
  5. 【請求項5】 前記上部電極(8)は、蒸着法もしくは
    スパッタ法にて成膜されたものであることを特徴とする
    請求項1ないし4のいずれか一つに記載の有機EL素
    子。
  6. 【請求項6】 前記上部電極(8)は、AlもしくはA
    l合金に0.05vol%以上のCuが含有されたもの
    であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一
    つに記載の有機EL素子。
  7. 【請求項7】 前記上部電極(8)はAl合金を主成分
    とするものであって、このAl合金は、Si、Mg、T
    i、Cr、Ni、Fe、Mo、W、Pd、Ta、Ag、
    In、Zr、アルカリ金属およびアルカリ土類金属のす
    くなくとも一種を含むものであることを特徴とする請求
    項1ないし6のいずれか一つに記載の有機EL素子。
  8. 【請求項8】 基板(1)の一面上に、下部電極
    (2)、有機材料からなる発光層を含む有機層(3、
    4、5、6)および金属からなる上部電極(8)を順次
    成膜するようにした有機EL素子の製造方法において、 前記上部電極を、AlもしくはAl合金のワイヤフィー
    ドとCuを含む材料が入れられた坩堝(23)とを配置
    した蒸着装置を用いて成膜することを特徴とする有機E
    L素子の製造方法。
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