JP2003177828A - 定電流回路 - Google Patents

定電流回路

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JP2003177828A
JP2003177828A JP2001375444A JP2001375444A JP2003177828A JP 2003177828 A JP2003177828 A JP 2003177828A JP 2001375444 A JP2001375444 A JP 2001375444A JP 2001375444 A JP2001375444 A JP 2001375444A JP 2003177828 A JP2003177828 A JP 2003177828A
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Keiji Fukumura
慶二 福村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力電流検出用抵抗を挿入することによって
出力電圧の低下や熱損失が発生することなく、出力電圧
に関係なく出力電流Ioと出力電流検出用電流Isとの
電流比を一定に保つことができると共に、要求仕様に応
じて定電流Iaとピーク電流Ipとの比を最適化するこ
とができ、温度依存性が小さく出力電流の検出精度のよ
い電流検出回路を有する定電流回路を得る。 【解決手段】 抵抗R1〜R4とPMOSトランジスタ
Q1〜Q4がそれぞれ対応して直列に接続された各直列
回路が、電源電圧VDDと出力端子OUTとの間にそれ
ぞれ並列に接続され、演算増幅器2が、抵抗R1とPM
OSトランジスタQ1との接続部の電圧Vsが基準電圧
VrefになるようにPMOSトランジスタQ1〜Q4
の動作制御を行って、出力端子OUTから所定の定電流
Iaが出力されるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電流検出機能を備
えた定電流回路に関し、特に出力短絡時においても所定
の定電流を供給する定電流回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来の定電流回路の例を示した
回路図である。図7の定電流回路100において、負荷
回路110へ供給す出力電流Ioの大部分はPMOSト
ランジスタであるドライバトランジスタ101から供給
され、該ドライバトランジスタ101と並列に電流検出
回路が接続されている。電流検出回路は、ドライバトラ
ンジスタ101と並列に接続された出力電流検出用抵抗
105とPMOSトランジスタである出力電流検出用ト
ランジスタ106との直列回路、所定の基準電圧Vre
fを生成して出力する基準電圧発生回路107、及び演
算増幅器108で構成されている。
【0003】演算増幅器108は、出力電流検出用抵抗
105と出力電流検出用トランジスタ106との接続部
の電圧Vsが基準電圧Vrefになるようにドライバト
ランジスタ101及び出力電流検出用トランジスタ10
6の動作制御を行い、出力端子OUTから所定の電流値
Iaをなす出力電流Ioが出力されるようにする。この
とき、ドライバトランジスタ101及び出力電流検出用
トランジスタ106の各ゲートには、それぞれ同じ信号
が入力される。このように、定電流回路100では、出
力電流検出用抵抗105の電圧降下分で出力電流Ioの
電流値の検出を行う。このような定電流回路100は、
米国特許第4553084号明細書で開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、定電流回路1
00は、出力電流検出用抵抗105と出力電流検出用ト
ランジスタ106との接続部から得られる電圧Vsと基
準電圧Vrefとを比較した結果である演算増幅器10
8の出力信号をドライバトランジスタ101のゲートに
フィードバックする構成をなしている。このような定電
流回路100において、負荷回路110の抵抗値を無限
大からゼロまで変えた場合、すなわち出力端子OUTか
らの出力電圧Voを電源電圧VDDから0Vまで変えた
場合の出力電流Ioの変化について考える。
【0005】ドライバトランジスタ101のドレイン・
ソース間電圧から出力電流検出用抵抗105の電圧降下
分を引いた値が出力電流検出用トランジスタ106のド
レイン・ソース間電圧となる。出力電圧Voが電源電圧
VDDからあまり低下していない場合、すなわちドライ
バトランジスタ101のソース・ドレイン間電圧が小さ
い場合は、ドライバトランジスタ101と出力電流検出
用トランジスタ106とのドレイン・ソース間電圧の差
を無視することができない。これに対して、出力電圧V
oが0Vの場合、ドライバトランジスタ101と出力電
流検出用トランジスタ106の各ドレイン・ソース間電
圧が共にほぼ電源電圧VDDとなって等しいと考えられ
ることから、出力電流検出用抵抗105に流れる電流I
sと出力電流Ioとの比が出力電圧Voに応じて変わる
という問題があった。
【0006】図7の定電流回路100における出力電圧
Voと出力電流Ioとの関係例を図8に示す。なお、図
8(a)は、電圧Vsと出力電圧Voとの関係例を、図
8(b)は、出力電圧Voに対する電流Is及び出力電
流Ioの特性例を示している。図8において、Vo=V
DDのときは、Io=0であり、出力電圧Voが低下す
るのに伴って、出力電流Ioが増加する。出力電流Io
の増加と共に出力電流検出用抵抗105と出力電流検出
用トランジスタ106との接続部の電圧Vsも増加す
る。
【0007】Vs=Vrefになると、演算増幅器10
8は、ドライバトランジスタ101及び出力電流検出用
トランジスタ106に対してドレイン電流を減少させる
ように制御する。出力電流検出用トランジスタ106の
ドレイン電流が低下することによって、電圧Vsが一定
に、すなわち電流Isが一定になり、ドライバトランジ
スタ101と出力電流検出用トランジスタ106のゲー
トサイズの比から出力電流Ioが決まる。
【0008】しかし、図8で示すように、出力電圧Vo
が低下して電圧Vaになると出力電流Ioはピーク電流
Ipという大きな値になる。出力電流検出用抵抗10
5、基準電圧Vref、及びドライバトランジスタ10
1と出力電流検出用トランジスタ106とのゲート幅比
を決めることで定電流Iaとピーク電流Ipが決まって
しまうというように自由度が少ないという問題があっ
た。例えば、Ia=0.7A、Ip=0.9Aになるよう
な仕様にするには、図7の定電流回路100では、出力
電流検出用抵抗105、基準電圧Vref、及びドライ
バトランジスタ101と出力電流検出用トランジスタ1
06とのゲート幅比を調整するだけでは定電流Iaとピ
ーク電流Ipとの比を決めることが非常に困難であっ
た。
【0009】また、出力電流検出用抵抗105のチップ
面積を小さくするためには拡散、ポリシリコン等の半導
体材料を使う必要があり、このような材料を使用すると
出力電流検出用抵抗105は抵抗値の温度依存性が大き
くなり、その結果、出力電流検出用の電圧Vsも温度依
存性が大きくなるという問題があった。
【0010】これに対して、図9で示すように、電源電
圧VDDとドライバトランジスタ121のソースとの間
に出力電流検出用抵抗122を設けた定電流回路120
がある。定電流回路120において、演算増幅器123
は、ドライバトランジスタ121と出力電流検出用抵抗
122との接続部の電圧が基準電圧発生回路124から
の基準電圧Vrefになるようにドライバトランジスタ
121の動作制御を行う。しかし、このような構成で
は、出力電流検出用に挿入した抵抗122によって出力
電圧Voの低下や熱損失が発生するという問題があっ
た。
【0011】本発明は、上記のような問題を解決するた
めになされたものであり、出力電流検出用抵抗を挿入す
ることによって出力電圧の低下や熱損失が発生すること
なく、出力電圧に関係なく出力電流Ioと出力電流検出
用電流Isとの電流比を一定に保つことができると共
に、要求仕様に応じて定電流Iaとピーク電流Ipとの
比を最適化することができ、温度依存性が小さく出力電
流の検出精度のよい電流検出回路を有する定電流回路を
得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係る定電流回
路は、負荷に対して所定の定電流を供給する定電流回路
において、前記負荷に電流を供給する、抵抗とトランジ
スタが直列に接続された複数の直列回路が並列に接続さ
れてなる出力回路部と、所定の基準電圧を生成して出力
する基準電圧発生回路部と、前記出力回路部の所定の1
つの直列回路における抵抗とトランジスタとの接続部の
電圧が前記基準電圧発生回路部からの基準電圧になるよ
うに、前記出力回路部の各直列回路におけるそれぞれの
トランジスタの動作制御を行う制御回路部とを備えるも
のである。
【0013】具体的には、前記出力回路部における各直
列回路のそれぞれのトランジスタには、同一のトランジ
スタを使用するようにした。
【0014】また、前記出力回路部における各直列回路
のそれぞれの抵抗は、同じ抵抗値になるようにした。
【0015】前記出力回路部の所定の1つの直列回路に
おける抵抗は、他の直列回路の抵抗よりも抵抗値が大き
く、該他の各直列回路の抵抗は、それぞれ同じ抵抗値に
なるようにしてもよい。
【0016】一方、前記出力回路部における各直列回路
のそれぞれの抵抗は、金属材料からなる配線抵抗で形成
されるようにした。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、図面に示す実施の形態に基
づいて、本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の第
1の実施の形態における定電流回路の例を示した図であ
る。図1において、定電流回路1は、同じトランジスタ
サイズのPMOSトランジスタQ1〜Q4、抵抗R1〜
R4、演算増幅器2及び所定の基準電圧Vrefを生成
して出力する基準電圧発生回路3を備えている。なお、
PMOSトランジスタQ1〜Q4及び抵抗R1〜R4が
出力回路部をなし、演算増幅器2が制御回路部をなす。
【0018】抵抗R1〜R4とPMOSトランジスタQ
1〜Q4がそれぞれ対応して直列に接続され、該各直列
回路は、電源電圧VDDと出力端子OUTとの間にそれ
ぞれ並列に接続されている。演算増幅器2は、非反転入
力端に基準電圧Vrefが入力されており、反転入力端
に抵抗R1とPMOSトランジスタQ1との接続部から
出力電流検出用電圧Vsが入力され、出力端はPMOS
トランジスタQ1〜Q4の各ゲートにそれぞれ接続され
ている。出力端子OUTと接地電圧との間に負荷回路1
0が接続され、定電流回路1は、出力電流Ioを負荷電
流として該負荷回路10に出力する。
【0019】このような構成において、抵抗R1は出力
電流Ioを検出するための抵抗をなし、PMOSトラン
ジスタQ1は、出力電流Ioを検出するためのトランジ
スタをなす。演算増幅器2は、出力電流検出用抵抗R1
と出力電流検出用トランジスタQ1との接続部の電圧V
sが基準電圧VrefになるようにPMOSトランジス
タQ1〜Q4の動作制御を行い、出力端子OUTから所
定の定電流Iaが出力されるようにする。
【0020】ここで、抵抗R1〜R4が同じ抵抗値であ
る場合について説明する。抵抗R1〜R4の各抵抗値が
等しいことから、出力電流Ioを4等分した電流が各P
MOSトランジスタQ1〜Q4にそれぞれ流れ、各PM
OSトランジスタQ1〜Q4のソース電圧はそれぞれ等
しい。PMOSトランジスタQ1のソース電圧が出力電
流検出用電圧Vsとなり、演算増幅器2は、該出力電流
検出用電圧Vsが基準電圧VrefになるようにPMO
SトランジスタQ1〜Q4の動作制御をそれぞれ行い、
出力端子OUTから所定の定電流Iaが出力されるよう
にする。このとき、PMOSトランジスタQ1〜Q4の
各ゲートには、それぞれ同じ信号が入力される。このよ
うに、定電流回路1では、抵抗R1の電圧降下分で出力
電流Ioの電流値の検出を行う。
【0021】図1の定電流回路1における出力電流Io
と出力電流検出用電流Isの特性例を図2に示す。図2
において、Vo=VDDのときは、Io=0であり、出
力電圧Voが低下するのに伴って、負荷電流Ioが増加
する。負荷電流Ioの増加と共に出力電流検出用電流I
sも増加し、出力電流検出用電圧Vsも増加する。Vs
=Vrefになると、演算増幅器2は、PMOSトラン
ジスタQ1〜Q4に対してドレイン電流を減少させるよ
うに制御する。PMOSトランジスタQ1〜Q4の各ド
レイン電流が低下することによって、出力電流検出用電
圧Vsが一定に、すなわち出力電流検出用電流Isが一
定になり、(4×Is)の定電流Iaが出力電流Ioとし
て出力される。このようにして、定電流回路1は、図3
で示すように、出力電圧Voに対して定電流Iaとなる
出力電流Ioの特性を得ることができる。
【0022】ここで、図1で示した定電流回路1の集積
化を行う上でのレイアウトについて説明する。抵抗R1
〜R4は、配線抵抗で形成され、該配線抵抗のレイアウ
ト形状を同一にすることによって、抵抗値を同一にする
ことができる。例えば、PMOSトランジスタQ1〜Q
4において、最小単位のトランジスタをセルとしてアレ
イ状に並べることで可能である。使用される配線として
はポリシリコン、拡散、アルミ配線等があるが、トラン
ジスタのソース・ドレイン部の接続にはアルミ配線を使
用することができる。セル構造をしたPMOSトランジ
スタQ1〜Q4をアレイ状に並べることによって、アル
ミ配線を使用しながら抵抗R1〜R4のマッチングを行
うことができる。出力電流検出用電圧Vsは、PMOS
トランジスタQ1のドレインにおける出力端子OUTに
最も近い所から取り出すようにすればよい。
【0023】次に、抵抗R1の抵抗値が抵抗R2〜R4
の抵抗値よりも大きい場合について説明する。なお、抵
抗R2〜R4の抵抗値は同じものとする。図4は、この
ようにした場合の定電流回路1における出力電圧Voと
PMOSトランジスタQ1,Q2の各ドレイン電流との
特性例を示した図である。図4において、Id1は、P
MOSトランジスタQ1のドレイン電流を示し、Id2
は、PMOSトランジスタQ2のドレイン電流を示して
いる。なお、PMOSトランジスタQ3及びQ4の各ド
レイン電流は、PMOSトランジスタQ2と同じである
ことから、PMOSトランジスタQ2を例にして説明す
る。
【0024】Vo=Vaで出力電流検出用電圧Vsが基
準電圧Vrefに達し、Vo<VaではVs=Id1×
R1(抵抗R1の抵抗値)で一定となり、すなわちドレイ
ン電流Id1が定電流となるように演算増幅器2の出力
電圧が変化する。次に、Vo>Vaの領域では、PMO
SトランジスタQ1及びQ2の各ゲートVgはそれぞれ
0Vになる。出力電圧Voが電源電圧VDDから電圧V
aまで低下するのに伴ってドレイン電流Id1及びId
2はそれぞれ直線的に増加する。このときのドレイン電
流Id1及びId2といった各ドレイン電流Idは、下
記(1)式で示したリニア領域におけるMOSトランジ
スタの式で表される。
【0025】 Id=(β/2)×{2×(Vgs−Vth)×Vds−Vds}…………(1) 但し、(1)式において、Vgsはゲート・ソース間電
圧を、Vdsはドレイン・ソース間電圧を、Vthはし
きい値電圧をそれぞれ示し、βは、下記(2)式で表さ
れる定数である。 β=μp×Cox×W/L………………(2) (2)式において、μpはPMOSトランジスタにおけ
る移動度を、Coxはゲート絶縁膜の単位面積当たりの
容量を、WはMOSトランジスタのゲート幅を、LはM
OSトランジスタのゲート長をそれぞれ示している。
【0026】前記(1)式から、MOSトランジスタに
おけるリニア領域でのソース・ドレイン間抵抗Rdを求
めると下記(3)式のようになる。 Rd=1/(Id/Vds)=1/{β×(Vgs−Vth−Vds)}…………… …(3)
【0027】ここで、例えばVDD=5V、Rd=0.
1Ω、Ia=0.5Aとした場合に、Vo−Va=0.1
V、Vref=0.05Vであるとき、前記(3)式に
おいてVdsは最大0.05V程度である。Vo>Va
において、PMOSトランジスタQ1のソース・ドレイ
ン間抵抗Rd1とPMOSトランジスタQ2のソース・
ドレイン間抵抗Rd2とを比較すると、前記(3)式で
Vgs=5V、Vthは例えば1Vであるとすると、前
記(3)式における(Vgs−Vth−Vds)は、5−
1−0.05=3.95となり、ドレイン・ソース間電圧
Vdsの影響が微小であることから、Rd1≒Rd2と
することができる。
【0028】次に、図4で、PMOSトランジスタQ2
のドレイン電流Id2が、Vo=Vaでピーク値Ipを
示すことについて説明する。図5は、Vo=Va付近に
おけるPMOSトランジスタQ1のドレインId1を示
した図である。図5では、実線がドレイン電流Id1
を、破線がPMOSトランジスタQ1のゲート電圧Vg
が常時0Vになって電流制限が行われない場合に示す出
力電圧Voとドレイン電流Id1との関係例をそれぞれ
示している。
【0029】図5において、抵抗R1の抵抗値をR1と
すると、Vo<VaでId1=I1=(VDD−Vs)/
R1=(VDD−Vref)/R1となるために、PMO
SトランジスタQ1のゲート電圧Vgが減少するが、そ
のようすを4本の破線で示している。図5の破線はドレ
イン電流Id1を示すものであるが、PMOSトランジ
スタQ1のドレイン・ソース間電圧Vds、例えば図5
のA点に、PMOSトランジスタQ1とQ2とのドレイ
ン・ソース間電圧の差ΔVdを加えたE点でドレイン電
流Id2を読み取ることができる。
【0030】PMOSトランジスタQ1のゲート電圧V
gが減少するに伴ってドレイン電流Id1がA点、B
点、C点、D点と移動するのに対応して、PMOSトラ
ンジスタQ2のゲート電圧Vgも同様に減少し、ドレイ
ン電流Id2はE点、F点、G点、H点と移動する。P
MOSトランジスタQ1のドレイン・ソース間電圧Vd
sが大きくなってもΔVdの最大値が基準電圧Vref
であるためである。なお、ドレイン電流Id2におい
て、E点の値になるときは、ドレイン電流Id1がA点
の値を示す出力電圧Voのときであり、同様にF〜H点
の値になるときは、ドレイン電流Id1が対応するB〜
D点の値を示す出力電圧Voのときである。
【0031】ドレイン電流Id2の値がE点からH点に
低下するようすが、図4におけるピーク電流Ipから電
流I2に低下する変化を示している。ピーク電流Ipと
定電流値I1との差は図5のA点とE点の電流差である
が、これはΔVdに比例する。図6は、抵抗R1,R2
及びPMOSトランジスタQ1,Q2の等価回路を示し
た図であり、図6を用いてΔVdについて説明する。
【0032】図6において、Rd1はPMOSトランジ
スタQ1の等価抵抗を、Rd2はPMOSトランジスタ
Q2の等価抵抗を示し、VR1は抵抗R1の両端電圧
を、VR2は抵抗R2の両端電圧をそれぞれ示してい
る。等価抵抗Rd1の両端電圧をV1とし、等価抵抗R
d2の両端電圧をV2とすると、電圧V1及びV2は下
記(4)及び(5)式のようになる。 V1=VSW×{Rd/(Rd+R1)}………………(4) V2=VSW×{Rd/(Rd+R2)}………………(5) 但し、R2は抵抗R2の抵抗値を示し、VSW=VR1
+V1=VR2+V2である。なお、前記(4)及び
(5)式において、PMOSトランジスタQ1及びQ2
の各等価抵抗Rd1,Rd2は等しいことから、該各等
価抵抗をRdとしている。
【0033】前記(4)及び(5)式から、V2−V1
=ΔVdは、下記(6)式のようになる。 ΔVd=VSW×(R1−R2)/(Rd+R1+R2+R1×R2/Rd)…… …………(6) また、R1>R2であることから、0<ΔVd<Vre
fである。このように、ピーク電流Ipと電流I1との
差はΔVdに比例し、ΔVdは前記(6)式から抵抗R
1及びR2の抵抗値によって設定することができる。
【0034】次に、電流I1とI2との差について説明
する。MOSトランジスタにおける飽和領域でのドレイ
ン電流Id1及びId2は、下記(7)及び(8)式の
ようになる。 Id1=β(Vg−VR1−Vth)/2………………(7) Id2=β(Vg−VR2−Vth)/2………………(8) なお、前記(7)及び(8)式において、PMOSトラ
ンジスタQ1及びQ2の各ゲート電圧は等しいことか
ら、それぞれのゲート電圧をVgとしている。
【0035】ゲート電圧Vgは、ドレイン電流Id1が
一定であるという条件から決まるため、前記(7)式か
らゲート電圧Vgを求めて前記(8)式に代入すると、
ドレイン電流Id2は、下記(9)式のようになる。 Id2={Id11/2+(β/2)1/2×(VR1−Id2×R2)}……… ………(9)
【0036】前記(9)式より、下記(10)式が成り
立つ。 Id2−Id1=ΔVR×(2×β×Id1)1/2+β×(ΔVR)/2…… …………(10) 但し、ΔVR=VR1−VR2である。電圧VR1は
(VDD−Vs)=(VDD−Vref)で一定であ
り、VR2=R2×Id2であるから、(Id2−Id
1)は前記(10)式からR2によって決定される。
【0037】このように、ピーク電流Ipと定電流I1
との差、及び定電流I1と定電流I2との差は、抵抗R
1及びR2の各抵抗値で決めることができるため、出力
電流Ioは定電流I1と定電流I2で表すことができ、
ピーク電流Ipと定電流I1との差を抵抗R1及びR2
の各抵抗値で決めることができる。実際の定電流回路で
は、PMOSトランジスタQ2〜Q4に相当するトラン
ジスタを必要に応じて増やすことができ、この場合にお
いてもピーク電流Ipとドレイン電流Id1との差を抵
抗R1及びR2の各抵抗値で決めることできる。
【0038】一方、ピーク電流Ipは、図5のE点の電
流値であり、A点の電流値に比例することから、下記
(11)式のようになる。 Ip=(I1/VSW)×(VSW+ΔVd) =I1×(1+ΔVd/VSW)………………(11)
【0039】前記(11)式に前記(6)式のΔVdを
代入すると、下記(12)式のようになる。 Ip=I1×{1+(R1−R2)/(Rd+R1+R2+R1×R2/Rd)}… ……………(12)
【0040】ここで、従来の場合、例えば図7で示した
定電流回路100の場合、ピーク電流Ipは、前記(1
2)式においてR2=0とすればよく、下記(13)式
のように示すことができる。 Ip=I1×{1+R1/(Rd+R1)}………………(13)
【0041】R1>R2、R1>0及びR2>0である
ため、前記(12)式と(13)式の右辺中のカッコ内
第2項を比較すると、(12)式の(R1−R2)は、
(13)式のR1よりも小さく、(12)式の(Rd+
R1+R2+R1×R2/Rd)は、(13)式の(Rd
+R1)よりも大きい。したがって、図4のピーク電流
Ipは、図7で示した従来の定電流回路100よりも小
さいことが分かる。
【0042】このように、本第1の実施の形態における
定電流回路は、抵抗R1〜R4とPMOSトランジスタ
Q1〜Q4がそれぞれ対応して直列に接続された各直列
回路が、電源電圧VDDと出力端子OUTとの間にそれ
ぞれ並列に接続され、演算増幅器2が、抵抗R1とPM
OSトランジスタQ1との接続部の電圧Vsが基準電圧
VrefになるようにPMOSトランジスタQ1〜Q4
の動作制御を行って、出力端子OUTから所定の定電流
Iaが出力されるようにした。このことから、出力電流
検出用抵抗を挿入することによって出力電圧Voの低下
や熱損失が発生することなく、出力電圧Voに関係なく
出力電流Ioと出力電流検出用電流Isとの電流比を一
定に保つことができると共にピーク電流Ipを小さくす
ることができ、更に温度依存性を小さくすることができ
出力電流の検出精度を向上させることができるため、所
定の定電流を精度よく供給することができる。
【0043】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
の定電流回路によれば、制御回路部は、出力回路部の所
定の1つの直列回路における抵抗とトランジスタとの接
続部の電圧が基準電圧発生回路部からの基準電圧になる
ように各直列回路におけるトランジスタの動作制御をそ
れぞれ行って、負荷に対して所定の定電流を出力するよ
うにした。このことから、出力電流を検出するための抵
抗を挿入することによって出力電圧の低下や熱損失が発
生することなく、出力電流と該出力電流を検出するため
の抵抗を流れる電流との電流比を出力電圧に関係なく一
定に保つことができると共に、出力電流のピーク値を小
さくすることができ、温度依存性を小さくすることがで
き出力電流の検出精度を向上させることができるため、
所定の定電流を精度よく供給することができる。
【0044】また、出力回路部の所定の1つの直列回路
における抵抗は、他の直列回路の抵抗よりも抵抗値が大
きく、該他の各直列回路の抵抗は、それぞれ同じ抵抗値
になるようにしたことから、該2種類の抵抗値を設定す
ることにより、要求された仕様に応じて出力電流におけ
る定電流値とピーク電流値との比を最適にすることがで
きる。
【0045】具体的には、出力回路部における各直列回
路のそれぞれの抵抗は、金属材料からなる配線抵抗で形
成されるようにした。このことから、出力回路部におけ
る各直列回路のそれぞれの抵抗において、抵抗値の温度
係数を一定にすることができるため、出力電流検出値の
温度特性を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態における定電流回
路の例を示した図である。
【図2】 図1の定電流回路1における出力電圧Voに
対する出力電流Ioと出力電流検出用電流Isの各特性
例を示した図である。
【図3】 図1の定電流回路1における出力電流Ioと
出力電圧Voとの関係例を示した図である。
【図4】 図1の定電流回路1における出力電圧Voに
対する各ドレイン電流Id1,Id2のそれぞれの特性
例を示した図である。
【図5】 Vo=Va付近におけるドレインId1の特
性例を示した図である。
【図6】 抵抗R1,R2及びPMOSトランジスタQ
1,Q2の等価回路を示した図である。
【図7】 従来の定電流回路の例を示した回路図であ
る。
【図8】 図7の定電流回路100の出力電圧Voに対
する電圧Vs、出力電流Io及び電流Isの各特性例を
示した図である。
【図9】 従来の定電流回路の他の例を示した回路図で
ある。
【符号の説明】
1 定電流回路 2 演算増幅器 3 基準電圧発生回路 10 負荷回路 R1〜R4 抵抗 Q1〜Q4 PMOSトランジスタ OUT 出力端子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負荷に対して所定の定電流を供給する定
    電流回路において、 前記負荷に電流を供給する、抵抗とトランジスタが直列
    に接続された複数の直列回路が並列に接続されてなる出
    力回路部と、 所定の基準電圧を生成して出力する基準電圧発生回路部
    と、 前記出力回路部の所定の1つの直列回路における抵抗と
    トランジスタとの接続部の電圧が前記基準電圧発生回路
    部からの基準電圧になるように、前記出力回路部の各直
    列回路におけるそれぞれのトランジスタの動作制御を行
    う制御回路部と、を備えることを特徴とする定電流回
    路。
  2. 【請求項2】 前記出力回路部における各直列回路のそ
    れぞれのトランジスタは、同一のトランジスタであるこ
    とを特徴する請求項1記載の定電流回路。
  3. 【請求項3】 前記出力回路部における各直列回路のそ
    れぞれの抵抗は、同じ抵抗値であることを特徴する請求
    項2記載の定電流回路。
  4. 【請求項4】 前記出力回路部の所定の1つの直列回路
    における抵抗は、他の各直列回路の抵抗よりも抵抗値が
    大きく、該他の各直列回路の抵抗は、それぞれ同じ抵抗
    値であることを特徴とする請求項2記載の定電流回路。
  5. 【請求項5】 前記出力回路部における各直列回路のそ
    れぞれの抵抗は、金属材料からなる配線抵抗で形成され
    ることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の定電
    流回路。
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