JP2003177213A - マイクロレンズ、その製造方法及びマイクロレンズを用いた光ピックアップ装置 - Google Patents

マイクロレンズ、その製造方法及びマイクロレンズを用いた光ピックアップ装置

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JP2003177213A
JP2003177213A JP2001375407A JP2001375407A JP2003177213A JP 2003177213 A JP2003177213 A JP 2003177213A JP 2001375407 A JP2001375407 A JP 2001375407A JP 2001375407 A JP2001375407 A JP 2001375407A JP 2003177213 A JP2003177213 A JP 2003177213A
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microlens
lens
substrate
microlens portion
lens substrate
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JP2001375407A
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Hiroyasu Mifune
博庸 三船
Toshihiro Ishii
稔浩 石井
Yoshiyuki Kiyozawa
良行 清澤
Yasuhiro Sato
康弘 佐藤
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Optical Head (AREA)
  • Lenses (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大量生産に向いた低コストで色収差を低減さ
せ得る小型・軽量なマイクロレンズを提供する。 【解決手段】 高NA化を図るために何れも凸レンズ状
の第1ないし第3のマイクロレンズ部分L1,L2,L
3を組み合せたマイクロレンズ1を構成する上で、第
1,第2のマイクロレンズ部分L1,L2とはアッベ数
の異なる材料を用いて第3のマイクロレンズ部分L3を
形成することにより、マイクロレンズ1自体の構成を変
えたり新たな素子を追加したりすることなく、アッベ数
の選定により色収差の低減を図れるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロレンズ、
その製造方法及びマイクロレンズを用いた光ピックアッ
プ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光ディスク装置用の光ピックアッ
プの構成例を図6に示す。概略的には、直線偏光のレー
ザ光を発する半導体レーザ(LD)100とコリメータ
レンズ101と偏光ビームスプリッタ102と1/4波
長板103と対物レンズ104と検出レンズ105とフ
ォトダイオード106とにより構成されている。半導体
レーザ100から出射され紙面に対し平行な偏光のレー
ザ光はコリメータレンズ101で平行光にされる。次
に、この平行光は、偏光ビームスプリッタ102と1/
4波長板103とにより構成された光アイソレータを通
って直線偏光から円偏光に変わる。光記録媒体107の
記録面で反射する際に円偏光の旋回方向が変化し、1/
4波長板103を再び通過すると、紙面に対して垂直な
偏光の光となる。さらに、偏光ビームスプリッタ102
で反射されてフォトダイオード106の方向へ進行し、
検出レンズ105で集光されてフォトダイオード106
に入射する。実際にはフォーカスエラー検出やトラック
エラー検出及びその検出結果に基づくサーボ制御系等の
光学部品、機構があるが、ここでは省略する。また、こ
の図示例では、光ピックアップ装置を簡単化するため、
光記録媒体107が反射率の差で情報を記録している場
合の再生方法として示している。
【0003】このような構成では、光の回折限界により
スポットサイズは光の波長程度までしか得られない。ス
ポットサイズwは以下のように表すことができる。
【0004】 w∝λ/sinθ′ ………………………………(1) ここで、θ′は対物レンズ104の出射角で、対物レン
ズ104のNA(開口数)とはNA=sinθ′という関
係がある。λはLD100が出射するレーザ光の波長で
ある。
【0005】従って、対物レンズ104のNAを上げれ
ばスポットサイズは小さくなり、ひいては光記録媒体1
07の容量を上げることが可能となる。
【0006】NAを上げるには単レンズだけでは限界が
あり、複数のレンズを使用する。例えば、2群2枚レン
ズを用いてNAを高くする方法が知られている。
【0007】また、スポットサイズを小さくするには、
光源波長を短くしてもよく、具体的には、440nm以
下の短波長LDの使用が図られている。反面、このよう
な短波長化により、色収差が問題となることが知られて
いる。「色収差」とは、レンズ或いは光学系が多波長或
いは連続波長を扱わなければならないときに生じる収差
である。光学材料の屈折率は波長によって異なるために
レンズの焦点距離も異なる。即ち、光学材料の屈折率は
波長分散をもっており、屈折率は赤色光より青色光に対
して大である。LDから出射されるレーザ光の波長はほ
ぼ数nm程度の波長幅を有している。また、LDから出
射されるレーザ光がLD自体での温度変化等により中心
波長が数nm突然飛ぶ、いわゆる「モードホッピング」
を起こす場合もある。
【0008】従って、波長440nm以下の短波長LD
を用いた場合、波長のずれにより対物レンズで生じる色
収差は許容できない重要な問題となる。短波長で色収差
が大となることについては2つの原因が考えられる。第
1の原因は、一般の対物レンズは短い波長を取り扱う場
合、微小な波長の変動に対して屈折率の変化が大とな
り、焦点の移動量であるデフォーカス量が大となること
である。第2の原因は、光記録媒体のさらなる高密度・
大容量化とともに対物レンズで集光されるスポット径を
極力小さくする必要があるが、対物レンズの焦点深度d
はd=λ/(NA)で表されるように、取り扱う波長
が短いほど焦点深度dが小さくなり、僅かなデフォーカ
スさえも許されないことである。
【0009】対物レンズの色収差を小さくするには、分
散が小(色収差の度合いを示すアッベ数が大)である光
学材料を用いてレンズを作製することが挙げられる。ま
た、対物レンズを複数枚のレンズで構成したアクロマー
トレンズとすることが可能である。これを式で書くと次
のようになる。1つ目のレンズの焦点距離をf、アッ
ベ数をν、2つ目のレンズの焦点距離をf、アッベ
数をνとし、2つのレンズは接しているとすると、 1/f=1/f+1/f ………………………(2) 0=1/fν+1/fν ……………………(3) と書くことができる。この(2)(3)式を解くと、各
々焦点距離f,fは、 f=(ν−ν)/ν*f ……………………(4) f=(ν−ν)/ν*f ……………………(5) である。従って、2つのレンズは図7に示すように、一
方が凸レンズ110であれば、もう一方は凹レンズ11
1である。このようにして2枚のレンズで色消しが可能
となる。しかし、複数枚のレンズで構成した色消しレン
ズ(アクロマートレンズ)は重量が大となるという問題
がある。
【0010】また、収差補正光学系を別途追加して色収
差を補正する方法もある(特開2000−19388公
報等参照)。これは凸レンズと凹レンズを組み合せたも
のやホログラムなどを使用したりしているが、新たな部
品を追加する必要があり、そのスペース確保や調整に問
題がある。
【0011】一方、レンズの大きさが数100μmより
も小さいレンズはマイクロレンズと呼ばれ、近年CCD
や液晶プロジェクタなどに使われている。このようなマ
イクロレンズを光ディスク装置で使う動きがある。マイ
クロレンズを利用することによって、光学系を小型にす
ることができ、さらにNAが大きなマイクロレンズでは
レンズ底面と光記録媒体との間の距離ワーキングディス
タンスが小さいことも加わって光ピックアップ装置を小
型にすることができるからである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述したよ
うな通常の色消しレンズは、分散の異なる(アッベ数の
異なる)硝材を使い、凸レンズと凹レンズを組み合せて
いるものであり、そのため、組立て調整が必要であり、
単純に2枚を接着するため光ピックアップ装置の可動部
重量が増してしまう不具合がある。
【0013】また、特開2000−19388公報など
により提案されている収差補正光学系を別途追加する構
成では、新たな部品を追加する必要があり、調整工程が
複雑になり、コストアップにつながる不具合がある。
【0014】さらに、特開平9−311271号公報や
特開2000−285500公報により提案されている
回折作用と屈折作用とを持つハイブリッドレンズを使用
する方法では、回折格子は微小ピッチが必要で、レンズ
への加工は容易でない不具合がある。
【0015】また、特開2001−126296公報に
示されるような単玉で屈折率分布を持ったレンズの提案
例もあるが、製造が容易ではない不具合がある。
【0016】本発明は、大量生産に向いた低コストで色
収差を低減させ得る小型・軽量なマイクロレンズ及びそ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0017】本発明は、さらに材料選択の幅を広げるこ
とができ、製造条件を緩和させ得るマイクロレンズ及び
その製造方法を提供することを目的とする。
【0018】本発明は、色収差をより一層低減化できる
マイクロレンズ及びその製造方法を提供することを目的
とする。
【0019】本発明は、より一層の高NA化を達成し得
るマイクロレンズ及びその製造方法を提供することを目
的とする。
【0020】本発明は、製造をより一層容易にし得るマ
イクロレンズ及びその製造方法を提供することを目的と
する。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明のマ
イクロレンズは、第1のマイクロレンズ部分が凸レンズ
状に形成された第1のレンズ基板と、第2のマイクロレ
ンズ部分が凸レンズ状に形成されて前記第2のマイクロ
レンズ部分が前記第1のマイクロレンズ部分に対向する
ように前記第1のレンズ基板に貼り合せられた第2のレ
ンズ基板と、これらの第1及び第2のレンズ基板の材料
とアッベ数の異なる材料により前記第2のレンズ基板の
前記第2のマイクロレンズ部分側とは反対側面に前記第
2のマイクロレンズ部分側に凸となるように凸レンズ状
に形成された第3のマイクロレンズ部分と、を備える。
【0022】従って、何れも凸レンズ状の第1ないし第
3のマイクロレンズ部分を組み合せたマイクロレンズを
構成する上で、第1,第2のマイクロレンズ部分とはア
ッベ数の異なる材料を用いて第3のマイクロレンズ部分
を形成することにより、マイクロレンズ自体の構成を変
えたり新たな素子を追加したりすることなく、アッベ数
の選定により色収差の低減を図れる小型・軽量なマイク
ロレンズとなる。
【0023】請求項2記載の発明は、請求項1記載のマ
イクロレンズにおいて、前記第1、第2のレンズ基板及
び前記第3のマイクロレンズ部分の材料とアッベ数の異
なる材料により形成された第4の薄板を前記第3のマイ
クロレンズ部分外面側に備える。
【0024】従って、アッベ数のさらに異なる第4の薄
板を設けることにより、第3のマイクロレンズ部分の材
料選択の幅が広がり、製造条件が緩和されるマイクロレ
ンズとなる。また、第4の薄板に傷やごみに対する保護
層としての機能を持たせることもできる。
【0025】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載のマイクロレンズにおいて、前記第3のマイクロレン
ズ部分の材料の屈折率が前記第2のレンズ基板の屈折率
よりも大きい。
【0026】従って、第3のマイクロレンズ部分も凸レ
ンズとして作用するため、より高いNAを持つマイクロ
レンズとなる。
【0027】請求項4記載の発明は、請求項1ないし3
の何れか一記載のマイクロレンズにおいて、前記第1の
レンズ基板の材料と前記第2のレンズ基板の材料とが同
一である。
【0028】従って、第1,第2のレンズ基板の材料が
同一であるので、これらの製造条件を同一にすることが
でき、製造の容易化及び低コスト化を図れる。
【0029】請求項5記載の発明は、請求項1ないし4
の何れか一記載のマイクロレンズにおいて、前記第3の
マイクロレンズ部分の材料のアッベ数が前記第1及び第
2のレンズ基板の材料のアッベ数よりも大きい。
【0030】従って、特に焦点距離の短い第3のマイク
ロレンズ部分の材料のアッベ数を大きくすることによ
り、色収差をより効果的に小さく抑えることができる。
【0031】請求項6記載の発明のマイクロレンズの製
造方法は、第1のレンズ基板及び第2のレンズ基板の各
々に対してフォトリソグラフィプロセスとエッチングプ
ロセスとを用いて基板表面より深い位置に第1のマイク
ロレンズ部分及び第2のマイクロレンズ部分を各々凸レ
ンズ状に形成する工程と、前記第2のレンズ基板の前記
第2のマイクロレンズ部分側とは反対面側に対してフォ
トリソグラフィプロセスとエッチングプロセスとを用い
て前記第2のマイクロレンズ部分側に凸となるように凹
部を形成し前記第1及び第2のレンズ基板の材料とアッ
ベ数の異なる材料をこの凹部に埋め込むことにより凸レ
ンズ状の第3のマイクロレンズ部分を形成する工程と、
前記第3のマイクロレンズ部分が形成された前記第2の
レンズ基板を前記第2のマイクロレンズ部分が前記第1
のマイクロレンズ部分に対向するように前記第1のレン
ズ基板に貼り合せる工程と、を含む。
【0032】従って、いわゆる半導体プロセスを用いて
マイクロレンズを製造できるので、微小なマイクロレン
ズを容易かつ高精度に製造でき、大量生産も可能であ
り、低コスト化も図れる。
【0033】請求項7記載の発明は、請求項6記載のマ
イクロレンズの製造方法において、前記第3のマイクロ
レンズ部分を形成した後、前記第1、第2のレンズ基板
及び前記第3のマイクロレンズ部分の材料とアッベ数の
異なる材料により形成された第4の薄板を前記第3のマ
イクロレンズ部分外面側に貼り合せる工程を含む。
【0034】従って、第4の薄板を備えるマイクロレン
ズに関しても、いわゆる半導体プロセスを用いてマイク
ロレンズを製造できるので、微小なマイクロレンズを容
易かつ高精度に製造でき、大量生産も可能であり、低コ
スト化も図れる。
【0035】請求項8記載の発明は、請求項6又は7記
載のマイクロレンズの製造方法において、前記第3のマ
イクロレンズ部分は、前記第2のレンズ基板の屈折率よ
りも大きい屈折率の材料により形成される。
【0036】従って、第3のマイクロレンズ部分も凸レ
ンズとして作用するため、より高いNAを持つマイクロ
レンズを製造することができる。
【0037】請求項9記載の発明は、請求項6ないし8
の何れか一記載のマイクロレンズの製造方法において、
前記第1のレンズ基板の材料と前記第2のレンズ基板の
材料とが同一である。
【0038】従って、第1,第2のレンズ基板の材料が
同一であるので、これらの製造条件を同一にすることが
でき、マイクロレンズ製造の容易化及び低コスト化を図
れる。
【0039】請求項10記載の発明は、請求項6ないし
9の何れか一記載のマイクロレンズの製造方法におい
て、前記第3のマイクロレンズ部分は、前記第1及び第
2のレンズ基板の材料のアッベ数よりも大きいアッベ数
の材料により形成される。
【0040】従って、第3のマイクロレンズ部分の材料
のアッベ数を大きくすることにより、色収差をより効果
的に小さく抑えることができるマイクロレンズを製造で
きる。
【0041】請求項11記載の発明の光ピックアップ装
置は、光源から出射された光を光記録媒体の記録面に対
して集光させる請求項1ないし5の何れか一記載のマイ
クロレンズを対物レンズとして備える。
【0042】従って、請求項1ないし5の何れか一記載
のマイクロレンズを対物レンズとして備えるので、色収
差を低減させることができる小型で薄い光ピックアップ
装置を提供できる。
【0043】請求項12記載の発明は、請求項11記載
の光ピックアップ装置において、前記光源が波長400
〜410nmのレーザ光を出射するレーザ光源である。
【0044】従って、特に波長400〜410nmのレ
ーザ光を出射する短波長のレーザ光源を用いた場合に重
要な問題となる波長のずれにより対物レンズで生ずる色
収差も小さく抑えることができ、色収差の影響の少ない
レーザ光集光照射機能を発揮させることができる。
【0045】請求項13記載の発明は、請求項11又は
12記載の光ピックアップ装置において、前記マイクロ
レンズは、半球状又は超半球状に形成された第3のマイ
クロレンズ部分が前記光記録媒体に対向するように配置
される。
【0046】従って、より一層の高NA化が図られた対
物レンズを用いることにより、光記録媒体に対してより
小さな光スポットを形成することができ、記録密度の向
上を図ることもできる。
【0047】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態を図1
に基づいて説明する。本実施の形態のマイクロレンズ1
は、概略的には、何れも凸レンズ形状に形成された第
1,第2及び第3のマイクロレンズ部分L1,L2,L
3を同一光軸上に配置させた3面レンズであって、外形
形状が平板デバイスとして構成されている。このような
レンズ構造自体は、例えば特開2000−280366
公報により既に提案されているものである。
【0048】より詳細に説明すると、まず、第1のマイ
クロレンズ部分L1は、第1のレンズ基板S1において
その片面側に基板表面より深い位置に非球面により凸レ
ンズ状に形成されている。また、第2のマイクロレンズ
部分L2は、第2のレンズ基板S2においてその片面側
に基板表面より深い位置に非球面により凸レンズ状に形
成されている。さらに、第3のマイクロレンズ部分L3
は、第2のレンズ基板S2の第2のマイクロレンズ部分
L2側とは反対側面に第2のマイクロレンズ部分L2側
に凸となるように凹部2を形成しこの凹部2に高屈折率
材料を埋め込むことにより凸レンズ状に形成されてい
る。この第3のマイクロレンズ部分L3は第2のレンズ
基板S2の表面を覆う第3のレンズ基板S3部分も含め
て形成されている。また、第3のマイクロレンズ部分L
3は、図示例では、球面とされているが、非球面であっ
てもよい。また、第3のマイクロレンズ部分L3が形成
された第2のレンズ基板S2を第2のマイクロレンズ部
分L2が第1のマイクロレンズ部分L1に対向するよう
に第1のレンズ基板S1に貼り合せることによりマイク
ロレンズ1として完成されている。3は第1のマイクロ
レンズ部分L1側から入射する光の入射幅を規制するア
パーチャを形成するアパーチャ部材である。また、第
1,第2のマイクロレンズ部分L1,L2間は空気層4
とされている。
【0049】ちなみに、特開2000−280366公
報例では、色収差の低減に関しては考慮されていない。
このため、特に短波長の青色光源を利用する際に問題と
なる屈折率分散による色収差を考慮した材料を選ばない
と収差が大きくなり、光ディスクに利用する場合には信
号が劣化してしまう問題がある。
【0050】このような基本構成において、本実施の形
態では、第1,第2のレンズ基板S1,S2の材料のア
ッベ数と第3のマイクロレンズ部分L3の材料のアッベ
数とを異ならせ、かつ、第3のマイクロレンズ部分L3
の材料のアッベ数の方が第1,第2のレンズ基板S1,
S2の材料のアッベ数よりも大きくなるように構成され
ている。これにより、色収差を低減させることができ
る。
【0051】この点について、考察する。本実施の形態
のマイクロレンズ1は、3つのレンズ面により構成され
ているため、前述した(2)(3)式は各々(6)
(7)式のように書き換えることができる。
【0052】 1/f=1/f+1/f+1/f ………………………(6) 0=1/fν+1/fν+1/fν ………………(7) (7)式に注目すると、この式が成り立つためにはアッ
ベ数νが正であることから各マイクロレンズ部分L1,
L2,L3の焦点距離f,f,fのうちの何れか
が負であることが必要とされる。しかし、本実施の形態
の構成では、全て凸レンズ構成で高いNAを達成してい
るため、凹レンズを取ることができない。そこで、
(7)式が成り立つためには右辺の各項が0であればよ
い。つまり、焦点距離fとアッベ数νとの積が大きけれ
ばよい。しかし、マイクロレンズであるため焦点距離f
は小さくアッベ数νとの積をとってもその逆数が0に近
似するのは難しい。ところが、例えば、色収差の波長範
囲を極僅かな範囲に設定すると、実効的なアッベ数νは
大きな値を示す。例えば、材料BK7の波長域400〜
410nmの実効的なアッベ数νは400を超える値と
なる。従って、焦点距離fがサブmmオーダーであって
も、焦点距離fと実効的なアッベ数νとの積の逆数は十
分0に近似可能である。つまり、アッベ数νが大きいほ
どその効果が大きいといえる。このようにして色収差を
低減させることができる。
【0053】さらに、具体的な構成例により実証する。
【0054】[具体例1]具体例1で、使用した硝材は
以下の通りである。 レンズ部分L1(基板S1):BK7(1.5168,64.17) レンズ部分L2(基板S2):合成石英(1.45847,67.
7) レンズ部分L3(基板S3):SK16(1.62041,60.3
3) なお、材料名の後の括弧内の数字は硝材の屈折率ndと
アッベ数νdを示している(以下でも、同様)。
【0055】このような材料を用いて構成されたマイク
ロレンズ1の光軸上rms波面収差は0.0003λ
(400nm),0.0001λ(407nm),0.
0002λ(414nm)であった。この波面収差が小
さいことが好ましいわけであるが、一般的には、波面収
差が0.07λ以下であれば十分であるいわれている
(以下でも、同様)。
【0056】[具体例2]具体例2で、使用した硝材は
以下の通りである。 レンズ部分L1(基板S1):LF7(1.57501,41.49) レンズ部分L2(基板S2):K10(1.50137, 56.41) レンズ部分L3(基板S3):SK16(1.62041,60.3
3)
【0057】このような材料を用いて構成されたマイク
ロレンズ1の光軸上rms波面収差は0.0013λ
(400nm),0.0003λ(407nm),0.
0013λ(414nm)であった。
【0058】[具体例3]具体例3で、使用した硝材は
以下の通りである。 レンズ部分L1(基板S1):合成石英(1.45847,67.
7) レンズ部分L2(基板S2):合成石英(1.45847,67.
7) レンズ部分L3(基板S3):SK16(1.62041,60.3
3)
【0059】このような材料を用いて構成されたマイク
ロレンズ1の光軸上rms波面収差は0.0012λ
(400nm),0.0002λ(407nm),0.
0012λ(414nm)であった。
【0060】従って、本実施の形態によれば、何れも凸
レンズ状の第1ないし第3のマイクロレンズ部分L1,
L2,L3を組み合せたマイクロレンズ1を構成する上
で、第1,第2のマイクロレンズ部分L1,L2とはア
ッベ数の異なる材料を用いて第3のマイクロレンズ部分
L3を形成することにより、マイクロレンズ1自体の構
成を変えたり新たな素子を追加したりすることなく、色
収差の低減を図れる小型・軽量なマイクロレンズとな
る。特に、具体例に関しては、具体例1が性能的にはベ
ストであるが、製造上は同一材料を加工することがコス
ト面などで好ましいので具体例3が好適といえる。
【0061】本発明の第二の実施の形態を図2に基づい
て説明する。第一の実施の形態で示した部分と同一部分
は同一符号を用いて示し、説明も省略する(以降の実施
の形態でも同様とする)。本実施の形態のマイクロレン
ズ11は、前述のマイクロレンズ1の構成において、第
4の薄板S4を第3のマイクロレンズ部分L3(第3の
レンズ基板S3)外面側に備えることにより構成されて
いる。
【0062】ここに、この第4の薄板S4は、第1、第
2のレンズ基板S1,S2及び第3のマイクロレンズ部
分L3の材料とアッベ数νの異なる材料により平面状に
形成されている。
【0063】本実施の形態による効果を、具体的な構成
例により実証する。
【0064】[具体例4]具体例4で、使用した硝材は
以下の通りである。 レンズ部分L1(基板S1):BK7(1.5168,64.17) レンズ部分L2(基板S2):合成石英(1.45847,67.
7) レンズ部分L3(基板S3):SK16(1.62041,60.3
3) 第4の薄板S4 :SF55(1.76180,26.9
5)
【0065】このような材料を用いて構成されたマイク
ロレンズ11の光軸上rms波面収差は0.0006λ
(400nm),0.0001λ(407nm),0.
0006λ(414nm)であった。
【0066】[具体例5]具体例5で、使用した硝材は
以下の通りである。 レンズ部分L1(基板S1):LF7(1.57501,41.49) レンズ部分L2(基板S2):K10(1.50137, 56.41) レンズ部分L3(基板S3):SK16(1.62041,60.3
3) 第4の薄板S4 :SF55(1.76180,26.9
5)
【0067】このような材料を用いて構成されたマイク
ロレンズ11の光軸上rms波面収差は0.0008λ
(400nm),0.0003λ(407nm),0.
0006λ(414nm)であった。
【0068】[具体例6]具体例6で、使用した硝材は
以下の通りである。 レンズ部分L1(基板S1):合成石英(1.45847,67.
7) レンズ部分L2(基板S2):合成石英(1.45847,67.
7) レンズ部分L3(基板S3):SK16(1.62041,60.3
3) 第4の薄板S4 :SF55(1.76180,26.9
5)
【0069】このような材料を用いて構成されたマイク
ロレンズ11の光軸上rms波面収差は0.0008λ
(400nm),0.0003λ(407nm),0.
0009λ(414nm)であった。
【0070】従って、本実施の形態によれば、アッベ数
のさらに異なる第4の薄板S4を設けてマイクロレンズ
11を構成することにより、第3のマイクロレンズ部分
L3の材料選択の幅が広がり、製造条件が緩和されるマ
イクロレンズ11となる。また、第4の薄板S4に傷や
ごみに対する保護層としての機能を持たせることもでき
る。
【0071】本発明の第三の実施の形態を図3及び図4
に基づいて説明する。本実施の形態は、例えばマイクロ
レンズ11の製造方法に関する。
【0072】まず、第1のレンズ基板S1及び第2のレ
ンズ基板S2の各々に第1のマイクロレンズ部分L1及
び第2のマイクロレンズ部分L2を形成する。このため
に、図3(a)に示すように、基板21(S1,S2)
上に感光性材料22(レジスト)を塗布する。塗布する
感光性材料22の膜厚は形成すべきレンズ部分の高さ
(サグ)に応じて数μm〜数十μm程度である。実際に
は、塗布する感光性材料22の厚さは基板21上に形成
するレンズ高さと、基板21の材料のエッチング速度と
感光性材料22のエッチング速度との比(選択比)によ
り設定する。例えば、両者のエッチング速度が等しい場
合(選択比1)には感光性材料22の高さは形成するレ
ンズ高さとほぼ等しくする。また、基板21の材料のエ
ッチング速度が感光性材料22のエッチング速度より2
倍大きい場合(選択比2)には感光性材料22の高さは
レンズ高さの1/2でよい。ここでは、両者のエッチン
グ速度が等しいものとして説明する。また、基板21上
に塗布する感光性材料22としては通常の半導体製造で
用いられるフォトレジスト或いは感光性ドライフィルム
を使用することができる。ポジ型或いはネガ型の選択に
よりレジストに形状を転写する工程(フォトリソグラフ
ィ工程)に用いるフォトマスクの形状が変化するが、基
本的な形成手順は変わらない。本実施の形態ではポジ型
レジストを用いる場合について説明する。
【0073】次に、図3(b)に示すようにフォトリソ
グラフィプロセスにより感光性材料22の形状がレンズ
形状と同形状になるようにパターンニングする。パター
ンニングは透過率分布を設定したマスクを介して光を照
射し、感光性材料22を感光させることにより行う。光
照射後現像すると基板21上にレンズと同等形状(選択
比1であるので)の樹脂が残る。このときのマスクはレ
ンズ形状に合せた透過率分布をもったマスクを用意す
る。このマスクとしては濃度分布を持ったマスクでもよ
いし、微細なドットが所望の透過率分布を持つようなレ
イアウトをしたマスクでもよい。また、図示例では、後
で基板S1と基板S2とを突き合せて貼り合せるときの
接合構造24も予めパターンニングしている。
【0074】このようにして形成したレンズ形状23の
感光性材料22をマスクとして、図3(c)に示すよう
に、基板21を基板面に垂直な方向にエッチング(異方
性エッチング)する。エッチング手段としては半導体プ
ロセスで通常用いられるドライエッチングが可能であ
る。具体的には反応性イオンエッチング法(RIE)、
電子サイクロトロン共鳴エッチング法(ECR)等であ
る。ドライエッチングに用いるガスは基板材料により選
択でき、例えば基板材料がガラスの場合はCF,CH
等を用いることができる。また、エッチング速度、
選択性の調整のためにエッチングガスにN,O,A
r等のガスを混入することもできる。
【0075】このようにして基板21上にレンズ形状2
5(マイクロレンズ部分L1,L2)と突き合せて貼る
際に使う接合構造26とを形成する。その後、不要な感
光性材料(レジスト)22を除去(アッシング)する
(図3(d)参照)。これにより、結果的に、基板21
の表面(接合構造26の表面)より深い位置にレンズ形
状25(マイクロレンズ部分L1,L2)が形成され
る。
【0076】第1のマイクロレンズ部分L1も第2のマ
イクロレンズ部分L2も全く同じようなプロセスで作製
する。ただし、基板S1,S2の材質が異なる場合は、
エッチング速度が基本的に異なるので、パターンニング
の際に選択比に合せた形状にするか、エッチングガスな
どのエッチング条件を変えて同じ選択比が選られる作製
条件を見出す必要がある。
【0077】次に、第3のマイクロレンズ部分L3を形
成する。第3のマイクロレンズ部分L3は第2のマイク
ロレンズ部分L2が形成された第2のレンズ基板S2の
反対面側に形成される。このため、まず、図4(a)に
示すように基板S2の反対面側表面に感光性材料31を
塗布する。塗布する感光性材料31の膜厚はレンズの高
さ(サグ)に応じて数μm〜数十μm程度である。この
感光性材料31の膜厚は先のレンズ部分L1,L2を形
成する時と同様であり、実際に、形成するレンズ高さと
基板材料のエッチング速度と感光性材料のエッチング速
度との比(選択比)により設定する。基板L2上に塗布
する感光性材料31も前述の場合と同様である。
【0078】そして、図4(b)に示すように、フォト
リソグラフィプロセスにより感光性材料31の形状がレ
ンズ形状と同形状になるようにパターンニングする。パ
ターンニングは透過率分布を設定したマスクを介して光
を照射し、感光性材料31を感光させる。光照射後現像
すると基板S2上にレンズと同等形状(選択比1である
ので)の樹脂が残る。このときのマスクはレンズ形状に
合せた透過率分布を持ったマスクを用意する。このマス
クとしては濃度分布を持ったマスクでもよいし、微細な
ドットが所望の透過率分布を持つようなレイアウトをし
たマスクでもよい。
【0079】このようにして形成したレンズ形状32の
感光性材料31は前述のレンズ部分L1,L2の作製時
と同様に基板S2に垂直な方向にエッチング(異方性エ
ッチング)し(図4(c))、その後、不要な感光性材
料(レジスト)を除去(アッシング)する(図4
(d))。
【0080】次に、図4(e)に示すように、第3のマ
イクロレンズ部分L3を形成するためにエッチングした
凹形状部32に高屈折率材料33を埋め込む。この高屈
折率材料33としては、第1,第2のレンズ基板S1,
S2の材料とはアッベ数の異なる材料が用いられる。こ
の時、高屈折率材料33を埋め込んだ後で平板34(第
4の薄板S4)を貼り付ける。高屈折率材料33として
ガラスを用いる場合はスパッタリング法により埋め込
み、その後、基板S3として平坦化し、平板34を貼り
合せる。また、高屈折率材料33として樹脂材料を用い
る場合は、樹脂を塗付し硬化処理する前に平板34を上
において平坦になるようにした後に、硬化処理する。高
屈折率材料33として樹脂を用いた場合は、第4の薄板
S4は第3のマイクロレンズ部分L3の樹脂材料の保護
層として働くことができる。さらに樹脂材料は接着剤と
しての機能を持つ。どちらの材料の場合も基板の厚さを
正確に得るために研磨処理することがある。こうして、
第2,第3のマイクロレンズ部分L2,L3を持つ第2
のレンズ基板S2を形成できる。
【0081】最後に、図4(f)に示すように、第1の
マイクロレンズ部分L1が形成された第1の基板S1と
第2,第3のマイクロレンズ部分L2,L3が形成され
た第2のレンズ基板S2とを、第1,第2のマイクロレ
ンズ部分L1,L2が対向するように接合構造26を突
き合せて貼り合せる。貼り合せには、接着剤を用いて貼
り合せる。接着剤は紫外線で硬化するタイプのものや熱
で硬化するタイプのものあるいは2液を混合して硬化さ
せるタイプのものや水硝子接合などがあり、最適なもの
を選択する。貼り合せる際にはアライメントマークを各
々の基板S1,S2に予め形成しておき、アライメント
マークを合せることによって高精度に位置合せを行うこ
とができる。
【0082】このようにしてマイクロレンズ11が作製
される。このとき、1つ1つ作製するのではなく、ウエ
ハプロセスで一度に数多くのマイクロレンズ11を作製
することもできる。このとき2枚の基板S1,S2の貼
り合せは、アライメントマークを使用して高精度にアラ
イメントする。2枚のウエハ基板をアライメントすれ
ば、1つ1つの光学素子は同じ精度でアライメントされ
ているので、生産性も大幅に向上する。1つ1つのマイ
クロレンズ11はダイシングにより切り出す。
【0083】なお、マイクロレンズ1の製造の場合であ
れば、平板34(第4の薄板S4)に関する工程を省略
すればよい。
【0084】本実施の形態によれば、いわゆる半導体プ
ロセスを用いてマイクロレンズ11を製造できるので、
微小なマイクロレンズ11を容易かつ高精度に製造する
ことができ、大量生産も可能であり、低コスト化も図る
ことができる。
【0085】本発明の第四の実施の形態を図5に基づい
て説明する。本実施の形態は、前述したようなマイクロ
レンズ1又は11を対物レンズ41として用いる光ピッ
クアップ装置42への適用例を示す。
【0086】まず、本実施の形態の光ピックアップ装置
42の構成例について説明する。この光ピックアップ装
置42では、支持ベース43上に光源としての半導体レ
ーザ(LD)44と受光検知用のフォトダイオード(P
D)45とが搭載されている。支持ベース43はLD4
4からの発熱を吸収できるように熱伝導のよい材料によ
り形成されている。また、特に図示していないが、支持
ベース43は光記録媒体46に対するアクセス中に捩れ
たりしないような構造とされている。さらに、LD44
は図示例ではサブマウントに備え付けられていないが、
熱伝導性や配置などの必要に応じてサブマウント上に設
置して構わない。LD44としては、例えば出射するレ
ーザ光の波長が400〜410nm程度の短波長のもの
(例えば、青色LD)が用いられている。
【0087】LD44は支持ベース43と平行な方向に
レーザ光を出射するように搭載されており、このLD4
4に対向する位置にそのレーザ光を光記録媒体46側に
向けて90°偏向させる(折り曲げる)反射ミラー47
と、偏向反射されたレーザ光を平行光に変換するコリメ
ータ48とが設けられている。反射ミラー47は45°
の角度を持ったLD44側の傾斜面にAl反射コートす
ることにより形成されたものであり、コリメータ48は
出射側のレンズの有効径が200μmのマイクロレンズ
である。反射ミラー47とコリメータ48とはともに同
じ材料(硝子)製で一体に構成されており、コリメータ
48部分を利用して支持ベース43中に埋め込むように
取り付けられている。ここでいう一体とは別々に作製し
たものを各々が完成した後、接着などで一体としたもの
を意味する。本実施の形態では、何れにもガラス材料を
使用しているが、例えば反射ミラー47にSi材料をコ
リメータ48にガラスを用いるなど互いに異なる材料で
も構わない。このとき、コリメータ48は色収差が問題
となるのであれば、色収差を減らすような構成をとる。
【0088】さらに、コリメータ48の出射側(光記録
媒体46側)の光路上には光路分離手段49が設けられ
ている。この光路分離手段49は、レーザ光が光記録媒
体46に行く時はそのまま透過し、光記録媒体46から
の反射光(信号光)はPD45が位置するところへ向か
うように分ける働きをするものである。本実施の形態で
は、偏光を利用しており、光路分離手段49は偏光ホロ
グラムとλ/4板とにより構成されている。偏光ホログ
ラムは格子溝に複屈折性を持つ材料を埋め込み格子溝の
方向と光の偏光方向の関係によって光路を分離するもの
である。また、同時に格子のパターンを最適化すること
により集光作用を持たせることも可能で、本実施の形態
では、偏光ホログラムに集光作用を持たせている。集光
レンズ部にホログラムを用いることにより、LD44の
波長シフトの影響による集光位置変化でも信号検出には
大きな影響を受けることがない。また、λ/4板は光学
系を小型で薄くするために、薄膜或いはシート状のもの
を使用する。
【0089】さらに、光路分離手段49と光記録媒体4
6との間の光路上には対物レンズ41が設けられてい
る。この対物レンズ41は前述したような外形形状が平
板状のマイクロレンズ1又は11を用いたもので、第3
のマイクロレンズ部分L3が光記録媒体46側となるよ
うに設定される。また、第3のマイクロレンズ部分L3
に関しては半球状又は超半球状なる形状として、いわゆ
るソリッドイマージョンレンズとして形成することが望
ましい。
【0090】また、この対物レンズ41は光路分離手段
49に一体化され、この光路分離手段49に接着された
フォーカス・トラッキング制御手段50を介して支持ベ
ース43に取り付けられている。フォーカス・トラッキ
ング制御手段50は光軸に沿って移動する手段と光記録
媒体46に予め形成されているトラック溝に垂直な方向
に移動する手段とPD45からの信号(フォーカスエラ
ー信号、トラックエラー信号)を処理して各移動手段の
移動量を演算する手段とに大別される。この信号処理方
法には種々の方法があるが、ここではフォーカス検出に
はダブルビームサイズ法、トラッキング検出にはプッシ
ュプル法を用いている。移動量の演算は電子回路で行
う。また、移動手段としては積層ピエゾのような圧電素
子或いは電磁誘導型や超音波のアクチュエータなどがあ
る。さらに半導体プロセスを利用して作製する静電アク
チュエータは小型・薄型に適しており、前述の実施の形
態のようなマイクロレンズ作製プロセスに類似したプロ
セスで作製できる。本実施の形態では圧電素子を利用し
たアクチュエータを使用しているが、移動量や周波数応
答や大きさなどを考慮して適宜選択すればよい。
【0091】このような光ピックアップ装置42の動作
について説明する。まず、LD44から出射されたレー
ザ光は反射ミラー47で折り曲げられ光記録媒体46の
方向へ向かって進んで行く。次にコリメータ48で発散
光がコリメート光に変換される。この時、LD44から
のレーザ光のプロファイルは非点隔差により楕円となっ
ているため、本実施の形態では楕円の短軸に合せてコリ
メートし、長軸方向の光はカットしている。コリメート
光は光路分離手段49に入射し、偏光ホログラムを透過
後、λ/4板で直線偏光が円偏光に変わる。この後、対
物レンズ41に入射し収束する光となって光記録媒体4
6に照射される。ここで、記録の場合は、信号に合せた
適切な変調がLD44に与えられ、光記録媒体46に照
射され、再生の場合はLD44が変調されずに照射され
る。再生の場合、光記録媒体46からの信号光は照射時
と逆に発散する光となって図の上側に向かって進む。対
物レンズ41でコリメートする光となってλ/4板を透
過する。ここで、円偏光が直線偏光となるが、往きとは
90°偏光方向が変わっているので、この光が偏光ホロ
グラムに入射すると今度は回折され集光する光となって
PD45に入射する。ここで電気信号に変換されて信号
処理されて情報を読み取ることになる。
【0092】従って、本実施の形態によれば、基本的に
前述したようなマイクロレンズ1又は11を対物レンズ
41として備えるので、色収差を低減させることができ
る小型で薄い光ピックアップ装置42を提供することが
できる。特に、波長400〜410nmのレーザ光を出
射する短波長のLD44を用いた場合に重要な問題とな
る波長のずれにより対物レンズ41で生ずる色収差も小
さく抑えることができ、色収差の影響の少ないレーザ光
集光照射機能を発揮させることができる。さらには、第
3のマイクロレンズ部分L3を半球状又は超半球状なる
形状として、いわゆるソリッドイマージョンレンズとし
て形成し、光記録媒体46に対向させることで、より一
層の高NA化が図られた対物レンズ41となるため、光
記録媒体46に対してより小さな光スポットを形成する
ことができ、記録密度の向上を図ることもできる。
【0093】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、何れも凸
レンズ状の第1ないし第3のマイクロレンズ部分を組み
合せたマイクロレンズを構成する上で、第1,第2のマ
イクロレンズ部分とはアッベ数の異なる材料を用いて第
3のマイクロレンズ部分を形成することにより、マイク
ロレンズ自体の構成を変えたり新たな素子を追加したり
することなく、色収差の低減を図れる小型・軽量なマイ
クロレンズを提供することができる。
【0094】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載のマイクロレンズにおいて、アッベ数のさらに異なる
第4の薄板を設けることにより、第3のマイクロレンズ
部分の材料選択の幅が広がり、製造条件が緩和されるマ
イクロレンズとなる。また、第4の薄板に傷やごみに対
する保護層としての機能を持たせることもできる。
【0095】請求項3記載の発明によれば、請求項1又
は2記載のマイクロレンズにおいて、第3のマイクロレ
ンズ部分も凸レンズとして作用するため、より高いNA
を持つマイクロレンズを提供することができる。
【0096】請求項4記載の発明によれば、請求項1な
いし3の何れか一記載のマイクロレンズにおいて、第
1,第2のレンズ基板の材料が同一であるので、これら
の製造条件を同一にすることができ、製造の容易化及び
低コスト化を図ることができる。
【0097】請求項5記載の発明によれば、請求項1な
いし4の何れか一記載のマイクロレンズにおいて、特に
焦点距離の短い第3のマイクロレンズ部分の材料のアッ
ベ数を大きくすることにより、色収差をより効果的に小
さく抑えることができる。
【0098】請求項6記載の発明のマイクロレンズの製
造方法によれば、いわゆる半導体プロセスを用いてマイ
クロレンズを製造できるので、微小なマイクロレンズを
容易かつ高精度に製造でき、大量生産も可能であり、低
コスト化も図ることができる。
【0099】請求項7記載の発明によれば、請求項6記
載のマイクロレンズの製造方法において、第4の薄板を
備えるマイクロレンズに関しても、いわゆる半導体プロ
セスを用いてマイクロレンズを製造できるので、微小な
マイクロレンズを容易かつ高精度に製造でき、大量生産
も可能であり、低コスト化も図ることができる。
【0100】請求項8記載の発明によれば、請求項6又
は7記載のマイクロレンズの製造方法において、第3の
マイクロレンズ部分も凸レンズとして作用するため、よ
り高いNAを持つマイクロレンズを製造することができ
る。
【0101】請求項9記載の発明によれば、請求項6な
いし8の何れか一記載のマイクロレンズの製造方法にお
いて、第1,第2のレンズ基板の材料が同一であるの
で、これらの製造条件を同一にすることができ、マイク
ロレンズ製造の容易化及び低コスト化を図ることができ
る。
【0102】請求項10記載の発明によれば、請求項6
ないし9の何れか一記載のマイクロレンズの製造方法に
おいて、第3のマイクロレンズ部分の材料のアッベ数を
大きくすることにより、色収差をより効果的に小さく抑
えることができるマイクロレンズを製造することができ
る。
【0103】請求項11記載の発明の光ピックアップ装
置によれば、請求項1ないし5の何れか一記載のマイク
ロレンズを対物レンズとして備えるので、色収差を低減
させることができる小型で薄い光ピックアップ装置を提
供することができる。
【0104】請求項12記載の発明によれば、請求項1
1記載の光ピックアップ装置において、特に波長400
〜410nmのレーザ光を出射する短波長のレーザ光源
を用いた場合に重要な問題となる波長のずれにより対物
レンズで生ずる色収差も小さく抑えることができ、色収
差の影響の少ないレーザ光集光照射機能を発揮させるこ
とができる。
【0105】請求項13記載の発明によれば、請求項1
1又は12記載の光ピックアップ装置において、より一
層の高NA化が図られた対物レンズを用いることによ
り、光記録媒体に対してより小さな光スポットを形成す
ることができ、記録密度の向上を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態のマイクロレンズを
示す断面構造図である。
【図2】本発明の第二の実施の形態のマイクロレンズを
示す断面構造図である。
【図3】本発明の第三の実施の形態の第1,第2のマイ
クロレンズ部分を形成する工程をプロセス順に示す断面
構造図である。
【図4】第3のマイクロレンズ部分を形成する工程及び
貼り合せ工程をプロセス順に示す断面構造図である。
【図5】本発明の第四の実施の形態の光ピックアップ装
置を示す断面構造図である。
【図6】従来、一般の光ピックアップ装置の構成例を示
す原理的な構造図である。
【図7】色消しレンズの構成例を示す断面構造図であ
る。
【符号の説明】
1,11 マイクロレンズ 41 対物レンズ 42 光ピックアップ装置 44 光源、半導体レーザ 46 光記録媒体 L1 第1のマイクロレンズ部分 L2 第2のマイクロレンズ部分 L3 第3のマイクロレンズ部分 S1 第1のレンズ基板 S2 第2のレンズ基板 S4 第4の薄板
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/135 G11B 7/135 A 5D789 (72)発明者 清澤 良行 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 佐藤 康弘 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H025 AB14 FA39 2H087 KA13 LA01 PA02 PA18 PB03 QA01 QA05 QA13 QA21 QA25 QA33 QA41 QA45 UA03 2H096 AA28 HA17 HA23 HA30 4G059 AA11 AB09 AC01 BB01 BB13 5D119 AA01 AA11 AA22 AA38 AA40 BA01 BB01 DA05 EC03 JA44 JB01 JB03 JB04 NA05 5D789 AA01 AA11 AA22 AA38 AA40 BA01 BB01 CA21 CA22 CA23 DA05 EC03 JA44 JB01 JB03 JB04 NA05

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のマイクロレンズ部分が凸レンズ状
    に形成された第1のレンズ基板と、 第2のマイクロレンズ部分が凸レンズ状に形成されて前
    記第2のマイクロレンズ部分が前記第1のマイクロレン
    ズ部分に対向するように前記第1のレンズ基板に貼り合
    せられた第2のレンズ基板と、 これらの第1及び第2のレンズ基板の材料とアッベ数の
    異なる材料により前記第2のレンズ基板の前記第2のマ
    イクロレンズ部分側とは反対側面に前記第2のマイクロ
    レンズ部分側に凸となるように凸レンズ状に形成された
    第3のマイクロレンズ部分と、を備えるマイクロレン
    ズ。
  2. 【請求項2】 前記第1、第2のレンズ基板及び前記第
    3のマイクロレンズ部分の材料とアッベ数の異なる材料
    により形成された第4の薄板を前記第3のマイクロレン
    ズ部分外面側に備える請求項1記載のマイクロレンズ。
  3. 【請求項3】 前記第3のマイクロレンズ部分の材料の
    屈折率が前記第2のレンズ基板の屈折率よりも大きい請
    求項1又は2記載のマイクロレンズ。
  4. 【請求項4】 前記第1のレンズ基板の材料と前記第2
    のレンズ基板の材料とが同一である請求項1ないし3の
    何れか一記載のマイクロレンズ。
  5. 【請求項5】 前記第3のマイクロレンズ部分の材料の
    アッベ数が前記第1及び第2のレンズ基板の材料のアッ
    ベ数よりも大きい請求項1ないし4の何れか一記載のマ
    イクロレンズ。
  6. 【請求項6】 第1のレンズ基板及び第2のレンズ基板
    の各々に対してフォトリソグラフィプロセスとエッチン
    グプロセスとを用いて基板表面より深い位置に第1のマ
    イクロレンズ部分及び第2のマイクロレンズ部分を各々
    凸レンズ状に形成する工程と、 前記第2のレンズ基板の前記第2のマイクロレンズ部分
    側とは反対面側に対してフォトリソグラフィプロセスと
    エッチングプロセスとを用いて前記第2のマイクロレン
    ズ部分側に凸となるように凹部を形成し前記第1及び第
    2のレンズ基板の材料とアッベ数の異なる材料をこの凹
    部に埋め込むことにより凸レンズ状の第3のマイクロレ
    ンズ部分を形成する工程と、 前記第3のマイクロレンズ部分が形成された前記第2の
    レンズ基板を前記第2のマイクロレンズ部分が前記第1
    のマイクロレンズ部分に対向するように前記第1のレン
    ズ基板に貼り合せる工程と、を含むマイクロレンズの製
    造方法。
  7. 【請求項7】 前記第3のマイクロレンズ部分を形成し
    た後、前記第1、第2のレンズ基板及び前記第3のマイ
    クロレンズ部分の材料とアッベ数の異なる材料により形
    成された第4の薄板を前記第3のマイクロレンズ部分外
    面側に貼り合せる工程を含む請求項6記載のマイクロレ
    ンズの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第3のマイクロレンズ部分は、前記
    第2のレンズ基板の屈折率よりも大きい屈折率の材料に
    より形成される請求項6又は7記載のマイクロレンズの
    製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第1のレンズ基板の材料と前記第2
    のレンズ基板の材料とが同一である請求項6ないし8の
    何れか一記載のマイクロレンズの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第3のマイクロレンズ部分は、前
    記第1及び第2のレンズ基板の材料のアッベ数よりも大
    きいアッベ数の材料により形成される請求項6ないし9
    の何れか一記載のマイクロレンズの製造方法。
  11. 【請求項11】 光源から出射された光を光記録媒体の
    記録面に対して集光させる請求項1ないし5の何れか一
    記載のマイクロレンズを対物レンズとして備える光ピッ
    クアップ装置。
  12. 【請求項12】 前記光源が波長400〜410nmの
    レーザ光を出射するレーザ光源である請求項11記載の
    光ピックアップ装置。
  13. 【請求項13】 前記マイクロレンズは、半球状又は超
    半球状に形成された第3のマイクロレンズ部分が前記光
    記録媒体に対向するように配置される請求項11又は1
    2記載の光ピックアップ装置。
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