JP2003173713A

JP2003173713A - 照明装置および液晶表示装置

Info

Publication number: JP2003173713A
Application number: JP2001370577A
Authority: JP
Inventors: Norihiro Imamura; 典広今村; Minori Torama; みのり虎間
Original assignee: Rohm Co Ltd
Current assignee: Rohm Co Ltd
Priority date: 2001-12-04
Filing date: 2001-12-04
Publication date: 2003-06-20

Abstract

(57)【要約】【課題】照明効率を高めることが可能な簡易な構造の照
明装置を提供する。【解決手段】第１の導光板２Ａとは別体の第２の導光板
２Ｂを具備しており、この第２の導光板２Ｂは、第２の
方向にそれぞれ延びる光出射面２６ならびに光反射面２
５と、第２の方向の両端に位置する一対の端面２４と、
これら一対の端面２４の少なくとも一方に設けられ、か
つ光源３からの光を光反射面２５に向けて進行させるこ
とが可能に光源３からの光を受ける光入射面２４ａと、
を有しているとともに、光出射面２６の少なくとも一部
分は、第１の導光板２Ａから離れた部分ほどこの第２の
導光板２Ｂの厚みが小さくなるように湾曲した曲面とさ
れており、この曲面によって反射された光が光出射面２
６を介して第１の導光板２Ａの第１の側面２２ａに入射
するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本願発明は、液晶パネルを照
明するなどの所望の面状領域を照明するのに好適な照明
装置、およびこの照明装置を備えた液晶表示装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の液晶表示装置の一例を図７
（ａ），（ｂ）に示す。図示された液晶表示装置は、フ
ロントライト方式の反射型液晶表示装置である。この液
晶表示装置は、背面部に反射板８０を備えた液晶パネル
８と、この液晶パネル８の正面に配された導光板９と、
光源７とを有している。導光板９は、略矩形の平板状で
あり、透明な合成樹脂製である。この導光板９の側面９
０ｃには、光源７に対向する光入射面部９２が設けられ
ている。導光板９の側面９０ｄには、Ｖ字状をなす一対
の壁面９３ａをそれぞれ形成する複数の凹部９３が設け
られている。導光板９の表面９０ａは、複数の凸部９１
を有する凹凸面とされている。各凸部９１は、傾斜の向
きが相違する２種類の傾斜面９１ａ，９１ｂを有してい
る。

【０００３】上記構成の液晶表示装置においては、光源
７から発せられた光は、光入射面部９２から導光板９内
に進入し、側面９０ｄに向けて進行する。これらの光の
うち、各凹部９３の壁面９３ａに到達した光は反射さ
れ、導光板９の側面９０ｅに向けて進行する。この光の
進行過程において、凸部９１の傾斜面９１ａに到達した
光は、その進行方向が急激に変えられるように反射さ
れ、導光板９の裏面９０ｂに入射する。裏面９０ｂに対
する光の入射角が導光板９の材質により特定される所定
の全反射臨界角よりも小さいと、この光はそのまま導光
板９の外部に出射する。このことにより、液晶パネル８
が照明される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のものにおいては、次のような不具合があった。

【０００５】すなわち、光源７としては、たとえばＬＥ
Ｄ光源が用いられるが、この光源７から発せられた光
は、導光板９の幅方向のみならず、導光板９の厚み方向
（図７（ａ）の上下方向）にも一定の広がり角度をもっ
ている。このため、導光板９内に進行した光のうち、導
光板９の表裏面９０ａ，９０ｂの各所に対して小さな入
射角で入射する光の割合が比較的多くなる。その一方、
導光板９の表裏面９０ａ，９０ｂに光が入射する場合、
その入射角が所定の全反射臨界角よりも小さいと、この
光は導光板９の外部にそのまま漏れてしまう。したがっ
て、従来においては、傾斜面９１ａによって裏面９０ｂ
に向けて反射される経路とは異なる経路で導光板９の裏
面９０ｂ以外の箇所から外部に無駄に漏出する光の割合
が高く、照明効率が悪いものとなっていた。照明効率が
悪いと、液晶パネル８の表示画面が暗くなり、画像の質
も悪くなる。

【０００６】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、照明効率を高めることが可能な
簡易な構造の照明装置を提供することをその課題として
いる。また、本願発明は、明るい表示画面を得ることが
できる液晶表示装置を提供することを他の課題としてい
る。

【０００７】

【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。

【０００８】本願発明の第１の側面によって提供される
照明装置は、光源と、第１の導光板と、を具備してお
り、かつ上記第１の導光板は、厚み方向に間隔を隔てた
表裏面ならびに第１の方向に間隔を隔てた第１および第
２の側面を有し、上記光源からの光が上記第１の導光板
内を上記第１の方向に進行するときにこの光が上記裏面
から出射可能とされている、照明装置であって、上記第
１の導光板とは別体の第２の導光板を具備しており、か
つこの第２の導光板は、上記第１の方向と交差する第２
の方向にそれぞれ延びる光出射面ならびに光反射面と、
上記第２の方向の両端に位置する一対の端面と、これら
一対の端面の少なくとも一方に設けられ、かつ上記光源
からの光を上記光反射面に向けて進行させることが可能
に上記光源からの光を受ける光入射面と、を有している
とともに、上記光出射面の少なくとも一部分は、上記第
１の導光板から離れた部分ほどこの第２の導光板の厚み
が小さくなるように湾曲した曲面とされており、この曲
面によって反射された光が上記光出射面を介して上記第
１の導光板の第１の側面に入射するように構成されてい
ることを特徴としている。

【０００９】上記第１の導光板の表面には、複数の傾斜
面が形成されており、かつこれら複数の傾斜面に到達し
た光が上記第１の導光板の裏面に向けて反射されること
によりこの裏面から外部に出射するようにした構成とす
ることができる。

【００１０】このような構成によれば、上記第２の導光
板を利用することにより、上記光源の光を上記第１の導
光板内に適切に導き、かつこの第１の導光板の裏面から
所望の照明領域に向けて光を出射させることが可能とな
る。上記光源からの光が上記第２の導光板内に進行して
上記光反射面の曲面部分によって反射される場合、この
反射光中には、上記第１および第２の導光板の厚み方向
において大きな広がり角度をもたない光を多く生じさせ
ることが可能となる。したがって、このような光を含む
反射光が上記第１の導光板内に進行したときには、従来
技術の場合と比べると、上記第１の導光板の裏面以外の
箇所から光が外部に無駄に出射する量を少なくし、照明
効率を高めることができる。

【００１１】本願発明の好ましい実施の形態において
は、上記曲面は、放物柱面である。放物柱面は、この放
物柱面の焦点に相当する箇所を始点する複数の光線を受
けてからこれを反射する場合、これら複数の光線を主軸
に平行な光線束とする特性をもつ。したがって、上記構
成によれば、上記第２の導光板の光反射面によって反射
される光の中には、上記第１および第２の導光板の厚み
方向において大きな広がり角度をもたない光を多く含ま
せて、上記第１の導光板の裏面以外の部分からから不当
に出射する光量を少なくするのにより好適となる。

【００１２】本願発明の他の好ましい実施の形態におい
ては、上記第２の導光板の光出射面は、凸状曲面とされ
ている。このような構成によれば、上記光出射面が凸レ
ンズのレンズ面と同様な役割を果たすこととなり、上記
光出射面から上記第１の導光板に向けて進行する光が、
上記第１および第２の導光板の厚み方向に広がることを
より徹底して抑制することができる。

【００１３】本願発明の第２の側面によって提供される
照明装置は、光源と、導光板と、を具備しており、かつ
上記導光板は、厚み方向に間隔を隔てた表裏面、第１の
方向に間隔を隔てた第１および第２の側面、ならびにこ
れら第１および第２の側面に繋がって第２の方向に間隔
を隔てた第３および第４の側面を有し、これら第３およ
び第４の側面の少なくとも一方の一部分は、上記光源か
らの光を上記第１の側面に向けて進行させることが可能
に上記光源からの光を入射させるための光入射面とさ
れ、上記導光板内を上記第１の方向に光が進行するとき
にこの光が上記裏面から出射可能とされている、照明装
置であって、上記導光板の上記第１の側面を含む一側縁
の面は、上記第１の方向において上記第２の側面から離
れた部分になるほどこの導光板の一側縁部の厚みが小さ
くなるように湾曲した曲面とされていることを特徴とし
ている。この場合においても、上記曲面を放物柱面とし
た構成とすることができる。

【００１４】このような構成の照明装置は、本願発明の
第１の側面によって提供される照明装置において、その
第１の導光板と第２の導光板とを一体化させたのに相当
するものとなっている。したがって、この照明装置にお
いても、本願発明の第１の側面によって提供される照明
装置と同様な効果が得られることとなる。

【００１５】本願発明の第３の側面によって提供される
液晶表示装置は、液晶パネルと、この液晶パネルを照明
するための照明装置と、を備えた液晶表示装置であっ
て、上記照明装置として、本願発明の第１の側面または
第２の側面によって提供される照明装置が用いられてい
ることを特徴としている。

【００１６】このような構成によれば、上記照明装置の
照明効率が良いために、少ない消費電力によって、液晶
パネルの表示画面を明るくし、表示画像の質を高めるこ
とが可能となる。

【００１７】本願発明のその他の特徴および利点につい
ては、以下に行う発明の実施の形態の説明から、より明
らかになるであろう。

【００１８】

【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。

【００１９】図１および図２は、本願発明の一実施形態
を示している。図１に示された液晶表示装置Ａは、フロ
ントライト方式の反射型液晶表示装置であり、液晶パネ
ル１と照明装置Ｂとを備えて構成されている。照明装置
Ｂは、第１および第２の導光板２Ａ，２Ｂと、一対の光
源３とを備えている。

【００２０】第１の導光板２Ａは、略矩形の平板状を有
する透明度の高い合成樹脂製であり、厚み方向に間隔を
隔てた表面２０ａおよび裏面２０ｂと、第１ないし第４
の側面２２ａ〜２２ｄとを有している。第１および第２
の側面２２ａ，２２ｂは、図２によく表われているよう
に、同図の第１の方向Ｎ１に間隔を隔てており、かつこ
れに直交する第２の方向Ｎ２に延びている。第３および
第４の側面２２ｃ，２２ｄは、第２の方向Ｎ２に間隔を
隔てており、かつ第１の方向Ｎ１に延びている。第１の
導光板２Ａのこれら複数の面は、いずれも一定条件下に
おいて受けた光を全反射可能な滑らかな面（鏡面）であ
る。

【００２１】第１ないし第４の側面２２ａ〜２２ｄおよ
び裏面２０ｂは、いずれも平面状である。これに対し、
表面２０ａは、第２の方向Ｎ２に断面一様に延びる複数
の凸部２１が設けられた凹凸面とされている。各凸部２
１は、裏面２０ｂに対して傾斜した２種類の複数の傾斜
面２１ａ，２１ｂを有している。各傾斜面２１ａは、第
１の側面２２ａから第２の側面２２ｂに向かう光を受け
たときに、この光を裏面２０ｂに対して小さな入射角で
入射させるように反射する面である。各傾斜面２１ｂ
は、上記と同方向に進行する光を受けたときに、この光
をなるべく多く全反射して導光板２の外部に漏れないよ
うにするための面であり、傾斜面２１ａとは反対向きに
比較的緩やかな角度で傾斜している。

【００２２】第２の導光板２Ｂは、第１の導光板２Ａと
同様な透明樹脂製であり、第１の導光板２Ａに隣接して
設けられている。この第２の導光板２Ｂは、第２の方向
Ｎ２にそれぞれ延びた光反射面２５および光出射面２６
と、第２の方向Ｎ２の両端に位置する一対の端面２４と
を有している。第２の導光板２Ｂの第２の方向Ｎ２に延
びる複数の面のうち、光出射面２６を除く部分が、光反
射面２５である。この第２の導光板２Ｂも、第１の導光
板２Ａと同様に、各部の面は鏡面状である。

【００２３】各端面２４の一部分は、光源３が対向配置
された光入射面２４ａとされている。光源３は、たとえ
ばＬＥＤ光源であり、その具体例としては、ＬＥＤベア
チップをそのまま光源として用いたもの、あるいはＬＥ
Ｄベアチップを透光性を有する樹脂を用いてチップ状に
樹脂パッケージしたものがある。光源３から発せられた
光は、この光入射面２４ａを介して第２の導光板２Ｂ内
に進行し、光反射面２５に入射するようになっている。

【００２４】図１（ａ）によく表われているように、光
反射面２５は、厚み方向に間隔を隔てた上下一対の平面
部２５ａと、これらに繋がった曲面部２５ｂとを有して
いる。曲面部２５ｂは、第１の導光板２Ａから離れるほ
ど第２の導光板２Ｂの厚みを小さくするように湾曲した
放物柱面である。より具体的には、曲面部２５ｂの輪郭
線を、同図の点Ｏを原点とするｘ，ｙ軸の直交座標で表
現すると、この輪郭線は、ｙ＝４ｘ²に相当する放物線
である。なお、ｙ軸は、第２の導光板２Ｂの厚み方向の
中心線Ｃに一致している。

【００２５】光反射面２５のうち、光出射面２６と反対
寄りの部分には、図２（ｂ）によく表われているよう
に、山形状をなす一対の傾斜壁面２９ａとこれらを繋ぐ
面２９ｂとをそれぞれ形成する複数の凹部２９が第２の
方向Ｎ２に適当な間隔で設けられている。各傾斜壁面２
９ａの傾斜角度θは、光源３から発せられた光を各傾斜
壁面２９ａが受けると、この光を第１の方向Ｎ１または
これと略平行な方向に全反射可能な角度とされている。
これら複数の傾斜壁面２９ａは、第２の導光板２Ｂから
第１の導光板２Ａへの光の導入を効率良く行なわせるの
に役立つ。

【００２６】光出射面２６は、第１の導光板２Ａの第１
の側面２２ａに接近して対面している。この光出射面２
６は、適当な曲率半径Ｒの凸状曲面とされている。

【００２７】第２の導光板２Ｂは、図１（ｂ）の仮想線
に示すように、好ましくは、光反射面２５が光反射率の
高いリフレクタ４０によって覆われた構成とされてい
る。このような構成によれば、第２の導光板２Ｂ内の光
が光反射面２５を透過した場合に、この光を第２の導光
板２Ｂ内に戻すことができ、光のロスを少なくするのに
好適となる。

【００２８】液晶パネル１としては、従来既知の構造の
ものが用いられており、たとえば次のような構成を有し
ている。すなわち、液晶パネル１は、ガラス製または樹
脂製の一対の基板１０ａ，１０ｂ間に液晶１１を封入し
たものであり、それら一対の基板１０ａ，１０ｂの各内
面には、複数の電極１４ａ，１４ｂや配向膜１３ａ，１
３ｂが設けられている。基板１０ａの正面には、偏光板
１６ａが設けられている。駆動方式としては、単純マト
リクス方式（パッシブ駆動方式）が採用されており、複
数の電極１４ａは水平電極（走査電極）に相当し、同図
の左右方向に延び、かつ紙面と直交する方向に等間隔で
平行に並んでいる。複数の電極１４ｂは、垂直電極（信
号電極）に相当し、紙面と直交する方向に延び、かつ図
面の左右方向に等間隔で平行に並んでいる。液晶１１
は、それら２種類の電極１４ａ，１４ｂが互いに交差し
て重なり合った部分において電圧印加がなされるように
構成されており、この部分がドット状の画素となる。む
ろん、本願発明においては、液晶パネルの駆動方式とし
て、アクティブ駆動方式を採用することもできる。

【００２９】基板１０ａは透明基板とされているととも
に、各電極１４ａはＩＴＯ膜などからなる透明電極とさ
れている。これに対し、各電極１４ｂは、光の反射が可
能な金属製の反射電極とされている。この液晶パネル１
においては、その正面からこの液晶パネル１に向けて進
行してきた光が偏光板１６ａ、基板１０ａ、および液晶
１１を透過すると、複数の電極１４ｂによって液晶パネ
ル１の正面に向けて反射されるようになっている。むろ
ん、本願発明においては、このような反射電極を用いる
構成に代えて、液晶パネル１の背面部に反射板を設けた
構成とすることもできる。液晶パネルとしては、モノク
ロ表示用のものに代えて、カラー表示用のものを用いる
こともできる。

【００３０】次に、上記構成の液晶表示装置Ａの作用に
ついて説明する。

【００３１】図２において、一対の光源３を点灯駆動さ
せると、各光源３から発せられた光は、光入射面２４ａ
を介して第２の導光板２Ｂ内に進入する。この光の多く
は、光反射面２５による１回の全反射により、あるいは
光反射面２５の各部に対する複数回の全反射を繰り返す
ことにより、光出射面２６に到達し、第１の導光板２Ａ
の第１の側面２２ａに向けて出射する。

【００３２】光反射面２５の曲面部２５ｂは、放物柱面
であるため、この放物柱面の特質により、この曲面部２
５ｂによって反射される光の一部は、第２の導光板２Ｂ
の中心軸Ｃと平行または略平行に進行して光出射面２６
に向かうものとなる。したがって、第２の導光板２Ｂか
ら第１の導光板２Ａに進入する光は、中心軸Ｃに対して
大きな傾斜角度をもつ光線を多く含まない光となる。ま
た、光が光出射面２６から出射するときには、この光出
射面２６が凸状曲面であることから、中心軸Ｃに対して
傾きをもつ光線を中心軸Ｃと平行な角度に近づくように
屈折する。したがって、第１および第２の導光板２Ａ，
２Ｂの厚み方向に絞られた光が第１の導光板２Ａ内に多
くの割合で進行することとなる。

【００３３】上記したように厚み方向に絞られた光が第
１の導光板２Ａ内に進入した場合、この光が傾斜面２１
ａによって裏面２０ｂに向けて反射される場合を除き、
そのうちの多くが、第１の導光板２Ａの各部に対して小
さな入射角で入射してそのまま外部に漏出するという現
象が生じ難くなる。その結果、その分だけ裏面２０ｂか
ら液晶パネル１に向けて出射する光量が多くなる。

【００３４】裏面２０ｂから液晶パネル１に向けて光が
出射する作用は、従来技術と同様に、光が第１の導光板
２Ａの表裏面２０ａ，２０ｂの傾斜面２１ａを除く部分
による全反射を繰り返しながら第１の側面２２ａから第
２の側面２２ｂに向けて進行しつつ、その進行過程にお
いて傾斜面２１ａに到達した光が裏面２０ｂに向けて全
反射されることによりなされる。液晶パネル１に照射さ
れた光は、液晶パネル１の各電極１４ｂによって液晶パ
ネル１の正面に向けて反射され、第１の導光板２Ａをそ
の厚み方向に透過する。このため、この第１の導光板２
Ａを介して液晶パネル１で表示された画像を目視するこ
とができる。上記したように、照明装置Ｂの照明効率は
高いため、液晶パネル１の表示画面を少ない消費電力で
明るくし、その画質を良くすることができる。

【００３５】本願発明者らは、上記実施形態の照明装置
Ｂと、図３に示す対比例の照明装置とについてのシミュ
レーションを行なった。図３に示す対比例は、第１の導
光板２Ａ、第２の導光板２Ｅ、および一対の光源３を備
えたものであり、第１の導光板２Ａや各光源３は、上記
実施形態のものと同一である。対比例の第２の導光板２
Ｅは、断面矩形状を有しており、上記実施形態の放物柱
面状の光反射面や凸状曲面の光出射面をもつ第２の導光
板２Ｂとは異なった構成とされている。上記実施形態と
対比例との各部の具体的な寸法などについてはその記載
を省略するが、上記実施形態と対比例とは、上記した第
２の導光板２Ｅについて述べた点が相違するに過ぎず、
それ以外の構成については全て同一とした。シミュレー
ションは、各光源３から第２の導光板２Ｂおよび第２の
導光板２Ｅに対して一定の角度で放射状に広がる複数本
の光線を入射させた場合のこれらの光線の進路を解析す
る内容とした。このようなシミュレーション結果の一例
を示すと、一対の光源３から計４００本の光線を第２の
導光板２Ｂおよび第２の導光板２Ｅのそれぞれに入射さ
せた場合に、対比例においては、第１の導光板２Ａの裏
面２０ｂから下向きに出射する光線の本数は、１８５本
であった。これに対し、上記実施形態のものにおいて
は、２０６本であった。このシミュレーション結果から
も、上記実施形態によれば、従来技術よりも照明効率が
高められることが理解されよう。

【００３６】図４〜図６は、本願発明の他の実施形態を
示している。これらの図において、上記実施形態と同一
または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付
している。

【００３７】図４に示す照明装置Ｂａは、第１の導光板
２Ａ内を進行する光が第２の側面２２ｂに到達すると、
この光が第１の側面２２ａの方向に反射される構成とし
ている。このための手段としては、たとえば第２の側面
２２ｂにアルミニウムの蒸着膜などからなる反射膜４が
形成されている。第１の導光板２Ａの表面２０ａには、
第２の側面２２ｂから第１の側面２２ａに向けて進行す
る光を受けたときに、この光を裏面２０ｂに向けて小さ
な入射角で入射させるように反射する複数の傾斜面２１
ｃが、傾斜面２１ａと交互に並ぶようにして形成されて
いる。

【００３８】このような構成によれば、第２の導光板２
Ｂから第１の導光板２Ａ内に進行した光の一部が、第１
の側面２２ａから第２の側面２２ｂに向けて進行する場
合に裏面２０ｂから出射するのに加え、その残余の光が
第２の側面２２ｂから第１の側面２２ａに向けて戻され
る場合にも、この光を裏面２０ｂから適切に出射させる
ことができる。このようにすれば、戻りの光をも照明に
利用することができること、および第２の側面２２ｂか
らの光の漏れを防止できることにより、照明効率をより
高めることが可能となる。また、第１の側面２２ａの近
傍部分および第２の側面２２ｂの近傍部分のいずれか一
方が他方よりも明るくなるといったことを解消し、照明
領域の照度の均一化を図るのにも好適となる。

【００３９】図４に示す構成においては、第２の導光板
２Ｂの光出射面２６が平面状とされているが、本願発明
はこのような構成にすることもできる。また、本願発明
においては、第２の導光板の第２の方向Ｎ２に延びる面
のうち、光出射面２６を除く全ての面を曲面状に形成し
てもよい。その曲面は、正確な放物柱面でなくてもよ
く、本願発明が意図する作用が有効に得られる範囲内に
おいて種々の形状の曲面に形成することができる。

【００４０】図５および図６に示す照明装置Ｂｂは、図
１および図２に示した実施形態の第１および第２の導光
板２Ａ，２Ｂを一体化したのに相当する構成を有してい
る。より具体的には、本実施形態の照明装置Ｂｂは、表
面２０ａに複数ずつの傾斜面２１ａ，２１ｂを形成して
いる導光板２の第１の側面２２ａを含む一側縁の面２８
が、放物柱面として形成されている。導光板２の第３お
よび第４の側面２２ｃ，２２ｄのうちの第１の側面２２
ａの近傍部分が光入射面２４ａとされており、この部分
に光源３が対向している。

【００４１】このような構成によれば、各光源３から発
せられた光が導光板２内に進行して面２８に到達した場
合、この光の一部については導光板２の厚み方向中心軸
に対して大きな傾きをもたないように反射させることが
でき、導光板２の厚み方向において絞られた光を第２の
側面２２ｂに向けて進行させることが可能となる。した
がって、本実施形態においても、上記した実施形態と同
様に照明効率を高めることができる。本実施形態におい
ては、導光板の個数が１つであるため、２つの導光板を
用いる場合よりも、照明装置の生産作業性を良好にする
ことが可能である。

【００４２】本願発明の内容は、上述の実施形態に限定
されない。本願発明に係る照明装置および液晶表示装置
の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。

【００４３】本願発明に係る液晶表示装置は、フロント
ライト方式の反射型液晶表示装置に代えて、バックライ
ト方式の透過型液晶表示装置として構成することもでき
る。バックライト方式とする場合には、光の出射がなさ
れる導光板の裏面を液晶パネルの背面部に対面させるこ
とにより、導光板の光出射面から液晶パネル内に進入し
た光がそのまま液晶パネルの正面に向けて透過するよう
に構成すればよく、照明装置自体の基本的な構成に変更
を加える必要はない。本願発明でいう導光板の表面と
は、導光板の厚み方向に間隔を隔てた２つの面のうちの
一方の面を指し、また裏面とは、それとは反対側の他方
の面を指しており、上向きの面が常に本願発明でいう表
面になるとは限らない。

【００４４】本願発明に係る照明装置においては、光源
の具体的な数は限定されず、たとえば１つの光源のみを
用いた構成とすることもできる。また、光源の具体的な
種類も限定されず、ＬＥＤ光源以外の光源を用いること
もできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本願発明の一実施形態を示し、（ａ）は要部拡
大断面図であり、（ｂ）は全体の概略断面図である。

【図２】（ａ）は、図１（ｂ）の平面図であり、（ｂ）
は、（ａ）のII部拡大断面図である。

【図３】本願発明との対比例を示し、（ａ）は平面図で
あり、（ｂ）はその断面図である。

【図４】本願発明の他の実施形態を示す断面図である。

【図５】本願発明の他の実施形態を示す断面図である。

【図６】図５の平面図である。

【図７】従来技術を示し、（ａ）は断面図であり、
（ｂ）はその平面図である。

【符号の説明】

Ａ液晶表示装置Ｂ，Ｂａ，Ｂｂ照明装置１液晶パネル２導光板２Ａ第１の導光板２Ｂ第２の導光板３光源２０ａ表面２０ｂ裏面２１ａ傾斜面２２ａ第１の側面２２ｂ第２の側面２２ｃ第３の側面２２ｄ第４の側面２４端面２４ａ光入射面２５光反射面２７光出射面

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号ＦＩテーマコート゛(参考）Ｇ０２Ｆ 1/13357 Ｇ０２Ｆ 1/13357 // Ｆ２１Ｙ 101:02 Ｆ２１Ｙ 101:02 Ｆターム(参考） 2H038 AA52 AA55 BA06 2H091 FA08X FA08Z FA23Z FA41X FA41Z FA45Z GA01 LA30

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】光源と、第１の導光板と、を具備してお
り、かつ、上記第１の導光板は、厚み方向に間隔を隔てた表裏面な
らびに第１の方向に間隔を隔てた第１および第２の側面
を有し、上記光源からの光が上記第１の導光板内を上記
第１の方向に進行するときにこの光が上記裏面から出射
可能とされている、照明装置であって、上記第１の導光板とは別体の第２の導光板を具備してお
り、かつ、この第２の導光板は、上記第１の方向と交差する第２の
方向にそれぞれ延びる光出射面ならびに光反射面と、上
記第２の方向の両端に位置する一対の端面と、これら一
対の端面の少なくとも一方に設けられ、かつ上記光源か
らの光を上記光反射面に向けて進行させることが可能に
上記光源からの光を受ける光入射面と、を有していると
ともに、上記光出射面の少なくとも一部分は、上記第１の導光板
から離れた部分ほどこの第２の導光板の厚みが小さくな
るように湾曲した曲面とされており、この曲面によって
反射された光が上記光出射面を介して上記第１の導光板
の第１の側面に入射するように構成されていることを特
徴とする、照明装置。
【請求項２】上記曲面は、放物柱面である、請求項１
に記載の照明装置。
【請求項３】上記第２の導光板の光出射面は、凸状曲
面とされている、請求項１または２に記載の照明装置。
【請求項４】上記第１の導光板の表面には、複数の傾
斜面が形成されており、かつこれら複数の傾斜面に到達
した光が上記第１の導光板の裏面に向けて反射されるこ
とによりこの裏面から外部に出射するように構成されて
いる、請求項１または２に記載の照明装置。
【請求項５】光源と、導光板と、を具備しており、か
つ上記導光板は、厚み方向に間隔を隔てた表裏面、第１
の方向に間隔を隔てた第１および第２の側面、ならびに
これら第１および第２の側面に繋がって第２の方向に間
隔を隔てた第３および第４の側面を有し、これら第３お
よび第４の側面の少なくとも一方の一部分は、上記光源
からの光を上記第１の側面に向けて進行させることが可
能に上記光源からの光を入射させるための光入射面とさ
れ、上記導光板内を上記第１の方向に光が進行するとき
にこの光が上記裏面から出射可能とされている、照明装
置であって、上記導光板の上記第１の側面を含む一側縁の面は、上記
第１の方向において上記第２の側面から離れた部分にな
るほどこの導光板の一側縁部の厚みが小さくなるように
湾曲した曲面とされていることを特徴とする、照明装
置。
【請求項６】液晶パネルと、この液晶パネルを照明す
るための照明装置と、を備えた液晶表示装置であって、上記照明装置として、請求項１ないし５のいずれかに記
載の照明装置が用いられていることを特徴とする、液晶
表示装置。