JP2003172175A - 内燃機関の燃料カット制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料カット制御装置

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JP2003172175A JP2001373721A JP2001373721A JP2003172175A JP 2003172175 A JP2003172175 A JP 2003172175A JP 2001373721 A JP2001373721 A JP 2001373721A JP 2001373721 A JP2001373721 A JP 2001373721A JP 2003172175 A JP2003172175 A JP 2003172175A
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料カット前のトルクダウン方法を工夫する
ことで、燃費向上とトルクショック低減とを図る。 【解決手段】 燃料カット条件の成立から、第1の所定
時間T1、燃料カットを遅延させ、その遅延時間中に吸
気片弁停止を行う。具体的には、燃料カット条件の成立
から、第2の所定時間T2経過後に、吸気片弁停止を開
始し、第3の所定時間T3毎に、1気筒(又は1グルー
プ気筒)ずつ吸気片弁停止を行う気筒を増大させる。こ
の後、燃料カットを行い、燃料カット中は、燃料カット
中の気筒の全ての吸気弁を閉弁状態に保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の燃料カ
ット制御装置に関し、特に燃料カットによるショックの
発生を低減する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に内燃機関においては、燃費の向上
のため、所定の減速運転条件にて、具体的にはスロット
ル弁が略全閉で機関回転数が所定の燃料カット回転数よ
り高いことをトリガとして、機関への燃料供給を停止し
ているが、かかる燃料カットにより、トルク段差を生じ
て、ショックが発生する。
【0003】そこで、特開平10−30477号公報に
記載の技術では、燃料カットに先立って、点火時期を遅
角することにより、具体的には、所定の減速運転条件の
成立から燃料カットの開始を所定時間遅延させるように
して、その遅延時間中に、点火時期を遅角することによ
り、燃料カットに先立ってトルクを効果的に減少させる
ことで、燃料カット移行時のトルク段差を少なくして、
ショックの発生を防止するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来に
おいては、燃料カット前のトルクダウンを点火時期の遅
角により行う構成になっていたため、この点火時期の遅
角制御中に、点火時期がMBTから離れることで、燃費
性能が悪化するという問題点があった。本発明は、この
ような従来の問題点に鑑み、燃料カット前のトルクダウ
ン方法を工夫することで、すなわち、1気筒に2つずつ
設けられる吸気弁の開閉動作をそれぞれに任意に制御可
能な可変動弁装置を利用することで、燃料カットによる
燃費向上とトルクショック低減とを更に図ることができ
るようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1の発
明では、1気筒に2つずつ設けられる吸気弁の開閉動作
をそれぞれに任意に制御可能な可変動弁装置を有すると
共に、所定の減速運転条件にて機関への燃料供給を停止
する燃料カットを行う燃料カット手段を有する内燃機関
において、前記燃料カットに先立って、いずれか一方の
吸気弁の動作を閉弁状態で停止させる吸気片弁停止を行
う吸気片弁停止手段を設けたことを特徴とする。
【0006】請求項2の発明では、前記所定の減速運転
条件の成立から前記燃料カット手段による燃料カットの
開始を所定時間遅延させる燃料カットディレー手段を有
し、前記吸気片弁停止手段は、燃料カットの遅延時間中
に、吸気片弁停止を行うことを特徴とする。請求項3の
発明では、前記燃料カットディレー手段は、前記所定の
減速運転条件の成立から、第1の所定時間経過後に燃料
カットを行わせるものであり、前記吸気片弁停止手段
は、前記所定の減速運転条件の成立から、前記第1の所
定時間より短い第2の所定時間経過後に、吸気片弁停止
を行うことを特徴とする。
【0007】請求項4の発明では、前記吸気片弁停止手
段は、1気筒ずつ又は1グループ気筒ずつ第3の所定時
間毎に吸気片弁停止を行う気筒を増大させることを特徴
とする。請求項5の発明では、燃料カット中は、燃料カ
ット中の気筒の全ての吸気弁を閉弁状態に保持すること
を特徴とする。
【0008】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、燃料カットに
先立って、吸気片弁停止を行うことにより、燃料カット
時のトルクショックを和らげることができる。請求項2
の発明によれば、燃料カットの遅延により、スロットル
弁の全閉状態にてトルクが減少するの待つのみならず、
この遅延時間中に吸気片弁停止を行って、トルクをより
効果的に減少させることにより、燃料カット移行時のト
ルク段差をより少なくして、ショックの発生を防止する
ことができる。
【0009】請求項3の発明によれば、所定の減速運転
条件の成立から、第2の所定時間後に吸気片弁停止を行
い、第1の所定時間(>第2の所定時間)後に燃料カッ
トを行うことになるのであり、燃料カットの遅延時間中
の吸気片弁停止を遅延させることにより、スロットル弁
の全閉状態でのトルクの減少が比較的緩やかになった後
に吸気片弁停止を行ってトルクの減少を補うことで、ト
ルクをより滑らかに減少させることができる。
【0010】請求項4の発明によれば、吸気片弁停止に
際し、1気筒ずつ又は1グループ気筒ずつ第3の所定時
間毎に吸気片弁停止を行う気筒を増大させることによ
り、トルクを徐々に減少させて、吸気片弁停止によるシ
ョックの発生を防止できる。請求項5の発明によれば、
燃料カット中は、燃料カット中の気筒の全ての吸気弁を
閉弁状態に保持することにより、燃料カット前に噴射さ
れて片弁停止された側の吸気弁の上流側に溜まっている
燃料が燃焼室内に流入し、これが生ガスのまま排出され
て、排気性能が悪化するのを防ぐことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態を示す
内燃機関(以下エンジンという)のシステム図、図2は
同上エンジンの要部概略平面図である。エンジン1の各
気筒のピストン2により画成される燃焼室3には、点火
栓4を囲むように、2つずつ、電磁駆動式の吸気弁5
A,5B及び排気弁6A,6Bを備えている。7は吸気
通路、8は排気通路である。
【0012】吸気弁5A,5B及び排気弁6A,6Bの
電磁駆動装置(可変動弁装置)の基本構造を図3に示
す。弁体20の弁軸21にプレート状の可動子22が取
付けられており、この可動子22はスプリング23,2
4により中立位置に付勢されている。そして、この可動
子22の下側に開弁用電磁コイル25が配置され、上側
に閉弁用電磁コイル26が配置されている。
【0013】従って、開弁させる際は、上側の閉弁用電
磁コイル26への通電を停止した後、下側の開弁用電磁
コイル25に通電して、可動子22を下側へ吸着するこ
とにより、弁体20をリフトさせて開弁させる。逆に、
閉弁させる際は、下側の開弁用電磁コイル25への通電
を停止した後、上側の閉弁用電磁コイル26に通電し
て、可動子22を上側へ吸着することにより、弁体20
をシート部に着座させて閉弁させる。
【0014】図1に戻って、吸気通路7には、吸気マニ
ホールドの上流側に、電制スロットル弁9が設けられて
いる。吸気通路7にはまた、吸気マニホールドの各ブラ
ンチ部(シリンダヘッド側の吸気ポートに臨む位置)
に、各気筒毎に、電磁式の燃料噴射弁10が設けられて
いる。
【0015】燃料噴射弁10は、図2に示されるよう
に、サイヤミーズ型の吸気ポートP1,P2の上流側集
合部に位置して、2方向に燃料を噴射する2ホール型で
あり、各吸気弁5A,5Bに向けて燃料を噴射するよう
になっている。ここにおいて、吸気弁5A,5B、排気
弁6A,6B、電制スロットル弁9、燃料噴射弁10及
び点火栓4の作動は、コントロールユニット11により
制御され、このコントロールユニット11には、エンジ
ン回転に同期してクランク角信号を出力しこれによりク
ランク角位置と共にエンジン回転数Neを検出可能なク
ランク角センサ12、アクセル開度(アクセルペダル踏
込み量)APOを検出するアクセルペダルセンサ13、
吸気通路7のスロットル弁9上流にて吸入空気量Qaを
検出するエアフローメータ14、スロットル弁9の開度
TVOを検出するスロットルセンサ15、エンジン冷却
水温Twを検出する水温センサ16等から、信号が入力
されている。尚、アクセルペダルセンサ13又はスロッ
トルセンサ15には、アクセル又はスロットル全閉位置
でONとなるアイドルスイッチが付設されており、その
スイッチ信号も入力されている。
【0016】コントロールユニット11による燃料噴射
弁10の燃料噴射の制御については、吸入空気量Qaと
エンジン回転数Neとに基づいて基本燃料噴射量Tp=
K・Qa/Ne(Kは定数)を演算し、これに各種補正
を施して最終的な燃料噴射量Ti=Tp・COEF(C
OFFは各種補正係数)を定め、このTiに相当するパ
ルス幅の駆動パルス信号をエンジン回転に同期した所定
のタイミングで各気筒の燃料噴射弁10に出力して、燃
料噴射を行わせる。
【0017】但し、後述する図4の燃料カット制御ルー
チンによって燃料カット指令(FC=1)がなされたと
きは、燃料噴射弁10への駆動パルス信号の出力を停止
して、燃料カットを行う。また、この燃料カットに先立
って、2つの吸気弁5A,5Bのうち、1つの吸気弁の
みでエンジンを運転するように、いずれか一方の吸気弁
の動作を閉弁状態にて停止させる吸気片弁停止(片弁運
転ともいう)を行う。
【0018】次に、図4の吸気片弁停止を含む燃料カッ
ト制御ルーチンについて説明する。尚、本ルーチンは所
定時間(ΔT)毎に実行される。ステップ1(図にはS
1と記してある。以下同様)では、燃料カット中(燃料
カットフラグFC=1)か否かを判定する。燃料カット
中でない場合(FC=0の場合)は、燃料カットすべき
所定の減速運転条件(以下燃料カット条件という)か否
かの判定のため、ステップ2でアイドルスイッチがON
(アクセル又はスロットル全閉)か否か、またステップ
3でエンジン回転数Neが所定の燃料カット回転数Nfc
以上か否かを判定する。この他、水温Twが所定値以上
であることを条件とするのが普通であるが、本フローで
は省略した。
【0019】これらの条件が満たされない場合は、燃料
カットを行わないので、ステップ4へ進み、タイマTM
1、TM2を0にして、本ルーチンを終了する。これら
の条件が満たされた場合、すなわち、アイドルスイッチ
がON(アクセル又はスロットル全閉)で、エンジン回
転数Neが所定の燃料カット回転数Nfc以上の場合は、
燃料カットすべき減速運転条件が成立したので、ステッ
プ5以降へ進む。
【0020】ステップ5では、現在のエンジン回転数N
eのレベルに応じて、第1の所定時間(燃料カットの遅
延時間)T1、第2の所定時間(吸気片弁停止の遅延時
間)T2及び第3の所定時間(吸気片弁停止の気筒毎の
実行時間隔)T3を設定する。但し、ここでの設定は燃
料カット条件成立直後の初回のみ行う。ここで、第1の
所定時間T1は、燃料カット条件の成立からの燃料カッ
トの遅延時間を設定するもので、エンジン回転数Neに
依存させて高回転側で短くなるように設定する。低回転
時と高回転時とでは、高回転時の方がスロットル弁が全
閉となってからのトルクの減少が急激となるので、高回
転側では、第1の所定時間(燃料カットの遅延時間)T
1を短くし、燃料カットを早めて燃費の向上を図るため
である。
【0021】また、第2の所定時間T2は、燃料カット
に先立って吸気片弁停止を行う際に、燃料カット条件の
成立からの吸気片弁停止の遅延時間を設定するもので、
T2<T1を前提とし、これもエンジン回転数Neに依
存させて高回転側で短くなるように設定する。燃料カッ
トの遅延時間の変更にかかわらず、吸気片弁停止開始か
ら燃料カット開始までの時間(T1−T2)、すなわ
ち、吸気片弁停止している時間を確保して、吸気片弁停
止による効果を確保するためである。第3の所定時間T
3の設定については後述するが、基本的に、T3<T1
−T2となる。
【0022】ステップ6では、燃料カット件成立後の遅
延時間の計時のため、タイマTM1の値を本ルーチンの
実行時間隔ΔT分増大させる(TM1=TM1+Δ
T)。ステップ7では、タイマTM1の値と第2の所定
時間T2とを比較し、TM1<T2の間は、本ルーチン
を終了する。そして、TM1≧T2となると(すなわち
燃料カット条件の成立から第2の所定時間T2経過する
と)、吸気片弁停止のため、ステップ8以降へ進む。
【0023】ステップ8では、1気筒ずつ(又は1グル
ープ気筒ずつ)吸気片弁停止を行う気筒と増大させる場
合の時間隔の計時のため、タイマTM2を本ルーチンの
実行時間隔ΔT減少させる(TM2=TM2−ΔT)。
ステップ9では、タイマTM2の値と0とを比較し、最
初はTM1≦0であるので、ステップ10へ進む。
【0024】ステップ10では、吸気片弁停止を行う気
筒(又は気筒グループ)を判定し、次のステップ11
で、その気筒の吸気片弁停止を行わせる。ステップ12
では、タイマTM2にT3の値を代入する(TM2=T
3)。従って、1気筒(又は1グループ気筒)の吸気片
弁停止後、タイマTM2=T3となって、次回以降のル
ーチンで、ステップ8にてTM2=TM2−ΔTとされ
るので、TM2=0となった時点、すなわち、1気筒
(又は1グループ気筒)の吸気片弁停止後から、第3の
所定時間T3経過した時点で、ステップ9からステップ
10、11へ進み、次の気筒(又は次のグループ気筒)
について吸気片弁停止がなされる。
【0025】ステップ13では、タイマTM1の値と第
1の所定時間T1とを比較し、TM1<T1の間は、本
ルーチンを終了する。この間に吸気片弁停止が徐々に進
行する。そして、TM1≧T1となると(すなわち燃料
カット条件の成立から第1の所定時間T1経過する
と)、燃料カットの開始のため、ステップ14以降へ進
む。
【0026】ステップ14では、燃料カットフラグFC
=1にセットして、燃料カットを行わせる。ここでの燃
料カットは全気筒について行う他、一部気筒についての
み行うようにしてもよい。また、燃料カットの開始と同
時に、燃料カットした気筒については、吸気片弁停止を
終了し、全ての吸気弁を閉弁状態に保持する。そして、
ステップ15で、タイマTM1、TM2を0にして、本
ルーチンを終了する。
【0027】燃料カットの開始後は、ステップ1での判
定で、FC=1であるので、燃料カット解除条件か否か
の判定のため、ステップ16、17へ進む。すなわち、
ステップ16でアイドルスイッチがOFF(アクセルペ
ダルが踏込まれた)か否か、またステップ17でエンジ
ン回転数Neが所定のリカバー回転数Nre以下か否かを
判定する。
【0028】これらの条件がいずれも満たされない場合
は、燃料カットを継続するので、本ルーチンを終了す
る。これらの条件のいずれかが満たされた場合は、燃料
カットを解除すべく、ステップ18へ進む。ステップ1
8では、燃料カットフラグFC=0にして、燃料供給を
再開(燃料リカバー)する。このときより、吸気弁に対
し通常時動作(両弁運転)を行わせることは言うまでも
ない。
【0029】尚、本実施形態においては、ステップ2、
3、14の部分が燃料カット手段に相当し、ステップ1
3の部分が燃料カットディレー手段に相当する。また、
ステップ10、11の部分が吸気片弁停止手段に相当す
る。次に、本実施形態の場合の作用を図5のタイムチャ
ートを参照して説明する。図5に示すように、燃料カッ
ト条件が成立した後の燃料カットの遅延時間T1中に、
スロットル弁全閉状態にてブーストの低下に伴ってトル
クが減少する。
【0030】そして、燃料カット条件の成立から、第2
の所定時間T2後に、吸気片弁停止を開始して、時間経
過と共に吸気片弁停止気筒を徐々に増大させる。ここ
で、スロットル弁が全閉になると同時に吸気片弁停止を
開始すると、その時点でショックが発生することが考え
られ、またスロットル弁が全閉となった直後はトルクが
比較的大きく減少し、その後のトルクの減少は比較的緩
やかであるので、トルクが比較的大きく減少する間は吸
気片弁停止を行わず、トルクの減少が比較的緩やかにな
る時点から吸気片弁停止を開始することにより、トルク
をスムーズにかつ充分に低下させる。
【0031】ここでの吸気片弁停止のさせ方は、次の通
りである。燃料カット条件が成立してから第2の所定時
間T2経過後の初回に吸気行程を迎える(T2経過時点
で排気行程にいる)気筒(又は気筒グループ)を判別
し、判別された気筒(又は気筒グループ)から吸気片弁
停止を開始する。1気筒ずつの吸気片弁停止(シーケン
シャル停止)とするか、1気筒グループずつの吸気片弁
停止(グループ停止)とするかは、トルクダウンの要求
の強さから決め、比較的早いトルクダウンが要求される
場合(高回転の場合)はグループ停止させ、比較的遅い
トルクダウン要求の場合(低回転の場合)にはシーケン
シャル停止させる。
【0032】また、吸気片弁停止は、各気筒において、
1サイクル毎に片弁停止する吸気弁を交互に切換えるこ
と(吸気片弁交互停止)とする。すなわち、最初のサイ
クルで吸気弁5Aを停止させたとき、次のサイクルでは
吸気弁5Bを停止させ、以降も1サイクル毎に片弁停止
する吸気弁を交互に切換える。このような吸気片弁交互
停止により、以下のように空燃比をリーン化することが
できる。
【0033】2つある吸気弁のそれぞれに向けて燃料噴
射を行う2方向燃料噴射弁を前提とすると、吸気両弁運
転→吸気片弁交互停止に切換えたとき、停止側の吸気弁
に噴射された燃料は吸気行程でシリンダに吸入されず壁
流(気化状態で吸気ポート付近に存在する場合もある)
として残る。残った燃料は次サイクルで停止→可動に移
行した際に、新たに噴射された燃料とあいまって、シリ
ンダへ吸入されるか、もしくは壁流となる。このとき、
逆の吸気弁は停止されており、同様にシリンダへ吸入さ
れない。
【0034】このことにより、吸気片弁停止開始後しば
らく空燃比リーンが起こるが、シリンダ吸入空気量と燃
料噴射量とが一定であれば、停止と可動との繰り返しに
より繰り越された燃料がシリンダ内に吸入される量と噴
射燃料の付着量とが平衡状態に達するため、ほぼ吸気片
弁停止を開始する前の空燃比に戻る。従って、第3の所
定時間T3毎に、1気筒ずつ(又は1グループ気筒ず
つ)吸気片弁停止する気筒を増大させることで、空燃比
を徐々にリーン化して、トルクダウンを図ることができ
る。
【0035】従って、吸気片弁停止の気筒毎の時間隔で
ある第3の所定時間T3は次のように設定される。ある
1気筒で吸気片弁停止させたときに当該気筒の空燃比が
リーンとなった後、所定時間でもとの空燃比に戻り、こ
の時間をTLとすると、T3は1行程にかかる時間〜T
Lの間で設定する。
【0036】また、T3はエンジン回転数に依存させて
高回転側で短く設定する。高回転側では燃料カット条件
が成立してからより短時間でトルクが減少する分、急激
にリーン化してトルクを落としす方がよいため、T3を
短く(1行程にかかる時間に近く)設定し、低回転ほど
トルクを滑らかに落としたいので、空燃比リーンによる
トルクダウン効果が得られる範囲(<TL)でT3を長
く設定する。
【0037】このような吸気片弁停止の実行後、燃料カ
ット条件の成立から第1の所定時間T1経過した時点
で、燃料カットに移行する。この燃料カット移行時のト
ルク段差は、吸気片弁停止制御無しの場合に比べ、小さ
くなり、これにより燃料カットによるトルクショックを
低減することができる。
【0038】この燃料カット中は、燃料カット中の気筒
の全ての吸気弁を閉弁状態に保持することにより、燃料
カット前に噴射されて片弁停止された側の吸気弁の上流
側に溜まっている燃料が燃焼室内に流入し、これが生ガ
スのまま排出されて、排気性能が悪化するのを防ぐ。
尚、本発明では、燃料カットに先立って吸気片弁停止を
行うので、電磁式可変動弁装置を用いている場合は、吸
気片弁停止により電力消費の低減を図ることができる。
尚、本実施形態での電磁式可変動弁装置では、片弁停止
の際、停止吸気弁を閉弁状態に保持するために、図3の
閉弁用電磁コイル26に通電する必要があるが、開弁又
は閉弁動作のために必要な動作電流に比べ、閉弁状態に
保持するための保持電流は極めて小さいので、大幅な電
力消費の低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示すエンジンのシステ
ム図
【図2】 同上エンジンの要部概略平面図
【図3】 吸気弁及び排気弁の電磁駆動装置の基本構造
【図4】 吸気片弁停止を含む燃料カット制御ルーチン
のフローチャート
【図5】 燃料カット移行時のタイムチャート
【符号の説明】
1 エンジン 3 燃焼室 4 点火栓 5A,5B 電磁駆動式の吸気弁 6A,6B 電磁駆動式の排気弁 9 電制スロットル弁 10 2方向燃料噴射弁 11 コントロールユニット 12 クランク角センサ 13 アクセルペダルセンサ 14 エアフローメータ 15 スロットルセンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 13/02 F02D 13/02 E H 13/06 13/06 C 43/00 301 43/00 301H 301Z Fターム(参考) 3G018 AB09 CA12 DA34 EA09 EA11 FA12 FA14 FA19 GA01 3G084 BA00 BA05 BA13 BA23 CA06 DA04 DA11 DA16 EB00 FA00 FA10 FA20 FA33 FA38 3G092 AA01 AA14 BA01 BB10 CA04 CA07 CB02 CB05 DA07 DA11 DA14 DE01S DG09 EA16 EA21 FA04 FA34 GA13 HA01Z HA06Z HA08Z HE01Z HE03Z HE08Z 3G301 JA04 KA16 KA26 LA07 LB02 LC02 MA12 MA24 NA06 NC01 NE22 PA01Z PA11Z PA14Z PE01Z PE03Z PE08Z PF03Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1気筒に2つずつ設けられる吸気弁の開閉
    動作をそれぞれに任意に制御可能な可変動弁装置を有す
    ると共に、所定の減速運転条件にて機関への燃料供給を
    停止する燃料カットを行う燃料カット手段を有する内燃
    機関において、 前記燃料カットに先立って、いずれか一方の吸気弁の動
    作を閉弁状態で停止させる吸気片弁停止を行う吸気片弁
    停止手段を設けたことを特徴とする内燃機関の燃料カッ
    ト制御装置。
  2. 【請求項2】前記所定の減速運転条件の成立から前記燃
    料カット手段による燃料カットの開始を所定時間遅延さ
    せる燃料カットディレー手段を有し、 前記吸気片弁停止手段は、燃料カットの遅延時間中に、
    吸気片弁停止を行うことを特徴とする請求項1記載の内
    燃機関の燃料カット制御装置。
  3. 【請求項3】前記燃料カットディレー手段は、前記所定
    の減速運転条件の成立から、第1の所定時間経過後に燃
    料カットを行わせるものであり、 前記吸気片弁停止手段は、前記所定の減速運転条件の成
    立から、前記第1の所定時間より短い第2の所定時間経
    過後に、吸気片弁停止を行うことを特徴とする請求項2
    記載の内燃機関の燃料カット制御装置。
  4. 【請求項4】前記吸気片弁停止手段は、1気筒ずつ又は
    1グループ気筒ずつ第3の所定時間毎に吸気片弁停止を
    行う気筒を増大させることを特徴とする請求項1〜請求
    項3のいずれか1つに記載の内燃機関の燃料カット制御
    装置。
  5. 【請求項5】燃料カット中は、燃料カット中の気筒の全
    ての吸気弁を閉弁状態に保持することを特徴とする請求
    項1〜請求項4のいずれか1つに記載の内燃機関の燃料
    カット制御装置。
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