JP2003165518A - ピンチグリップ式ボトル型容器 - Google Patents

ピンチグリップ式ボトル型容器

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 型枠から効率的に離型可能なピンチグリップ
式ボトル型容器を提供する。 【解決手段】 本発明のボトル型容器１０は、容器本体
胴部の側壁領域にそれぞれ指当て用の凹部１を形成し、
この胴部の背面領域を含めその相互間の全領域を容器１
０のグリップ部Ｇとするピンチグリップ式のボトル型容
器において、指当て用の凹部１を補強リブ３で区画して
なる小凹部１ａの底面に複数のリブ４ａを設けたもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器本体の胴部に
指当て用の凹部を区画、形成してここをグリップ部とし
て容器を把持する、いわゆるピンチグリップタイプのボ
トル型容器に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】ペットボトルに代表されるような合成樹
脂製の容器は、軽量で取り扱いが容易であること、ま
た、透明性を確保できガラス製の容器に比較して遜色の
ない外観を呈すること、しかも、コスト的にも安価であ
ることから、近年、食品や飲料、化粧料あるいは薬剤等
を充填する容器として多用されている。
【０００３】また、近年では資源の有効利用、ごみの削
減を図る観点から、容器一個当たりに使用される樹脂材
料の削減が求められる傾向にあり、その要望に対処する
ために、例えば、容器の胴部を把持して内容物を注出す
るボトル型容器、いわゆるピンチグリップタイプのボト
ル型容器が普及しつつある。
【０００４】こうしたボトル型容器にあっては、使用者
が容器の胴部を指または指先で掴みやすいように、容器
本体胴部の側壁領域にそれぞれ指当て用の凹部を設ける
ことが一般的であり、近年、酒や醤油、油、焼酎、ウイ
スキー等を入れる容器として、２．７リットル以上にも
及ぶピンチグリップ式の大型の容器が使用されるように
なってきている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】ところで、合成樹脂製
容器を成形する際には、ブロー成形や射出成形などの型
枠を使用した成形方法、つまり、型抜きを伴う成形方法
を用いるのが一般的である。
【０００６】しかしながら、本願出願人は、ピンチグリ
ップタイプのボトル型容器の成形に際しては、成形後の
ボトル型容器が指当て用の凹部にて型枠と離れにくい
（離型性がよくない）ため、製造時における作業効率に
改良の余地があるという事実を発見するに至った。
【０００７】本発明の解決すべき課題は、上述の事実に
鑑みてなされたものであり、容器を成形したのち，型枠
から効率的に離型可能なピンチグリップ式ボトル型容器
を提案するところにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】このため、第１発明であ
るピンチグリップ式ボトル型容器は、容器本体胴部の側
壁領域にそれぞれ指当て用の凹部を形成し、該胴部の背
面領域を含めその相互間の全領域を容器のグリップ部と
するピンチグリップ式のボトル型容器において、指当て
用の凹部底面に複数のリブ、溝、若しくは、容器内側ま
たは外側に向けて凸となる突起を設けたことを特徴とす
るものである。
【０００９】また第２発明であるピンチグリップ式ボト
ル型容器は、上記第1発明において、上記リブまたは溝
は、互いに平行に整列してなるものであることが好まし
い。
【００１０】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明をより
具体的に説明する。図１〜図３は本発明に従うピンチグ
リップ式ボトル型容器を、その前面、側面及び背面につ
いて示したものであり、図４は、図２に示した容器のＸ
−Ｘ断面を示したものである。
【００１１】図１〜３において、符号１０は、充填容量
２．７リットル用として広く使用されるタイプのピンチ
グリップ式ボトル型容器であり、符号１は容器本体胴部
の側壁領域に対向する向きで形成した凹部、符号２は凹
部１の相互背面領域間に設けられ、容器内の減圧に伴う
形状変形を防止するための減圧吸収パネルであり、この
減圧吸収パネル２を含め、一方の凹部１からもう一方の
凹部１に至るまでの全領域にてグリップ部Ｇを形成す
る。
【００１２】またボトル型容器１０の胴部付近は、胴部
周方向に沿って平行に延在する３つの補強リブ３によっ
て補強されており、これらの補強リブ３それぞれが凹部
１を４つの小凹部１ａに区画している。これらの小凹部
１ａは、使用者が指を添えて胴部を把持するための指当
てとして利用され、このうち、３つの指当て用小凹部１
ａには、その底面に、胴部周方向に沿って平行に延在す
る複数のリブ４ａ（以下、総称してリブ群４という）が
設けられている。
【００１３】また、符号５は減圧吸収パネル２の上端と
容器本体胴部の境界で容器の内側に向けて凸となる溝ｍ
を有する横リブ、符号６はグリップ部Ｇを形成する凹部
１の縁に沿って設けられた段差、そして、符号７は容器
本体の肩部に設けられた減圧吸収用のパネルである。
【００１４】ここで、本願出願人は、ブロー成形や射出
成形などの型枠を使用して成形した場合を想定して、指
当て用の凹部底面に複数のリブを設けた容器と、指当て
用の凹部底面に複数のリブを設けていない従来容器とを
比較したところ、指当て用の凹部底面に複数のリブを設
けた容器を成形したときの離型性がよいことを確かめ
た。
【００１５】従って、ボトル型容器１０によれば、指当
て用の凹部１を補強リブ３で区画してなる小凸部１ａの
底面にリブ群４を設けたことにより、容器１０をブロー
成形や射出成形などの型枠を使用して成形したときに成
形後の型抜きが容易になるため、製造時における作業効
率が向上して生産性がよくなる。加えて、上記成形後の
ボトル型容器１０としては、リブ群４が滑り止めとして
機能するため、使いやすい容器となるという利点も得ら
れる。さらに、容器の軽量化のために、使用する樹脂量
を少なくして薄肉とした場合であっても容器の強度、と
くに指当て用凹部１ａの剛性が確保されるので容器の初
期形状を安定的に維持できる。
【００１６】またボトル型容器１０において、リブ群４
は、図２に示す如く、互いに平行に整列してなるもので
あることが好ましい。この場合、容器１０をブロー成形
や射出成形などの型枠を使用して成形したときに、成形
後の型抜きがさらに容易になるため、生産性がさらによ
くなる。なお、リブ群４は、互いに平行に整列してなる
ものであれば、胴部周方向に沿って平行に延在するもの
に限らず、例えば、胴部周方向に対して斜め方向または
直交する方向（縦方向）に延在するものであってもよ
い。
【００１７】上述したところは、本発明の好適な実施形
態を示したに過ぎず、当業者によれば、請求の範囲にお
いて、様々な変更を加えることができ、例えば、リブ群
４は、指の力が入りやすい人差し指（親指）、中指、薬
指が添えられる３つの小凸部１ａだけに設けるのでな
く、４つの小凸部１ａ全てに設けられていてもよい。同
様に、リブ群４は、凹部１を補強リブ３によって小凸部
１ａに仕切ることなくそのまま指当て用として利用する
ことにより、凹部１全体の底面に設けてもよい。またリ
ブ群４は、容器外向きに突出した複数のリブだけでな
く、容器内向きに突出した複数の溝（溝群）であっても
よいし、またリブ（リブ群）に替えて、容器内側または
外側に向けて凸となる突起（突起群）であってもよい。
【００１８】また、本発明に従う容器は、ポリエチレン
テレフタレートの如き熱可塑性樹脂を二軸延伸ブロー成
形によって成形できるものであるが、その形成法につい
てはとくに限定はされない。さらに、ボトル型容器の充
填容量も、２．７リットル用に限ることなく、２．７リ
ットル超のボトル、或いは、それ以下の充填容量となる
１．８リットル、１リットル、５００ミリリットル、３
５０ミリリットルなど、様々に変更が可能である。
【００１９】
【発明の効果】従って、第１発明であるピンチグリップ
式ボトル型容器によれば、指当て用の凹部底面に複数の
リブ、溝、若しくは、容器内側または外側に向けて凸と
なる突起を設けたことにより、容器をブロー成形や射出
成形などの型枠を使用して成形したときに成形後の型抜
きが容易になるため、製造時における作業効率が向上し
て生産性がよくなる。加えて、上記成形後のボトル型容
器としては、上記リブまたは溝が滑り止めとして機能す
るため、使いやすい容器となるという利点も得られる。
さらに、容器の軽量化のために、使用する樹脂量を少な
くして薄肉とした場合であっても容器の強度、とくに指
当て用凹部の剛性が確保されるので容器の初期形状を安
定的に維持できる。
【００２０】また第２発明によれば、上記第1発明にお
いて、リブまたは溝を互いに平行に整列させたことによ
り、容器をブロー成形や射出成形などの型枠を使用して
成形したときに成形後の型抜きがさらに容易になるた
め、生産性がさらによくなる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明に従うボトル型容器の正面を示した図
である。
【図２】 図１の側面を示した図である。
【図３】 図１の背面を示した図である。
【図４】 図２に示した容器のＸ−Ｘ断面を示した図で
ある。
【符号の説明】
１ 凹部 １ａ 小凹部 ２ 減圧吸収パネル ３ 補強リブ ４ リブ群 ４ａ リブ ５ 横リブ ６ 段差 ７ 座屈防止用のパネル Ｇ グリップ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 3E033 AA02 BA13 CA20 DB01 DC03 DD02 EA04 EA07 FA02 FA03 GA02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 容器本体胴部の側壁領域にそれぞれ指当
    て用の凹部を形成し、該胴部の背面領域を含めその相互
    間の全領域を容器のグリップ部とするピンチグリップ式
    のボトル型容器において、 前記指当て用の凹部底面に複数のリブ、溝、若しくは、
    容器内側または外側に向けて凸となる突起を設けたこと
    を特徴とするピンチグリップ式ボトル型容器。
  2. 【請求項２】 前記リブまたは溝は、互いに平行に整列
    してなるものである請求項１記載のボトル型容器。
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