JP2003161888A - 特定の波長で照明できる顕微鏡 - Google Patents
特定の波長で照明できる顕微鏡Info
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Abstract
くすことができ、また、任意のかつ、複数の波長で同時
に照明できる、特定の波長で照明できる顕微鏡を提供す
る。 【解決手段】標本を照明する光源1と、光源1からの光
を分散させる第1の分光素子4と、第1の分光素子4で
分散された光を選択的に反射する選択的反射部材5と、
選択的反射部材5で反射された光を合成させる第2の分
光素子6と、ダイクロイックミラー7と、対物レンズ8
と、撮像素子11とを備えて構成されている。第1の分
光素子4が、第1のレンズ23の前側の焦点位置に配置
され、選択的反射部材5が、第1のレンズ23の後ろ側
の焦点位置と第2のレンズ24の前側の焦点位置とが一
致する位置に配置され、第2の分光素子6が、第2のレ
ンズ24の後ろ側の焦点位置に配置されている。
Description
顕微鏡などの特定の波長で照明可能な顕微鏡に関する。
を使い、分子の挙動や、細胞内の分子の挙動、また更
に、生きた細胞などの生理学的挙動を高速でみたいとい
う要求がある。この場合、標本を複数の波長の光で高速
に切り替えて照明しなければならない。従来は、特開平
9−5243号公報に示されているように、蛍光顕微鏡
に複数個の励起フィルターを装着させ、このフィルター
を回転させることによって切り替えていた。
れているような切り替えでは、高速で波長を切り替える
のに困難をきたしていた。このような問題点が発生する
原因は、励起波長の切り換えに時間がかかる、励起フィ
ルタの切り換えが必要である、振動が発生する、複数の
波長で同時に照明できないなどの問題を抱えていること
による。
a−2,BTC,または、GFP(Green Flu
orescent Protein)を基に作製された
カルシウム指示薬が開発され多くの研究者に利用されて
いる。これらの指示薬としては、ratiometri
c−pericam,pH指示薬(pHluorin)
などが挙げられる。これらは、いずれも2波長励起1波
長測光型の指示薬である。そして、このような指示薬を
用いて、2波長励起1波長測光を行おうとする場合に
は、2つの異なる波長の励起光を励起フィルターの切り
替えで行っていた。しかし、この場合には、切り替えの
スピードが遅い、2つの励起光間の強度バランスがコン
トロールしにくい、切り替えに伴う機械的振動がある、
などの問題があった。
内の分子の挙動、また更に、生きた細胞などの生理学的
挙動をケージド指示薬を用い実験を高速でみたいという
要求がある。細胞の特定の部分のみカルシウムイオンの
濃度を高くしたい場合や、特定の部分に特定に物質の濃
度を高くしたい場合に、ケージド化合物を使った実験が
行われる。このケージド化合物は、300−360nm
程度のUV光を照射すると化合物が光化学変化を起こし
特定の物質を放出する特性をもっている。このケージド
試薬を細胞にロードして、その細胞の特定部位に紫外線
を照射してケージドを解除する為の照明系が必要であ
る。
ればならなかった。他の方法では、顕微鏡にフィルター
ホイールを取り付け、UV用フィルターと蛍光観察用フ
ィルターとを切り替えて実験しなければならなかった。
また、フィルターホイールを高速で回転させるのが困難
な為、時間分解能を高めることが難しかった。
明細書第2,626,540号に記載のような反射干渉
顕微鏡を使って像を取ることはできたが、反射干渉の照
明波長を切り替えるのは、容易ではなかった。そして、
従来は、フィルターホイールを取り付け、波長の異なる
フィルターを挿入し、各波長で像をとる必要があった。
また、高価なバンドパスフィルターを複数枚買うのは多
額の費用が必要であった。
のであり、わずらわしい蛍光の励起フィルターの切替を
無くすことができ、また、任意のかつ、複数の波長で同
時に照明できる、特定の波長で照明できる顕微鏡を提供
することを目的とする。
め、本発明による特定の波長で照明できる顕微鏡は、標
本を照明する光源と、光源からの光を分散させる第1の
分光素子と、第1の分光素子で分散された光を選択的に
反射する選択的反射部材と、選択的反射部材で反射され
た光を合成させる第2の分光素子と、ダイクロイックミ
ラーと、対物レンズと、撮像素子とを備えて構成されて
いることを特徴とする。本発明によれば、コンフォーカ
ル顕微鏡より像が明るいといわれている通常の顕微鏡
で、かつ、積分球も用いることなく、分光照明が可能と
なる。
作用を図1を用いて説明する。本発明の顕微鏡の照明方
法について説明する。光源1を出射した光は、コレクタ
ーレンズ2、または、図示していないリフレクターなど
を介して集光される。
透過型グレーティングやプリズムなどで構成された第1
の分光素子4に導かれる。分光素子4に入射した光は、
波長分散を起こす。分散した光は、レンズ23を介して
選択的反射部材5に導かれる。選択的反射部材5は、反
射型の空間光変調器(SLM)であればどのような構成
のものでも使用可能である。しかし、実用上は、本発明
の光学系を蛍光照明に用いる場合が多いので、紫外光か
ら可視光までをほぼ一様な高反射率で反射することが可
能なDigital Micro−mirror De
vice(DMD)を用いるのが最も望ましい。
た微小ミラーで構成されており、各微小ミラーは、夫々
反射角度を変えることができる構造となっている。ここ
で、微小ミラーの機能について説明する。微小ミラー
は、電気的にオンとオフの切り替えができる。なお、本
発明では、光源から放射された光を次にくる光学部材、
たとえば図1の場合レンズ24の方向に光を導くことが
できるようにミラーの角度を電気的にセットした場合を
オンの状態といい、導かれない角度にセットした場合を
オフの状態という。そして、オンの状態では、光は最終
的に顕微鏡に導かれ、標本が照明される。一方、オフの
状態では、光は最終的に顕微鏡に導かれず、標本は照明
されない。
た光は、再度、グレーティングなどで構成された第2の
分光素子6に入射する。この分光素子6は、第1の分光
素子4を介して一度分散した光を同一光軸上に集まるよ
うに構成されている。第2の分光素子6により同一光軸
上に集められた光は、ダイクロイックミラー7で反射さ
れ、対物レンズ8に導かれる。そして、照明光源1の
像、スリット像、または、ピンホール像が、対物レンズ
8の後ろ側焦点位置近傍に投影され、最終的に標本9を
照明することができる。
射された光が、標本9を励起する光となり、励起によっ
て標本から発した蛍光が対物レンズ8に入射し、ダイク
ロイックミラー7を透過し、吸収フィルター27を透過
して、撮像素子11に入射する。
で選択的反射部材5の反射面の切替が可能になるので高
速で波長切替ができるようになる。その結果、通常の蛍
光顕微鏡の問題点である、励起波長の切替にかかる時間
を短縮化でき、励起波長の切替を数十msecの速さに
することができる。また、励起フィルター用電動ターレ
ットを用いることなく、選択的反射部材5のミラーのオ
ン、オフの切り替えだけで励起波長の切替ができる。ま
た、選択的反射部材を用いたことで、任意のかつ、複数
の波長で同時に照明できる光学系を提供することができ
る。さらに、複数の波長の光の明るさを独立に調整する
ことができる。
部材5と、レンズ23との配置関係について説明する。
図2は、図1の第1の分光素子4と選択的反射部材5と
第2の分光素子6の部分拡大図である。第1の分光素子
4を、第1の分光素子4と選択的反射部材5との間にあ
るレンズ23の前側の焦点位置に配置するとともに、選
択的反射部材5を、レンズ23の後ろ側の焦点位置に配
置すれば、光源1のアーク像、または、絞り3が、選択
的反射部材5の上に分光されて投影される。
材5と第2の分光素子との間にあるレンズ25の前側の
焦点位置に配置するとともに、第2の分光素子を、レン
ズ25の後ろ側焦点位置に配置すれば、選択的反射部材
5の上に投影された分光された光を一つに合成すること
ができる。
には、分光素子4とレンズ23との間隔をA、選択的反
射部材5とレンズ23との間隔をBとした場合、AとB
の間隔をほぼ同等の長さにする。また、選択的反射部材
5とレンズ24との間隔をC、分光素子6とレンズ24
との間隔をDとした場合、CとDの間隔をほぼ同等の長
さにする。そのようにしないと、分光した光を再び一つ
に合成するのが困難になる。
の大きさによって、波長分解能が決まるので、波長分解
能を小さくしたい場合は、スリット、または、ピンホー
ルを照明系に挿入し、一度、ランプのアーク像をピンホ
ールに投影する。このときに、スリットを細くするか、
ピンホールを小さくすると波長分解能は設計上高くでき
る。例えば、図1では絞り3にスリットまたはピンホー
ルを形成する。
本発明の顕微鏡を構成した蛍光顕微鏡、または、分光顕
微鏡を用いると、次のような作用がある。カルシウム指
示薬としてfura−2,BTC,またはGFP(Gr
eenFluorescent Protein)を基
に作製されたカルシウム指示薬ratiometric
−pericam,pH指示薬pHluorinなどは
いずれも2波長励起1波長測光型の指示薬である。従来
は、2つの異なる波長の励起光を励起フィルターの切り
替えで行っていたが、本発明の顕微鏡を用いれば、切り
替えのスピードが遅い、2つの励起光間の強度バランス
がコントロールしにくい、切り替えに伴う機械的振動が
ある、などといった問題を軽減することができる。
し、複数の細胞内事象を同時観察する必要が高まってい
る。当該システムはサンプルへの照明の波長、強度を自
由自在に高速でコントロールすることを可能にする。た
とえば細胞にGFP融合蛋白質とRFP融合蛋白質とを
共発現させ、この2つの蛍光シグナルを完全に同時に取
得することを考える。当該システムを使えば市販のmu
ltichroicmirrorの反射帯域に合わせて
2色の照明光をデザインすることが容易にできる。最近
登場した市販のdual peak励起フィルターに比
べて本発明が優れる点は、2色の照明光の強度を独立に
調節できることである。
ドが可能で、一つはサンプルにおける光強度密度を変え
る方式、もう一つは光強度密度一定のまま時間的にある
周期でオン−オフを繰り返す方式である。それぞれの蛍
光色素の褪色の機構(高次励起状態への遷移あるいは酵
素分子との反応)を考慮した上で、褪色の程度の低いイ
メージングを目指して、どちらかのモードを選択するこ
とができる。更にreflectorとして高い透過率を示すガ
ラスを用いれば、単純に蛍光フィルター(吸収フィルタ
ー)との兼ね合いで自由自在に照明光を選択することが
できる。
場合、具体的に例えば、蛍光色素Fura2を用いた場
合においては、DMDを用いた照明系で、2つの波長3
40nmと380nmとを交互に切り替えて、それぞれ
の波長で励起した画像を撮像し、それらの比を演算する
ことにより、蛍光色素の部分的な染まり具合の多少や、
蛍光色素の褪色に影響をうけることなくカルシウム濃度
の変化をイメージングすることができる。
明できるので、たとえば、ケイジド化合物の解除にも使
用できる。たとえば、DMDを用いた照明系を紫外光を
反射するようにセットして標本を照明することで、標本
中にあるケイジド化合物を解除することができる。そし
て、解除してすぐに標本中にある蛍光色素を励起する波
長にDMD照明系を切替えて、蛍光像を観察することが
できる。
3など複数の異なる蛍光色素を用いて間欠的な長時間に
わたる標本のタイムラプス像を取りたい場合も、DMD
を用いた照明系の励起波長を切替えて標本を励起して、
その像を撮像することで可能となる。
複数の波長を反射するミラーを用いると、例えば、標本
を複数の波長で染色している場合にも、簡単に複数の波
長で励起することができる。または、2%以上6%以下
の反射率を有するミラーを用いても、複数の波長で標本
を励起することができる。2%未満の反射率で励起光を
反射し光を照射して蛍光像を観察すると、励起光がすご
く暗くなり、その結果、標本の蛍光像も暗くなってしま
う。また、60%以上の反射率のミラーで励起光を反射
すると、励起光は明るくすることができるが、蛍光像の
減衰も60%になってしまうので無駄なく蛍光像を得る
ことができない。
は、様々な波長を反射するダイクロイックミラーを電動
で切替え可能にすることでも対応できる。
る0次縞の同定および接着斑の峻別に用いることができ
る。すなわち、DMDを用いた照明系で、複数の異なる
波長幅のスペクトルを作りだして、順次、反射干渉像を
撮像していく。これら複数の画像上における干渉縞の位
置の変化から、0次の縞を容易に特定することができ、
細胞の接着斑を特定することができる。このような観察
を行う場合も、波長の異なるフィルターを購入する必要
がないので、安価に実験を行うことができる。
る。第1実施例 図1は本発明による特定の波長で照明できる顕微鏡の第
1実施例を示す概略構成図である。第1実施例の顕微鏡
は、分光素子をグレーティングを用いて構成した分光照
明装置を有する顕微鏡として構成されている。光源1か
ら出射した光は、コレクターレンズ2、投影レンズ21
を介して集光されて、矩形開口、または、ピンホール開
口を構成した絞り3の位置で一旦結像してランプの像を
作る。その後、絞り3を通り抜けた光は、レンズ22に
入射し、レンズ22を介して無限遠に投影される。無限
遠に投影された光は、グレーティング4に入射し、図2
に示すように短波長から長波長にわたって分光(波長分
散)される。
MD5に導かれる。図3は絞り3の位置に配置した矩形
のスリット形状を表す図と、分光された光のDMD5に
おける入射箇所を示す図である。絞り3の位置にスリッ
トを配置した場合、スリットは、DMD5の上に分光さ
れた形で投影される。DMD5は、微小ミラー群で構成
されていて、個々の微小ミラーの角度を変えることで、
所望の波長の光のみを選択的に反射してレンズ24に導
く。たとえば、短波長の光が投影されているDMD5の
部分のみオンにして、標本に短波長の光のみ導くことが
できる。DMD5でオンになった部分の光のみが導かれ
たレンズ24では、分光されスリット像を無限遠に投影
する。無限遠に投影された分光されたスリット像は、グ
レーティング6に入射する。グレーティング6を介して
分光によって波長分散した光は、グレーティング6を介
して再合成されて一つの光軸上に集められた後、レンズ
25に入射する。
の像として一旦結像し、視野絞り28を経た後、レンズ
26を介して投影され、ダイクロイックミラー7で反射
される。反射され絞り3の像は、対物レンズ8の後ろ側
焦点位置で結像する。そして、標本9の面ではケーラー
照明になり、標本9を照明する。
合は、照明光が標本9を励起する光となり、標本9から
発せられた蛍光がダイクロイックミラー7を透過し、励
起光の漏れ光をカットする吸収フィルター27を経て、
結像レンズ10を介してCCD11上に結像する。
する方法について説明する。図4は光の波長をDMDで
制御する場合についての原理説明図である。図4中、線
で囲まれてONと書いてある部分は、DMD素子のオン
状態になった部分を表す。図4(a)は、ある波長幅をも
った光のうち単一の波長のみを顕微鏡に導く場合のDM
Dの制御状態を示している。図4(a)に示すように、D
MD5の一部分をオンにすると、特定の波長のみを顕微
鏡に導くことができる。この場合、縦方向のDMD5を
全てオンにすることで、最大の明るさで標本を照明でき
る。
の方法がある。一つは、顕微鏡の露光時間より高い周波
数でミラーを振動させることで、オンとオフの時間比を
コントロールすることで明るさをコントロールすること
ができる。または、第2の方法としては、図4(b)に示
すように、部分的にDMDをONにすることで光量を調
整することができる。図4(c)は、2波長で照明する場
合のDMDのONの部分を表した原理説明図である。さ
らに、波長ごとの明るさ比を調整したい場合は、図4
(d)のようにDMDのONの部分を制御すればよい。
して使用したい場合は、ダイクロイックミラー7の代わ
りにハーフミラーを用いて構成すればよい。また、照明
系を蛍光観察に使用する場合は、ダイクロイックミラー
の代わりに、多重励起フィルターや、4%程度の反射作
用があるガラス板を用いてもよい。
2実施例を示す概略構成図である。第2実施例の顕微鏡
は、分光素子をプリズムを用いて構成した分光照明装置
を有する顕微鏡として構成されている。光源1から出射
した光は、コレクターレンズ2、光源投影レンズ21を
介して集光されて、矩形開口、または、ピンホール開口
を構成した絞り3の位置近傍で一旦結像してランプの像
を作る。その後、絞り3を通り抜けた照明光は、レンズ
22を介して無限遠に投影され、プリズム41を介して
分光される。なお、分光は、図2に示す第1実施例の顕
微鏡と同様に短波長から長波長にわたる。
光された絞り3の像としてDMD5の上に投影される。
DMD5で選択的に反射された光は、レンズ24を透過
してプリズム61に入射する。プリズム61を透過した
光はプリズムによって逆方向に分光され、その結果、プ
リズム61に入射した分光された光が再合成され、レン
ズ25に入射する。なお、分光された光がDMD5に導
かれる様子、及びDMDによる光の波長の制御は、図3
及び図4に示した第1実施例と同様である。
の像として結像される。このとき、照明光を顕微鏡方向
に導くために、照明光はミラー27で反射される。ミラ
ー27で反射された光は、照明レンズ26に入射し、ダ
イクロイックミラー7で反射され、対物レンズ8に導か
れて標本9を励起する。標本9から蛍光として発せられ
た光は、対物レンズ8を介して無限遠光束となり、ダイ
クロイックミラー7を透過し、励起光の漏れ光をカット
する吸収フィルター27を経て、結像レンズ10を介し
てCCD11の上に結像する。
3実施例を示す概略構成図である。第3実施例の顕微鏡
は、分光素子を透過型グレーティングを用いて構成した
分光照明装置を有する顕微鏡として構成されている。光
源1から出射した光は、コレクターレンズ2、光源投影
レンズ21を介して集光されて、矩形開口、または、ピ
ンホール開口を構成した絞り3の位置で一旦結像してラ
ンプの像を作る。その後、絞り3を通り抜け、レンズ2
2を介して無限遠に投影され、透過型グレーティング4
2を介して分光される。なお、分光は、図2に示す第1
実施例の顕微鏡と同様に短波長から長波長にわたる。
り3の像としてDMD5の上に投影される。DMD5で
選択的に反射された光は、レンズ24を透過して透過型
グレーティング62に入射し、透過型グレーティング6
2を介して逆方向に分散が与えられ、その結果光が再合
成され、その後レンズ25に入射する。なお、分光され
た光がDMD5に導かれる様子、及びDMDによる光の
波長の制御は、図3及び図4に示した第1実施例と同様
である。
の像として結像する。このとき、照明光を顕微鏡方向に
導くために、照明光はミラー27で反射される。ミラー
27で反射された光は、照明レンズ26に入射し、ダイ
クロイックミラー7で反射され、対物レンズ8に導かれ
て標本9を励起する。標本9で蛍光として発せられた光
は、対物レンズ8を通り無限遠光束となり、ダイクロイ
ックミラー7を透過し、励起光の漏れ光をカットする吸
収フィルター27を透過し、結像レンズ10を介してC
CD11の上に結像する。
4実施例を示す概略構成図である。第4実施例の顕微鏡
は、第1の分光素子43及び第2の分光素子63が、グ
レーティング自体にパワーをもつグレーティングを用い
て構成されており、図1に示した第1実施例の顕微鏡に
おけるレンズ22〜25を設けない構成となっている。
また、第4実施例では、DMD5は、グレーディング6
3の方向に反射光を導くように任意の角度に微小ミラー
を振ることができるようになっている。光源1から出射
した光は、コレクターレンズ2、光源投影レンズ21を
介して集光されて、矩形開口、または、ピンホール開口
を構成した絞り3の位置で一旦結像してランプの像を作
る。その後、絞り3を通り抜け、パワーを持つ反射型グ
レーティング43を介して分光される。なお、分光は、
図2に示す第1実施例の顕微鏡と同様に短波長から長波
長にわたる。
5の上に投影される。DMD5で選択的に反射された光
は、パワーを持つ反射型グレーティング63に入射し、
反射型グレーティング63を介して分光された光が再合
成される。なお、分光された光がDMD5に導かれる様
子、及びDMDによる光の波長の制御は、図3及び図4
に示した第1実施例と同様である。
り3の像として、ダイクロイックミラー7へと投影さ
れ、ダイクロイックミラー3で反射され、対物レンズ8
の後側焦点位置で結像される。対物レンズ8に導かれた
照明光は、標本9を励起する。標本9で蛍光として発せ
られた光は、対物レンズ8を介して無限遠光束となり、
ダイクロイックミラー7を透過し、励起光の漏れ光をカ
ットする吸収フィルター27を経て、結像レンズ10を
介してCCD11の上に結像する。
で照明できる顕微鏡は、特許請求の範囲に記載された発
明の他に、次に示すような特徴も備えている。
射部材との間に第1のレンズを、前記選択的反射部材と
前記第2の分光素子との間に第2のレンズを有し、前記
第1の分光素子が、前記第1のレンズの前側の焦点位置
に配置され、前記選択的反射部材が、前記第1のレンズ
の後ろ側の焦点位置と前記第2のレンズの前側の焦点位
置とが一致する位置に配置され、前記第2の分光素子
が、前記第2のレンズの後ろ側の焦点位置に配置されて
いることを特徴とする請求項1に記載の特定の波長で照
明できる顕微鏡。
間的に制御することで、照明光の標本への照射時間をコ
ントロールすることができるようにしたことを特徴とす
る請求項1に記載の特定の波長で照明できる顕微鏡。
間に絞りを有し、前記選択的反射部材が、前記対物レン
ズの瞳位置とほぼ共役な位置に配置されていることを特
徴とする請求項1に記載の特定の波長で照明できる顕微
鏡。
自にパワーを持つグレーティングを有して構成されてい
ることを特徴とする請求項1に記載の特定の波長で照明
できる顕微鏡。
に、複数の波長を反射するミラー、又は、2%以上60
%以下の反射率を有するミラーを用いたことを特徴とす
る請求項1に記載の特定の波長で照明できる顕微鏡。
光を分散させる第1の分光素子と、第1の分光素子で分
散された光を選択的に反射する選択的反射部材と、選択
的反射部材で反射された光を対物レンズに導くために必
要な反射角度を変える為の稼動部を有する反射部材と、
ダイクロイックミラーと、対物レンズと、撮像素子とを
備えて構成された分光照明系を有することを特徴とする
特定の波長で照明できる顕微鏡。
で光を対物レンズ側光路に反射させて、複数の波長の光
を顕微鏡に導くように構成されていることを特徴とする
請求項1に記載の特定の波長で照明できる顕微鏡。
長励起1波長測光型の指示薬を導入した標本を請求項1
に記載の顕微鏡を用いて観察又は測定を行うことを特徴
とする顕微鏡を用いた観察又は測定方法。
fura−2,BTC,又は、GFP(Green F
luorescent Protein)を基に作成さ
れたカルシウム指示薬、ratiometric−pe
ricam,pH指示薬(pHluorin)を導入し
た標本を請求項1に記載の顕微鏡を用いて観察又は測定
を行うことを特徴とする顕微鏡を用いた観察又は測定方
法。
ることなく、明るい照明像が得られる。また、フィルタ
ーホイールで蛍光励起波長を切替える従来の顕微鏡に比
べて、高速で、しかも、振動を発生させることなく、波
長切替えをすることができる。また、任意、かつ、複数
の波長で同時に照明でき、複数の波長の明るさを別々に
調整することができる。さらにまた、コンフォーカル方
式を用いない為、退色の少ない、明るい蛍光像が得られ
る。
第1実施例を示す概略構成図である。
にわたって分光される様子を示す説明図である。
MD上に投影される様子を示す説明図であり、(a)は絞
り3の位置に配置した矩形のスリット形状を表す図、
(b)は分光された光のDMD5における入射箇所を示す
図である。
でコントロールする場合についての原理説明図であり、
(a)は、ある波長幅をもった光のうち単一の波長のみを
顕微鏡に導く場合のDMDの制御状態を示す図、(b)は
明るさを減少させるDMDの制御状態を示す図、(c)は
2波長で照明する場合のDMDのオンの部分を表した原
理説明図、(d)は波長ごとの明るさ比を調整する場合の
DMDのオンの部分を表した原理説明図である。
第2実施例を示す概略構成図である。
第3実施例を示す概略構成図である。
第4実施例を示す概略構成図である。
グ
Claims (3)
- 【請求項1】 標本を照明する光源と、光源からの光を
分散させる第1の分光素子と、第1の分光素子で分散さ
れた光を選択的に反射する選択的反射部材と、選択的反
射部材で反射された光を合成させる第2の分光素子と、
ダイクロイックミラーと、対物レンズと、撮像素子とを
備えて構成されていることを特徴とする特定の波長で照
明できる顕微鏡。 - 【請求項2】 前記第1の分光素子、または前記第2の
分光素子が、反射型グレーティング、透過型グレーティ
ング、またはプリズムを用いて構成されていることを特
徴とする請求項1に記載の特定の波長で照明できる顕微
鏡。 - 【請求項3】 前記選択的反射部材が、DMD(Dig
ital Micro−mirror Devic
e)、またはSLM(空間光変調器)を用いて構成され
ていることを特徴とする請求項1に記載の特定の波長で
照明できる顕微鏡。
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