JP2003161775A - 目標検知方法およびレーダ装置 - Google Patents

目標検知方法およびレーダ装置

Info

Publication number
JP2003161775A
JP2003161775A JP2001359932A JP2001359932A JP2003161775A JP 2003161775 A JP2003161775 A JP 2003161775A JP 2001359932 A JP2001359932 A JP 2001359932A JP 2001359932 A JP2001359932 A JP 2001359932A JP 2003161775 A JP2003161775 A JP 2003161775A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
target
frequency
signal
power spectrum
threshold value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2001359932A
Other languages
English (en)
Inventor
Masa Mitsumoto
雅 三本
Takahiko Fujisaka
貴彦 藤坂
Shigeki Morita
茂樹 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2001359932A priority Critical patent/JP2003161775A/ja
Publication of JP2003161775A publication Critical patent/JP2003161775A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不要成分が存在する条件下であっても、近距
離目標の検出を可能にするレーダ装置を得る。 【解決手段】 非線形な所定の周波数変調をかけた連続
波を送信信号として出力する送信手段(101〜10
4)と、目標で反射した上記送信信号を受信信号として
受信する受信手段(105)と、上記送信信号及び上記
受信信号に基づいてビート信号を求め、上記ビート信号
をパワースペクトルに変換するパワースペクトル変換手
段(106〜111)と、上記パワースペクトルのパワ
ー値が所定の大きさより大きい範囲の周波数幅を求め、
上記周波数幅の大きさから目標の有無を検知する目標有
無検知手段(113)とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は目標検知方法およ
びレーダ装置に関し、特に、たとえば車両等の移動体に
搭載され、近距離に存在する検出対象物(以下では目標
と記す)を検出するための目標検知方法およびレーダ装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両等に搭載されるレーダ装置には、文
献“Introduction to Radar Systems” M. I. SKOLNIK,
McGRAW-HILL BOOK COMPANY, INC.(1962)をはじめと
して、文献“RADAR HANDBOOK” M. I. SKOLNIK, McGRAW
-HILL BOOK COMPANY, INC.(1970)などで公知なFMC
W(Frequency Modulated Continuous Wave)方式を用
いることが多い。
【0003】このようなFMCWレーダでは、周波数変
調を三角波で行なう場合が多い。図12は、三角波変調
のFMCWレーダにおける各信号の時間に対する周波数
を示したものである。図12において、1aはレーダに
より目標に向かって送信される送信信号、2aは目標で
反射して戻ってきた受信信号、3aはビート信号であ
る。なお、送信信号1aと受信信号2aの周波数差が、
ビート信号3aの周波数となる。
【0004】このとき、時間の経過につれて周波数が高
くなる変調期間(アップフェーズ)におけるビート信号
の周波数Uと時間の経過につれて周波数が低くなる変調
期間(ダウンフェーズ)におけるビート信号の周波数D
は、下記の式(1),(2)で表される。
【0005】
【数1】
【0006】これらの関係により目標の相対距離rと相
対速度vは、式(3),(4)に示すUとDの減算と加算
による結果を利用して、式(5),(6)から得られ
る。
【0007】
【数2】
【0008】ただし、実際の装置では目標に対応するビ
ート信号以外の不要信号が発生するため、ビート信号に
対して周波数フィルタを使用するのが一般的である。こ
のため、目標の相対距離と相対速度の測定範囲に制限が
生じる。例えば、オフセット成分(直流成分)を除去す
るためにHPF(High Pass Filter)を使用した場合、
直流(0Hz)〜HPFのカットオフ周波数(Fh Hz)の
範囲の周波数成分は測定されない。このとき、式
(1),(2)から分かるように、相対速度が大きい遠
距離の目標や、相対速度が小さい近距離の目標につい
て、測定結果が得られない場合が発生する。このうち、
特に、相対速度の小さい近距離目標への対処が問題とな
っていた。
【0009】この問題に対して、特開昭50−7358
6号公報や特開昭59−79176号公報では、周波数
変調を三角波から、図13に示すような正弦波に変える
ことで、ビート周波数と目標相対距離の関係が、式
(1),(2)から次式(7),(8)になることを利
用している。
【0010】
【数3】
【0011】すなわち、同じ相対距離の目標において、
三角波変調の場合よりもビート周波数を大きくして、H
PFによる制限範囲を相対的に小さくしている。
【0012】図14は、上記の原理に基づく特開昭59
−79176号公報のFMCWレーダの構成を示す図で
あり、4は三角波変調信号発生回路、5は正弦波変調信
号発生回路、6は選択回路、7は送信回路、8は受信回
路、9は周波数フィルタ、10はビート周波数計測部、
11は制御手段である。
【0013】三角波変調信号発生回路4の出力の三角波
と正弦波変調信号発生回路5の出力の正弦波とのいずれ
か一方が選択回路6で選択されて送信回路7に入力さ
れ、周波数変調されて送信される。また、受信波と送信
波とのビート信号を検出する受信回路8の出力は、通過
域周波数切り換え可能な周波数フィルタ9を介してビー
ト周波数計数器10に入力され、ビート周波数の計数が
行われる。制御手段11は、その計数値から目標までの
距離を割り出し、比較的遠方にあるときは選択回路6を
三角波変調信号発生回路4側に切り換えると共に周波数
フィルタ9を変調周波数の3倍程度以上の周波数が通過
可能になるように変更し、目標が近くにあるときは選択
回路6を正弦波変調信号発生回路5側に切り換えると共
に周波数フィルタ9を変調波周波数より若干高い周波数
以上の信号が通過可能なように変更する。
【0014】図14のFMCWレーダでは、制御手段1
1が、現在のビート周波数の測定結果fbを、予め設定
した周波数fminと比較して、fb> fminであ
れば、選択回路6を制御して、三角波変調信号発生回路
4により、送信回路7から三角波変調がかけられた連続
波が放射される。一方、fb≦ fminであれば、選
択回路6を制御して正弦波変調信号発生回路5により、
送信回路7から正弦波変調がかけられた連続波が放射さ
れる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来のレーダ装置は以
上のように構成され、不要成分が存在する条件下であっ
ても、三角波変調の場合よりビート周波数を大きくする
ことにより、HPFによる制限範囲を小さくして、近距
離の目標に関しても、相対距離と相対速度の測定結果を
得ることができる。しかしながら、従来技術では、HP
Fの影響による測定可能範囲の制限は以前残っており、
近距離に存在する目標の測定結果が得られない場合が発
生しうるという問題点があった。
【0016】この発明はかかる問題点を解決するために
なされたもので、レーダ装置において、不要成分が存在
する条件下であっても、周波数フィルタを使用せずに、
近距離に存在する目標を検出することが可能な目標検出
方法及びレーダ装置を得ることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明は、所定の非線
形関数に基づく周波数変調をかけた連続波を送信信号と
して出力する送信ステップと、目標で反射した上記送信
信号を受信信号として受信する受信ステップと、上記送
信信号及び上記受信信号に基づいてビート信号を求め、
上記ビート信号をパワースペクトルに変換するパワース
ペクトル変換ステップと、上記パワースペクトルのパワ
ー値が所定のしきい値より大きい範囲の周波数幅を求
め、上記周波数幅の大きさから目標の有無を検知する目
標有無検知ステップとを備えた目標検知方法である。
【0018】また、上記所定の非線形関数として、偶数
のベキ関数を用いる。
【0019】また、上記所定の非線形関数として、正弦
波関数を用いる。
【0020】また、上記周波数幅の中心値を求め、上記
中心値から目標の速度を測定するステップをさらに備え
ている。
【0021】また、上記目標有無検知ステップが、任意
の周波数におけるパワースペクトルのパワー値と予め設
定された第一のしきい値とを比較し、上記第一のしきい
値より大きなパワー値をもつ周波数が連続して存在する
範囲を周波数幅として得て、得られた上記周波数幅と予
め設定された第二のしきい値とを比較して、上記周波数
幅が上記第二のしきい値以上であった場合に、目標が存
在すると判定する。
【0022】また、この発明は、所定の非線形関数に基
づく周波数変調をかけた連続波を送信信号として出力す
る送信手段と、目標で反射した上記送信信号を受信信号
として受信する受信手段と、上記送信信号及び上記受信
信号に基づいてビート信号を求め、上記ビート信号をパ
ワースペクトルに変換するパワースペクトル変換手段
と、上記パワースペクトルのパワー値が所定のしきい値
より大きい範囲の周波数幅を求め、上記周波数幅の大き
さから目標の有無を検知する目標有無検知手段とを備え
たレーダ装置である。
【0023】また、上記所定の非線形関数として、偶数
のベキ関数を用いる。
【0024】また、上記所定の非線形関数として、正弦
波関数を用いる。
【0025】また、上記周波数幅の中心値を求め、上記
中心値から目標の速度を測定する速度測定手段をさらに
備えている。
【0026】また、上記目標有無検知手段が、任意の周
波数におけるパワースペクトルのパワー値と予め設定さ
れた第一のしきい値とを比較し、上記第一のしきい値よ
り大きなパワー値をもつ周波数が連続して存在する範囲
を周波数幅として得て、得られた上記周波数幅と予め設
定された第二のしきい値とを比較して、上記周波数幅が
上記第二のしきい値以上であった場合に、目標が存在す
ると判定する。
【0027】また、線形周波数変調の連続波を用いたF
MCWレーダと併用する。
【0028】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態について図を参照して説明する。図1は本発
明の実施の形態1に係るレーダ装置の構成図である。
【0029】図1において、100は制御部、101は
所定の非線形変調電圧を発生させる電圧発生回路、10
2は変調電圧により非線形な周波数変調連続波から構成
された送信信号を生成して出力するVCO(Voltage Co
ntrolled Oscillator)、103は送信信号を分配する
分配回路、104は送信信号を空中に放射する送信アン
テナ、105は目標で反射された送信信号を受信信号と
して受信する受信アンテナ、106は送信信号と受信信
号に基づいてビート信号を生成するミクサ、107a、
107b、107cはスイッチ、108はオフセット成
分(直流成分)を除去するHPF、109はアナログ/
ディジタル変換を行うADC(Analog to Digital Conv
erter)、110はメモリ、111は各変調期間ごとの
ビート信号をパワースペクトルに変換する周波数スペク
トル変換部、112は所定の変調期間のパワースペクト
ルを用いて目標の相対距離と相対速度を求める距離・速
度測定部、113は他の所定の変調期間のパワースペク
トルを用いて近距離目標の有無を検知する目標有無検知
部である。
【0030】動作について説明する。制御部100の制
御により、電圧発生回路101が図2に示すような変調
電圧を出力する。図2に示すように、最初の変調期間T
は、線形のアップフェーズ(時間の経過につれて周波数
が高くなる変調期間)となっており、次の変調期間T
は、非線形変調期間となっており、最後の変調期間T
は、線形のダウンフェーズ(時間の経過につれて周波数
が低くなる変調期間)となっている。なお、以下の説明
では、図2の非線形変調として、2次関数の適用を仮定
する。
【0031】VCO102は、図2の変調電圧を受け、
図3の送信信号201を発生させる。このとき、非線形
変調期間(以下、2次関数変調期間とする。)の周波数
Fc(t)は式(9)で表される。
【0032】
【数4】
【0033】図3の送信信号201は分配回路103を
通じて送信アンテナ104より空中へ放射される。な
お、このとき、分配回路103により送信信号の一部は
ミクサ106へ入力される。送信アンテナ104より空
中へ放射された送信信号201は、相対距離 r、相対速
度 v の目標(図示せず)で反射して、図3の受信信号
202として受信アンテナ105で受信される。ミクサ
106は、分配回路103から送信信号201が入力さ
れ、受信アンテナ105から受信信号202が入力され
て、図3のビート信号203を生成する。ビート信号2
03は、図3に示すように、アップフェーズ及びダウン
フェーズにおいては一定値となっており、2次関数変調
期間においては、時変(時間の経過につれて線形に変化
する)となっている。
【0034】制御部100の制御により、スイッチ10
7a、107bは、アップフェーズとダウンフェーズの
ビート信号についてはL端子に接続して、ビート信号を
HPF108を介してADC109へ出力し、2次関数
変調期間のビート信号についてはS端子に接続して、ビ
ート信号を直接ADC109へ出力する。ビート信号2
03はADC109によりディジタルデータに変換さ
れ、メモリ110に記録される。
【0035】制御部100の制御により、周波数スペク
トル変換部111が、各変調期間ごとのビート信号を、
例えばFFT(Fast Fourier Transform)などによって
パワースペクトルに変換する。
【0036】制御部100の制御により、スイッチ10
7cは、アップフェーズとダウンフェーズのパワースペ
クトルについてはL端子に接続して、パワースペクトル
を距離・速度測定部112へ出力し、2次関数変調期間
のパワースペクトルについてはS端子に接続して、パワ
ースペクトルを目標有無検知部113へ出力する。
【0037】距離・速度測定部112は、従来のFMC
Wレーダの測定原理に基づき、アップフェーズとダウン
フェーズにおけるビート周波数を求め、式(5),
(6)により目標の相対距離と相対速度を得る。
【0038】ここで、目標有無検知部113へ入力され
る2次関数変調期間のパワースペクトルの特性について
説明する。送信信号の周波数変調が 式(9)の2次関
数であるため、そのビート信号の周波数Fb(t)は式
(10)のように時変である。
【0039】
【数5】
【0040】ただし、式(10)では、目標の相対速度
によるドップラーシフトの影響が小さい場合を仮定して
いる。式(10)より、その変動幅は、図4に示すよう
に、目標の相対距離に応じて大きくなることが分かる。
従って、相対距離がr1<r2<r3の各場合のパワー
スペクトルは図5のようになる。
【0041】ここで、図1のレーダ装置において送信ア
ンテナ104から受信アンテナ105へ直接洩れ込む成
分の存在を仮定すると、距離がほぼ0mでの反射とし
て、ほぼ0Hzのビート信号、すなわち、直流不要成分
が発生する。このとき、目標が存在しない場合の2次関
数変調期間のパワースペクトルが図6のようになるのに
対して、相対距離r1,r2,r3に目標が存在する場
合のパワースペクトルは図7のようになる。すなわち、
パワースペクトルのパワー値が所定のしきい値Tp以上
になる周波数幅をFwとすると、目標が存在しない場合
の図6に比べて、周波数幅Fwの値が大きくなる。この
ような2次関数変調期間のパワースペクトルの性質を利
用して、目標有無検知部113は近距離目標の有無を検
知する。
【0042】例えば、目標有無検知部113は、図8に
示す処理手順に従って目標の有無を検知する。まず、ス
テップS1では、まず、2次関数変調期間のパワースペ
クトルを入力する。続いて、ステップS2では、任意の
周波数fにおけるパワー値P(f)を、予め設定された
しきい値Tpと比較し、大きければそのままP(f)と
し、小さければ0(零)とする。ステップS3では、パ
ワー値が0でないスペクトルが、周波数方向に連続して
存在する範囲を求め、これを周波数幅Fwとする。ステ
ップS4では、ステップS3で得られた周波数幅Fwと
予め設定されたしきい値Twとを比較し、Fw≧Twで
あれば目標が存在すると判定し、Fw<Twであれば目
標は存在しないと判定する。
【0043】なお、使用する2次関数のパラメータやし
きい値を調整することで、図7(c)のように、ある程
度相対距離が大きな目標を検知させずにおくこともでき
る(ただし、このような目標は、従来方法により検知可
能であるとする)。これにより、距離・速度測定部11
2と目標有無検知部113の両方で同一の目標を扱うこ
とが避けられ、無駄な処理を省くことができる。
【0044】また,非線形変調として、上述の2次関数
以外の偶数のベキ関数や正弦関数などを適用しても、そ
れらのパワースペクトルは上記の2次関数の場合と同様
な性質を持つため、これらを適用してもよい。
【0045】以上のように、本実施の形態においては、
送信信号として、非線形な周波数変調をかけた連続波を
用いることで、送受信のビート信号の周波数を時変にし
て、ビート信号のパワースペクトルを拡散させ、その拡
散幅の大きさから目標の有無を検知するようにしたの
で、不要成分が存在する条件下であっても、周波数フィ
ルタを使用せずに、近距離に存在する目標を検出するこ
とが可能になる。
【0046】実施の形態2.以下、この発明の他の実施
の形態について図を参照して説明する。図9は本発明の
実施の形態2に係るレーダ装置の構成図である
【0047】図9において、301は、上述の目標有無
検知部113と同様の動作を行うとともに、さらに、ス
テップS3で求めた周波数幅について最小周波数と最大
周波数を求める第2の目標有無検知部、302は当該最
小周波数及び最大周波数から周波数幅の中心を求め、そ
れにより、目標の相対速度を求める速度測定部である。
他の構成要素は、上記実施の形態1の図1で示したもの
と同等であるため、ここでは、同一符号を付して示し、
説明は省略する。
【0048】動作について説明する。まず、図9に示す
レーダ装置において、制御部100、電圧発生回路10
1、VCO102、分配回路103、送信アンテナ10
4、受信アンテナ105、ミクサ106、スイッチ10
7a〜107c、HPF108、ADC109、メモリ
110、スペクトル変換部111、距離・速度測定部1
12が上記実施の形態1と同様に動作する。ただし、こ
こでは目標の相対速度によるドップラーシフトの影響が
見られ、ビート信号の周波数Fb(t)は式(11)で
表されるものとする。
【0049】
【数6】
【0050】第2の目標有無検知部301と速度測定部
302は、図10に示す処理手順に従って目標の有無を
検知し、速度を測定する。図10において、ステップS
1〜S4までは上記実施の形態1の目標有無検知部11
3と同様な動作である。ステップS10では、第2の目
標有無検知部301がステップS3で求めた周波数幅F
wについてその最小周波数Fxと最大周波数Fyを得て
速度測定部302へ出力する。数m以下の近距離におい
て式(12)の関係が成立するように周波数変調幅Bと
周波数変調時間Tが設定されているとして、ステップS
11では、速度測定部302が、ステップS3で求めた
周波数幅の中心が図11に示すように目標のドップラー
周波数に対応するとして、ステップS10で得られたF
xとFyから式(13)により目標の相対速度Vnを計
算する。
【0051】
【数7】
【0052】以上のように、本実施の形態においては、
ビート信号のパワースペクトルの拡散幅の中心から目標
の速度を測定する速度測定部302を追加したので、数
m以下の近距離目標の相対速度の検出が可能である。
【0053】
【発明の効果】この発明は、所定の非線形関数に基づく
周波数変調をかけた連続波を送信信号として出力する送
信ステップと、目標で反射した上記送信信号を受信信号
として受信する受信ステップと、上記送信信号及び上記
受信信号に基づいてビート信号を求め、上記ビート信号
をパワースペクトルに変換するパワースペクトル変換ス
テップと、上記パワースペクトルのパワー値が所定のし
きい値より大きい範囲の周波数幅を求め、上記周波数幅
の大きさから目標の有無を検知する目標有無検知ステッ
プとを備えた目標検知方法であるので、不要成分が存在
する条件下であっても、周波数フィルタを使用せずに、
近距離に存在する目標を検知することができる。
【0054】また、上記所定の非線形関数として、偶数
のベキ関数を用いるようにしたので、送受信のビート信
号の周波数を時変にすることができる。
【0055】また、上記所定の非線形関数として、正弦
波関数を用いるようにしたので、送受信のビート信号の
周波数を時変にすることができる。
【0056】また、上記周波数幅の中心値を求め、上記
中心値から目標の速度を測定するステップをさらに備え
ているので、近距離目標の速度をも検出することができ
る。
【0057】また、上記目標有無検知ステップが、任意
の周波数におけるパワースペクトルのパワー値と予め設
定された第一のしきい値とを比較し、上記第一のしきい
値より大きなパワー値をもつ周波数が連続して存在する
範囲を周波数幅として得て、得られた上記周波数幅と予
め設定された第二のしきい値とを比較して、上記周波数
幅が上記第二のしきい値以上であった場合に、目標が存
在すると判定するようにしたので、近距離の目標を高精
度に検出することができる。
【0058】また、この発明は、所定の非線形関数に基
づく周波数変調をかけた連続波を送信信号として出力す
る送信手段と、目標で反射した上記送信信号を受信信号
として受信する受信手段と、上記送信信号及び上記受信
信号に基づいてビート信号を求め、上記ビート信号をパ
ワースペクトルに変換するパワースペクトル変換手段
と、上記パワースペクトルのパワー値が所定のしきい値
より大きい範囲の周波数幅を求め、上記周波数幅の大き
さから目標の有無を検知する目標有無検知手段とを備え
たレーダ装置であるので、不要成分が存在する条件下で
あっても、周波数フィルタを使用せずに、近距離に存在
する目標を検知することができる。
【0059】また、上記所定の非線形関数として、偶数
のベキ関数を用いるようにしたので、送受信のビート信
号の周波数を時変にすることができる
【0060】また、上記所定の非線形関数として、正弦
波関数を用いるようにしたので、送受信のビート信号の
周波数を時変にすることができる。
【0061】また、上記周波数幅の中心値を求め、上記
中心値から目標の速度を測定する速度測定手段をさらに
備えているので、近距離目標の速度をも検出することが
できる。
【0062】また、上記目標有無検知手段が、任意の周
波数におけるパワースペクトルのパワー値と予め設定さ
れた第一のしきい値とを比較し、上記第一のしきい値よ
り大きなパワー値をもつ周波数が連続して存在する範囲
を周波数幅として得て、得られた上記周波数幅と予め設
定された第二のしきい値とを比較して、上記周波数幅が
上記第二のしきい値以上であった場合に、目標が存在す
ると判定するようにしたので、近距離の目標を高精度に
検出することができる。
【0063】また、線形周波数変調の連続波を用いたF
MCWレーダと併用するようにすれば、近距離及び遠距
離の目標を高精度に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係るレーダ装置の構
成を示したブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態1に係るレーダ装置に設
けられた電圧発生回路が出力する変調電圧を示した説明
図である。
【図3】 本発明の実施の形態1に係るレーダ装置にお
ける送受信周波数及びビート周波数を示した説明図であ
る。
【図4】 ビート周波数の変動幅と目標の相対距離との
関係を示した説明図である。
【図5】 目標の各相対距離におけるパワースペクトル
の変動を示した説明図である。
【図6】 漏れ成分を考慮した、目標が存在しない場合
の2次関数変調期間のパワースペクトルを示した説明図
である。
【図7】 漏れ成分を考慮した、目標が存在する場合の
各相対距離におけるパワースペクトルの変動を示した説
明図である。
【図8】 本発明の実施の形態1に係るレーダ装置に設
けられた目標有無検知部の処理の流れを示した流れ図で
ある。
【図9】 本発明の実施の形態2に係るレーダ装置の構
成を示したブロック図である。
【図10】 本発明の実施の形態2に係るレーダ装置に
設けられた目標有無検知部の処理の流れを示した流れ図
である。
【図11】 周波数幅と目標のドップラー周波数との関
係を示した説明図である。
【図12】 従来の三角波変調のFMCWレーダにおけ
る各信号の時間に対する周波数を示した説明図である。
【図13】 従来の正弦波変調のFMCWレーダにおけ
る各信号の時間に対する周波数を示した説明図である。
【図14】 従来のFMCWレーダの構成を示したブロ
ック図である。
【符号の説明】
1a 送信信号、2a 受信信号、3a ビート信号、
4 三角波変調信号発生回路、5 正弦波変調信号発生
回路、6 選択回路、7 送信回路、8 受信回路、9
周波数フィルタ、10 ビート周波数計数器、11
制御手段、100 制御部、101 電圧発生回路、1
02 VCO、103 分配回路、104 送信アンテ
ナ、105 受信アンテナ、106 ミクサ、107
a,107b,107c スイッチ、108 HPF、
109 ADC、110 メモリ、111 周波数スペ
クトル変換部、112 距離・速度測定部、113 目
標有無検知部、301 第2の目標有無検知部、302
速度測定部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 茂樹 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5J070 AB17 AC02 AC06 AF03 AH14 AH35 AK02

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の非線形関数に基づく周波数変調を
    かけた連続波を送信信号として出力する送信ステップ
    と、 目標で反射した上記送信信号を受信信号として受信する
    受信ステップと、 上記送信信号及び上記受信信号に基づいてビート信号を
    求め、上記ビート信号をパワースペクトルに変換するパ
    ワースペクトル変換ステップと、 上記パワースペクトルのパワー値が所定のしきい値より
    大きい範囲の周波数幅を求め、上記周波数幅の大きさか
    ら目標の有無を検知する目標有無検知ステップとを備え
    たことを特徴とする目標検知方法。
  2. 【請求項2】 上記所定の非線形関数として、偶数のベ
    キ関数を用いることを特徴とする請求項1に記載の目標
    検知方法。
  3. 【請求項3】 上記所定の非線形関数として、正弦波関
    数を用いることを特徴とする請求項1に記載の目標検知
    方法。
  4. 【請求項4】 上記周波数幅の中心値を求め、上記中心
    値から目標の速度を測定するステップをさらに備えたこ
    とを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の目
    標検知方法。
  5. 【請求項5】 上記目標有無検知ステップが、 任意の周波数におけるパワースペクトルのパワー値と予
    め設定された第一のしきい値とを比較し、 上記第一のしきい値より大きなパワー値をもつ周波数が
    連続して存在する範囲を周波数幅として得て、 得られた上記周波数幅と予め設定された第二のしきい値
    とを比較して、上記周波数幅が上記第二のしきい値以上
    であった場合に、目標が存在すると判定することを特徴
    とする請求項1ないし4のいずれかに記載の目標検知方
    法。
  6. 【請求項6】 所定の非線形関数に基づく周波数変調を
    かけた連続波を送信信号として出力する送信手段と、 目標で反射した上記送信信号を受信信号として受信する
    受信手段と、 上記送信信号及び上記受信信号に基づいてビート信号を
    求め、上記ビート信号をパワースペクトルに変換するパ
    ワースペクトル変換手段と、 上記パワースペクトルのパワー値が所定のしきい値より
    大きい範囲の周波数幅を求め、上記周波数幅の大きさか
    ら目標の有無を検知する目標有無検知手段とを備えたこ
    とを特徴とするレーダ装置。
  7. 【請求項7】 上記所定の非線形関数として、偶数のベ
    キ関数を用いることを特徴とする請求項6に記載のレー
    ダ装置。
  8. 【請求項8】 上記所定の非線形関数として、正弦波関
    数を用いることを特徴とする請求項6に記載のレーダ装
    置。
  9. 【請求項9】 上記周波数幅の中心値を求め、上記中心
    値から目標の速度を測定する速度測定手段をさらに備え
    たことを特徴とする請求項6ないし8のいずれかに記載
    のレーダ装置。
  10. 【請求項10】 上記目標有無検知手段が、 任意の周波数におけるパワースペクトルのパワー値と予
    め設定された第一のしきい値とを比較し、 上記第一のしきい値より大きなパワー値をもつ周波数が
    連続して存在する範囲を周波数幅として得て、 得られた上記周波数幅と予め設定された第二のしきい値
    とを比較して、上記周波数幅が上記第二のしきい値以上
    であった場合に、目標が存在すると判定することを特徴
    とする請求項6ないし9のいずれかに記載のレーダ装
    置。
  11. 【請求項11】 上記請求項6ないし10のいずれかに
    記載のレーダ装置において、 線形周波数変調の連続波を用いたFMCWレーダと併用
    することを特徴とするレーダ装置。
JP2001359932A 2001-11-26 2001-11-26 目標検知方法およびレーダ装置 Abandoned JP2003161775A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001359932A JP2003161775A (ja) 2001-11-26 2001-11-26 目標検知方法およびレーダ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001359932A JP2003161775A (ja) 2001-11-26 2001-11-26 目標検知方法およびレーダ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003161775A true JP2003161775A (ja) 2003-06-06

Family

ID=19170838

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001359932A Abandoned JP2003161775A (ja) 2001-11-26 2001-11-26 目標検知方法およびレーダ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003161775A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009180642A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Yamatake Corp 物理量センサおよび物理量計測方法
KR101019075B1 (ko) 2009-05-18 2011-03-07 (주)밀리시스 비선형 주파수 변조 파형을 이용한 레이더 신호처리 장치 및 그 방법
WO2016131184A1 (zh) * 2015-02-16 2016-08-25 华为技术有限公司 用于测距的方法和装置
US11448742B2 (en) 2018-05-21 2022-09-20 Mitsubishi Electric Corporation Radar device

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5073586A (ja) * 1973-10-31 1975-06-17
JPS5979176A (ja) * 1982-10-27 1984-05-08 Fujitsu Ten Ltd Fm−cwレ−ダ
JPH08327729A (ja) * 1995-05-29 1996-12-13 Fujitsu Ten Ltd Fft機能を有するfm−cwレーダ装置
JPH09211112A (ja) * 1996-02-01 1997-08-15 Fujitsu Ten Ltd Fm−cwレーダ
JP2001337160A (ja) * 2000-05-25 2001-12-07 Hitachi Cable Ltd 連続波レーダ及び距離速度測定装置並びに周波数変調方法
JP2002098753A (ja) * 2000-09-26 2002-04-05 Fujitsu Ten Ltd Fm−cwレーダ装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5073586A (ja) * 1973-10-31 1975-06-17
JPS5979176A (ja) * 1982-10-27 1984-05-08 Fujitsu Ten Ltd Fm−cwレ−ダ
JPH08327729A (ja) * 1995-05-29 1996-12-13 Fujitsu Ten Ltd Fft機能を有するfm−cwレーダ装置
JPH09211112A (ja) * 1996-02-01 1997-08-15 Fujitsu Ten Ltd Fm−cwレーダ
JP2001337160A (ja) * 2000-05-25 2001-12-07 Hitachi Cable Ltd 連続波レーダ及び距離速度測定装置並びに周波数変調方法
JP2002098753A (ja) * 2000-09-26 2002-04-05 Fujitsu Ten Ltd Fm−cwレーダ装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009180642A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Yamatake Corp 物理量センサおよび物理量計測方法
KR101019075B1 (ko) 2009-05-18 2011-03-07 (주)밀리시스 비선형 주파수 변조 파형을 이용한 레이더 신호처리 장치 및 그 방법
WO2016131184A1 (zh) * 2015-02-16 2016-08-25 华为技术有限公司 用于测距的方法和装置
CN107209259A (zh) * 2015-02-16 2017-09-26 华为技术有限公司 用于测距的方法和装置
US10578729B2 (en) 2015-02-16 2020-03-03 Huawei Technologies Co., Ltd. Ranging method and apparatus
US11448742B2 (en) 2018-05-21 2022-09-20 Mitsubishi Electric Corporation Radar device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2419813C2 (ru) Устройство измерения расстояния и способ измерения расстояния
KR100487756B1 (ko) 레이더장치
EP1757953B1 (en) FM-CW radar system
US10203406B2 (en) FMCW radar device and FMCW radar signal processing method
EP1262793A1 (en) Method and apparatus for removing a DC-offset in the frequency spectrum before performing Fourier transform in a radar
KR101886366B1 (ko) Fmcw 레이더 시스템의 이동타겟 탐지 장치 및 방법
JP2001264426A (ja) Fmパルスドップラーレーダー装置
US4599618A (en) Nearest return tracking in an FMCW system
KR20030079690A (ko) 레이더
JP2004085452A (ja) Fm−cwレーダ装置
JP2000180536A (ja) 目標の距離・速度計測方法とレーダ装置
JP2019023577A (ja) 移動目標探知システム及び移動目標探知方法
US6686870B2 (en) Radar
JP2003161775A (ja) 目標検知方法およびレーダ装置
JP2001318143A (ja) Fm−cwレーダ
KR20220027541A (ko) 시간 지연된 국부 발진 광을 이용한 라이다 장치 및 그 작동 방법
JPH08166443A (ja) 2周波cwレーダセンサ
JP4131461B2 (ja) レーダ装置
JP3930376B2 (ja) Fmcwレーダ装置
JP2762143B2 (ja) 間欠fm―cwレーダ装置
JP3970428B2 (ja) レーダ装置及びfmcw測距・測速度方法
JP2020106432A (ja) 距離測定装置
JPH05107349A (ja) レーダのパルス圧縮装置
JP2930740B2 (ja) サーボスロープ式fm−cwレーダ
JP2007155425A (ja) レーダ装置およびレーダ信号処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041018

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060627

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060704

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20060904