JP2003160599A - カルボキシメチル化ペプチドに対する抗体 - Google Patents

カルボキシメチル化ペプチドに対する抗体

Info

Publication number
JP2003160599A
JP2003160599A JP2001357491A JP2001357491A JP2003160599A JP 2003160599 A JP2003160599 A JP 2003160599A JP 2001357491 A JP2001357491 A JP 2001357491A JP 2001357491 A JP2001357491 A JP 2001357491A JP 2003160599 A JP2003160599 A JP 2003160599A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antibody
amino acid
protein
carboxymethylated
modified
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001357491A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4012722B2 (ja
Inventor
Noriko Fuda
法子 布田
Masakimi Horiuchi
正公 堀内
Tatsuji Nagai
竜児 永井
Tamami Sakamoto
珠美 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Transgenic Inc
Original Assignee
Transgenic Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Transgenic Inc filed Critical Transgenic Inc
Priority to JP2001357491A priority Critical patent/JP4012722B2/ja
Publication of JP2003160599A publication Critical patent/JP2003160599A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4012722B2 publication Critical patent/JP4012722B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カルボキシメチル化アミノ酸に対する抗体の
提供。 【解決手段】 側鎖のアミノ基がカルボキシメチル化さ
れたアミノ酸と反応する抗体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タンパク質又はペ
プチド中に存在する、カルボキシメチル化されたアミノ
酸と反応する抗体、該抗体を用いた糖尿病合併症及び老
化の進行度の評価方法、及び前記抗体の用途に関する。
【0002】
【従来の技術】生体中のタンパク質は還元糖と非酵素的
に反応して糖化される。この反応は、一般的にメイラー
ド反応と呼ばれており、前期段階及び後期段階の反応か
ら構成される。メイラード反応の前期段階は、タンパク
質を構成するアミノ酸の側鎖アミノ基やN末端アミノ基
が糖のカルボニル基と反応し、シッフ塩基を経由してア
マドリ転位生成物を生成するというものである。この反
応の生成物として、ヘモグロビンA1Cや糖化アルブミン
が知られており、該生成物は糖尿病の臨床マーカーとし
て広く用いられている。基本的には、現在では生体内の
すべてのタンパク質が糖化されると考えられており、そ
の結果としてのタンパク質の機能障害が数多く報告され
ている。
【0003】メイラード反応の後期段階は、前期段階に
より生成したアマドリ転位生成物が、脱水、酸化、縮合
といった複雑な不可逆的反応を経て、蛍光性、褐色変化
あるいは分子内・分子間架橋形成を特徴とするメイラー
ド反応の最終生成物を生じる段階である。そして、後期
段階の最終生成物はAGE(Advanced Glycation End produ
cts)と呼ばれる。
【0004】AGEは、複数の構造体の集合であると考え
られており、その定量は蛍光強度の測定、機器分析、抗
原抗体反応などにより行われている。現在までにAGEの
構造体として、ピラリン、ペントシジン、クロスリン、
カルボキシメチルリシン(CML)などが提唱されている(B
iochemistry vol.35, No.24, 8075-8083, 1996他)が、
反応経路や構造体の存在意義に関しては未だに詳細にな
っていない。
【0005】上記物理化学的な特色に加え、AGEはマク
ロファージの細胞膜レセプターによって特異的に認識さ
れるという生物学的な特色を持ち、大いに注目されてい
る。さらに、糖尿病や老化現象にみられる細小血管障害
(腎症、網膜症、末梢神経障害など)、動脈硬化、白内
障、皮膚・血管・関節の結合組織の硬化・肥厚など種々
の組織障害部位にAGEの存在が確認されている(Horiuch
i S. et al., Nephrol. Dial. Transplant. 11(5)(199
6))。従って、AGEはこれらの組織障害の発症に深く関
与していると考えられ、AGEに関し、医学研究や臨床検
査の分野での重要性が増している。
【0006】ところで、ブドウ糖由来アマドリ転位生成
物の酸化的開裂による代表的な生成物であるカルボキシ
メチルリシン(CML)は、1986年に同定されて以来(Ahm
ed MU et al.,J. Biol. Chem.261, 4889-94(1986))、
上述したような糖尿病や老化現象との関連で注目を集め
てきた。ヒト皮膚コラーゲン中のCML濃度が、糖尿病患
者で有意に高いとの報告(Dyer DG.et al.,J. Clin. In
vest,91(6),2463-9(1993))をはじめとし、組織中のCML
濃度が糖尿病の進行や加齢により有意に増加するという
報告が多くなされてきた。また、AGEに対する抗体のエ
ピトープに関する研究により、CMLはAGEの主要な構造体
であることが明らかにされてきた(Ikeda K.et al., B
iochem. 35, 8075-8083 (1996))。
【0007】一方、近年、AGEの新たな構造体として、C
MLに酷似した構造のカルボキシエチルリシン(CEL)が見
出され、ガスクロマトグラフィー/質量分析法によりヒ
トのレンズ蛋白質中の濃度が加齢に伴い増加することが
明らかとなった(Ahmed MU.et al.,Biochem Journal,32
4, 565-570(1997))。CELは、タンパク質中のリシンの
側鎖がメチルグリオキサール(MGO)によりカルボキシエ
チル化(CE化)されると考えられている。MGOは、解糖
系におけるトリオースリン酸の分解産物やアセトールの
代謝産物として存在し、糖尿病患者の血液中で増加して
いるという報告がある(Mclellan AC et al., Clinical
Science 87, 21-29 (1994))。また、invitroでも、高
濃度の糖を含む培地で赤血球を培養すると細胞中のMGO
濃度が上昇することが知られている。上述したように、
CMLおよびCELは、AGE構造体として重要であることが示
されつつある。そこで、本発明者らは、AGE構造体とし
て重要であるCMLと反応し、CELとは反応しない抗体を得
ることができた(特開2000-219700号公報を参照。)。
【0008】しかしながら、上記公報に開示された抗体
は、カルボキシメチル化されたタンパク質と特異的に反
応することでカルボキシメチル化タンパク質とカルボキ
シエチル化タンパク質とを識別することができるが、カ
ルボキシメチル化タンパク質の検出感度としては十分で
はなく、また、例えば数個のアミノ酸からなるカルボキ
シメチル化されたペプチド並びにカルボキシメチル化さ
れた遊離アミノ酸に対しては殆ど反応しなかった。した
がって、上記公報に開示された抗体では、酵素処理や酸
で加水分解した後のカルボキシメチル化ペプチド及びカ
ルボキシメチル化アミノ酸を検出することができなかっ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、カ
ルボキシメチル化タンパク質を酵素処理や酸で加水分解
した後の側鎖のアミノ基がカルボキシメチル化されたア
ミノ酸及び当該アミノ酸を含むペプチドと反応できる抗
体、該抗体を用いた糖尿病合併症及び老化の進行度の評
価方法、及び前記抗体の用途を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意研究行った結果、アミノ酸側鎖のアミ
ノ基がカルボキシメチル化されたタンパク質又はペプチ
ドを抗原として用い、カルボキシメチル化されたタンパ
ク質又はペプチドをスクリーニングに用いることによ
り、タンパク質又はペプチド中に存在する、側鎖のアミ
ノ基がカルボキシメチル化されたアミノ酸またはペプチ
ドと反応する抗体の作製に成功し、本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明は、側鎖のアミノ基がカルボ
キシメチル化されたアミノ酸またはペプチドと反応する
抗体である。
【0011】カルボキシメチル化されたアミノ酸として
は、例えばN-ε-カルボキシメチルリシンが挙げられ
る。また、ペプチドとしては、2個以上のアミノ酸から
なるものを挙げることができる。さらに、前記抗体はポ
リクローナル抗体でもモノクローナル抗体でもよい。モ
ノクローナル抗体としては、例えば受託番号がFERM P-1
8589であるハイブリドーマにより産生されるものが挙げ
られる。
【0012】さらに、本発明は、前記抗体と、側鎖のア
ミノ基がカルボキシメチル化されたアミノ酸とを反応さ
せることを特徴とするタンパク質中のカルボキシメチル
化アミノ酸の測定方法である。さらに、本発明は、前記
抗体と、前記アミノ酸とを反応させることを特徴とする
糖尿病合併症の評価方法である。糖尿病合併症として
は、糖尿病性腎症、網膜症、神経障害などの糖尿病性細
血管合併症、あるいは動脈硬化症に代表される糖尿病大
血管合併症等が挙げられる。
【0013】さらに、本発明は、前記抗体と、前記アミ
ノ酸とを反応させることを特徴とする老化の進行度の評
価方法である。さらに、本発明は、前記抗体を含む、側
鎖のアミノ基がカルボキシメチル化されたアミノ酸の検
出用試薬である。さらに、本発明は、前記抗体を含む、
糖尿病合併症評価用試薬、老化の進行度評価試薬又は免
疫組織染色用試薬である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0015】本発明は、側鎖のアミノ基がカルボキシメ
チル化されたアミノ酸(以下、「カルボキシメチル化ア
ミノ酸」又は「CM化アミノ酸」という)、カルボキシメ
チル化アミノ酸を含むペプチド(以下、「カルボキシメ
チル化ペプチド」又は「CM化ペプチド」という)及びカ
ルボキシメチル化されたアミノ酸を含むタンパク質(以
下、「カルボキシメチル化タンパク質」又は「CM化タン
パク質」という)と反応する抗体を提供する。
【0016】本抗体が反応するCM化アミノ酸及びCM化ペ
プチドは、例えば、CM化タンパク質をプロテアーゼによ
る酵素処理や酸で加水分解することによって得られたも
のを挙げることができる。ここで、CM化タンパク質は、
糖尿病や老化現象にみられる細小血管障害(腎症、網膜
症、末梢神経障害など)、動脈硬化、白内障、皮膚・血
管・関節の結合組織の硬化・肥厚など種々の組織障害部
位に存在するAGE構造体(Horiuchi S. etal., Nephrol.
Dial. Transplant. 11(5) (1996))の一つである。従
って、CM化タンパク質を上記各種組織から定量的に検出
すれば上記組織障害の進行状況を把握することができ
る。すなわち、医学研究や臨床検査の分野において、上
記各種組織におけるCM化タンパク質を定量的に検出する
重要性が増している。
【0017】ところが、CM化タンパク質におけるカルボ
キシメチル化部位は、タンパク質の種類及び構造によっ
て一定ではない。したがって、従来の抗体では、CM化タ
ンパク質の種類によっては反応することができず、上記
各種組織に含まれるCM化タンパク質を定量することは困
難であった。これに対して、本発明にかかる抗体は、例
えばCM化タンパク質をプロテアーゼ処理や酸などで得ら
れるCM化アミノ酸及びCM化ペプチドと反応するため、上
記各種組織に含まれるCM化タンパク質におけるカルボキ
シメチル化部位全てと反応することとなり、上記各種組
織中に含まれるCM化タンパク質を定量することができ
る。
【0018】また、CM化タンパク質とは異なる他のAGE
構造体の一つとして、側鎖のアミノ基がカルボキシエチ
ル化(CE化)されたアミノ酸が挙げられる。CM化アミノ酸
とCE化されたアミノ酸との構造は非常に酷似している。
本発明にかかる抗体は、CM化されたアミノ酸残基のみと
反応し、CE化されたアミノ酸残基とは反応しない。した
がって、本発明にかかる抗体を用いることによって、上
記各種組織に含まれるCE化タンパク質とCM化タンパク質
とを分別又は識別し、CM化タンパク質のみを定量するこ
とができる。
【0019】ここで、「カルボキシメチル化アミノ酸」
又は「CM化アミノ酸」とは、側鎖にアミノ基を有するア
ミノ酸において、当該アミノ基がカルボキシメチル化さ
れたアミノ酸を意味する。側鎖にアミノ基を有するアミ
ノ酸の種類は、特に限定されるものではなく、例えばリ
シン、アルギニン、アスパラギン、グルタミンが挙げら
れるが、リシン(例えばN-ε-カルボキシメチルリシ
ン)が好ましい。
【0020】「カルボキシメチル化ペプチド」又は「CM
化ペプチド」とは、上記CM化アミノ酸と、その他のアミ
ノ酸とがペプチド結合してなり、複数のアミノ酸を含む
構造体のことを意味する。その他のアミノ酸としては、
特に限定されずいかなるアミノ酸及びその誘導体並びに
修飾体を含む意味である。また、「カルボキシメチル化
ペプチド」又は「CM化ペプチド」としては、複数のCM化
アミノ酸を隣接し又は離間した状態で含むものであって
もよい。また、「カルボキシメチル化ペプチド」又は
「CM化ペプチド」としては、少なくとも1個以上のCM化
アミノ酸を含んでいればよく、側鎖のアミノ基がCM化さ
れていない他のアミノ酸を含んでいても良い。さらに、
「カルボキシメチル化ペプチド」又は「CM化ペプチド」
としては、少なくとも1個以上のCM化アミノ酸を含んで
いればよく、CE化されたアミノ酸を含んでいても良い。
尚、「CE化ペプチド」とは、少なくとも一部の側鎖のア
ミノ基がカルボキシエチル化されているアミノ酸を含む
ペプチドであって、カルボキシメチル化されたアミノ酸
を含まないペプチドをいう(「カルボキシエチル化ペプ
チド」ともいう)。
【0021】また、「カルボキシメチル化ペプチド」又
は「CM化ペプチド」は、2個以上のアミノ酸を含めばよ
いが、タンパク質分子1つ当たり複数のCM化アミノ酸が
ある場合は、加水分解後に本抗体を使用することによ
り、高い検出感度で測定ができる。この場合、本発明に
かかる抗体は当該ペプチド中に存在するアミノ酸のう
ち、側鎖のアミノ基がCM化されたアミノ酸と反応するこ
とができる。
【0022】1.CM化タンパク質、CM化ペプチド及びCM
化アミノ酸の調製 CM化する対象となるタンパク質は特に限定されるもので
はなく、複合タンパク質、単純タンパク質、糖タンパク
質、リポタンパク質などいずれのものでもよい。これら
のタンパク質としては、例えばアルブミン(BSA等)、
ヘモグロビン、キーホールリンペットヘモシアニン(KL
H)、ヒト血清アルブミン(HSA)、リボヌクレアーゼ
(RNase)、β2マイクログロブリン、ヒストン、コラー
ゲン、血球膜タンパク質、又は低密度若しくは高密度リ
ポタンパク質などが挙げられる。また、タンパク質に限
らずペプチド、例えばオリゴペプチドでもポリペプチド
でも良く、タンパク質から修飾や分解を受けて合成され
たものも使用可能である。
【0023】これらのタンパク質又はペプチドをCM化す
るには、BSAなどのタンパク質数十mg/ml(例えば5〜50m
g/ml)と数十mg/ml(例えば10〜100 mg/ml)のグリオキ
シル酸をリン酸緩衝液中(グリオキシル酸の5倍のモル
量のNaCNBH3を含む、pH 7.4)で、室温で24時間程度反
応させる方法などが採用される。上記方法によって得ら
れたCM化タンパク質は、透析、液体カラムクロマトグラ
フィーなどによって精製された後、ポリクローナル抗体
又はモノクローナル抗体の作製に供される。
【0024】CM化ペプチド及びCM化アミノ酸は、上述し
たように得られたCM化タンパク質をトリプシン、ペプシ
ン、パパイン、アプロチニン、ロイペプチン等のプロテ
アーゼ又は、塩酸、硫酸などの酸による加水分解処理で
得ることができる。例えば、数十mg/ml(例えば5〜70mg
/ml)の上記CM化タンパク質数十μL(例えば10〜50μ
L)と数十mg/ml(例えば10〜80mg/ml)のトリプシン溶
液数十μL(例えば20〜50μL)とを混合し、37℃水浴中
で3時間反応させる。5mMのAEBSFで反応を停止させ、こ
れにより、上記CM化タンパク質を酵素処理することがで
き、CM化ペプチド及びCM化アミノ酸を得ることができ
る。なお、上記混合溶液にトリプシン阻害剤(例えば4-
(2-Aminoethyl)benzenesulfonylfluoride,HCL(AEBS
F))を添加することによって、トリプシンによる加水
分解反応を停止させることができる。
【0025】2.CM化タンパク質に対する抗体 本発明において「抗体」とは、抗原である前記CM化タン
パク質、前記CM化ペプチド及びCM化アミノ酸に結合し得
る抗体分子全体またはその断片(例えば、Fab又はF(ab')
2断片)を意味し、ポリクローナル抗体であってもモノク
ローナル抗体であってもよい。抗体(ポリクローナル抗
体及びモノクローナル抗体)は、種々の方法のいずれか
によって製造することができる。このような抗体の製造
法は当該分野で周知である[例えばSambrook, J et al.,
Molecular Cloning, Cold Spring Harbor Laboratory
Press(1989)を参照]。
【0026】(1) CM化タンパク質に対するモノクローナ
ル抗体の作製 (i) 抗体産生細胞の採取 前記のようにして作製したCM化タンパク質又はCM化ペプ
チドを抗原として、哺乳動物、例えばラット、マウス、
ウサギなどに投与する。抗原の動物1匹当たりの投与量
は、アジュバントを用いないときは0.1〜100mgであり、
アジュバントを用いるときは1〜100μgである。アジュ
バントとしては、フロイント完全アジュバント(FCA)、
フロイント不完全アジュバント(FIA)、水酸化アルミニ
ウムアジュバント等が挙げられる。免疫は、主として静
脈内、皮下、腹腔内に注入することにより行われる。ま
た、免疫の間隔は特に限定されず、数日から数週間間
隔、好ましくは2〜5週間間隔で、1〜10回、好ましくは
2〜5回免疫を行う。そして、最終の免疫日から1〜60日
後、好ましくは1〜14日後に抗体産生細胞を採集する。
抗体産生細胞としては、脾臓細胞、リンパ節細胞、末梢
血細胞等が挙げられるが、脾臓細胞又は局所リンパ節細
胞が好ましい。
【0027】(ii) 細胞融合 ハイブリドーマを得るため、抗体産生細胞とミエローマ
細胞との細胞融合を行う。抗体産生細胞と融合させるミ
エローマ細胞として、マウスなどの動物の一般に入手可
能な株化細胞を使用することができる。使用する細胞株
としては、薬剤選択性を有し、未融合の状態ではHAT選
択培地(ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジンを
含む)で生存できず、抗体産生細胞と融合した状態での
み生存できる性質を有するものが好ましい。ミエローマ
細胞としては、例えば P3X63-Ag.8.U1(P3U1)、NS-Iなど
のマウスミエローマ細胞株が挙げられる。
【0028】次に、上記ミエローマ細胞と抗体産生細胞
とを細胞融合させる。細胞融合は、血清を含まないDME
M、RPMI-1640培地などの動物細胞培養用培地中で、1×
106〜1×107個/mlの抗体産生細胞と2×105〜2×106
個/mlのミエローマ細胞とを混合し(抗体産生細胞とミ
エローマ細胞との細胞比5:1が好ましい)、細胞融合
促進剤存在のもとで融合反応を行う。細胞融合促進剤と
して、平均分子量1000〜6000ダルトンのポリエチレング
リコール等を使用することができる。また、電気刺激
(例えばエレクトロポレーション)を利用した市販の細胞
融合装置を用いて抗体産生細胞とミエローマ細胞とを融
合させることもできる。
【0029】(iii) ハイブリドーマの選別及びクローニ
ング 細胞融合処理後の細胞から目的とするハイブリドーマを
選別する。その方法として、細胞懸濁液を例えばウシ胎
児血清含有RPMI-1640培地などで適当に希釈後、マイク
ロタイタープレート上に3×105個/well程度まき、各ウ
エルに選択培地を加え、以後適当に選択培地を交換して
培養を行う。その結果、選択培地で培養開始後、14日前
後から生育してくる細胞をハイブリドーマとして得るこ
とができる。
【0030】次に、増殖してきたハイブリドーマの培養
上清中に、CM化タンパク質に反応する抗体が存在するか
否かをスクリーニングする。ハイブリドーマのスクリー
ニングは、通常の方法に従えばよく、特に限定されるも
のではない。例えば、ハイブリドーマとして生育したウ
エルに含まれる培養上清の一部を採集し、酵素免疫測定
法、放射性免疫測定法等によってスクリーニングするこ
とができる。
【0031】具体的には、ELISA法などにより複数種のC
M化されているタンパク質に反応し、複数種のCM化され
ていないタンパク質を抗原として、前者に反応し後者に
反応しないモノクローナル抗体を産生する細胞であるハ
イブリドーマを樹立する。融合細胞のクローニングは、
限界希釈法等により行う。そして、最終的に、複数種の
CM化タンパク質とは反応するがCM化されていないタンパ
ク質に反応しないモノクローナル抗体を産生する細胞で
あるハイブリドーマを樹立する。
【0032】なお、本発明において、上記モノクローナ
ル抗体を産生するハイブリドーマNF-1G(「Mouse-Mouse
hybridoma NF-1G」と称する)が得られた。このMouse-
Mouse hybridoma NF-1Gは、独立行政法人産業技術総合
研究所特許生物寄託センター(茨城県つくば市東1丁目1
番1号)に、平成13年11月6日付でFERM P-18589として寄
託されている。
【0033】(iv) モノクローナル抗体の採取 樹立したハイブリドーマからモノクローナル抗体を採取
する方法として、通常の細胞培養法又は腹水形成法等を
採用することができる。細胞培養法においては、得られ
たハイブリドーマを10%ウシ胎児血清含有RPMI-1640培
地、MEM培地又は無血清培地等の動物細胞培養培地中
で、通常の培養条件(例えば37℃、5% CO2濃度)で7〜1
4日間培養し、その培養上清から抗体を取得する。
【0034】腹水形成法の場合は、ミエローマ細胞由来
の哺乳動物と同種系動物の腹腔内にハイブリドーマを約
1×107個投与し、ハイブリドーマを大量に増殖させ
る。そして、1〜2週間後に腹水を採集する。上記抗体
の採取方法において抗体の精製が必要とされる場合は、
硫安塩析法、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾
過、アフィニティークロマトグラフィーなどの公知の方
法を適宜選択して、又はこれらを組み合わせることによ
り精製することができる。
【0035】(2) CM化タンパク質に対するポリクローナ
ル抗体の作製 前記CM化タンパク質又はCM化ペプチドを抗原として、こ
れを哺乳動物、例えばラット、マウス、ウサギなどに投
与する。抗原の動物1匹当たりの投与量は、アジュバン
トを用いないときは0.1〜100mgであり、アジュバントを
用いるときは1〜100μgである。アジュバントとして
は、フロイント完全アジュバント(FCA)、フロイント不
完全アジュバント(FIA)、水酸化アルミニウムアジュバ
ント等が挙げられる。免疫は、主として静脈内、皮下、
腹腔内等に注入することにより行われる。また、免疫の
間隔は特に限定されず、数日から数週間間隔、好ましく
は2〜5週間間隔で、1〜10回、好ましくは2〜5回免疫を
行う。そして、最終の免疫日から6〜60日後に、酵素免
疫測定法(ELISA(enzyme-linked immunosorbent assay)
又は EIA(enzyme immunoassay))、放射性免疫測定法(RI
A;radioimmuno assay)等で抗体価を測定し、最大の抗
体価を示した日に採血し、抗血清を得る。
【0036】その後は、CM化およびCE化タンパク質(BS
Aなど)を用い、これらタンパク質に対する抗血清中の
ポリクローナル抗体の反応性をELISA法などで測定す
る。そして、ある種のCM化タンパク質に反応し、CM化さ
れていないタンパク質に反応しない画分を集めること
で、CM化されたタンパク質のみに反応するポリクローナ
ル抗体を得ることができる。
【0037】3. CM化アミノ酸等の測定方法 本発明においては、前記抗体を用いてCM化アミノ酸、CM
化ペプチド及びCM化タンパク質を測定若しくは定量する
ことができる。例えば、本発明のモノクローナル抗体又
はポリクローナル抗体とCM化アミノ酸、CM化ペプチド及
びCM化タンパク質とを反応させ、西洋ワサビペルオキシ
ダーゼ(HRP)などで標識した抗マウスIgG抗体を用いるこ
とにより、CM化アミノ酸、CM化ペプチド及びCM化タンパ
ク質を定量することが可能である。
【0038】4.糖尿病合併症及び老化の進行度を評価
方法 本発明の抗体を生体試料中のCM化アミノ酸、CM化ペプチ
ド及びCM化タンパク質と反応させることにより、糖尿病
合併症及び老化の進行度を評価することができる。糖尿
病合併症としては、糖尿病性腎症、網膜症、神経障害な
どの糖尿病性細血管合併症、あるいは動脈硬化症に代表
される糖尿病大血管合併症等が挙げられる。本発明にお
いて、これらの合併症の検出となる疾患は、1種類でも
よく2種類以上が併発したものでもよい。
【0039】糖尿病合併症患者、例えば糖尿病性腎症、
糖尿病性網膜症などであると疑われる患者から血液、
尿、組織等を採取し、適切な前処理を施して測定試料を
調製する。なお、測定試料は、糖尿病の臨床マーカーと
して利用することができる。次いで、前記測定試料と前
記抗体とを反応させる。反応後、西洋ワサビペルオキシ
ダーゼ(HRP)などで標識した抗マウスIgG抗体を用いて常
法によりCM化アミノ酸、CM化ペプチド及びCM化タンパク
質を検出、定量する。検出結果が陽性である場合又は定
量値が高い場合には、糖尿病合併症の有無及び老化の進
行度を評価するための判断資料とすることができる。
【0040】なお、上記前処理としては、プロテアーゼ
等による酵素処理及び酸などによる加水分解処理を挙げ
ることができる。酵素処理及び加水分解処理を施すこと
によって、CM化タンパク質をCM化アミノ酸及びCM化ペプ
チドにまで分解することができる。本抗体は、特に、CM
化アミノ酸及びCM化ペプチドに対する優れた反応性を有
するため、上記前処理として酵素処理及び加水分解処理
を行うことによって、測定試料中に含まれるCM化タンパ
ク質におけるCM化部位を定量的に測定することができ
る。したがって、本抗体を用いることによって、糖尿病
合併症及び老化の進行度を詳細に評価することができ
る。
【0041】5.本発明の抗体を含む試薬 本発明においては、CM化アミノ酸、CM化ペプチド及びCM
化タンパク質に対する抗体を、各種試薬として使用する
ことができる。例えば、CM化ペプチド及びCM化アミノ酸
検出用試薬として使用する場合は、前記3.に記載の測
定方法を用いて検出が行われ、糖尿病検出用試薬として
使用する場合は、前記4.に記載の方法により検出が行
われる。
【0042】また、本発明の抗体を免疫組織染色用試薬
として用いる場合は、通常の免疫組織染色法に従って検
出が行われる。例えば、糖尿病患者のバイオプシーから
得られる種々の組織切片を常法により調製し、本発明の
抗体を結合させる。西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)
標識した抗マウスIgG抗体を二次抗体として本発明の抗
体に結合させ、3,3'-ジアミノベンジジン(3,3'-diamin
obenzidine)処理を施して染色する。染色後顕微鏡観察
を行い、褐色に染色された領域がCM化を受けたものと判
断することができる。
【0043】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。但し、本発明はこれら実施例にその技術的範
囲が限定されるものではない。
【0044】〔実施例1〕モノクローナル抗体の調製 (1) 抗原の調製 (i) カルボキシメチル化タンパク質 本実施例においては、カルボキシメチル化タンパク質と
してカルボキシメチル化ヒト血清アルブミン (以下「CM
化HSA」という)を用いた。5mgのタンパク質(HSA)を、1,
100mM グリオキシル酸及び0.45 Mの NaCNBH3を含む0.2
Mリン酸緩衝液(pH7.8)中、37℃で24時間反応させた後、
PBSにて透析し、CM化タンパク質を得た (Reddy S et a
l., Biochemistry 1995, 34, 10872-10878)。生成したC
M化タンパク質について、アミノ酸分析を行った結果よ
りCM化HSAであることを確認した。 (ii) カルボキシエチル化タンパク質 5mgのタンパク質(HSA)を、0.2 M ピルビン酸及び0.3
M NaCNBH3を含むPBS中で24時間反応させた後、PBSにて
透析し、CE化タンパク質を得た(Ahmed MU et al., Bioc
hem J 1997, 324, 565-570)。生成したCE化タンパク質
についてアミノ酸分析を行った結果より、CE化HSAであ
ることを確認した(「CE化HSA」という)。
【0045】(2) 動物の免疫 1mg/mlの抗原(CM化HSA)を、等量のフロイントアジュバ
ントと混合してエマルジョンを作製したのち、200μl/
匹ずつ、BALB/cマウスの背中皮内に免疫した。2週間お
きに追加免疫を行い、初回免疫から4回免疫した後に尾
静脈より採血を行い、抗体価の確認を行った。
【0046】(3) 抗体価の測定 抗体価はELISA法を用いて測定した。すなわち、抗原と
してCM化HSAを5μg/mlの濃度で50μl/wellずつ、一晩4
℃でプレートにコーティングした。0.05% Tween 20を
含むPBS(PBS-T)で3回洗浄後、0.5% ゼラチンを含むリ
ン酸緩衝液 (pH7.4)で1時間ブロッキングした。洗浄
後、PBS-Tで段階希釈したマウス血清を50μl/wellずつ
入れて1時間静置した。洗浄後、PBS-Tで2500倍に希釈
した2次抗体(西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)標識
抗マウスIgG )を50μl/wellずつ入れて1時間静置し
た。洗浄後、0.5mg/mlのOPD 1,2-フェニレンジアミン
ジヒドロクロライド(1,2-phenylenediamine dihydroch
loride,OPD)を含むクエン酸緩衝液 (pH5.0)を100μl/w
ellずつ入れ、10分間反応させた。反応後、2N硫酸を添
加して反応を止め、490nmの吸光度を測定した。その結
果、抗血清の1万倍希釈溶液において、抗原と有意な反
応性を示した。
【0047】(4) 細胞融合および抗体産生ハイブリドー
マのクローニング 抗体価の上昇が確認されたマウスの脾臓細胞とミエロー
マ細胞P3U1とを、5:1の割合でポリエチレングリコー
ル法により細胞融合し、HAT選択培地で、ハイブリドー
マの選択培養を行った。細胞融合10日目にハイブリドー
マ培養上清を回収し、抗体価の測定を行った手法(前記
(3)参照)と同様の手法でELISAを行い、CM化HSA及びCM
化KLHとの反応性が陽性であり、且つ、HSAに対する反応
性が陰性である株のスクリーニングを行った。
【0048】なお、抗体価の上昇が確認されたマウスの
脾臓細胞は、ストレプトアビジンが結合した磁気ビーズ
(PIERCE社製)によって回収した。すなわち、ストレプ
トアビジンで標識した磁気ビーズとビオチンで標識した
CM化HSAとを当該脾臓細胞懸濁液中に混合し、その後、
磁石を作用させることによって当該磁気ビーズを回収す
る。回収された磁気ビーズに結合したストレプトアビジ
ンには、CM化HSAのビオチンが結合することとなり、そ
の結果、CM化HSAと抗原抗体反応により結合した脾臓細
胞が磁気ビーズに捕捉されることとなる。
【0049】上記スクリーニングで陽性となったハイブ
リドーマの細胞数を測定後、2×105個/wellとなるよう
に96ウェルプレートにまきこみ(サブクローニング)、1
0日後にシングルコロニーのウェルのみ再度スクリーニ
ングを行った。同様にして、スクリーニングで陽性とな
ったハイブリドーマについて再度サブクローニングを行
い、性質が100%一致するまでスクリーニング操作を続
けた。
【0050】その結果、CM化HSA及びCM化KLHとの反応性
が陽性であり、且つ、HSAと反応しないモノクローナル
抗体の産生細胞株(NF-1G)を得た。なお、ハイブリドー
マNF-1G(名称:「Mouse-Mouse hybridoma NF-1G」)
は、独立行政法人 産業技術総合研究所 特許寄託センタ
ー(茨城県つくば市東1丁目1番1号)に、平成13年11月6
日付でFERM P-18589として寄託されている。
【0051】〔実施例2〕本発明のモノクローナル抗体
の性質(CML及びCELの識別性)の検討1 本実施例では、CMLに特異的なモノクローナル抗体産生
細胞株NF-1Gに関してCML及びCELに対する反応性の差を
検討した。1分子あたりのCML含有量の異なる抗原の作製
を行った。すなわち、1,100mMのグリオキシル酸を3倍ず
つ、6段階の希釈系列を調製し、それぞれの濃度100μl
に5mg/mlのHSAを1mlずつ加えた。2時間室温で静置し、
NaCNBH3を50μl加えて混和し、室温で一晩静置した後、
PBSで透析をし、CM化タンパク質を得た。生成したCM化
タンパク質について、アミノ酸分析を行った結果、CM化
HSAであることを確認した。CEL含有量の異なる抗原の作
製についても、グリオキシル酸の代わりにピルビン酸を
用い、同様の方法で作製した。
【0052】モノクローナル抗体産生細胞株NF-1Gに関
してCMLとCELに対する反応性の相違を以下の方法で検討
した。すなわち、上述の方法で作製したCM化HSA及びCE
化HSAをそれぞれ5μg/mlの濃度でリン酸緩衝液(pH 7.4)
に溶解し、50μl/wellずつELISAプレートにコーティン
グした。その後、炭酸緩衝液(pH 9.5)に溶解した0.5%
ゼラチン(200μl/well)でブロッキングした。1μg/ml
のNF-1G精製抗体を50μl/well添加して1時間反応させ
たのち、HRP標識抗マウスIgG抗体を50μl/well添加して
1時間反応させた。次に、1,2-フェニレンジアミン ジ
ヒドロクロライド(1,2-phenylenediamine dihydrochlo
ride,OPD)を添加して発色反応を行い、490nmの吸光度
をELISAリーダーによって測定した。
【0053】この際、対照として、既存の抗CMLモノク
ローナル抗体である6D12((株)トランスジェニック社
製)、CMS-10((株)トランスジェニック社製)、抗CEL
モノクローナル抗体であるKNH-30(熊本大学より供与)
の精製抗体を用いた。その結果、本発明のモノクローナ
ル抗体(NF-1G)は、CM化HSAとは反応するが、CE化HSAと
は反応性を示さないことを確認した。また、6D12は、CM
化HSAおよびCE化HSAとほぼ同等に反応し、両者を区別で
きないことが明らかとなった。さらに、KNH-30は、CE化
HSAとは反応するが、CM化HSAとは反応しないことを確認
した。一方、CMS-10は、CM化HSAに対して特異的に反応
するが、NF-1Gと比較してCM化HSAに対する反応性が低い
ことを確認した。
【0054】更に、CMLの個数にしたがって反応性が高
くなっていることから、CMLに反応していることがわか
る。従って、本発明のモノクローナル抗体(NF-1G)は、
明らかに既存の抗AGEモノクローナル抗体とは異なり、C
MLに対して特異的に優れた反応性を示し、CELとは反応
しないことが分かった(図1)。なお、本発明のモノクロ
ーナル抗体のサブタイプは、市販のタイピングキットに
よりIgG2aであることを確認した。
【0055】〔実施例3〕本発明のモノクローナル抗体
の性質(CML遊離体の識別性)の検討2 本実施例では、実施例1においてCM化HSAに対する反応
性が認められた6D12、CMS-10及びNF-1Gについて、CML遊
離体の識別性を検討した。CML遊離体は、化学的な方法
により合成した。
【0056】CMLHSAを固相化抗原として競合法ELISAを
行い、6D12、CMS-10及びNF-1GそれぞれについてCML遊離
体に対する反応性を検討した。競合法ELISAに際して
は、抗原としてCML-HSAを2.5μg/mlの濃度で50μl/well
ずつ、一晩4℃でプレートにコーティングした。0.05%Tw
een20を含むPBS(PBS-T)で3回洗浄後、0.5%ゼラチンを
含むリン酸緩衝液(pH7.4)で1時間ブロッキングした。
洗浄後、予めCML遊離体と0.1μg/mlの6D12、CMS-10及び
NF-1Gを室温で1時間反応させたものを50μl/wellずつ
入れて1時間静置した。洗浄後、2500倍に希釈した2次
抗体(西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)標識抗マウ
スIgG(γ))を50μl/wellずつ入れて1時間静置し
た。洗浄後、0.5mg/mlの1,2-フェニレンジアミン ジヒ
ドロクロライド(1,2-phenylenediamine dihydrochlori
de,OPD)を含むクエン酸緩衝液(pH5.0)を100μl/wellず
つ入れ、10分間反応させた。反応後、2N硫酸を添加して
反応を止め、490nmの吸光度を測定した。
【0057】また、同様に化学的に合成したCEL遊離体
を抗原とした競合法ELISAを行った。その結果を図2
(a)、(b)及び(c)に示す。図2(a)より6D12は、CML遊離
体及びCEL遊離体ともに反応性を示さないことが確認さ
れた。また、図2(b)よりCMS-10もまた、CML遊離体及び
CEL遊離体ともに反応性を示さないことが確認された。
これらに対して、図2(c)よりNF-1Gは、CML遊離体に対
して反応性を示し、CEL遊離体に対して反応性を示さな
いことが確認された。
【0058】従って本実施例によって、本発明のモノク
ローナル抗体(NF-1G)は、明らかに既存の抗AGEモノクロ
ーナル抗体とは異なり、CML遊離体と特異的に反応でき
るものであることが判った。また、NF-1Gを用いた競合
法ELISAにおいて、CML遊離体の濃度を調節して測定感度
を検討した。結果を図3に示す。図3より、NF-1Gを用
いた競合法ELISAでは、CML遊離体が10μM程度の低濃度
であっても試料に含まれるCML遊離体を検出できること
が解った。なお、高速液体クロマトグラフィーによるCM
L遊離体の検出感度が1〜100μMであることから、NF-1G
を用いた競合法ELISAと高速液体クロマトグラフィーと
の間に、検出感度の差がないと言うことができる。
【0059】〔実施例4〕本発明のモノクローナル抗体
の性質(抗凝固剤の影響)の検討3 本実施例では、実施例1においてCM化HSAに対する反応
性が認められた6D12、CMS-10及びNF-1Gについて、EDTA
による反応性の影響を検討した。本実施例では、実施例
1と同様にして調製したCM化HSAを固相化抗原とし、各
種抗体との反応性に及ぼすEDTAの影響を検討した。
【0060】測定は、CM化HSAを固相化抗原とするELISA
法にて行った。すなわち、抗原としてCML-HSAを2.5μg/
mlの濃度で50μl/wellずつ、一晩4℃でプレートにコー
ティングした。0.05%Tween20を含むPBS(PBS-T)で3回洗
浄後、0.5%ゼラチンを含む炭酸緩衝液(pH9.5)で1時間
ブロッキングした。洗浄後、10,5,2.5,1.25,0.625,0.31
25mMのEDTAを含む抗体溶液50μlを添加して室温で1時間
反応させた後、プレートに入れ、1時間反応させた。洗
浄後、2500倍に希釈した2次抗体(西洋ワサビペルオキ
シダーゼ(HRP)標識抗マウスIgG(γ))を50μl/well
ずつ入れて1時間静置した。洗浄後、0.5mg/mlの1,2-フ
ェニレンジアミン ジヒドロクロライド(1,2-phenylene
diamine dihydrochloride,OPD)を含むクエン酸緩衝液
(pH5.0)を100μl/wellずつ入れ、10分間反応させた。反
応後、2N硫酸を添加して反応を止め、490nmの吸光度を
測定した。
【0061】結果を図4(a)、(b)及び(c)に示す。図4
(b)に示すように、CMLHSAと特異的に反応するCMS-10に
おいては、EDTA濃度が高くなるに連れてCML-HSAとの反
応性が低下した。これに対して、図4(a)及び(c)に示す
ように、6D12及びNF-1Gにおいては、EDTA濃度に拘わら
ずCML-HSAに対する反応性は一定であった。従って本実
施例によって、本発明のモノクローナル抗体(NF-1G)
は、例えば、サンプル中に含まれるCML-HSAを検出又は
定量する際に、当該サンプルに含まれるEDTAの影響を受
けずに正確に検出又は定量することができる。
【0062】〔実施例5〕本発明のモノクローナル抗体
を用いた臨床検体測定 本実施例では、本発明のモノクローナル抗体(NF-1G)を
用いて、臨床検体に含まれるCML量を測定することで、N
F-1Gについて臨床検体測定に関する利用可能性を検討し
た。
【0063】本例では、CM化HSAをトリプシンで処理し
て得られるCM化ペプチドを用いて図5に示すような標準
曲線を作成した。CM化ペプチドは、実施例1で調製した
CML-HSAを含む溶液40μLに、70mg/mlのトリプシン溶液4
0μLを加え、37℃の水浴中で1時間反応させ、5mMのAEB
SFを80μL添加することで反応を停止させて得られた。
この操作により、CM化HSAは、リシン残基とアルギニン
残基のC末端で切断されることとなり、N末端がリシン或
いはアルギニンである複数のCM化ペプチドとなる。
【0064】臨床検体は、(以下、検体の採取及び前処
理等に関して詳述してください。)糖尿病患者の肘静脈
から血液を採取し、室温に20〜30分放置した後、3,000r
pmで10〜15分間遠心して血清を分離した。このようにし
て得た患者血清40μlに70mg/mlのトリプシン溶液40μl
を加え、37℃の水浴中で1時間反応させ、5mMのABESFを
80μl添加することで反応を停止させて得た。
【0065】このように調製した臨床検体に含まれるCM
L量を以下のようにして測定した。STANDARDとしてトリ
プシンで処理したCML-HSAを用い、80μMから2倍ずつの
段階希釈で計8濃度を調製し、競合法ELISAで検量線を作
成した。上述のように前処理した検体を2倍、4倍、8倍
に希釈し、作成した検量線より、CML測定値を求めた。
結果を表1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】表1から判るように、本発明のモノクロー
ナル抗体NF-1Gを用いた場合には、測定感度に優れるた
め、臨床検体に含まれるCML量を十分に測定することが
できた。
【0068】
【発明の効果】本発明により、CM化タンパク質、CM化ペ
プチド、CM化アミノ酸に特異的に反応するモノクローナ
ル抗体が提供される。また、本発明により、糖尿病の検
出方法、及び前記抗体の用途が提供される。CM化タンパ
ク質、CM化ペプチド、CM化アミノ酸は、糖尿病合併症に
みられる組織障害の発症と進展に深く関連していること
から、医学研究や臨床検査の領域で、糖尿病合併症など
の臨床マーカーとして使用可能である。
【0069】また、本発明の抗体の使用により、CM化タ
ンパク質におけるCM化アミノ酸量を好感度に測定するこ
とができる。これにより、試料中に含まれるCM化タンパ
ク質におけるCML量を定量的に検出することができ、糖
尿病又は老化現象とCM化タンパク質等との関連につい
て、より詳細に検討することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各種モノクローナル抗体とCM化HSA及びCE化HSA
との反応性を示すELISA法による特性図であり、(a)はモ
ノクローナル抗体6D12のCM化HSAに対する反応性を示
し、(b)はモノクローナル抗体CMS-10のCM化HSAに対する
反応性を示し、(c)はモノクローナル抗体KNH-30のCM化H
SAに対する反応性を示し、(d)はモノクローナル抗体NF-
1GのCM化HSAに対する反応性を示し、(e)はモノクローナ
ル抗体6D12のCE化HSAに対する反応性を示し、(f)はモノ
クローナル抗体CMS-10のCE化HSAに対する反応性を示
し、(g)はモノクローナル抗体KNH-30のCE化HSAに対する
反応性を示し、(h)はモノクローナル抗体NF-1GのCE化HS
Aに対する反応性を示している。
【図2】各種モノクローナル抗体とCML遊離体及びCEL遊
離体との反応性を示す競合ELISA法による特性図であ
り、(a)はモノクローナル抗体6D12、(b)はモノク
ローナル抗体CMS-10また(c)はモノクローナル抗体NF
-1Gを用いた場合を示している。
【図3】モノクローナル抗体NF-1Gを用いた競合法ELISA
において検出感度を検討した結果を示す特性図である。
【図4】各種モノクローナル抗体とCML-HSAとの反応性
に対するEDTAの影響をELISA法で検討した結果を示す特
性図であり、(a)はモノクローナル抗体6D12、(b)
はモノクローナル抗体CMS-10また(c)はモノクローナ
ル抗体NF-1Gを用いた場合を示している。
【図5】モノクローナル抗体NF-1Gを用いた臨床検体に
含まれるCML量を測定する際に用いた標準曲線を示す特
性図である。標準物質として、酵素処理したCM化HSAを
用いた。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年4月5日(2002.4.5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正内容】
【0064】臨床検体は、糖尿病患者の肘静脈から血液
を採取し、室温に20〜30分放置した後、3,000rpmで10〜
15分間遠心して血清を分離した。このようにして得た患
者血清40μlに70mg/mlのトリプシン溶液40μlを加え、3
7℃の水浴中で1時間反応させ、5mMのABESFを80μl添加
することで反応を停止させて得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永井 竜児 熊本県熊本市九品寺4丁目25−10 コーポ 高橋303 (72)発明者 坂本 珠美 熊本県熊本市蓮台寺1−13−8 Fターム(参考) 4B064 AG26 AG27 CA10 CA20 CC24 DA01 DA13 4H045 AA11 AA30 CA41 DA75 DA76 EA20 EA50 FA72

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側鎖のアミノ基がカルボキシメチル化さ
    れたアミノ酸と反応する抗体。
  2. 【請求項2】 前記アミノ酸がペプチド中に存在するも
    のである請求項1記載の抗体。
  3. 【請求項3】 ペプチドは、2個以上のアミノ酸からな
    ることを特徴とする請求項2記載の抗体。
  4. 【請求項4】 カルボキシメチル化されたアミノ酸がN-
    ε-カルボキシメチルリシンである請求項1記載の抗
    体。
  5. 【請求項5】 抗体がポリクローナル抗体又はモノクロ
    ーナル抗体である請求項1〜4いずれか一項記載の抗
    体。
  6. 【請求項6】 受託番号がFERM P-18589であるハイブリ
    ドーマにより産生されるモノクローナル抗体であって、
    側鎖のアミノ基がカルボキシメチル化されたアミノ酸と
    反応するモノクローナル抗体。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか一項記載の抗体
    と、カルボキシメチル化されたアミノ酸とを反応させる
    ことを特徴とするアミノ酸の測定方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれか一項記載の抗体
    と、カルボキシメチル化されたアミノ酸とを反応させる
    ことを特徴とする糖尿病合併症の評価方法。
  9. 【請求項9】 糖尿病合併症が糖尿病性細血管合併症及
    び/又は糖尿病大血管合併症である請求項8記載の評価
    方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜6のいずれか一項記載の抗
    体と、カルボキシメチル化されたアミノ酸とを反応させ
    ることを特徴とする老化の進行度の評価方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜6のいずれか一項記載の抗
    体を含む、カルボキシメチル化されたアミノ酸の検出用
    試薬。
  12. 【請求項12】 請求項1〜6のいずれか一項記載の抗
    体を含む、糖尿病合併症の評価用試薬。
  13. 【請求項13】 糖尿病合併症が糖尿病性細血管合併症
    及び/又は糖尿病大血管合併症である請求項11記載の
    試薬。
  14. 【請求項14】 請求項1〜6のいずれか一項記載の抗
    体を含む、老化の進行度の評価用試薬。
  15. 【請求項15】 請求項1〜6のいずれか一項記載の抗
    体を含む、免疫組織染色用試薬。
JP2001357491A 2001-11-22 2001-11-22 カルボキシメチル化ペプチドに対する抗体 Expired - Fee Related JP4012722B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001357491A JP4012722B2 (ja) 2001-11-22 2001-11-22 カルボキシメチル化ペプチドに対する抗体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001357491A JP4012722B2 (ja) 2001-11-22 2001-11-22 カルボキシメチル化ペプチドに対する抗体

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007197427A Division JP2007326870A (ja) 2007-07-30 2007-07-30 カルボキシメチル化ペプチドに対する抗体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003160599A true JP2003160599A (ja) 2003-06-03
JP4012722B2 JP4012722B2 (ja) 2007-11-21

Family

ID=19168831

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001357491A Expired - Fee Related JP4012722B2 (ja) 2001-11-22 2001-11-22 カルボキシメチル化ペプチドに対する抗体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4012722B2 (ja)

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009121850A (ja) * 2007-11-12 2009-06-04 Nippon Torimu:Kk 糖分解代謝物の測定方法
WO2017065837A1 (en) * 2015-10-13 2017-04-20 Siwa Corporation Anti-age antibodies and methods of use thereof
US9993535B2 (en) 2014-12-18 2018-06-12 Siwa Corporation Method and composition for treating sarcopenia
US10226531B2 (en) 2010-09-27 2019-03-12 Siwa Corporation Selective removal of age-modified cells for treatment of atherosclerosis
US10358502B2 (en) 2014-12-18 2019-07-23 Siwa Corporation Product and method for treating sarcopenia
US10584180B2 (en) 2014-09-19 2020-03-10 Siwa Corporation Anti-AGE antibodies for treating inflammation and auto-immune disorders
JP2020516648A (ja) * 2017-04-13 2020-06-11 シワ コーポレーション ヒト化モノクローナル終末糖化産物抗体
JP2020521117A (ja) * 2017-05-04 2020-07-16 シワ コーポレーション 診断用終末糖化産物抗体
US10858449B1 (en) 2017-01-06 2020-12-08 Siwa Corporation Methods and compositions for treating osteoarthritis
US10925937B1 (en) 2017-01-06 2021-02-23 Siwa Corporation Vaccines for use in treating juvenile disorders associated with inflammation
US10961321B1 (en) 2017-01-06 2021-03-30 Siwa Corporation Methods and compositions for treating pain associated with inflammation
US10960234B2 (en) 2010-11-22 2021-03-30 Siwa Corporation Selective removal of cells having accumulated agents
US10995151B1 (en) 2017-01-06 2021-05-04 Siwa Corporation Methods and compositions for treating disease-related cachexia
US11213585B2 (en) 2016-06-23 2022-01-04 Siwa Corporation Vaccines for use in treating various diseases and disorders
US11261241B2 (en) 2008-05-23 2022-03-01 Siwa Corporation Methods, compositions and apparatuses for facilitating regeneration
US11518801B1 (en) 2017-12-22 2022-12-06 Siwa Corporation Methods and compositions for treating diabetes and diabetic complications
US11833202B2 (en) 2016-02-19 2023-12-05 Siwa Corporation Method and composition for treating cancer, killing metastatic cancer cells and preventing cancer metastasis using antibody to advanced glycation end products (AGE)
US11958900B2 (en) 2016-04-15 2024-04-16 Siwa Corporation Anti-age antibodies for treating neurodegenerative disorders

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5650034B2 (ja) * 2010-03-31 2015-01-07 サントリーホールディングス株式会社 コク味付与物質のスクリーニング方法、コク味付与物質及びその利用

Cited By (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009121850A (ja) * 2007-11-12 2009-06-04 Nippon Torimu:Kk 糖分解代謝物の測定方法
US11261241B2 (en) 2008-05-23 2022-03-01 Siwa Corporation Methods, compositions and apparatuses for facilitating regeneration
US10226531B2 (en) 2010-09-27 2019-03-12 Siwa Corporation Selective removal of age-modified cells for treatment of atherosclerosis
US10960234B2 (en) 2010-11-22 2021-03-30 Siwa Corporation Selective removal of cells having accumulated agents
US10584180B2 (en) 2014-09-19 2020-03-10 Siwa Corporation Anti-AGE antibodies for treating inflammation and auto-immune disorders
US10358502B2 (en) 2014-12-18 2019-07-23 Siwa Corporation Product and method for treating sarcopenia
US11872269B2 (en) 2014-12-18 2024-01-16 Siwa Corporation Method and composition for treating sarcopenia
US11873345B2 (en) 2014-12-18 2024-01-16 Siwa Corporation Product and method for treating sarcopenia
US9993535B2 (en) 2014-12-18 2018-06-12 Siwa Corporation Method and composition for treating sarcopenia
CN108431044A (zh) * 2015-10-13 2018-08-21 Siwa有限公司 抗age抗体及其使用方法
JP2018535953A (ja) * 2015-10-13 2018-12-06 シワ コーポレーション 抗age抗体およびその使用方法
WO2017065837A1 (en) * 2015-10-13 2017-04-20 Siwa Corporation Anti-age antibodies and methods of use thereof
RU2766209C2 (ru) * 2015-10-13 2022-02-09 Сива Корпорейшн Антитела к age и способы их применения
US11833202B2 (en) 2016-02-19 2023-12-05 Siwa Corporation Method and composition for treating cancer, killing metastatic cancer cells and preventing cancer metastasis using antibody to advanced glycation end products (AGE)
US11958900B2 (en) 2016-04-15 2024-04-16 Siwa Corporation Anti-age antibodies for treating neurodegenerative disorders
US11213585B2 (en) 2016-06-23 2022-01-04 Siwa Corporation Vaccines for use in treating various diseases and disorders
US10925937B1 (en) 2017-01-06 2021-02-23 Siwa Corporation Vaccines for use in treating juvenile disorders associated with inflammation
US10995151B1 (en) 2017-01-06 2021-05-04 Siwa Corporation Methods and compositions for treating disease-related cachexia
US10961321B1 (en) 2017-01-06 2021-03-30 Siwa Corporation Methods and compositions for treating pain associated with inflammation
US10858449B1 (en) 2017-01-06 2020-12-08 Siwa Corporation Methods and compositions for treating osteoarthritis
US10919957B2 (en) 2017-04-13 2021-02-16 Siwa Corporation Humanized monoclonal advanced glycation end-product antibody
US11542324B2 (en) 2017-04-13 2023-01-03 Siwa Corporation Humanized monoclonal advanced glycation end-product antibody
JP2022163179A (ja) * 2017-04-13 2022-10-25 シワ コーポレーション ヒト化モノクローナル終末糖化産物抗体
JP2020516648A (ja) * 2017-04-13 2020-06-11 シワ コーポレーション ヒト化モノクローナル終末糖化産物抗体
JP2020521117A (ja) * 2017-05-04 2020-07-16 シワ コーポレーション 診断用終末糖化産物抗体
US11518801B1 (en) 2017-12-22 2022-12-06 Siwa Corporation Methods and compositions for treating diabetes and diabetic complications

Also Published As

Publication number Publication date
JP4012722B2 (ja) 2007-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4012722B2 (ja) カルボキシメチル化ペプチドに対する抗体
Mitsuhashi et al. Standardizing the immunological measurement of advanced glycation endproducts using normal human serum
US20230220052A1 (en) Iga antibody specifically recognizing rbd protein and testing kit
JP5963900B2 (ja) オートタキシン測定による悪性リンパ腫の検査方法および検査薬
EP2673646B1 (en) Diagnostic method for urinary tract infection
JP2007277263A (ja) カルボキシメチル化タンパク質に対する抗体
CN111487419B (zh) Kl-6在儿童新冠肺炎中的应用
JP2008175814A (ja) 尿中タンパク質分子の検出・定量による糖尿病性腎症の検査方法及びそれに使用するキット
US6372440B2 (en) Method for detecting deficient cellular membrane tightly bound magnesium for disease diagnoses
US9116152B2 (en) Monoclonal antibodies which specifically recognize human liver-carboxylesterase 1, hybridoma cell lines which produce monoclonal antibodies, and uses thereof
WO2006085441A1 (ja) Adamts13活性検定用抗体及び活性検定方法
CN109402063B (zh) 抗猪血红蛋白杂交瘤细胞株及其单克隆抗体与应用
US20080305499A1 (en) Anti-Synoviolin Antibody
EP1712564B1 (en) Anti-nc1 monoclonal antibody
EP3264084A1 (en) Immunoassay method and assay reagent used in said method
JP4254242B2 (ja) 育毛活性評価方法及び育毛活性評価キット
JP2007326870A (ja) カルボキシメチル化ペプチドに対する抗体
WO2011040429A1 (ja) ヒトhig1ポリペプチドに対するモノクローナル抗体
JPWO2014126230A1 (ja) インドキシル硫酸の測定方法
JP2000219700A (ja) カルボキシメチル化タンパク質に対する抗体
JP2000007700A (ja) カルボキシエチル化タンパク質に対する抗体
JP5182684B2 (ja) カルボキシエチルアルギニンに対する抗体
EP2495564B1 (en) 5.9 kDa PEPTIDE IMMUNOASSAY METHOD
CN103842504A (zh) 上皮性卵巢癌标志物检测用抗体和上皮性卵巢癌判定方法
JP2007332122A (ja) 抗nc1モノクローナル抗体反応性ペプチド

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040910

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070206

A521 Written amendment

Effective date: 20070409

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070529

A521 Written amendment

Effective date: 20070730

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070821

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070910

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees