JP2003159642A - ワーク切断方法およびマルチワイヤソーシステム - Google Patents

ワーク切断方法およびマルチワイヤソーシステム

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JP2003159642A
JP2003159642A JP2001358413A JP2001358413A JP2003159642A JP 2003159642 A JP2003159642 A JP 2003159642A JP 2001358413 A JP2001358413 A JP 2001358413A JP 2001358413 A JP2001358413 A JP 2001358413A JP 2003159642 A JP2003159642 A JP 2003159642A
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cutting
saw
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Masato Kobayashi
正人 小林
Akihiko Koyama
昭彦 小山
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Shinano Electric Refining Co Ltd
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  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、マルチワイヤソーにおける被切断
ワークの切断において、最終段階においても切断が均一
に進行し、切断速度が異なる場合に生起しやすいトラブ
ルを回避することができるようにすることを課題とす
る。 【解決手段】 複数のワイヤガイドローラ2と、この複
数のワイヤガイドローラ2間に複数回架け渡されたソー
ワイヤ1と、被切断ワーク3を支持して被切断ワーク3
を前記複数回架け渡されたソーワイヤ1にフィードする
ワーク当て板材5を含んで構成されるマルチワイヤソー
を用いてワーク3を切断する方法において、ワーク当て
板材5に被切断ワーク3の硬度と近似する硬度を有する
材料よりなるものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチワイヤソー
を用いて被切断ワークを切断する方法およびマルチワイ
ヤソーシステムに関し、特には、それらに用いられるワ
ーク当て板材(ビームまたはキャリアとも呼ばれる)に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体用シリコンインゴットやGaP、
InPなどの化合物半導体インゴット、あるいは石英、
酸化物単結晶材料等から一定の厚さの平板状素材を切り
出す場合、先端にダイヤモンドチップを付けた円盤を回
転させて切断するダイヤソー、ダイヤモンドチップを付
けたエンドレス帯鋼板を用いたバンドソー、多数の薄板
状の鋼板をスペーサーを介して平行に組み上げた切断刃
を往復運動させ、溶媒中に砥粒を分散させた切断液(ス
ラリー液)を切断位置に連続的に供給しつつ切断するマ
ルチブレードソー、電着ダイヤモンドブレードの内周刃
を使用して高速・高精度切断する内周刃切断機等が用い
られている。
【0003】近時、材料の切断ロス(切断代)が少な
く、また、切断精度の高いことから、マルチワイヤソー
が多く用いられている。マルチワイヤソーは、複数のワ
イヤガイドローラに繰り返し架け渡され、1方向に運動
する、あるいは往復運動するソーワイヤに、被切断ワー
クを押し付けるように移動させて切断するものである。
この場合、被切断ワークはワーク当て板材に接着剤で接
着されている。切断の最終段階では、被切断ワークが切
断され続けると共にワーク当て板材も同時に一部が切断
されるようになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】被切断ワークとワーク
当て板材とは、一般に、その硬度が異なり、切断される
速度が異なるために、被切断ワークに加えてワーク当て
板材の切断が開始された最終段階以降では、切断条件を
変更する必要が生じる。硬度が異なり、切断性能の異な
る二種類の材料を同時に切断する場合の切断条件は、制
御が複雑となり、往々にしてその部分の切断厚さが他の
部分と異なる傾向を生じ、希には台座から切断された薄
板が切り離され、脱落してしまうなどのトラブルが生じ
る場合もある。本発明は、上記の問題点に鑑み、マルチ
ワイヤソーにおける被切断ワークの切断において、最終
段階においても切断が均一に進行し、切断速度が異なる
場合に生起しやすいトラブルを回避することができるよ
うにすることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のワーク切断方法
は、上記の課題を解決するために、複数のワイヤガイド
ローラと、前記複数のワイヤガイドローラ間に複数回架
け渡されたソーワイヤと、被切断ワークを支持して前記
被切断ワークを前記複数回架け渡されたソーワイヤにフ
ィードするワーク当て板材を含んで構成されるマルチワ
イヤソーを用いてワークを切断する方法において、前記
ワーク当て板材に前記被切断ワークの硬度と近似する硬
度を有する材料よりなるものを用いることを特徴とす
る。被切断ワークがシリコンインゴットであるときに前
記ワーク当て板材をシリコン製とすること、また、被切
断ワークが多結晶シリコンインゴットであるときに前記
ワーク当て板を多結晶シリコン製とすることが好まし
く、さらに被切断ワークが単結晶シリコンインゴットで
あるときに前記ワーク当て板を多結晶または単結晶シリ
コン製とすることが好ましい。
【0006】本発明のマルチワイヤソーシステムは、複
数のワイヤガイドローラと、前記複数のワイヤガイドロ
ーラ間に複数回架け渡されたソーワイヤと、被切断ワー
クを支持して前記被切断ワークを前記複数回架け渡され
たソーワイヤにフィードするワーク当て板材を含んで構
成されるマルチワイヤソーシステムにおいて、前記被切
断ワークがシリコンインゴットであるときに前記ワーク
当て板材がシリコン製であることを特徴とする。前記被
切断ワークが多結晶シリコンインゴットであるときに前
記ワーク当て板材を多結晶シリコン製とすることが好ま
しく、前記被切断ワークが単結晶シリコンインゴットで
あるときに前記ワーク当て板材を多結晶または単結晶シ
リコン製とすることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、マルチワイヤソーによ
る平板状素材の切り出しにおいて、被切断ワークの硬度
に近似する硬度を有するワーク当て板材を用いることに
よって、被切断ワークとワーク当て板材との切断される
速度を近似させることができ、被切断ワークとワーク当
て板材とが同時に切断されることとなる切断の最終段階
においても、切断が均一に進行し、両者の硬度が異なる
ことに起因する切断速度の異なる場合に生起しやすいト
ラブルを回避することを基本とする。最も好ましいの
は、被切断ワークとワーク当て板材とが同質のものであ
るときである。以下、図面を参照して、本発明を詳細に
説明する。主として被切断ワークをシリコンインゴット
とする場合を例として説明するが、本発明は、これに限
られるものではない。
【0008】図1は、マルチワイヤソーによる被切断ワ
ークを切断する状態を説明する説明図である。図2は、
被切断ワークを切断中のソーワイヤが湾曲する状態を説
明する説明図である。図3は、被切断ワークとワーク当
て板材とを同時に切断することとなる切断の最終段階に
おけるソーワイヤの状態を説明する部分説明図である。
図4は、切断の最終段階近傍における被切断ワークおよ
びワーク当て板材の切断状態を説明する説明図である。
マルチワイヤソーシステムを、図1に模式的に示す。た
だし、図1では、ソーワイヤ1が、押し下げられる被切
断ワーク3に接触しはじめて、切断が開始される状態を
示している。
【0009】マルチワイヤソーシステムは、細い1本の
ワイヤ(ピアノ線)をソーワイヤ1として、複数のワイ
ヤガイドローラ2、2……に設けた多数の溝に巻き架
け、ソーワイヤ1を一方向に運動させ、あるいは往復運
動をさせ、台座4上のワーク当て板材5に接着剤6で接
着した被切断ワーク3を押し付けるように移動させ、砥
粒を分散させた切断液(スラリー液)7をソーワイヤ1
と被切断ワーク3の接触部分に連続的に供給して切断す
るものである。ワーク当て板材5は、被切断ワーク3の
表面形状に適用するように、表面が成形される。被切断
ワーク3が図示のように円柱状であれば、ワーク当て板
材5の接着面は円弧状に凹形状が形成される。被切断ワ
ーク3は、円柱状に限られず、四角柱状、八角柱状等、
適宜の形状であり得る。
【0010】ワーク当て板材5の接着面には、梨地、凹
条等を形成する等して、接着剤との接着力を強化してお
くことが、被切断ワーク3から分離するときに接着剤が
被切断ワーク3側に残留する可能性を少なくすることが
できる、という意味合いで好ましい。被切断ワーク3
は、多数張られているソーワイヤ1に対して、図1に示
すように押し下げられて押し付けられるタイプの他、1
80°反転させた状態で、被切断ワーク3が押し上げら
れて押し付けられるタイプ、また、90°回転した状態
で横方向に押し付けられるタイプのものでもよい。
【0011】また、図1では、ワイヤガイドローラ2が
3個用いられる例を示すが、ワイヤガイドローラが2個
の場合、あるいは、4個以上の場合であってもよい。さ
らに、切断液7の供給は、ソーワイヤ1が往復運動する
場合には特に、被切断ワーク3の両側から行ってもよい
し、被切断ワーク3に向かってソーワイヤ1の側から
(図1で下から上に向けて)供給しても差し支えない。
ソーワイヤ1は、被切断ワーク3に対して押し付けら
れ、押圧力が作用し、砥粒を介する研削作用によって被
切断ワーク3を切断していく。押圧力とソーワイヤ1の
速度とによって、被切断ワーク3の切断される速度が決
まる。押圧力が大きいと、ソーワイヤ1の張力が増し、
大きすぎるとソーワイヤ1が断線する危険性がある。
【0012】切断途中の被切断ワーク3に作用するソー
ワイヤ1は、図2に示すように、被切断ワーク3の内部
では曲線状をなす切断線8を描き、被切断ワーク3とワ
イヤガイドローラ(図2では図示せず)との間では直線
状となっている。ワーク当て板材5は、被切断ワーク3
を完全に切断するために、その接着面側の一部が被切断
ワークと共に切断されるもので、被切断ワーク3は、ス
ライスされた後も、接着剤6でワーク当て板材5に保持
され続ける。従来、ワーク当て板材5は、消耗品とさ
れ、例えば被切断ワーク3がシリコンインゴットの場
合、カーボン製や熱硬化性樹脂製のもの、また、ガラス
製のものが用いられてきた。
【0013】しかし、従来用いられるカーボン製や熱硬
化性樹脂製、また、ガラス製のワーク当て板材5は、被
切断ワーク3である単結晶ないし多結晶のシリコンイン
ゴットとは硬度が異なり、ワーク当て板材5部分の切断
される速度が被切断ワーク3のそれと異なる。図2に示
すようなソーワイヤ1の形態で切断が進行していき、被
切断ワーク3とワーク当て板材5とが同時に切断される
切断の最終段階では、被切断ワーク3とワーク当て板材
5とに硬度差がなければ、ソーワイヤ1とそれによる切
断線8とは、図3の11および81に示すように、図2に
示される場合と同様の形態を維持する。しかし、被切断
ワーク3とワーク当て板材5とに硬度差がある場合に
は、例えばワーク当て板材5の硬度が低い場合には、ソ
ーワイヤ1と切断線8は、図3の12および82に示すよ
うに、ワーク当て板材5の存在によって大きくずれてく
る。
【0014】切断される速度が被切断ワーク3とワーク
当て板材5と異なる場合、切断条件を変更する必要が生
じる。従来、このようなことの起こる切断の最終段階に
おいては、切断線82が過度に先行偏倚しないように、
切断速度を遅くするように制御されるのが通例である。
すなわち、被切断ワーク3の押し込み力を小さくする、
換言すれば単位時間当たりの押し込み量を小さくする、
あるいは、ソーワイヤ1の速度を遅くする、等の切断条
件の変更を行っている。そうすると、ソーワイヤ1が被
切断ワーク3の同一部分に接触する時間が相対的に長く
なる。
【0015】ここで、被切断ワークの切断状況を図4に
よって説明する。図4は、切断の最終段階近傍における
被切断ワークおよびワーク当て板材の切断状態を説明す
る説明図であり、ワーク当て板材の凹形状部分の中央線
を通る垂直断面を想定する図である。図4において、A
ステージは、被切断ワーク3のみが切断されている段階
を示す。Aステージにおいては、単一材料が切断されて
いる段階であるから、被切断ワーク3中をソーワイヤ
1、1……はほぼ同一幅と同一深さの切断溝9を残して
いる。尤も、実際には、ソーワイヤ間で進行スピードに
微妙な差異は生じている。特に中央辺りのソーワイヤが
側部のものより進行が速い傾向がある。
【0016】Bステージは、被切断ワーク3の硬度とワ
ーク当て板材5の硬度とが近似する場合の、被切断ワー
ク3の切断が既に完了し、ワーク当て板材5部分に切断
が進行して、切断工程が終了する段階を示す。Bステー
ジにおいては、被切断ワーク3の硬度とワーク当て板材
5の硬度とが近似するので、あたかも均一な単一材料を
切断するかのように、ほぼ同一幅の切断溝9を残して切
断工程が終了している。C〜Eステージは、被切断ワー
ク3の硬度とワーク当て板材5の硬度とが異なる場合
の、切断工程が終了する段階を示す。
【0017】C〜Eステージにおいては、ソーワイヤ1
がワーク当て板材5の端部に接触し始めるaレベルを超
える時点から、切断性能の異なる2種類の材料を同時に
切断し始めるので、切断状態が不安定になり、特に押し
込み量を小さくする等の切断条件を調整して切断速度を
遅くする従来の調整の場合には、ソーワイヤ1が被切断
ワーク3の同一部分に接触する時間が相対的に長くなる
ことにより、ソーワイヤ1の横振れの影響も加わって、
切断溝9が次第に大きくなることがある。Cステージで
は、得られる薄板10の端部の肉厚が薄くなる程度で切
断工程が終了する段階に至るが、Dステージに示す如く
に、ワーク当て板材5部分で切り離される場合、Eステ
ージに示す如くに、被切断ワーク3部分で切り離される
場合も希に生じることがある。
【0018】硬度の比較的低いワーク当て板材5部分に
おいて、切断代が大きくなる傾向がより強い。また、隣
接するソーワイヤ1相互間で切り込み深さが相対的に異
なる場合にも、先行するソーワイヤ1部分の切断代が大
きくなる傾向も見られる。得られた薄板の肉厚の変動が
大きい場合には、平面化のためのポリッシング量が増大
し、あるいは不適格肉厚として不良品となる部分が増加
する、等のトラブルとなり、また、薄板10が切り離さ
れる場合には、マルチワイヤソー装置に巻き込まれ、あ
るいは隣接する切断されつつある薄板10と衝突等を起
こすことになり、切断作業を継続することができなくな
る等のトラブルとなる場合も生じる。ワーク当て板材5
部分が薄肉となるだけでも、取り扱い時に脱落する可能
性が増えるというトラブルが起きやすくなる。
【0019】Bステージについての前述の説明から、被
切断ワーク3の硬度とワーク当て板材5の硬度とが近似
する場合には、切断の最終段階におけるトラブルを大幅
に回避することができるといえる。最も好ましいのは、
被切断ワークとワーク当て板材とが同質のものであると
きである。ICメモリーやLSI等の半導体素子用とし
ての単結晶シリコンインゴットおよび太陽光発電素子用
に用いられる多結晶シリコンインゴットの硬度は、モー
ス硬度で約7である。従来使用されていたカーボン製の
ワーク当て板材の硬度は、モース硬度で約5であり、ガ
ラス製のワーク当て板材の硬度は、モース硬度で約6.
5である。
【0020】本発明で使用し得るワーク当て板材として
は、被切断ワークと同質のものが最も望ましいが、被切
断ワークの硬度と近似する硬度を有するもの、例えば、
被切断ワークが単結晶シリコンインゴットあるいは多結
晶シリコンインゴットである場合には、それらよりも純
度の低いシリコン材の鋳造物(例えば、硬度モース硬度
で6.5より硬く、あるいは、7.5より軟らかいも
の)等が用いられ得る。
【0021】ワーク当て板材としてシリコン材を用いた
場合には、使用後のワーク当て板材を再溶融して固化
し、表面に被切断ワークの外形に対応する凹部を成形す
ることによってリサイクルすることができるという利点
が付加的に生まれる。被切断ワークがシリコンインゴッ
ト以外のもの、すなわち、GaP、InPなどの化合物
半導体インゴット、あるいは石英、酸化物単結晶材料等
の場合も、被切断ワークの硬度とワーク当て板材の硬度
との関係は、シリコンインゴットの場合と同様である。
【0022】ここで、本発明のマルチワイヤソーシステ
ムを構成する他の主なものについて説明を付け加える。
本発明におけるソーワイヤ1としては、従来用いられて
いるもののいずれも使用可能であって、例えば、0.0
8〜0.18mmφのピアノ線を用いる。砥粒として
は、公知のもので差し支えなく、例えば、平均粒径5〜
30μmのSiC、ダイヤモンド粉、B4C等が用いら
れる。切断液(スラリー液)は、例えば、溶媒を鉱物
油、ポリエチレングリコール等とし、溶媒1リットルに
対して砥粒を0.3〜2kgの濃度として用いることが
できる。被切断ワークとワーク当て板材とを接着する接
着剤としては、エポキシ系接着剤等が挙げられる。エポ
キシ系接着剤の中には、温水に浸漬することによって被
切断ワークとワーク当て板材とを剥離することができる
ものも知られている。
【0023】
【実施例】8インチ級の半導体素子用単結晶シリコンイ
ンゴット(径203mm、長さ300mm)の被切断ワ
ークに、ワーク当て板材として純度98%の多結晶シリ
コン製(硬度、モース硬度で7)(実施例)、カーボン
製(硬度、モース硬度で5)(比較例1)、ガラス製
(硬度、モース硬度で6.5)(比較例2)を用いて、
ソーワイヤ(ピアノ線、0.16mmφ)のピッチ1.
020mmで切断液(溶媒(クーラント):ポリエチレ
ングリコール、砥粒:GP#1000(信濃電気製錬
(株)製商品名)、砥粒濃度:1kg/リットル)の条
件で薄板切断を実施した。得られた薄板について、切断
の状態を評価した。結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】1)本発明によると、最初にワーク当て
板材に達したソーワイヤは、被切断ワークの硬度に近似
するワーク当て板材により切断の急速化が抑えられ、そ
の結果、被切断ワークの切断がその最終段階においても
均一に進行し、従って先行ソーワイヤによる被切断ワー
クの切断途中での分断脱落を防止し、もってスライス製
品(薄板)の歩留まりを向上することができる。 2)終始ソーワイヤの走行速度と被切断ワークのフィー
ド速度を一定にして運転できるので、スライス製品の平
行度および平坦度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 マルチワイヤソーによる被切断ワークを切断
する状態を説明する説明図である。
【図2】 被切断ワークを切断中のソーワイヤが湾曲す
る状態を説明する説明図である。
【図3】 切断の最終段階におけるソーワイヤの状態を
説明する部分説明図である。
【図4】 切断の最終段階近傍における被切断ワークお
よびワーク当て板材の切断状態を説明する説明図であ
る。
【符号の説明】
1:ソーワイヤ 2:ワイヤガイドローラ 3:被切断ワーク 4:台座 5:ワーク当て板材 6:接着剤 7:切断液(スラリー液) 8:切断線 9:切断溝 10:(切断された)薄板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C058 AA07 AB09 CA05 CB01 DA03 DA17 3C069 AA01 BA06 CA04 CB01 EA02 EA04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のワイヤガイドローラと、前記複数
    のワイヤガイドローラ間に複数回架け渡されたソーワイ
    ヤと、被切断ワークを支持して前記被切断ワークを前記
    複数回架け渡されたソーワイヤにフィードするワーク当
    て板材を含んで構成されるマルチワイヤソーを用いてワ
    ークを切断する方法において、前記ワーク当て板材に前
    記被切断ワークの硬度と近似する硬度を有する材料より
    なるものを用いることを特徴とするワーク切断方法。
  2. 【請求項2】 前記被切断ワークがシリコンインゴット
    であるときに前記ワーク当て板材をシリコン製とする請
    求項1に記載のワーク切断方法。
  3. 【請求項3】 前記被切断ワークが多結晶シリコンイン
    ゴットであるときに前記ワーク当て板を多結晶シリコン
    製とする請求項1に記載のワーク切断方法。
  4. 【請求項4】 前記被切断ワークが単結晶シリコンイン
    ゴットであるときに前記ワーク当て板を多結晶または単
    結晶シリコン製とする請求項1に記載のワーク切断方
    法。
  5. 【請求項5】 複数のワイヤガイドローラと、前記複数
    のワイヤガイドローラ間に複数回架け渡されたソーワイ
    ヤと、被切断ワークを支持して前記被切断ワークを前記
    複数回架け渡されたソーワイヤにフィードするワーク当
    て板材を含んで構成されるマルチワイヤソーシステムに
    おいて、前記被切断ワークがシリコンインゴットである
    ときに前記ワーク当て板材がシリコン製であることを特
    徴とするマルチワイヤソーシステム。
  6. 【請求項6】 前記被切断ワークが多結晶シリコンイン
    ゴットであるときに前記ワーク当て板材が多結晶シリコ
    ン製である請求項5に記載のマルチワイヤソーシステ
    ム。
  7. 【請求項7】 前記被切断ワークが単結晶シリコンイン
    ゴットであるときに前記ワーク当て板材が多結晶または
    単結晶シリコン製である請求項5に記載のマルチワイヤ
    ソーシステム。
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