JP2003158856A - 回転変位検出装置の組付け構造 - Google Patents

回転変位検出装置の組付け構造

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JP2003158856A JP2001351855A JP2001351855A JP2003158856A JP 2003158856 A JP2003158856 A JP 2003158856A JP 2001351855 A JP2001351855 A JP 2001351855A JP 2001351855 A JP2001351855 A JP 2001351855A JP 2003158856 A JP2003158856 A JP 2003158856A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転変位検出装置を、オフセット調整をする
ことなく短時間で容易に組付ける。 【解決手段】 パワーステアリング装置11はモータハ
ウジング14を備え、モータハウジング14内にはブラ
シレスDCモータ14aが設けられている。モータ14
aは駆動ステータ18とモータシャフト19を有し、駆
動ステータ18の右側には、モータ14aの回転変位を
検出するレゾルバ24が設けられている。このレゾルバ
24は検出ステータ25と検出ロータ27とによって構
成され、検出ステータ25にはバネ部材26が嵌合固定
されている。バネ部材26はラジアル方向に弾性変形可
能な板バネ部35を備え、板バネ部35がモータハウジ
ング14と検出ステータ25との間に位置して当接する
ことにより検出ステータ25とモータハウジング14と
の間にラジアル方向の弾性力を生じさせ、検出ステータ
25はモータハウジング14に対して回転可能に内嵌固
定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転変位検出装置
の組付け構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ブラシレスDCモータ(以下「モータ」
とする。)の回転変位を精度良く検出するための回転変
位検出装置として、レゾルバが多く用いられている。こ
のレゾルバは、モータのモータ用ロータと一体回転する
検出用ロータの回転位置(位相)に応じて検出用ステー
タにおいて発生する検出用電圧を出力するものである。
そして、この検出用電圧により、モータの回転変位を精
度良く検出することができるようになっている。
【0003】また、このようなレゾルバは、その検出ス
テータを前記モータのモータハウジングに対して固着す
ることが一般的となっており、固着したときの周方向の
位置によって、検出用ロータの回転の位相とレゾルバ
(検出用ステータ)から出力される検出用電圧との関係
が決まるようになっている。
【0004】そして、この検出用ロータの位相とレゾル
バの検出用電圧との関係がモータ毎に一定になっていな
いと、モータ毎にレゾルバの出力特性が異なり、モータ
の回転の望ましい角度制御を行うことができなくなる。
従って、レゾルバをモータハウジングに固着する時に
は、レゾルバの周方向の位置を常に一定にして固着し、
検出用ロータの位相とレゾルバの検出用電圧との関係を
一定にすることが望ましい。
【0005】しかし、モータを大量に生産する場合に
は、レゾルバの周方向の位置を常に一定にして固着する
ことは熟練を要し、高度で困難な作業となっていた。そ
こで、レゾルバの周方向の位置を考慮せずに固着し、固
着後にソフト的にレゾルバと検出用ロータとの間の位相
のずれ(オフセット)の調整(オフセット調整)を行う
方法が採用されている。
【0006】詳述すると、レゾルバの組付け後にオフセ
ット量を測定し、このオフセット量を補正量として記憶
媒体に記憶し、この記憶媒体から補正量を読み出すこと
によって、レゾルバの検出結果をリアルタイムに補正す
る方法である。従って、レゾルバの起動時にオフセット
量を毎回測定してオフセットを補正する前処理が必要な
くなることから、初動制御が簡単かつ迅速に実施できる
ようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、レゾルバ等
に何らかの障害が発生してレゾルバを交換したり、記憶
媒体を交換したりする時には、上記のレゾルバと検出用
ロータとの間のオフセット調整をその度に行い、再度記
憶媒体に記憶させる必要がある。そして、レゾルバの交
換や記憶媒体の取り替え等は、保守整備工場等で行うこ
とが一般的であり、上記のオフセット調整や記憶媒体へ
の記憶作業も保守整備工場等で行うこととなる。しか
し、保守整備工場等において、上記のオフセット調整や
記憶作業を行うことは設備等の不足により難しくなって
いた。また、オフセット調整や記憶作業を行うことが可
能な工場であっても、オフセット調整には工数がかかる
ため、一度に処理できる数には限界があった。
【0008】本発明の目的は、オフセット調整が簡単
で、所要時間が短く、容易に組付けることができる回転
変位検出装置の組付け構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、モータハウジングに内
嵌されたモータ用固定子に流れる電流に基づきモータ用
回転子が回転するモータに対して、前記モータ用回転子
と一体回転可能に固定された検出用回転子の回転位置に
応じて略円筒形状の検出用固定子に検出用電圧が誘起さ
れる回転変位検出装置を組付ける回転変位検出装置の組
付け構造において、前記回転変位検出装置は、前記検出
用固定子に嵌着して同検出用固定子を前記モータハウジ
ングに対して内嵌固定させるようにラジアル方向に弾性
変形可能な弾性手段を備え、その弾性手段には、前記検
出用固定子を周方向に移動させるための調節部を備えた
ことを要旨とする。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の回転変位検出装置の組付け構造において、前記弾性手
段は、外周部に複数の板バネ部が延出形成された略リン
グ状のバネ部材であり、前記検出用固定子は、外周部に
複数の溝を備え、その複数の溝に前記バネ部材の前記複
数の板バネ部を嵌合させた状態で、前記複数の板バネ部
を介して前記モータハウジングに内嵌固定されているこ
とを要旨とする。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の回転変位検出装置の組付け構造において、前記複数の
板バネ部のうち少なくとも1つは、前記調節部を備え、
同調節部は、前記検出用固定子を周方向に移動させるた
めの係合治具が係合可能に形成されていることを要旨と
する。
【0012】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の回転変位検出装置の組付け構造において、前記モータ
ハウジングは、同モータハウジングに内嵌固定されてい
る前記検出用固定子の前記調節部と重なる位置に、前記
係合治具が同モータハウジングの外側から前記検出用固
定子の前記調節部に係合して前記検出用固定子を周方向
に移動可能な調節孔を備えたことを要旨とする。
【0013】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれか1つに記載の回転変位検出装置の組付け構造に
おいて、前記回転変位検出装置は、レゾルバであること
を要旨とする。
【0014】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
回転変位検出装置に対して検出用固定子のラジアル方向
に弾性変形可能な弾性手段を設け、その弾性手段を介し
て検出用固定子をモータハウジングに内嵌固定するよう
にした。また、検出用固定子に調節部を設けて検出用固
定子を周方向に移動しやすくするようにした。
【0015】従って、検出用固定子とモータハウジング
との間に介装された弾性手段がラジアル方向に弾性変形
可能なため、検出用固定子をモータハウジングに内嵌さ
せたまま、固定させたり、調節部を使用して移動させた
りすることができるようになっている。その結果、検出
用固定子をモータに組付ける場合に、軸心を中心とする
円周方向において、所定の位置とは異なる位置に組付け
ても、検出用固定子をモータハウジングに内嵌した状態
のままで円周方向に所定の位置まで移動させ、その位置
で固定させることができる。
【0016】その結果、検出用固定子と検出用回転子と
の間のオフセット量の調節が容易となり、検出用回転子
の回転の位相と検出用固定子において検出される検出電
圧との関係を一定にすることができる。従って、オフセ
ット調整を行ったり、オフセット量を記憶媒体に記憶さ
せたりする作業等が不要で、特別な設備を要しなくな
る。そして、検出用固定子を短時間で容易にモータに組
付けることができる。
【0017】請求項2に記載の発明によれば、検出用固
定子に複数の溝を設け、略リング状のバネ部材の外周に
延設された板バネ部をそれらの複数の溝に嵌合させるよ
うにした。そして、その板バネ部がモータハウジングに
当接することによって検出固定子がモータハウジングに
内嵌固定されるようにした。
【0018】従って、検出用固定子に複数の溝を設け、
簡単な構造のバネ部材をその溝に嵌合させるようにする
のみで、容易に検出用固定子をモータハウジングに対し
て回転可能に内嵌固定させることができ、設計変更が容
易である。
【0019】請求項3に記載の発明によれば、係合治具
が係合可能な形状の調節部を板バネ部に設け、その調節
部に係合治具を係合させて、前記検出用固定子を前記モ
ータハウジングに対して回転させるようにした。
【0020】従って、板バネ部の形状に若干の変更を加
えることで、係合治具が係合しやすい調節部を設けるこ
とができ、検出用固定子を前記モータハウジングに対し
て回転させることが容易となる。その結果、検出用固定
子を短時間で容易にモータに組付けることができる。
【0021】請求項4に記載の発明によれば、モータハ
ウジングに調節孔を設け、検出用固定子に嵌着されたバ
ネ部材の調節部に、その調節孔を介して係合治具を係合
させ、検出用固定子を周方向に移動させるようにした。
【0022】従って、モータの組付け完成後に、検出用
固定子が、軸心を中心とする円周方向において所定の位
置とは異なる位置に組付けられていることが判明して
も、モータを分解することなく、モータハウジングに設
けられた調節孔を介して検出用固定子の周方向の位置を
移動させることができる。その結果、保守整備作業が楽
になる。
【0023】請求項5に記載の発明によれば、回転変位
検出装置をレゾルバとした。従って、レゾルバをモータ
に取付ける時に、検出用固定子と検出用回転子との間の
オフセット調整を行ったり、オフセット量を記憶媒体に
記憶させたりする作業等が不要となり、組付け作業が短
時間で済むとともに容易となる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を電動パワーステア
リング装置に具体化した一実施形態を図1〜図4に基づ
いて詳細に説明する。
【0025】図1は本実施形態の電動パワーステアリン
グ装置11の全体を示す概略図を、図2は電動パワース
テアリング装置11の要部拡大図を、図3はレゾルバ2
4の検出ステータ25の側断面図を、図4はバネ部材2
6の斜視図を示す。
【0026】図1に示すように、中空円筒状の第1ラッ
クハウジング12と中空円筒状の第2ラックハウジング
13と、中空円筒状のモータハウジング14とが、図示
しない車体のボディに第1ラックハウジング12に形成
された取付部15を介して、ねじ止めされ支持されてい
る。そして、モータハウジング14は、前記両ラックハ
ウジング12,13に対して、同軸的にボルト12a,
13a(図2参照)によって結合されている。
【0027】第1ラックハウジング12と第2ラックハ
ウジング13とモータハウジング14とから構成された
筒状体内には、回転不能かつ軸線方向に移動可能にラッ
クシャフト16が内蔵されており、ラックシャフト16
の両端部に連結される図示しないタイロッドを介して左
右の前輪が連結される。そのラックシャフト16は、第
1ラックハウジング12に設けられたピニオンシャフト
17を介して図示しないステアリングホイールに連結さ
れている。ラックシャフト16とピニオンシャフト17
との間には、ラックアンドピニオン機構の噛み合い部
(図示しない)が形成されている。なお、モータハウジ
ング14は電動パワーステアリング装置のラックハウジ
ングとしても機能している。
【0028】次に、モータハウジング14内の構造を図
2を用いて説明する。モータハウジング14内にはモー
タとしてのブラシレスDCモータ(以下「モータ」とす
る。)14aが設けられており、同モータ14aは、モ
ータ用固定子を構成する駆動ステータ18及びモータ用
回転子を構成するモータシャフト19を有する。そし
て、駆動ステータ18は、モータハウジング14の内周
に嵌合するようにして設けられ、巻線18aが巻回され
ている。
【0029】また、モータシャフト19は、中空円筒状
であり、ラックシャフト16の軸心方向の中間部におい
て同軸的にラックシャフト16の外側に遊嵌されてい
る。モータシャフト19は、その一端側(ピニオンシャ
フト17側)に嵌合段部19aが形成され、同嵌合段部
19aが第1ベアリング21を介してモータハウジング
14と、第1ラックハウジング12に対して支持されて
いる。
【0030】モータシャフト19の他端側(ピニオンシ
ャフト17側と反対側)は、中間部分よりも拡径された
中空円筒状のナット保持部19bが一体に形成されてい
る。このナット保持部19bは第2ベアリング22を介
してモータハウジング14に対して自身の軸心の周りで
回動自在に支持されている。以上により、モータシャフ
ト19は、第1及び第2ベアリング21,22を介して
第1ラックハウジング12とモータハウジング14に回
転可能に支持される。
【0031】また、モータシャフト19の軸線方向の中
間部分の前記駆動ステータ18と対向する位置には、永
久磁石23が外設して一体回転可能に固定されている。
そして、前記駆動ステータ18の巻線18aに電流が流
れると、永久磁石23を備えたモータシャフト19には
軸心を中心軸とする回転力が発生し、モータシャフト1
9が回転するようになっている。
【0032】また、モータシャフト19のナット保持部
19b内にはボールねじナット19cが同軸的に内嵌さ
れている。このボールねじナット19cの内周面には螺
旋状のボールねじ溝19dが設けられている。
【0033】前記ラックシャフト16の外周面には軸線
方向の所定範囲に螺旋状のボールねじ溝16aが設けら
れている。そして、このボールねじ溝16aと前記ボー
ルねじ溝19dとの間には、図示しない多数のボールが
転動可能に受容されている。このように、ラックシャフ
ト16のボールねじ溝16aとボールねじナット19c
とによりボールねじ構造を備えたボールねじ機構が形成
されている。そして、このボールねじ機構によりモータ
シャフト19の正逆回転の回転トルクをラックシャフト
16の軸線方向の往復動のアシスト力に変換して、ピニ
オンシャフト17に連結された図示しないステアリング
ホイールの操舵力を軽減するようになっている。
【0034】また、前記モータ14aの駆動ステータ1
8と第1ベアリング21との中間位置には、レゾルバ2
4が設けられている。このレゾルバ24は、検出用固定
子を構成する検出ステータ25と、バネ部材26と、検
出用回転子を構成する検出ロータ27とを有している。
【0035】検出ステータ25は、略円筒状に形成さ
れ、モータシャフト19の外側に同軸的に遊嵌されると
ともに、バネ部材26を介してモータハウジング14に
内嵌固定されている。そして、検出ステータ25は図3
に示すように、薄鋼板によって形成されたシート29を
備え、同シート29は軸心に沿って複数枚積層され、積
層構造となっている。また、シート29は、環状部29
aと、環状部29aの内側に突出する複数個の突極29
bを備えており、この突極29bには巻線29cが巻回
されている。そして、巻線29cが巻回されたシート2
9には、検出ステータ25全体が略円筒形状になるよう
に樹脂製の被覆体31がモールド成型されている。
【0036】そして、図2に示すように、検出ステータ
25の巻線29cは、リード線29dに電気的に接続さ
れており、このリード線29dは、モータハウジング1
4に設けられた貫通孔14bを貫通している。
【0037】また、図3に示すように、この検出ステー
タ25の外周部としての外周面32には、複数(本実施
形態では6つ)の溝33が等角度間隔に設けられてい
る。さらにまた、この検出ステータ25の図2のピニオ
ンシャフト17側には、段差部34が形成されている。
【0038】バネ部材26は、図4に示すように、前記
検出ステータ25の外形と同等の外形及び前記検出ステ
ータ25の段差部34より若干大きな内径を有して略リ
ング状に形成されている。そして、このバネ部材26の
外周部26aには、断面が波型の板バネ部35が等角度
間隔に、前記検出ステータ25の溝33と同数(本実施
形態では6つ)設けられている。そして、この板バネ部
35は、バネ部材26の外周部26aから軸心と平行な
方向に延設されており、前記検出ステータ25の溝33
に嵌合可能な形状となっている。また、板バネ部35は
バネ部材26のラジアル方向に弾性変形可能な形状とな
っている。
【0039】そして、板バネ部35のうち1つには、そ
の端部をバネ部材26の軸心と平行な方向に延長するよ
うにして設けられた調節部としての係合部35aが設け
られている。そして、この係合部35aは、図示しない
係合治具が係合可能な形状となっている。
【0040】以上のように構成されたバネ部材26は、
図2に示すように、検出ステータ25の段差部34に外
嵌固定されている。そして、バネ部材26の板バネ部3
5は、検出ステータ25の溝33に嵌合され、モータハ
ウジング14と検出ステータ25との間に位置してモー
タハウジング14及び検出ステータ25に当接する。こ
の状態で、板バネ部35には、ラジアル方向の弾性力が
生じており、検出ステータ25はモータハウジング14
に対して回転可能に内嵌固定される。
【0041】そして、モータハウジング14には、同モ
ータハウジング14に設けられている前記貫通孔14b
よりピニオンシャフト17側に調節孔14cが設けられ
ている。そして、前記検出ステータ25は、同検出ステ
ータ25に外嵌されている前記バネ部材26の係合部3
5aが、この調節孔14cと重なる位置になるようにし
て内嵌固定されている。なお、この調節孔14cの大き
さは、図示しない係合治具がその調節孔14cを介して
前記係合部35aを係合して、検出ステータ25を周方
向に移動させることが可能な大きさとなっている。
【0042】検出ロータ27は、前記モータシャフト1
9の前記検出ステータ25と対向する位置に外設され、
一体回転可能に固定されている。そして、検出ロータ2
7の回転位置に応じて、検出ステータ25に所定の電圧
が誘起されるようになっている。なお、誘起された電圧
は、前記リード線29dを介して出力されるようになっ
ている。
【0043】また、このとき、検出ステータ25と検出
ロータ27との相対的な位置関係は、検出ロータ27の
回転の位相とレゾルバ24の出力電圧との関係が予め定
めた関係となるような位置関係となっている。すなわ
ち、検出ロータ27の回転の位相とレゾルバ24の出力
電圧との関係が予め定めた関係となるように、前記検出
ステータ25の軸心を中心とする回転方向の位置が決ま
っている。
【0044】なお、検出ステータ25をモータハウジン
グ14に組付けた時に、前記検出ロータ27の回転の位
相とレゾルバ24の出力電圧との関係が予め定めた関係
となっていない場合には、以下のようにして検出ロータ
27の位相とレゾルバ24の出力電圧との関係を調節す
る。
【0045】まず、図示しない係合治具を前記調節孔1
4cを介して検出ステータ25に固定されているバネ部
材26の係合部35aに係合する。次に、係合した係合
部35aに軸心を中心とする回転方向の力を加える。す
ると、モータハウジング14と検出ステータ25の間の
板バネ部35がラジアル方向に弾性変形することによっ
て、検出ステータ25が回転方向に移動するようにな
る。そして、レゾルバ24の出力電圧と検出ロータ27
の位相とが予め定めた関係となる位置まで検出ステータ
25を移動させ、作業を終了する。
【0046】その結果、レゾルバ24の出力電圧は検出
ロータ27の回転の位相と常に一定の関係を有するよう
になり、このレゾルバ24の出力電圧を測定することに
よって、検出ロータ27と一体回転するモータシャフト
19の回転位置が正確に判断できるようになる。
【0047】上記実施形態によれば、以下のような特徴
を得ることができる。 (1)レゾルバ24に対して、検出ステータ25のラジ
アル方向に弾性変形可能な板バネ部35を備えたバネ部
材26を設け、そのバネ部材26を介して検出ステータ
25をモータハウジング14に内嵌固定するようにし
た。また、検出ステータ25に係合部35aを設けて検
出ステータ25を周方向に移動しやすくするようにし
た。
【0048】従って、検出ステータ25とモータハウジ
ング14との間に介装されたバネ部材26の板バネ部3
5がラジアル方向に弾性変更可能なため、検出ステータ
25をモータハウジング14に内嵌させたまま、固定さ
せたり、係合部35aを使用して移動させたりすること
ができるようになっている。その結果、検出ステータ2
5をモータ14aに組付ける場合に、軸心を中心とする
円周方向において、所定の位置とは異なる位置に組みつ
けても、検出ステータ25をモータハウジング14に内
嵌した状態のままで円周方向に所定の位置まで移動さ
せ、その位置で固定させることができる。
【0049】また、検出ステータ25と検出ロータ27
との間のオフセット量の調節が容易となり、検出ロータ
27の回転の位相と検出ステータ25において検出され
る検出電圧との関係を一定にすることができる。従っ
て、オフセット調整を行ったり、オフセット量を記憶媒
体に記憶させたりする作業等が不要で、特別な設備を要
しなくなる。そして、検出ステータ25を短時間で容易
にモータ14aに組付けることができる。
【0050】(2) 検出ステータ25に複数の溝33
を設け、略リング状のバネ部材26の外周部26aに延
設された板バネ部35をそれらの複数の溝33に嵌合さ
せるようにした。そして、その板バネ部35がモータハ
ウジング14に当接することによって検出ステータ25
がモータハウジング14に内嵌固定されるようにした。
【0051】従って、検出ステータ25に複数の溝33
を設け、簡単な構造のバネ部材26をその溝33に嵌合
させるようにするのみで、容易に検出ステータ25をモ
ータハウジング14に対して回転可能に内嵌固定させる
ことができ、設計変更が容易である。
【0052】(3) 複数の板バネ部35のうちの1つ
の端部を延長するようにして係合部35aを設け、係合
部35aに係合治具を係合させて、検出ステータ25を
モータハウジング14に対して回転させるようにした。
【0053】従って、板バネ部35の形状に若干の変更
を加えることで、係合治具が係合しやすい係合部35a
を設けることができ、検出ステータ25をモータハウジ
ング14に対して回転させることが容易となる。その結
果、検出ステータ25を短時間で容易にモータ14aに
組付けることができる。
【0054】(4) モータハウジング14に調節孔1
4cを設け、検出ステータ25に嵌着されたバネ部材2
6の係合部35aに、その調節孔14cを介して係合治
具を係合させ、検出ステータ25を周方向に移動させる
ようにした。
【0055】従って、検出ステータ25が、軸心を中心
とする円周方向において所定の位置とは異なる位置に組
付けられていることが判明しても、モータハウジング1
4に備えられた調節孔14cを介して検出ステータ25
の周方向の位置を移動させ、正しい位置に組付け直すこ
とができる。すなわち、電動パワーステアリング装置1
1の組付け完成後でも、電動パワーステアリング装置1
1を分解することなく検出ステータ25の位置を直すこ
とができ、保守整備作業が楽になる。
【0056】なお、本発明の実施の形態は、上記実施形
態に限定されるものではなく、次のように変更してもよ
い。 ・上記実施形態においては、検出ステータ25は弾性手
段としてのバネ部材26を介してモータハウジング14
に固定されるようにした。しかし、検出ステータ25の
ラジアル方向に弾性変形可能なその他の弾性手段、例え
ば、コイルばね、ゴム材等を介して検出ステータ25が
モータハウジング14に固定されるようにしてもよい。
【0057】・上記実施形態においては、バネ部材26
に板バネ部35を等角度間隔に6つ設けるようにした
が、2つ以上であれば、いくつでもよい。また、等角度
間隔に設けないようにしてもよい。
【0058】・上記実施形態においては、バネ部材26
の板バネ部35のうち1つの端部を延長するようにして
係合部35aを設けるようにした。しかし、係合治具が
係合しやすい形状であれば、その他の形状の係合部35
aを設けるようにしてもよい。
【0059】・上記実施形態おいては、バネ部材26の
板バネ部35のうち1つのみに係合部35aを設けるよ
うにしたが、複数の板バネ部35にそれぞれ設けるよう
にしてもよいし、すべての板バネ部35に設けるように
してもよい。
【0060】・上記実施形態においては、モータハウジ
ング14に貫通孔14bと調節孔14cとを別々に設け
るようにしたが、同じ1つの孔として構成し、その1つ
の孔をリード線29dの貫通用と、検出ステータの位置
合わせ用とに兼用させるようにしてもよい。
【0061】・上記実施形態においては、回転変位検出
装置としてレゾルバ24に具体化したが、モータ14a
のモータシャフト19と一体回転する検出ロータ27の
回転変位を検出するものであれば、その他の回転変位検
出装置、例えば、エンコーダ等に具体化してもよい。
【0062】次に、前記実施形態から把握できる技術的
思想について以下に記載する。 (1) 請求項1〜5のいずれか1つに記載の回転変位
検出装置の組付け構造において、前記モータは、電動式
パワーステアリング装置に備えられるブラシレスDCモ
ータであることを特徴とする回転変位検出装置の組付け
構造。
【0063】従って、電動式パワーステアリング装置に
備えられたブラシレスDCモータに対して回転変位検出
装置を取付ける時、検出用固定子と検出用回転子との間
のオフセット調整を行ったり、オフセット量を記憶媒体
に記憶させたりする作業等が不要となり、組付け作業が
短時間ですむとともに容易となる。
【0064】
【発明の効果】以上、詳述したように、請求項1及び
3,5に記載の発明によれば、回転変位検出装置を短い
所要時間で容易に組付けることができる。
【0065】加えて、請求項2に記載の発明によれば、
設計変更が容易である。加えて、請求項4に記載の発明
によれば、保守整備作業が楽になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の電動パワーステアリング装置の
全体を示す概略図である。
【図2】 同じく、電動パワーステアリング装置の要部
拡大図である。
【図3】 同じく、検出ステータの側断面図である。
【図4】 同じく、バネ部材の斜視図である。
【符号の説明】
14…モータハウジング、14a…モータとしてのブラ
シレスDCモータ、14c…調節孔、18…モータ用固
定子を構成する駆動ステータ、19…モータ用回転子を
構成するモータシャフト、24…レゾルバ、25…検出
用固定子としての検出ステータ、26…バネ部材、27
…検出用回転子としての検出ロータ、32…外周部とし
ての外周面、33…溝、35…板バネ部、35a…調節
部としての係合部。
フロントページの続き Fターム(参考) 2F077 AA47 NN04 PP26 VV23 VV25 3D033 CA03 CA20 5H611 BB01 BB08 PP07 QQ03 RR01 UA01 UB01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータハウジングに内嵌されたモータ用
    固定子に流れる電流に基づきモータ用回転子が回転する
    モータに対して、前記モータ用回転子と一体回転可能に
    固定された検出用回転子の回転位置に応じて略円筒形状
    の検出用固定子に検出用電圧が誘起される回転変位検出
    装置を組付ける回転変位検出装置の組付け構造におい
    て、 前記回転変位検出装置は、前記検出用固定子に嵌着して
    同検出用固定子を前記モータハウジングに対して内嵌固
    定させるようにラジアル方向に弾性変形可能な弾性手段
    を備え、 その弾性手段には、前記検出用固定子を周方向に移動さ
    せるための調節部を備えたことを特徴とする回転変位検
    出装置の組付け構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の回転変位検出装置の組
    付け構造において、 前記弾性手段は、外周部に複数の板バネ部が延出形成さ
    れた略リング状のバネ部材であり、 前記検出用固定子は、外周部に複数の溝を備え、その複
    数の溝に前記バネ部材の前記複数の板バネ部を嵌合させ
    た状態で、前記複数の板バネ部を介して前記モータハウ
    ジングに内嵌固定されていることを特徴とする回転変位
    検出装置の組付け構造。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の回転変位検出装置の組
    付け構造において、 前記複数の板バネ部のうち少なくとも1つは、前記調節
    部を備え、 同調節部は、前記検出用固定子を周方向に移動させるた
    めの係合治具が係合可能に形成されていることを特徴と
    する回転変位検出装置の組付け構造。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の回転変位検出装置の組
    付け構造において、 前記モータハウジングは、同モータハウジングに内嵌固
    定されている前記検出用固定子の前記調節部と重なる位
    置に、前記係合治具が同モータハウジングの外側から前
    記検出用固定子の前記調節部に係合して前記検出用固定
    子を周方向に移動可能な調節孔を備えたことを特徴とす
    る回転変位検出装置の組付け構造。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1つに記載の回
    転変位検出装置の組付け構造において、前記回転変位検
    出装置は、レゾルバであることを特徴とする回転変位検
    出装置の組付け構造。
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