JP2003154679A - インクジェットプリンタのダンパ装置 - Google Patents

インクジェットプリンタのダンパ装置

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JP2003154679A
JP2003154679A JP2001359919A JP2001359919A JP2003154679A JP 2003154679 A JP2003154679 A JP 2003154679A JP 2001359919 A JP2001359919 A JP 2001359919A JP 2001359919 A JP2001359919 A JP 2001359919A JP 2003154679 A JP2003154679 A JP 2003154679A
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Japan
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damper
ink
chamber
inner end
damper device
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JP2001359919A
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English (en)
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Toshio Nakada
敏雄 中田
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダンパ室に溜まった気泡がフィルタを介して
インクジェットヘッドに侵入することを確実に防止可能
なインクジェットプリンタのダンパ装置を提案するこ
と。 【解決手段】 インクジェットプリンタのヘッドユニッ
ト4にはダンパ装置14、15が組み込まれており、ダ
ンパ装置14、15は、扁平な直方体形状のダンパ室2
7、28を備え、それらの面積の広い対向内側端面の一
方がダンパ膜25、26によって規定され、他方がダン
パ室形成用の凹部63により規定されている。ダンパ室
27、28の前側の内側側面65の側に形成した連通口
を介して小容積のインク室58に連通しており、このイ
ンク室58の前端連通口59の前側の部位にフィルタ1
8、19が取り付けられている。ダンパ室27、28に
溜まった気泡71がフィルタ18、19に接触すること
が無いので、フィルタ18、19を介して気泡71がヘ
ッドチップ12の側に侵入することを確実に回避でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、定まった位置に配
置されているインクタンクからインクが供給されるシリ
アル型のインクジェットプリンタに関し、さらに詳しく
は、インクジェットヘッドの移動に起因して発生するイ
ンクの圧力変動を吸収するためのダンパ装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】定まった位置に配置されているインクタ
ンクとキャリッジに搭載されたヘッドユニットの間を可
撓性のインクチューブによって接続した構成のシリアル
型のインクジェットプリンタでは、キャリッジによって
ヘッドユニットが移動すると、当該ヘッドユニットに供
給されるインクに圧力が作用する。この圧力は、ヘッド
ユニットの加速度、インクタンクからヘッドユニットま
でのインク流路の長さ、およびインクの比重に比例す
る。この圧力がヘッドユニットのインクノズルに作用す
ると、インク液滴を適切に吐出させることができなくな
り、インク液滴の飛び散りやドット抜けといった印字不
良を引き起こす原因となる。
【0003】そこで、ヘッドユニットには、ヘッドユニ
ットの移動に伴ってインク流路に作用する圧力を吸収す
るためのダンパ装置が設けられている。例えば、特開平
11−192721号公報にはこのようなダンパを備え
たインクジェットプリンタが開示されている。
【0004】この公開公報にも開示されているように、
ダンパ装置は、広面積の端面に可撓性のダンパ膜が取り
付けられた構成の扁平なダンパ室を備えており、インク
の圧力変動に応じてダンパ膜が面外方向に撓むことによ
り圧力を吸収している。また、ダンパ室からインクジェ
ットヘッドに供給されるインクから異物を除去するため
に、ダンパ室にはフィルタが取り付けられている。
【0005】ダンパ室は一般に扁平な直方体形状とさ
れ、ダンパ膜はダンパ特性が最も良く発揮されるよう
に、ダンパ室内面における相互に対峙している一対の面
積の広い内側端面の一方に取り付けられる。また、フィ
ルタは、ダンパ膜が取り付けられている内側端面に対峙
している他方の内側端面に取り付けられるのが一般的で
ある。あるいは、上記の公開公報に開示されているよう
に、ダンパ室内において、面積の広い一対の内側端面の
間に、これらと平行となるように配置される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで、図9に示すよ
うに、ダンパ室100内に気泡101が侵入すると、当
該気泡101はダンパ室内の上方に溜まり、その量が増
加すると、まず、間隔が狭く広面積の一対の内側端面1
02、103に接触した状態になり、さらに気泡101
が増加すると、これらの内側端面102、103を相互
に繋ぐ小面積の内側側面104、105にも接触した状
態になる。
【0007】内側端面103にはフィルタ106が配置
されており、フィルタ106に気泡101が接触した状
態において、例えば図9(b)に示すように、インク吸
引ポンプによりインクジェットヘッドのノズルからイン
クの吸引動作を行うと、図9(a)に示す通常の印字状
態よりも大きなインク吸引力が作用するので、フィルタ
に接触している気泡101が当該フィルタ106を通過
して、インクジェットヘッドの側に侵入するおそれが
る。インクジェットヘッド内に気泡が侵入すると、イン
クノズルにインク吐出不良が発生し、場合によってはド
ット抜けなどのインク吐出不能に陥り、印字品位の低下
を引き起こしてしまうので好ましくない。
【0008】そこで、本発明の課題は、ダンパ室内の気
泡がインクジェットヘッドの側に侵入しないように構成
されたインクジェットプリンタのダンパ装置を提案する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、インクジェットヘッドに供給されるイ
ンクの圧力変動を吸収するインクジェットプリンタのダ
ンパ装置において、ダンパ室と、このダンパ室から前記
インクジェットヘッドに供給されるインクに含まれてい
る異物を除去するためのフィルタとを有し、前記ダンパ
室は、対向している一対の内側端面と、これら内側端面
の間を繋ぐ複数の内側側面とによって区画形成され、前
記内側端面は前記内側側面よりも広面積であり、前記内
側側面の一つに形成された連通口に前記フィルタが取り
付けられていることを特徴としている。
【0010】ここで、一方の前記内側端面が可撓性のダ
ンパ膜によって形成されていることが望ましい。
【0011】また、前記一対の内側端面相互の間隔は、
前記内側側面相互の間隔よりも狭いことが望ましい。
【0012】一般的には、前記ダンパ室は扁平な直方体
形状あるいは多角柱形状とすることができる。
【0013】本発明のダンパ装置では、面積の広い一対
の内側端面にフィルタを取り付けずに、それ以外の面積
の狭い内側側面の一つにフィルタを取り付けている。ダ
ンパ室に溜まった気泡は面積の広い内側端面に接し易い
が、面積が狭く相互に離れている内側側面には接しにく
い。従って、本発明によれば、ダンパ室の残留気泡がフ
ィルタに接触した状態が形成されにくいので、ダンパ室
からフィルタを通ってインクジェットヘッド内に気泡が
侵入してしまうことを防止あるいは抑制できる。
【0014】次に、本発明は、インクジェットヘッドに
供給されるインクの圧力変動を吸収するインクジェット
プリンタのダンパ装置において、ダンパ室と、このダン
パ室よりも小さな容積のインク室と、このインク室から
前記インクジェットヘッドに供給されるインクに含まれ
ている異物を除去するためのフィルタとを有し、前記ダ
ンパ室は、対向している一対の内側端面と、これら内側
表面の間を繋ぐ複数の内側側面とによって区画形成さ
れ、前記内側端面は前記内側側面よりも広面積であり、
当該ダンパ室は、一つの前記内側側面の側に形成された
連通口を介して前記インク室に連通していることを特徴
としている。
【0015】ここで、一方の前記内側端面が可撓性のダ
ンパ膜によって形成されていることが望ましい。
【0016】また、前記一対の内側端面相互の間隔は、
前記内側側面相互の間隔よりも狭いことが望ましい。
【0017】さらに、前記ダンパ室は扁平な直方体形状
あるいは多角柱形状とすることができる。
【0018】本発明のダンパ装置では、ダンパ室の面積
の狭い内側側面の側に連通口を形成し、ここを介してダ
ンパ室に連通したインク室を形成し、この中にフィルタ
を配置している。従って、フィルタは、ダンパ室の内側
側面から後退した位置にある。よって、ダンパ室内に溜
まった気泡が、フィルタに接触することを回避すること
ができるので、フィルタを介してインクジェットヘッド
内に気泡が侵入してしまうことを確実に防止できる。
【0019】次に、本発明はインクジェットプリンタに
関するものであり、インクジェットヘッドに供給される
インクの圧力変動を吸収するために上記構成のダンパ装
置を備えたことを特徴としている。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
を適用したダンパ装置が搭載されているインクジェット
プリンタのヘッドユニットの例を説明する。
【0021】図1は、本例のヘッドユニットを搭載可能
なインクジェットプリンタの主要部分を示す概略構成図
である。インクジェットプリンタ1は、シリアル型のも
のであり、ガイド軸2に沿って往復移動可能なキャリッ
ジ3にヘッドユニット4が搭載されている。このヘッド
ユニット4に対しては、定位置に配置したインクタンク
5から可撓性のインクチューブ6を介してインクが供給
される。本例では、カラーインクおよびブラックインク
が、インクタンク5−1および5−2から、2本のイン
クチューブ6−1および6−2を介して、ヘッドユニッ
ト4に供給される。
【0022】図2は本例のヘッドユニット4を前側から
見た場合の斜視図であり、図3は後側から見た場合の斜
視図であり、図4は図2のIV−IV線で切断した部分
を示す横断面図であり、図5は図4のV−V線で切断し
た部分を示す縦断面図である。また、図6はその分解斜
視図である。
【0023】これらの図を参照して説明すると、本例の
ヘッドユニット4は、後側が開口しているユニットカバ
ー11を備えており、このユニットカバー11の中にヘ
ッドユニットの各構成部品が収納されている。すなわ
ち、ユニットカバー11の中には、その前面側から、ヘ
ッドチップ(インクジェットヘッド)12、ユニット基
板13、左右一対のダンパ装置14、15、および中継
基板16がこの順序で積層されている。左右のダンパ装
置14、15の間には抜け防止板17が配置されてい
る。また、本例のダンパ装置14、15は、ヘッドチッ
プ12との間にヘッドチップ12に供給されるインクか
ら異物を除去するためのフィルタ18、19を備えてい
る。なお、ユニットカバー11の前面にはカバーヘッド
20が積層されている。
【0024】ダンパ装置14、15は左右対称の形状を
しており、それぞれ、ユニットカバー11に取り付けた
ダンパケース21、22と、これらのダンパケース2
1、22に形成したダンパ室用の凹部23、24をシー
ルしている可撓性のダンパ膜25、26とを備えてお
り、凹部23およびダンパ膜25、凹部24およびダン
パ膜26によって、それぞれダンパ室27、28が区画
形成されている。
【0025】各ダンパ室27、28には、各インクチュ
ーブ6−1、6−2が接続されており、インクタンク5
−1、5−2から各インクが供給される。各ダンパ室2
7、38に供給されたインクは、フィルタ18、19を
介してヘッドチップ12に供給される。
【0026】なお、ユニットカバー11、ユニット基板
13、ダンパケース21、22、抜け防止板17および
カバーヘッド18は例えば樹脂成形品から形成できる。
また、本例のダンパ膜25、26はゴム膜である。
【0027】次に、各部分の構造を説明する。まず、ヘ
ッドチップ12は扁平な直方体形状をしており、その前
面12aがインクノズル面であり、ここには各色のイン
クを吐出する2本のインクノズル列(図示せず)が形成
されている。このインクノズル面12aがユニットカバ
ー11の前面開口部11aおよびヘッドカバー20の前
面開口部20aから露出している。また、ヘッドチップ
12の各側面からは給電用のフレキシブル配線基板31
−1、31−2が引き出されて、ユニットカバー11の
各側面の内側に沿って後ろ側に引き出され、中継基板1
6の前面に接続されている。各フレキシブル配線基板3
1−1、31−2におけるユニット基板13各側面に対
峙している部分にはヘッドチップ駆動用IC32−1、
32−2が取り付けられている。
【0028】ヘッドチップ12が取り付けられているユ
ニット基板13は、ヘッドチップ12が前面41aに接
着固定された前板部分41(チップ取り付け部)と、こ
の前板部分41の上下から後方に向けて直角に延びる上
板部分42および下板部分43を備えている。前板部分
41の後面41bと、上板部分42および下板部分43
の間に、ダンパ14、15が組みつけられている。
【0029】ここで、前板部分41の前面41aには、
ここにヘッドチップ12を接着固定するための接着剤を
充填するための接着剤溝44が形成されている。前板部
分41の後面41bには、その中央に、上下方向に延び
る差込溝45が形成されており、ここに抜け防止板17
を差込可能である。また、上板部分42の左右の側面か
ら内側に向けて水平に延びる一定幅のスライド溝46、
47が形成されている。これらのスライド溝46、47
に沿って、左右両側からダンパ装置14、15をユニッ
ト基板13に組み付けることが可能である。
【0030】また、前板部分41の内部にはヘッドチッ
プ12に形成されている各2個ずつのインク取り込み口
33、34に各インクを供給するためのインク供給路4
8、49が形成されており、これらインク供給路48、
49のダンパ側連通口48a、49aが前板部分後面4
1bに露出している。このダンバ側連通口48a、49
には各ダンパ装置14、15の各フィルタ18および1
9がそれぞれ、熱融着あるいは接着剤によって取り付け
られている。
【0031】次に、図7は一方のダンパ装置14を取り
出して示す断面図である。この図も参照してダンパ装置
14、15および抜け防止板17を説明する。各ダンパ
装置14、15は左右対称の構造となっているので、一
方のダンパ装置14についてのみ説明し、他方のダンバ
装置15における対応する部分には同一の番号を付し、
それらの説明は省略するものとする。
【0032】ダンパ装置14は、前述したように、ダン
パケース21と、ここに形成したダンパ室形成用の凹部
23と、この凹部23をシールしているダンパ膜25を
備えており、凹部23およびダンパ膜25によってダン
パ室27が区画形成されている。詳細に説明すると、ダ
ンパケース21には一定深さの矩形の凹部23が形成さ
れており、この凹部23の矩形開口部51は抜け防止板
17の側に面しており、その矩形枠状の開口縁端面52
はユニット基板13における前板部分41の後面41b
に垂直である。この開口縁端面52には、矩形枠状の一
定幅の圧入溝53が形成されている。この圧入溝53の
開口側の部分はテーパ状に広がっている。これに対して
ダンパ膜25は全体として一定厚さのゴム膜であり、そ
の一方の表面には、外周縁部分に沿って矩形枠状の圧入
突起54が形成されている。圧入突起54の高さ寸法は
圧入溝53の深さ寸法よりも小さいが、その幅寸法は圧
入溝53の幅よりも圧入代分だけ大きくしてある。従っ
て、ダンパ膜25の圧入突起54を圧入溝53に強制的
に押し込むと、この圧入突起54を弾性変形させてダン
パケース側の圧入溝53に圧入固定することができる。
圧入固定された状態では、圧入突起54の側面が圧入溝
53の側面に密着して、密閉状態のダンパ室27が形成
される。
【0033】凹部23におけるヘッドユニット後側の側
面における底面側の部位には、インク供給路55が連通
している。このインク供給路55はダンパケース21の
後端面から後方に水平に突出しているインク供給管56
に連通している。このインク供給管56には、インクチ
ューブ6−1、6−2のうちの一方の側が接続され、こ
こを介してダンパ室内にインクが供給される。
【0034】また、本例のダンパ14においては、凹部
23におけるヘッドユニット前側の底面部分には矩形の
連通口57が開いており、この前側には凹部23よりも
小さな容積のインク室58が形成されている。このイン
ク室58の前端開口59がダンパケース21の前端面か
ら露出しており、この前端開口59がユニット基板13
の前板部分41に形成されているダンパ側連通口48a
に連通している。
【0035】すなわち、本例のダンパ室27は、ヘッド
ユニット前後方向に延びる扁平な直方体の室であり、そ
の内周面を規定している6つの内側平面のうち、最も広
い面積の左右一対の内側端面がダンパ膜25と凹部底面
63によって規定され、後側の内側側面64にはインク
供給路55が形成され、前側の内側側面65および底面
63の前側部分にはヘッドチップ側にインクを供給する
インク室58が連通しており、このインク室58を介し
てヘッドチップ12の側にインクが供給される。また、
インク室58における前端開口59はダンパ室27の内
側面からヘッドユニット前方に離れており、この前端開
口59に連通してユニット基板13の側のダンパ側連通
口48aにフィルタ18が取り付けられている。
【0036】一方、図6に示すように、ダンパケース2
1の上面部分には、ユニット基板13の上板部分42に
形成されているスライド溝46に対して横方から水平に
差込可能なスライド突起60が形成されている。
【0037】次に、抜け防止板17は、左右一対のダン
バ14、15の間に配置されており、ほぼダンパ膜25
に形成した矩形枠状の圧入突起54に対応する大きさの
矩形枠部分71と、この矩形枠部分71の上端面および
下端面に形成された上下に突出した位置決め用突起7
2、73と、矩形枠部分71の前端から前方に延びる差
込部74を供えている。この差込部74は、ユニット基
板13の前板部分41における後面41bに形成されて
いる差込溝45に対して後側から垂直に差込可能であ
る。また、上下の位置決め用突起72、73も、同じく
ユニット基板13の上板部分および下板部分に形成され
た位置決め溝75、76(図においては位置決め溝75
のみを示す。)に後側から差込可能である。
【0038】このように構成された本例のヘッドユニッ
ト4のダンパ装置14、15においては、そのダンパ室
27、28が扁平な直方体形状とされており、面積の広
い一対の内側端面の一方がダンパ膜25、26によって
規定され、フィルタ18、19は、ダンパ室27、28
に連通した容積の小さなインク室58の前端開口59に
連通した部分に配置されている。
【0039】従って、ダンパ室27、28内に気泡が溜
まった場合においても、気泡が直接にフィルタ18、1
9に接することがない。すなわち、図8に模式的に示す
ように、ダンパ室27、28の上部に溜まった気泡71
は対向している面積の広い内側端面(ダンパ膜25、2
6の表面と、凹部底面63)の間に接触した状態になる
が、ダンパ室27、28から離れているインク室58の
側のフィルタ18、19には接触しない。従って、図8
(a)に示すような印字状態においても、また、図8
(b)に示すようにインク吸引圧力が高いインク吸引状
態においても、気泡71がフィルタ18、19に接する
ことが無いので、気泡がヘッドチップ12の側に侵入し
てしまうことを回避できる。
【0040】(その他の実施の形態)上記のダンパ装置
14、15では、ダンパ室27、28に連通した小さい
容積のインク室58の側にフィルタ18、19を配置し
た構成としてある。インク室58を省略して、フィルタ
18、19を、対向している面積の広い一方の内側端面
(上記の例では、ダンパ膜25、26に対峙している凹
部底面63)に形成せずに、面積の狭い内側側面に取り
付けた構成を採用することもできる。上記の例では内側
側面65に取り付ければよい。
【0041】この構成を採用した場合においても、ダン
パ室の気泡は対向している一対の内側端面に接触するも
のの、面積が狭く間隔が広い内側側面には接触しにく
い。よって、ダンパ室内の気泡がインクジェットヘッド
の側に侵入してしまうことを防止あるいは抑制できる。
【0042】なお、ダンパ室の形状は、上記の例では扁
平な直方体形状であったが、扁平な多角柱形状とするこ
ともできる。いずれの場合においても、対向している面
積の広い内側端面の間隔を、面積の狭い内側側面相互の
間隔よりも広くしておけば、内側側面に気泡が接触しに
くくなるので好ましい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインクジ
ェットプリンタのダンパ装置においては、ダンパ室を形
成している内面のうち対向している面積の広い一対の内
側端面にはフィルタを配置せずに、面積の狭い内側側面
にフィルタを配置している。従って、従来のようにダン
パ膜に対峙した内側端面にフィルタを配置する場合に比
べて、ダンパ室に残留している気泡がフィルタに接触し
にくくなるので、気泡がフィルタを介してインクジェッ
トヘッドの側に侵入することを防止あるいは抑制でき
る。また、フィルタにおけるインクに接触している面積
(フィルタ有効面積)が気泡によって減少することを防
止あるいは抑制できるので、フィルタの有効面積を常に
十分に確保できる。
【0044】さらに、ダンパ室における面積の広い内側
端面にダンパ膜を取り付けているので、ダンパ特性を適
切に設定することができる。
【0045】さらにまた、面積の広い内側端面の間隔
を、面積の狭い内側側面相互の間隔よりも狭くなるよう
にしているので、気泡が間隔の広い内側側面に接するこ
とを確実に防止できる。このために、ダンパ室からイン
クジェットヘッドへの気泡の侵入を確実に防止できる。
【0046】次に、本発明のダンパ装置では、ダンパ室
に連通する小さい容積のインク室を形成し、このインク
室内にフィルタを配置しているので、ダンパ室内に溜ま
った気泡がフィルタに接触してしまうことを確実回避で
きる。また、フィルタにおけるインクに接触している面
積(フィルタ有効面積)が気泡によって減少することを
防止あるいは抑制できるので、フィルタの有効面積を常
に十分に確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したシリアル型のインクジェット
プリンタの主要部分を示す概略構成図である。
【図2】図1のヘッドユニットを前側から見た場合の斜
視図である。
【図3】図1のヘッドユニットを後側から見た場合の斜
視図である。
【図4】図2のIV−IV線で切断した部分を示す横断
面図である。
【図5】図4のV−V線で切断した部分を示す縦断面図
である。
【図6】図1のヘッドユニットの分解斜視図である。
【図7】図1のヘッドユニットに組み込まれているダン
パを示す断面図である。
【図8】図1のヘッドユニットのダンパ装置の作用効果
を示す説明図である。
【図9】従来のダンパ装置の問題点を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ 2 ガイド軸 3 キャリッジ 4 ヘッドユニット 5 インクタンク 6 インクチューブ 11 ユニットカバー 11a 前面開口部 12 ヘッドチップ 12a インクノズル面 13 ユニット基板 14、15 ダンパ装置 16 中継基板 17 抜け防止板 18、19 フィルタ 20 ヘッドカバー 21、22 ダンパケース 23、24 凹部 25、26 ダンパ膜 27、28 ダンパ室 33、34 インク取り入れ口 41 前板部分(チップ取り付け部) 41a 前面 41b 後面 45 差込溝 51 凹部の開口部 55 インク供給路 58 インク室 63 ダンパ室の広い面積の内側端面(凹部底面) 64、65 ダンパ室の小面積の内側側面 59 連通口 71 気泡

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェットヘッドに供給されるイン
    クの圧力変動を吸収するインクジェットプリンタのダン
    パ装置において、 ダンパ室と、このダンパ室から前記インクジェットヘッ
    ドに供給されるインクに含まれている異物を除去するた
    めのフィルタとを有し、 前記ダンパ室は、対向している一対の内側端面と、これ
    ら内側端面の間を繋ぐ複数の内側側面とによって区画形
    成され、前記内側端面は前記内側側面よりも広面積であ
    り、 前記内側側面に前記フィルタが取り付けられていること
    を特徴とするインクジェットプリンタのダンパ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 一方の前記内側端面が可撓性のダンパ膜によって形成さ
    れていることを特徴とするインクジェットプリンタのダ
    ンパ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記一対の内側端面相互の間隔は、前記内側側面相互の
    間隔よりも狭いことを特徴とするインクジェットプリン
    タのダンパ装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記ダンパ室は扁平な直方体形状あるいは多角柱形状を
    していることを特徴とするインクジェットプリンタのダ
    ンパ装置。
  5. 【請求項5】 インクジェットヘッドに供給されるイン
    クの圧力変動を吸収するインクジェットプリンタのダン
    パ装置において、 ダンパ室と、このダンパ室よりも小さな容積のインク室
    と、このインク室から前記インクジェットヘッドに供給
    されるインクに含まれている異物を除去するためのフィ
    ルタとを有し、 前記ダンパ室は、対向している一対の内側端面と、これ
    ら内側表面の間を繋ぐ複数の内側側面とによって区画形
    成され、前記内側端面は前記内側側面よりも広面積であ
    り、 当該ダンパ室は、前記内側側面の側に形成した連通口を
    介して前記インク室に連通していることを特徴とするイ
    ンクジェットプリンタのダンパ装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 一方の前記内側端面が可撓性のダンパ膜によって形成さ
    れていることを特徴とするインクジェットプリンタのダ
    ンパ装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または6において、 前記一対の内側端面相互の間隔は、前記内側側面相互の
    間隔よりも狭いことを特徴とするインクジェットプリン
    タのダンパ装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記ダンパ室は扁平な直方体形状あるいは多角柱形状を
    していることを特徴とするインクジェットプリンタのダ
    ンパ装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のうちのいずれかの項
    に記載のダンパ装置を備えていることを特徴とするイン
    クジェットプリンタ。
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