JP2003152499A - 圧電デバイスとその圧電振動片の製造方法及び圧電デバイスを利用した携帯電話装置及び圧電デバイスを利用した電子機器 - Google Patents

圧電デバイスとその圧電振動片の製造方法及び圧電デバイスを利用した携帯電話装置及び圧電デバイスを利用した電子機器

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JP2003152499A
JP2003152499A JP2001353842A JP2001353842A JP2003152499A JP 2003152499 A JP2003152499 A JP 2003152499A JP 2001353842 A JP2001353842 A JP 2001353842A JP 2001353842 A JP2001353842 A JP 2001353842A JP 2003152499 A JP2003152499 A JP 2003152499A
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piezoelectric vibrating
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piezoelectric
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Osamu Kawauchi
修 川内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】パッケージ内における圧電振動片と電極の接合
構造において、耐衝撃性を劣化させることなく、電極ど
うしの短絡を有効に防止できる圧電デバイスと、その圧
電振動片の製造方法、およびこの圧電デバイスを利用し
た携帯電話装置及び電子機器を提供すること。 【解決手段】パッケージ36の内部空間に圧電振動片3
2を収容し、このパッケージの内側に設けた電極と前記
圧電振動片の引出し電極71,71とが導電性接着剤に
よって接合されることにより、前記圧電振動片を片持ち
式に固定するようにした圧電デバイスであって、前記パ
ッケージ側の電極は、パッケージの内側底面において、
幅方向の両側にそれぞれ形成された電極部31,31で
あり、前記引出し電極71,71が、前記圧電振動片の
基部の幅方向の両側にそれぞれ設けられていて、前記引
出し電極の少なくとも前記パッケージ側の電極と対向す
る面に関して、これら各引出し電極の間に、溝部55ま
たは突起部を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電振動片をパッ
ケージに内蔵した圧電デバイスと、これに利用される圧
電振動片の製造方法の改良及び圧電振動片を使用した携
帯電話や電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、HDD(ハード・ディスク・ドラ
イブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード等
の小型の情報機器や、携帯電話、自動車電話、あるいは
ページングシステム等の移動体通信機器において装置の
小型薄型化がめざましく、それらに用いられる圧電デバ
イスも小型薄型化が要求されている。また、それととも
に、装置の回路基板に表面実装が可能な表面実装タイプ
の圧電デバイスが求められている。図16及び図17
は、このような圧電デバイスの構成例を示す概略図であ
り、図16は、圧電デバイスの構成を示す概略平面図、
図17は、図16の圧電デバイスのA−A線概略断面図
である。
【0003】図16及び図17において、従来の圧電デ
バイス1は、パッケージ6の内部に、圧電振動片2を収
容している。この圧電振動片2は、例えば水晶基板を利
用して形成されている。この圧電振動片2は、パッケー
ジ6の電極部に接合される基部11と、この基部11か
ら平行に延びる一対の振動腕4,5を有する音叉型に形
成され、その表面に図示しない駆動用の金属電極が形成
されている。
【0004】パッケージ6は、セラミック製の2枚の基
板12,13を積層して内側に所定の内部空間Sを形成
するようにし、その全体が矩形状に形成されている。こ
の内部空間Sにおいて、パッケージ6の内側の底部に
は、導電性の接着剤7等を介して、上述した圧電振動片
2の基部11の引出し電極14,14が電極部3,3上
に接合固定されている。そして、この引出し電極14,
14は、上述した図示しない駆動用の金属電極と、それ
ぞれ一体に連続して形成されている。また、圧電振動片
2の先端部は自由端とされている。パッケージ6の開放
された上端には、低融点ガラス等のロウ材8を介して、
ガラス製の蓋体9が接合されることにより、封止されて
いる。
【0005】圧電デバイス1は、以上のように構成され
ており、外部からの駆動電圧が、電極部3と導電性接着
剤7及び引出し電極14,14を介して、圧電振動片2
に伝えられる。これにより、圧電振動片2の図示しない
励振電極からの電圧が圧電材料に伝えられることで、一
対の振動腕4,5が屈曲振動を生じ、所定の周波数で振
動する。この振動周波数を外部に取り出すことによっ
て、所定の周波数の出力を得ることができるようになっ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
圧電デバイス1において、マウント作業と呼ばれるパッ
ケージ6に圧電振動片2を固定するための作業において
は、圧電振動片2が非常に小さくなり、また、パッケー
ジ6及びその内部空間Sの大きさもこれに対応して小さ
いため、以下のような問題がある。
【0007】図18(a)は、圧電振動片2の基部11
付近を示す拡大平面図であり、図18(b)は、図18
(a)のB−B線切断端面図である。パッケージ6の内
側底部の一端領域には、パッケージ6の幅方向に分割さ
れた2つの電極部3,3が設けられている。この電極部
3,3は、圧電振動片2の基部11に設けた、引出し電
極14,14と、それぞれ接続されて、圧電振動片2に
駆動電圧を印加するためのものである。
【0008】圧電振動片2のマウント作業では、先ず、
パッケージ側の電極部3,3の上に、それぞれ対応して
導電性接着剤7,7を配置する。その上に、正しく位置
決めした圧電振動片2を位置決めして、その基部11を
導電性接着剤7,7上に載置し、軽く加重をかける。こ
こで、図18(b)に示すように、異なる電極部3,3
の上に、それぞれ導電性接着剤7,7を分離して配置す
る必要があるが、パッケージ6の内部空間Sの幅は極め
て狭く、配置した導電性接着剤7,7が接近して、触れ
ると、電極部3,3どうしが短絡してしまう。このた
め、このような短絡をできるだけ回避しようとして、導
電性接着剤7,7の分量を制限すると、接着力が不足し
て、圧電振動片2の接合強度が不足するという問題があ
る。
【0009】そこで、図19に示す構造が検討されてい
る。図19(a)は、圧電振動片2の基部11付近を示
す拡大平面図であり、図19(b)は、図19(a)の
C−C線切断端面図である。圧電振動片2aの基部11
aには、各引出し電極14,14の間に、スリット11
bが設けられている。これにより、導電性接着剤7,7
は、スリット11bの内縁部で流れが止まり、導電性接
着剤7,7が接近して触れることで、電極部3,3どう
しが短絡されることを有効に防止できると考えられる。
【0010】しかしながら、図19のような構造では、
圧電振動片2aの基部11aはスリット11bによっ
て、左右に分断されており、この左右部分をつなぐ箇所
11cに対して、外部から衝撃が加わると、この部分の
構造的弱さによって、破壊されてしまうという問題があ
る。
【0011】本発明は、上述の問題を解決するためにな
されたものであり、パッケージ内における圧電振動片と
電極の接合構造において、耐衝撃性を劣化させることな
く、電極どうしの短絡を有効に防止できる圧電デバイス
と、その圧電振動片の製造方法、およびこの圧電デバイ
スを利用した携帯電話装置及び電子機器を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の目的は、請求項1
の発明によれば、パッケージの内部空間に圧電振動片を
収容し、このパッケージの内側に設けた電極と前記圧電
振動片の引出し電極とが導電性接着剤によって接合され
ることにより、前記圧電振動片を片持ち式に固定するよ
うにした圧電デバイスであって、前記パッケージ側の電
極は、パッケージの内側底面において、幅方向の両側に
それぞれ形成された電極部であり、前記引出し電極が、
前記圧電振動片の基部の幅方向の両側にそれぞれ設けら
れていて、前記引出し電極の少なくとも前記パッケージ
側の電極と対向する面に関して、これら各引出し電極の
間に、溝部または突起部を形成することにより、各引出
し電極に接合される前記導電性接着剤が、互いに接触す
ることを阻止する構成とした、圧電デバイスにより、達
成される。請求項1の構成によれば、パッケージ内で、
導電性接着剤を用いて圧電振動片をマウントする場合に
おいて、本発明の圧電振動片では、その各引出し電極の
間に、溝部または突起部が形成されている。このため、
パッケージ内側底面の各電極部にそれぞれ導電性接着剤
が塗布され、その上に前記圧電振動片の基部を載置し
て、軽く抑えた際に、各電極部にそれぞれ塗布されてい
る導電性接着剤が押されて拡がる。この場合、流れた導
電性接着剤は、溝部または突起部に阻まれるので、互い
に接触することがなく、各電極部が短絡されることが有
効に防止される。
【0013】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、前記溝部または突起部が、前記各引出し電極の内側
端縁に沿って、それぞれ形成されていることを特徴とす
る。請求項2の構成によれば、導電性接着剤の流れを阻
止する溝部または突起部は、各引出し電極の内側端縁に
設けられているので、圧電振動片のマウントの際に導電
性接着剤は、各引出し電極の内側端縁の位置に止まる。
このため、各電極部が短絡されることが一層確実に防止
される。
【0014】請求項3の発明は、請求項1または2のい
ずれかの構成において、前記圧電振動片が、前記導電性
接着剤によりパッケージ側に固定される基部と、この基
部から平行に延びる一対の振動腕と、各振動腕に形成さ
れ、長手方向に延びる長溝とを備えることを特徴とす
る。
【0015】請求項4の発明は、請求項1ないし3のい
ずれかの構成において、前記圧電振動片の前記各引出し
電極は、パッケージ側の電極と対向する各電極面の幅方
向寸法が、これと反対面の各電極面の幅方向寸法よりも
小さく形成されていることを特徴とする。請求項4の構
成によれば、各引出し電極のパッケージ側の電極と対向
する各電極面は、反対面と比べて、導電性接着剤が多量
に付着する箇所である。このため、各引出し電極のパッ
ケージ側の電極と対向する各電極面の幅方向の寸法を小
さくすると、その分、電極どうしの間の距離が拡がる
が、引出し電極と励振電極との間の導通抵抗を低下させ
ることなく、各電極面に付着した導電性接着剤が互いに
接近して触れることを、より有効に防止することができ
る。
【0016】上述の目的は、請求項5の発明によれば、
パッケージの内部空間に圧電振動片を収容し、このパッ
ケージの内側に設けた電極と前記圧電振動片の引出し電
極とが導電性接着剤によって接合されることにより、前
記圧電振動片を片持ち式に固定するようにした圧電デバ
イスであって、前記パッケージ側の電極は、パッケージ
の内側底面において、幅方向の両側にそれぞれ形成され
た電極部であり、前記引出し電極が、前記圧電振動片の
基部の幅方向の両側にそれぞれ設けられていて、かつ、
パッケージ側の電極と対向する各電極面の幅方向寸法
が、これと反対面の各電極面の幅方向寸法よりも小さく
形成されている、圧電デバイスにより、達成される。請
求項5の構成によれば、各引出し電極の間に溝部または
突起部を形成しない場合においても、各引出し電極のパ
ッケージ側の電極と対向する各電極面の幅方向の寸法を
小さくすると、電極どうしの間の距離が拡がるから、引
出し電極と励振電極との間の導通抵抗を低下させること
なく、各電極面に付着した導電性接着剤が互いに接近し
て触れることを、防止することができる。
【0017】上述の目的は、請求項6の発明によれば、
圧電材料でなる基板の表面に、駆動用の電極膜を形成す
る電極形成工程と、その後、圧電振動片の外形をエッチ
ングにより形成する際に、前記電極膜上に塗布したレジ
ストに対して、圧電振動片の外形形状と、この圧電振動
片の基部における幅方向の両側に設けられる各引出し電
極の間に形成される溝部の形状と対応したマスクを配置
するマスクアライメント工程と、次いで、前記レジスト
を感光させて、前記圧電振動片の外形に対応したエッチ
ングを行うエッチング工程と、続いて、前記溝部に対応
した部分の前記電極膜を除去してハーフエッチングを行
うハーフエッチング工程とを含んでいる、圧電振動片の
製造方法により、達成される。請求項6の構成によれ
ば、圧電振動片の基部の溝部を形成すべき箇所に、前記
のようにハーフエッチングを行えば、圧電振動片の製造
工程を利用して、各引出し電極の間に、溝部を形成する
ことができる。
【0018】請求項7の発明は、請求項6の構成におい
て、前記溝部が、前記各引出し電極の内側端縁に沿っ
て、それぞれ形成されることを特徴とする。請求項7の
構成によれば、導電性接着剤の流れを阻止する溝部また
は突起部は、各引出し電極の内側端縁に設けることがで
きるので、圧電振動片のマウントの際に導電性接着剤
は、各引出し電極の内側端縁の位置に止まる。このた
め、各電極部が短絡されることが一層確実に防止され
る。
【0019】請求項8の発明は、請求項6または7のい
ずれかの構成において、前記マスクアライメント工程に
使用されるマスクが、圧電振動片の外形と、前記溝部の
形状と、基部から平行に延びる一対の振動腕の長手方向
に延びる長溝の形状とに対応して形成されており、前記
ハーフエッチング工程において、前記溝部と同時に前記
長溝が同時にハーフエッチングされることを特徴とす
る。請求項8の構成によれば、圧電振動片の各振動腕に
長溝を備える構成のものを製造する場合には、この長溝
のハーフエッチング工程を利用して、導電性接着剤の流
れを阻止する溝部を同時に形成することができる。
【0020】上述の目的は、請求項9の発明によれば、
パッケージの内部空間に圧電振動片を収容し、このパッ
ケージの内側に設けた電極と前記圧電振動片の引出し電
極とが導電性接着剤によって接合されることにより、前
記圧電振動片を片持ち式に固定するようにした圧電デバ
イスを利用した携帯電話装置であって、前記パッケージ
側の電極は、パッケージの内側底面において、幅方向の
両側にそれぞれ形成された電極部であり、前記引出し電
極が、前記圧電振動片の基部の幅方向の両側にそれぞれ
設けられていて、前記引出し電極の少なくとも前記パッ
ケージ側の電極と対向する面に関して、これら各引出し
電極の間に、溝部または突起部を形成することにより、
各引出し電極に接合される前記導電性接着剤が、互いに
接触することを阻止する構成とした圧電デバイスによ
り、制御用のクロック信号を得るようにした、携帯電話
装置により、達成される。
【0021】また、上述の目的は、請求項10の発明に
よれば、パッケージの内部空間に圧電振動片を収容し、
このパッケージの内側に設けた電極と前記圧電振動片の
引出し電極とが導電性接着剤によって接合されることに
より、前記圧電振動片を片持ち式に固定するようにした
圧電デバイスを利用した電子機器であって、前記パッケ
ージ側の電極は、パッケージの内側底面において、幅方
向の両側にそれぞれ形成された電極部であり、前記引出
し電極が、前記圧電振動片の基部の幅方向の両側にそれ
ぞれ設けられていて、前記引出し電極の少なくとも前記
パッケージ側の電極と対向する面に関して、これら各引
出し電極の間に、溝部または突起部を形成することによ
り、各引出し電極に接合される前記導電性接着剤が、互
いに接触することを阻止する構成とした圧電デバイスに
より、制御用のクロック信号を得るようにした、電子機
器により、達成される。
【0022】
【発明の実施の形態】図1ないし図3は、本発明の圧電
デバイスの第1の実施の形態を示しており、図1はその
概略斜視図、図2はその概略平面図、図3は図2のD−
D線概略断面図である。これらの図において、圧電デバ
イス30は、圧電振動子を構成した例を示しており、圧
電デバイス30は、パッケージ36内に圧電振動片32
を収容している。パッケージ36は、例えば、セラミッ
クグリーンシートを積層して焼結した酸化アルミニウム
質焼結体等の基板で、浅い箱状に形成されている。各積
層基板(図示せず)は、その内側に所定の孔を形成する
ことで、積層した場合に内側に所定の内部空間Sを形成
するようにされている。
【0023】パッケージ36の内部空間S内の図におい
て左端部付近において、内部空間Sに露出された底部に
は、パッケージ36の幅方向の各端部付近に、Au及び
Niメッキが施された電極部31,31が図2に示すよ
うに所定の間隔を隔てて形成されている。電極部31,
31は、外部と接続されて、駆動電圧を供給するもので
ある。この各電極部31,31の上に導電性接着剤4
3,43が塗布されており、この導電性接着剤43,4
3の上に圧電振動片32の基部51が載置されて、導電
性接着剤43,43が硬化されることにより接合されて
いる。この導電性接着剤43,43は、この実施形態で
は、例えば、シリコーン系樹脂内に銀粒子を含有させ
た、シリコーン系の導電性接着剤が使用されている。こ
のシリコーン系の導電性接着剤は、硬化後において、衝
撃を吸収できる性質を有している。
【0024】圧電振動片32は、例えば水晶で形成され
ており、水晶以外にもタンタル酸リチウム,ニオブ酸リ
チウム等の圧電材料を利用することができる。本実施形
態の場合、圧電振動片32は、パッケージ36側と後述
するようにして固定される基部51と、この基部51を
基端として、図2において右方に向けて、二股に別れて
平行に延びる一対の振動腕34,35を備えており、全
体が音叉のような形状とされた、所謂、音叉型圧電振動
片が利用されている。そして、各振動腕34,35に
は、長手方向に延びる長溝45,46が設けられてい
る。この長溝は、例えば、図3に示されているように、
振動腕34の上面の長溝45aと下面の長溝45bを備
えており、長溝46も同じ構成である。これにより、よ
り高い振動効率で振動できるようになっている。尚、本
発明の圧電振動片は、このような音叉型の形状のものに
限らず、例えば、水晶等の圧電材料を矩形状にカットし
た、所謂、ATカット振動片を利用するようにしてもよ
い。
【0025】圧電振動片32の基部51の導電性接着剤
43,43と触れる部分には、駆動電圧を伝えるための
引出し電極71,71が形成されており、これにより、
圧電振動片32は、駆動用電極がパッケージ36側の電
極部31,31と導電性接着剤43,43を介して、電
気的に接続されている。この電極部31,31は、外部
から、圧電振動片32に対して、駆動電圧を印加するた
めのものである。すなわち、圧電振動片32の表面に
は、この圧電振動片32の励振に必要な複雑なパターン
の図示しない駆動電極または励振電極が形成されてい
る。そして、圧電振動片32の基部51の長さ方向の端
部であって、幅方向の両端付近には、図4で詳しく示す
ように、表面71a,及び裏面71bの表裏にわたっ
て、上記駆動電極または励振電極に対して、駆動電圧を
伝えるために、パッケージ36側の電極部31,31と
電気的に接続される引出し電極71,71が形成されて
いる。この引出し電極71,71の詳しい構成は後で説
明する。
【0026】パッケージ36の開放された上端には、低
融点ガラス等のロウ材33を介して、蓋体39が接合さ
れることにより、封止されている。蓋体39は、この蓋
体39を透過させたレーザ光等により周波数調整を行う
ために、光を透過する材料,例えば、ガラスで形成され
ている。
【0027】また、この実施形態では、パッケージ36
を構成する積層基板の中間の基板(図示せず)、図2及
び図3において右端部付近に孔を形成することにより、
この積層基板の厚みに対応した凹部42が形成されてい
る。この凹部42は、圧電振動片32の自由端32bの
下方に位置している。これにより、パッケージ36に外
部から衝撃が加わった場合に、圧電振動片32の自由端
32bが図3の矢印方向に振れた場合に、パッケージ3
6の内側底面と当接されることを有効に防止している。
【0028】図4(a)は、圧電振動片32の基部51
付近を示す拡大平面図であり、図4(b)は、図4
(a)のE−E線切断端面図である。これらの図におい
て、引出し電極71,71は、上述したように、実際
は、圧電振動片32の表面に形成された電極(図示せ
ず)の一部を構成するものである。各引出し電極71,
71は、圧電振動片32の基部51の幅方向の両側にそ
れぞれ配置されており、各引出し電極71,71は、パ
ッケージ側の電極部31,31と対応している。
【0029】この引出し電極71,71を囲むように溝
部55,55がそれぞれ形成されている。具体的には、
この溝部55,55は、各引出し電極71,71の互い
に対向する内側端縁に形成されていればよい。また、各
引出し電極71,71の振動腕34,35側の端部は、
図示されていないが、溝部55,55上に電極が連続し
て形成されており、上述した圧電振動片32表面の駆動
電極と一体に接続されている。
【0030】本実施形態は、以上のように構成されてお
り、パッケージ内側底面の各電極部31,31にそれぞ
れ導電性接着剤43,43が塗布され、その上に圧電振
動片32の基部51を載置して、軽く抑えた際に、各電
極部31,31にそれぞれ塗布されている導電性接着剤
43,43が押されて拡がる。この場合、流れた導電性
接着剤43,43は、溝部55,55に阻まれるので、
互いに接触することがなく、各電極部31,31が短絡
されることが有効に防止される。そして、この場合、図
19で説明したように、基部51にスリットを形成する
ものでないので、基部51の強度が低下することがな
く、衝撃強度が低下することなしに、電極部31,31
の短絡防止構造を実現できる。
【0031】ここで、図4においては、引出し電極7
1,71の表面71aと裏面71bの両面に関して、溝
部55,55をそれぞれ形成しているが、図4における
裏面71bについてだけ、溝部55,55を形成するよ
うにしてもよい。しかしながら、図4のように構成する
ことにより、圧電振動片32については、表裏両面に方
向性がなくなり、どちらを下にしてマウントしてもよい
ので、作業上便利である。
【0032】図5及び図6は、圧電デバイス30の圧電
振動片32の製造方法について、図4の切断線E−Eに
沿って断面で示した工程図であり、図7及び図8は、圧
電デバイス30の圧電振動片32の製造方法について、
概略斜視図でその工程を示した図である。これらの図を
参照して、図4の圧電振動片32の製造方法を説明す
る。図7(a)において、圧電振動片32を複数もしく
は多数分離することができる大きさの圧電材料,例え
ば、水晶材料でなる基板75上で、個々の圧電振動片3
2を形成するための領域75a内において、フォトリソ
グラフィー等の手法により、圧電振動片32の外形形状
32aに沿うように、耐蝕膜を形成する。図5(a)に
は、この際の断面の様子が示されている。図示されてい
るように、水晶基板75の表裏両面に耐蝕膜77が形成
され、耐蝕膜77は、例えば、下地層としてのクロム層
73と、その上に被覆される金被覆層72で構成され
る。尚、以下の工程では、基板75の図5において上下
両面に同一の加工が行われるので、煩雑さを避けるた
め、上面についてだけ説明する。
【0033】次いで、図5(b)及び図7(b)に示す
ように、全面にレジスト76を塗布する。そして、図5
(c)に示すように、圧電振動片32の外形32aに対
応したレジスト76を感光させて、除去し、続けて、露
出した耐蝕膜77を図5(d)に示すように、対応する
エッチング液でエッチングして除去する。次に、図5
(e)に示すように、レジスト76を剥離して、図5
(f)に示すように、新たに、全面にレジスト78を塗
布する。
【0034】次いで、図6(h)に示すように、圧電振
動片32の外形32aと、図7(c)に示すように、圧
電振動片32の上述した引出し電極71,71の間の溝
部55,55に対応する箇所及び圧電振動片32の長溝
に対応する箇所81,82について、同時にレジスト7
8を除去する。つまり、ここでは、圧電振動片32の外
形32aと、圧電振動片32の上述した引出し電極7
1,71の間の溝部55,55に対応する箇所79,7
9と、圧電振動片32の長溝に対応する箇所81,82
とに、対応する形状に適合させたマスク(図示せず)を
配置して(マスクアライメント工程)、各該当箇所を露
光し、それぞれ露光したレジスト78を除去することに
より、これらの3つの箇所に関するレジスト78を同時
に除去することができる。
【0035】次いで、図6(i)及び図7(d)に示さ
れているように、圧電振動片32の外形32aより外側
で、露出している水晶基板75をフッ酸等によりエッチ
ングする。続いて、図6(j)及び図8(e)に示すよ
うに、圧電振動片32の上述した引出し電極71,71
の間の溝部55,55に対応する箇所79,79と、圧
電振動片32の長溝に対応する箇所81,82とについ
て、同時に耐蝕膜77を除去して、水晶基板75を露出
させる。
【0036】次に、図6(k)及び図8(f)に示すよ
うに、露出した水晶基板75の材料部分を、ハーフエッ
チングする。つまり、圧電振動片32の引出し電極7
1,71の間の溝部55,55を形成すべき箇所と、圧
電振動片32の長溝を形成すべき箇所81,82とを同
時にハーフエッチングする(ハーフエッチング工程)。
これにより、溝部55,55と圧電振動片32の長溝4
5,46が同時に形成される。そして、溝部55,55
と圧電振動片32の長溝45,46は同一の一工程で形
成されることから、溝部55,55の位置精度等の品質
と、圧電振動片32の長溝45,46の位置精度等の品
質は同じとなる。
【0037】次いで、図6(l)及び図8(g)に示す
ように、レジスト78を除去し、最後に図6(m)及び
図8(h)に示すように、耐蝕膜77を除去すること
で、電極膜部分を除き、圧電振動片の詳細な形状の形成
が完了する。
【0038】図9(a)は、第1の実施形態の第1の変
形例に係る圧電振動片32の基部51付近を示す拡大平
面図であり、図9(b)は、図9(a)のF−F線切断
端面図である。これらの図において、引出し電極83,
83は、図4で説明した引出し電極71,71と同様の
構成である。この変形例では、各引出し電極83,83
の間に、溝部ではなく、凸部もしくは突起部56,56
が形成されている。具体的には、この突起部56,56
は、各引出し電極83,83の互いに対向する内側端縁
から起立する低い壁部を有している。
【0039】これにより、図4で説明した溝部55,5
5と同じ作用効果を発揮すると共に、特に、突起部5
6,56は、適用された導電性接着剤43,43が互い
に接近する方向へ流れることを、上述した低い壁部によ
って阻止することができる。
【0040】図10(a)は、第1の実施形態の第2の
変形例に係る圧電振動片32の基部51付近を示す拡大
平面図であり、図10(b)は、図10(a)のG−G
線切断端面図である。これらの図において、引出し電極
84,84は、図4で説明した引出し電極71,71と
同様の構成である。この変形例では、各引出し電極8
4,84の内側の端縁に近接して、2つの突起部もしく
は凸部57,57が形成されている。この2つの突起部
57,57は、図10(b)に示されているように、表
面側と裏面側の両方にそれぞれ設けられているが、少な
くとも裏面(図において下面)側に設けられている必要
がある。これにより、各突起部もしくは凸部57は、近
接した電極面から流れる導電性接着剤43を阻止するこ
とができ、図4で説明した溝部55,55と同じ作用効
果を発揮する。
【0041】図11(a)は、第1の実施形態の第3の
変形例に係る圧電振動片32の基部51付近を示す拡大
平面図であり、図11(b)は、図11(a)のH−H
線切断端面図である。これらの図において、引出し電極
85,85は、図4で説明した引出し電極71,71と
同様の構成である。この変形例では、各引出し電極8
5,85の間には、溝幅の大きな溝部58がひとつだけ
形成されている。このひとつの溝部58は、図11
(b)に示されているように、表面側と裏面側の両方に
それぞれ設けられているが、少なくとも裏面(図におい
て下面)側に設けられている必要がある。これにより、
各溝部58は、この溝部58を挟んだ引出し電極85,
85の側から、内側に向かって流れる導電性接着剤43
を阻止することができ、図4で説明した溝部55,55
と同じ作用効果を発揮する。
【0042】図12(a)は、本発明の圧電デバイスの
第2の実施形態に係る圧電デバイスに利用される圧電振
動片32の基部51付近を示す拡大平面図であり、図1
2(b)は、図12(a)のI−I線切断端面図であ
る。第2の実施形態においては、図12で特に説明する
箇所以外の構成は第1の実施形態と共通であるから、以
下、相違点を中心に説明する。図12において、引出し
電極86,86の積層構造等は、図4で説明した引出し
電極71,71と同様の構成である。
【0043】しかしながら、第2の実施形態では、各引
出し電極86,86の間に溝部や突起部は設けられてい
ない。この場合、各引出し電極86,86にあっては、
図12(b)によく表されているように、パッケージ側
の電極と対向する裏面側の電極86bの幅方向の寸法W
2が、表面側の電極86aの幅方向の寸法W1よりも小
さくなるように形成されている。
【0044】本実施形態は以上のように構成されてお
り、裏面側の電極86bの幅方向の寸法W2が小さくさ
れていることから、この電極面に付着する導電性接着剤
43,43の幅方向内側への流れは、裏面側の電極86
bの内側端縁が互いに離れていることで、規制される。
このため、左右の各電極面に付着する導電性接着剤4
3,43が、お互い接近して触れることが有効に防止さ
れることから、第1の実施形態と同様の作用効果を発揮
する。
【0045】次に、図13(a)及び図13(b)を参
照して、先に述べた圧電振動片32の製造工程上の利点
を詳しく説明する。図13は、圧電振動片32の製造工
程における図6(j)及び図8(e)に相当する工程の
部分拡大斜視図であり、理解しやすいようにレジストの
図示は省略してある。圧電振動片32の引出し電極7
1,71の間の溝部55,55に対応する箇所である左
右の75,75の位置と、各左右端部までの距離W3,
W4は、正しく工程が行われていれば、同じ寸法であ
り、この部分は視覚的に確認しやすい。
【0046】これに対して、工程が正しく行われておら
ず、例えば、マスキングの際に、マスク(図示せず)が
左右にずれてしまった場合、図13(b)に示すよう
に、上記寸法に対応する幅寸法W5とW6は、大きさが
異なってしまう。すなわち、引出し電極71,71が形
成される箇所である図示の箇所において、既にこの工程
で、上記幅寸法W5とW6のような違いが生じている場
合には、圧電振動片32の引出し電極71,71の間の
溝部55,55に対応する箇所と、圧電振動片32の長
溝に対応する箇所81,82とを同時にハーフエッチン
グする工程の特性上、圧電振動片32の長溝45,46
(図2参照)も、各振動腕34,35のそれぞれの中心
位置からずれて形成されてしまう。
【0047】このことより、長溝45,46が各振動腕
34,35の中心位置に正しく形成されるか否かを、極
めて細い各振動腕34,35を観察して判断するより
も、これと比較すると大きな圧電振動片32の基部51
の上記幅寸法W5とW6を視認して判断する方が容易で
ある。このように、本実施形態の製造方法では、圧電振
動片32の基部51を観察することで、圧電振動片32
の長溝45,46の位置精度等の品質を簡単に判定する
ことができる。
【0048】図14は、本発明の圧電デバイスの第3の
実施形態の構成を示す概略断面図である。図において、
圧電デバイス100は、圧電振動片32を用いて、圧電
発振器を形成した例を示しており、第1の実施の形態と
同一の符号を付した箇所は共通する構成であるから、重
複した説明は省略し、相違点を中心に説明する。
【0049】パッケージ101は、その製造の際に、第
1の実施形態のパッケージ36よりも多くのセラミック
シートの積層基板を用いて製造されている。これによ
り、パッケージ101には、図14に示すように、増え
た分の積層基板を利用して中央付近に凹部102が形成
されており、その内側底部には、図示しない電極が設け
られている。この電極上には、集積回路103が実装さ
れている。集積回路103は、所定の分周回路等を構成
していて、圧電振動片32の駆動電極と電気的に接続さ
れ、集積回路103から出力された駆動電圧が圧電振動
片32に与えられるようになっている。
【0050】圧電デバイス100に収容されている圧電
振動片32の引出し電極71は、第1の実施形態で説明
した構成、または第1の実施形態の各変形例の構成や第
2の実施形態の引出し電極と同一の構成とすることがで
き、二つの引出し電極の間には、上述した溝部や突起部
が形成されている。これにより、これらの構成に基づく
共通の作用効果を発揮することができる。このように、
本発明は、圧電振動子に限らず、図14のような圧電発
振器やフィルタ等、その名称に係わらず、パッケージ内
に圧電振動片を収容して、蓋体により封止する構成のあ
らゆる圧電デバイスに適用できる。
【0051】図15は、本発明の上述した実施形態に係
る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジ
タル式携帯電話装置の概略構成を示す図である。図にお
いて、送信者の音声を受信するマイクロフォン308及
び受信内容を音声出力とするためのスピーカ309を備
えており、さらに、送受信信号の変調及び復調部に接続
された制御部としての集積回路等でなるコントローラ3
01を備えている。コントローラ301は、送受信信号
の変調及び復調の他に画像表示部としてのLCDや情報
入力のための操作キー等でなる情報の入出力部302
や、RAM,ROM等でなる情報記憶手段303の制御
を行うようになっている。このため、コントローラ30
1には、例えば、圧電デバイス30が取り付けられて、
その出力周波数をコントローラ301に内蔵された所定
の分周回路(図示せず)等により、制御内容に適合した
クロック信号として利用するようにされている。このコ
ントローラ301に取付けられる圧電デバイス30は、
圧電デバイス30単体でなくても、圧電デバイス30
と、所定の分周回路等とを組み合わせた発振器である図
14のような圧電デバイス100であってもよい。
【0052】コントローラ301は、さらに、温度補償
水晶発振器(TCXO)305と接続され、温度補償水
晶発振器305は、送信部307と受信部306に接続
されている。これにより、コントローラ301からの基
本クロックが、環境温度が変化した場合に変動しても、
温度補償水晶発振器305により修正されて、送信部3
07及び受信部306に与えられるようになっている。
【0053】このように、制御部を備えた携帯電話装置
300のような電子機器に、上述した実施形態に係る圧
電デバイスを利用することにより、パッケージ内におけ
る圧電振動片と電極の接合構造において、耐衝撃性を劣
化させることなく、電極どうしの短絡を有効に防止でき
るため、圧電デバイスの性能が向上し、正確なクロック
信号を生成することができる。
【0054】本発明は上述の実施形態に限定されない。
圧電振動片の構成は、音叉型やAT振動片等種々のもの
が使用できる。また、各実施形態の各構成はこれらを適
宜相互に組み合わせたり、その一部を省略し、図示しな
い他の構成と組み合わせることができる。
【0055】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、パ
ッケージ内における圧電振動片と電極の接合構造におい
て、耐衝撃性を劣化させることなく、電極どうしの短絡
を有効に防止できる圧電デバイスと、その圧電振動片の
製造方法、およびこの圧電デバイスを利用した携帯電話
装置及び電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の圧電デバイスの第1の実施形態を示
す概略斜視図。
【図2】 本発明の圧電デバイスの第1の実施形態を示
す概略平面図。
【図3】 図2のD−D線概略断面図。
【図4】 図1の圧電デバイスの圧電振動片の部分拡大
図であり、(a)は部分拡大平面図、(b)は図4
(a)のE−E線切断端面図。
【図5】 図1の圧電デバイスの圧電振動片の製造工程
を示す断面工程図。
【図6】 図1の圧電デバイスの圧電振動片の製造工程
を示す断面工程図。
【図7】 図1の圧電デバイスの圧電振動片の製造工程
を示す概略斜視図。
【図8】 図1の圧電デバイスの圧電振動片の製造工程
を示す概略斜視図。
【図9】 本発明の圧電デバイスの第1の実施形態の第
1の変形例に係る圧電振動片の部分拡大図であり、
(a)は部分拡大平面図、(b)は図9(a)のF−F
線切断端面図。
【図10】 本発明の圧電デバイスの第1の実施形態の
第2の変形例に係る圧電振動片の部分拡大図であり、
(a)は部分拡大平面図、(b)は図10(a)のG−
G線切断端面図。
【図11】 本発明の圧電デバイスの第1の実施形態の
第3の変形例に係る圧電振動片の部分拡大図であり、
(a)は部分拡大平面図、(b)は図11(a)のH−
H線切断端面図。
【図12】 本発明の圧電デバイスの第2の実施形態に
係る圧電振動片の部分拡大図であり、(a)は部分拡大
平面図、(b)は図12(a)のI−I線切断端面図。
【図13】 本発明の圧電デバイスの第1の実施形態に
係る圧電振動片の部分拡大斜視図であり、(a)はその
圧電振動片の溝部が適正に形成される場合の部分拡大斜
視図、(b)はその圧電振動片の溝部の形成が不適切で
ある場合の部分拡大斜視図。
【図14】本発明の圧電デバイスの第3の実施形態の概
略断面図。
【図15】 本発明の各実施形態に係る圧電デバイスを
利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装
置の概略構成を示す図。
【図16】 従来の圧電デバイスの一例を示す概略平面
図。
【図17】 図16のA−A線概略断面図。
【図18】 図16の圧電デバイスの圧電振動片の部分
拡大図であり、(a)は部分拡大平面図、(b)は図1
8(a)のB−B線切断端面図。
【図19】 図18の圧電デバイスとは異なる構造とし
て検討された圧電振動片の部分拡大図であり、(a)は
その検討例の部分拡大断面図、(b)は図19(a)の
C−C線切断端面図。
【符号の説明】
30,100・・・圧電デバイス、31・・・電極部、
32・・・圧電振動片、36,101・・・パッケー
ジ、、39・・・蓋体、43・・・導電性接着剤、5
5,58・・・溝部、56,57・・・突起部、71,
83,84,85,86・・・引出し電極。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パッケージの内部空間に圧電振動片を収
    容し、このパッケージの内側に設けた電極と前記圧電振
    動片の引出し電極とが導電性接着剤によって接合される
    ことにより、前記圧電振動片を片持ち式に固定するよう
    にした圧電デバイスであって、前記パッケージ側の電極
    は、パッケージの内側底面において、幅方向の両側に それぞれ形成された電極部であり、 前記引出し電極が、前記圧電振動片の基部の幅方向の両
    側にそれぞれ設けられていて、 前記引出し電極の少なくとも前記パッケージ側の電極と
    対向する面に関して、これら各引出し電極の間に、溝部
    または突起部を形成することにより、各引出し電極に接
    合される前記導電性接着剤が、互いに接触することを阻
    止する構成としたことを特徴とする、圧電デバイス。
  2. 【請求項2】 前記溝部または突起部が、前記各引出し
    電極の内側端縁に沿って、それぞれ形成されていること
    を特徴とする、請求項1に記載の圧電デバイス。
  3. 【請求項3】 前記圧電振動片が、前記導電性接着剤に
    よりパッケージ側に固定される基部と、この基部から平
    行に延びる一対の振動腕と、各振動腕に形成され、長手
    方向に延びる長溝とを備えることを特徴とする、請求項
    1または2のいずれかに記載の圧電デバイス。
  4. 【請求項4】 前記圧電振動片の前記各引出し電極は、
    パッケージ側の電極と対向する各電極面の幅方向寸法
    が、これと反対面の各電極面の幅方向寸法よりも小さく
    形成されていることを特徴とする、請求項1ないし3の
    いずれかに記載の圧電デバイス。
  5. 【請求項5】 パッケージの内部空間に圧電振動片を収
    容し、このパッケージの内側に設けた電極と前記圧電振
    動片の引出し電極とが導電性接着剤によって接合される
    ことにより、前記圧電振動片を片持ち式に固定するよう
    にした圧電デバイスであって、 前記パッケージ側の電極は、パッケージの内側底面にお
    いて、幅方向の両側にそれぞれ形成された電極部であ
    り、 前記引出し電極が、前記圧電振動片の基部の幅方向の両
    側にそれぞれ設けられていて、かつ、パッケージ側の電
    極と対向する各電極面の幅方向寸法が、これと反対面の
    各電極面の幅方向寸法よりも小さく形成されていること
    を特徴とする、圧電デバイス。
  6. 【請求項6】 圧電材料でなる基板の表面に、駆動用の
    電極膜を形成する電極形成工程と、 その後、圧電振動片の外形をエッチングにより形成する
    際に、前記電極膜上に塗布したレジストに対して、圧電
    振動片の外形形状と、この圧電振動片の基部における幅
    方向の両側に設けられる各引出し電極の間に形成される
    溝部の形状と対応したマスクを配置するマスクアライメ
    ント工程と、 次いで、前記レジストを感光させて、前記圧電振動片の
    外形に対応したエッチングを行うエッチング工程と、 続いて、前記溝部に対応した部分の前記電極膜を除去し
    てハーフエッチングを行うハーフエッチング工程とを含
    んでいることを特徴とする、圧電振動片の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記溝部が、前記各引出し電極の内側端
    縁に沿って、それぞれ形成されることを特徴とする、請
    求項6に記載の圧電振動片の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記マスクアライメント工程に使用され
    るマスクが、圧電振動片の外形と、前記溝部の形状と、
    基部から平行に延びる一対の振動腕の長手方向に延びる
    長溝の形状とに対応して形成されており、 前記ハーフエッチング工程において、前記溝部と同時に
    前記長溝が同時にハーフエッチングされることを特徴と
    する、請求項6または7に記載の圧電振動片の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 パッケージの内部空間に圧電振動片を収
    容し、このパッケージの内側に設けた電極と前記圧電振
    動片の引出し電極とが導電性接着剤によって接合される
    ことにより、前記圧電振動片を片持ち式に固定するよう
    にした圧電デバイスを利用した携帯電話装置であって、 前記パッケージ側の電極は、パッケージの内側底面にお
    いて、幅方向の両側にそれぞれ形成された電極部であ
    り、 前記引出し電極が、前記圧電振動片の基部の幅方向の両
    側にそれぞれ設けられていて、 前記引出し電極の少なくとも前記パッケージ側の電極と
    対向する面に関して、これら各引出し電極の間に、溝部
    または突起部を形成することにより、各引出し電極に接
    合される前記導電性接着剤が、互いに接触することを阻
    止する構成とした圧電デバイスにより、制御用のクロッ
    ク信号を得るようにしたことを特徴とする、携帯電話装
    置。
  10. 【請求項10】 パッケージの内部空間に圧電振動片を
    収容し、このパッケージの内側に設けた電極と前記圧電
    振動片の引出し電極とが導電性接着剤によって接合され
    ることにより、前記圧電振動片を片持ち式に固定するよ
    うにした圧電デバイスを利用した電子機器であって、 前記パッケージ側の電極は、パッケージの内側底面にお
    いて、幅方向の両側にそれぞれ形成された電極部であ
    り、 前記引出し電極が、前記圧電振動片の基部の幅方向の両
    側にそれぞれ設けられていて、 前記引出し電極の少なくとも前記パッケージ側の電極と
    対向する面に関して、これら各引出し電極の間に、溝部
    または突起部を形成することにより、各引出し電極に接
    合される前記導電性接着剤が、互いに接触することを阻
    止する構成とした圧電デバイスにより、制御用のクロッ
    ク信号を得るようにしたことを特徴とする、電子機器。
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