JP2003151503A - 平面照明装置 - Google Patents
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Abstract
効利用し、さらに明るさの向上を図ることが可能な平面
照明装置を提供すること。 【解決手段】 第1基板11の内側に第1方向Xに沿っ
て相互に略平行に形成される複数対の面放電型電極12
と、面放電型電極12を覆うように第1基板11の内側
に形成される誘電体層14と、第2基板11の内側に形
成され、第1基板11と第2基板21との間に、密封さ
れた放電空間4を形成するための隔壁リブ24とを有
し、第1基板11から第2基板21に向けての放電空間
4の深さH1が、好ましくは、350μm以上600μ
m以下、さらに好ましくは、400μm以上500μm
以下である。
Description
り、さらに詳しくは、放電によって発生するプラズマを
最大限に有効利用し、明るさの向上を図ることが可能な
平面照明装置に関する。
源などとして、平面照明装置が用いられる。従来の平面
照明装置は、蛍光灯などの円筒状光源から出た光を導光
板などを通して面状光源に変換する装置が主流である。
は、導光板の性能によっては、平面内において、照明の
不均一が生じるおそれがある。また、蛍光灯などの円筒
状光源を用いるために、平面照明装置の厚みは、円筒状
光源の直径以下に小さくすることはできず、薄型化には
限界がある。また、エレクトロルミネッセンス(EL)
を用いた平面照明装置も開発されているが、明るさと色
調において難点がある。本出願人は、上述した課題を解
決するために、特開平10−247474号公報に示す
ように、プラズマ発光による平面照明装置を提案してい
る。この平面照明装置によれば、他のタイプの平面照明
装置に比較して、照明むらが無く、明るく、しかも薄型
化を可能にしている。
光を利用した平面照明装置は、プラズマ発光を利用して
画像表示を行うプラズマ表示装置と同様な構造が好まし
いと考えられ、前面パネルと背面パネルとの間に形成さ
れる放電空間の深さは、せいぜい200μm程度であっ
た。たとえば橋口征四郎;応用物理 2001第70巻
第4号第418−422頁では、放電空間の深さが16
0μmである。これは、プラズマ表示装置において、ア
ドレス電極が背面パネルに形成されるために、放電空間
の深さが深くなると、前面パネル側に形成される面放電
型電極とアドレス電極との間の距離が大きくなり、アド
レス放電が困難になると言う理由であった。
電型平面照明装置において、放電空間の深さが浅いと、
面放電放電により生じたプラズマが深さ方向に押さえ込
まれ、そのために発光の明るさの向上が抑制されている
と言う新たな知見が見出された。
れ、放電によって発生するプラズマを最大限に有効利用
し、さらに明るさの向上を図ることが可能な平面照明装
置を提供することを目的とする。
に、本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、面放電型平
面照明装置において、放電によって発生するプラズマを
最大限に有効利用し、さらに明るさの向上を図るために
は、放電空間の深さを350μm以上に大きくすれば良
いことを見出し、本発明を完成させるに至った。
第1基板の内側に放電ギャップが形成されるように配置
される複数対の面放電型電極と、前記面放電型電極を覆
うように前記第1基板の内側に形成される誘電体層と、
前記第1基板と第2基板との間に形成される密封された
放電空間とを有し、前記第1基板から第2基板に向けて
の前記放電空間の深さが、350μm以上であることを
特徴とする。好ましくは、前記放電空間の深さが350
μm以上600μm以下、さらに好ましくは、400μ
m以上500μm以下である。
果が小さくなり、放電空間の深さが深すぎても、本発明
の効果の増大が飽和してしまう傾向にある。したがっ
て、上記の範囲が好ましい。本発明者等の実験結果によ
れば、コプレーナー型の面放電型電極の電極ギャップか
ら、深さ方向に約300〜350μm離れた空間に、最
も高い強度のプラズマ発光領域が表れることを見出し
た。
記放電空間を形成するための隔壁リブが形成してある。
好ましくは、前記第2基板の内側には、蛍光体層が形成
してある。
放電ギャップが、50μm以下である。この場合におい
て、好ましくは、前記放電空間には、実質的にキセノン
が100%の放電ガスが封入してある。この場合には、
Xeの分子線と言われている172nm波長のVUV紫
外光の強度が飛躍的に増大し、さらなる明るさの向上が
可能になる。
極であり、各面放電型電極には、バス電極が長手方向に
沿って接続されている。この場合において、好ましく
は、前記面放電型電極およびバス電極を覆うように、前
記第1基板の内側には、誘電体層が形成してあり、前記
誘電体層の内側に保護層が形成してある。
板の内側に形成された隔壁リブと、前記第1基板の内側
に形成された隔壁リブとが突き合わされて形成される。
放電空間の深さを、350μm以上にするためには、隔
壁リブの高さを350μm以上にする必要がある。いず
れか一方の基板に形成される隔壁リブのみで深い放電空
間を形成することは、隔壁リブの高さが高くなりすぎ
て、その製造が困難になる傾向がある。本発明では、両
方の基板に隔壁リブを形成することで、深い放電空間を
形成することができるにもかかわらず、隔壁リブの製造
が容易である。
は、特に限定されないが、たとえば液晶表示装置などの
バックライト光源を必要とする表示装置のためのバック
ライト光源などとして好ましく用いることができる。本
発明の平面照明装置は、導光板などを用いる照明装置に
比較して、平面内における照明むらが少なく、ELなど
と比較して明るさの向上を図ることができる。
形態に基づき説明する。図1は本発明の一実施形態に係
る平面照明装置の要部概略分解斜視図、図2は図1に示
すII−II線に沿う要部断面図、図3は図1に示すIII−I
II線に沿う要部断面図、図4は隔壁リブのパターンと面
放電型電極との関係を示す平面図、図5は本発明の他の
実施形態に係る平面照明装置の要部断面図、図6は本発
明の効果を示す実験に用いる面放電型プラズマ発生装置
の要部断面図、図7は図6に示す装置を用いてプラズマ
発光させた状態を示す写真、図8は図7に示すA−B線
に沿うプラズマ発光強度を示すグラフ、図9は放電ガス
の封入ガス圧力を変化させてプラズマ発光させた状態を
示す図7と同様な写真、図10は図9に示すA−B線に
沿うプラズマ発光強度を示すグラフ、図11は放電ガス
の封入ガス圧力を変化させてプラズマ発光させた状態を
示す図7と同様な写真、図12は図11に示すA−B線
に沿うプラズマ発光強度を示すグラフ、図13は放電空
間の溝深さを変化させてプラズマ発光させた状態を示す
図11と同様な写真、図14は図13に示すA−B線に
沿うプラズマ発光強度を示すグラフ、図15は図13に
示すA−B線と直角方向に沿うプラズマ発光強度を示す
グラフ、図16は放電空間の溝深さを変化させてプラズ
マ発光させた状態を示す図11と同様な写真、図17は
図16に示すA−B線に沿うプラズマ発光強度を示すグ
ラフ、図18は図16に示すA−B線と直角方向に沿う
プラズマ発光強度を示すグラフ、図19は放電ガスの種
類と封入圧力とを変化させてプラズマ発光させた状態を
示す図11と同様な写真、図20は図19に示すA−B
線に沿うプラズマ発光強度を示すグラフである。
明装置(以下、単に、平面照明装置と呼ぶ場合がある)
の全体構成について説明する。
は、いわゆる2電極型に属し、コプレーナー型の1対の
面放電型電極12の間で放電が生じる。このAC面放電
型平面照明装置2は、前面パネルに相当する第1パネル
10と、背面パネルに相当する第2パネル20とが貼り
合わされて成る。第2パネル20上の蛍光体層25の発
光は、たとえば、第1パネル10を通して観察される。
すなわち、第1パネル10が、平面光出射面となる。
と、第1基板11上に第1方向Xに沿って相互に略平行
にストライプ状に設けられ、透明導電材料から成る複数
対の面放電型電極12と、面放電型電極12のインピー
ダンスを低下させるために設けられ、面放電型電極12
よりも電気抵抗率の低い材料から成るバス電極13と、
バス電極13および面放電型電極12上を含む第1の基
板11上に形成された誘電体層14と、その上に形成さ
れた保護層15とから構成されている。なお、保護層1
5は、必ずしも形成されている必要はないが、形成され
ていることが好ましい。
と、第2基板21上に第2方向Y(第1方向Xと略直
角)に沿って相互に略平行にストライプ状に設けられた
複数の隔壁リブ24と、これら隔壁リブ24の間に隔壁
リブ24の側壁面上に亘って設けられた蛍光体層25と
から構成されている。蛍光体層25は、プラズマ発光に
よる紫外線により発光する材質で構成され、好ましく
は、太陽光に類似した白色光を発光するものであること
が好ましい。ただし、この蛍光体層25は、平面照明装
置の用途によっては、赤、緑、青などのその他の色の光
を発光するものでも良い。
り、実際には、図3に示すように、第2パネル20側の
隔壁リブ24の頂部が、第3方向Z(第1方向Xおよび
第2方向Yに直交する方向)で第1パネル10側の保護
層15に当接している。放電ギャップW1(図2および
図4参照)を形成する一対の面放電型電極12が、単一
の放電セルに相当する。そして、蛍光体層25が形成さ
れた隔壁リブ24と保護層15とによって囲まれた放電
空間4内には、放電ガスが封入されている。第1パネル
10と第2パネル20とは、それらの周辺部において、
フリットガラスを用いて接合されている。放電空間4内
に封入される放電ガスとしては、特に限定されないが、
キセノン(Xe)ガス、ネオン(Ne)ガス、ヘリウム
(He)ガス、アルゴン(Ar)ガス、窒素(N2)ガ
ス等の不活性ガス、あるいはこれらの不活性ガスの混合
ガスなどが用いられる。封入されている放電ガスの全圧
は、特に限定されないが、6×103Pa〜8×104
Pa程度である。
隔壁リブ24が延びる方向とは略直交(必ずしも直交す
る必要はないが)している。グロー放電が、放電ギャッ
プW1を形成する一対の面放電型電極12間で生じるこ
とから、このタイプの平面照明装置は「面放電型」と称
される。この平面照明装置の駆動方法については、後述
する。
反射型平面照明装置であり、蛍光体層25の発光は、第
1パネル10を通して観察されるので、面放電型電極1
2を構成する導電性材料は透明であることが好ましい。
なお、ここで述べる透明/不透明とは、蛍光体層材料に
固有の発光波長(可視光域)における導電性材料の光透
過性に基づく。即ち、蛍光体層から射出される光に対し
て透明であれば、面放電型電極を構成する導電性材料は
透明であると言える。
Au,Ag,Pd/Ag,Cr,Ta,Cu,Ba,L
aB6,Ca0.2La0.8CrO3等の材料を、単
独または適宜組み合わせて用いることができる。透明な
導電性材料としては、ITO(インジウム・錫酸化物)
やSnO2を挙げることができる。面放電型電極12
は、スパッタ法、蒸着法、スクリーン印刷法、メッキ法
等によって形成することができ、フォトリソグラフィ
法、サンドブラスト法、リフトオフ法などによってパタ
ーン加工される。
れないが、200〜400μm程度である。また、これ
らの対となる電極12相互間の放電ギャップW1は、特
に限定されないが、好ましくは1〜150μm程度であ
る。また、放電ギャップW1は、放電空間の内部に封入
される放電ガスの種類に応じて選択されることが好まし
く、たとえば放電ガスとして、キセノン100%の放電
ガスを用いる場合には、放電ギャップW1は、1〜50
μm程度が好ましい。また、放電ギャップW1が形成さ
れた一対の面放電型電極12と、隣の一対の面放電型電
極12との間の画素間隣接隙間の幅W2は、放電ギャッ
プW1と同じでも良いが、この幅W2において、プラズ
マ放電を生じさせないようにするためには、放電ギャッ
プW1よりも広いことが好ましく、特に限定されない
が、好ましくは100〜400μm、さらに好ましくは
200〜300μmである。幅W2を放電ギャップW1
と同程度にすれば、この幅W2間においても、プラズマ
放電が生じるが、平面照明装置2において問題はなく、
むしろプラズマ発光する箇所が増えるので、さらに明る
さが向上することが期待できる。
たとえば、Ag,Au,Al,Ni,Cu,Mo,Cr
などの単層金属膜、あるいはCr/Cu/Crなどの積
層膜などから構成することができる。かかる金属材料か
ら成るバス電極13は、反射型の平面照明装置において
は、蛍光体層から放射されて第1基板11を通過する可
視光の透過光量を低減させ、光出射面の明るさを低下さ
せる要因となり得るので、面放電型電極全体に要求され
る電気抵抗値が得られる範囲内で出来る限り細く形成す
ることが好ましい。具体的には、バス電極13の電極幅
は、面放電型電極12の電極幅よりも小さく、たとえば
30〜200μm程度である。バス電極13は、面放電
型電極12などと同様な方法により形成することができ
る。
放電型電極12における放電ギャップW1側の端部では
なく、図2に示すように、幅W2側の端部に、各面放電
型電極12の長手方向に沿って接続して形成してある。
各面放電型電極12における放電ギャップW1の位置に
おいて、放電空間4における発光輝度が最も高いと考え
られ、この位置の近くに遮光性のバス電極13を配置す
ることは、全体的な明るさを低下させると考えられてい
ることから、バス電極13は、前記の位置に配置してあ
る。
体層14は、たとえば単層のシリコン酸化物層で構成し
てあるが、多層膜であっても良い。このシリコン酸化物
層から成る誘電体層14は、たとえば、電子ビーム蒸着
法やスパッタ法、蒸着法、スクリーン印刷法等に基づ
き、形成されている。誘電体層14の厚みは、特に限定
されないが、本実施形態では、1〜10μmである。
空間4内で発生するイオンや電子が、面放電型電極12
と直接に接触することを防止することができる。その結
果、面放電型電極12の磨耗を防ぐことができる。誘電
体層14は、壁電荷を蓄積して放電状態を維持するする
メモリ機能、過剰な放電電流を制限する抵抗体としての
機能を有する。
ある保護層15は、誘電体層14を保護し、イオンや電
子と面放電型電極との直接接触を防止する作用を奏す
る。その結果、面放電型電極12および誘電体層14の
磨耗を効果的に防ぐことができる。また、保護層15
は、放電に必要な2次電子を放出する機能も有する。保
護層15を構成する材料として、酸化マグネシウム(M
gO)、フッ化マグネシウム(MgF2)、フッ化カル
シウム(CaF2)、フッ化リチウム(LiF)を例示
することができる。中でも酸化マグネシウムは、化学的
に安定であり、スパッタリング率が低く、蛍光体層の発
光波長における光透過率が高く、放電開始電圧が低い等
の特色を有する好適な材料である。なお、保護層15
を、これらの材料から成る群から選択された少なくとも
2種類の材料から構成された積層膜構造としてもよい。
料として、高歪点ガラス、ソーダガラス(Na2O・C
aO・SiO2)、硼珪酸ガラス(Na2O・B2O3
・SiO2)、フォルステライト(2MgO・Si
O2)、鉛ガラス(Na2O・PbO・SiO2)を例
示することができる。第1基板11と第2基板21の構
成材料は、同じであっても異なっていてもよいが、熱膨
張係数が同じであることが望ましい。
る蛍光体層材料、緑色を発光する蛍光体層材料および青
色を発光する蛍光体層材料から成る群から選択された蛍
光体層材料から構成される。蛍光体層25の厚みは、特
に限定されないが、数十μm程度である。
ては、従来公知の蛍光体層材料の中から、量子効率が高
く、真空紫外線に対する飽和が少ない蛍光体層材料を適
宜選択して用いることができる。白色光の照明を想定し
た場合、色純度がNTSCで規定される3原色に近く、
3原色を混合した際の白バランスがとれ、残光時間が短
く、3原色の残光時間がほぼ等しくなる蛍光体層材料を
組み合わせることが好ましい。
たとえば赤色に発光する蛍光体層材料として、(Y2O
3:Eu),(YBO3Eu),(YVO4:Eu),
(Y 0.96P0.60V0.40O4:E
u0.04),[(Y,Gd)BO3:Eu],(Gd
BO3:Eu),(ScBO3:Eu),(3.5Mg
O・0.5MgF2・GeO2:Mn)、緑色に発光す
る蛍光体層材料として、(ZnSiO2:Mn),(B
aA112O19:Mn),(BaMg2A116O
27:Mn),(MgGa2O4:Mn),(YB
O3:Tb),(LuBO3:Tb),(Sr4Si3
O8Cl4:Eu)、青色に発光する蛍光体層材料とし
て、(Y2SiO5:Ce),(CaWO4:Pb),
CaWO4,YP0.85V0.15O4,(BaMg
A114O23:Eu),(Sr2P2O7:Eu),
(Sr2P2O7:Sn)などが例示される。
色(B)の蛍光体層材料は、隔壁リブ24の間に、それ
ぞれ所定の順序で配置し、全て光らせることで白色光と
しても良く、あるいは、これらの蛍光体層材料は、混合
して隔壁リブ24の間に形成しても良い。
法、蛍光体層粒子をスプレーする方法、蛍光体層の形成
予定部位に予め粘着性物質を付けておき、蛍光体層粒子
を付着させる方法、感光性の蛍光体層ペーストを使用
し、露光および現像によって蛍光体層をパターニングす
る方法、全面に蛍光体層を形成した後に不要部をサンド
ブラスト法により除去する方法を挙げることができる。
に位置する第2基板21の内面のみ、あるいは隔壁リブ
24の側壁面上にのみ形成されていてもよい。蛍光体層
25は、たとえば低融点ガラスやSiO2 などの絶縁
膜の上に形成しても良い。
は、特に限定されないが、好ましくは30〜100μ
m、さらに好ましくは30〜60μm程度である。
図3に示すように、放電空間4の深さH1が、350μ
m以上600μm以下となるように決定される。また、
放電空間4の幅W3は、100〜500μm程度であ
る。
成材料として、従来公知の絶縁材料を使用することがで
き、たとえば広く用いられている低融点ガラスにアルミ
ナ等の金属酸化物を混合した材料を用いることができ
る。
の内部に、混合ガスから成る放電ガスが封入されてお
り、蛍光体層25は、放電空間4内の放電ガス中で生じ
た交流グロー放電に基づき発生した紫外線に照射されて
発光する。
について説明する。第1パネル10は、以下の方法で作
製することができる。先ず、高歪点ガラスやソーダガラ
スから成る第1基板11の全面にたとえばスパッタリン
グ法によりITO層を形成し、フォトリソグラフィ技術
およびエッチング技術によりITO層をストライプ状に
パターニングすることによって、一対の面放電型電極1
2を、複数、形成する。面放電型電極12は、第1方向
Xに延びている。
ば蒸着法によりアルミニウム膜を形成し、フォトリソグ
ラフィ技術およびエッチング技術によりアルミニウム膜
をパターニングすることによって、各面放電型電極12
の縁部に沿ってバス電極13を形成する。その後、バス
電極13が形成された第1基板11の内面全面にシリコ
ン酸化物(SiO2 )層から成る誘電体層14を形成
する。
成方法は特に限定されず、電子ビーム蒸着法やスパッタ
法、蒸着法、スクリーン印刷法等が例示される。次に、
誘電体層14の上に、電子ビーム蒸着法またはスパッタ
リング法により厚さ0.6μmの酸化マグネシウム(M
gO)から成る保護層15を形成する。以上の工程によ
り第1パネル10を完成することができる。
する。まず、高歪点ガラスやソーダガラスから成る第2
の基板21上に、たとえばストライプパターンの隔壁リ
ブ24を形成する。この時の形成方法は、特に限定され
ず、たとえばスクリーン印刷法、サンドブラスト法、ド
ライフィルム法、感光法などを例示することができる。
ドライフィルム法とは、基板上に感光性フィルムをラミ
ネートし、露光および現像によって隔壁リブ形成予定部
位の感光性フィルムを除去し、除去によって生じた開口
部に隔壁リブ形成用の材料を埋め込み、焼成する方法で
ある。感光性フィルムは焼成によって燃焼、除去され、
開口部に埋め込まれた隔壁リブ形成用の材料が残り、隔
壁リブ24となる。感光法とは、基板上に感光性を有す
る隔壁リブ形成用の材料層を形成し、露光および現像に
よってこの材料層をパターニングした後、焼成を行う方
法である。焼成(隔壁リブ焼成工程)は、空気中で行
い、焼成温度は、560°C程度である。焼成時間は、
10分程度(ピーク値で)である。
21の表面に、3原色の蛍光体層スラリーを順次印刷す
る。あるいは、単一色の蛍光体層スラリーを印刷する。
その後、この第2基板21を、焼成炉内で焼成し、隔壁
リブ24の間の基板21上から隔壁リブ24の側壁面上
に亘って、蛍光体層25を形成する。その時の焼成(蛍
光体焼成工程)温度は、たとえば510°C程度であ
る。焼成時間は、約10分程度である。
ず、たとえばスクリーン印刷により、第2パネル20の
周縁部にシール層(たとえばフリットガラス)を形成す
る。次に、第1パネル10と第2パネル20とを貼り合
わせ、焼成してシール層を硬化させる。その後、第1パ
ネル10と第2パネル20との間に形成された空間を排
気した後、放電ガスを封入し、かかる空間を封止し、平
面照明装置2を完成させる。
ロー放電動作の一例を説明する。先ず、たとえば、全て
の一方の面放電型電極12に、放電開始電圧Vbdより
も高いパネル電圧を短時間印加する。これによってグロ
ー放電が生じ、双方の面放電型電極12の近傍の誘電体
層14の表面に相互に反対極の電荷が付着して、壁電荷
が蓄積し、見掛けの放電開始電圧が低下する。その後、
全ての一対の面放電型電極12間に所定のパルス電圧を
印加することによって、壁電荷が蓄積されていた全ての
セルにおいて一対の面放電型電極12の間でグロー放電
が継続し、放電空間内における放電ガス中でのグロー放
電に基づき発生した真空紫外線の照射によって励起され
た蛍光体層が、蛍光体層材料の種類に応じた特有の発光
色を呈する。なお、一方の面放電型電極と他方の面放電
型電極に印加される放電維持電圧の位相は半周期ずれて
おり、電極の極性は交流の周波数に応じて反転する。
間4の深さH1を350〜600μm程度に深くしてあ
るために、コプレーナー型の面放電型電極12の電極ギ
ャップW1から、深さ方向に約300〜350μm離れ
た空間に、最も高い強度のプラズマ発光領域が表れ、そ
の発光が抑制されることがない。したがって、本実施形
態では、放電によって発生するプラズマを最大限に有効
利用し、平面照明装置2における明るさの向上を図るこ
とが可能になる。
施形態に係る平面照明装置2aは、図1〜図4に示す平
面照明装置2の変形例であり、共通する部材には共通す
る符号を付し、その説明は一部省略する。以下の説明で
は、図1〜図4に示す平面照明装置2と異なる部分につ
いて重点的に説明する。
基板21に形成される隔壁リブ24の高さを、図1〜図
4に示す実施形態よりも低くしている。その代わりに、
第1パネル10aの内面に形成される誘電体層14の内
面に、隔壁リブ24と略同じ位置に、隔壁リブ124を
形成し、これらの隔壁リブ24および124の組合せに
より、放電空間4の深さH1を350〜600μmに確
保している。なお、保護層15は、誘電体層14および
隔壁リブ124の内面を覆っている。
も、図1〜図4に示す平面照明装置2と同様な作用効果
を奏する。しかも本実施形態では、各パネル10aおよ
び20aの内側に隔壁リブ24および124を形成する
ために、放電空間4の深さH1が深くとも、各隔壁リブ
24および124の高さが、それほどに高くならず、そ
の製造が容易である。
述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範
囲内で種々に改変することができる。たとえば、本発明
では、平面照明装置の具体的な構造は、図1〜図5に示
す実施形態に限定されず、その他の構造であっても良
い。
き説明するが、本発明は、これら実施例に限定されな
い。
調べるために、図6に示すように、コプレーナー型の一
対の面放電型電極12aが放電ギャップW1で配置され
た第1基板11aと、溝104により形成された深さH
1の放電空間4を持つ第2基板21aとを、フリットガ
ラスにより張り合わせたプラズマ発光装置を実験的に試
作した。
は、高歪点ガラスで構成されたものを用いた。面放電型
電極12aとしては、アルミニウム蒸着膜を用いた。放
電空間4には、実質的に純度100%のXeガスを30
kPaで封入した。
電空間4の深さH1は、500μmであった。放電空間
4の溝幅は、446μmであった。面放電型電極12a
間に、250Vおよび32kHzの矩形波を印加した。
その結果、図7に示すように、プラズマ発光が観察され
た。
発光の強度を、測定装置(浜松ホトニクス社製1CCD
カメラ(C4078−01MOD+C6588))によ
り測定した結果を、図8に示す。図8において、横軸
は、面放電型電極12aから放電空間4の深さ方向に沿
った距離であり、縦軸は、プラズマ発光の強度を、測定
装置のスケールで表した値である。図8に示すように、
放電空間4の幅方向の中央位置において、発光強度のピ
ークは、面放電型電極から深さ方向に300〜350μ
mの位置に表れることが確認できた。
に設定した以外は、実施例1と同様にして、プラズマ発
光を行った。プラズマ発光の写真を図9に示し、発光強
度を図10に示す。図10に示すように、放電空間4の
幅方向の中央位置において、発光強度のピークは、面放
電型電極から深さ方向に300〜350μmの位置に表
れることが確認できた。
に設定した以外は、実施例1と同様にして、プラズマ発
光を行った。プラズマ発光の写真を図11に示し、発光
強度を図12に示す。図12に示すように、放電空間4
の幅方向の中央位置において、発光強度のピークは、面
放電型電極から深さ方向に300〜350μmの位置に
表れることが確認できた。
施例3と同様にして、プラズマ発光を行った。プラズマ
発光の写真を図13に示し、発光強度を図14および図
15に示す。なお、図15において、横軸は、図6にお
ける溝104の一方の側壁Cからの距離を示し、縦軸
は、図14と同様な発光強度である。図13および図1
5に示すように、プラズマ発光の強度が、溝の深さ方向
と垂直な幅方向に偏っていることが分かる。しかも、図
15に示すように、比較例1では、発光強度のピーク
が、溝深さ以外は同じ条件の実施例3の図12に比べ
て、低いことが確認された。
施例3と同様にして、プラズマ発光を行った。プラズマ
発光の写真を図16に示し、発光強度を図17および図
18に示す。なお、図18において、横軸は、図6にお
ける溝104の一方の側壁Cからの距離を示し、縦軸
は、図17と同様な発光強度である。図16および図1
8に示すように、プラズマ発光の強度が、溝の深さ方向
と垂直な幅方向に偏っていることが分かる。しかも、図
18に示すように、比較例2では、発光強度のピーク
が、溝深さ以外は同じ条件の実施例3の図12に比べ
て、低いことが確認された。
%)を用い、封入圧力を66.6kPaに設定し、印加
電圧を220Vとした以外は、実施例1と同様にして、
プラズマ発光を行った。プラズマ発光の写真を図19に
示し、発光強度を図20に示す。
型電極の電極ギャップから、深さ方向に約300〜35
0μm離れた空間に、最も高い強度のプラズマ発光領域
が表れることが確認できた。
の比較例1および2とを比較することで、次のことが確
認できた。すなわち、放電空間の深さH1を350μm
以上とすれば、面放電により生じたプラズマが深さ方向
に押さえ込まれることが無くなり、放電空間の幅方向へ
の発光部分の偏在もなくなることが確認できた。さら
に、本発明によれば、放電によって発生するプラズマの
ピーク強度が強くなり、照明光の明るさの向上が期待で
きることが確認できた。
比較することで、放電ガスの種類を変えても同じ傾向が
見られることが確認できた。また、Ne−Xe(4%)
よりも、Xe(100%)の方が、発光強度ピーク値が
高く、Xe(100%)の放電ガスを用いることで、さ
らに照明光の明るさの向上が期待できることが確認でき
た。
ば、放電によって発生するプラズマを最大限に有効利用
し、照明光の明るさの向上を図ることが可能な平面照明
装置を提供することができる。
置の要部概略分解斜視図である。
である。
図である。
の関係を示す平面図である。
装置の要部断面図である。
電型プラズマ発生装置の要部断面図である。
させた状態を示す写真である。
光強度を示すグラフである。
プラズマ発光させた状態を示す図7と同様な写真であ
る。
マ発光強度を示すグラフである。
せてプラズマ発光させた状態を示す図7と同様な写真で
ある。
ズマ発光強度を示すグラフである。
ラズマ発光させた状態を示す図11と同様な写真であ
る。
ズマ発光強度を示すグラフである。
に沿うプラズマ発光強度を示すグラフである。
ラズマ発光させた状態を示す図11と同様な写真であ
る。
ズマ発光強度を示すグラフである。
に沿うプラズマ発光強度を示すグラフである。
化させてプラズマ発光させた状態を示す図11と同様な
写真である。
ズマ発光強度を示すグラフである。
Claims (9)
- 【請求項1】 第1基板の内側に放電ギャップが形成さ
れるように配置される複数対の面放電型電極と、 前記面放電型電極を覆うように前記第1基板の内側に形
成される誘電体層と、 前記第1基板と第2基板との間に形成される密封された
放電空間とを有し、 前記第1基板から第2基板に向けての前記放電空間の深
さが、350μm以上である平面照明装置。 - 【請求項2】 前記放電空間の深さが350μm以上6
00μm以下である請求項1に記載の平面照明装置。 - 【請求項3】 前記第2基板の内側には、前記放電空間
を形成するための隔壁リブが形成してある請求項1また
は2に記載の平面照明装置。 - 【請求項4】 前記第2基板の内側には、蛍光体層が形
成してある請求項1〜3のいずれかに記載の平面照明装
置。 - 【請求項5】 前記各対の面放電型電極間の放電ギャッ
プが、50μm以下である請求項1〜4のいずれかに記
載の平面照明装置。 - 【請求項6】 前記放電空間には、実質的にキセノンが
100%の放電ガスが封入してある請求項5に記載の平
面照明装置。 - 【請求項7】 前記面放電型電極が、透明電極であり、
各面放電型電極には、バス電極が長手方向に沿って接続
されている請求項1〜6のいずれかに記載の平面照明装
置。 - 【請求項8】 前記面放電型電極およびバス電極を覆う
ように、前記第1基板の内側には、誘電体層が形成して
あり、前記誘電体層の内側に保護層が形成してある請求
項7に記載の平面照明装置。 - 【請求項9】 前記放電空間が、前記第2基板の内側に
形成された隔壁リブと、前記第1基板の内側に形成され
た隔壁リブとが突き合わされて形成されることを特徴と
する請求項1〜8のいずれかに記載の平面照明装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001344064A JP2003151503A (ja) | 2001-11-09 | 2001-11-09 | 平面照明装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001344064A JP2003151503A (ja) | 2001-11-09 | 2001-11-09 | 平面照明装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003151503A true JP2003151503A (ja) | 2003-05-23 |
Family
ID=19157641
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001344064A Abandoned JP2003151503A (ja) | 2001-11-09 | 2001-11-09 | 平面照明装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003151503A (ja) |
-
2001
- 2001-11-09 JP JP2001344064A patent/JP2003151503A/ja not_active Abandoned
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