JP2003149125A - 散乱光計測装置 - Google Patents

散乱光計測装置

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JP2003149125A
JP2003149125A JP2001350621A JP2001350621A JP2003149125A JP 2003149125 A JP2003149125 A JP 2003149125A JP 2001350621 A JP2001350621 A JP 2001350621A JP 2001350621 A JP2001350621 A JP 2001350621A JP 2003149125 A JP2003149125 A JP 2003149125A
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scattered
capillary
irradiation
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JP2001350621A
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English (en)
Inventor
Makoto Suzuki
鈴木  誠
Hisayoshi Kato
久喜 加藤
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Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微粒子により発生した散乱光のみを効率よく
検出し、極微量な微粒子に対しても高感度で検出できる
散乱光計測装置を提供する。 【解決手段】 光源装置2から発せられた照射光Lが、
被測定物M内の微粒子Pにより散乱されて発生する散乱
光Sを受光して計測する装置である。光源装置2から発
せられた照射光Lを導光するための投光ケーブル4の先
端には、キャピラリプレートを内蔵した投光ユニット5
が取り付けられ、一方、散乱光Sを受光する受光ユニッ
ト8にもキャピラリプレートが内蔵される。これらのキ
ャピラリプレートは、平行に配列した複数の微細孔が形
成されてなり、かつ光吸収性を有する材料から構成さ
れ、キャピラリプレートを通過した散乱光Sは光検出ユ
ニット3の光電子増倍管で検出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばパーティク
ルカウンタや濁度計に用いられる散乱光計測装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、このような分野に属する技術とし
ては、例えば特開平7−294429号公報に開示され
たものが知られている。上記公報には、照射された光が
被測定物(その内部に含まれる微粒子)によって散乱さ
れることによって発生した散乱光を、レンズにより集光
させて計測する濁度計が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載のものは、レンズによって散乱光を集光するた
め、測定しようとする散乱光以外の光に対し、レンズ表
面で散乱、反射等が起こってしまい散乱光の検出感度を
低下させてしまう。とりわけ、透明度が高い被測定物内
の極微量の微粒子を検出する場合では、レンズによる反
射、散乱がノイズとなり正確な検出ができない。
【0004】本発明の目的は、微粒子により発生した散
乱光のみを効率よく検出し、極微量な微粒子に対しても
高感度で検出できる散乱光計測装置を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の散乱光計測装置
は、光源から発せられた照射光を被測定物に対して所定
の照射方向から照射する光照射手段と、照射光が被測定
物内の微粒子により散乱されて発生する散乱光のうち、
照射方向と交叉する所定の受光方向に散乱された散乱光
を選択的に受光する受光手段と、受光手段において受光
された散乱光の強度を検出する光検出手段とを備え、受
光手段は、受光方向と平行に配列された複数の微細孔が
形成されて成るキャピラリプレートを有し、当該キャピ
ラリプレートの少なくとも複数の微細孔の内壁は散乱光
を吸収する材料を含み、光検出手段は、散乱光を電気信
号に変換して出力する光電子増倍管を有していることを
特徴とするものである。
【0006】本発明の散乱光計測装置によれば、受光手
段は、散乱光の受光方向と平行に微細孔が配列されたキ
ャピラリプレートを有しているため、上記の受光方向と
異なる方向から微細孔に入射した光は、微細孔の内壁に
衝突(入射)される。ここで、キャピラリプレートの少
なくとも複数の微細孔の内壁は散乱光を吸収する材料を
含むため、上記の受光方向と異なる方向からの入射光は
微細孔の内壁で吸収される。したがって、被測定物内の
微粒子によって散乱された散乱光のうち、照射光の照射
方向と交叉する特定方向(所定の受光方向)に散乱した
光のみを、選択的に受光して光検出手段で検出できる。
ここで、キャピラリプレートの微細孔に所定の受光方向
から入射した散乱光のみを検出対象としている(他の方
向への散乱光はカットしている)ため、発生した全散乱
光に対する検出光量は相対的に減少することとなるが、
本発明では光検出手段として高感度の光センサである光
電子増倍管を用いているので、極微量な微粒子が発する
光量が低い微弱光であっても充分な感度で検出できる。
【0007】好ましくは、受光手段は、キャピラリプレ
ートを通過した散乱光を光電子増倍管に導光するバンド
ルファイバを更に有し、キャピラリプレートの光出射面
とバンドルファイバの光入射面が所定の間隔をあけて配
置されている。これにより、キャピラリプレートの微細
孔のピッチとバンドルファイバのピッチが近い場合に発
生するモアレを防止できる。
【0008】また好ましくは、受光手段は、キャピラリ
プレートを内側に保持する円筒形状のキャピラリケース
部と、バンドルファイバの光入射面側の端部を内側に保
持し、キャピラリケース部と雌雄嵌合される円筒形状の
ファイバ口金部と、キャピラリケース部とファイバ口金
部が雌雄嵌合される際に、キャピラリプレートの光出射
面とバンドルファイバの光入射面が所定の間隔をあけた
状態で、キャピラリケース部とファイバ口金部を固定す
るストッパ機構とを更に有する。これにより、キャピラ
リケース部とファイバ口金部の位置ずれ等を防止し、キ
ャピラリプレートとバンドルファイバとを常に一定の位
置関係で固定できる。
【0009】更に好ましくは、光照射手段は、照射光を
被測定物に対して照射する光出射端部側に、照射方向と
平行に配列された複数の微細孔が形成されて成るキャピ
ラリプレートを更に有し、当該キャピラリプレートの少
なくとも複数の微細孔の内壁は照射光を吸収する材料を
含んでいる。こうすることで、被測定物に平行光(所定
の照射方向の光)のみが照射されるため、測定する場所
以外から受光手段に入射する光を少なくすることができ
る。また、キャピラリプレートの面積を変化させること
により、被測定物による散乱光の発生範囲を変化させる
ことが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明に係る散乱光計測装置
の好適な実施形態について図面を参照して説明する。な
お、実施形態の説明において、同一符号は同一要素を示
している。
【0011】図1は、実施形態の散乱光計測装置を用い
て、被測定物M中に含まれる微粒子Pからの散乱光を計
測する様子を示す斜視図である。図示の通り、被測定物
Mは透明材料からなる直方体容器に入れられた液体であ
り、その内部に散乱光Sを生じさせる微粒子Pが含まれ
ている。なお、図1では説明を容易にするため、微粒子
Pを実際よりも巨大化させて描いてある。
【0012】本実施形態の散乱光計測装置1は、光源と
して例えばハロゲンランプを内蔵する光源装置2と、光
電子増倍管(図示せず)を内蔵する光検出ユニット3と
を有し、光源装置2の光出力端部には導光用の投光ケー
ブル4の基端部が接続されている。投光ケーブル4は同
軸にファイバ束(図2参照)を内蔵しており、その先端
部には照射光Lを平行光として被測定物Mに出射するた
めの投光ユニット5が設けられている。そして、これら
投光ケーブル4と投光ユニット5により、光源装置2か
ら発せられた照射光Lを被測定物Mに対して所定の照射
方向(図1では左から右への方向)から照射する光照射
手段が構成されている。
【0013】ここで、投光ユニット5からの投射光を被
測定物Mに向う方向(所定の照射方向)にコリメートす
るため、投光ユニット5の内部(特に光出射端部側)に
は図示しないキャピラリプレートが備えられている。こ
のキャピラリプレートは、投光ケーブル4の先端部側の
軸方向、すなわち前述の照射方向と直交する平板形状を
成しており、このプレートが有する多数の微細孔は前述
の照射方向と平行に配列されるよう形成されている。そ
して、このキャピラリプレートは照射光Lを吸収する材
料が添加された硝子等の材料で成型され、あるいはキャ
ピラリプレート自体は透明硝子で成型されて、これが有
する微細孔の内壁のみが照射光Lを吸収する材料を含ん
で構成されている。
【0014】光検出ユニット3の光入力窓には、バンド
ルファイバ(図2参照)を同軸に内蔵する受光ケーブル
6の基端部が接続されており、受光ケーブル6の先端部
には受光ユニット8が設けられている。この受光ユニッ
ト8は被測定物Mからの散乱光Sを受光するが、その受
光方向は前述した照射光Lの照射方向と交叉する一定方
向(図1では概ね90度交叉する方向)に限られる。
【0015】受光ユニット8で受光された被測定物Mか
らの散乱光Sは、受光ケーブル6を導光されて光検出ユ
ニット3に内蔵された光電子増倍管に入射され、光量に
対応したレベルの電気信号に変換される。光電子増倍管
は真空管タイプの光センサであり、入射光を光電子に変
換して真空中に放出するカソード(光電面)と、この放
出電子を二次電子増倍する多段のダイノードと、増倍さ
れた電子を受容するアノードを有する。光電子増倍管は
光検出感度が極めて高く、微弱光の検出に適している。
また、被測定物M内の微粒子Pにより異なったピーク波
長を検出できるようにするため、光電子増倍管の受光面
板には図示しない分光フィルタが貼り付けられており、
分光される波長毎の光量を個々に信号出力できるよう独
立した複数のアノードを備えるマルチアノード型の光電
子増倍管を用いている。なお、分光フィルタの代わりに
グレーティングやプリズムなどの分光手段を用いて分光
しても良い。また、分光しない場合は分光手段を用いず
にシングルアノード型の光電子増倍管を用いても良い。
【0016】上記のような散乱光計測装置1において、
光源装置2から発せられた照射光Lは、投光ケーブル4
を介して投光ユニット5より出射され、被測定物Mに照
射される。被測定物Mに照射された照射光Lは、被測定
物M内の微粒子Pによって散乱され、四方八方のあらゆ
る方向に散乱光Sが発せられる。これらの散乱光Sのう
ち、照射光Lの投射軸に対して直交する軸方向に発せら
れた散乱光Sのみが、受光ユニット8によって受光され
た後、受光ケーブル6によって光検出ユニット3に導光
される。
【0017】ここで、被測定物M内の微粒子Pによって
散乱されて受光ユニット8に入射する散乱光Sには、受
光ユニット8の受光方向に沿う方向の光以外に、受光方
向とは僅かに交叉する方向の光も入射する。ところが、
この「受光方向とは僅かに交叉する方向の光」には、微
粒子Pからの散乱光S以外の光成分(被測定物Mを収容
する容器からの反射光など)が比較的多く含まれてお
り、これが散乱光検出におけるノイズ成分となる。本実
施形態の特徴は、このノイズ成分を除去する構成を受光
ユニット8の内部に採用した点にあり、この構成を図2
〜4を参照して説明する。
【0018】図2〜4は本実施形態の散乱光計測装置1
に適用される受光ユニット8をそれぞれ示し、図2は受
光ユニット8として組立てた状態の断面図、図3は受光
ユニット8を各パーツに分解した状態の図(但し、同図
(a)は側面構成、同図(b)は断面構成を示す図)、
図4は受光ユニット8をキャピラリケース部80とファ
イバ口金部89に分離した状態の斜視図(但し、同図
(a)はキャピラリケース部80を光検出ユニット3側
から見た図、同図(b)はファイバ口金部89を受光側
から見た図)である。
【0019】受光ユニット8は組立てられた状態(図2
参照)では有底の円筒形状を成し、内部には受光ケーブ
ル6に同軸に内蔵されたバンドルファイバ61の先端部
を同軸に収容している。そして、散乱光Sの入射方向に
沿って、キャピラリケース部80とファイバ口金部89
が順に接続されている。
【0020】キャピラリケース部80は、図3に示すよ
うに光検出ユニット3側(後方側)の内面から雌ネジを
刻設した雌型ケース部82と、この雌型ケース部82の
光検出ユニット3側に位置すると共に、被測定物M側
(前方側)に雄ネジを刻設した雄型ケース部83とを有
し、これらを螺合して図2のように一体に構成されてい
る。ここで、雌型ケース部82は入射する散乱光Sの光
軸を中心軸とする円筒形状を有し、散乱光Sが入射され
る窓穴84が前方側の中心に形成されている。雄型ケー
ス部83は、同様に光軸を中心軸とする円筒形状を有
し、前方側は雌型ケース部82内に挿入され得るように
細径にされて突出し、この突出部85の外面に雄ネジが
刻設されている(図3(a)参照)。
【0021】雌型ケース部82と雄型ケース部83との
間には、雌型ケース部82の受光側の内面に窓穴84を
塞ぐようにキャピラリプレート86が備えられている。
このキャピラリプレート86は厚さが1mm程度の円盤
形状を成し、互いに平行に配列した多数の微細孔(内径
は数μm程度)を有しており、光吸収性を有する硝子材
料から成型されている。このため、窓穴84から入射し
た散乱光Sが通過するのは、キャピラリプレート86が
有する多数の微細孔の貫通方向と同一方向(平行方向)
に入射する光に限られる。なお、キャピラリプレート自
体は透明硝子で成型し、これが有する微細孔の内壁のみ
に照射光を吸収する材料を含んで構成しても良い。
【0022】受光ケーブル6が有するバンドルファイバ
61の先端部にはファイバ口金部89が固定されてお
り、ファイバ口金部89の後端面はバンドルファイバ6
1を同軸に内包するフレキシブルチューブ62の端面が
接続されている。ファイバ口金部89は円筒形状を有
し、前方側に向って細径化された突出部89aは雄型ケ
ース部83の貫通孔内に挿入されている。そして、突出
部89aの外周面には光軸に対して垂直な方向に一周す
る断面が円弧状であるネジ止め用溝89bが形成されて
いる。この突出部89aは、雄型ケース部83内に挿入
された後、ネジ止め用溝89bにおいてネジ89cによ
りネジ止めされ、雄型ケース部83に固定される。
【0023】このとき、突出部89aの先端部は、雌型
ケース部82内のキャピラリプレート86に当接しない
ように所定の間隔を空けて配置される。この間隔は、例
えば、キャピラリケース部80とファイバ口金部89と
が嵌め合わさるときに機能するストッパーを設ける等し
て空けられるが、このストッパ機能はネジ止め用溝89
bとネジ89cの嵌まり合い、あるいは雄型ケース部8
3の後方側の端面とファイバ口金部89の前方側端面と
の当接機構により実現される。尚、間隔の大きさは、例
えば、0.5mm程度である。これにより、バンドルフ
ァイバ61に入射する光が、空間的に拡散されるため、
キャピラリプレート86の微細孔の配列されているピッ
チと、バンドルファイバ61が有する光ファイバの配列
ピッチが近い場合であっても、モアレの発生を防止でき
る。
【0024】雄型ケース部83の後方側の端面には光軸
に対して対称配置された回転防止用凹部88aが形成さ
れている。一方、ファイバ口金部89の突出部89aの
基端部の裾面には、光軸に対して対称配置された回転防
止用凸部88bが設けられている。この回転防止用凸部
88bは、上記回転防止用凹部88aに対応して嵌合さ
れるようになっており、キャピラリケース部80と、フ
ァイバ口金部89との接合の際に嵌め合わされる。これ
により、キャピラリケース部80及びファイバ口金部8
9の回転を防ぐことができる。従って、キャピラリプレ
ート86とバンドルファイバ61とを常に回転方向にお
いて一定の位置関係で固定することができる。
【0025】以上のように本実施形態によれば、光照射
ユニット5にキャピラリプレートを備えたため、被測定
物Mに平行光のみを照射することができ、測定しようと
する場所以外からの反射を少なくすることができる。ま
た、キャピラリプレートの面積を変化させることによ
り、被測定物による散乱光の発生範囲を変化させること
が可能となる。更に、受光ユニット8にもキャピラリプ
レート86を備えたため、特定方向に散乱した光のみを
検出することができ、被測定物Mに内在する微粒子Pに
よって散乱された散乱光のみを効率よく検出することが
可能となる。
【0026】一般に散乱光の計測において、例えば測定
用(投射用)のレーザービームを細く絞り、被測定物に
対してピンポイントで光照射すれば、検出光に含まれる
ノイズ成分を減少させ得る。本発明の範囲には、このよ
うなピンポイント光照射も含まれるが、この態様では被
測定物の狭い範囲しか計測対象にできない、という一定
の欠点がある。これに対し、実施形態の手法では、受光
する散乱光の選択にキャピラリプレートを用いる一方、
照射光のコリメートにもキャピラリプレートを用いてい
るため、被測定物の内部に含まれる微粒子が偏在してい
る場合や、微粒子の存在する範囲が広い場合、あるいは
被測定物の内部に極微量の微粒子しか含まれていない場
合でも、好適な測定が可能となる。
【0027】更に、受光ユニット8で受光した散乱光S
を光検出ユニット3に導光させるものとしてバンドルフ
ァイバ61を用い、光検出手段3に光電子増倍管を用い
たことで、極微量な微粒子が発する光量が低い微弱光で
あっても高感度で検出することができる。すなわち、受
光ユニット8が内蔵するキャピラリプレート86の微細
孔に対し、所定の受光方向から入射した散乱光のみを検
出対象としている(他の方向への散乱光はカットしてい
る)ため、被測定物Mから発生した全散乱光に対する検
出光量は相対的には非常に減少することとなる。しか
し、本実施形態では光検出手段として高感度の光センサ
である光電子増倍管を用いているので、極微量な微粒子
が発する光量が低い微弱光であっても、充分な感度で検
出することができる。
【0028】次に、実施例を参照して本発明の散乱光計
測装置をより具体的に説明する。
【0029】
【実施例1】本実施例では、上記実施形態による散乱光
計測装置を用いて、2種類の石英ロッドのサンプルA,
1内における微小不純物の計測を行った。図5は、サ
ンプルB1を基準とした各波長におけるサンプルAと、
サンプルB1における別の計測場所B2との波長の比を示
す図である。尚、サンプルAについては、1回目と2回
目において出射側のファイバに対する検出側のファイバ
の角度を変えて計測を行った。同図に示すように、サン
プルB1とサンプルB2との比は、ほぼ1となっており、
同等の散乱率であることが確認できる。それに対し、サ
ンプルAは、サンプルB1に対して約3〜8倍の散乱光
の波長差が認められた。
【0030】本実施例によれば、上記実施形態による散
乱光計測装置は、出射側のファイバに対して検出側のフ
ァイバの角度を変えて計測してもスペクトル情報は変化
しないため、自由な検出角度で計測することが可能であ
る。
【0031】
【実施例2】本実施例では、上記実施形態の散乱光計測
装置を用いて、飲料水中に含まれるバクテリア(微粒
子)による散乱光を、バクテリアの個数を変化させて検
出した。図6は、飲料水1cc中に10個、100個、
1000個、1万個、10万個のバクテリアが各々含ま
れたサンプルB〜Fと、基準となる蒸留水Aとの散乱ス
ペクトルを対数表示した図である。同図に示すように、
最小個数である10個/ccのサンプルBの散乱スペク
トルにおいても、基準となる蒸留水Aの散乱スペクトル
とに違いが見られた。また、1000個/cc以上のサ
ンプルD〜Fにおいては、散乱スペクトルがバクテリア
の個数にほぼ比例した結果となった。
【0032】本実施例によれば、上記実施形態による散
乱光計測装置は、極微量な微粒子でも高感度で検出する
ことができ、また、スペクトル情報を取り込むことによ
り、複数の微粒子の同時判定を行うことも可能である。
【0033】本発明は上記の実施形態に限定されるもの
ではない。例えば、照射光を射出する投光ユニットがキ
ャピラリプレートを備えることは必須ではなく、レンズ
を用いて照射光を平行光にコリメートすることも可能で
ある。また、上記実施形態において、キャピラリケース
部80に回転防止用の凹部88aではなく「凸部」を設
け、ファイバ口金部89に回転防止用の凸部88bでは
なく「凹部」を設け、これらを嵌合させる構成としても
よい。更に、回転防止用の凹部や凸部の形状は、円柱や
球面等の形状であってもよい。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、受光手段の受光側にキ
ャピラリプレートを備え、受光した散乱光を光検出手段
に導光し、光検出手段には光電子増倍管を用いるように
したので、微粒子により発生した散乱光のみを効率よく
検出し、極微量な微粒子に対しても高感度で検出でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の散乱光計測装置を用いて、散乱光を
計測する様子を示す斜視図である。
【図2】図1に示す散乱光計測装置に適用される受光ユ
ニットと、受光ケーブルの先端部近傍の断面図である。
【図3】図2に示す受光ユニットと受光ケーブルを各パ
ーツに分解した状態を示しており、(a)は側面図、
(b)は断面図である。
【図4】図2〜3に示す受光ユニットを、キャピラリケ
ース部とファイバ口金部とに分離した状態の斜視図であ
る。
【図5】石英ロッドによる散乱光の波長の比を示す図で
ある。
【図6】飲料水中のバクテリアによる散乱スペクトルを
対数表示した図である。
【符号の説明】 1…散乱光測定装置、2…光源装置、3…光検出ユニッ
ト(光検出手段)、4…投光ケーブル、5…投光ユニッ
ト(光照射手段)、6…受光ケーブル、8…受光ユニッ
ト(受光手段)、61…バンドルファイバ、80…キャ
ピラリケース部、84…窓穴、85…突出部、86…キ
ャピラリプレート、89…ファイバ口金部、L…照射
光、M…被測定物、P…微粒子、S…散乱光。
フロントページの続き Fターム(参考) 2G059 BB04 CC16 DD12 EE02 GG10 HH02 JJ02 JJ05 JJ06 JJ11 JJ17 KK02 NN06 4B029 AA07 BB01 CC01 FA10 FA11 FA15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源から発せられた照射光を被測定物に
    対して所定の照射方向から照射する光照射手段と、 前記照射光が前記被測定物内の微粒子により散乱されて
    発生する散乱光のうち、前記照射方向と交叉する所定の
    受光方向に散乱された散乱光を選択的に受光する受光手
    段と、 前記受光手段において受光された前記散乱光の強度を検
    出する光検出手段と、 を備え、 前記受光手段は、前記受光方向と平行に配列された複数
    の微細孔が形成されて成るキャピラリプレートを有し、
    当該キャピラリプレートの少なくとも前記複数の微細孔
    の内壁は前記散乱光を吸収する材料を含み、 前記光検出手段は、前記散乱光を電気信号に変換して出
    力する光電子増倍管を有している、 ことを特徴とする散乱光計測装置。
  2. 【請求項2】 前記受光手段は、 前記キャピラリプレートを通過した前記散乱光を前記光
    電子増倍管に導光するバンドルファイバを更に有し、前
    記キャピラリプレートの光出射面と前記バンドルファイ
    バの光入射面が所定の間隔をあけて配置されていること
    を特徴とする請求項1記載の散乱光計測装置。
  3. 【請求項3】 前記受光手段は、 前記キャピラリプレートを内側に保持する円筒形状のキ
    ャピラリケース部と、 前記バンドルファイバの光入射面側の端部を内側に保持
    し、前記キャピラリケース部と雌雄嵌合される円筒形状
    のファイバ口金部と、 前記キャピラリケース部と前記ファイバ口金部が雌雄嵌
    合される際に、前記キャピラリプレートの光出射面と前
    記バンドルファイバの光入射面が所定の間隔をあけた状
    態で、前記キャピラリケース部と前記ファイバ口金部を
    固定するストッパ機構とを更に有することを特徴とする
    請求項2記載の散乱光計測装置。
  4. 【請求項4】 前記光照射手段は、 前記照射光を被測定物に対して照射する光出射端部側
    に、前記照射方向と平行に配列された複数の微細孔が形
    成されて成るキャピラリプレートを更に有し、当該キャ
    ピラリプレートの少なくとも前記複数の微細孔の内壁は
    前記照射光を吸収する材料を含んでいることを特徴とす
    る請求項1〜3記載のいずれか一項記載の散乱光計測装
    置。
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