JP2003147913A - 屋根構造体及びその製造方法 - Google Patents

屋根構造体及びその製造方法

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JP2003147913A
JP2003147913A JP2002257032A JP2002257032A JP2003147913A JP 2003147913 A JP2003147913 A JP 2003147913A JP 2002257032 A JP2002257032 A JP 2002257032A JP 2002257032 A JP2002257032 A JP 2002257032A JP 2003147913 A JP2003147913 A JP 2003147913A
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roof
modified silicone
roof tile
roof structure
weight
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JP2002257032A
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Inventor
Yukihiko Murayama
之彦 村山
Yasushi Yamauchi
康司 山内
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 剥離、亀裂及び構造部材のズレが発生せず、
耐熱性、耐水性に優れた屋根構造体及びその製造方法を
提供する。 【解決手段】 複数の瓦と瓦下地材とからなり、前記複
数の瓦同士の間、及び/又は、前記瓦と前記瓦下地材と
の間を、変成シリコーン系接着剤を用いて接着してなる
屋根構造体であって、前記変成シリコーン系接着剤が、
硬化時のJISK 6301に準拠する引張試験におけ
る切断時の伸びが100%以上であり、かつ、永久伸び
が50%以下であるものであり、前記複数の瓦等が、ビ
ード塗布量が0.1〜10kg/m2 であるビード状に
塗布された前記変成シリコーン系接着剤により接着され
てなる屋根構造体、及び、前記変成シリコーン系接着剤
を用いて、複数の瓦等を、ビード塗布量が0.1〜10
kg/m2 であるビード状に塗布した前記変成シリコー
ン系接着剤により接着する屋根構造体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性及び耐水性
に優れた屋根構造体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】屋根構造体は、住宅の屋根部分を構成す
るものであって、永年の風、雨、雪、霜等の気候変化や
落下物等から住宅を守り、住宅の耐久性を向上させる機
能を有するものである。和風住宅における屋根構造体
は、通常、複数の瓦を並べて構成された外側と、当該外
側を内側に接続させる瓦下地材とからなり、これらの複
数の瓦同士の間や、瓦と瓦下地材との間は、クギ、ビス
等の機械的方法により接合したり、又は、エポキシ樹脂
若しくは酢酸ビニル樹脂等の硬い樹脂で接着することが
行われている。
【0003】しかしながら、従来の機械的な接合又は硬
い接着剤を用いて屋根構造体を構成した場合、屋根構造
体を構成する各構成部材の線膨張率の違いによる応力の
発生及び応力集中が起こり、永い間の使用により、瓦及
び硬化後の接着剤に亀裂、破壊が発生し、場合によって
は落下が起こる等の問題があった。
【0004】特開昭62−215653号公報には、分
子中に少なくとも1個の官能性珪素基を有するポリエー
テル化合物、及び、特定の有機錫化合物を含有する硬化
性組成物が開示されているが、この硬化性組成物を接着
剤として用いた屋根構造体は、亀裂、破壊を防止するに
は不充分であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、剥離、亀裂及び構造部材のズレが発生せず、耐熱
性、耐水性に優れた屋根構造体及びその製造方法を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の瓦と瓦
下地材とからなり、上記複数の瓦同士の間、及び/又
は、上記瓦と上記瓦下地材との間を、変成シリコーン系
接着剤を用いて接着してなる屋根構造体であって、上記
接着剤は、硬化時のJIS K 6301に準拠する引
張試験における切断時の伸びが100%以上であり、か
つ、永久伸びが50%以下であるものであり、上記複数
の瓦同士の間、及び/又は、上記瓦と上記瓦下地材との
間が、ビード塗布量が0.1〜10kg/m2 であるビ
ード状に塗布された上記変成シリコーン系接着剤により
接着されてなることを特徴とするものである。以下本発
明を更に詳細に説明する。
【0007】本発明の屋根構造体は、複数の瓦と瓦下地
材とからなり、上記複数の瓦同士の間、及び/又は、上
記瓦と上記瓦下地材との間を、変成シリコーン系接着剤
を用いて接着してなる。本発明で用いられる瓦として
は、例えば、和型セメント瓦、厚型スレート、石綿スレ
ート、アスファルトシングル、金属瓦、カラーベスト
(クボタ社製)、フルベストリード(松下電工社製)等
が挙げられる。本発明で用いられる瓦下地材としては、
例えば、合板、木根太、石膏ボード、スレート板、コン
クリート等が挙げられる。
【0008】本発明で用いられる変成シリコーン系接着
剤は、変成シリコーンポリマーに各種添加剤を加えたも
のである。上記変成シリコーンポリマーとしては、例え
ば、主鎖がポリオキシアルキレンであり、末端に架橋可
能な加水分解性シリル基を有するもの等が挙げられる。
【0009】上記変成シリコーンポリマーとしては、例
えば、末端にアリル基を有するポリオキシアルキレン
を、VIII族遷移金属の存在下で、下記一般式
【0010】
【化1】
【0011】(式中、R1 、R2 、R3 は、同一又は異
なって、1価炭化水素基、ハロゲン化1価炭化水素基、
ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、又は、
ケトキシメート基を表す。)で表される水素化ケイ素化
合物と反応させることにより得られるもの等が挙げられ
る。
【0012】上記変成シリコーンポリマーの主鎖である
ポリオキシアルキレンとしては、例えば、ポリオキシエ
チレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン等
が挙げられる。上記架橋可能な加水分解性シリル基とし
ては、メトキシシリル基が好ましい。
【0013】上記変成シリコーンポリマーの数平均分子
量は、4000〜30000が好ましい。4000未満
であると、硬化時の弾性が不足し、30000を超える
と、作業性に劣る。より好ましくは6000〜3000
0であり、さらに好ましくは10000〜30000で
ある。上記変成シリコーンポリマーの分子量分布(Mw
/Mn)は、1.6以下が好ましい。
【0014】上記変成シリコーンポリマーとしては、例
えば、鐘淵化学工業社製、MSポリマーS−203、M
SポリマーS−303、MSポリマーS−903、サイ
リルポリマーSAT−200、サイリルポリマーMA4
30、サイリルポリマーMAX447;旭硝子社製、エ
クセスターESS−3620、エクセスターESS−3
430、エクセスターESS−2420、エクセスター
ESS−2410等が挙げられる。これらは1種類でも
よいし、何種類かを混ぜて使用してもよい。
【0015】上記変成シリコーン系接着剤には、上記変
成シリコーンポリマーの他に、1分子中にアミノ基及び
アルコキシシリル基を有する化合物、シラノール縮合触
媒、脱水剤、充填剤、可塑剤、タレ防止剤等の各種の添
加剤が添加されている。
【0016】上記1分子中にアミノ基及びアルコキシシ
リル基を有する化合物は、接着付与剤として働くが、上
記の化合物としては、例えば、3−アミノプロピルトリ
メトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−
(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチ
ル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N,
N′−ビス−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]
エチレンジアミン、N,N′−ビス−[3−(トリエト
キシシリル)プロピル]エチレンジアミン、N,N′−
ビス−[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]エ
チレンジアミン、N,N′−ビス−[3−(トリメトキ
シシリル)プロピル]ヘキサメチレンジアミン、N,
N′−ビス−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]
ヘキサメチレンジアミン、N,N′−ビス−[3−(メ
チルジメトキシシリル)プロピル]ヘキサメチレンジア
ミン、N,N−ビス−[3−(トリメトキシシリル)プ
ロピル]エチレンジアミン、N,N−ビス−[3−(メ
チルジメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン、
N,N−ビス−[3−(トリエトキシシリル)プロピ
ル]エチレンジアミン、N,N−ビス−[3−(トリメ
トキシシリル)プロピル]ヘキサメチレンジアミン、
N,N−ビス−[3−(メチルジメトキシシリル)プロ
ピル]ヘキサメチレンジアミン、N,N−ビス−[3−
(トリエトキシシリル)プロピル]ヘキサメチレンジア
ミン、N,N−ビス−[3−(トリメトキシシリル)プ
ロピル]アミン、N,N−ビス−[3−(トリエトキシ
シリル)プロピル]アミン、N,N−ビス−[3−(メ
チルジメトキシシリル)プロピル]アミン等が挙げられ
る。これらは単独で又は2種以上を併用して使用するこ
とができる。
【0017】上記シラノール縮合触媒としては、例え
ば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイド、
ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫フタレート、ビス
(ジブチル錫ラウリン酸)オキサイド、ジブチル錫ビス
アセチルアセトナート、ジブチル錫ビス(モノエステル
マレート)、オクチル酸錫、ジブチル錫オクトエート、
ジオクチル錫オキサイド等の錫化合物;テトラ−n−ブ
トキシチタネート、テトライソプロポキシチタネート等
のチタネート系化合物;ジブチルアミン−2−エチルヘ
キソエート等のアミン塩;その他の酸性触媒、その他の
塩基性触媒等が挙げられる。これらは単独で又は2種以
上を併用して使用することができる。
【0018】上記脱水剤としては、例えば、ビニルトリ
メトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、テトラエ
トキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリ
エトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキ
シシラン、フェニルトリメチルシラン、ジフェニルジメ
トキシシラン等のシラン化合物類;オルトギ酸メチル、
オルトギ酸エチル、オルト酢酸メチル、オルト酢酸エチ
ル等の加水分解性エステル化合物類等が挙げられる。こ
れらは単独で又は2種以上を併用して使用することがで
きる。
【0019】上記充填剤としては、例えば、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、含水ケイ酸、無水ケイ酸、ケ
イ酸カルシウム、シリカ、二酸化チタン、クレー、タル
ク、カーボンブラック、ガラスバルーン等が挙げられ
る。これらは単独で又は2種以上を併用して使用するこ
とができる。
【0020】上記可塑剤としては、例えば、リン酸トリ
ブチル、リン酸トリクレジル等のリン酸エステル類;フ
タル酸ジオクチル等のフタル酸エステル類;グリセリン
モノオレイン酸エステル等の脂肪酸一塩基酸エステル
類;アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジオクチル等の脂
肪酸二塩基酸エステル類;ポリプロピレングリコール類
等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を併用し
て使用することができる。
【0021】上記タレ防止剤としては、例えば、水添ひ
まし油、脂肪酸ビスアマイド、ヒュームドシリカ等が挙
げられる。上記変成シリコーン系接着剤には、更に必要
に応じて、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔
料、溶剤、香料等を添加することができる。上記変成シ
リコーン系接着剤には、より強力な耐久接着性を発現さ
せるために、エポキシ樹脂を添加することもできる。
【0022】上記変成シリコーン系接着剤として、特
に、好ましいものは、(A)主鎖がポリオキシプロピレ
ンであり、末端に架橋可能な加水分解性シリル基を有
し、数平均分子量が6000〜30000の変成シリコ
ーンポリマー100重量部、(B)1分子中にアミノ基
及びアルコキシシリル基を有する化合物0.2〜20重
量部、及び(C)シラノール縮合触媒0.1〜10重量
部を含有する室温硬化性組成物である。
【0023】本発明で用いられる変成シリコーン系接着
剤の粘度は、ブルックフィールド粘度計で10回転時に
10万〜60万cP(23℃)が好ましい。10万cP
未満であると、施工時に瓦がズレてしまい、60万cP
を超えると、カートリッジからの押し出し性に問題が起
こる。
【0024】上記変成シリコーン系接着剤のチキソ性
は、ブルックフィールド粘度計での1回転時と10回転
時との粘度の比で表され、(1回転での粘度)/(10
回転での粘度)が3以上であることが好ましい。3未満
であると、施工時に瓦がズレたり、充分な接着面積が確
保できなくなる等の問題が生じる。
【0025】本発明において、上記瓦又は上記瓦下地材
の亀裂、破壊を防止するために、上記変成シリコーン系
接着剤は硬化時にゴム弾性体となることが必要である。
上記変成シリコーン系接着剤は、硬化時のJIS K
6301に準拠する引張試験における切断時の伸びが1
00%以上であり、かつ、永久伸びが50%以下であ
る。伸びが100%未満であると、又は、永久伸びが5
0%を超えると、寒暖等により構成部材に変形が起こっ
たときに亀裂、剥離、被着体のズレ等が発生する。
【0026】本発明2(請求項3記載の発明)は、複数
の瓦と瓦下地材とからなる屋根構造体を製造するにあた
り、上記複数の瓦同士の間、及び/又は、上記瓦と上記
瓦下地材との間を、変成シリコーン系接着剤を用いて接
着することによる屋根構造体の製造方法であって、上記
変成シリコーン系接着剤が、硬化時のJIS K 63
01に準拠する引張試験における切断時の伸びが100
%以上であり、かつ、永久伸びが50%以下であるもの
であり、上記複数の瓦同士の間、及び/又は、上記瓦と
上記瓦下地材との間を、ビード塗布量が0.1〜10k
g/m2 であるビード状に塗布した上記変成シリコーン
系接着剤により接着する屋根構造体の製造方法である。
【0027】本発明2の屋根構造体の製造方法にあた
り、上記変成シリコーン系接着剤として、特に、好まし
いものは、(A)主鎖がポリオキシプロピレンであり、
末端に架橋可能な加水分解性シリル基を有し、数平均分
子量が6000〜30000の変成シリコーンポリマー
100重量部、(B)1分子中にアミノ基及びアルコキ
シシリル基を有する化合物0.2〜20重量部、及び
(C)シラノール縮合触媒0.1〜10重量部を含有す
る室温硬化性組成物である。
【0028】上記屋根構造体の製造にあたり、上記複数
の瓦同士の間、及び/又は、上記瓦と上記瓦下地材との
間を、変成シリコーン系接着剤を用いて接着する際の施
工方法としては、変成シリコーン系接着剤をカートリッ
ジ、フィルム等の包装容器に入れ、ビード塗布する方法
などがある。これらの場合の最適塗布量は0.1〜10
kg/m2 である。
【0029】本発明の屋根構造体は、硬化時にゴム弾性
を有する変成シリコーン系接着剤を用いることにより、
線膨張率差による応力発生及び集中を防ぐことができ、
また、良好な接着性を有すると共に、耐熱性、耐水性等
の耐久性にも優れている。
【0030】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0031】実施例1 変成シリコーンポリマーA(旭硝子社製、エクセスター
ESS−3620、数平均分子量20000)100重
量部、硬化触媒としてジブチル錫ジラウレート2重量
部、可塑剤としてジオクチルフタレート(積水化学工業
社製)40重量部、充填剤としてコロイダル炭酸カルシ
ウム(白石工業社製、CCR)130重量部、脱水剤と
してビニルトリメトキシシラン(東芝シリコーン社製、
TSL−8310)4重量部、及び、接着付与剤として
N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン(東芝シリコーン社製、TSL−83
45)2重量部を配合し、プラネタリーミキサーで約6
0分間真空混練して変成シリコーン系接着剤Aを得た。
この変成シリコーン系接着剤Aについて、以下の試験方
法により硬化時の物性を評価した。
【0032】(1)切断時の伸び JIS K 6301に準拠する引張試験(3号ダンベ
ル)を行い、切断時の伸びを測定した。 (2)永久伸び JIS K 6301に準拠する引張試験(3号ダンベ
ル)を行い、永久伸びを測定した。 (3)粘度 BS粘度計(ローターNo.6)で10回転、20℃で
測定した。 (4)チキソ性 20℃でBS粘度計における(1回転粘度)/(10回
転粘度)を測定した。物性の評価結果を表1に示した。
【0033】瓦としては、縦100mm、横25mmの
カラーベスト(クボタ社製)を用い、図1に示したよう
に、上記の変成シリコーン系接着剤1を、接着剤層の厚
みが1mmになるように瓦2に塗布し、接着幅が25.
0mmになるように更に瓦2を接着させ、2週間硬化養
生させて、せん断試験片を作製した。このせん断試験片
を用いて、図1に示したように、疲労試験を、変位量1
mm(4%)、変位速度1Hzで行い、接着部又は構成
部材が破壊されるまでの疲労回数を測定した。その結
果、疲労回数は100回以上であった。
【0034】実施例2 変成シリコーンポリマーAの代わりに、変成シリコーン
ポリマーB(鐘淵化学工業社製、S−303)を用いた
こと以外は、実施例1と同様にして変成シリコーン系接
着剤Bを得た。この変成シリコーン系接着剤Bの硬化時
の物性を実施例1と同様にして評価し、評価結果を表1
に示した。瓦としてフルベストリード(松下電工社製)
を用い、接着剤として変成シリコーン系接着剤Bを用い
たこと以外は、実施例1と同様にしてせん断試験片を作
製し、疲労試験を行った結果、疲労回数は100回以上
であった。
【0035】実施例3 実施例1で得た変成シリコーン系接着剤Aを333ml
カートリッジに充填し、図2に示した瓦3(松下電工社
製、フルベストリード、450mm×909mm)の図
2における上側の瓦面3aに、上記変成シリコーン系接
着剤4を、約90mm間隔で10本の直線状(一本の直
線の長さは約230mm)となるように、ビード状(ビ
ード直径8mm)に塗布した。図3に示したように、塗
布された2枚の瓦3の、それぞれの変成シリコーン系接
着剤4塗布面上に、別の3枚の瓦3の裏面を載せるよう
にして貼り合わせる方法で、多数の瓦3同士を次々と接
着しながら、瓦3を瓦下地材上に施工し瓦屋根構造体と
した。なお、瓦3と瓦下地材との間の接合は通常の方法
によった。この施工に際して、上記の変成シリコーン系
接着剤4は中毒などを起こすこともなく良好に施工でき
た。得られた瓦屋根構造体が設けられた家屋を1年間実
用に供したが、施工後1年たっても瓦3が割れたり、ま
た屋根から落下したりすることは全く無かった。
【0036】比較例1 酢酸ビニル溶剤系接着剤(積水化学工業社製、セキスイ
ボンド木レンガ用)を用いて、硬化時の物性を実施例1
と同様にして評価し、評価結果を表1に示した。接着剤
として、この酢酸ビニル溶剤系接着剤を用いた以外は、
実施例1と同様にしてせん断試験片を作製し、疲労試験
を行った結果、疲労回数は0回であった。
【0037】比較例2 エポキシ系接着剤(積水化学工業社製、エスロタイト)
を用いて、硬化時の物性を実施例1と同様にして評価
し、評価結果を表1に示した。接着剤として、このエポ
キシ系接着剤を用いた以外は、実施例2と同様にしてせ
ん断試験片を作製し、疲労試験を行った結果、疲労回数
は0回であった。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明の屋根構造体は、上述のとおりで
あるので、剥離、亀裂及び構造部材のズレが発生せず、
また、耐熱性、耐水性等の耐久性にも優れている。本発
明2の屋根構造体の製造方法は、上述のとおりであるの
で、剥離、亀裂及び構造部材のズレが発生せず、また、
耐熱性、耐水性等の耐久性にも優れた屋根構造体を製造
し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1及び2並びに比較例1及び2における
疲労試験を示す図である。
【図2】実施例3で用いた瓦を示す平面図である。
【図3】実施例3で用いた施工方法を説明するための説
明図(平面図)である。
【符号の説明】
1 変成シリコーン系接着剤 2 瓦 3 瓦 4 変成シリコーン系接着剤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の瓦と瓦下地材とからなり、前記複
    数の瓦同士の間、及び/又は、前記瓦と前記瓦下地材と
    の間を、変成シリコーン系接着剤を用いて接着してなる
    屋根構造体であって、前記変成シリコーン系接着剤が、
    硬化時のJIS K 6301に準拠する引張試験にお
    ける切断時の伸びが100%以上であり、かつ、永久伸
    びが50%以下であるものであり、前記複数の瓦同士の
    間、及び/又は、前記瓦と前記瓦下地材との間が、ビー
    ド塗布量が0.1〜10kg/m2 であるビード状に塗
    布された前記変成シリコーン系接着剤により接着されて
    なることを特徴とする屋根構造体。
  2. 【請求項2】 変成シリコーン系接着剤が、(A)主鎖
    がポリオキシプロピレンであり、末端に架橋可能な加水
    分解性シリル基を有し、数平均分子量が6000〜30
    000の変成シリコーンポリマー100重量部、(B)
    1分子中にアミノ基及びアルコキシシリル基を有する化
    合物0.2〜20重量部、及び(C)シラノール縮合触
    媒0.1〜10重量部を含有する室温硬化性組成物であ
    ることを特徴とする請求項1記載の屋根構造体。
  3. 【請求項3】 複数の瓦と瓦下地材とからなる屋根構造
    体を製造するにあたり、前記複数の瓦同士の間、及び/
    又は、前記瓦と前記瓦下地材との間を、変成シリコーン
    系接着剤を用いて接着することによる屋根構造体の製造
    方法であって、前記変成シリコーン系接着剤が、硬化時
    のJIS K 6301に準拠する引張試験における切
    断時の伸びが100%以上であり、かつ、永久伸びが5
    0%以下であるものであり、前記複数の瓦同士の間、及
    び/又は、前記瓦と前記瓦下地材との間を、ビード塗布
    量が0.1〜10kg/m2 であるビード状に塗布した
    前記変成シリコーン系接着剤により接着することを特徴
    とする屋根構造体の製造方法。
  4. 【請求項4】 変成シリコーン系接着剤が、(A)主鎖
    がポリオキシプロピレンであり、末端に架橋可能な加水
    分解性シリル基を有し、数平均分子量が6000〜30
    000の変成シリコーンポリマー100重量部、(B)
    1分子中にアミノ基及びアルコキシシリル基を有する化
    合物0.2〜20重量部、及び(C)シラノール縮合触
    媒0.1〜10重量部を含有する室温硬化性組成物であ
    る請求項3記載の屋根構造体の製造方法。
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