JP2003145184A - 排水処理装置 - Google Patents

排水処理装置

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JP2003145184A
JP2003145184A JP2001340968A JP2001340968A JP2003145184A JP 2003145184 A JP2003145184 A JP 2003145184A JP 2001340968 A JP2001340968 A JP 2001340968A JP 2001340968 A JP2001340968 A JP 2001340968A JP 2003145184 A JP2003145184 A JP 2003145184A
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Yuichi Muramatsu
勇一 村松
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Kurita Water Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】環境ホルモンなどの疎水性有害有機物と懸濁物
質が共存する被処理水から、オゾンを用いる酸化と固液
分離により、疎水性有害有機物を効果的に除去すること
ができる排水処理装置を提供する。 【解決手段】疎水性有害有機物と懸濁物質が共存する被
処理水を加圧して送水する加圧ポンプ、加圧された被処
理水とオゾン含有ガスとが供給され、被処理水とオゾン
含有ガスを均一に混合するラインミキサー、及び、溶存
オゾンを含む被処理水中の懸濁物質を分離する固液分離
装置を有することを特徴とする排水処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排水処理装置に関
する。さらに詳しくは、本発明は、環境ホルモンなどの
疎水性有害有機物と懸濁物質が共存する被処理水から、
オゾンを用いる酸化と固液分離により、疎水性有害有機
物を効果的に除去することができる排水処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、多くの地域で見られる野生生物の
生殖障害には、環境中に放出された化学物質が関与して
いるのではないかという疑念が抱かれ、環境ホルモンに
対する関心が高まっている。環境ホルモン(外因性内分
泌撹乱化学物質)は、生物の体内に入ると内分泌系を撹
乱し、生殖障害など健康や生態系に悪影響を与える内分
泌撹乱化学物質であり、人類についても、特に胎児や乳
幼児に対する悪影響が懸念されている。わが国の環境庁
も、2000年に外因性内分泌撹乱化学物質として65
種の化学物質を挙げている。これらの化学物質の大部分
は、疎水性有機物である。オゾンは疎水性有害有機物の
分解に有効であり、オゾン単独で、あるいは、紫外線照
射などの他の手段と組み合わせて、水中の環境ホルモン
などの疎水性有害有機物の分解に用いられている。微量
の疎水性有害有機物が水中に溶解している状態であれ
ば、オゾンによって疎水性有害有機物の酸化分解が迅速
に進行する。しかし、水中に疎水性有害有機物と懸濁物
質が共存すると、疎水性有害有機物が懸濁物質に付着し
た状態となるので、オゾンによる酸化分解反応が進み難
い。溶存状態の疎水性有害有機物と非溶存状態の疎水性
有害有機物が共存する系では、溶存状態の疎水性有害有
機物は除去できても、処理水中に非溶存状態の疎水性有
害有機物が残存し、非溶存状態の疎水性有害有機物が徐
々に溶出して処理水の水質が低下する。また、疎水性有
害有機物は、被処理水中に油滴として存在する場合があ
り、油滴状態の疎水性有害有機物もオゾンとは反応し難
い。このために、水中で懸濁物質と共存する疎水性有害
有機物を効果的に除去することができる排水処理装置が
求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、環境ホルモ
ンなどの疎水性有害有機物と懸濁物質が共存する被処理
水から、オゾンを用いる酸化と固液分離により、疎水性
有害有機物を効果的に除去することができる排水処理装
置を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、疎水性有害有機物
と懸濁物質が共存する被処理水を、ラインミキサーでオ
ゾン含有ガスと均一に混合したのち、溶存オゾンを含む
被処理水中の懸濁物質を固液分離装置を用いて分離する
ことにより、被処理水中の疎水性有害有機物を効果的に
除去し得ることを見いだし、この知見に基づいて本発明
を完成するに至った。すなわち、本発明は、(1)疎水
性有害有機物と懸濁物質が共存する被処理水を加圧して
送水する加圧ポンプ、加圧された被処理水とオゾン含有
ガスとが供給され、被処理水とオゾン含有ガスを均一に
混合するラインミキサー、及び、溶存オゾンを含む被処
理水中の懸濁物質を分離する固液分離装置を有すること
を特徴とする排水処理装置、(2)固液分離装置が、セ
ラミックフィルターである第1項記載の排水処理装置、
及び、(3)固液分離装置が、浮上分離装置である第1
項記載の排水処理装置、を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の排水処理装置は、疎水性
有害有機物と懸濁物質が共存する被処理水を加圧して送
水する加圧ポンプ、加圧された被処理水とオゾン含有ガ
スとが供給され、被処理水とオゾン含有ガスを均一に混
合するラインミキサー、及び、溶存オゾンを含む被処理
水中の懸濁物質を分離する固液分離装置を有する装置で
ある。本発明装置においては、固液分離装置が、セラミ
ックフィルター又は浮上分離装置であることが好まし
い。本発明装置を適用する対象物質に特に制限はない
が、疎水性有害有機物である環境ホルモン該当物質を含
有する被処理水に好適に適用することができる。本発明
装置を用いて処理し得る環境ホルモン該当物質として
は、例えば、PCB、DDT、ニトロフェン、トキサフ
ェン、ビスフェノールA、フタル酸エステル、ノニルフ
ェノール、ダイオキシン類、アトラジン、アラクロー
ル、マラチオン、ケルセン、エストロゲン類などを挙げ
ることができる。本発明装置を用いて処理する被処理水
中の環境ホルモン該当物質の濃度に特に制限はないが、
環境ホルモン該当物質を数ng/Lないし1mg/L含有
する被処理水を好適に処理することができる。本発明装
置を適用する被処理水中に含まれる懸濁物質(SS)に
特に制限はなく、水中に懸濁している粗大物からコロイ
ド粒子までのすべてを対象とすることができる。また、
有機性懸濁物質及び無機性懸濁物質のいずれをも対象と
することができる。本発明装置に用いる加圧ポンプに特
に制限はなく、処理水量、ラインミキサーの機種などに
応じて適宜選択することができ、例えば、タービンポン
プ、ボリュートポンプなどの遠心ポンプ、歯車ポンプな
どの回転ポンプ、軸流ポンプ、往復ポンプ、ジェットポ
ンプ、ダイヤフラムポンプなどを挙げることができる。
往復ポンプは、多連複動として、吐出量の脈動を緩和す
ることが好ましい。
【0006】本発明装置は、加圧された被処理水とオゾ
ン含有ガスが供給され、被処理水とオゾン含有ガスを均
一に混合するラインミキサーを有する。本発明装置に用
いるオゾン含有ガスに特に制限はなく、例えば、無声放
電方式のオゾン発生器を用いて製造したオゾン含有ガ
ス、電気分解方式のオゾン発生器を用いて製造したオゾ
ン含有ガスなどを挙げることができる。加圧された被処
理水ととオゾン含有ガスとをラインミキサーに供給する
ことにより、ラインミキサー内で十分な混合作用が与え
られ、オゾンの溶解を促進することができる。使用する
ラインミキサーは、撹拌時間が1秒以下であることが好
ましい。ラインミキサーは、2種以上の流体を同一配管
内に高速で流し、乱流により混合するミキサーであり、
本発明装置においては、疎水性有害有機物と懸濁物質が
共存す被処理水をオゾン含有ガスとを同一配管内に流し
て混合するとともに、オゾンを水中に溶解させる。ライ
ンミキサーとしては、例えば、エジェクター方式のガス
溶解装置、スタティックミキサーなどを挙げることがで
きる。エジェクターは、圧入された水が流速を速める絞
り部、絞り部の周囲に設けられたガスが吸引される減圧
部、絞り部の下流側の流路拡大部を有するものであり、
高圧の被処理水をベンチュリーノズルの中心に吹き出
し、その周辺に生ずる減圧によってオゾン含有ガスを吸
い込み、被処理水とオゾン含有ガスの気液混合流体が広
がり管を通る間にオゾンが水中に溶解する。スタティッ
クミキサーは、機械的な可動部分を有しない左右に捩っ
た羽根などを管内に置き、被処理水とオゾン含有ガスを
乱流状態で通過させることにより、ミキサー内に発生す
る強い渦流でオゾン含有ガスが細かく破砕されて分散
し、オゾンが水中に溶解する。本発明装置において、ラ
インミキサーは被処理水の配管に取り付けることができ
るものであれば特に制限はなく、インラインミキサー、
スタティックミキサーなどと呼ばれる市販の装置を用い
ることができる。特に、ガス導入口を有するラインミキ
サーが好ましく、ガス導入口をオゾン含有ガスの供給路
と連結して用いることができる。被処理水中に溶解して
いる疎水性有害有機物とオゾンの反応は速いので、滞留
時間を要する撹拌槽は必要ではなく、短時間に均一撹拌
を行うことができるラインミキサーが適している。
【0007】本発明装置に用いる固液分離装置に特に制
限はなく、例えば、ろ過装置、沈降分離装置、遠心分離
装置、浮上分離装置、圧搾装置などを挙げることができ
る。これらの中で、セラミックフィルターを用いるろ過
装置及び浮上分離装置を好適に用いることができる。本
発明装置に用いるセラミックフィルターに特に制限はな
く、例えば、セラミック繊維を織布状、フェルト状に加
工したフィルターや、さらに焼結することにより、多孔
質焼結体としたフィルターなどを挙げることができる。
多孔質焼結体フィルターの形態に特に制限はなく、例え
ば、外面ろ過を行うキャンドルフィルター、内面ろ過を
行うチューブフィルター、多数の流路を組み合わせたク
ロスフローフィルター、ハニカムフィルターなどを挙げ
ることができる。本発明装置に用いるセラミックフィル
ターは、精密ろ過膜級の孔径0.05〜1μmないし限
外ろ過膜級の孔径0.002〜0.1μmのフィルターで
あることが好ましい。セラミックフィルターは、耐オゾ
ン性を有するので、本発明装置に好適に用いることがで
きる。ろ過形式に特に制限はなく、例えば、クロスフロ
ー型ろ過及びデッドエンド型ろ過のいずれともすること
ができる。また、ろ過膜の形状にも特に制限はなく、例
えば、平膜状、中空管状などを挙げることができる。本
発明装置においては、ラインミキサーで被処理水にオゾ
ン含有ガスが均一に混合され、オゾンが溶解される。被
処理水がラインミキサーから流出してセラミックフィル
ターに至る間に、水中に溶解した疎水性有害有機物はオ
ゾンの酸化を受け、大部分が酸化分解される。ラインミ
キサーとセラミックフィルターを結ぶ配管内の水の滞留
時間に特に制限はないが、0.1〜4秒であることが好
ましい。水中の共存物質によるオゾンの消費が進む前に
セラミックフィルターを通過し、透過水中でもオゾンに
よる疎水性有害有機物の酸化分解が進行することが好ま
しい。被処理水へのオゾン含有ガスの供給から、セラミ
ックフィルターによるろ過終了までの被処理水の滞留時
間は、2〜10秒であることが好ましい。
【0008】セラミックフィルターでは、被処理水中の
懸濁質はフィルター面で分離され、透過水と分離され
る。透過水には、なお溶存オゾンが残存することが好ま
しく、透過水中に疎水性有害有機物が漏出しても、残留
オゾンより酸化分解することができる。ラインミキサー
通水後又はセラミックフィルターによるろ過終了後の溶
存オゾン濃度から、オゾン含有ガスの供給量を制御する
ことができる。透過水の残留オゾン濃度が、0.15〜
0.8mg/Lであるように制御することが好ましい。セ
ラミックフィルターのフィルター面で捕捉された懸濁物
質は、フィルター面に比較的長時間滞留するので、懸濁
物質に付着している疎水性有害有機物は、長時間オゾン
の酸化作用を受けて分解される。また、懸濁物質もオゾ
ンによって分解されるので、フィルター面の閉塞を防止
することができる。被処理水中に油滴が混入している場
合は、ラインミキサーで微細化されて水中への溶解が促
進され、溶存物としてオゾンにより酸化され、一部の微
細油滴はフィルター面の懸濁物質ケーキ層に付着する
が、滞留している間にオゾンにより酸化される。セラミ
ックフィルターを用いる場合は、上述のように、懸濁物
質に付着した疎水性有害有機物は処理水から分離される
ので、処理水中に疎水性有害有機物が再溶解することも
なく、疎水性有害有機物が高度に除去された処理水を得
ることができる。また、懸濁性の疎水性有害有機物が存
在してもオゾンにより酸化分解されるので、セラミック
フィルターから濃縮物として排出される疎水性有害有機
物の量は少ない。また、ラインミキサーで被処理水にオ
ゾン含有ガスが混合されるので、被処理水にオゾンが溶
解するとともに、オゾン含有ガスが共存した状態でセラ
ミックフィルターに供給されることになる。懸濁物質に
付着している非溶解の疎水性有害有機物には、疎水性で
あるからオゾン含有ガスの気泡が付着し、疎水性有害有
機物が酸化分解される。本発明装置において、セラミッ
クフィルター内にはガス抜き管を設けることが好まし
い。ガス抜き管を設けることにより、オゾン含有ガスが
フィルター内の上部に所定量溜まったとき、オゾン含有
ガスを排出することができる。ガス抜き管をセラミック
フィルターに設けない場合は、フィルターから排出され
る濃縮水排出管からオゾン含有ガスを排出することもで
きる。本発明装置においては、オゾンを含む排ガスを、
セラミックフィルターの透過水に吹き込むこともでき
る。透過水にオゾンを含む排ガスを吹き込むことによ
り、透過水に疎水性有害有機物が残留しても、排ガスの
オゾンにより酸化分解することができる。
【0009】本発明装置に用いる浮上分離装置に特に制
限はなく、例えば、一過式加圧浮上分離装置、循環式加
圧浮上分離装置、電解浮上分離装置などを挙げることが
できる。本発明装置においては、加圧下にラインミキサ
ーで被処理水にオゾン含有ガスが溶解されるとともに、
ガス気泡が混在する被処理水を浮上分離槽に供給する
と、減圧されて加圧下に溶解していたガスは気泡となっ
て浮上するので、気泡発生のための加圧装置を有しない
浮上分離装置を用いることができる。被処理水中を気泡
が浮上するとき、水中の懸濁物質に気泡が付着し、気泡
と共に懸濁物質が上昇して水面に集まり、スカム層を形
成する。水中に溶存している疎水性有害有機物は、浮上
分離槽内に入る前にオゾンで酸化され、大部分が分解さ
れていることが好ましい。ラインミキサーと浮上分離槽
を結ぶ配管内での水の滞留時間は、4秒以上であること
が好ましい。オゾンによる疎水性有害有機物の酸化分解
が進まないうちに浮上分離槽に送水すると、浮上分離槽
内の水でオゾンが希釈されてしまい、反応速度が大幅に
低下するおそれがある。減圧後の浮上分離槽内での水面
積負荷に特に制限はないが、5〜20m/hであること
が好ましい。浮上分離後の懸濁物質及び油滴含有水は凝
集沈殿処理や活性炭吸着などにより処理し、処理水は再
び原水に戻すことが好ましい。浮上分離槽のスカム層下
方の水相においても、残留オゾンによって疎水性有害有
機物が分解されるが、スカム層下方の水相で主に反応さ
せようとすると、そこには配管部に比べて大容量の水量
が存在するので、オゾン濃度を維持するために多量のオ
ゾン含有ガスを供給する必要が生ずる。したがって、配
管部で大部分の酸化反応を終了することが好ましく、ス
カム層下方の水相におけるオゾン濃度は0.15〜0.8
mg/Lであることが好ましい。懸濁物質に付着している
疎水性有害有機物は、オゾン含有ガスの気泡と接触し、
浮上する間、及び、スカム層として滞留する間に、部分
的に酸化分解される。浮上分離槽から排出される処理水
は、懸濁物質が分離されているために、懸濁物質からの
疎水性有害有機物の再溶出はなく、処理水の水質を良好
に保つことができる。スカム層の一部又は全部は、定期
的又は連続的にスカムスクレーパーによって系外に排出
し、処分することができる。
【0010】図1は、本発明の排水処理装置の一態様の
系統図である。疎水性有害有機物と懸濁物質が共存する
被処理水が加圧ポンプ1により加圧され、ラインミキサ
ー2に送水される。ラインミキサーには、オゾン発生器
3で製造されたオゾン含有ガスがオゾン供給管4を経由
して供給され、被処理水とオゾン含有ガスが均一に混合
されて、オゾンが水中に溶解する。被処理水中の疎水性
有害有機物がオゾンにより酸化分解されながら、被処理
水が配管を通じてセラミックフィルター5へ送られる。
セラミックフィルターの濃縮水と排ガスは、気液分離器
6により分離される。セラミックフィルターの透過水
は、配管にセンサー7を有する溶存オゾン濃度計8によ
り溶存オゾン濃度が測定される。透過水の溶存オゾン濃
度が所定の値になるように、溶存オゾン濃度計からオゾ
ン供給管に設けられた制御弁9に信号が送られ、オゾン
含有ガスの供給量が制御される。エジェクター10にお
いて、透過水にセラミックフィルターの排ガスが供給さ
れ、透過水中にわずかに残存する疎水性有害有機物を排
ガス中に含まれるオゾンにより酸化分解される。図2
は、本発明の排水処理装置の他の態様の系統図である。
疎水性有害有機物と懸濁物質が共存する被処理水が加圧
ポンプ1により加圧され、ラインミキサー2に送水され
る。ラインミキサーには、オゾン発生器3で製造された
オゾン含有ガスが制御弁9を備えたオゾン供給管4を経
由して供給され、被処理水とオゾン含有ガスが均一に混
合されて、オゾンが水中に溶解する。被処理水中の疎水
性有害有機物がオゾンにより酸化分解されながら、被処
理水が配管を通じて浮上分離槽11へ送られる。被処理
水にはラインミキサー中でオゾン含有ガスが加圧状態で
溶解されているので、浮上分離槽の槽底で常圧に戻され
た被処理水から気泡が発生する。気泡が懸濁物質に付着
し、あるいは包含されて、懸濁物質が浮上し、画壁12
内にスカム層として分離する。浮上分離槽の清澄液とし
て、処理水が得られ、スカム層は、図示しないスクレー
パーによって系外に排出される。
【0011】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。 実施例1 図3に示すタービンポンプ13、スタティックミキサー
[入口内径20mm、出口内径8mm、全長120mm、エジ
ェクター型]14、オゾン吹き込み口15、セラミック
フィルター[栗田工業(株)、ろ過面積18m2、孔径1
0μm、多孔質焼結体、デッドエンド型]16、溶存オ
ゾン濃度計17、サンプリング管18及びメスシリンダ
ー19を備えた装置を用いて、ノニルフェノールと懸濁
物質が共存する水の処理を行った。pH8.0、電気伝導率
560mS/m、懸濁物質(SS)1.36重量%、V
SS/SS66.4重量%、繊維分/SS2.8重量%の
下水処理場の消化汚泥に、ノニルフェノールを濃度10
μg/Lになるように添加して、模擬排水を調製した。
タービンポンプにより、模擬排水を圧力245kPa、流
量12L/minで送り出した。スタティックミキサー入
口からセラミックフィルター入口までの水の滞留時間は
1秒であり、セラミックフィルター内での水の滞留時間
は10秒である。セラミックフィルターの出口における
溶存オゾン濃度が0.2mg/Lになるように、オゾナイ
ザーで製造したオゾン含有ガスを吹き込んだ。オゾン含
有ガスの吹き込み量は、1.2L/minであった。セラミ
ックフィルターの出口にサンプリング管を設け、10重
量%亜硫酸ナトリウム水溶液100mLを入れた容量1,
000mLのメスシリンダーに、ろ過水900mLをサンプ
リングし、水中に溶存するオゾンを瞬時に還元して反応
を停止し、ノニルフェノール濃度測定用の処理水とし
た。処理水を固相抽出して濃縮し、高速液体クロマトグ
ラフィーによりノニルフェノール濃度を測定し、処理水
中のノニルフェノール濃度を算出したところ、0.1μ
g/L以下であった。 実施例2 図4に示すタービンポンプ20、スタティックミキサー
[入口内径20mm、出口内径8mm、全長120mm、エジ
ェクター型]21、オゾン吹き込み口22及び浮上分離
槽23を備えた装置を用いて、ノニルフェノールと懸濁
物質が共存する水の処理を行った。タービンポンプによ
り、実施例1で調製した模擬排水を圧力245kPa、流
量12L/minで送り出した。オゾナイザーで製造した
オゾン含有ガスを、実施例1と同様に1.2L/min吹き
込んだ。スタティックミキサー出口から浮上分離槽入口
までの水の滞留時間は、1秒である。浮上分離槽の水面
積負荷は、5m/hである。浮上分離槽から流出する清
澄液を処理水として、実施例1と同様にしてノニルフェ
ノール濃度を測定し、処理水中のノニルフェノール濃度
を算出したところ、0.1μg/L以下であった。 比較例1 実施例1で用いた装置のセラミックフィルターを取り除
き、スタティックミキサー入口からの滞留時間が10秒
となる位置にサンプリング管を設け、実施例1と同様に
して、処理水のサンプリングと分析を行った。処理水中
のノニルフェノール濃度は、0.5μg/Lであった。
実施例1〜2及び比較例1の結果を、第1表に示す。
【0012】
【表1】
【0013】第1表に見られるように、固液分離装置と
してセラミックフィルター又は浮上分離槽を備えた装置
を用いて処理することにより、固液分離装置がない場合
に比べて、処理水のノニルフェノール濃度を5分の1以
下に低減することができる。
【0014】
【発明の効果】本発明装置によれば、疎水性有害有機物
と懸濁物質が共存する被処理水を処理して、水相に溶存
する疎水性有害有機物はオゾンにより短時間で酸化分解
し、懸濁物質に付着するオゾンによる酸化分解反応の速
度が遅い疎水性有害有機物は、オゾンとの接触時間が長
いので分解され、さらに未反応で残る疎水性有害有機物
は固液分離により懸濁物質とともに除去することができ
るので、疎水性有害有機物と懸濁物質が共存する被処理
水を効率的に処理して、疎水性有害有機物が除去された
処理水を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の排水処理装置の一態様の系統
図である。
【図2】図2は、本発明の排水処理装置の他の態様の系
統図である。
【図3】図3は、実施例1で用いた装置の説明図であ
る。
【図4】図4は、実施例2で用いた装置の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 加圧ポンプ 2 ラインミキサー 3 オゾン発生器 4 オゾン供給管 5 セラミックフィルター 6 気液分離器 7 センサー 8 溶存オゾン濃度計 9 制御弁 10 エジェクター 11 浮上分離槽 12 画壁 13 タービンポンプ 14 スタティックミキサー 15 オゾン吹き込み口 16 セラミックフィルター 17 溶存オゾン濃度計 18 サンプリング管 19 メスシリンダー 20 タービンポンプ 21 スタティックミキサー 22 オゾン吹き込み口 23 浮上分離槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D006 GA06 GA07 JA20Z JA71 KA03 KB30 KD21 KE11P MA01 MA02 MA03 MA04 MB11 MC03X PB08 4D037 AA11 AB02 AB11 AB12 AB14 AB16 AB18 BA03 BA04 CA12 4D050 AA12 AB07 AB13 AB15 AB17 AB19 BB02 BD03 BD06 BD08 CA04 CA09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】疎水性有害有機物と懸濁物質が共存する被
    処理水を加圧して送水する加圧ポンプ、加圧された被処
    理水とオゾン含有ガスとが供給され、被処理水とオゾン
    含有ガスを均一に混合するラインミキサー、及び、溶存
    オゾンを含む被処理水中の懸濁物質を分離する固液分離
    装置を有することを特徴とする排水処理装置。
  2. 【請求項2】固液分離装置が、セラミックフィルターで
    ある請求項1記載の排水処理装置。
  3. 【請求項3】固液分離装置が、浮上分離装置である請求
    項1記載の排水処理装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100133198A1 (en) * 2007-07-24 2010-06-03 Herbert Gunther Joachim Langner Method and apparatus for separating waste products from cellulose fibres in a paper recycling process
JP2012223747A (ja) * 2011-04-19 2012-11-15 Kikuchi Eco Earth:Kk 水処理システム及び水処理方法
WO2015038055A1 (en) * 2013-09-11 2015-03-19 Mikael Nutsos An installation arrangement for purification of contaminated water from pharmaceuticals
JP2016077928A (ja) * 2014-10-10 2016-05-16 三菱電機株式会社 オゾン処理装置、汚泥処理装置、オゾン処理方法及び汚泥処理方法

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