JP2003130510A - 製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫 - Google Patents

製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫

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JP2003130510A
JP2003130510A JP2001325738A JP2001325738A JP2003130510A JP 2003130510 A JP2003130510 A JP 2003130510A JP 2001325738 A JP2001325738 A JP 2001325738A JP 2001325738 A JP2001325738 A JP 2001325738A JP 2003130510 A JP2003130510 A JP 2003130510A
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ice making
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water
block
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JP2001325738A
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English (en)
Inventor
Junichi Mogi
淳一 茂木
Takeo Komatsubara
健夫 小松原
Junichi Kubota
順一 久保田
Hideaki Kamiya
英昭 神谷
Hitoshi Hoshino
仁 星野
Masaya Matsuoka
雅也 松岡
Naoki Otsuka
直樹 大塚
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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  • Cold Air Circulating Systems And Constructional Details In Refrigerators (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造のブロー機構を備えた製氷装置や
冷凍冷蔵庫を提供する。 【解決手段】 冷凍冷蔵庫において、温風を送風するた
めの送風機と、製氷室の奥側から扉側まで延び前記送風
機からの温風を導くためのダクトと、このダクトから製
氷ブロックの水面に所定の吹付け角で0℃以上の温風を
吹出すための吹出ノズルとを有するブロー機構を備え、
前記製氷ブロックの扉側から奥側へと製氷が順次完了す
るように、前記温風又は冷風を制御するように構成した
ので、温風が扉側から奥側の送風機側へと吹出されるた
め、還気用ダクトを必要とせず、ブロー機構を還気用ダ
クトのない簡単な構造にすることができ、冷蔵冷蔵庫を
安価にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭等におけ
る冷凍冷蔵庫に用いられる製氷装置にかかり、特に高品
質な透明氷を短時間で製氷することが可能な冷凍冷蔵庫
に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、家庭用の冷凍冷蔵庫等において
は、水を製氷皿に貯留して製氷する製氷装置が装備され
ているものもあり、中には所定量の氷が常備できるよう
に給水タンクから自動給水して製氷する製氷装置が市場
に提供されている。
【0003】しかし、単に製氷皿を冷却して製氷すると
白濁した氷になることが知られており、かかる白濁した
氷をウイスキーの水割等に用いても雰囲気が盛り上がら
ないことなどの理由から透明氷が要望され種々の構成の
製氷装置が提案されている。
【0004】一般に製氷皿は、複数の製氷ブロックに区
画され、この各製氷ブロックに水が貯留されている。こ
のような製氷皿を単に冷却すると、各製氷ブロックの周
囲から製氷が始まり、内部の水が最後に製氷するように
なる。
【0005】このとき、水に溶存していた空気等のガス
成分は、未製氷の水中に気泡となってでてきて、この気
泡が氷に閉じこめられると白濁した氷となる。
【0006】そこで、透明氷を得るために、例えば特公
平6−70543号公報においては、冷気を製氷皿の底
部側から送風して製氷し、その際気泡が氷に閉じこめら
れないように、製氷皿の蓋にヒータを埋込んで水面が内
部より先に製氷しないようにした構成が開示されてい
る。
【0007】これにより、各製氷ブロックの底の方から
徐々に製氷し、最後に水面が製氷するようになるので、
製氷完了時まで気泡の脱気パスが確保されて透明氷が製
氷できるようになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成では、脱気パスは確保されるものの以下の理由から十
分な脱気が行えず、透明度の高い高品質な透明氷を作る
ことが困難になる問題があった。
【0009】即ち、各製氷ブロックの底部側に発生した
気泡が脱気されるためには、当然ながらこの気泡は水面
まで浮上しなければならない。
【0010】しかし、この気泡は非常に小さいため、そ
の浮力も小さくこの浮力だけで水面まで浮上することが
困難であると共に、時には製氷面に付着したりして氷の
中に閉じこめられてしまい脱気が不十分となってしま
う。
【0011】無論、表面はヒータにより加熱されている
ので、未製氷の水には温度勾配が発生し、これにより対
流が生じるので、各製氷ブロックの底部側に発生した気
泡がこの対流により水面まで運ばれる場合がある。
【0012】ところが、上記ヒータ加熱の方法では、製
氷ブロックに貯留されている水は強制的な攪拌等が行わ
れておらず、かつ、その温度勾配も小さいため製氷面に
付着した気泡を対流で動かし脱気させるには非常に困難
であった。
【0013】従って、十分に脱気を行うには製氷速度を
小さくしなければならず、製氷時間が長くなってしまう
問題があった。
【0014】そこで、本出願人は、複数の製氷ブロック
を有する製氷皿と、その製氷皿の水面に温風(例えば5
℃程度)を吹出すブロー機構とを備え、製氷皿の底面へ
の冷気(例えば−20℃程度)で製氷ブロックの底部側
から徐々に製氷させ、底部から透明氷を得るようにした
製氷装置を試作した。しかし、この製氷装置のブロー機
構は、その送風機を奥側に配置し、この奥側から製氷室
の扉側まで延びた送風用ダクトを備え、このダクトから
製氷ブロックの水面へ温風を送風するため、この吹出さ
れた温風を送風機側に戻すための還気用ダクトを必要と
する構造であった。
【0015】このように構成された試作品の製氷装置で
は、ダクトが送風用と還気用の2つ形成されているの
で、構造が複雑になると共に、価格が高くなると云う欠
点がある。
【0016】この発明は、簡単な構造のブロー機構を備
えた製氷装置や冷凍冷蔵庫を提供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、製氷装置において、0℃以上の温風を送風す
るための送風機と、前記製氷室の奥側から前記扉側まで
延び前記送風機からの風を導くためのダクトと、このダ
クトから前記製氷ブロックの水面に所定の吹付け角で前
記温風を吹出すための吹出ノズルとを有するブロー機構
を備え、前記製氷ブロックの前記扉側から奥側へと製氷
が順次完了するように、前記温風又は冷風を制御するよ
うに構成したものである。
【0018】また、前記吹出ノズルを、前記製氷ブロッ
クの夫々の水面に対向するように設けたものである。
【0019】また、前記温風の制御を、この温風に利用
されるヒータの通電を制御して行うようにしたものであ
る。
【0020】更に、前記製氷装置の何れかを冷凍冷蔵庫
に備えたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図に沿って
説明する。図1は本発明にかかる製氷装置20を搭載し
た冷凍冷蔵庫2の側断面図であり、図2〜図4はこの製
氷装置20の構成図で、図2は側面図、図3は上面図、
図4は正面図である。なお、これらの図において、構成
が容易に理解できるように部材の一部を適宜省略し又は
簡略化して示されている部分があることを付言する。
【0022】冷凍冷蔵庫2は、外箱3と内箱4とを有
し、この間に断熱材が充填されてなる断熱構造体で、内
箱4の内部には複数の断熱中仕切板6が設けられて冷蔵
室7、冷凍室(製氷室)8、冷凍室8、野菜室9等が形
成されている。
【0023】冷蔵室7の下端部には、氷を作るための水
が貯留される給水タンク11が設けられ、また冷凍室8
には製氷装置20及び貯氷箱12が設けられている。な
お、貯氷箱12は製氷装置20の下に設けられて、この
製氷装置20からの氷を受止めて貯氷するようになって
いる。
【0024】また、冷凍冷蔵庫2の下部等には、冷媒を
圧縮する圧縮機、冷媒の流量を絞るキャピラリーチュー
ブ、冷媒の熱を放熱して凝縮させる凝縮器、内部で冷媒
を気化させて庫内空気を冷却する冷却器13等からなる
冷凍装置が収納されて、庫内空気をファン14により強
制循環させながら庫内を冷却している。
【0025】一方、製氷装置20は、給水タンク11か
らの水を貯留する製氷皿21、この製氷皿21に貯留さ
れた水に温風(例えば5℃程度)を吹付けるブロー機構
22、製氷皿21を反転させてこの製氷皿21の氷を貯
氷箱12に移す脱氷装置23等を有している。このよう
に製氷皿21の氷を貯氷箱12に移すために180度回
転させる反転ではなく、90度から130、140度程
度回動させる方法を用いて氷を移すようにしても良い。
【0026】なお、図1においてはこの製氷装置20の
少なくとも一部を断熱中仕切板6に埋込んだ構成を示し
ている。このような構成にしたのは、冷凍室8の利用空
間容積を増やすためであるので、状況により断熱中仕切
板6に埋込まなくてもよいことは明らかである。
【0027】このような製氷皿21は、上面が開口して
形成された合成樹脂(ポリプロピレン)製で、その内側
が凹状に形成された複数の製氷ブロック24に区画さ
れ、また製氷皿21の両端部(図2では、左右方向)に
は回転軸25が設けられると共に、左端に給水タンク1
1からの水が給水される給水口26が設けられている。
また、24Aは補助製氷ブロックで、製氷ブロック24
の奥側に大きさや形状が異るように形成されている。2
4Bは連通部で、製氷ブロック24内の同士の水や、製
氷ブロック24と補助製氷ブロック24Bとの水が行き
来できるように周囲の仕切りよりやや仕切り高さが低く
形成されている。
【0028】そして、製氷皿21の底面側に冷却装置か
ら冷凍室8に送られてきた冷気(例えば−20℃程度)
が送風されて、この製氷皿21を底部側から冷却して製
氷が行われる。
【0029】脱氷装置23は、製氷皿21の一端側(図
2では左側)に設けられた駆動部27、貯氷箱12に所
定量以上の氷が蓄えられているか否かを検出する検氷レ
バー29等から構成され、駆動部27は図示しないパル
スモータ、ギア及び出力軸等により構成されている。
【0030】そして、製氷皿21の一方の回転軸25を
介して駆動部27の動力が製氷皿21に伝達されること
によりこの製氷皿21が上下反転して製氷された氷が貯
氷箱12に落下して貯氷される。
【0031】なお、貯氷箱12に氷が所定量以上貯氷さ
れているか否かの判断は、脱氷を行う際に先ず検氷レバ
ー29が貯氷箱12に向かって回転する。
【0032】このとき検氷レバー29が、図2に示す点
線状態まで所定量回転しても、氷に当接して力を受けな
い場合には、貯氷箱12に氷が無くなっていると判断し
て脱氷動作が開始する。
【0033】また、脱氷時には、製氷皿21は上下反転
して脱氷するが、このとき氷が製氷皿21にくっつき容
易に脱氷できない場合がある。
【0034】かかる場合には、製氷皿21の側面や底面
等に脱氷ヒータ37(図5参照)を取付けて、脱氷時に
この脱氷ヒータ37に通電することにより製氷皿21に
接する氷の表面を少し溶かすようにしても良い。
【0035】なお、脱氷ヒータで氷の表面を少し溶かす
ことにより脱氷を容易にするが、溶けた部分は脱氷と略
同時に再び凍るので、氷の表面は非常に滑らかになり、
貯氷箱12に落下したときの衝撃や氷をウイスキー等に
入れたときの熱衝撃等に対して割れにくくなる利点があ
る。
【0036】また、脱氷時に氷表面が割れるのを防ぐの
で透明氷としての見栄えが良くなる。
【0037】ブロー機構22は、空気を送風する送風機
31、この送風機31により送風される空気を製氷皿2
1の上方まで導く送風ダクト32、この送風ダクト32
により導かれた空気を加熱する空気加熱ヒータ33、こ
の空気加熱ヒータ33により加熱されて温風となった空
気を各製氷ブロック24に貯留された水に吹き当てるノ
ズル34、このノズル34から吹出された空気を吸込む
吸込口35である。
【0038】送風機31は、シロッコファン等からな
り、中央部分から吸気し、周囲から吐出すように形成さ
れると共に、送風機31、送風ダクト32、ノズル34
及び吸込口35の順で空気が循環する空気循環路が形成
されている。
【0039】ノズル34は、製氷ブロック24の夫々に
対応して複数設けられて、空気を整流して製氷皿21に
貯留された水に対して所定の吹付角度で吹付けられるよ
うに取付けられている。
【0040】図6はノズル34の形状を説明するための
図で、図6(a)は円筒状タイプの場合であり、図6
(b)はリブ状タイプの場合を示し、図面の上側には斜
視図が示され、下側にはその断面図が示されている。
【0041】何れのタイプのノズル34を用いても良
く、また本発明はかかるノズル34の形状に制約を受け
るものではないが、後述するように少なくともノズル3
4の吹出口38からの空気が製氷皿21に貯留された水
に対して所定の角度で吹当られるようにする必要があ
る。
【0042】図7は製氷ブロック24に対するノズル3
4(図7(a)に示す円筒状タイプのノズルの場合を例
示している)の吹付角度θ(法線となす角度)を模式的
に示した図で、図7(a)及び図7(b)は側断面図、
図7(c)は上面図を示している。なお、図7(a)は
製氷開始時の側断面図であり、図7(b)は製氷中にお
ける側断面図を模式的に示している。
【0043】ノズル34の吹付角度θ及び吹付位置P
は、製氷ブロック24の大きさ(吹付面の大きさ)、ノ
ズル34から吹出される温風の速度、製氷ブロック24
に貯留されている水の量等に対応して設計されるもので
ある。
【0044】従って、一概に吹付角度θ及び吹付位置P
を規定することができないが、今日市販されている製氷
皿21では概ね吹付角度θ=20〜70度の角度がよ
く、より好ましくは吹付角度θ=45±1度がよい。
【0045】また、吹付位置Pは、少なくとも製氷ブロ
ック24の水平面中心位置に対して風上側(図7におい
て中心線Kより右側)の位置であることが好ましい。
【0046】このように吹付位置P及び吹付角度θを設
定したノズル34から吹出された温風は、製氷皿21の
水に吹き当り、この水を攪拌する。図7に示す点線矢印
はかかる温風の吹付けにより攪拌された水の動きを示し
ている。
【0047】ノズル34の吹付角度θが、少なくともθ
>0であるので、温風により水は図7(a)に示すよう
に鉛直断面で回転するようになる。特に、吹付位置Pが
中心線Kより風上側であるので効率的に水を回転させて
攪拌できるようになっている。
【0048】また、ノズル34は中心線Lの上に設け
る。これによりこの中心線Lに対して左右対称に水が回
転するようになって攪拌を効率的に行うことができるよ
うになっている。
【0049】このように製氷ブロック24の水が回転す
ることは、この水が攪拌されることであるので製氷過程
で未製氷の水中にでてきた気泡も攪拌された水と一緒に
動き、水面又は水面近傍まで運ばれるようになるので容
易に脱気することが可能になる。
【0050】なお、吹付ける空気が温風であることよ
り、この温風に吹付けられて回転する水の温度も、相応
に高くなるので、水面が内部より先に製氷することが無
くなり製氷完了まで脱気パスを確保することができるこ
とは付言するまでもない。
【0051】これにより製氷される氷に含まれる空気の
量を極めて少なくすることができるようになり、非常に
高品質な透明氷を得ることが可能になっている。
【0052】なお、空気加熱ヒータ33は、ニクロム線
等の発熱体から構成され、この発熱体が送風ダクト32
を流れる空気を加熱するようになっている。
【0053】次に、上記構成の詳細な説明を製氷装置2
0における透明氷の製氷過程及び制御方法を説明する。
【0054】先ず、温度検出器36により製氷ブロック
24の空気の温度が検出され、送風機31の動作が開始
する。
【0055】温度検出の結果、製氷ブロック24の空気
が氷点下の場合には、空気加熱ヒータ33を動作させて
空気を加熱してノズル34から吹出して温度検出器36
周辺における製氷皿21上部の空気を暖める。
【0056】その後、製氷ブロック24に給水タンク1
1から水が供給されて製氷が開始する。
【0057】このように給水を行う前に、温風を送風す
るのは以下の理由からである。即ち、ヒータ33が暖ま
るのに時間を要するので、この時間だけ早めに空気加熱
ヒータ33を動作させて、給水時には約5℃の温風が吹
出されるようにするためである。また、温風を吹出して
製氷皿を0℃以上に温めておくことによって、給水した
水が脱気しないうちに即座に凍り白濁した氷になるのを
防止するためである。
【0058】そこで、本発明では、給水に先立ち温度検
出器36により製氷ブロック24内の空気の温度を検出
し、この空気の温度(即ち製氷ブロック24の温度)が
氷点下の場合には空気加熱ヒータ33で加熱された空気
をノズル34から吹出して製氷皿21上部の空気温度が
氷点より高くなるようにしている。
【0059】なお、このように製氷皿21の温度を高め
たりする方法には、脱氷ヒータ37を駆動することも可
能である。即ち、製氷皿21が氷点下の場合には、所定
時間脱氷ヒータ37を動作させて製氷皿21を暖めるこ
とで、上記不都合が回避できる。
【0060】製氷中の空気加熱ヒータ33及び送風機3
1の制御方法としては、例えば図8に示すような制御が
可能である。図8は給水開始から製氷完了までの時間に
ついて、空気加熱ヒータ33のパワー(図8(a))、
送風機31の送風量(図8(b))を示した図である。
【0061】無論、この他の制御も可能であり、例えば
空気を一定時間だけ加熱して空気加熱ヒータ33のパワ
ーと送風機31の送風量とを同時に制御するようにして
も良い。
【0062】このように、空気加熱ヒータ33のパワー
等を変化させるのは、製氷ブロック24の底部の製氷速
度が速いためである。底は、冷気が直接当るし、空気加
熱ヒータ33からも遠いので製氷速度が速く白濁し易
い。
【0063】また、温度及び風量は未製氷の水の量に依
存して適温、適量があるが、かかる適温適量の条件から
ずれた条件で製氷すると、十分な脱気を行うことができ
なかったり、未製氷の水が吹飛ばされたりする場合があ
る。
【0064】そこで、本発明では、上記例に示すよう
に、常に適切な温度及び風量で空気の吹付けが行えるよ
うに制御している。
【0065】これにより、ノズル34からの空気により
製氷ブロック24の水が水平面及び垂直面で回転して攪
拌され、その際未製氷の水にでてきた気泡が攪拌されて
流動する水と共に動いて水面及び水面近傍に達して脱気
される。
【0066】なお、状況により白濁氷でもよいので直ぐ
に氷が欲しいような場合や緊急に多量の氷が必要になる
場合が考えられる。このような場合には、空気加熱ヒー
タ33を動作させずに、製氷させるとよい。
【0067】これらの図1〜図8に示すような冷凍冷蔵
庫の製氷装置では、送風機31への冷気の吸込みに関す
る構造としては、吸込口35を形成するだけで良いの
で、従来技術の欄で説明した帰還用ダクトを必要とせ
ず、構造を簡略化することができ、製氷装置20の価格
を安価にすることができる。
【0068】また、ヒータ33の通電を制御することに
よってノズル34からの温風の温度を、扉側から奥側に
かけて順に高くなるように制御して、扉側の製氷ブロッ
ク24から奥側の製氷ブロック24の順で製氷が進むよ
うに制御すると共に、製氷ブロック24の水面に温風を
吹出して製氷ブロック24の底部から上部に向けて製氷
が進むように制御している。そして、この製氷は、ミネ
ラル成分やガス成分をほとんど含まない水の方が速く進
む。
【0069】また、製氷ブロック24と製氷ブロック2
4との間には、連通部24Bが形成されていて水の移動
が可能なため、扉側の製氷ブロック24で製氷が進む
と、製氷時の約7〜8%の膨張により、ミネラル成分や
ガス成分を含む水は濃縮されて奥側の製氷ブロックへと
押出されるように移動する。
【0070】従って、製氷ブロック24にできる氷の透
明度を、奥側の方から扉側に向かって順に高くすること
ができる。また、補助製氷ブロック24Aでは、ミネラ
ル成分やガス成分が濃縮された水が移動して製氷してい
るので、補助製氷ブロック24Aでの氷は白濁部を有す
ることもある通常の氷となる。
【0071】また、貯氷箱12では、製氷ブロック24
からの氷と補助製氷ブロック24Aからの氷とを受ける
ので、貯氷箱12にはほぼ透明な氷と、白濁部を有する
こともある通常の氷とが混在して貯氷されることもある
が、通常の氷は大きさや形、また透明度の違いにより、
容易に区別できるため、ほぼ透明な氷と、通常の氷とを
使用目的に応じて使い分けることができる。
【0072】また、透明度の低い氷が奥側に貯氷され
て、扉側の使いやすい位置には必然的に透明度の高い氷
が貯氷されるため、高品位の透明度の高い氷を使いやす
い位置に貯氷することができる。
【0073】図9、図10、図11に異る実施の形態を
示し、図9は製氷室の側断面を示す概略図、図10は製
氷皿周囲の正面を示す概略図、図11は製氷皿周囲の平
面を示す概略図である。尚、図1〜図9に示すものとの
主な相違点は、貯氷箱の形状が異る点と、製氷皿の底部
に冷気を導くための冷気送出用のダクトを備えている点
である。
【0074】相違点についてのみ説明すると、41は冷
気送出用ダクトで、製氷皿21の底部に向けて冷気を送
風するための吹出口42が形成されている。また、43
は貯氷箱で、ほぼ透明な氷である製氷ブロック24から
の氷を受けるための透明氷貯氷部44と、通常の氷であ
る補助ブロック24Aからの氷を受ける通常氷貯氷部4
5とが形成されている。
【0075】このように構成された冷凍冷蔵庫では、製
氷ブロック24からのほぼ透明な氷を扉側の透明氷貯氷
部44で貯氷し、補助製氷ブロック45からの通常の氷
を通常氷貯氷部45で貯氷でき、両氷を分けて貯氷する
ことができる。このため、使用する氷を貯氷部の位置で
判別でき、速やかに目的の氷を使用することができる。
【0076】また、冷気送出用ダクト41が形成され、
製氷皿21の底部に冷気が送られる構成のため、製氷ブ
ロック24内での上下の温度差を、製氷ブロックの周囲
に冷気を送風したものに比べて大きくでき、水に混入し
ているガス成分が上昇しやすく脱気し易いようになって
いる。このため、製氷ブロックでの氷の透明度を高くす
ることができる。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、製氷装置において、0℃以上の温風を送
風するための送風機と、製氷室の奥側から扉側まで延び
送風機からの風を導くためのダクトと、このダクトから
製氷ブロックの水面に所定の吹付け角で前記温風を吹出
すための吹出ノズルとを有するブロー機構を備え、前記
製氷ブロックの前記扉側から奥側へと製氷が順次完了す
るように、前記温風又は冷風を制御するように構成した
ので、温風が扉側から奥側の送風機側へと吹出されるた
め、還気用ダクトを必要とせず、ブロー機構を還気用ダ
クトのない簡単な構造にすることができ、製氷装置を安
価にすることができる。
【0078】しかも、扉側の製氷ブロックから奥側へと
製氷が順次完了するように前記温風又は冷風を制御して
いるので、ミネラル成分やガス成分を多く含み凍結しに
くい水は他方側に移動し、扉側の製氷ブロックの氷の透
明度を上げることができる。
【0079】また、請求項2に記載の発明では、前記吹
出ノズルを、前記製氷ブロックの夫々の水面に対向する
ように設けたので、夫々の製氷ブロックの水面が撹拌さ
れ、製氷ブロック内の未製氷水中のガス成分が上昇しや
すく脱気し易くすると共に、ミネラル成分を含み製氷し
にくい未製氷水を他方の製氷ブロックに移動させやすく
することができる。このため、製氷ブロックの氷の透明
度を上げることができると共に、扉側の製氷ブロックの
氷の透明度を特に上げることができる。
【0080】また、請求項3に記載の発明では、前記温
風の制御を、この温風に利用されるヒータの通電を制御
して行うようにしたので、吹出す温風の温度を、扉側の
製氷ブロック側を奥側の製氷ブロックより低くし、製氷
ブロックを扉側から奥側へと徐々に製氷させやすくする
ことができる。このため、扉側の製氷ブロックの氷を、
奥側の氷より透明にでき、しかも透明度の高い氷を扉側
に位置させることができるので、透明度の高い高品位の
氷を使いやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の説明に適用される冷凍冷
蔵庫の側断面図である。
【図2】製氷装置の側断面図である。
【図3】製氷装置の上面図である。
【図4】製氷装置の正面図である。
【図5】脱氷ヒータを設けた製氷皿の斜視図である。
【図6】ノズルの形状を説明する図である。
【図7】空気の吹付け状態を説明する図である。
【図8】空気加熱ヒータ等の制御例を示す図である。
【図9】異る実施の形態の製氷室側断面を示す概略図で
ある。
【図10】製氷皿周囲の正面を示す概略図である。
【図11】製氷皿周囲の平面を示す概略図である。
【符号の説明】
2 冷凍冷蔵庫 8 冷凍室(製氷室) 8A 扉 20 製氷装置 21 製氷皿 22 ブロー機構 24 製氷ブロック 24B 連通部 31 送風機 32 送風ダクト 33 ヒータ 34 吹出ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 順一 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 神谷 英昭 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 星野 仁 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 松岡 雅也 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 大塚 直樹 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 0℃未満の冷風が供給される製氷室と、
    この製氷室を開閉するための扉とを備え、複数の製氷ブ
    ロック及びこの製氷ブロック内の水が行き来できる連通
    部を有する製氷皿を前記製氷室に配置した製氷装置にお
    いて、0℃以上の温風を送風するための送風機と、前記
    製氷室の奥側から前記扉側まで延び前記送風機からの風
    を導くためのダクトと、このダクトから前記製氷ブロッ
    クの水面に所定の吹付け角で前記温風を吹出すための吹
    出ノズルとを有するブロー機構を備え、前記製氷ブロッ
    クの前記扉側から奥側へと製氷が順次完了するように、
    前記温風又は冷風を制御することを特徴とする製氷装
    置。
  2. 【請求項2】 前記吹出ノズルは、前記製氷ブロックの
    夫々の水面に対向するように設けられていることを特徴
    とする請求項1に記載の製氷装置。
  3. 【請求項3】 前記温風の制御は、この温風に利用され
    るヒータの通電を制御して行われることを特徴とする請
    求項1又は2に記載の製氷装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項1乃至3に記載の製氷装置の
    何れかを備えたことを特徴とする冷凍冷蔵庫。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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