JP2003042613A - 製氷方法、製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫 - Google Patents

製氷方法、製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫

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JP2003042613A
JP2003042613A JP2001225237A JP2001225237A JP2003042613A JP 2003042613 A JP2003042613 A JP 2003042613A JP 2001225237 A JP2001225237 A JP 2001225237A JP 2001225237 A JP2001225237 A JP 2001225237A JP 2003042613 A JP2003042613 A JP 2003042613A
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ice
water
air
ice making
hot air
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JP2001225237A
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English (en)
Inventor
Junichi Mogi
淳一 茂木
Takeo Komatsubara
健夫 小松原
Junichi Kubota
順一 久保田
Hideaki Kamiya
英昭 神谷
Hitoshi Hoshino
仁 星野
Masaya Matsuoka
雅也 松岡
Naoki Otsuka
直樹 大塚
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 白濁部が目立ちにくい、ほぼ透明な氷が得ら
れるようにする。 【解決手段】 製氷装置において、前記製氷ブロックに
貯留されている水の水面に対し所定吹付角度で温風を供
給してこの水を攪拌するブロー機構を備え、前記製氷皿
の上部と下部とに温度差を形成して製氷皿の下部から凍
結させ、前記製氷ブロック内の水が凍結したときに、氷
の上部にできたミネラル成分の結晶を溶かして拡散する
ように、例えば前記温風より温度の高い温風に制御する
ようにしたので、氷の表面の大きな結晶が熱で溶けた
り、温風により拡散されたりして、大きな結晶のときよ
りも目立たなくなり、全体がほぼ透明な氷を得ることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭等におけ
る冷凍冷蔵庫に用いられる製氷装置にかかり、特に高品
質な透明氷を短時間で製氷することが可能な製氷方法、
製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、家庭用の冷凍冷蔵庫等において
は、水を製氷皿に貯留して製氷する製氷装置が略標準装
備され、中には所定量の氷が常備できるように給水タン
クから自動給水して製氷する製氷装置が市場に提供され
ている。
【0003】しかし、単に製氷皿を冷却して製氷すると
白濁した氷になることが知られており、かかる白濁した
氷をウイスキーの水割等に用いても雰囲気が盛り上がら
ないことなどの理由から透明氷が要望され種々の構成の
製氷装置が提案されている。
【0004】一般に製氷皿は、複数の製氷ブロックに区
画され、この各製氷ブロックに水が貯留されている。こ
のような製氷皿を単に冷却すると、各製氷ブロックの周
囲から結氷が始まり、内部の水が最後に結氷するように
なる。
【0005】このとき、水に溶存していた空気等は、未
結氷水中に気泡となってでてきて、この気泡が氷に閉じ
こめられると白濁した氷となる。
【0006】そこで、透明氷を得るために、例えば特公
平6−70543号公報においては、冷気を製氷皿の底
面側へ送風して製氷し、その際気泡が氷に閉じこめられ
ないように、製氷皿の蓋にヒータを埋込んで水面が内部
より先に結氷しないようにした構成が開示されている。
【0007】これにより、各製氷ブロックの底の方から
徐々に結氷し、最後に水面が凍るようになるので、製氷
完了時まで気泡の脱気パスが確保されて透明氷が製氷で
きるようになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成では、脱気パスは確保されるものの以下の理由から十
分な脱気が行えず、透明度の高い高品質な透明氷を作る
ことが困難になる問題があった。
【0009】即ち、各製氷ブロックの底部側に発生した
気泡が脱気されるためには、当然ながらこの気泡は水面
まで浮上しなければならない。
【0010】しかし、この気泡は非常に小さいため、そ
の浮力も小さくこの浮力だけで水面まで浮上することが
困難であると共に、時には結氷面に付着したりして氷の
中に閉じこめられてしまい脱気が不十分となってしま
う。
【0011】無論、表面はヒータにより加熱されている
ので、未結氷水には温度勾配が発生し、これにより対流
が生じるので、各製氷ブロックの底部側に発生した気泡
がこの対流により水面まで運ばれる場合がある。
【0012】ところが、上記ヒータ加熱の方法では、製
氷ブロックに貯留されている水は静止しており(強制的
な攪拌等が行われていない)、かつ、その温度勾配も小
さいため氷結面に付着した気泡を対流で動かし脱気させ
るには非常に困難であった。
【0013】従って、十分に脱気を行うには氷結速度を
小さくしなければならず、製氷時間が長くなってしまう
問題があった。
【0014】そこで、本出願人は、複数の製氷ブロック
を有する製氷皿と、その製氷皿の水面に温風を吹出すブ
ロー機構とを備え、製氷皿の底面側へ冷気で製氷ブロッ
クの底部側から徐々に製氷させ、底部から透明氷を得る
ようにした製氷装置を試作した。しかし、この製氷装置
では、上部の表面にミネラル成分などが結晶化してしま
うので、大変目立ってしまう。下部はほとんど透明な氷
のため、一部分の白濁部が目立つままの氷にはしておき
たくない。
【0015】この発明は、白濁部の目立ちにくい氷が得
られる製氷方法、製氷装置及びこの装置を用いた冷凍冷
蔵庫を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、複数の製氷ブロックに区画されて水を貯留する製氷
皿の裏面に冷気が送風され、この製氷皿に貯留された水
を凍らせ、その後この製氷皿を回動させることにより脱
氷する製氷方法において、前記製氷ブロックに貯留され
ている水の水面に対し所定吹付角度で前記冷風より温度
が高く0℃以上の温風を供給してこの水を攪拌し、前記
製氷皿の上部と下部とに温度差を形成して製氷皿の下部
から凍結させ、前記製氷ブロック内の水が凍結したとき
に、氷の上部を溶かすように前記温風を制御するように
したものである。
【0017】また、前記温風の制御は、水を撹拌するた
めに供給する前記温風より温度の高い温風に制御するよ
うにしたものである。
【0018】また、前記温風の制御は、水を撹拌するた
めに供給する前記温風より早い風速、或いは前記温風よ
り風量の多い温風に制御するようにしたものである。
【0019】また、前記温風の制御を所定時間行い、そ
の後はこの温風を停止して溶けた氷を再凍結させるよう
にしたものである。
【0020】また、複数の製氷ブロックに区画されて水
を貯留する製氷皿の裏面に冷気が送風され、この製氷皿
に貯留された水を凍らせ、その後この製氷皿を回動させ
ることにより脱氷する脱氷機構を備えた製氷装置におい
て、前記製氷ブロックに貯留されている水の水面に対し
所定吹付角度で温風を供給してこの水を攪拌する吹出ノ
ズルを有するブロー機構を備え、前記製氷皿の上部と下
部とに温度差を形成して製氷皿の下部から凍結させ、前
記製氷ブロック内の水が凍結したときに、氷の上部を溶
かすように前記吹出ノズルからの温風を制御するように
構成したものである。
【0021】また、前記温風の制御を、水を撹拌するた
めに供給する前記温風より温度の高い温風に制御するよ
うに構成したものである。
【0022】また、前記温風の制御を、水を撹拌するた
めに供給する前記温風より早い風速、或いは前記温風よ
り風量の多い温風に制御するように構成したものであ
る。
【0023】更に、前記温風の制御を所定時間行い、そ
の後はこの温風を停止して溶けた氷を再凍結させるよう
に構成したものである。
【0024】また、これらの構成の製氷装置を冷凍冷蔵
庫に備えたものである。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図に沿って
説明する。図1は本発明にかかる製氷装置20を搭載し
た冷凍冷蔵庫2の側断面図であり、図2〜図4はこの製
氷装置20の構成図で、図2は側面図、図3は上面図、
図4は正面図である。なお、これらの図において、構成
が容易に理解できるように部材の一部を適宜省略し又は
簡略化して示されている部分があることを付言する。
【0026】冷凍冷蔵庫2は、外箱3と内箱4とを有
し、この間に断熱材が充填されてなる断熱構造体で、内
箱4の内部には複数の断熱中仕切板6が設けられて冷蔵
室7、冷凍室8、野菜室9等が形成されている。
【0027】冷蔵室7の下端部には、氷を作るための水
が貯留される給水タンク11が設けられ、また冷凍室8
には製氷装置20及び貯氷箱12が設けられている。な
お、貯氷箱12は製氷装置20の下に設けられて、この
製氷装置20からの氷を受止めて貯氷するようになって
いる。
【0028】また、冷凍冷蔵庫2の下部等には、冷媒を
圧縮する圧縮機、冷媒を絞るキャピラリーチューブ、冷
媒の熱を放熱して凝縮させる凝縮器、内部で冷媒を気化
させて庫内空気を冷却する冷却器13等からなる冷凍装
置が収納されて、庫内空気をファン14により強制循環
させながら庫内を冷却している。
【0029】一方、製氷装置20は、給水タンク11か
らの水を貯留する製氷皿21、この製氷皿21に貯留さ
れた水に空気(例えば、5℃程度の温風)を吹付けるブ
ロー機構22、製氷皿21を反転させてこの製氷皿21
の氷を貯氷箱12に移す脱氷機構23等を有している。
【0030】なお、図1においてはこの製氷装置20の
少なくとも一部を断熱中仕切板6に埋込んだ構成を示し
ている。このような構成にしたのは、冷凍室8の利用空
間容積を増やすためであるので、状況により断熱中仕切
板6に埋込まなくてもよいことは明らかである。
【0031】このような製氷皿21は、上面が開口して
形成された合成樹脂製で、その内側が凹状に形成された
複数の製氷ブロック24に区画され、また製氷皿21の
両端部(図2では、左右方向)には回動軸25が設けら
れると共に、左端に給水タンク11からの水が給水され
る給水口26が設けられている。
【0032】そして、製氷皿21の裏側に冷却装置から
冷凍室8に送られてきた冷気(例えば、−20℃程度)
が送風されて、この製氷皿21を底部側から冷却して製
氷が行われる。
【0033】脱氷機構23は、製氷皿21の一端側(図
2では左側)に設けられた駆動部27、貯氷箱12に所
定量以上の氷が蓄えられているか否かを検出する検氷レ
バー29等から構成され、駆動部27は図示しないパル
スモータ、ギア及び出力軸等により構成されている。
【0034】そして、製氷皿21の一方の回動軸25を
介して駆動部27の動力が製氷皿21に伝達されること
によりこの製氷皿21が上下反転して製氷された氷が貯
氷箱12に落下して貯氷される。このように製氷皿21
の氷を貯氷箱12に移すために180度回転させるよう
な反転ではなく、120度前後回動させるような方法を
用いて氷を移すようにしても良い。
【0035】なお、貯氷箱12に氷が所定量以上貯氷さ
れているか否かの判断は、脱氷を行う際に先ず検氷レバ
ー29が貯氷箱12に向かって回転する。
【0036】このとき検氷レバー29が、図2に示す点
線状態まで所定量回転しても、氷に当接して力を受けな
い場合には、貯氷箱12に氷が無くなっていると判断し
て脱氷動作が開始する。
【0037】また、脱氷時には、製氷皿21は上下反転
して脱氷するが、このとき氷が製氷皿21にくっつき容
易に脱氷できない場合がある。
【0038】かかる場合には、図5に示す製氷皿21の
側面や底面等に脱氷ヒータ37を取付けて、脱氷時にこ
の脱氷ヒータ37に通電することにより製氷皿21に接
する氷の表面を少し溶かすようにしても良い。
【0039】なお、脱氷ヒータ37で氷の表面を少し溶
かすことにより脱氷を容易にするが、溶けた部分は脱氷
と略同時に再び凍るので、氷の表面は非常に滑らかにな
り、貯氷箱12に落下したときの衝撃や氷をウイスキー
等に入れたときの熱衝撃等に対して割れにくくなる利点
がある。
【0040】また、脱氷時に氷表面が割れるのを防ぐの
で透明氷としての見栄えが良くなる。
【0041】ブロー機構22は、空気を送風するポンプ
31、このポンプ31により送風される空気を製氷皿2
1の上方まで導く送風ダクト32、この送風ダクト32
により導かれた空気を加熱する空気加熱ヒータ33、こ
の空気加熱ヒータ33により加熱されて温風となった空
気を各製氷ブロック24に貯留された水に吹き当てるノ
ズル34、このノズル34から吹出された空気が集り、
再度ポンプ31に循環させる帰還ダクト35、製氷皿2
1の上面近傍の温度を検出する温度検出器36等を有し
ている。
【0042】ポンプ31は、シロッコファン等からな
り、中央部分から吸気し、周囲から吐出すように形成さ
れると共に、ポンプ31、送風ダクト32、ノズル34
及び帰還ダクト35がなす空気路は閉回路に形成され
て、ポンプ31からの空気は図3に示す矢線に従い送風
ダクト32、ノズル34及び帰還ダクト35を循環す
る。
【0043】ノズル34は、製氷ブロック24に対応し
て複数設けられて、空気を整流して製氷皿21に貯留さ
れた水に対して所定の吹付角度で吹付けられるように取
付けられている。
【0044】図6はノズル34の形状を説明するための
図で、図6(a)は円筒状タイプの場合であり、図6
(b)はリブ状タイプの場合を示し、図面の上側には斜
視図が示され、下側にはその断面図が示されている。
【0045】何れのタイプのノズル34を用いても良
く、また本発明はかかるノズル34の形状に制約を受け
るものではないが、後述するように少なくともノズル3
4の吹出口38からの空気が製氷皿21に貯留された水
に対して所定の角度で吹当られるようにする必要があ
る。
【0046】図7は製氷ブロック24に対するノズル3
4(図6(a)に示す円筒状タイプのノズルの場合を例
示している)の吹付角度θ(法線となす角度)を模式的
に示した図で、図7(a)及び図7(b)は側断面図、
図7(c)は上面図を示している。なお、図7(a)は
製氷開始時の側断面図であり、図7(b)は製氷中にお
ける側断面図を模式的に示している。
【0047】ノズル34の吹付角度θ及び吹付位置P
は、製氷ブロック24の大きさ(吹付面の大きさ)、ノ
ズル34から吹出される温風の速度、製氷ブロック24
に貯留されている水の量等に対応して設計されるもので
ある。
【0048】従って、一概に吹付角度θ及び吹付位置P
を規定することができないが、今日市販されている製氷
皿21では概ね吹付角度θ=20〜70度の角度がよ
く、より好ましくは吹付角度θ=45±1度がよい。
【0049】また、吹付位置Pは、少なくとも製氷ブロ
ック24の水平面中心位置に対して風上側(図7におい
て中心線Kより右側)の位置であることが好ましい。
【0050】このように吹付位置P及び吹付角度θを設
定したノズル34から吹出された温風は、製氷皿21の
水に吹き当り、この水を攪拌する。図7に示す点線矢印
はかかる温風の吹付けにより攪拌された水の動きを示し
ている。
【0051】ノズル34の吹付角度θが、少なくともθ
>0であるので、温風により水は図7(a)に示すよう
に鉛直断面で回転するようになる。特に、吹付位置Pが
中心線Kより風上側であるので効率的に水を回転させて
攪拌できるようになっている。
【0052】また、ノズル34は中心線Lの上に設け
る。これによりこの中心線Lに対して左右対称に水が回
転するようになって攪拌を効率的に行うことができるよ
うになっている。
【0053】このように製氷ブロック24の水が回転す
ることは、この水が攪拌されることであるので製氷過程
で未結氷水中にでてきた気泡も攪拌された水と一緒に動
き、水面又は水面近傍まで運ばれるようになるので容易
に脱気することが可能になる。
【0054】なお、吹付ける空気が温風であることよ
り、この温風に吹付けられて回転する水の温度も、相応
に高くなるので、水面が内部より先に結氷することが無
くなり製氷完了まで脱気パスを確保することができるこ
とは付言するまでもない。
【0055】これにより製氷される氷に含まれる空気の
量を極めて少なくすることができるようになり、非常に
高品質な透明氷を得ることが可能になっている。
【0056】製氷皿21に吹付けられた空気は、帰還ダ
クト35を介してポンプ31に戻るが、この際に帰還ダ
クト35を流動している空気が結露する場合がある。
【0057】即ち、製氷装置20は冷凍室8内に配設さ
れるために帰還ダクト35の外側は冷凍室8の冷たい空
気にさらされている。
【0058】無論、帰還ダクト35等は上述したように
断熱材により形成されたりして断熱性が高くなっている
ので、冷凍室8の影響を直接受けることはないが、しか
し完全な断熱効果は原理的に期待できないことは付言す
るまでもない。
【0059】このため、製氷皿21に吹付けられて帰還
ダクト35を流動する空気の温度は、この帰還ダクト3
5を流動する際に下がり結露する場合が生じる。
【0060】このように結露した水が冷凍室8に垂れ落
ちて食品等に付着すると、各食品等が互いにくっついて
しまう不都合が発生する。
【0061】そこで、本発明では、図8に示すように帰
還ダクト35に勾配を設けて、結露した水が製氷皿21
に戻るようにしている。
【0062】なお、空気加熱ヒータ33は、ニクロム線
等の発熱体から構成され、この発熱体が送風ダクト32
を流動する空気を加熱するようになっている。
【0063】次に、上記構成の詳細な説明を製氷装置2
0における透明氷の製氷過程及び制御方法と共に説明す
る。
【0064】先ず、温度検出器36により製氷ブロック
24の空気の温度が検出され、ポンプ31の動作が開始
する。
【0065】温度検出の結果、製氷ブロック24の空気
が氷点下の場合には、空気加熱ヒータ33を動作させて
空気を加熱してノズル34から吹出してセンサ36周辺
における製氷皿21上部の空気を暖める。
【0066】その後、製氷ブロック24に給水タンク1
1から水が供給されて製氷が開始する。
【0067】このように給水を行う前に、温風を送風す
るのは以下の理由からである。即ち、ヒータ33が暖ま
るのに時間を要するので、この時間だけ早めに空気加熱
ヒータ33を動作させて、給水時には約5℃の温風が吹
出されるようにするためである。また、温風を吹出して
製氷皿を0℃以上に温めておくことによって、給水した
水が脱気しないうちに即座に凍り白濁した氷になるのを
防止するためである。
【0068】そこで、本発明では、給水に先立ち温度検
出器36により製氷ブロック24内の空気の温度を検出
し、この空気の温度(即ち製氷ブロック24の温度)が
氷点下の場合には空気加熱ヒータ33で加熱された空気
をノズル34から吹出して製氷皿21上部の空気温度が
氷点より高くなるようにしている。
【0069】なお、このように製氷皿21の温度を高め
たりする方法には、脱氷ヒータ37を駆動することも可
能である。即ち、製氷皿21が氷点下の場合には、所定
時間脱氷ヒータ37を動作させて製氷皿21を暖めるこ
とで、上記不都合が回避できる。
【0070】製氷中の空気加熱ヒータ33及びポンプ3
1の制御方法としては、例えば図9に示すような制御が
可能である。図9は給水開始から製氷完了までの時間に
ついて、空気加熱ヒータ33のパワー(図9(a))、
ポンプ31の送風量(図9(b))を示した図である。
【0071】無論、この他の制御も可能であり、例えば
空気を一定時間だけ加熱したり空気加熱ヒータ33のパ
ワーとポンプ31の送風量とを同時に制御するようにし
ても良い。
【0072】このように、空気加熱ヒータ33のパワー
等を変化させるのは、製氷ブロック24の底部の凍結速
度が速いためである。底は、冷気が直接当るし、空気加
熱ヒータ33からも遠いので凍結速度が速く白濁しやす
い。
【0073】また、温度及び風量は未結氷水の量に依存
して適温、適量があるが、かかる適温適量の条件からず
れた条件で製氷すると、十分な脱気を行うことができな
かったり、未結氷水が吹飛ばされたりする場合がある。
【0074】そこで、本発明では、上記例に示すよう
に、常に適切な温度及び風量で空気の吹付が行えるよう
に制御している。
【0075】これにより、ノズル34からの空気により
製氷ブロック24の水が水平面及び垂直面で回転して攪
拌され、その際未結氷水にでてきた気泡が攪拌されて流
動する水と共に動いて水面及び水面近傍に達して脱気さ
れる。
【0076】なお、状況により白濁氷でもよいので直ぐ
に氷が欲しいような場合や緊急に多量の氷が必要になる
場合が考えられる。
【0077】このような場合には、図10に示すよう
に、帰還ダクト35とポンプ31との付け根部分に吸気
空気切り替えダンパ39を設けると共に、少なくとも帰
還ダクト35の途中に吐出ダンパ40を設けて、送風空
気選択器を構成する。
【0078】図10では送風ダクト32と帰還ダクト3
5との接合部分に吐出ダンパ40を設けている。
【0079】このような構成にして、高品質の透明氷を
製氷する場合には、図10(a)に示すように吸気空気
切り替えダンパ39を及び吐出ダンパ40を操作し空気
の閉回路を形成して、吹付ける空気を循環させる。
【0080】一方、急速製氷する場合には図10(b)
に示すように吸気空気切り替えダンパ39及び吐出ダン
パ40を操作し開回路を形成して、冷凍室8の空気が吸
気されるようにすると共に、製氷皿に吹付けられた空気
が吐出ダンパ40から冷凍室8に吐出されるようにす
る。
【0081】このようにすることにより品質の高い透明
氷や透明度が落ちるが短時間で大量の氷を作ることがで
き、これらの選択をユーザが行うことが出きるようにな
って利便性が著しく向上する。
【0082】なお、急速製氷するような場合には、空気
加熱ヒータ33を動作させる必要がないことは言うまで
もない。
【0083】このように構成された製氷装置での通常の
製氷の制御を、主に図12に示すフローチャートに沿っ
て、また図9や図11も用いて説明する。
【0084】最初に、検氷レバーに29より、製氷可能
か否か判断する(S1)。製氷可能であれば(S1でY
ESの場合)、製氷するため製氷皿21に注水する(S
2)。注水が終了すると、製氷を開始する(S3、図9
及び図11の(ア))。このとき、ノズル34から温風
が吹出されており、その温風の温度と風量は、図9の線
図に示すように時間に応じて制御されている。次に、製
氷が完了したか否かを判断する(S4)。製氷が完了し
たか否かは、予め決められた製氷時間や温度で判断さ
れ、このとき、氷の上面には大きく成長したミネラル成
分の結晶ができている。
【0085】製氷完了と判断されると(S4でYESの
場合)、ヒータ33やポンプ31を所定時間最大に制御
して、結晶を溶かすと共に、拡散させる(S5、図9及
び図11の(イ))。このように制御すると、氷の表面
が少し溶けるので、溶けた分を凍らせるために、ヒータ
の加熱とポンプの送風を停止する(S6、図9及び図1
1の(ウ))。予め決められた時間が経過し、再凍結終
了と判断されると(S7でYESの場合)、次に、製氷
終了か否かを判断し(S8)、終了であれば製氷を終了
する。
【0086】このように制御すると、氷の表面のミネラ
ル成分の大きな結晶が熱で溶けたり、温風により拡散さ
れたりして、大きな結晶のときよりも目立たなくなり、
全体がほぼ透明な氷を得ることができる。
【0087】しかも、温風を停止して再凍結させている
ので、表面が乱れずに滑らかとなり、比較的綺麗な氷を
得ることができる。
【0088】また、このような製氷装置を冷凍冷蔵庫に
備えているので、全体がほぼ透明な氷を簡単に得ること
ができる。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明では、製氷ブロックに貯留されている水の水面に対
し所定吹付角度で冷風より温度が高く0℃以上の温風を
供給してこの水を攪拌し、製氷皿の上部と下部とに温度
差を形成して製氷皿の下部から凍結させ、前記製氷ブロ
ック内の水が凍結したときに、氷の上部を溶かすように
前記吹出ノズルから吹出す温風を制御するような製氷方
法を用いたので、氷の表面のミネラル成分の大きな結晶
が熱で溶けたり、温風により拡散されたりして、大きな
結晶のときよりも目立たなくなり、全体がほぼ透明な氷
を得ることができる。
【0090】また、請求項2に記載の発明では、前記温
風の制御を、水を撹拌するために供給する前記温風より
温度の高い温風に制御するような製氷方法を用いたの
で、氷の表面のミネラル成分の大きな結晶が熱で溶け、
大きな結晶のときよりも目立たなくなり、全体がほぼ透
明な氷を得ることができる。
【0091】また、請求項3に記載の発明によれば、前
記温風の制御を、水を撹拌するために供給する前記温風
より早い風速、或いは前記温風より風量の多い温風に制
御するような製氷方法を用いたので、氷の表面のミネラ
ル成分の大きな結晶が熱で溶けたり、温風により拡散さ
れたりして、大きな結晶のときよりも目立たなくなり、
全体がほぼ透明な氷を得ることができる。
【0092】また、請求項4に記載の発明によれば、前
記温風の制御が行われた後は、この温風を停止して溶け
た氷を再凍結させるような製氷方法を用いたので、温風
により溶けた部分があっても、この部分を凍らせること
ができる。しかも、温風を停止して再凍結させているの
で、表面が乱れずに滑らかとなり、比較的綺麗な氷を得
ることができる。
【0093】また、請求項5に記載の発明では、製氷装
置において、製氷ブロックに貯留されている水の水面に
対し所定吹付角度で冷風より温度が高く0℃以上の温風
を供給してこの水を攪拌するブロー機構を備え、製氷皿
の上部と下部とに温度差を形成して製氷皿の下部から凍
結させ、前記製氷ブロック内の水が凍結したときに、氷
の上部を溶かすように前記吹出ノズルから吹出す温風を
制御するように構成したので、氷の表面のミネラル成分
の大きな結晶が熱で溶けたり、温風により拡散されたり
して、大きな結晶のときよりも目立たなくなり、全体が
ほぼ透明な氷を得ることができる。
【0094】また、請求項6に記載の発明では、前記温
風の制御を、水を撹拌するために供給する前記温風より
温度の高い温風に制御するように構成したので、氷の表
面のミネラル成分の大きな結晶が熱で溶け、大きな結晶
のときよりも目立たなくなり、全体がほぼ透明な氷を得
ることができる。
【0095】また、請求項7に記載の発明によれば、前
記温風の制御を、水を撹拌するために供給する前記温風
より早い風速、或いは前記温風より風量の多い温風に制
御するように構成したので、氷の表面のミネラル成分の
大きな結晶が熱で溶けたり、温風により拡散されたりし
て、大きな結晶のときよりも目立たなくなり、全体がほ
ぼ透明な氷を得ることができる。
【0096】また、請求項8に記載の発明によれば、前
記温風の制御が行われた後は、この温風を停止して溶け
た氷を再凍結させるように制御するので、温風により溶
けた部分があっても、この部分を凍らせることができ
る。しかも、温風を停止して再凍結させているので、表
面が乱れずに滑らかとなり、比較的綺麗な氷を得ること
ができる。
【0097】また、請求項9に記載の発明では、請求項
5乃至8の何れかに記載の前記製氷装置を冷凍冷蔵庫に
備えたので、全体がほぼ透明な氷を簡単に得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の説明に適用される冷凍冷
蔵庫の側断面図である。
【図2】製氷装置の側断面図である。
【図3】製氷装置の上面図である。
【図4】製氷装置の正面図である。
【図5】脱氷ヒータを設けた製氷皿の斜視図である。
【図6】ノズルの形状を説明する図である。
【図7】空気の吹付け状態を説明する図である。
【図8】帰還ダクトの勾配を説明する図である。
【図9】空気加熱ヒータ等の制御例を示す図である。
【図10】送風空気選択器の作用を説明する図である。
【図11】本発明の制御を示す説明図である。
【図12】本発明の制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2 冷凍冷蔵庫 20 製氷装置 21 製氷皿 22 ブロー機構 23 脱氷機構 24 製氷ブロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 順一 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 神谷 英昭 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 星野 仁 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 松岡 雅也 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 大塚 直樹 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の製氷ブロックに区画されて水を貯
    留する製氷皿の裏面に冷気が送風され、この製氷皿に貯
    留された水を凍らせ、その後この製氷皿を回動させるこ
    とにより脱氷する製氷方法において、前記製氷ブロック
    に貯留されている水の水面に対し所定吹付角度で前記冷
    風より温度が高く0℃以上の温風を供給してこの水を攪
    拌し、前記製氷皿の上部と下部とに温度差を形成して製
    氷皿の下部から凍結させ、前記製氷ブロック内の水が凍
    結したときに、氷の上部を溶かすように前記温風を制御
    するようにしたことを特徴とする製氷方法。
  2. 【請求項2】 前記温風の制御は、水を撹拌するために
    供給する前記温風より温度の高い温風に制御するように
    したことを特徴とする請求項1に記載の製氷方法。
  3. 【請求項3】 前記温風の制御は、水を撹拌するために
    供給する前記温風より早い風速、或いは前記温風より風
    量の多い温風に制御するようにしたことを特徴とする請
    求項1又は2に記載の製氷方法。
  4. 【請求項4】 前記温風の制御を所定時間行い、その後
    はこの温風を停止して溶けた氷を再凍結させるようにし
    たことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の製
    氷方法。
  5. 【請求項5】 複数の製氷ブロックに区画されて水を貯
    留する製氷皿の裏面に冷気が送風され、この製氷皿に貯
    留された水を凍らせ、その後この製氷皿を回動させるこ
    とにより脱氷する脱氷機構を備えた製氷装置において、
    前記製氷ブロックに貯留されている水の水面に対し所定
    吹付角度で前記冷風より温度が高く0℃以上の温風を供
    給してこの水を攪拌するブロー機構を備え、前記製氷皿
    の上部と下部とに温度差を形成して製氷皿の下部から凍
    結させ、前記製氷ブロック内の水が凍結したときに、氷
    の上部を溶かすように前記吹出ノズルから吹出す温風を
    制御することを特徴とする製氷装置。
  6. 【請求項6】 前記温風の制御は、水を撹拌するために
    供給する前記温風より温度の高い温風に制御することを
    特徴とする請求項1に記載の製氷装置。
  7. 【請求項7】 前記温風の制御は、水を撹拌するために
    供給する前記温風より早い風速、或いは前記温風より風
    量の多い温風に制御することを特徴とする請求項5又は
    6に記載の製氷装置。
  8. 【請求項8】 前記温風の制御を所定時間行い、その後
    はこの温風を停止して溶けた氷を再凍結させることを特
    徴とする請求項5乃至7の何れかに記載の製氷装置。
  9. 【請求項9】 請求項5乃至8何れかに記載の前記製氷
    装置を用いたことを特徴とする冷凍冷蔵庫。
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