JP2003120824A - シール - Google Patents

シール

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JP2003120824A
JP2003120824A JP2002212895A JP2002212895A JP2003120824A JP 2003120824 A JP2003120824 A JP 2003120824A JP 2002212895 A JP2002212895 A JP 2002212895A JP 2002212895 A JP2002212895 A JP 2002212895A JP 2003120824 A JP2003120824 A JP 2003120824A
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俊一 矢部
Takahiko Uchiyama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】転がり軸受、自動車用ハブユニット、リニアガ
イド装置、ボールねじ等の転動装置用として好適な、リ
ップ部のシール接触面に対する摺接性の高いシールを提
供する。 【解決手段】シール1のゴム成形体からなるリップ部1
3(ここでは弾性体3の全体)を、原料ゴムがカルボキ
シル基を有する水素化アクリロニトリルブタジエンゴム
であるゴム組成物を用いて形成する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、転がり軸受、自動
車用ハブユニット、自動車用ウォーターポンプ、リニア
ガイド装置、ボールねじ等の転動装置用として好適なシ
ールに関する。特に、水や粉塵が多量に存在する過酷な
環境下においてグリース潤滑で使用される転動装置用と
して好適なシールに関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、転がり軸受には、転動体の設
置部分に存在するグリースや使用時に発生したダストが
外部に漏洩したり、外部に浮遊する塵芥が転動体の設置
部分に進入したりするのを防ぐために、外輪と内輪との
間にシールが取り付けられることがある。このようなシ
ールの付いた転がり軸受の一例を図1に示す。 【0003】この図の転がり軸受は両側にシールの付い
た両シール軸受であり、そのシール1は、外周に鉤部を
有するリング状の芯金2と、その外側に合成ゴムを一体
に加硫成形してなる弾性体3とで構成されている。この
シールは、その機能上から、芯金の鉤部以外とその外側
の弾性体とからなる円環状の主部11と、芯金の鉤部と
その外側の弾性体とからなり外輪4内面の止め溝41に
係止される加締部12と、芯金の内周側の弾性体からな
り内輪5外周面の受け溝51に摺接(摺り接触)される
リップ部13とに分けられる。 【0004】そして、このシール1は、リップ部13を
内輪外周面の受け溝51に接触させた状態で、加締部1
2を弾性変形させながら外輪内周面の止め溝41に押し
込むことによって、転がり軸受の外輪4と内輪5との間
に配設される。また、図3に示すように、自動車用ハブ
ユニット6の外周にもシール10が取り付けられてお
り、このシール10も芯金20とゴム材料の成形体から
なる弾性体30とで構成されている。このハブユニット
6は、シャフトを入れるハブ61とフランジ62が一体
に形成されたものである。そして、このシール10は、
ハブ61に摺接される2つのリップ部31,32と、フ
ランジ62に摺接される1つのリップ部33を有する。 【0005】このようなシールの一般的な材料は、芯金
としてはSPCCやSECCなどの鋼板が、リップ等を
形成する弾性体としてはニトリルゴム、アクリルゴム、
シリコンゴム、フッ素ゴム等の合成ゴムが使用されてい
る。また、自動車の水冷エンジンに使用されるウォータ
ーポンプには、回転軸を支持する軸受内に水が浸入する
ことと軸受内のグリース漏洩を防止するために、シール
が取り付けられている。このウォーターポンプでは、例
えば図4に示すように、一端にインペラ71を固定した
回転軸Sの中央部が、軸方向に間隔を開けて配置した複
数個の軸受J(この図4では、複数個の軸受の部分が断
面ではなく、一体に形成された外輪の外周面が表示され
ている。)を介して、ケーシング72に回転自在に取り
付けられている。このケーシング72には、冷却水Wを
入れる冷却水容器73が固定されている。 【0006】この軸受Jとインペラ71との間をシール
100で塞ぐことにより、冷却水や熱で冷却水が蒸発し
て発生する水蒸気が軸受内に侵入し難くなる。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、転がり
軸受の使用環境が多量の水分や塵埃が存在する劣悪な環
境下である場合や、通常の使用環境が前記劣悪な環境下
である自動車用ハブユニットでは、使用を続けているう
ちにシールのリップ部の弾力性が低下したり、リップ部
が欠けたりすることにより、リップ部のシール接触面
(シールのリップ部と接触する相手部材の面)に対する
摺接力(摺り接触する力)が低下して、リップ部とシー
ル接触面との間に微小な隙間ができると、この隙間から
水分や塵埃が軸受内部に侵入することになる。その結
果、グリースが劣化して軸受の寿命が低下する恐れがあ
る。 【0008】また、本出願人は以前、自動車用ウォータ
ーポンプのシールとして、水素化ニトリルゴム(HNB
R)からなるシールを使用することを提案した(特開平
11−193795号公報参照)。この提案によれば、
使用環境の温度が110℃以上であってもリップ部のシ
ール接触面に対する摺接性(密封性能)が良好で、値段
も安いシールが提供されるが、このシールには更なる改
善の余地がある。 【0009】本発明は、転がり軸受、自動車用ハブユニ
ット、自動車用ウォーターポンプ、リニアガイド装置、
ボールねじ等の転動装置用として好適な、高温でのリッ
プ部のシール接触面に対する摺接性がより高く、密封性
能により優れたシールを提供することを課題とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、リップ部をなすゴム成形体は、原料ゴム
がカルボキシル基を有する水素化アクリロニトリルブタ
ジエンゴム(以下、「カルボキシル化HNBR」と称す
る。)である加硫ゴムからなることを特徴とするシール
を提供する。 【0011】本発明においては、原料ゴムとしてカルボ
キシル化HNBRを使用することにより、原料ゴムとし
てHNBRを使用した場合よりも、得られる加硫ゴム
(シールのリップ部)の引っ張り強度、耐摩耗性、およ
び耐屈曲疲労性が優れたものとなる。例えば、原料ゴム
としてカルボキシル化HNBRを使用した加硫ゴムで
は、破断伸び率が200%となる引っ張り強度が20M
Paであるのに対して、通常のNBRを使用した加硫ゴ
ムでは前記強度が15〜19MPaである。したがっ
て、本発明のシールによれば、リップ部のシール接触面
に対する摺接力が前記公報に記載のシールよりも高くな
る。 【0012】本発明で使用するカルボキシル化HNBR
としては、カルボン酸基とカルボン酸無水物とを分子内
に有し、基赤外線吸光分析で得られる両基のピーク高さ
についての比([カルボン酸無水物基のピーク高]/
{[カルボン酸無水物基のピーク高]+[カルボキシル
基のピーク高]})が0.5以上であって、酸当量が1
×10-4ephr以上であることが好ましい。 【0013】前記酸当量は以下の方法で測定した値であ
る。先ず、ゴムをアセトンに溶解させ、n−ヘキサンで
再沈精製した後、この精製ゴムをピリジンに再溶解させ
ることによってゴム溶液を得る。次に、このゴム溶液に
指示薬としてチモールフタレインを入れ、この溶液に濃
度0.02Nの水酸化カリウムのエタノール溶液を、指
示薬の色が変化するまで滴下する。次に、このエタノー
ル溶液の滴下量から、ゴム100gに対する酸当量を算
出する。 【0014】前記比が0.5未満であるとスコーチ(加
硫工程以前の加工作業中に初期加硫を起こして、製品の
加工ができなくなること)が生じ易くなるとともに、耐
摩耗性が低下し、圧縮永久ひずみも大きくなり易い。ま
た、酸当量が1×10-4ephr未満であると、引っ張
り強度や耐摩耗性が低下する。本発明の転動装置用シー
ルにおいて、リップ部の硬さは、「JIS K630
1」に記載のスプリング硬さAスケールで、50〜90
の範囲であることが好ましい。これにより、シールのリ
ップ部による密封性が良好になる。 【0015】リップ部の硬さが50未満であると、シー
ルが回転する際にリップ部が必要以上に変形して、リッ
プ部に発熱やトルク上昇が生じ易くなる。その結果、転
動装置の運転時の摩擦抵抗が大きくなり、スムーズな回
転運動が困難になる場合がある。また、90を超える
と、ゴム弾性が低下してリップ部のシール接触面に対す
る摺接力が不十分となり、十分な密封性が得られなくな
る。特に好ましいリップ部の硬さは、スプリング硬さA
スケールで70〜80の範囲である。 【0016】本発明で使用するゴム組成物は、原料ゴム
と加硫剤とを必須成分とするが、これ以外に、加硫促進
剤、加硫促進助剤、老化防止剤、補強剤、可塑剤、カッ
プリング剤等の配合剤を、必要に応じて適宜配合するこ
とができる。このゴム組成物には、また、必要に応じて
補強性充填剤、加工助剤、摩耗改良剤、潤滑油、潤滑剤
等を添加することができる。なお、ゴム組成物に対する
補強性充填剤、摩耗改良剤等の添加量を調整することに
よって、所定硬さのゴム成形体を得ることができる。 【0017】本発明で使用するゴム組成物の原料ゴム以
外の各成分の具体例について、以下に説明する。加硫剤
(架橋剤)としては、粉末硫黄、硫黄華、沈降硫黄、
高分散性硫黄などの各種硫黄、モルホリンジスルフィ
ド、アルキルフェノールジスルフィド、N,N−ジチオ
−ビス(ヘキサヒドロ−2 H−アゼピノン−2 )−チウ
ラムポリスルフィドなどの硫黄を排出可能な硫黄化合
物、ジクミルパーオキサイト・ジ(t-ブチルパーオキ
シ)ジイソプロピルベンゼン、2 ,5-ジメチルヘキサ
ン、ベンゾイルパーオキサイト等の過酸化物等が挙げら
れる。これらのうち、分散性、取扱いの容易さ、および
耐熱性の点で、高分散性硫黄やモルホリンジスルフィド
を使用することが好ましい。 【0018】加硫促進剤としては、硫黄系の加硫剤を用
いた場合には、グアニジン系,アルデビド−アンモニア
系,チアゾール系,スルフェンアミド系,チオ尿素系,
チウラム系,ジチオカルバメート系,ザンテート系等を
用いる必要がある。このうち高分散性硫黄を少量配合し
た場合には、チウラム系のテトラメチルチウラムジスル
フィド等やスルフェンアミド系のN−シクロベンジル−
2 −ベンゾチアジルまたはスルフェンアミドと、チアゾ
ール系の2 −メルカプトベンゾチアゾール等とを併用す
ることが好ましい。 【0019】加硫促進助剤としては、酸化亜鉛等の金属
酸化物、金属炭酸塩、金属水酸化物、ステアリン酸等の
脂肪酸とその誘導体、及びアミン類などが挙げられる。
酸化亜鉛を用いると、カルボキシル化HNBRにスコー
チ(早期加硫)が生じ易いので、過酸化亜鉛とステアリ
ン酸の混合物を使用することが好ましい。過酸化亜鉛
は、ゴム組成物の混練加工時の温度ではそのままゴム組
成物中に存在し、加硫成形時に酸化亜鉛を生じるため、
混練加工時及び保管時に早期加硫を生じることがない。 【0020】酸化劣化を防止する老化防止剤としては、
アミン−ケトン縮合生成物、芳香族第二級アミン類、モ
ノフェノール誘導体、ビス又はポリフェノール誘導体、
ビドロキノン誘導体、硫黄系老化防止剤、リン系老化防
止剤等があげられる。このうち、アミン−ケトン縮合生
成物系の2 ,2 ,4 −トリメチル−1 ,2 −ジビドロキ
ノリン重合体またはジフェニルアミンとアセトンとの縮
合反応物、芳香族第二級アミン系であるN,N’−ジ−
β- ナフチル−p−フェニレンジアミン、4 ,4 ’−ビ
ス−( α,α−ジメチルベンジル) ジフェニルアミン、
またはN−フェニル−N’−(3−メタクリロイルオキシ
−2 −ビドロキシプロピル) −p−フェニレンジアミン
等が好ましい。 【0021】また、熱分解を防止して耐熱性を向上する
ため、上記の老化防止剤とともに2次老化防止剤を併用
することがより好ましい。2次老化防止剤としては、硫
黄系の2 −メルカプトベンズイミダゾール、2 −メルカ
プトメチルベンズイミダゾール及びこれらの亜鉛塩等が
あげられる。更に、日光あるいはオゾンの作用による亀
裂を抑制させる日光亀裂防止剤として、融点が55〜7
0℃程度のワックス類を、原料ゴム100重量部に対し
て0.5〜2.0重量部程度添加してもよい。0.5重
量部未満であると、オゾンの作用による亀裂を防止する
効果がほとんど得られず、2重量部を超えると、不必要
なワックスがゴム表面に染み出してくるため加工性に問
題を生じる。 【0022】さらに成形性を向上させる必要がある場合
には、加工助剤として可塑剤が適宜添加される。成形性
に問題がない場合には加工助剤を添加する必要はない。
添加する場合の添加量は、原料ゴム100重量部に対し
て3〜20重量部とする。必要以上に添加すると、ゴム
組成物が軟化するとともに、完全に混合されずにブリー
ドアウトが生じる恐れがある。 【0023】可塑剤の具体例としては、ジオクチルフタ
レート等のフタル酸ジエステル、アジペート系可塑剤、
セバケート系可塑剤、ホスフェート系可塑剤、ポリエー
テル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、ポリエーテルエ
ステル系可塑剤、液状ゴム等が挙げられる。近年の環境
ホルモン問題を考慮すると、アジペート系可塑剤、セバ
ケート系可塑剤、ホスフェート系可塑剤、ポリエーテル
系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、ポリエーテルエステ
ル系可塑剤、液状ゴム等を使用することがより好まし
い。 【0024】カップリング剤としては、シラン系、アル
ミニウム系、チタネート系のカップリング剤、例えば、
γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。補強
性充填剤としては、カーボンブラックや白色系充填剤が
挙げられる。具体的に、カーボンブラックとしては、I
SAF(Intermediate Super Abrasion Furnace black)
、MAF(Medium Abrasion Furnace black) 、SRF
(Simi −Reinforcing Furnace black)、GPF(General
Purpose Furnace black) 、FT(Fine Thermal Furnac
e black)、MT(Medium Thermal Furnace black)、HA
F(High Abrasion Furnace black)、FEF(Fast Extr
uding Furnace black)等を例示することができる。これ
らのうちHAFおよびFEFは補強性が高いため好まし
い。 【0025】白色系充填剤としては、各種シリカ、塩基
性炭酸マグネシウム、活性化炭酸カルシウム、特殊炭酸
カルシウム、超微分ケイ酸マグネシウム、クレー、タル
ク、珪藻土、ウオラストナイト等が挙げられる。カーボ
ンブラックと白色系充填剤を混合した補強性充填剤を用
いてもよい。補強性充填剤が添加されたゴム組成物を用
いると、リップ部の耐摩耗性が高くなる。その結果、シ
ールのリップ部による密封性能が向上する。補強性充填
剤の添加量は、カーボンブラックの場合、原料ゴム10
0重量部に対して20〜90重量部とする。20重量部
未満であると十分な補強性が発現されず、また、90重
量部を超えると、ゴム組成物の硬さが高くなるとともに
伸び率が低くなり、本来有するゴム弾性が低下する。 【0026】白色系補強剤の場合、補強性充填剤の添加
量は、原料ゴム100重量部に対し20〜150重量部
とする。補強性充填剤の添加量が20重量部未満である
と十分な補強性が発現されず、150重量部を超える
と、ゴム組成物の硬さが高くなるとともに伸び率が低く
なり、本来有するゴム弾性が低下する。補強性充填剤と
してカーボンブラックと白色系補強剤との混合物を用い
る場合は、原料ゴム100重量部に対して、カーボンブ
ラック10〜90重量部、白色系補強剤10〜110重
量部の範囲で、合計含有量が20〜200重量部となる
ようにする。補強性充填剤の合計含有量が20重量部未
満であると十分な補強性が発現されず、200重量部を
超えると、ゴム組成物の硬さが高くなるとともに伸び率
が低くなり、本来有するゴム弾性が低下する。 【0027】摩耗改良剤としては、ポリオレフィン粒子
や球状炭素微粒子等が挙げられる。ポリオレフィン粒子
としては、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン
製の粒子、好ましくは、カルボキシル変性ポリエチレン
(無水マレイン酸変性ポリエチレン) 、カルボキシル変
性ポリプロピレン(無水マレイン酸変性ポリプロピレ
ン) 製の粒子が挙げられる。 【0028】ポリエチレン及びポリプロピレンは、カル
ボキシル変性されると、構造中のカルボキシル基によっ
て各種ゴムや酸化物等に吸着しやすくなる。また、原料
ゴム中に存在するカルボキシル基も同様の作用を発揮す
るため、これらの相乗効果によって、引張強度、耐摩耗
性、耐屈曲疲労性等の機械的強度がより向上すると考え
られる。 【0029】ポリオレフィン粒子の添加量は、ゴム組成
物の耐摩耗性と他の物性とのバランスから、原料ゴム1
00重量部に対し10〜60重量部とすることが好まし
い。10重量部未満であると、耐摩耗性を向上させる効
果が低い。逆に60重量部を超えるとゴム組成物の硬さ
が上昇し且つ伸び率が低くなって、ゴム弾性が低下す
る。 【0030】潤滑油としては、エーテル系オイル、シリ
コーン系オイル、ポリα−オレフィンオイル、フッ素オ
イル、フッ素系界面活性剤等が挙げられる。この中でも
シリコーン系オイルがより好ましく、さらに、官能基を
有する変性シリコーンオイルが特に好ましい。この官能
基がゴムの主鎖に反応し、オイルがゴム組成物の表面に
一度に染み出すことを防ぐと同時に、徐々に恒久的に染
み出すようになると考えられる。潤滑油は液状であるの
でゴム組成物の表面に染み出し易く、少量であっても効
果がある。 【0031】潤滑油の添加量は、原料ゴム100重量部
に対して2〜30重量部とする。これにより、ゴム組成
物の潤滑性が向上する。潤滑油の添加量が2重量部未満
であると十分な潤滑性が発現されず、30重量部を超え
るとゴムの加工時に添加物の分散不良が生じるため好ま
しくない。 【0032】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。下記の表1に示す組成のNo. 1〜11と表2
に示す組成のNo. 12〜19のゴム組成物を用意した。 【0033】 【表1】 【0034】 【表2】 【0035】表1および表2の各材料は以下の通りであ
る。 ☆原料ゴムA:中高ニトリルNBR(JSR株式会社製
「N230S」) ☆原料ゴムB:カルボキシル化HNBR(日本ゼオン株
式会社製) ☆原料ゴムC:カルボギシル化NBR(日本ゼオン株式
会社製「Nipol DN631」) ☆原料ゴムD:水素化NBR(日本ゼオン株式会社製
「Zetpol 2020」) ☆原料ゴムE:フッ素ゴム(ダイキン工業株式会社製
「ダイエルG−801」) ☆原料ゴムF:水素添加カルボギシル化NBR(バイエ
ル社製「テルバンXT」) ☆カーボンブラックA:HAF(三菱化学株式会社製
「ダイアブラックH」) ☆カーボンブラックB:MT(Cancarb社製「Th
ermax N990」 ) ☆カーボンブラックC:SRF(東海カーボン株式会社
製「シーストS」 ) ☆クレー:焼成クレー(土屋カオリン製「SATINT
ONE No. 5」) ☆シリカ:含水シリカ(日本シリカ工業株式会社製「ニ
ップシールAQ」) ☆加硫剤:高分散性硫黄(鶴見化学工業株式会社製「Su
lfalx PMC」) ☆加硫促進剤A:テトラメチルチウラムジスルフィド
(川口化学工業株式会社製「アクセルTMT」) ☆加硫促進剤B: テトラエチルチウラムジスルフィド
(大内新興化学工業株式会社製「ノクセラーTET」) ☆加硫促進剤C:N−シクロヘキシル−2 −ベンゾチア
ジル・スルフェンアミド(川ロ化学工業株式会社製「ア
クセルCZ−R」) ☆加硫促進助剤A(滑剤を兼ねる):ステアリン酸(花
王株式会社製「Lunac S −35」) ☆加硫促進助剤B:酸化亜鉛(堺化学株式会社製「フラ
ンス1号」) ☆加硫促進助剤C:酸化亜鉛(日本ゼオン株式会社製
「ZeonetZP」)、マスターバッチ法による添加 ☆活性剤:有機アミン(吉富製薬株式会社製「アクチン
グSL」) ☆可塑剤:アジピン酸系ポリエステル(旭電化株式会社
製「PN−350 」) ☆摩耗改良剤:カルボキシル変性ポリエチレン粒子(三
菱化学株式会社製「モディック−AP H501 」) ☆老化防止剤A:4 ,4 −ビス−(α、α−ジメチルベ
ンジル)ジフェニルアミン(大内新興化学工業株式会社
製「ノクラックCD」) ☆老化防止剤B:2−メルカプトベンズイミダゾール
(大内新興化学工業株式会社製「ノクラックMB」) ☆老化防止剤C:特殊ワックス(大内新興化学工業株式
会社製「サンノック」) ☆潤滑油:アミノ変性シリコーンオイル(信越シリコー
ン株式会社製「KF−860 」) ☆カップリング剤:γ−メルカプトプロピルトリメトキ
シシラン(信越シリコーン株式会社製「KBM803 」) No. 1〜8のゴム組成物を用いて以下の方法により、硬
さ試験用および引っ張り試験用の各試験片を作製した。 【0036】先ず、加硫剤および加硫促進剤を除いた各
材料をバンバリーミキサーに投入し、ミキサー温度80
℃で混練を行った(第1混練工程)。次に、この混練さ
れた材料をバンバリーミキサーから取り出して、2本ロ
ールのゴム用練りロール機に投入した。次に、ロール温
度を50℃に制御しながら、このロール機内に加硫剤お
よび加硫促進剤を投入して、均一になるまで切り返し操
作を行った(第二混練工程)後、シート状に形成した。 【0037】次に、170℃に加熱したホットプレス機
に、厚さ2mmのシート用の加硫金型を装着し、この金
型内に第二混練工程で得られた前記シートを載置した。
そして、15分間加熱及び加圧して、縦150mm、横
150mm、厚さ2mmの加硫ゴムシートを得た。この
ゴムシートをJIS3号試験片の形状に打ち抜くことに
より、引っ張り試験用および硬さ試験用の試験片を得
た。 【0038】引っ張り試験は、この試験片を万能試験機
にかけて引っ張り試験を行い、引っ張り破断強度および
破断伸びを測定した。硬さ試験では、この試験片を3枚
重ねて用い、「JIS K6301」に基づいて、スプ
リング硬さAスケールによる硬さ測定を行った。これら
の試験結果を下記の表3に示す。 【0039】 【表3】 【0040】[第1実施形態]図1に示す転がり軸受の
シール1を以下の方法で作製した。SPCC製の芯金2
とNo. 1〜8,12〜19のゴム組成物をシール形成用
の加硫金型内に入れ、加熱加圧成形することによって、
各ゴム組成物からなる加硫成形体を、弾性体3として芯
金2の外側に一体に成形した。なお、弾性体3のリップ
部13は図2に示す形状とした。 【0041】得られた各シール(弾性体3がNo. 1〜
8,12〜19の各ゴム組成物からなる加硫ゴムである
シール)1を、日本精工(株) 製の6203(呼び番
号) 単列深溝玉軸受(図1の転がり軸受)の内輪5と外
輪4の間に組み込んだ。この軸受を日本精工(株) 製の
軸受回転試験機にかけて、封入グリース:エーテル系グ
リース、雰囲気温度:120℃、回転速度:5000r
pm、回転時間:1000時間の条件で回転させた後
に、グリース漏れとリップ部の切損の有無を調べた。 【0042】これらの試験結果を下記の表4に示す。グ
リース漏れおよびリップ部の切損が生じた場合を
「×」、生じなかった場合を「○」とした。なお、原料
ゴムがカルボキシル化HNBRであるNo. 1〜6,12
〜18のゴム組成物からなる弾性体3を備えたシール1
は、本発明の範囲内のシール(実施例1−1〜1−1
3)である。原料ゴムがカルボキシル化HNBR以外で
あるNo. 7,8,19のゴム組成物からなる弾性体3を
備えたシール1は、本発明の範囲外のシール(比較例1
−1〜1−3)である。 【0043】 【表4】 【0044】表4の結果から分かるように、実施例1−
1〜1−13のシールを組み込んだ軸受では、前記回転
試験によってもグリース漏れおよびシールの切損が生じ
なかったのに対して、比較例1−1〜1−3のシールを
組み込んだ軸受では、前記回転試験によってグリース漏
れおよびシールの切損が生じた。 [第2実施形態]図3に示すハブユニット6のシール1
0を以下の方法で作製した。SPCC製の芯金20とN
o. 1〜8,12〜19のゴム組成物をシール形成用の
加硫金型内に入れ、加熱加圧成形することによって、各
ゴム組成物からなる加硫成形体を、弾性体30として芯
金20に一体に成形した。なお、弾性体30のリップ部
31〜33は図3に示す形状とした。 【0045】得られた各シール(弾性体30がNo. 1〜
8,12〜19の各ゴム組成物からなる加硫ゴムである
シール)10をそれぞれ、図3に示す、ハブ61の内径
が60mmであるハブユニット6に取り付けた状態で、
日本精工( 株) 製のハブユニット回転試験機に取り付け
た。そして、泥水をハブユニット6およびシール10に
向けてかけながら、以下の条件でハブユニットを回転さ
せた。泥水の供給条件:毎分2リットルの泥水を10秒
間かけた後、20秒間泥水をかけるのを停止することを
繰り返す、ハブユニット6とシール10との間への封入
グリース:鉱油系グリース、雰囲気温度:室温、回転速
度:1000rpm、回転時間:72時間。 【0046】この回転試験後に、各試験体の封入グリー
スに含まれる水分量を測定し、この水分量(質量)のグ
リース質量に対する含有率により、シール10のリップ
部31〜33のハブユニット6に対する摺接性(密封
性)を評価した。前記含有率が1.0%以下であれば、
シール10のリップ部31〜33のハブユニット6に対
する摺接性が良好「○」とし、2.0〜5.0%の場合
はやや不良「△」とし、5.0%以上の場合は不良
「×」とした。 【0047】また、この回転試験の前後にシール10の
形状を測定し、これらの測定結果から、この回転試験に
よるシール10の摩耗量を算出した。また、シール10
のリップ部(主リップ)32の内部に熱電対を挿入し
て、軸偏心を0として回転させ、安定回転時(30時間
以上回転させた時)にリップ部(主リップ)32の温度
を測定した。 【0048】これらの結果を下記の表5〜表7に示す。
表5は、シール10の弾性体30が、補強性充填剤とし
てカーボンブラックが添加されたゴム組成物(No. 1〜
3,7)からなる場合の結果をまとめたものである。表
6は、シール10の弾性体30が、補強性充填剤として
シリカが添加されたゴム組成物(No. 4〜6,8)から
なる場合の結果をまとめたものである。表7は、シール
10の弾性体30が、表2に示したゴム組成物(No. 1
2〜19)からなる場合の結果をまとめたものである。 【0049】なお、原料ゴムがカルボキシル化HNBR
であるNo. 1〜6,12〜18のゴム組成物からなる弾
性体30を備えたシール10は、本発明の範囲内のシー
ル(実施例2−1〜2−13)である。原料ゴムがカル
ボキシル化HNBR以外であるNo. 7,8,19のゴム
組成物からなる弾性体30を備えたシール10は、本発
明の範囲外のシール(比較例2−1〜2−3)である。 【0050】また、表4および表6における摩耗量の比
は、実施例2−1の摩耗量を「1」とした値である。表
5における摩耗量の比は、実施例2−4の摩耗量を
「1」とした値である。 【0051】 【表5】 【0052】 【表6】【0053】 【表7】 【0054】表5〜7の結果から分かるように、実施例
2−1〜2−13のシールを組み込んだ軸受は、比較例
2−1〜2−3のシールを組み込んだ軸受と比較して、
前記回転試験におけるリップ部のハブユニットに対する
摺接性および耐摩耗性に優れており、高い密封性能が得
られた。また、シール10の弾性体30が、摩耗改良剤
(カルボキシル変性ポリエチレン粒子)が添加されたゴ
ム組成物(No. 2,5,13)からなる実施例2−2、
2−5、および2−8では、耐摩耗性が特に高かった。 【0055】さらに、シール10の弾性体30が、潤滑
油(シリコーンオイル)が添加されたゴム組成物(No.
3,6,14)からなる実施例2−3、2−6、および
2−9は、弾性体30の潤滑性が高いために発熱が抑え
られた結果、主リップの温度が45℃、49℃、44℃
と特に低かった。 [第3実施形態]図4に示すウォーターポンプ7のシー
ル100を以下の方法で作製した。このウォーターポン
プ7のシール100の部分を拡大した図を図5として示
す。SPCC製の芯金200とNo. 1〜19のゴム組成
物をシール形成用の加硫金型内に入れ、加熱加圧成形す
ることによって、各ゴム組成物からなる加硫成形体を、
弾性体300として芯金200の外側に一体に成形し
た。 【0056】この弾性体300は、冷却水容器73側を
向く2つのリップ部301,302と、軸受J側を向く
1つのリップ部303を有する。また、このウォーター
ポンプ7の回転軸Sには、スリンガ8が嵌合してある。
シール100は、弾性体300の加締部150を外輪4
0の内面に設けた止め溝410に係止することによって
取り付けられている。この取り付けによって、スリンガ
8の小円筒部81の外周面にリップ部(主リップ)30
1が接触し、このスリンガ8の大円筒部82の外周面に
リップ(副リップ)302が接触し、リップ部303が
回転軸Sに接触した状態となる。 【0057】得られた各シール(弾性体300がNo. 1
〜19の各ゴム組成物からなる加硫ゴムであるシール)
100を、ウォーターポンプ7の回転軸Sを支持する軸
受Jと、回転軸Sに嵌合されたスリンガ8との間に取り
付けた。この状態で、軸受Jおよび回転軸Sを図6に示
す試験装置に取り付けて、シール100を水中で回転さ
せる試験を行った。 【0058】この試験装置は、回転軸Sの一端(インペ
ラ71側の反対側)を固定する駆動プーリ91と、軸受
Jの外輪Gを内嵌するハウジング92と、冷却水を入れ
る空間93を形成するための部材93a,93bと、部
材93aと回転軸Sとの間の電気抵抗を測定するための
回路94と、ハウジング92を外周から加熱するヒータ
95とを備えている。 【0059】また、冷却水導入用の配管96が、部材9
3bを貫通し、空間93内の軸受Jの直近位置に至るま
で設置されている。この配管96は定量ポンプを介して
冷却水供給源に接続されている。これにより、試験装置
の空間93内に一定量の冷却水が導入されるようになっ
ている。また、外輪Gの温度を測定する熱電対97がハ
ウジング92に設置されている。 【0060】軸受Jは、回転軸Sの大径部全体を覆う長
さの円筒体からなる外輪Gと、大径部のシール100側
に形成された内輪溝Nと、この内輪溝Nと外輪Gの溝と
の間に複数個配置された玉Tと、回転軸Sの大径部のプ
ーリ91側との間に設置された複数個のころXとで構成
されている。この回転試験を、ヒータによる加熱温度:
150℃、回転速度:8000rpmの条件で行い、1
00時間回転させる毎に、シール100の主リップ30
1の硬さの測定と、軸受内のグリースに含まれる水分量
の測定を行った。硬さ測定は、IRHD(Internationa
l Rubber Hardness Degree)のマイクロ硬さのポイント
を測定することによって行い、ポイントの変化量を硬さ
の増加量の指標とした。また、測定された水分量(質
量)のグリース質量に対する含有率によりシール100
の密封性能を評価し、前記含有率が5.0%以上の場合
を不良とした。なお、この回転試験は、シールが異なる
試験体を各100体用意して行い、硬さの増加量につい
ては100体の平均値を測定した。 【0061】これらの試験結果を図7および8にグラフ
で示す。なお、原料ゴムがカルボキシル化HNBRであ
るNo. 1〜6のゴム組成物、または原料ゴムが水素添加
カルボキシル化HNBRであるNo. 12〜18のゴム組
成物からなる弾性体300を備えたシール100は、本
発明の範囲内のシール(実施例3−1〜3−6,3−7
〜3−13)である。原料ゴムがカルボキシル化HNB
Rおよび水素添加カルボキシル化HNBRのいずれでも
ないNo. 7〜11,19のゴム組成物からなる弾性体3
00を備えたシール100は、本発明の範囲外のシール
(比較例3−1〜3−6)である。この実施例および比
較例の番号と、使用したゴム組成物の種類(No. )との
対応関係を下記の表8に示す。 【0062】 【表8】 【0063】図7は、回転時間と硬さ増加量との関係を
示すグラフである。図8は、回転時間と密封性能不良率
との関係を示すグラフである。これらの結果から分かる
ように、実施例3−1〜3−13のシールを組み込んだ
軸受は、比較例3−1〜3−6のシールを組み込んだ軸
受と比較して、温度が150℃の状態で水中で700時
間回転しても硬さの増加量が著しく小さく、900時間
回転しても密封性能の劣化度合いが著しく低かった。こ
れにより、自動車用ウォーターポンプ用として、実施例
3−1〜3−13のシールは、比較例3−4の水素化ニ
トリルゴム(HNBR)からなるシール(原料ゴムDを
含有するNo. 10のゴム組成物からなるシール)より
も、密封性能が長期間に渡って維持されることが分かっ
た。 【0064】なお、この実施形態では、転がり軸受用、
ハブユニット用、およびウォーターポンプ用のシールに
ついて述べてあるが、本発明のシールは、これら以外の
転動装置(例えば、リニアガイド装置、ボールねじ等)
用としても好適である。図9はリニアガイド装置を示
す。図9(a)に示すように、リニアガイド装置は案内
レール510とスライダ520とからなり、スライダ5
20のスライド方向両端にシール110が取り付けられ
ている。このシール110は、図9(b)に示すよう
に、金属製の芯金210とゴム製の弾性体310とから
なり、3つのリップ部311〜313を有する。 【0065】図10はボールねじを示す。図10(a)
に示すように、ボールねじはねじ軸610とナット62
0とからなり、ナット620の軸方向両端にシール12
0が取り付けられている。このシール120は、図10
(b)に示すように、金属製の芯金220とゴム製の弾
性体320とからなり、ねじ軸610のねじ溝611に
接触するリップ部321を有する。 【0066】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
シールのリップ部を形成するゴム組成物の原料ゴムとし
てカルボキシル化HNBRを使用することにより、転が
り軸受、自動車用ハブユニット、自動車用ウォーターポ
ンプ、リニアガイド装置、ボールねじ等の転動装置用と
して好適な、高温でのリップ部のシール接触面に対する
摺接性が高いシールが得られる。 【0067】すなわち、このシールは、リップ部のシー
ル接触面に対する摺接性に優れているため、水や塵埃が
多量に存在するような過酷な環境下であっても高い密封
性が維持されて、グリース漏れや水分および塵埃の侵入
が防止される。したがって、本発明のシールを水や塵埃
が多量に存在するような過酷な環境下で使用される転動
装置(転がり軸受、自動車用ハブユニット、自動車用ウ
ォーターポンプ、リニアガイド装置、ボールねじ等)に
取り付けることによって、この転動装置の寿命を長くす
ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】シールの付いた転がり軸受の一例を示す断面図
である。 【図2】第1実施形態において作製した転がり軸受用シ
ールのリップ部の形状を示す断面図である。 【図3】シールの付いたハブユニットの一例を示す断面
図である。 【図4】ウォーターポンプの一例を示す断面図である。 【図5】第3実施形態において作製したウォーターポン
プの軸受用シールの形状を示す断面図である。 【図6】第3実施形態において使用した試験装置を示す
断面図である。 【図7】第3実施形態の試験結果をまとめた、回転時間
と硬さ増加量との関係を示すグラフである。 【図8】第3実施形態の試験結果をまとめた、回転時間
と密封性能不良率との関係を示すグラフである。 【図9】リニアガイド装置を示す斜視図(a)と、リニ
アガイド装置のシールを示す断面図(b)である。 【図10】ボールねじを示す正面図(a)と、ボールね
じのシールを示す断面図(b)である。 【符号の説明】 1 シール 11 主部 12 加締部 13 リップ部 2 芯金 3 弾性体 4 外輪 40 外輪 41 止め溝 410 止め溝 5 内輪 51 受け溝 6 ハブユニット 61 ハブ 62 フランジ 7 ウォーターポンプ 71 インペラ 72 ケーシング 73 冷却水容器 10 シール 20 芯金 30 弾性体 31 リップ部 32 リップ部(主リップ) 33 リップ部 8 スリンガ 81 スリンガの小円筒部 82 スリンガの大円筒部 91 駆動プーリ 92 ハウジング 93 冷却水を入れる空間 93a 冷却水を入れる空間の形成部材 93b 冷却水を入れる空間の形成部材 94 電気抵抗測定回路 95 ヒータ 96 冷却水導入用の配管 97 熱電対 100 シール 110 シール 120 シール 150 加締部 200 芯金 210 芯金 220 芯金 300 弾性体 301 リップ部(主リップ) 302 リップ部(副リップ) 303 リップ部 310 弾性体 311 リップ部 312 リップ部 313 リップ部 320 弾性体 321 リップ部 510 案内レール 520 スライダ 610 ねじ軸 611 ねじ溝 620 ナット J 軸受 N 内輪溝 G 外輪 S 回転軸 T 玉 X ころ W 冷却水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内山 貴彦 神奈川県藤沢市鵠沼神明一丁目5番50号 日本精工株式会社内 Fターム(参考) 3J006 CA01 3J016 AA01 BB03 4H017 AA03 AA27 AA29 AB01 AC14 AC16 AD06 AE05 4J002 AC101 AC111 FD019 FD028 FD146 FD157 GM00

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 リップ部をなすゴム成形体は、原料ゴム
    がカルボキシル基を有する水素化アクリロニトリルブタ
    ジエンゴムである加硫ゴムからなることを特徴とするシ
    ール。
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