JP2003120799A5 - - Google Patents
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Description
【発明の名称】自転車用変速制御装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】複数の変速段を有し検出される走行状態に応じて駆動手段によりシフトアップ及びシフトダウンが可能な自転車用変速装置を変速制御するための自転車用変速制御装置であって、
前記複数の変速段に応じた前記走行状態のシフトアップしきい値及びシフトダウンしきい値を設定するしきい値設定手段と、
前記走行状態の検出結果が現在の変速段に応じた前記シフトアップしきい値を超えた後、第1所定時間経過までに走行状態の検出結果が前記シフトアップしきい値を超えているか否かを少なくとも一度判断し、前記走行状態が前記シフトアップしきい値を超えている場合、高速側の変速段に変速するように前記駆動手段を制御する第1制御手段と、
を備えた自転車用変速制御装置。
【請求項2】前記走行状態の検出結果が前記現在の変速段に応じたシフトダウンしきい値を超えたとき、ただちに低速側の変速段に変速するように前記駆動手段を制御する第2制御手段をさらに備える、請求項1に記載の自転車用変速制御装置。
【請求項3】前記第1制御手段は、前記第1所定時間より短い第2所定時間経過したときに走行状態の検出結果が前記シフトアップしきい値を超えているか否かを判断する、請求項1又は2に記載の自転車用変速制御装置。
【請求項4】検出される前記走行状態は、前記自転車の車速である、請求項1から3のいずれかに記載の自転車用変速制御装置。
【請求項5】前記車速は、前記自転車の車輪に連動して回転する交流発電機からのパルスにより検出される、請求項4に記載の自転車用変速制御装置。
【請求項6】検出される前記走行状態は、前記自転車のクランクの回転を検出するクランク回転数である、請求項1から3のいずれかに記載の自転車用変速制御装置。
【請求項7】前記駆動手段は、前記自転車用変速装置に設けられ電力により作動する電動部品であり、
前記第1及び第2制御手段は、前記駆動手段を電気的に制御する、請求項1から6のいずれかに記載の自転車用変速制御装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、変速制御装置、特に、複数の変速段を有し駆動手段によりシフトアップ及びシフトダウンが可能な自転車用変速装置を変速制御するための自転車用変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の変速段を有する変速装置を装着した自転車が知られている。変速装置には外装変速機構と内装変速機構とがある。外装変速機構は、たとえば後輪に装着された複数のスプロケットを有する小ギアと、スプロケットのいずれかにチェーンを掛け替えるディレーラとを有し、内装変速機構は、後輪に内装された内装変速ハブを有している。これらの変速装置は、変速ケーブルを介してハンドル等に取り付けられた変速レバーに接続されている。この種の変速装置が装着された自転車では、変速レバーの手動操作により、走行状態に応じて最適な変速段を選択できる。
【0003】
しかし、変速レバーはハンドルのブレーキレバーの近くに配置されていることが多く、減速時にはブレーキレバーの操作と変速レバーの操作とを同時に行う必要が生じ変速操作を行いにくい。そこで、変速段の切換を自転車の走行状態(たとえば車速やクランク回転数)に応じて自動的に行う変速制御装置が開発されている。従来、自転車の車速は、自転車の車輪に装着された磁石をリードスイッチより1回転当たり1つのパルスを検出し、その検出パルスの間隔と車輪の直径により求められている。そして、変速制御装置では、自転車の変速段に応じてシフトアップ速度しきい値及びシフトダウン速度しきい値の2つの速度しきい値を設定している。ここで、シフトアップしきい値は、それより一つ高速側の変速段のシフトダウンしきい値より少し高い値に設定されている。そして、検出された速度がシフトアップ速度しきい値を超えるとシフトアップし、シフトアップ後にシフトダウン速度しきい値より下がるとシフトダウンする制御が行われている。このように、1つの変速段に対してシフトアップとシフトダウンとで異なる速度しきい値により変速タイミングの制御を行うことにより、変速が頻繁に生じるチャタリング現象を防止できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の構成では、車速を車輪1回転当たり1回程度と比較的少ない頻度で検出している場合には、シフトアップとシフトダウンとで異なる速度で変速タイミングの制御を行っているのでチャタリングを防止しやすい。しかし、たとえば磁石を回転方向に複数個車輪に設けたりして車輪1回転当たりの車速の検出頻度を増やすと、無駄な変速が頻繁に行われるおそれがある。具体的には、たとえば坂道を上る際にクランク回転数にむらがあるとき、ごく短時間のうちに車速がシフトアップしきい値の近傍で変動し、ライダーの意に反してシフトアップし、その直後にシフトダウンが行われることがある。このような連続的なシフト動作が起こると、その速度を維持するために必要なペダル踏力が頻繁に変化してライダーのペダリングをギクシャクさせて、自転車の走行を不安定にするおそれがある。
【0005】
本発明の課題は、車速などの走行状態を頻繁に検出してもライダーの意に反したシフトアップを抑えることができる自転車用変速制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
発明1に係る自転車用変速制御装置は、複数の変速段を有し検出される走行状態に応じて駆動手段によりシフトアップ及びシフトダウンが可能な自転車用変速装置を変速制御するための装置であって、しきい値設定手段と、第1制御手段とを備えている。しきい値設定手段は、複数の変速段に応じた走行状態のシフトアップしきい値及びシフトダウンしきい値を設定する手段である。第1制御手段は、走行状態の検出結果が現在の変速段に応じたシフトアップしきい値を超えた後、第1所定時間経過までに走行状態の検出結果がシフトアップしきい値を超えていないか否かを少なくとも一度判断し、走行状態がシフトアップしきい値を超えている場合、高速側の変速段に変速するように駆動手段を制御する手段である。
【0007】
この変速制御装置では、走行状態の検出結果と変速段毎のシフトアップしきい値及びシフトダウンしきい値とを比較する。そして、走行状態の検出結果が現在の変速段に応じたシフトアップしきい値を超えると、第1所定時間経過までに走行状態の検出結果がシフトアップしきい値を超えているか否かを少なくとも一度判断し、走行状態がシフトアップしきい値を超えていると判断したとき、高速側の変速段に変速するように駆動手段を制御する。ここでは、検出された走行状態がシフトアップしきい値を超えたとき、ただちにシフトアップするのではなく、第1所定時間経過の間に一度でもシフトアップしきい値を超えていないと判断するとシフトアップせずにその変速段を維持する。そして、走行状態が第1所定時間の間でシフトアップしきい値を超えているときだけ、高速側の変速段にシフトアップするように駆動手段を制御する。したがって、走行状態を頻繁に検出しても重くなる方向の変速動作が頻繁に行われにくくなりライダーの意に反したシフトアップを抑えることができる。
【0008】
発明2に係る自転車用変速制御装置は、発明1に記載の装置において、走行状態の検出結果が現在の変速段に応じたシフトダウンしきい値になったとき、ただちに低速側の変速段に変速するように駆動手段を制御する第2制御手段をさらに備える。この場合には、走行状態の検出結果が現在の変速段のシフトダウンしきい値になったとき、ただちに低速側の変速段に変速するように駆動手段を制御する。このため、大きな踏力を要する変速段から小さな踏力ですむ変速段へ速やかに変速されることになるので、ライダーへの負担が減少する。特に、走行状態を頻繁に検出できる場合にはシフトダウンのレスポンスが向上し、ライダーの負担がより減少する。
【0009】
発明3に係る自転車用変速制御装置は、発明1又は2に記載の装置において、第1制御手段は、第1所定時間より短い第2所定時間経過したときに走行状態の検出結果がシフトアップしきい値を超えているか否かを判断する。この場合には、第2所定時間経過後に一度だけシフトダウンしきい値を超えているか否かを判断するだけなので、変速制御を簡素化できコストダウンを図ることができる。
【0010】
発明4に係る自転車用変速制御装置は、発明1から3のいずれかに記載の装置において、検出される走行状態は、自転車の車速である。この場合には、車速を検出して変速制御しているので、車速に応じた変速制御を行える。
【0011】
発明5に係る自転車用変速制御装置は、発明4に記載の装置において、車速は、自転車の車輪に連動して回転する交流発電機からのパルスにより検出される。この場合には、別に車輪の回転を検出するためのセンサや検出子を設けることなく車速の検出が可能になる。しかも、発電機の極数に応じた車速信号が得られるので、車輪の一回転あたり複数の車速信号が得られ、精度のよい変速制御を行える。また、複数の車速信号が得られても無駄な変速制御が行われにくくなる。
【0012】
発明6に係る自転車用変速制御装置は、発明1から3のいずれかに記載の装置において、検出される走行状態は、自転車のクランクの回転数である。この場合には、クランク回転数を一定に保つように変速制御できるので、ライダーは一定幅のクランク回転数で効率よくペダルをこぐことができる。
【0013】
発明7に係る自転車用変速制御装置は、発明1から6のいずれかに記載の装置において、駆動手段は、自転車用変速装置に設けられ電力により作動する電動部品であり、第1及び第2制御手段は、駆動手段を電気的に制御する。この場合には、駆動手段がモータやソレノイドなどの電力により作動する電動部品であるので、電気的に簡単に制御できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
〔構成〕
図1において、本発明の一実施形態を採用した自転車は軽快車であり、ダブルループ形のフレーム体2とフロントフォーク3とを有するフレーム1と、ハンドル部4と、駆動部5と、発電ハブ12が装着された前輪6と、4段変速の内装変速ハブ10が装着された後輪7と、前後のブレーキ装置8(前用のみ図示)と、内装変速ハブ10を手元で操作するための変速操作部9とを備えている。
【0015】
フレーム1には、サドル11やハンドル部4を含む各部が取り付けられている。
ハンドル部4は、フロントフォーク3の上部に固定された、ハンドルステム14とハンドルステム14に固定されたハンドルバー15とを有している。ハンドルバー15の両端にはブレーキ装置8を構成するブレーキレバー16とグリップ17とが装着されている。右側のブレーキレバー16には変速操作部9が装着されている。
【0016】
変速操作部9は、図2に示すように、右側(前輪用)のブレーキレバー16に一体で形成された操作パネル20と、操作パネル20の下部に左右に並べて配置された2つの操作ボタン21,22と、操作ボタン21,22の上方に配置された操作ダイヤル23と、操作ダイヤル23の左方に配置された液晶表示部24とを有している。操作パネル20の内部には変速操作を制御するための変速制御部25(図3)が収納されている。
【0017】
操作ボタン21,22は、三角形状の押しボタンである。左側の操作ボタン21は低速段から高速段への変速を行うためのボタンであり、右側の操作ボタン22は高速段から低速段への変速を行うためのボタンである。操作ダイヤル23は、3つの変速モードとパーキング(P)モードとを切り換えるためのダイヤルであり、4つの停止位置P,A1,A2,Mを有している。ここで変速モードは、自動変速1(A1)モードと自動変速2(A2)モードと手動変速(M)モードとであり、自動変速1及び2モードは、発電ハブ12からの車速信号により内装変速ハブ10を自動変速するモードであり、自動変速1(A1)モードは、主として平地で自動変速を行うときに使用される変速モードであり、自動変速2(A2)モードは、主として坂道で自動変速を行うときに使用される変速モードである。このため、自動変速2(A2)モードは、自動変速1(A1)モードに比べてシフトアップの変速タイミングが早く、シフトダウンの変速タイミングが遅く設定されている。手動変速モードは、操作ボタン21,22の操作により内装変速ハブ10を変速するモードである。パーキングモードは、内装変速ハブ10をロックして後輪7の回転を規制するモードである。液晶表示部24には、現在の走行速度も表示されるとともに、変速時に操作された変速段が表示される。
【0018】
変速制御部25は、CPU,RAM,ROM,I/Oインターフェイスからなるマイクロコンピュータを備えている。変速制御部25には、図3に示すように、発電ハブ12と、内装変速ハブ10の動作位置を検出する、たとえばポテンショメータからなる動作位置センサ26と、操作ダイヤル23と、操作ボタン21,22とが接続されている。また、変速制御部25には、バッテリーからなる電源27と、モータドライバ28と、液晶表示部24と、記憶部30と、他の入出力部とが接続されている。
【0019】
発電ハブ12は、たとえば28極の交流発電機であり、車速に応じた交流信号を発生する。この発電ハブ12からの交流信号により、変速制御部25は車速Sを検出する。このため、車速Sは、前輪6の1回転で28回検出することができ、磁石とリードスイッチとを用いた車速検出方法より細かく車速を検出できる。したがって、変速制御をよりリアルタイムに実行できる。
【0020】
モータドライバ28には内装変速ハブ10を駆動する変速モータ29が接続されている。記憶部30は、たとえばEEPROM等の書換え可能な不揮発メモリで構成され、そこにはパーキングモードで使用する暗証や速度検出に使用するタイヤ径等の各種のデータが記憶されている。また、自動変速1(A1)モード及び自動変速2(A2)モード時の速度と各変速段との関係(図4参照)が記憶されている。変速制御部25は、各モードに応じてモータ29を制御するとともに、液晶表示部24を表示制御する。
【0021】
図4に自動変速1(A1)及び自動変速2(A2)モード時のそれぞれの速度しきい値の一例をそれぞれ示す。
図4において、自動変速1(A1)モードにおいては、シフトアップしきい値は、たとえば13km/h(1−2速),16km/h(2−3速),19km/h(3−4速)である。シフトダウンしきい値は、たとえば12km/h(2−1速),14km/h(3−2速),17km/h(4−3速)である。自動変速2(A2)モードにおいては、シフトアップしきい値は、たとえば11km/h(1−2速),14km/h(2−3速),17km/h(3−4速)である。シフトダウンしきい値は、たとえば10km/h(2−1速),12km/h(3−2速),15km/h(4−3速)である。
【0022】
駆動部5は、フレーム体2の下部(ハンガー部)に設けられたギアクランク18と、ギアクランク18に掛け渡されたチェーン19と、内装変速ハブ10とを有している。内装変速ハブ10は、4つの変速段とロック位置とを有する4段変速ハブであり、変速モータ29により4つの変速位置とロック位置との合計5つの位置に切り換えられる。このロック位置で、内装変速ハブ10の回転が規制される。
【0023】
〔変速動作〕
変速及びロック操作は、変速操作部9の操作ダイヤル23によるモード選択及び操作ボタン21,22による変速操作により変速モータ29を動作させることにより行われる。
【0024】
図5〜図7は、変速制御部25の制御動作を示すフローチャートである。
電源が投入されると、ステップS1で初期設定を行う。ここでは、速度算出用の周長データが、たとえば26インチ径にセットされ、変速段が2速(V2)にセットされ、さらに各種のフラグがリセットされる。
【0025】
ステップS2では、操作ダイヤル23がパーキング(P)モードにセットされたか否かを判断する。ステップS3では、操作ダイヤル23が自動変速1(A1)モードにセットされたか否かを判断する。ステップS4では、操作ダイヤル23が自動変速2(A2)モードにセットされたか否かを判断する。ステップS5では、操作ダイヤル23が手動変速(M)モードにセットされたか否かを判断する。ステップS6では、タイヤ径入力等の他の処理が選択されたか否かを判断する。
【0026】
操作ダイヤル23がP位置に回されパーキング(P)モードにセットされた場合には、ステップS2からステップS7に移行する。ステップS7では、パーキング(P)処理を実行する。操作ダイヤル23がA1位置に回され自動変速1モードがセットされた場合には、ステップS3からステップS8に移行する。ステップS8では、図6に示す自動変速1(A1)処理を実行する。操作ダイヤル23がA2位置に回され自動変速2モードがセットされた場合には、ステップS4からステップS9に移行する。ステップS9では、自動変速1処理と同様な自動変速2(A2)処理を実行する。操作ダイヤル23がM位置に回され手動変速モードがセットされた場合には、ステップS5からステップS10に移行する。ステップS10では、図7に示す手動変速(M)処理を実行する。他の処理が選択された場合にはステップS6からステップS11に移行し、選択された処理を実行する。
【0027】
ステップS7のパーキング(P)処理では、内装変速ハブ10のロック状態を解除するための暗証を登録する暗証登録処理やロック状態を解除するための暗証入力及び照合を行う暗証入力処理などの処理を操作ボタン21,22の操作に応じて実行する。
【0028】
ステップS8の自動変速1処理では、車速Sに応じた変速段に動作位置VPをセットする。そして、それから外れている場合には、1段ずつ近づく方向に変速する。ここでは、図6のステップS21で、動作位置センサ26の動作位置VPを取り込む。ステップS22では、発電ハブ12からの速度信号により自転車の現在の車速Sを取り込む。ステップS23では、取り込んだ現在の車速Sが図4に示したような動作位置センサ26の動作位置VPに応じたシフトアップしきい値U(VP)を超えているか否かを判断する。ステップS24では、取り込んだ現在の車速Sが動作位置センサ26の動作位置VPに応じたシフトダウンしきい値D(VP)よりさがっているか否かを判断する。
【0029】
現在の車速Sが図4に示した現在の変速段に応じたシフトアップしきい値U(VP)を超えた場合にはステップS23からステップS25に移行する。たとえば、変速段が2速のとき(VP=2)、車速Sが16km/hより速くなるとこの判断が「Yes」となる。ステップS25では、ステップS23での判断結果から所定時間T1経過したか否かを判断する。所定時間T1経過していない場合にはステップS26に移行し、車速Sを再度読み込む。ステップS27では、再度取り込んだ現在の車速Sが現在の変速段のシフトアップしきい値U(VP)を超えているか否かを判断する。シフトアップしきい値U(VP)を車速Sが超えていない場合には、何も処理せずにステップS24に移行する。車速Sがシフトアップしきい値U(VP)を超えている場合には、ステップS25に戻り、ステップS23での判断結果から所定時間T1経過しているか否かを再度判断する。
【0030】
所定時間T1経過したと判断すると、ステップS25からステップS28に移行する。ステップS28では、変速段が4速か否かを判断する。4速のときはそれ以上シフトアップできないので、やはり何も処理せずにステップS24に移行する。ただし、4速のときのシフトアップしきい値は、255と通常では考えられない速度であるので通常はこのルーチンは通らない。4速未満のときには、ステップS29に移行し、変速段を1段シフトアップするために動作位置VPを1つ上げてステップS24に移行する。これにより、変速モータ29が動作して内装変速ハブ10が1段シフトアップする。
【0031】
現在の車速Sが、図4に示した現在の変速段に応じたシフトダウンしきい値D(VP)より下がっている場合にはステップS24からステップS30に移行する。たとえば、変速段が2速のとき(VP=2)、車速Sが12km/hより遅くなるとこの判断が「Yes」となる。ステップS30では、変速段が1速か否かを判断する。1速のときは何も処理せずにメインルーチンに移行する。2速以上のときには、ステップS31に移行し、変速段を1段シフトダウンするために動作位置VPを1つ下げてメインルーチンに移行する。これにより、変速モータ29が動作して内装変速ハブ10が1段シフトダウンする。
【0032】
なお、ステップS9の自動変速2(A2)処理は、自動変速1(A1)処理としきい値が異なるだけで処理内容は同じであるので説明を省略する。
ステップS10の手動変速処理では、操作ボタン21,22の操作により1段ずつ変速する。図7のステップS41で、動作位置センサ26の動作位置VPを取り込む。ステップS42では、操作ボタン21が操作されたか否かを判断する。ステップS43では、操作ボタン22が操作されたか否かを判断する。操作ボタン21が操作されるとステップS42からステップS44に移行する。ステップS44では、現在の動作位置VPにより4速か否かを判断する。現在の変速段が4速ではない場合にはステップS45に移行し、動作位置VPを1つだけ高速段側に移行して1段シフトアップする。現在の変速段が4速の場合にはこの処理をスキップする。
【0033】
操作ボタン22が操作されるとステップS43からステップS46に移行する。ステップS46では、現在の動作位置VPにより1速か否かを判断する。現在の変速段が1速ではない場合にはステップS47に移行し、動作位置VPを1つだけ低速段側に移行して1段シフトダウンする。現在の変速段が1速の場合にはこの処理をスキップする。
【0034】
図8に、自動変速処理において従来例と本実施例とにおける変速動作を比較したグラフを示す。図8では縦軸に速度を、横軸に時間をそれぞれとっている。自動変速1処理では、図8(a)に示すように、たとえば変速段が1速のときにシフトアップしきい値U(1)(たとえば13km/h)を超えると、それから所定時間T1の間シフトアップしきい値U(1)を超えているか否かをステップS27で判断する。図8(a)の場合には、ハッチングで示す領域で車速Sがシフトアップしきい値U(1)を超えていないので、図6のステップS27での判断が「No」になり、この場合には1速から2速へのシフトアップがキャンセルされ、シフトアップは行われない。
【0035】
そして、車速Sがシフトアップしきい値U(1)を再度超えた場合、それから所定時間T1の間再度車速Sを取り込んでその間にシフトアップしきい値(U1)を超えないとき、ステップS27での判断が全て「Yes」になり、所定時間T1経過後にステップS29で1速から2速へのシフトアップが実行される。
【0036】
一方、従来の場合には、図8(b)に示すように、シフトアップしきい値U(1)を超えると、2速へシフトアップし、2速のシフトダウンしきい値D(2)(たとえば12km/h)になると再度1速にシフトダウンされる。そして、再び1速のシフトダウンしきい値U(1)を超えると2速にシフトアップされるというライダーの意に反した頻繁なシフトアップがなされる。
【0037】
このように、本発明による変速制御では、シフトアップ時に所定時間T1の経過中にシフトアップしきい値U(VP)を超えているか否かを判断してシフトアップするか否かを決めているので、頻繁に車速信号を取り込んでもライダーの意に反したシフトアップを防止できる。このため、スムーズな変速動作を実現でき、変速動作の違和感が少なくなる。
【0038】
また、シフトアップしきい値を超えても直ぐにはシフトアップしないので、加速度が大きくなるほど実際にシフトアップする速度が速くなり、シフトアップしきい値が加速度に応じて変化するようになる。
【0039】
また、シフトダウンのときには、シフトダウンしきい値(VP)より検出された車速Sが低いとき、ただちに低速側の変速段に変速するように変速モータ29を制御する。このため、軽くなる変速方向への変速動作は、現在の変速段に応じたシフトダウンしきい値より下がるとただちに行われるので、ライダーへの負担が減少する。特に、発電ハブ29により走行状態を頻繁に検出できる場合にはシフトダウンのレスポンスが向上し、ライダーの負担がより減少する。
【0040】
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では変速装置として内装変速ハブを例に説明したが、変速装置としては複数のスプロケットとディレーラとからなる外装変速機構の制御にも本発明を適用できる。
【0041】
(b) 前記実施形態では変速モータで駆動される変速装置を例に説明したが、ソレノイドや電気・油圧・空圧シリンダ等の他のアクチュエータで駆動される変速装置の制御にも本発明を適用できる。
【0042】
(c) 前記実施形態では、走行状態として車速を用いたが、クランクの回転数を用いてもよい。この場合、図9に示すように、自転車のギアクランク18に磁石等の検出子113を装着し、自転車のフレーム2に検出子113の回転を検出するたとえばリードスイッチからなる回転検出器112を装着してクランク回転数を検出すればよい。このとき、検出子113を周方向に間隔を隔てて多数設けてもよい。また、図10に示すように、変速段に応じてクランク回転数の上限及び下限をしきい値として設定すればよい。図10では各変速段で同じ値を設定しているがそれぞれ異ならせてもよい。そして、図6に示す動作と同様に自動変速モードで、シフトアップしきい値以下のクランク回転数になると所定時間T1の間にそれより下がっているか否かを判断し、一度でも上がっている場合(つまり軽くペダルをこげている場合)にはシフトアップをキャンセルし、下がっている場合(つまりペダルをこぐのが重くなっている場合)にはシフトアップするように制御すればよい。
【0043】
(d) 前記実施形態では、所定時間T1中に走行状態を検出したが、所定時間T1より短い所定時間T2(T2<T1)後に走行状態を検出し、その検出結果によりシフトアップするか否かを決定してもよい。この場合、図11に示すように、ステップS51及びステップS52でステップS21及びステップS22と同様に変速段VP及び車速Sを取み込み、現在の車速Sが図4に示した現在の変速段に応じたシフトアップしきい値U(VP)より上がった場合にはステップS53からステップS55に移行する。たとえば、変速段が2速のとき(VP=2)、車速Sが16km/hより速くなるとこの判断が「Yes」となる。ステップS55では、所定時間T2の経過を待つ。所定時間T2経過するとステップS56に移行し、現在のシフトアップしきい値U(VP)を車速Sが超えているか否かを再度判断する。車速Sがシフトアップしきい値U(VP)より下がっている場合には、何も処理せずにステップS54に移行する。車速Sがシフトアップしきい値U(VP)を超えている場合には、ステップS57に移行し、変速段が4速か否かを判断する。4速のときはやはり何も処理せずにステップS54に移行する。4速未満のときには、ステップS58に移行し、ステップS53での判断から所定時間T1の経過を待つ。所定時間T1が経過するとステップS59に移行し、変速段を1段シフトアップするために動作位置VPを1つ上げてステップS54に移行する。これにより、変速モータ29が動作して内装変速ハブ10が1段シフトアップする。
【0044】
現在の車速Sが、図4に示した現在の変速段に応じたシフトダウンしきい値D(VP)より下がっている場合には前記実施形態と同様にステップS60,ステップS61の処理を実行する。
【0045】
(e) 前記実施形態では、シフトアップしきい値が所定時間T1の間に1回でもシフトアップしきい値を超えていなければシフトアップしないようにしたが、最後の検出結果がシフトダウンしきい値を超えていなければシフトアップしないようにしてもよいし、その平均値がシフトアップしきい値を超えていなければシフトアップしないようにしてもよい。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、検出された走行状態がシフトアップしきい値を超えたとき、ただちにシフトアップするのではなく、第1所定時間経過の間に一度でもシフトアップしきい値を超えていないと判断するとシフトアップせずにその変速段を維持する。そして、走行状態が第1所定時間の間でシフトアップしきい値を超えているときだけ、高速側の変速段にシフトアップするように駆動手段を制御する。したがって、走行状態を頻繁に検出しても重くなる方向の変速動作が頻繁に行われにくくなりライダーの意に反したシフトアップを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態が採用された自転車の側面図。
【図2】そのハンドル部分の斜視図。
【図3】制御系の構成を示すブロック図。
【図4】しきい値の一例を示す図。
【図5】変速制御処理のメインルーチンのフローチャート。
【図6】自動変速1処理のフローチャート。
【図7】手動変速処理のフローチャート。
【図8】変速動作時の車速と変速段の関係を示すグラフ。
【図9】他の実施形態の図1に相当する図。
【図10】他の実施形態の図4に相当する図。
【図11】他の実施形態の図6に相当するフローチャート。
【符号の説明】
10 内装変速ハブ
12 発電ハブ
25 変速制御部
26 動作位置センサ
29 変速モータ
【特許請求の範囲】
【請求項1】複数の変速段を有し検出される走行状態に応じて駆動手段によりシフトアップ及びシフトダウンが可能な自転車用変速装置を変速制御するための自転車用変速制御装置であって、
前記複数の変速段に応じた前記走行状態のシフトアップしきい値及びシフトダウンしきい値を設定するしきい値設定手段と、
前記走行状態の検出結果が現在の変速段に応じた前記シフトアップしきい値を超えた後、第1所定時間経過までに走行状態の検出結果が前記シフトアップしきい値を超えているか否かを少なくとも一度判断し、前記走行状態が前記シフトアップしきい値を超えている場合、高速側の変速段に変速するように前記駆動手段を制御する第1制御手段と、
を備えた自転車用変速制御装置。
【請求項2】前記走行状態の検出結果が前記現在の変速段に応じたシフトダウンしきい値を超えたとき、ただちに低速側の変速段に変速するように前記駆動手段を制御する第2制御手段をさらに備える、請求項1に記載の自転車用変速制御装置。
【請求項3】前記第1制御手段は、前記第1所定時間より短い第2所定時間経過したときに走行状態の検出結果が前記シフトアップしきい値を超えているか否かを判断する、請求項1又は2に記載の自転車用変速制御装置。
【請求項4】検出される前記走行状態は、前記自転車の車速である、請求項1から3のいずれかに記載の自転車用変速制御装置。
【請求項5】前記車速は、前記自転車の車輪に連動して回転する交流発電機からのパルスにより検出される、請求項4に記載の自転車用変速制御装置。
【請求項6】検出される前記走行状態は、前記自転車のクランクの回転を検出するクランク回転数である、請求項1から3のいずれかに記載の自転車用変速制御装置。
【請求項7】前記駆動手段は、前記自転車用変速装置に設けられ電力により作動する電動部品であり、
前記第1及び第2制御手段は、前記駆動手段を電気的に制御する、請求項1から6のいずれかに記載の自転車用変速制御装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、変速制御装置、特に、複数の変速段を有し駆動手段によりシフトアップ及びシフトダウンが可能な自転車用変速装置を変速制御するための自転車用変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の変速段を有する変速装置を装着した自転車が知られている。変速装置には外装変速機構と内装変速機構とがある。外装変速機構は、たとえば後輪に装着された複数のスプロケットを有する小ギアと、スプロケットのいずれかにチェーンを掛け替えるディレーラとを有し、内装変速機構は、後輪に内装された内装変速ハブを有している。これらの変速装置は、変速ケーブルを介してハンドル等に取り付けられた変速レバーに接続されている。この種の変速装置が装着された自転車では、変速レバーの手動操作により、走行状態に応じて最適な変速段を選択できる。
【0003】
しかし、変速レバーはハンドルのブレーキレバーの近くに配置されていることが多く、減速時にはブレーキレバーの操作と変速レバーの操作とを同時に行う必要が生じ変速操作を行いにくい。そこで、変速段の切換を自転車の走行状態(たとえば車速やクランク回転数)に応じて自動的に行う変速制御装置が開発されている。従来、自転車の車速は、自転車の車輪に装着された磁石をリードスイッチより1回転当たり1つのパルスを検出し、その検出パルスの間隔と車輪の直径により求められている。そして、変速制御装置では、自転車の変速段に応じてシフトアップ速度しきい値及びシフトダウン速度しきい値の2つの速度しきい値を設定している。ここで、シフトアップしきい値は、それより一つ高速側の変速段のシフトダウンしきい値より少し高い値に設定されている。そして、検出された速度がシフトアップ速度しきい値を超えるとシフトアップし、シフトアップ後にシフトダウン速度しきい値より下がるとシフトダウンする制御が行われている。このように、1つの変速段に対してシフトアップとシフトダウンとで異なる速度しきい値により変速タイミングの制御を行うことにより、変速が頻繁に生じるチャタリング現象を防止できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の構成では、車速を車輪1回転当たり1回程度と比較的少ない頻度で検出している場合には、シフトアップとシフトダウンとで異なる速度で変速タイミングの制御を行っているのでチャタリングを防止しやすい。しかし、たとえば磁石を回転方向に複数個車輪に設けたりして車輪1回転当たりの車速の検出頻度を増やすと、無駄な変速が頻繁に行われるおそれがある。具体的には、たとえば坂道を上る際にクランク回転数にむらがあるとき、ごく短時間のうちに車速がシフトアップしきい値の近傍で変動し、ライダーの意に反してシフトアップし、その直後にシフトダウンが行われることがある。このような連続的なシフト動作が起こると、その速度を維持するために必要なペダル踏力が頻繁に変化してライダーのペダリングをギクシャクさせて、自転車の走行を不安定にするおそれがある。
【0005】
本発明の課題は、車速などの走行状態を頻繁に検出してもライダーの意に反したシフトアップを抑えることができる自転車用変速制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
発明1に係る自転車用変速制御装置は、複数の変速段を有し検出される走行状態に応じて駆動手段によりシフトアップ及びシフトダウンが可能な自転車用変速装置を変速制御するための装置であって、しきい値設定手段と、第1制御手段とを備えている。しきい値設定手段は、複数の変速段に応じた走行状態のシフトアップしきい値及びシフトダウンしきい値を設定する手段である。第1制御手段は、走行状態の検出結果が現在の変速段に応じたシフトアップしきい値を超えた後、第1所定時間経過までに走行状態の検出結果がシフトアップしきい値を超えていないか否かを少なくとも一度判断し、走行状態がシフトアップしきい値を超えている場合、高速側の変速段に変速するように駆動手段を制御する手段である。
【0007】
この変速制御装置では、走行状態の検出結果と変速段毎のシフトアップしきい値及びシフトダウンしきい値とを比較する。そして、走行状態の検出結果が現在の変速段に応じたシフトアップしきい値を超えると、第1所定時間経過までに走行状態の検出結果がシフトアップしきい値を超えているか否かを少なくとも一度判断し、走行状態がシフトアップしきい値を超えていると判断したとき、高速側の変速段に変速するように駆動手段を制御する。ここでは、検出された走行状態がシフトアップしきい値を超えたとき、ただちにシフトアップするのではなく、第1所定時間経過の間に一度でもシフトアップしきい値を超えていないと判断するとシフトアップせずにその変速段を維持する。そして、走行状態が第1所定時間の間でシフトアップしきい値を超えているときだけ、高速側の変速段にシフトアップするように駆動手段を制御する。したがって、走行状態を頻繁に検出しても重くなる方向の変速動作が頻繁に行われにくくなりライダーの意に反したシフトアップを抑えることができる。
【0008】
発明2に係る自転車用変速制御装置は、発明1に記載の装置において、走行状態の検出結果が現在の変速段に応じたシフトダウンしきい値になったとき、ただちに低速側の変速段に変速するように駆動手段を制御する第2制御手段をさらに備える。この場合には、走行状態の検出結果が現在の変速段のシフトダウンしきい値になったとき、ただちに低速側の変速段に変速するように駆動手段を制御する。このため、大きな踏力を要する変速段から小さな踏力ですむ変速段へ速やかに変速されることになるので、ライダーへの負担が減少する。特に、走行状態を頻繁に検出できる場合にはシフトダウンのレスポンスが向上し、ライダーの負担がより減少する。
【0009】
発明3に係る自転車用変速制御装置は、発明1又は2に記載の装置において、第1制御手段は、第1所定時間より短い第2所定時間経過したときに走行状態の検出結果がシフトアップしきい値を超えているか否かを判断する。この場合には、第2所定時間経過後に一度だけシフトダウンしきい値を超えているか否かを判断するだけなので、変速制御を簡素化できコストダウンを図ることができる。
【0010】
発明4に係る自転車用変速制御装置は、発明1から3のいずれかに記載の装置において、検出される走行状態は、自転車の車速である。この場合には、車速を検出して変速制御しているので、車速に応じた変速制御を行える。
【0011】
発明5に係る自転車用変速制御装置は、発明4に記載の装置において、車速は、自転車の車輪に連動して回転する交流発電機からのパルスにより検出される。この場合には、別に車輪の回転を検出するためのセンサや検出子を設けることなく車速の検出が可能になる。しかも、発電機の極数に応じた車速信号が得られるので、車輪の一回転あたり複数の車速信号が得られ、精度のよい変速制御を行える。また、複数の車速信号が得られても無駄な変速制御が行われにくくなる。
【0012】
発明6に係る自転車用変速制御装置は、発明1から3のいずれかに記載の装置において、検出される走行状態は、自転車のクランクの回転数である。この場合には、クランク回転数を一定に保つように変速制御できるので、ライダーは一定幅のクランク回転数で効率よくペダルをこぐことができる。
【0013】
発明7に係る自転車用変速制御装置は、発明1から6のいずれかに記載の装置において、駆動手段は、自転車用変速装置に設けられ電力により作動する電動部品であり、第1及び第2制御手段は、駆動手段を電気的に制御する。この場合には、駆動手段がモータやソレノイドなどの電力により作動する電動部品であるので、電気的に簡単に制御できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
〔構成〕
図1において、本発明の一実施形態を採用した自転車は軽快車であり、ダブルループ形のフレーム体2とフロントフォーク3とを有するフレーム1と、ハンドル部4と、駆動部5と、発電ハブ12が装着された前輪6と、4段変速の内装変速ハブ10が装着された後輪7と、前後のブレーキ装置8(前用のみ図示)と、内装変速ハブ10を手元で操作するための変速操作部9とを備えている。
【0015】
フレーム1には、サドル11やハンドル部4を含む各部が取り付けられている。
ハンドル部4は、フロントフォーク3の上部に固定された、ハンドルステム14とハンドルステム14に固定されたハンドルバー15とを有している。ハンドルバー15の両端にはブレーキ装置8を構成するブレーキレバー16とグリップ17とが装着されている。右側のブレーキレバー16には変速操作部9が装着されている。
【0016】
変速操作部9は、図2に示すように、右側(前輪用)のブレーキレバー16に一体で形成された操作パネル20と、操作パネル20の下部に左右に並べて配置された2つの操作ボタン21,22と、操作ボタン21,22の上方に配置された操作ダイヤル23と、操作ダイヤル23の左方に配置された液晶表示部24とを有している。操作パネル20の内部には変速操作を制御するための変速制御部25(図3)が収納されている。
【0017】
操作ボタン21,22は、三角形状の押しボタンである。左側の操作ボタン21は低速段から高速段への変速を行うためのボタンであり、右側の操作ボタン22は高速段から低速段への変速を行うためのボタンである。操作ダイヤル23は、3つの変速モードとパーキング(P)モードとを切り換えるためのダイヤルであり、4つの停止位置P,A1,A2,Mを有している。ここで変速モードは、自動変速1(A1)モードと自動変速2(A2)モードと手動変速(M)モードとであり、自動変速1及び2モードは、発電ハブ12からの車速信号により内装変速ハブ10を自動変速するモードであり、自動変速1(A1)モードは、主として平地で自動変速を行うときに使用される変速モードであり、自動変速2(A2)モードは、主として坂道で自動変速を行うときに使用される変速モードである。このため、自動変速2(A2)モードは、自動変速1(A1)モードに比べてシフトアップの変速タイミングが早く、シフトダウンの変速タイミングが遅く設定されている。手動変速モードは、操作ボタン21,22の操作により内装変速ハブ10を変速するモードである。パーキングモードは、内装変速ハブ10をロックして後輪7の回転を規制するモードである。液晶表示部24には、現在の走行速度も表示されるとともに、変速時に操作された変速段が表示される。
【0018】
変速制御部25は、CPU,RAM,ROM,I/Oインターフェイスからなるマイクロコンピュータを備えている。変速制御部25には、図3に示すように、発電ハブ12と、内装変速ハブ10の動作位置を検出する、たとえばポテンショメータからなる動作位置センサ26と、操作ダイヤル23と、操作ボタン21,22とが接続されている。また、変速制御部25には、バッテリーからなる電源27と、モータドライバ28と、液晶表示部24と、記憶部30と、他の入出力部とが接続されている。
【0019】
発電ハブ12は、たとえば28極の交流発電機であり、車速に応じた交流信号を発生する。この発電ハブ12からの交流信号により、変速制御部25は車速Sを検出する。このため、車速Sは、前輪6の1回転で28回検出することができ、磁石とリードスイッチとを用いた車速検出方法より細かく車速を検出できる。したがって、変速制御をよりリアルタイムに実行できる。
【0020】
モータドライバ28には内装変速ハブ10を駆動する変速モータ29が接続されている。記憶部30は、たとえばEEPROM等の書換え可能な不揮発メモリで構成され、そこにはパーキングモードで使用する暗証や速度検出に使用するタイヤ径等の各種のデータが記憶されている。また、自動変速1(A1)モード及び自動変速2(A2)モード時の速度と各変速段との関係(図4参照)が記憶されている。変速制御部25は、各モードに応じてモータ29を制御するとともに、液晶表示部24を表示制御する。
【0021】
図4に自動変速1(A1)及び自動変速2(A2)モード時のそれぞれの速度しきい値の一例をそれぞれ示す。
図4において、自動変速1(A1)モードにおいては、シフトアップしきい値は、たとえば13km/h(1−2速),16km/h(2−3速),19km/h(3−4速)である。シフトダウンしきい値は、たとえば12km/h(2−1速),14km/h(3−2速),17km/h(4−3速)である。自動変速2(A2)モードにおいては、シフトアップしきい値は、たとえば11km/h(1−2速),14km/h(2−3速),17km/h(3−4速)である。シフトダウンしきい値は、たとえば10km/h(2−1速),12km/h(3−2速),15km/h(4−3速)である。
【0022】
駆動部5は、フレーム体2の下部(ハンガー部)に設けられたギアクランク18と、ギアクランク18に掛け渡されたチェーン19と、内装変速ハブ10とを有している。内装変速ハブ10は、4つの変速段とロック位置とを有する4段変速ハブであり、変速モータ29により4つの変速位置とロック位置との合計5つの位置に切り換えられる。このロック位置で、内装変速ハブ10の回転が規制される。
【0023】
〔変速動作〕
変速及びロック操作は、変速操作部9の操作ダイヤル23によるモード選択及び操作ボタン21,22による変速操作により変速モータ29を動作させることにより行われる。
【0024】
図5〜図7は、変速制御部25の制御動作を示すフローチャートである。
電源が投入されると、ステップS1で初期設定を行う。ここでは、速度算出用の周長データが、たとえば26インチ径にセットされ、変速段が2速(V2)にセットされ、さらに各種のフラグがリセットされる。
【0025】
ステップS2では、操作ダイヤル23がパーキング(P)モードにセットされたか否かを判断する。ステップS3では、操作ダイヤル23が自動変速1(A1)モードにセットされたか否かを判断する。ステップS4では、操作ダイヤル23が自動変速2(A2)モードにセットされたか否かを判断する。ステップS5では、操作ダイヤル23が手動変速(M)モードにセットされたか否かを判断する。ステップS6では、タイヤ径入力等の他の処理が選択されたか否かを判断する。
【0026】
操作ダイヤル23がP位置に回されパーキング(P)モードにセットされた場合には、ステップS2からステップS7に移行する。ステップS7では、パーキング(P)処理を実行する。操作ダイヤル23がA1位置に回され自動変速1モードがセットされた場合には、ステップS3からステップS8に移行する。ステップS8では、図6に示す自動変速1(A1)処理を実行する。操作ダイヤル23がA2位置に回され自動変速2モードがセットされた場合には、ステップS4からステップS9に移行する。ステップS9では、自動変速1処理と同様な自動変速2(A2)処理を実行する。操作ダイヤル23がM位置に回され手動変速モードがセットされた場合には、ステップS5からステップS10に移行する。ステップS10では、図7に示す手動変速(M)処理を実行する。他の処理が選択された場合にはステップS6からステップS11に移行し、選択された処理を実行する。
【0027】
ステップS7のパーキング(P)処理では、内装変速ハブ10のロック状態を解除するための暗証を登録する暗証登録処理やロック状態を解除するための暗証入力及び照合を行う暗証入力処理などの処理を操作ボタン21,22の操作に応じて実行する。
【0028】
ステップS8の自動変速1処理では、車速Sに応じた変速段に動作位置VPをセットする。そして、それから外れている場合には、1段ずつ近づく方向に変速する。ここでは、図6のステップS21で、動作位置センサ26の動作位置VPを取り込む。ステップS22では、発電ハブ12からの速度信号により自転車の現在の車速Sを取り込む。ステップS23では、取り込んだ現在の車速Sが図4に示したような動作位置センサ26の動作位置VPに応じたシフトアップしきい値U(VP)を超えているか否かを判断する。ステップS24では、取り込んだ現在の車速Sが動作位置センサ26の動作位置VPに応じたシフトダウンしきい値D(VP)よりさがっているか否かを判断する。
【0029】
現在の車速Sが図4に示した現在の変速段に応じたシフトアップしきい値U(VP)を超えた場合にはステップS23からステップS25に移行する。たとえば、変速段が2速のとき(VP=2)、車速Sが16km/hより速くなるとこの判断が「Yes」となる。ステップS25では、ステップS23での判断結果から所定時間T1経過したか否かを判断する。所定時間T1経過していない場合にはステップS26に移行し、車速Sを再度読み込む。ステップS27では、再度取り込んだ現在の車速Sが現在の変速段のシフトアップしきい値U(VP)を超えているか否かを判断する。シフトアップしきい値U(VP)を車速Sが超えていない場合には、何も処理せずにステップS24に移行する。車速Sがシフトアップしきい値U(VP)を超えている場合には、ステップS25に戻り、ステップS23での判断結果から所定時間T1経過しているか否かを再度判断する。
【0030】
所定時間T1経過したと判断すると、ステップS25からステップS28に移行する。ステップS28では、変速段が4速か否かを判断する。4速のときはそれ以上シフトアップできないので、やはり何も処理せずにステップS24に移行する。ただし、4速のときのシフトアップしきい値は、255と通常では考えられない速度であるので通常はこのルーチンは通らない。4速未満のときには、ステップS29に移行し、変速段を1段シフトアップするために動作位置VPを1つ上げてステップS24に移行する。これにより、変速モータ29が動作して内装変速ハブ10が1段シフトアップする。
【0031】
現在の車速Sが、図4に示した現在の変速段に応じたシフトダウンしきい値D(VP)より下がっている場合にはステップS24からステップS30に移行する。たとえば、変速段が2速のとき(VP=2)、車速Sが12km/hより遅くなるとこの判断が「Yes」となる。ステップS30では、変速段が1速か否かを判断する。1速のときは何も処理せずにメインルーチンに移行する。2速以上のときには、ステップS31に移行し、変速段を1段シフトダウンするために動作位置VPを1つ下げてメインルーチンに移行する。これにより、変速モータ29が動作して内装変速ハブ10が1段シフトダウンする。
【0032】
なお、ステップS9の自動変速2(A2)処理は、自動変速1(A1)処理としきい値が異なるだけで処理内容は同じであるので説明を省略する。
ステップS10の手動変速処理では、操作ボタン21,22の操作により1段ずつ変速する。図7のステップS41で、動作位置センサ26の動作位置VPを取り込む。ステップS42では、操作ボタン21が操作されたか否かを判断する。ステップS43では、操作ボタン22が操作されたか否かを判断する。操作ボタン21が操作されるとステップS42からステップS44に移行する。ステップS44では、現在の動作位置VPにより4速か否かを判断する。現在の変速段が4速ではない場合にはステップS45に移行し、動作位置VPを1つだけ高速段側に移行して1段シフトアップする。現在の変速段が4速の場合にはこの処理をスキップする。
【0033】
操作ボタン22が操作されるとステップS43からステップS46に移行する。ステップS46では、現在の動作位置VPにより1速か否かを判断する。現在の変速段が1速ではない場合にはステップS47に移行し、動作位置VPを1つだけ低速段側に移行して1段シフトダウンする。現在の変速段が1速の場合にはこの処理をスキップする。
【0034】
図8に、自動変速処理において従来例と本実施例とにおける変速動作を比較したグラフを示す。図8では縦軸に速度を、横軸に時間をそれぞれとっている。自動変速1処理では、図8(a)に示すように、たとえば変速段が1速のときにシフトアップしきい値U(1)(たとえば13km/h)を超えると、それから所定時間T1の間シフトアップしきい値U(1)を超えているか否かをステップS27で判断する。図8(a)の場合には、ハッチングで示す領域で車速Sがシフトアップしきい値U(1)を超えていないので、図6のステップS27での判断が「No」になり、この場合には1速から2速へのシフトアップがキャンセルされ、シフトアップは行われない。
【0035】
そして、車速Sがシフトアップしきい値U(1)を再度超えた場合、それから所定時間T1の間再度車速Sを取り込んでその間にシフトアップしきい値(U1)を超えないとき、ステップS27での判断が全て「Yes」になり、所定時間T1経過後にステップS29で1速から2速へのシフトアップが実行される。
【0036】
一方、従来の場合には、図8(b)に示すように、シフトアップしきい値U(1)を超えると、2速へシフトアップし、2速のシフトダウンしきい値D(2)(たとえば12km/h)になると再度1速にシフトダウンされる。そして、再び1速のシフトダウンしきい値U(1)を超えると2速にシフトアップされるというライダーの意に反した頻繁なシフトアップがなされる。
【0037】
このように、本発明による変速制御では、シフトアップ時に所定時間T1の経過中にシフトアップしきい値U(VP)を超えているか否かを判断してシフトアップするか否かを決めているので、頻繁に車速信号を取り込んでもライダーの意に反したシフトアップを防止できる。このため、スムーズな変速動作を実現でき、変速動作の違和感が少なくなる。
【0038】
また、シフトアップしきい値を超えても直ぐにはシフトアップしないので、加速度が大きくなるほど実際にシフトアップする速度が速くなり、シフトアップしきい値が加速度に応じて変化するようになる。
【0039】
また、シフトダウンのときには、シフトダウンしきい値(VP)より検出された車速Sが低いとき、ただちに低速側の変速段に変速するように変速モータ29を制御する。このため、軽くなる変速方向への変速動作は、現在の変速段に応じたシフトダウンしきい値より下がるとただちに行われるので、ライダーへの負担が減少する。特に、発電ハブ29により走行状態を頻繁に検出できる場合にはシフトダウンのレスポンスが向上し、ライダーの負担がより減少する。
【0040】
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では変速装置として内装変速ハブを例に説明したが、変速装置としては複数のスプロケットとディレーラとからなる外装変速機構の制御にも本発明を適用できる。
【0041】
(b) 前記実施形態では変速モータで駆動される変速装置を例に説明したが、ソレノイドや電気・油圧・空圧シリンダ等の他のアクチュエータで駆動される変速装置の制御にも本発明を適用できる。
【0042】
(c) 前記実施形態では、走行状態として車速を用いたが、クランクの回転数を用いてもよい。この場合、図9に示すように、自転車のギアクランク18に磁石等の検出子113を装着し、自転車のフレーム2に検出子113の回転を検出するたとえばリードスイッチからなる回転検出器112を装着してクランク回転数を検出すればよい。このとき、検出子113を周方向に間隔を隔てて多数設けてもよい。また、図10に示すように、変速段に応じてクランク回転数の上限及び下限をしきい値として設定すればよい。図10では各変速段で同じ値を設定しているがそれぞれ異ならせてもよい。そして、図6に示す動作と同様に自動変速モードで、シフトアップしきい値以下のクランク回転数になると所定時間T1の間にそれより下がっているか否かを判断し、一度でも上がっている場合(つまり軽くペダルをこげている場合)にはシフトアップをキャンセルし、下がっている場合(つまりペダルをこぐのが重くなっている場合)にはシフトアップするように制御すればよい。
【0043】
(d) 前記実施形態では、所定時間T1中に走行状態を検出したが、所定時間T1より短い所定時間T2(T2<T1)後に走行状態を検出し、その検出結果によりシフトアップするか否かを決定してもよい。この場合、図11に示すように、ステップS51及びステップS52でステップS21及びステップS22と同様に変速段VP及び車速Sを取み込み、現在の車速Sが図4に示した現在の変速段に応じたシフトアップしきい値U(VP)より上がった場合にはステップS53からステップS55に移行する。たとえば、変速段が2速のとき(VP=2)、車速Sが16km/hより速くなるとこの判断が「Yes」となる。ステップS55では、所定時間T2の経過を待つ。所定時間T2経過するとステップS56に移行し、現在のシフトアップしきい値U(VP)を車速Sが超えているか否かを再度判断する。車速Sがシフトアップしきい値U(VP)より下がっている場合には、何も処理せずにステップS54に移行する。車速Sがシフトアップしきい値U(VP)を超えている場合には、ステップS57に移行し、変速段が4速か否かを判断する。4速のときはやはり何も処理せずにステップS54に移行する。4速未満のときには、ステップS58に移行し、ステップS53での判断から所定時間T1の経過を待つ。所定時間T1が経過するとステップS59に移行し、変速段を1段シフトアップするために動作位置VPを1つ上げてステップS54に移行する。これにより、変速モータ29が動作して内装変速ハブ10が1段シフトアップする。
【0044】
現在の車速Sが、図4に示した現在の変速段に応じたシフトダウンしきい値D(VP)より下がっている場合には前記実施形態と同様にステップS60,ステップS61の処理を実行する。
【0045】
(e) 前記実施形態では、シフトアップしきい値が所定時間T1の間に1回でもシフトアップしきい値を超えていなければシフトアップしないようにしたが、最後の検出結果がシフトダウンしきい値を超えていなければシフトアップしないようにしてもよいし、その平均値がシフトアップしきい値を超えていなければシフトアップしないようにしてもよい。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、検出された走行状態がシフトアップしきい値を超えたとき、ただちにシフトアップするのではなく、第1所定時間経過の間に一度でもシフトアップしきい値を超えていないと判断するとシフトアップせずにその変速段を維持する。そして、走行状態が第1所定時間の間でシフトアップしきい値を超えているときだけ、高速側の変速段にシフトアップするように駆動手段を制御する。したがって、走行状態を頻繁に検出しても重くなる方向の変速動作が頻繁に行われにくくなりライダーの意に反したシフトアップを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態が採用された自転車の側面図。
【図2】そのハンドル部分の斜視図。
【図3】制御系の構成を示すブロック図。
【図4】しきい値の一例を示す図。
【図5】変速制御処理のメインルーチンのフローチャート。
【図6】自動変速1処理のフローチャート。
【図7】手動変速処理のフローチャート。
【図8】変速動作時の車速と変速段の関係を示すグラフ。
【図9】他の実施形態の図1に相当する図。
【図10】他の実施形態の図4に相当する図。
【図11】他の実施形態の図6に相当するフローチャート。
【符号の説明】
10 内装変速ハブ
12 発電ハブ
25 変速制御部
26 動作位置センサ
29 変速モータ
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