JP2003119261A - 新規なポリエステル樹脂 - Google Patents

新規なポリエステル樹脂

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JP2003119261A
JP2003119261A JP2001316614A JP2001316614A JP2003119261A JP 2003119261 A JP2003119261 A JP 2003119261A JP 2001316614 A JP2001316614 A JP 2001316614A JP 2001316614 A JP2001316614 A JP 2001316614A JP 2003119261 A JP2003119261 A JP 2003119261A
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JP
Japan
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ethyl
acid
optical
substituted
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Pending
Application number
JP2001316614A
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English (en)
Inventor
Junichi Ishikawa
石川  淳一
Kishiyun Abe
阿部  貴春
Masaji Tamai
正司 玉井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
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  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学特性に優れた脂環ポリエステル樹脂を提
供する。 【解決手段】一般式(1)で表される繰り返し構造単位
を含有する脂環ポリエステル。 (式中、R1は置換または無置換のアルキレン基または
エーテル基であり、R2〜R4は置換または無置換のアル
キル基またはアルコキシ基、もしくはニトロ基、ハロゲ
ン原子を表す。また、mは0または1の整数、i、j、k
は0〜10の整数を表す。) 【効果】本発明により、優れた透明性、低分散性、低複
屈折性を有するポリエステルを提供することができる。
本発明の脂環ポリエステルは、光レンズ、ピックアップ
レンズ、光ディスク基板、プリズムなどの光学部品とし
て非常に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明性および低複
屈折性が良好である脂環ポリエステルに関する。該ポリ
エステルの用途としては、光学レンズ、光ディスク基
板、ピックアップレンズ、液晶セル用プラスチック基
板、プリズム等の光学部品が挙げられる。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルは成型体、繊維、フィル
ム、シート、容器などが食品包装、電気電子、衣類、精
密機械、光学関係など多彩な分野で使用されている。代
表的な光学用途に使用されているポリエステルとしては
ビスフェノールAとテレフタル酸,イソフタル酸を重合
させたポリアリレート等が知られている。該ポリマー
は、良好な耐熱性や耐衝撃性を示すが、透明性や複屈折
率、分散度(アッベ数)が十分でなく、プラスチックレ
ンズや光ディスクの保護コート材などへの適用には問題
を有している。ジオール成分に9,9−ビス(4’−ヒ
ドロキシフェニル)フルオレンを加えたもの(特開平3
−168211号公報)や、2,2−ビス(3’−フェ
ニル−4’−ヒドロキシフェニル)プロパンを使用した
もの(特開平2−098845号公報)なども提案され
ているが、かかるポリエステルはTgが高く成型しにくい
上、成形時に応力歪や分子配向による光学的な異方性が
大きくなるという欠点があった。他方、一般的なジオー
ル成分に鎖状化合物のエチレングリコールを用いるポリ
エチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート
はTgが低く耐熱性に乏しい上、透明性も不十分であっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を克服し、光学部品用に有用な透明性に優れた低複屈
折性および低分散性(高アッベ数)のポリエステルを提
供すること、ならびに該ポリエステルからなる光学部品
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】発明者らは、前述の課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に至った。
すなわち本発明は、一般式(1)(化2)で表される繰
り返し構造単位を含有する脂環ポリエステル
【0005】
【化2】
【0006】(式中、R1は置換または無置換のアルキ
レン基またはエーテル基であり、R2〜R4は置換または
無置換のアルキル基またはアルコキシ基、もしくはニト
ロ基、ハロゲン原子を表す。また、mは0または1の整
数、i、j、kは0〜10の整数を表す。) ならびに、該化合物からなる光学部品である。
【0007】一般式(1)で表される構造単位を有する
脂環ポリエステル樹脂は、優れた透明性、低分散性、低
複屈折性を有するため、光レンズ、ピックアップレン
ズ、光ディスク基板、プリズムなどの光学部品として非
常に有用である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、一般式(1)式
中、R1は置換または無置換のアルキレン基またはエー
テル基を表す。置換されたアルキレン基において、かか
る置換基としては、ハロゲン原子、アルコキシ基、アル
コキシアルコキシ基などが上げられるが、無置換のアル
キレン基またはハロゲン原子で置換されたアルキレン基
が好ましい。また炭素数1〜6の無置換またはハロゲン
原子で置換されたアルキレン基はより好ましく、具体的
には、メチレン基、エチレン基、エチリデン基、トリメ
チレン基、1−メチル−1,2−エチレン基、イソプロ
ピリデン基、テトラメチレン基、エチルエチレン基、1
−ブチリデン基、2−ブチリデン基、1,5−ペンタメ
チレン基、1,6−ヘキサメチレン基、1,4−シクロ
ヘキシリデン基、1,3−シクロヘキシリデン基等など
の無置換のアルキレン基、およびジフルオロメチレン
基、ジクロロメチレン基、ヘキサフルオロプロピリデン
基などのように、前記の無置換のアルキレン基がハロゲ
ン原子で置換されたアルキレン基が挙げられる。
【0009】一般式(1)式中、R2〜R4は置換または
無置換のアルキル基またはアルコキシ基、もしくはニト
ロ基、ハロゲン原子を表す。ハロゲン原子としては、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げ
られる。
【0010】置換または無置換のアルキル基としては、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピ
ル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチ
ル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチ
ル基、2−メチルブチル基、1−メチルブチル基、ネオ
ペンチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1,1−ジ
メチルプロピル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル
基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2
−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、3,3−
ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、1,3
−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,
2−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、3
−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1−エチルブ
チル基、1,2,2−トリメチルブチル基、1,1,2
−トリメチルブチル基、1−エチル−2−メチルプロピ
ル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、2−メチル
ヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシ
ル基、5−メチルヘキシル基、2,4−ジメチルペンチ
ル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、2,5
−ジメチルヘキシル基、2,5,5−トリメチルペンチ
ル基、2,4−ジメチルヘキシル基、2,2,4−トリ
メチルペンチル基、3,5,5−トリメチルヘキシル
基、n−ノニル基、n−デシル基、4−エチルオクチル
基、4−エチル−4,5−メチルヘキシル基、n−ウン
デシル基、n−ドデシル基、1,3,5,7−テトラエ
チルオクチル基、4−ブチルオクチル基、6,6−ジエ
チルオクチル基、n−トリデシル基、6−メチル−4−
ブチルオクチル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデ
シル基、3,5−ジメチルヘプチル基、2,6−ジメチ
ルヘプチル基、2,4−ジメチルヘプチル基、2,2,
5,5−テトラメチルヘキシル基、1−シクロペンチル
−2,2−ジメチルプロピル基、1−シクロヘキシル−
2,2−ジメチルプロピル基などの炭素数1〜15の無
置換の直鎖、分岐または環状のアルキル基、
【0011】クロロメチル基、クロロエチル基、ブロモ
エチル基、ヨードエチル基、ジクロロメチル基、フルオ
ロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエ
チル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,
2−トリクロロエチル基、1,1,1,3,3,3−ヘ
キサフルオロ−2−プロピル基、ノナフルオロブチル
基、パーフルオロデシル基等のハロゲン原子で置換した
炭素数1〜10のアルキル基、
【0012】ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチ
ル基、3−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチ
ル基、2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル基、2−
ヒドロキシ−3−クロロプロピル基、2−ヒドロキシ−
3−エトキシプロピル基、3−ブトキシ−2−ヒドロキ
シプロピル基、2−ヒドロキシ−3−シクロヘキシルオ
キシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−ヒド
ロキシブチル基、4−ヒドロキシデカリル基などのヒド
ロキシル基で置換した炭素数1〜10のアルキル基、
【0013】ヒドロキシメトキシメチル基、ヒドロキシ
エトキシエチル基、2−(2’−ヒドロキシ−1’−メ
チルエトキシ)−1−メチルエチル基、2−(3’−フ
ルオロ−2’−ヒドロキシプロポキシ)エチル基、2−
(3’−クロロ−2’−ヒドロキシプロポキシ)エチル
基、ヒドロキシブトキシシクロヘキシル基などのヒドロ
キシアルコキシ基で置換した炭素数2〜10のアルキル
基、
【0014】メトキシメチル基、エトキシメチル基、プ
ロポキシメチル基、ブトキシメチル基、メトキシエチル
基、エトキシエチル基、プロポキシエチル基、ブトキシ
エチル基、n−ヘキシルオキシエチル基、(4−メチル
ペントキシ)エチル基、(1,3−ジメチルブトキシ)
エチル基、(2−エチルヘキシルオキシ)エチル基、n
−オクチルオキシエチル基、(3,5,5−トリメチル
ヘキシルオキシ)エチル基、(2−メチル−1−iso
−プロピルプロポキシ)エチル基、(3−メチル−1−
iso−プロピルブチルオキシ)エチル基、2−エトキ
シ−1−メチルエチル基、3−メトキシブチル基、
(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)エチル基、
(3,3,3−トリクロロプロポキシ)エチル基などの
アルコキシ基で置換した炭素数2〜15のアルキル基、
【0015】メトキシメトキシメチル基、メトキシエト
キシエチル基、エトキシエトキシエチル基、プロポキシ
エトキシエチル基、ブトキシエトキシエチル基、シクロ
ヘキシルオキシエトキシエチル基、デカリルオキシプロ
ポキシエトキシ基、(1,2−ジメチルプロポキシ)エ
トキシエチル基、(3−メチル−1−iso−ブチルブ
トキシ)エトキシエチル基、(2−メトキシ−1−メチ
ルエトキシ)エチル基、(2−ブトキシ−1−メチルエ
トキシ)エチル基、2−(2’−エトキシ−1’−メチ
ルエトキシ)−1−メチルエチル基、(3,3,3−ト
リフルオロプロポキシ)エトキシエチル基、(3,3,
3−トリクロロプロポキシ)エトキシエチル基などのア
ルコキシアルコキシ基で置換した炭素数3〜15のアル
キル基;メトキシメトキシメトキシメチル基、メトキシ
エトキシエトキシエチル基、エトキシエトキシエトキシ
エチル基、ブトキシエトキシエトキシエチル基、シクロ
ヘキシルオキシエトキシエトキシエチル基、プロポキシ
プロポキシプロポキシエチル基、(2,2,2−トリフ
ルオロエトキシ)エトキシエトキシエチル基、(2,
2,2−トリクロロエトキシ)エトキシエトキシエチル
基などのアルコキシアルコキシアルコキシ基で置換した
炭素数4〜15のアルキル基などが挙げられるが、これ
ら置換または無置換のアルキル基のうち、炭素数1〜6
の置換または無置換のアルキル基はより好ましい。
【0016】置換または無置換のアルコキシ基として
は、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソ
プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、te
rt−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチル
オキシ基、イソペンチルオキシ基、tert−ペンチル
オキシ基、sec−ペンチルオキシ基、シクロペンチル
オキシ基、n−ヘキシルオキシ基、1−メチルペンチル
オキシ基、2−メチルペンチルオキシ基、3−メチルペ
ンチルオキシ基、4−メチルペンチルオキシ基、1,1
−ジメチルブトキシ基、1,2−ジメチルブトキシ基、
1,3−ジメチルブトキシ基、2,3−ジメチルブトキ
シ基、1,1,2−トリメチルプロポキシ基、1,2,
2−トリメチルプロポキシ基、1−エチルブトキシ基、
2−エチルブトキシ基、1−エチル−2−メチルプロポ
キシ基、シクロヘキシルオキシ基、メチルシクロペンチ
ルオキシ基、n−へプチルオキシ基、1−メチルヘキシ
ルオキシ基、2−メチルヘキシルオキシ基、3−メチル
ヘキシルオキシ基、4−メチルヘキシルオキシ基、5−
メチルヘキシルオキシ基、1,1−ジメチルペンチルオ
キシ基、1,2−ジメチルペンチルオキシ基、1,3−
ジメチルペンチルオキシ基、1,4−ジメチルペンチル
オキシ基、2,2−ジメチルペンチルオキシ基、2,3
−ジメチルペンチルオキシ基、2,4−ジメチルペンチ
ルオキシ基、3,3−ジメチルペンチルオキシ基、3,
4−ジメチルペンチルオキシ基、1−エチルペンチルオ
キシ基、2−エチルペンチルオキシ基、3−エチルペン
チルオキシ基、1,1,2−トリメチルブトキシ基、
1,1,3−トリメチルブトキシ基、1,2,3−トリ
メチルブトキシ基、1,2,2−トリメチルブトキシ
基、1,3,3−トリメチルブトキシ基、2,3,3−
トリメチルブトキシ基、1−エチル−1−メチルブトキ
シ基、1−エチル−2−メチルブトキシ基、1−エチル
−3−メチルブトキシ基、2−エチル−1−メチルブト
キシ基、2−エチル−3−メチルブトキシ基、1−n−
プロピルブトキシ基、1−イソプロピルブトキシ基、1
−イソプロピル−2−メチルプロポキシ基、メチルシク
ロヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、1−メチ
ルヘプチルオキシ基、2−メチルヘプチルオキシ基、3
−メチルヘプチルオキシ基、4−メチルヘプチルオキシ
基、5−メチルヘプチルオキシ基、6−メチルヘプチル
オキシ基、1,1−ジメチルヘキシルオキシ基、1,2
−ジメチルヘキシルオキシ基、1,3−ジメチルヘキシ
ルオキシ基、1,4−ジメチルヘキシルオキシ基、1,
5−ジメチルヘキシルオキシ基、2,2−ジメチルヘキ
シルオキシ基、2,3−ジメチルヘキシルオキシ基、
2,4−ジメチルヘキシルオキシ基、2,5−ジメチル
ヘキシルオキシ基、3,3−ジメチルヘキシルオキシ
基、3,4−ジメチルヘキシルオキシ基、3,5−ジメ
チルヘキシルオキシ基、4,4−ジメチルヘキシルオキ
シ基、4,5−ジメチルヘキシルオキシ基、1−エチル
ヘキシルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、3−
エチルヘキシルオキシ基、4−エチルヘキシルオキシ
基、1−n−プロピルペンチルオキシ基、2−n−プロ
ピルペンチルオキシ基、1−イソプロピルペンチルオキ
シ基、2−イソプロピルペンチルオキシ基、1−エチル
−1−メチルペンチルオキシ基、1−エチル−2−メチ
ルペンチルオキシ基、1−エチル−3−メチルペンチル
オキシ基、1−エチル−4−メチルペンチルオキシ基、
2−エチル−1−メチルペンチルオキシ基、2−エチル
−2−メチルペンチルオキシ基、2−エチル−3−メチ
ルペンチルオキシ基、2−エチル−4−メチルペンチル
オキシ基、3−エチル−1−メチルペンチルオキシ基、
3−エチル−2−メチルペンチルオキシ基、3−エチル
−3−メチルペンチルオキシ基、3−エチル−4−メチ
ルペンチルオキシ基、1,1,2−トリメチルペンチル
オキシ基、1,1,3−トリメチルペンチルオキシ基、
1,1,4−トリメチルペンチルオキシ基、1,2,2
−トリメチルペンチルオキシ基、1,2,3−トリメチ
ルペンチルオキシ基、1,2,4−トリメチルペンチル
オキシ基、1,3,4−トリメチルペンチルオキシ基、
2,2,3−トリメチルペンチルオキシ基、2,2,4
−トリメチルペンチルオキシ基、2,3,4−トリメチ
ルペンチルオキシ基、1,3,3−トリメチルペンチル
オキシ基、2,3,3−トリメチルペンチルオキシ基、
3,3,4−トリメチルペンチルオキシ基、1,4,4
−トリメチルペンチルオキシ基、2,4,4−トリメチ
ルペンチルオキシ基、3,4,4−トリメチルペンチル
オキシ基、1−n−ブチルブトキシ基、1−イソブチル
ブトキシ基、1−sec−ブチルブトキシ基、1−te
rt−ブチルブトキシ基、2−tert−ブチルブトキ
シ基、1−n−プロピル−1−メチルブトキシ基、1−
n−プロピル−2−メチルブトキシ基、1−n−プロピ
ル−3−メチルブトキシ基、1−イソプロピル−1−メ
チルブトキシ基、1−イソプロピル−2−メチルブトキ
シ基、1−イソプロピル−3−メチルブトキシ基、1,
1−ジエチルブトキシ基、1,2−ジエチルブトキシ
基、1−エチル−1,2−ジメチルブトキシ基、1−エ
チル−1,3−ジメチルブトキシ基、1−エチル−2,
3−ジメチルブトキシ基、2−エチル−1,1−ジメチ
ルブトキシ基、2−エチル−1,2−ジメチルブトキシ
基、2−エチル−1,3−ジメチルブトキシ基、2−エ
チル−2,3−ジメチルブトキシ基、1,1,3,3−
テトラメチルブトキシ基、1,2−ジメチルシクロヘキ
シルオキシ基、1,3−ジメチルシクロヘキシルオキシ
基、1,4−ジメチルシクロヘキシルオキシ基、エチル
シクロヘキシルオキシ基、n−ノニルオキシ基、3,
5,5−トリメチルヘキシルオキシ基、n−デシルオキ
シ基、n−ウンデシルオキシ基、n−ドデシルオキシ
基、1−アダマンチルオキシ基、n−ペンタデシルオキ
シ基等の炭素数1〜15の直鎖、分岐又は環状の無置換
アルコキシ基、
【0017】メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ
基、エトキシエトキシ基、n−プロポキシエトキシ基、
イソプロポキシエトキシ基、nーブトキシエトキシ基、
イソブトキシエトキシ基、tert−ブトキシエトキシ
基、secーブトキシエトキシ基、nーペンチルオキシ
エトキシ基、イソペンチルオキシエトキシ基、tert
−ペンチルオキシエトキシ基、secーペンチルオキシ
エトキシ基、シクロペンチルオキシエトキシ基、n−ヘ
キシルオキシエトキシ基、エチルシクロヘキシルオキシ
エトキシ基、n−ノニルオキシエトキシ基、(3,5,
5−トリメチルヘキシルオキシ)エトキシ基、(3,
5,5−トリメチルヘキシルオキシ)ブトキシ基、n−
デシルオキシエトキシ基、n−ウンデシルオキシエトキ
シ基、n−ドデシルオキシエトキシ基、3−メトキシプ
ロポキシ基、3−エトキシプロポキシ基、3−(n−プ
ロポキシ)プロポキシ基、2−イソプロポキシプロポキ
シ基、2−メトキシブトキシ基、2−エトキシブトキシ
基、2−(n−プロポキシ)ブトキシ基、4−イソプロ
ポキシブトキシ基、デカリルオキシエトキシ基、アダマ
ンチルオキシエトキシ基等の、アルコキシ基で置換され
た炭素数2〜15のアルコキシ基、
【0018】メトキシメトキシメトキシ基、エトキシメ
トキシメトキシ基、プロポキシメトキシメトキシ基、ブ
トキシメトキシメトキシ基、メトキシエトキシメトキシ
基、エトキシエトキシメトキシ基、プロポキシエトキシ
メトキシ基、ブトキシエトキシメトキシ基、メトキシプ
ロポキシメトキシ基、エトキシプロポキシメトキシ基、
プロポキシプロポキシメトキシ基、ブトキシプロポキシ
メトキシ基、メトキシブトキシメトキシ基、エトキシブ
トキシメトキシ基、プロポキシブトキシメトキシ基、ブ
トキシブトキシメトキシ基、メトキシメトキシエトキシ
基、エトキシメトキシエトキシ基、プロポキシメトキシ
エトキシ基、ブトキシメトキシエトキシ基、メトキシエ
トキシエトキシ基、エトキシエトキシエトキシ基、プロ
ポキシエトキシエトキシ基、ブトキシエトキシエトキシ
基、メトキシプロポキシエトキシ基、エトキシプロポキ
シエトキシ基、プロポキシプロポキシエトキシ基、ブト
キシプロポキシエトキシ基、メトキシブトキシエトキシ
基、エトキシブトキシエトキシ基、プロポキシブトキシ
エトキシ基、ブトキシブトキシエトキシ基、メトキシメ
トキシプロポキシ基、エトキシメトキシプロポキシ基、
プロポキシメトキシプロポキシ基、ブトキシメトキシプ
ロポキシ基、メトキシエトキシプロポキシ基、エトキシ
エトキシプロポキシ基、プロポキシエトキシプロポキシ
基、ブトキシエトキシプロポキシ基、メトキシプロポキ
シプロポキシ基、エトキシプロポキシプロポキシ基、プ
ロポキシプロポキシプロポキシ基、ブトキシプロポキシ
プロポキシ基、メトキシブトキシプロポキシ基、エトキ
シブトキシプロポキシ基、プロポキシブトキシプロポキ
シ基、ブトキシブトキシプロポキシ基、メトキシメトキ
シブトキシ基、エトキシメトキシブトキシ基、プロポキ
シメトキシブトキシ基、ブトキシメトキシブトキシ基、
メトキシエトキシブトキシ基、エトキシエトキシブトキ
シ基、プロポキシシエトキシブトキシ基、ブトキシエト
キシブトキシ碁、メトキシプロポキシブトキシ基、エト
キシプロポキシブトキシ基、プロポキシプロポキシブト
キシ基、ブトキシプロポキシブトキシ基、メトキシブト
キシブトキシ基、エトキシブトキシブトキシ基、プロポ
キシブトキシブトキシ基、ブトキシブトキシブトキシ
基、(4−エチルシクロへキシルオキシ)エトキシエト
キシ基、(2−エチル−1−へキシルオキシ)エトキシ
プロポキシ基、〔4−(3,5,5−トリメチルヘキシ
ルオキシ)ブトキシ〕エトキシ基等の、アルコキシアル
コキシ基で置換された直鎖、分岐または環状の炭素数3
〜15のアルコキシ基などが挙げられるが、これら置換
または無置換のアルコキシ基のうちでも、炭素数1〜6
の置換または無置換のアルコキシ基はより好ましい。
【0019】また、一般式(1)式中、mは0または1
の整数を表すが、好ましくはmが0である。また、i、
j、kは0から10の整数を表す。
【0020】一般式(1)で表される繰り返し構造単位
を含有することを特徴とする本発明の脂環ポリエステル
は、優れた光学特性を有するため、光学レンズ、光ディ
スク基板、ピックアップレンズ、液晶セル用プラスチッ
ク基板、プリズム等の光学部品として利用することがで
きる。
【0021】次に、本発明の脂環ポリエステルについて
詳述する。本発明での一般式(1)で表される脂環ポリ
エステルは脂環ジオール化合物とシクロヘキサンジカル
ボン酸化合物またはその誘導体であるシクロヘキサンジ
カルボン酸クロリドまたはシクロヘキサンジカルボン酸
エステルとを公知の方法で重縮合させることにより製造
することができる。
【0022】脂環ジオール化合物としては4,4’−ジ
ヒドロキシビシクロヘキサン、3,3’−ジヒドロキシ
ビシクロヘキサン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジ
ヒドロキシビシクロヘキサン、2,2’−ジエチル−
4,4’−ジヒドロキシビシクロヘキサン、3,3’−
ジプロピル−4,4’−ジヒドロキシビシクロヘキサ
ン、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジヒドロキシビ
シクロヘキサン、3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジ
ヒドロキシビシクロヘキサン、3,3’−ジヒドロキシ
―5,5’−ジニトロビシクロヘキサン、3,3’−ジ
ヒドロキシ―5,5’−ジフルオロビシクロヘキサン、
3,3’−ジヒドロキシ−5,5’−ジクロロビシクロ
ヘキサン、3,3’−ジヒドロキシ−5,5’−ジブロ
モビシクロヘキサン、2,2’,3,3’−テトラメチ
ル−4,4’−ジヒドロキシビシクロヘキサン、ビス
(4−ヒドロキシシクロヘキシル)エーテル、ビス(3
−ヒドロキシシクロヘキシル)エーテル、ビス(4−ヒ
ドロキシシクロヘキシル)メタン、ビス(4−ヒドロキ
シシクロヘキシル)ジフルオロメタン、ビス(4−ヒド
ロキシシクロヘキシル)ジクロロメタン、1,1−ビス
(4’−ヒドロキシシクロヘキシル)エタン、2,2−
ビス(4’−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、
2,2−ビス(3’−ヒドロキシシクロヘキシル)プロ
パン、ヘキサフルオロ−2,2−ビス(4’−ヒドロキ
シシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(3’−シ
クロヘキシル−4’−ヒドロキシシクロヘキシル)プロ
パン、2,2−ビス(3’−メチル−4’−ヒドロキシ
シクロヘキシル)プロパン、1,4−ビス(4’−ヒド
ロキシシクロヘキシル)シクロヘキサン、1,3−ビス
(4’−ヒドロキシシクロヘキシル)シクロヘキサンな
どが挙げられる。これらの脂環ジオール化合物は単独で
あるいは複数種を混合して使用することができる。
【0023】シクロヘキサンジカルボン酸化合物として
は1,4−シクロヘサンジカルボン酸、1,3−シクロ
ヘサンジカルボン酸、1,2−シクロヘサンジカルボン
酸、2−メチル−1,4−シクロヘサンジカルボン酸、
1−メチル−3,5−シクロヘサンジカルボン酸、1−
エチル−1,5−シクロヘサンジカルボン酸、1−プロ
ピル−1,5−シクロヘサンジカルボン酸、1−フルオ
ロ−3,5−シクロヘサンジカルボン酸、1−クロロ−
3,5−シクロヘサンジカルボン酸、1−ブロモ−3,
5−シクロヘサンジカルボン酸、1−メトキシ−3,5
−シクロヘサンジカルボン酸、1−エトキシ−3,5−
シクロヘサンジカルボン酸、1,3−ビシクロヘキサン
ジカルボン酸などが挙げられる。これらのシクロヘキサ
ンジカルボン酸化合物は単独であるいは複数種を混合し
て使用することができる。
【0024】シクロヘキサンジカルボン酸クロリドとし
ては1,4−シクロヘサンジカルボン酸クロリド、1,
3−シクロヘサンジカルボン酸クロリド、1,2−シク
ロヘサンジカルボン酸クロリド、2−メチル−1,4−
シクロヘサンジカルボン酸クロリド、1−メチル−3,
5−シクロヘサンジカルボン酸クロリド、1−エチル−
1,5−シクロヘサンジカルボン酸クロリド、1−プロ
ピル−1,5−シクロヘサンジカルボン酸クロリド、1
−フルオロ−3,5−シクロヘサンジカルボン酸クロリ
ド、1−クロロ−3,5−シクロヘサンジカルボン酸ク
ロリド、1−ブロモ−3,5−シクロヘサンジカルボン
酸クロリド、1−メトキシ−3,5−シクロヘサンジカ
ルボン酸クロリド、1−エトキシ−3,5−シクロヘサ
ンジカルボン酸クロリド、1,3−ビシクロヘキサンジ
カルボン酸クロリドが挙げられる。これらのシクロヘキ
サンジカルボン酸クロリドは単独であるいは複数種を混
合して使用することができる。
【0025】シクロヘキサンジカルボン酸エステルとし
ては1,4−シクロヘサンジカルボン酸ジメチル、1,
3−シクロヘサンジカルボン酸ジメチル、1,2−シク
ロヘサンジカルボン酸ジメチル、2−メチル−1,4−
シクロヘサンジカルボン酸ジメチル、1−メチル−3,
5−シクロヘサンジカルボン酸ジメチル、1−エチル−
1,5−シクロヘサンジカルボン酸ジメチル、1−プロ
ピル−1,5−シクロヘサンジカルボン酸ジメチル、1
−フルオロ−3,5−シクロヘサンジカルボン酸クロリ
ド、1−クロロ−3,5−シクロヘサンジカルボン酸ジ
メチル、1−ブロモ−3,5−シクロヘサンジカルボン
酸ジメチル、1−メトキシ−3,5−シクロヘサンジカ
ルボン酸ジメチル、1−エトキシ−3,5−シクロヘサ
ンジカルボン酸ジメチル、1,3−ビシクロヘキサンジ
カルボン酸ジメチルが挙げられる。これらのシクロヘキ
サンジカルボン酸エステルは単独であるいは複数種を混
合して使用することができる。
【0026】具体的な製造法方法としては、例えば、新
高分子実験学3 高分子の合成・反応(2)、78〜9
5頁、共立出版(1996年)に記載の方法(例えば、
エステル交換法、直接エステル化反応法、酸クロリド法
等の溶融重合法、低温溶液重合法、高温溶液重縮合法、
界面重縮合法など)などが挙げられる。
【0027】エステル交換法は、前記脂環ジオール化合
物と前記シクロヘキサンジカルボン酸エステルとを溶融
状態または溶液状態で、必要により触媒の存在下に加熱
することにより脱アルコール重縮合させポリエステルを
合成する方法である。
【0028】直接エステル化法は、前記脂環ジオール化
合物とシクロヘキサンジカルボン酸化合物とを溶融状態
または溶液状態で触媒の存在下に、加熱下において脱水
重縮合させることによりポリエステルを合成する方法で
ある。
【0029】酸クロリド法は、前記脂環ジオール化合物
と前記シクロヘキサンジカルボン酸クロリドとを溶融状
態、溶液状態で必要により触媒の存在下で加熱し脱HC
l重縮合させることによりポリエステルを合成する方法
である。
【0030】界面重合法は、前記脂環ジオール化合物を
水、前記シクロヘキサンジカルボン酸ジクロリドを有機
溶媒に溶解させ、層間移動触媒を使用して水/有機溶媒
界面で重縮合させることによりポリエステルを合成する
方法である。
【0031】さらに、本発明の一般式(1)で表される
繰り返し構造単位を含有する脂環ポリエステルは、その
物性を損なわない範囲で他の公知のポリエステルの原料
である鎖状脂肪族ジオール化合物、芳香族ジオール化合
物、鎖状脂肪族ジカルボン酸化合物、芳香族ジカルボン
酸化合物、鎖状脂肪族ジカルボン酸化合物の誘導体であ
る鎖状脂肪族ジカルボン酸クロリドまたは鎖状脂肪族ジ
カルボン酸エステル、芳香族ジカルボン酸化合物の誘導
体である芳香族ジカルボン酸クロリドまたは芳香族ジカ
ルボン酸エステルを共重合させることができる。共重合
の比率は鎖状脂肪族ジオール化合物または芳香族ジオー
ル化合物は脂環ジオール化合物1に対してモル比で0.
01〜1、望ましくは0.1〜0.5である。鎖状脂肪
族ジカルボン酸化合物または芳香族ジカルボン酸化合物
はシクロヘキサンジカルボン酸化合物1対してモル比で
0.01〜1、望ましくは0.1〜0.5である。鎖状
脂肪族ジカルボン酸エステル化合物または芳香族ジカル
ボンエステル酸化合物はシクロヘキサンジカルボン酸エ
ステル化合物1対してモル比で0.01〜1、望ましく
は0.1〜0.5である。鎖状脂肪族ジカルボン酸化合
物または芳香族ジカルボン酸化合物はシクロヘキサンジ
カルボン酸化合物1対してモル比で0.01〜1、望ま
しくは0.1〜0.5である。鎖状脂肪族ジカルボン酸
クロリド化合物または芳香族ジカルボンクロリド酸化合
物はシクロヘキサンジカルボン酸クロリド化合物1対し
てモル比で0.01〜1、望ましくは0.1〜0.5で
ある。
【0032】共重合させることができる鎖状脂肪族ジオ
ール化合物としては、1,2−ジヒドロキシエタン、
1,3−ジヒドロキシプロパン、1,2−ジヒドロキシ
プロパン、1,4−ジヒドロキシブタン、1,5−ジヒ
ドロキシペンタン、3−メチル−1,5−ジヒドロキシ
ペンタン、1,6−ジヒドロキシヘキサン、1,7−ジ
ヒドロキシヘプタン、1,8−ジヒドロキシオクタン、
1,10−ジヒドロキシデカン、1,12−ジヒドロキ
シドデカン、2−エチル−1,2−ジヒドロキシヘキサ
ン、2−メチル−1,3−ジヒドロキシプロパン、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコールなどが挙げ
られる。
【0033】共重合させることができる芳香族ジオール
化合物としては、ヒドロキノン、レゾルシン、カテコー
ル、1,5−ナフタレンジオール、2,6−ナフタレン
ジオール、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,
3’−ジヒドロキシビフェニル、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)メタン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフ
ェニル)エタン、1,2−ビス(4’−ヒドロキシフェ
ニル)エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニ
ルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニル
メタン、2,2’−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)
プロパン、2−(4’−ヒドロキシフェニル)−2−
(3”−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4’−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキサン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテ
ル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)ケトン、9,9−ビス(4’−ヒド
ロキシフェニル)フルオレン、2,2−ビス(3’−フ
ェニル−4’−ヒドロキシフェニル)プロパンなどが挙
げられる。
【0034】共重合させることができる鎖状脂肪族カル
ボン酸としてはシュウ酸、マロン酸、こはく酸、グルタ
ル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸などが挙げられ
る。
【0035】共重合させることができる芳香族ジカルボ
ン酸化合物としてはテレフタル酸、イソフタル酸、フタ
ル酸、2,5−ジメチルテレフタル酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、
4,4’−ビフェニルジカルボン酸、ビス(4−カルボ
キシフェニル)メタン、2,2−ビス(4’−カルボキ
シフェニル)プロパンなどが挙げられる。
【0036】本発明の脂環ポリエステルは分子量の調
節、着色の抑制、流動性の改善などを目的として末端封
止剤を併用してもよい。使用できる末端封止剤としては
メタノール、エタノール、ブタノール、ヘキサノール、
シクロヘキサノール、ブタノール、フェノール、ナフト
ール、酢酸、プロピオン酸、酪酸、シクロヘキサンカル
ボン酸、安息香酸などが挙げられる。
【0037】本発明の脂環ポリエステルの分子量として
は、特に限定されるものではないが、通常、GPC(ゲ
ル・パーミエーション・クロマトグラフィー)で測定す
る標準ポリスチレン換算の分子量として重量平均分子量
が、5000〜200000であり、好ましくは、10
000〜150000である。また、対数粘度ηの値は
0.1〜4.0dl/gであり、好ましくは0.3〜
2.0dl/gである。
【0038】本発明の脂環ポリエステルは熱可塑性であ
り、溶融状態で射出成形、押出成形、ブロー成形、フィ
ラー等への含浸等が可能である。さらには、圧縮成形、
溶液キャスティングなど、各種公知の成形方法により容
易に成形可能である。
【0039】また、本発明の脂環ポリエステルは、本発
明の異なる複数のポリエステルをブレンドすることも可
能であり、所望の効果を損なわない範囲で公知の他のポ
リエステルを配合することもできる。また、さらに、他
のポリマーを併用して成形材料として使用することが可
能である。他のポリマーとしては、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、ポリ
スチレン、ABS樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメ
タクリル酸メチル、ポリトリフルオロエチレン、ポリテ
トラフルオロエチレン、ポリアセタール、ポリフェニレ
ンオキシド、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテル
ケトン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、
ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスル
ホン、ポリスルフィド、ポリシロキサン等が挙げられ
る。
【0040】本発明の脂環ポリエステルは、単独で、も
しくは、他のポリマーと混合して、脂環ポリエステルの
製造時または製造後に公知の方法により、顔料、染料、
熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、離型剤、難燃
剤、アルカリ金属スルホン酸塩、ガラス繊維、炭素繊
維、ガラスビーズ、硫酸バリウム、TiO2等の公知の
添加剤を添加してもよい。本発明の脂環ポリエステル
は、単独で、または他のポリマーと混合した状態で、所
望により、上記の添加剤を添加して成形材料として、電
気機器の部品、電子部品、自動車部品、光ディスク等の
情報記録媒体の基板、カメラや眼鏡のレンズ等の光学材
料、ガラス代替の建材等に成形することが可能である。
【0041】本発明の脂環ポリエステルを含有する光学
部品としては、眼鏡レンズ、光学機器用レンズ、ランプ
レンズ、ピックアップレンズなどの光学レンズ、光ファ
イバー、光導波路、光フィルター、光ディスク基板、液
晶セル用プラスチック基板、プリズム等の各種光学部品
を挙げることができる。これらの光学部品は、上述した
ような従来より公知の各種成形方法により、簡単に製造
することができる。このようにして得られる光学部品
は、透明性、低複屈折性、低分散性等が良好であり非常
に有用である。
【0042】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0043】実施例1 内容量50mlのフラスコに、撹拌機、還流冷却管、窒
素吹き込み用浸漬管、温度計を設けた。このフラスコ
に、4,4’−ビシクロヘキサノール4.001g(2
0.18mmol)、1,3−シクロヘキサンジカルボ
ン酸クロリド4.205g(20.11mmol)、o
−ジクロロベンゼン20mlを装入した。窒素の吹き込
みおよび攪拌を行いながら170℃に昇温し、さらに1
70℃で12時間加熱した。放冷後、生成物を含む粘性
溶液をメタノール400ml中へ排出し、析出したポリ
マーをメタノール400mlで洗浄した。これを100
℃で減圧乾燥し白色の脂環ポリエステル粉末5.82g
(収率87.3%)を得た。GPC測定による重量平均分
子量は38000、濃度0.5g/100mlのクロロ
ホルム溶液の35℃における対数粘度ηは0.36dl
/gであった。元素分析の測定値は炭素79.2%(理
論値79.4%)水素10.4%(理論値10.0%)
であり、測定誤差の範囲で一致している。また、このポ
リマーのスペクトル測定結果は IR(cm-1):1019、1174、1202、1452、1729、2861、
29401 H−NMR(ppm、CDCl3):0.9〜2.0、2.1〜2.5 であり目的の繰り返し構造単位を含有することは明らか
である。次にこの新規な脂環ポリエステルの熱物性を測
定した。DSCにより昇温速度20℃/分で測定したガラ
ス転移温度Tgは120℃、TGAにより昇温速度10℃/
分測定した空気雰囲気での5%重量減少温度は339℃
であった。また、170℃で熱プレスすることにより厚
み1.2mmの板状試験品を作製し、光学物性を測定し
た。ASTM D1003に従って測定した光線透過率は90%、
屈折率は1.51(波長633nm)、588nmのd
線基準のアッベ数57、複屈折率21nmであった。
【0044】実施例2 シクロヘキサンジカルボン酸クロリドとして1,4−シ
クロヘキサンジカルボン酸クロリド4.223g(2
0.20mmol)を用い、その他の条件は実施例1と
同様にして重縮合反応および後処理を行った。重量平均
分子量46000、対数粘度η0.49dl/gの白色
ポリエステル粉末6.14g(収率92.5%)を得
た。元素分析の測定値は炭素78.9%(理論値79.
4%)水素10.5%(理論値10.0%)であり、測
定誤差の範囲で一致している。また、このポリマーのス
ペクトル測定結果は IR(cm-1):902、1040、1163、1457、1729、2860、2
9411 H−NMR(ppm、CDCl3):0.9〜1.7、2.1、2.3、2.5 であり目的の繰り返し構造単位を含有することは明らか
である。実施例1と同様に物性を測定したところ、熱物
性はTg144℃、Td5279℃であった。光学物性
は光線透過率89%、屈折率1.52、アッベ数57、
複屈折率23nmであった。
【0045】実施例3 シクロヘキサンジカルボン酸クロリドとして1,3−シ
クロヘキサンジカルボン酸クロリド2.110g(1
0.09mmol)と1,4−シクロヘキサンジカルボ
ン酸クロリド2.118g(10.13mmol)の混
合物を用い、その他の条件は実施例1と同様にして重縮
合反応および後処理を行った。重量平均分子量5300
0、対数粘度η0.50dl/gの白色ポリエステル粉
末5.99g(収率89.6%)を得た。熱物性はTg
130℃、Td5337℃であった。光学物性は光線透
過率90%、屈折率1.51、アッベ数57、複屈折率
21nmであった。
【0046】比較例1 ジオールとして2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン5.766g(25.26mmol)およ
びジカルボン酸としてフタル酸クロリド2.549g
(12.56mmol)とイソフタル酸クロリド2.5
78g(12.70mmol)の混合物および溶媒とし
てo−ジクロロベンゼン25mlを用い、他の条件は実
施例1と同様にして重縮合反応および後処理を行った。
得られたポリマー(ポリアリレート)は8.62g(収
率96.3%)であった。熱特性はTgが192℃であっ
た。260℃で熱プレスして光学特性は光線透過率87
%、屈折率1.60、アッベ数27、複屈折率30nm
であった。本発明の脂環ポリエステルは、実施例からみ
ても明らかなように、従来のポリアリレートなどの芳香
環を含むポリエステルに比べ良好な分散性および低複屈
折性を有している。
【0047】
【発明の効果】本発明により、優れた透明性、低分散
性、低複屈折性を有するポリエステルを提供することが
できる。本発明の脂環ポリエステルは、光レンズ、ピッ
クアップレンズ、光ディスク基板、プリズムなどの光学
部品として非常に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J029 AA03 AB01 AE04 AE05 BD10 BG17Y BH01 CD03 CD07 CH01 DA03 5D029 KA09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1)(化1)で表される繰り返し
    構造単位を含有する脂環ポリエステル。 【化1】 (式中、R1は置換または無置換のアルキレン基または
    エーテル基であり、R2〜R4は置換または無置換のアル
    キル基またはアルコキシ基、もしくはニトロ基、ハロゲ
    ン原子を表す。また、mは0または1の整数、i、j、k
    は0〜10の整数を表す。)
  2. 【請求項2】一般式(1)において、mが0である請求
    項1記載の脂環ポリエステル。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載のポリエステルを含
    有してなる光学部品。
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