JP2003118726A - 窓貼り箱 - Google Patents

窓貼り箱

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JP2003118726A
JP2003118726A JP2002231502A JP2002231502A JP2003118726A JP 2003118726 A JP2003118726 A JP 2003118726A JP 2002231502 A JP2002231502 A JP 2002231502A JP 2002231502 A JP2002231502 A JP 2002231502A JP 2003118726 A JP2003118726 A JP 2003118726A
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stretched film
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Shigenori Terada
滋憲 寺田
Jun Takagi
潤 高木
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Mitsubishi Plastics Inc
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Mitsubishi Plastics Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動製函機適性がよく、窓に貼った部分のだ
ぶつき、しわ、波打ち等がなく、仕上りの良好な、自然
環境中で分解性をもつ窓貼り箱が求められていた。 【解決手段】 ポリ乳酸系重合体からなり、80℃/1
0minにおける収縮率が0.5〜5%であり、ヘーズ
が10%以下である延伸フィルム(A)と紙(B)の積
層体からなり、箱の中が透視可能な窓を有する窓貼り
箱。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は窓貼り箱に関し、よ
り詳細には、生分解性の窓貼り箱に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、箱の中の商品が見えるように、窓
の付いた箱が多く使用されている。窓が空いただけの箱
では中の商品が汚れてしまう、商品の形状によっては商
品が窓から箱外に出てしまう場合もあるため、窓の部分
にポリプロピレン等のプラスチック材料を貼りつけた窓
貼り箱が使用されている。紙は耐水性、耐油脂性、引き
裂き強度などが低いという問題を有しているため、それ
らの問題を解決するため、窓貼り箱は窓の部分にのみプ
ラスチック材料を用いるのではなく、窓の空いた紙製の
箱全体にプラスチック材料を複合化したものが一般的で
ある。
【0003】プラスチック材料としてはポリプロピレン
が一般的であるが、ポリプロピレン製フィルムと紙を複
合化した窓貼り箱は自動製函機適性がよくない(自動製
函機では折られた箱が立たない)ため、手折りにて組み
立てていた。さらにこれらのプラスチック材料を使用し
て窓貼り箱を製造することにおいて、紙に貼った後の窓
の部分を観察すると、波打ち、だぶつき、しわ等が見ら
れ、仕上りの点では良好とは言い難いものであった。ま
た、一般的にプラスチック材料は自然環境中で分解せず
に残存するので、複合化された窓貼り箱は自然崩壊性を
有さないという問題も有していた。
【0004】一方、プラスチック材料として自然環境中
に放置すれば分解される生分解性プラスチックが近年注
目を浴びてきている。その中の1つとして、ポリ乳酸系
プラスチック材料がある。ポリ乳酸系材料と紙との複合
化としては、植物性繊維を含有する基材にポリ乳酸また
はその誘導体を被覆したもの(特開平4−334448
号)、ポリ乳酸または乳酸とオキシカルボン酸のコポリ
マーを主成分とする熱可塑性分解性ポリマーと紙からな
る分解性ラミネート紙(特開平4−336246号)等
が検討されている。また、特定の配向ポリ乳酸系フィル
ムと紙をラミネートしたもの(特開平8−252895
号)等が検討されている。しかしながら、上記特開平4
−334448号、特開平4−336246号で実施さ
れているフィルムは脆いので、窓に貼った部分は容易に
割れてしまう問題がある。さらに特開平8−25289
5号で記載されているフィルムは、脆さの改良がなさ
れ、紙とのラミネート性について良好な特徴を示すが、
窓貼り箱を製造することにおいての特徴を開示したもの
ではなく、窓の部分、すなわち紙と接触しない部分での
だぶつき、しわ、波打ち等の発生をおさえ、きれいに仕
上げることは容易でない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】自動製函機適性がよ
く、窓に貼った部分のだぶつき、しわ、波打ち等がな
く、仕上りの良好な、自然環境中で分解性をもつ窓貼り
箱が求められていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに至
った。即ち本発明の要旨は、ポリ乳酸系重合体からな
り、80℃/10minにおける収縮率が0.5〜5%
であり、ヘーズが10%以下であり、表面の平均粗さR
aが0.01を超え、0.08以下である延伸フィルム
(A)と紙(B)の積層体からなり、箱の中が透視可能
な窓をこの箱の隣り合う二面、三面または四面にまたが
って設け、この窓が箱の二つの面にまたがっているとこ
ろの上記延伸フィルム(A)が角付けされた窓貼り箱に
存する。本発明の好ましい実施様態としては、延伸フィ
ルム(A)の少なくともどちらかの表面がコロナ処理さ
れている上記の窓貼り箱、延伸フィルム(A)の両方の
表面がコロナ処理されている上記の窓貼り箱、延伸フィ
ルム(A)の表面濡れ指数が40〜55dyn/cmで
ある上記の窓貼り箱、延伸フィルム(A)と紙(B)と
を60〜80℃にてラミネートした上記の窓貼り箱が挙
げられる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明につき詳細に説明す
る。
【0008】本発明における窓貼り箱とは、図1、図2
および図3に示す例のように、商品等の紙製の包装用の
箱において、中身が透視できるように窓を開けておき、
その上にフィルムを貼り合わせた形態をとる。なお、窓
の大きさ、数等は特に限定はなく、窓の位置は箱の一面
内であってもよいし、隣り合う二面、三面または四面に
またがっていてもよい。
【0009】本発明において使用されるポリ乳酸系重合
体は、L−、D−またはDL−乳酸単位を主成分とする
重合体であって、少量共重合成分として他のヒドロキシ
カルボン酸単位を含んでもよく、また少量の鎖延長剤残
基を含んでもよい。
【0010】重合法としては、縮重合法、開環重合法等
公知の方法を採用することができる。例えば、縮重合法
では、L−乳酸またはD−乳酸あるいはこれらの混合物
を直接脱水縮重合して、任意の組成を持ったポリ乳酸を
得ることができる。
【0011】また、開環重合法(ラクチド法)では、乳
酸の環状2量体であるラクチドを、必用に応じて重合調
節剤等を用いながら、選ばれた触媒を使用してポリ乳酸
を得ることができる。
【0012】本発明において使用されるポリ乳酸系重合
体の重量平均分子量の好ましい範囲としては6万〜70
万であり、より好ましくは8万〜40万、特に好ましく
は10万〜30万である。分子量が小さすぎると機械物
性や耐熱性等の実用物性がほとんど発現されず、大きす
ぎると溶融粘度が高すぎ成形加工性に劣る。
【0013】ポリ乳酸に共重合されるモノマーとして
は、乳酸の光学異性体(L−乳酸に対しては、D−乳酸
が、D−乳酸に対しては、L−乳酸)、グリコール酸、
3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロ
キシ−n−酪酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪
酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−メチル乳
酸、2−ヒドロキシカプロン酸等の2官能脂肪族ヒドロ
キシカルボン酸やカプロラクトン、ブチロラクトン、バ
レロラクトン等のラクトン類が挙げられる。
【0014】諸物性を調整する目的で、熱安定剤、光安
定剤、光吸収剤、滑剤、可塑剤、無機充填材、着色剤、
顔料等を添加することもできる。
【0015】延伸フィルムには1軸延伸フィルム、2軸
延伸フィルムがあり、物性等の観点から後者が好まし
い。
【0016】1軸延伸フィルムの製造においてはロール
法による縦方向のみの延伸、テンター法による横方向の
みの延伸がある。
【0017】2軸延伸フィルムの製造においては縦延伸
をロール法で、横延伸をテンター法で行う逐次2軸延伸
法、また縦横同時にテンターで延伸する同時2軸延伸法
が一般的である。
【0018】延伸条件としては、縦方向に1.5〜6
倍、横方向に1.5〜6倍の範囲で適宜選択される。特
に、フィルムの強度さらには厚み精度の点から1軸延伸
では3倍以上、2軸延伸では縦横それぞれ2倍以上であ
ることが好ましく、さらに、縦横の延伸倍率を掛け合わ
せた面積延伸倍率で6.5倍以上になるようにすること
が好ましい。
【0019】1軸延伸法においては延伸温度は70〜9
0℃で、逐次2軸延伸法においては、縦延伸温度が70
〜90℃かつ横延伸温度が70〜80℃の範囲内である
ことが好ましく、同時2軸延伸法では、逐次2軸延伸法
に包括される意味で、延伸温度を70〜80℃の範囲で
延伸することが好ましい。上記延伸倍率ならびに延伸温
度の範囲にない場合には、得られたフィルムの厚み精度
は著しく低下したものであり、特に延伸後熱処理される
フィルムにおいてはこの傾向が著しい。このような厚み
振れは、フィルムを印刷したり、あるいは他のフィルム
や金属薄膜、紙とのラミネーションさらには製袋等の二
次加工において、製品にしわ、波打ち等の外観をひどく
生じさせてしまうような要因となる。
【0020】本発明においてはフィルムの収縮率を制御
することが重要である。すなわち、その好ましい収縮率
は、80℃/10分における収縮率が0.5〜5%であ
る。収縮率が低すぎると窓になる穴の開いた紙とのラミ
ネーション後に、その窓部分を観察するとフィルムは、
だぶつき、波打ち、しわ等が入り、きれいに仕上がらな
い。高すぎると、ラミネートの際にかかる熱により、フ
ィルムが大きく収縮してしまい、しわが入る、ラミネー
ト後の紙との積層体がカールする等の問題を生じる。収
縮率が上記範囲にあることで、ラミネート時にフィルム
がわずかに収縮し、窓に貼った部分のフィルムのだぶつ
き、波打ち、しわのない仕上りの良好な窓貼り箱にな
る。より好ましい収縮率としては、80℃/10min
において1〜3%である。
【0021】フィルムと紙とのラミネーションにおいて
は、工程での静電気の発生の抑制、さらにはしわ等のな
いような仕上りを考慮すると、良好な滑りを持つことが
重要である。フィルムの滑りを向上するには、フィルム
表面にワックス状物を塗布する方法が最も簡易的である
が、これはフィルムと紙との接着力を低下させるので好
ましい方法ではない。第2の方法としては、ポリ乳酸系
重合体中に不活性な無機系粒子を混合し、延伸過程でフ
ィルム表面上に突起させて表面を粗す方法である。これ
により、フィルム同士あるいは紙等の接触面積が低下
し、滑りが向上する。その粗さの目安としては、JIS
B0601に記載されている方法で測定される。具体
的には、平均粗さRaが0.01を超え、0.08以下
である。平均粗さRaが小さすぎると実質フィルムの表
面の粗らされていなく、摩擦係数が高くなり、滑り性は
低い。逆に平均粗さRaが大きすぎるとフィルム表面で
の光の散乱が激しくなり、透明性が低下する。透明性に
ついて言及すると、本発明の目的は中身が透視できる窓
貼り箱にあり、ヘーズが10%以下、好ましくは5%以
下が好ましい。ヘーズが10%を越えるフィルムでは、
中身の透視は可能であるが、曇り感はぬぐえず、鮮明さ
に欠ける。
【0022】フィルムの熱収縮を抑制する点においては
フィルムを把持した状態で熱処理することが必要であ
る。通常、ロール法では延伸後、加熱ロールに接触させ
て熱処理され、テンター法では、クリップでフィルムを
把持した状態で延伸されるので直ちに熱処理される。熱
処理温度は、使用するポリ乳酸系重合体の融点にもよる
が、110〜(融点−10)℃の間で3秒以上熱処理す
る。かかる範囲を下回ると、得られたフィルムの熱収縮
率は高く、先述したフィルムのラミネート工程におい
て、加工中にフィルムが収縮する等の問題を生じ易い。
熱処理温度を(融点−10)℃以上にすると、熱処理中
にフィルムの表面の荒れが顕著になり、白化して透明性
が損なわれる。さらに融点以上にすると、フィルムは融
解し、破断を生じさせる。
【0023】また、本発明で用いる延伸フィルム(A)
は、箱のコーナーをはっきり出すという観点から、弾性
率が200〜500kgf/mm2であることが好ましく、よ
り好ましくは250〜450kgf/mm2である。箱のコー
ナーをはっきり出すとは図3に示すように、箱の形態に
紙との積層体を折った時に、窓が箱の二面にまたがって
いるところではフィルム自体に角付けすることになる。
その角付けがきれいに折り込まれて、線になることを言
う。柔軟なフィルムでは、角付けができず、この部分で
だぶつき、波打ちが見られる。これはフィルムの自己支
持性にかかわるものである。
【0024】なお、本発明で用いる延伸フィルム(A)
は、紙と複合化する前にコロナ処理しておくのがよい。
コロナ処理を行うことによりフィルム表面の濡れ性を向
上させ、接着剤を塗布して、紙と貼り合わせた後の接着
力を向上させることができる。コロナ処理の無いフィル
ムでは、わずかな力で紙から剥がれてしまう。コロナ処
理は従来から使用されている公知の装置で使用可能であ
る。フィルムのコロナ処理する面は、紙との貼り合わせ
に使用する面に行う。ただし、紙と貼り合わせた積層体
は、例えば図1の展開図に示すような型に打ち抜かれ
て、箱に(製函)される。図に示すようなのりしろに接
着剤を塗布あるいは点滴して、展開図のような積層体を
くるむようにして、紙の内側とのりしろ部分とが連結さ
れる。こののりしろ部分はフィルムの紙と貼り合わせた
反対の面になる。したがって、フィルム上に接着剤を塗
布しているので、一旦貼りつけても外力がかかれば、例
えば、箱の中に商品を入れておく状態で、不慮の落下に
よる衝撃で容易にフィルムと接着剤との界面での剥離が
生じることがある。そこで、より強固な接着力を望む場
合は、この面上のぬれ性を向上させておくことが好まし
く、コロナ処理しておく方がよい。
【0025】本発明で用いる延伸フィルム(A)として
は、、上記の接着性の観点から、その表面濡れ指数が4
0〜55dyn/cmであることが好ましい。より好ま
しくは45〜55dyn/cmである。
【0026】本発明における紙(B)としては特に限定
はなく、例えばクラフト紙、印刷用紙、模造紙、板紙等
が挙げられる。
【0027】本発明における延伸フィルム(A)は、紙
(B)とドライラミネート、ウェットラミネート、ホッ
トメルトラミネートなど、公知の方法でラミネートする
ことができる。先述するように窓貼り部分のフィルムの
美麗感をひきたたせる観点から、60〜80℃でラミネ
ートするのが好ましい。ラミネート時の温度が低すぎる
とフィルムの収縮が得られず、ラミネート時の温度が高
すぎると収縮率が高くなりすぎる。
【0028】また、延伸フィルム(A)は、接着剤ない
し粘着剤により紙(B)と張り合わせてもよい。使用す
る接着剤、粘着剤としては、ビニル系、アクリル系、ポ
リアミド系、ゴム系、ウレタン系、生分解性の物等が挙
げられる。使用される接着剤、粘着剤は窓貼り箱全体か
らするとごく少量であるが、これらも生分解性のもので
あることが好ましい。生分解性のものとしては、澱粉な
どの炭水化物類、膠、ゼラチン、カゼインなどの蛋白質
類、未加硫天然ゴム等が挙げられる。
【0029】本発明の窓貼り箱の素材の層構成は、延伸
フィルム(A)/紙(B)の2層構造、延伸フィルム
(A)/紙(B)/延伸フィルム(A)の三層構造等が
挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0030】ラミネートされたフィルムと紙からなる積
層体は、例えは図1に示される展開図のように打ち抜か
れ、次いで自動製函機もしくは手作業で箱にされる。自
動製函機の使用においては、図1に示す展開図からのり
しろに接着剤を塗布して貼り合わせ、図4のような二つ
折りの状態にした後、図5に示すように上下を吸引して
立脚させて中身を充填していく。ただし、この立脚具合
によって自動製函適性は異なり、図5で現す角度θが0
°に近ければ好ましい状態となる。この自動製函適性の
目安としては20°以下、好ましくは10°以下であ
る。
【0031】
【実施例】以下に実施例を示すが、これらにより本発明
は何ら制限を受けるものではない。なお、実施例中に示
す測定、評価は次に示すような条件で行った。
【0032】評価方法 (1)融点 パーキンエルマー製DSC−7を用い、JIS−K71
21に基づいて、融点を測定した。すなわち、フィルム
からの試験片10mgを、標準状態で状態調節を行った
後、窒素ガス流量25ml/分、加熱温度10℃/分で
200℃まで昇温する間に描かれるDSC曲線から、吸
熱ピークを読みとり、そのときの温度を融点とした。
【0033】(2)熱収縮率 フィルムサンプルを長手方向(MD)、その直行方向
(TD)にそれぞれ140mm(幅10mm)に切り出
し、その間に100mm間の表線を入れ、80℃の温水
バスに5分浸漬した後、その評線間の寸法を計り、下記
式にしたがって熱収縮率を算出した。
【0034】
【数1】
【0035】(3)ヘーズ JIS K7105にしたがって測定した。値が小さい
ほど、透明性が高いことを示す。
【0036】(4)表面粗さ 測定は、JIS B0601に記載されいる方法にもと
づいて行った。(株)小坂研究所製表面粗さ測定器(S
E−3F)を用い、中心線平均粗さRaと十点平均粗さ
(Rz)を求めた。測定器の触針先端半径は2μm、荷
重は30mgとし、測定長さは8mm、カットオフ値は
0.08mmとした。
【0037】(5)表面ぬれ指数 JIS K 6788に準拠して測定を行った。
【0038】(6)ラミネート適性 所定の位置に小窓を空けたA3サイズの厚紙に接着剤を
均一に塗布し、次いでA3に切り出したフィルムを手動
式のローラーで圧着した。使用した接着剤は、タケラッ
クA−991/タケネートA−19(15/1の割合で
混合)(武田薬品工業(株)製)である。直ちに、この
積層体を60℃のオーブン中に1分間保持して乾燥させ
た。その後、このフィルムの外観と紙とフィルムとの接
着力を観察した。収縮によるしわがあるもの、積層体が
カールしているもの、容易に剥離するものについては
×、そうでないものを○と表記した。
【0039】(7)窓貼り部分の仕上り (6)の評価の後、窓貼り部分を観察して、だぶつき、
波打ち、しわがあるものは×、そうでないものは○と表
記した。
【0040】(8)自動製函適性 (6)で作製し、38℃で48時間以上エージングした
積層体を図1の展開図のように打ち抜き、のりしろに接
着剤を塗布して、図4のように貼り合わせ、二つ折りの
状態にした。使用した接着剤は(6)で使用したものと
同じであり、38℃で48時間以上エージングしておい
た。次いで、図6(a)のように手で上下を起こし、立脚
させ、さらに図6(b)のように四角形を越えて、逆に荷
重をかけて45°まで潰す。その後、荷重をかけない状
態にしたときの箱の立ち具合を図6(c)のように角度θ
を計測して評価した。この数値が20°以下のときは良
好な状態で○、そうでない場合は×と表記した。
【0041】(9)落下試験 (8)で作製した箱中に重さ150gの丸木を入れ、封
かんした。これを高さ1m上からコンクリート製の床面
に落下させた。落下後の衝撃による箱の変形、特に貼り
合わせた部分の観察を行った。のりしろ部分で完全な剥
離がみられるものは×、若干でもつなぎ止まっている場
合を△、ほとんど異常のないものは○と表記した。
【0042】実施例1 L−乳酸成分とD−乳酸成分との割合が95:5である
分子量約20万のポリ乳酸と、平均粒径約2.5μmの
富士シリシア化学(株)製粒状二酸化ケイ素(シリカ)
(商品名:サイリシア430)1重量部をそれぞれ乾燥
して十分に水分を除去した後、Φ40mm同方向二軸押
出機に投入して、約200℃に設定して溶融混合し、ス
トランドにして押出し、冷却しながらペレット状にカッ
トした。このペレットをマスターバッチとし、再度乾燥
して、同じく乾燥した上記ポリ乳酸に10%混合し、Φ
40mm同方向二軸押出機に投入し設定温度210℃
で、シート状に押出し、回転する冷却ドラムで急冷固化
させ、実質的に非晶質のシートを得た。得られたシート
て温水循環式ロールと接触させつつ赤外線ヒーターで併
用して加熱し、周速差ロール間で縦方向に75℃で3.
0倍、次いでこの縦延伸シートをクリップで把持しなが
らテンターに導き、フィルム流れの垂直方向に75℃
3.0倍に延伸した後、120℃で約15秒間熱処理
し、15μm厚みのフィルムを作製した。
【0043】得られたフィルムは必要に応じてコロナ処
理機で、表1に示すぬれ指数になるように空気中で表面
処理を行った。表面へのコロナ処理は、表1に示すよう
に、両面に行ったもの、片面にのみ行ったものとある。
【0044】実施例2、比較例2〜5 実施例1と同様にして表1のフィルムを制作した。
【0045】比較例2では、粒状二酸化ケイ素(シリ
カ)の平均粒径を6.0μm(富士シリシア化学(株)
製、商品名:サイリシア770)を使用した。
【0046】実施例3 L−乳酸成分とD−乳酸成分との割合が98:2である
分子量約22万のポリ乳酸と、平均粒径約2.5μmの
富士シリシア化学(株)製粒状二酸化ケイ素(シリカ)
(商品名:サイリシア430)1重量部をそれぞれ乾燥
して十分に水分を除去した後、Φ40mm同方向二軸押
出機に投入して、約200℃に設定して溶融混合し、ス
トランドにして押出し、冷却しながらペレット状にカッ
トした。このペレットをマスターバッチとし、再度乾燥
して、同じく乾燥した上記ポリ乳酸に10%混合し、Φ
40mm同方向二軸押出機に投入し設定温度210℃
で、シート状に押出し、回転する冷却ドラムで急冷固化
させ、実質的に非晶質のシートを得た。得られたシート
で温水循環式ロールと接触させつつ赤外線ヒーターで併
用して加熱し、周速差ロール間で縦方向に77℃で2.
6倍、次いでこの縦延伸シートをクリップで把持しなが
らテンターに導き、フィルム流れの垂直方向に72℃
2.8倍に延伸した後、135℃で約15秒間熱処理
し、15μm厚みのフィルムを作製した。
【0047】比較例1 実施例3と同様にして表1のフィルムを製造した。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】本発明により、自動製函機適性がよく、
窓に貼った部分のだぶつき、しわ、波打ち等がなく、仕
上りの良好な、自然環境中で分解性をもつ窓貼り箱を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】窓貼り箱の展開図
【図2】図1の展開図を組み立てた窓貼り箱の図
【図3】窓が箱の二面にまたがった窓貼り箱の図
【図4】図1の展開図を打ち抜き、のりしろに接着剤を
塗布して貼り合わせ、二つ折りの状態にした図
【図5】図4の二つ折りの状態のものを上下を吸引して
立脚させて中身を充填していく図
【図6】自動製函適性の実験方法を示す図
【符号の説明】
1 のりしろ 2 全面ラミネート(フィルム貼り) 3 窓(フィルム貼り) 4 吸引方向 5 引き起こし方向 6 荷重方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E060 AA03 AB03 BA02 BC04 CB07 CB16 DA22 DA25 DA30 3E086 AA12 AB01 AC25 AD02 BA04 BA14 BA15 BB90 DA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリ乳酸系重合体からなり、80℃/1
    0minにおける収縮率が0.5〜5%であり、ヘーズ
    が10%以下であり、表面の平均粗さRaが0.01を
    超え、0.08以下である延伸フィルム(A)と紙
    (B)の積層体からなり、箱の中が透視可能な窓をこの
    箱の隣り合う二面、三面または四面にまたがって設け、
    この窓が箱の二つの面にまたがっているところで上記延
    伸フィルム(A)が角付けされた窓貼り箱。
  2. 【請求項2】 延伸フィルム(A)の少なくともどちら
    かの表面がコロナ処理されていることを特徴とする請求
    項1に記載の窓貼り箱。
  3. 【請求項3】 延伸フィルム(A)の両方の表面がコロ
    ナ処理されていることを特徴とする請求項1に記載の窓
    貼り箱。
  4. 【請求項4】 延伸フィルム(A)の表面濡れ指数が4
    0〜55dyn/cmであることを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれかに記載の窓貼り箱。
  5. 【請求項5】 延伸フィルム(A)と紙(B)とを60
    〜80℃にてラミネートしたことを特徴とする請求項1
    乃至4のいずれかに記載の窓貼り箱。
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