JP2003115418A - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法

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JP2003115418A
JP2003115418A JP2001309598A JP2001309598A JP2003115418A JP 2003115418 A JP2003115418 A JP 2003115418A JP 2001309598 A JP2001309598 A JP 2001309598A JP 2001309598 A JP2001309598 A JP 2001309598A JP 2003115418 A JP2003115418 A JP 2003115418A
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hole
forming
electrolytic capacitor
solid electrolytic
resist film
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JP2001309598A
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Katsumasa Miki
勝政 三木
Tatsuo Fujii
達雄 藤井
Yuji Mido
勇治 御堂
Shin Nakano
慎 中野
Ryo Kimura
涼 木村
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高容量で高周波応答性と実装性に優れた固体
電解コンデンサを提供することを目的とする。 【解決手段】 弁金属シート体1にスルホール孔2を形
成し、片面側のスルホール孔2以外の部分にレジスト膜
11aを形成するとともに、他面側の所定の部位にレジ
スト膜11bを形成した後、スルホール孔2の内壁と他
面側レジスト膜11bが設けられていない部位に絶縁膜
3を形成し、片面側のレジスト膜11aを除去し、片面
をエッチングによって多孔質化部6を形成した後、多孔
質化部6の上に誘電体被膜9を形成し、前記誘電体被膜
9上およびスルホール孔2の内壁に固体電解質層10を
設け、スルホール孔2内にスルホール電極4を設け、固
体電解質10上に集電体層7を設けた後、レジスト膜1
1bを除去してアルミニウムが露出する開口部12を形
成し、この開口部12およびスルホール電極4の表出面
に接続端子5を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種電子機器に利用
される固体電解コンデンサの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来における固体電解コンデンサとして
は、アルミニウムやタンタルなどの多孔質化された弁金
属シート体の厚み方向の片面あるいは中間の芯部を電極
部とし、この弁金属シート体の多孔質部の表面に誘電体
酸化被膜を形成し、その表面に機能性高分子などの固体
電解質層を設け、その固体電解質層の表面に集電体層、
この集電体層上に金属による電極層を設けてコンデンサ
素子を構成し、このコンデンサ素子を積層し、各コンデ
ンサ素子の電極部または電極層をまとめて外部端子に接
続し、この外部端子を表出するように外装を形成して構
成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の固体電解コ
ンデンサにおいては、大容量化と等価直列抵抗(以下E
SRと称す)を下げることはできるが、一般的な固体電
解コンデンサと同様に、外部端子を介して回路基板上に
実装しなければならない。
【0004】このように半導体部品と同じように回路基
板に表面実装される固体電解コンデンサでは、実際の回
路を構成した状態でのESRや等価直列インダクタンス
(以下ESLと称す)特性が端子長や配線長が存在する
ために大きくなり、高周波応答性に劣るといった課題を
有するものであった。
【0005】こうした課題を解決するため、固体電解コ
ンデンサの表面に陽陰極両方を配置し、部品をこの上に
直接実装することでESRやESLを下げることができ
る固体電解コンデンサが提案されている。
【0006】本発明は以上のように、半導体部品と直接
接続でき、高周波応答性に優れた大容量の固体電解コン
デンサを実現できる固体電解コンデンサの製造方法を提
供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の請求項1に記載の発明は、アルミニウム箔の
所定の位置にスルホール孔を形成した後、他面に接続端
子を形成する部分にレジスト膜を形成するとともに片面
にもレジスト膜を形成し、アルミニウム箔の露出部およ
びスルホール孔の内壁に絶縁膜を形成し、その後片面の
レジスト膜を除去した後アルミニウム箔をエッチングに
よって多孔質化された部分に誘電体被膜を形成し、さら
に誘電体被膜上およびスルホール孔の内壁に固体電解質
層を形成した後スルホール孔内および固体電解質層上に
集電体層を形成し、次に他面のレジスト膜を除去して開
口部を形成した後開口部およびスルホール電極の表出面
に接続端子を形成する固体電解コンデンサの製造方法で
あり、陽陰極を同一平面上の所定の位置に配置し、部品
を直接実装することができ、高周波応答性に優れた固体
電解コンデンサを容易に実現できる。
【0008】請求項2に記載の発明は、アルミニウム箔
の所定の位置にスルホール孔を形成した後、他面に接続
端子を形成する部分にレジスト膜を形成するとともに片
面にもスルホール孔を除いてレジスト膜を形成し、この
アルミニウム箔の露出部およびスルホール孔の内壁に絶
縁膜を形成し、その後片面のレジスト膜を除去した後ア
ルミニウム箔をエッチングによって多孔質化された部分
に誘電体被膜を形成し、上記アルミニウム箔の絶縁膜を
形成した他面全面に第2のレジスト膜を形成した後上記
誘電体被膜上およびスルホール孔の内壁に固体電解質層
を形成し、その後第2のレジスト膜を除去してスルホー
ル孔内にスルホール電極を形成し、固体電解質層上に集
電体層を形成した後絶縁膜の所定の位置に開口部を形成
し、この絶縁膜の開口部およびスルホール電極の表出面
に接続端子を形成する固体電解コンデンサの製造方法で
あり、請求項1の作用に加え、固体電解質形成時におい
て他面側がレジストに覆われる形となるので、他面側へ
の導体材料の回り込みを防止し、陽極と陰極の分離を確
実に得ることができる。
【0009】請求項3に記載の発明は、アルミニウム箔
の片面にレジスト膜を形成した後所定の位置にスルホー
ル孔を形成し、このアルミニウム箔の他面およびスルホ
ール孔の内壁に絶縁膜を形成し、その後片面のレジスト
膜を除去してからアルミニウム箔をエッチングによって
多孔質化された部分に誘電体被膜を形成し、誘電体被膜
上に固体電解質層を形成した後上記固体電解質層および
スルホール孔内に集電体層を形成し、他面の所定の位置
に開口部を形成し、この絶縁膜の開口部およびスルホー
ル電極の表出面に接続端子を形成する固体電解コンデン
サの製造方法であり、請求項1の作用に加えて固体電解
質層および集電体を設けた後に開口部を設けるので、工
程中において開口部を保護する工程が不要となる。
【0010】請求項4に記載の発明は、アルミニウム箔
の片面にレジスト膜を形成した後所定の位置にスルホー
ル孔を形成し、このアルミニウム箔の他面およびスルホ
ール孔の内壁に絶縁膜を形成し、その後片面のレジスト
膜を除去してからアルミニウム箔をエッチングによって
多孔質化された部分に誘電体被膜を形成し、上記アルミ
ニウム箔の絶縁膜を形成した他面全面に第2のレジスト
膜を形成した後上記誘電体被膜上およびスルホール孔の
内壁に固体電解質層を形成し、その後スルホール孔内に
スルホール電極を形成し、固体電解質層上に集電体層を
形成した後他面の所定の位置に開口部を形成し、この絶
縁膜の開口部およびスルホール電極の表出面に接続端子
を形成する固体電解コンデンサの製造方法であり、請求
項3の作用に加えて固体電解質形成時において他面側が
レジストに覆われる形となるので、他面側への回り込み
を防止し、陽極と陰極の分離を確実に得ることができ
る。
【0011】請求項5に記載の発明は、レジスト膜とし
て感光性樹脂、接着性を有する有機フィルムのいずれか
を用いる請求項1〜4のいずれか一つに記載の固体電解
コンデンサの製造方法であり、塗布が容易で、フォトリ
ソ工法によって容易にパターニングが行え、アルミニウ
ム箔の表面に任意のパターンを容易にかつ高精度に形成
できる。
【0012】請求項6に記載の発明は、レジスト膜の形
成方法として浸漬、スピンコータ、スクリーン印刷、フ
ィルム接着のいずれかの方法を用いる請求項1〜4のい
ずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方法であ
り、アルミニウム箔の表面に容易に、均一な薄膜を形成
できる。
【0013】請求項7に記載の発明は、絶縁膜を形成す
る方法として電着法により絶縁樹脂を形成する方法を用
いる請求項1〜4のいずれか一つに記載の固体電解コン
デンサの製造方法であり、アルミニウム箔の表面と微細
なスルホール孔の表面の両方に対し、容易に均一な厚み
の絶縁膜を形成でき、加えて表面の一部をレジスト材料
で覆うことにより、選択的に絶縁膜を形成できる。
【0014】請求項8に記載の発明は、スルホール孔を
開ける方法としてレーザー加工法、パンチング加工法、
ドリル加工法、放電加工法のいずれかを用いる請求項
1,2のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製
造方法であり、片面側の電極を他面側へ引き出すための
スルホール孔を高精度に加工できる。
【0015】請求項9に記載の発明は、スルホール電極
を形成する電極材料として導電性接着剤を充填した後硬
化させる方法を用いる請求項1〜4のいずれか一つに記
載の固体電解コンデンサの製造方法であり、スルホール
孔内への充填および硬化が容易で、スルホール電極を容
易に形成できる。
【0016】請求項10に記載の発明は、開口部を形成
する方法としてレーザー加工法、研削法のいずれかを用
いる請求項3,4のいずれか一つに記載の固体電解コン
デンサの製造方法であり、絶縁膜を効率よく加工して開
口部を形成できる。
【0017】請求項11に記載の発明は、接続端子を形
成する方法として導電性接着剤を用いる請求項1〜4の
いずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方法で
あり、塗布や硬化が容易であるので効率よく接続端子を
形成できる。
【0018】請求項12に記載の発明は、接続端子を形
成する方法として電気めっき、無電解めっきのいずれか
を用いる請求項1〜4のいずれか一つに記載の固体電解
コンデンサの製造方法であり、低ESRの接続端子を一
括して形成することができる。
【0019】請求項13に記載の発明は、固体電解質層
を形成する材料としてパイ電子共役高分子およびまたは
これ以外の導電性高分子を含む組成物を用いる請求項1
〜4のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製造
方法であり、電界によって容易に電極層を形成できると
ともに、有機体であるのでできた膜が柔軟性に富み、工
程中等における破壊が防止できる。
【0020】請求項14に記載の発明は、固体電解質を
形成する方法として、導電性高分子の化学重合、電解重
合を用いる請求項1〜4のいずれか一つに記載の固体電
解コンデンサの製造方法であり、化学重合をした個所に
選択的に有機体による電極を形成でき、また多孔質部の
深部にまで電極を形成できるのでコンデンサの容量を効
率よく取り出すことができる。
【0021】請求項15に記載の発明は、固体電解質を
形成する方法として、導電性高分子の粉末の縣濁液を塗
布・乾燥した後、電解重合を用いる請求項1〜4のいず
れか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方法であ
り、粉末の残留個所に選択的に有機体による電極を形成
できる。
【0022】請求項16に記載の発明は、固体電解質を
形成する方法として、硝酸マンガンを熱分解して二酸化
マンガンを形成する請求項1〜4のいずれか一つに記載
の固体電解コンデンサの製造方法であり、硝酸マンガン
の塗布個所に選択的に、かつ多孔質部の深部にまで電極
を形成できる。
【0023】請求項17に記載の発明は、固体電解質を
形成する方法として、硝酸マンガンを熱分解して二酸化
マンガンを形成した後導電性高分子を電解重合して形成
する請求項1〜4のいずれか一つに記載の固体電解コン
デンサの製造方法であり、二酸化マンガンの形成個所に
選択的に有機体の電極を形成できる。
【0024】請求項18に記載の発明は、集電体を形成
する方法として、カーボン微粒子の縣濁液および導電性
接着剤を用いる請求項1〜4のいずれか一つに記載の固
体電解コンデンサの製造方法であり、固体電解コンデン
サの電荷を効率よく引き出せる集電体層を形成できる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の固体電解コンデン
サの製造法について実施の形態および図面を用いて説明
する。
【0026】(実施の形態1)本発明の実施の形態1お
よび図1〜図5により請求項1,2および5〜9,11
〜18に記載の発明を説明する。
【0027】図1は本発明の実施の形態1における固体
電解コンデンサの斜視図であり、図2は同断面図、図3
は同要部の拡大断面図である。
【0028】図1〜図3において、1は弁金属シート体
であり、この弁金属シート体1は片面側が多孔質化され
て多孔質部6が形成されており、なおかつ複数のスルホ
ール孔2と、前記スルホール孔2の内部に充填されたス
ルホール電極4を有し、スルホール電極4と弁金属シー
ト体1とは絶縁膜3によって電気的に絶縁されている。
この絶縁膜3はスルホール孔2の内壁と、弁金属シート
体の他面側の表面を覆っており、絶縁膜3のない開口部
に接続端子5が形成されている。
【0029】多孔質部6の表面には誘電体被膜9の層が
形成されており、さらにその上とスルホール孔2の内壁
に導電性有機材料による固体電解質層10が形成され、
弁金属シート体1とともにコンデンサとして機能する。
表面の多孔質化によってコンデンサとして機能する面積
を拡大し、導電性有機材料を多孔質部に充填することに
よって大きな容量が得られる。さらに固体電解質層10
の表面には集電体層7が設けられており、外部への電極
取り出しを容易にしている。
【0030】このような構成をとることにより固体電解
コンデンサの電極を同一面上とすることができ、かつ電
極の位置は任意であって固体電解コンデンサの直上に他
のIC部品などを配置することができる。これによって
部品間の配線をなくすことができ、ESRやESLを低
減できる。加えて、固体電解コンデンサ内部で異なる方
向の電流の流れを設けることになり磁界がキャンセルさ
れてESLが低下する効果が得られる。
【0031】図4から図13は固体電解コンデンサの製
造工程を示す断面工程図である。図4において、弁金属
シート体1はアルミニウム箔をシート状に加工したもの
である。
【0032】次に図5に示すように弁金属シート体1の
所定の位置にスルホール孔2を設ける。スルホール孔2
はレーザー加工法、パンチング加工法、ドリル加工法お
よび放電加工法により効率よく、かつ高精度に加工する
ことができる。
【0033】続いて図6に示すように弁金属シート体1
の片面側表面のスルホール孔2以外の部分と、他面側の
接続端子5を形成する所定の位置にレジスト膜11a,
11bを設ける。このレジスト膜11a,11bは例え
ば感光性を有する液状レジスト材あるいはフィルムレジ
スト材などを用いることにより精度よく所定のパターン
が得られ、さらにフィルムレジストを用いればスルホー
ル孔2の内部にレジスト材が侵入することなく容易に膜
形成が行える。また、レジスト膜11a,11bの塗布
は、スピンコートや印刷などの方法によって、またフィ
ルムレジストはロールコータを用いることによって容易
に行える。
【0034】次に図7に示すように、レジスト膜11
a,11bが設けられていない弁金属シート体1の露出
部に対し、電着法によって絶縁膜3を形成する。電着法
は液状の樹脂の中で電界を加えることにより、導電性を
有する表面のみに樹脂を析出させる方法であり、本実施
の形態1においてレジスト膜11a,11bの表面は絶
縁性であるので弁金属が露出している部位にのみ効率よ
く絶縁膜3が形成できる。この方法によれば、微細なス
ルホール孔2の内壁に対しても効率よく信頼性の高い絶
縁膜3を設けることができる。
【0035】つづいて図8にあるように、片面側のレジ
スト膜11aのみを剥離する。
【0036】図9は弁金属シート体1の片面側に多孔質
部6と誘電体被膜9(図示せず)を設けたものである。
これらは酸を主体とする薬液に浸漬させつつ電界をかけ
た上で、所定の熱処理などを加えることによって得られ
る。このときスルホール孔2の内壁および他面側は、絶
縁膜とレジスト膜11bによって保護される。
【0037】図10は固体電解質層10を多孔質部6上
(実際は誘電体被膜9上)およびスルホール孔2の内壁
に設けたものである。固体電解質層10は例えばピロー
ルやチオフェンといった導電性高分子材料を重合し、あ
るいはパイ電子共役高分子およびこれ以外の導電性高分
子を含む組成物を重合などの方法によって成膜して形成
することができる。これらの材料および方法によれば、
化学重合を多孔質部に形成されたエッチングピットの深
部まで行うことによって電解重合の膜も多孔質部内部に
侵入して電極取り出しが効率よく行え、また有機体であ
るのでできた膜が柔軟性に富み、工程中等における破壊
が防止できる。あるいは導電性高分子の粉末の縣濁液を
塗布・乾燥した後、電解重合を行うことによっても形成
可能で、粉末の残留個所に選択的に有機体による電極を
形成できる。またあるいは硝酸マンガンを熱分解して二
酸化マンガンを形成することでも可能である。加えて、
硝酸マンガンを熱分解して二酸化マンガンを形成した後
導電性高分子を電解重合して形成することでも同様の構
成が得られる。
【0038】次に図11は、スルホール孔2の内部にス
ルホール電極4が充填された状態である。スルホール電
極4を形成する電極材料としては、導電性接着剤を充填
した後硬化させる方法を用い、スルホール孔2の内部へ
の充填および硬化が容易で、スルホール電極4を容易に
形成できる。またスルホール電極4の材料は集電体層7
と同一かつ一体であり、例えば銀ペーストなどである。
この構成をとることによりスルホール電極4と集電体層
7の間に抵抗成分が形成されないので、より低ESRの
固体電解コンデンサが得られる。
【0039】図12はレジスト膜11bを除去して開口
部12を設けた状態である。
【0040】そして最後に図13にあるように接続端子
5を形成する。接続端子5を形成する方法としては、導
電性接着剤の塗布や、電気めっき、無電解めっき等が挙
げられる。接続端子5は他の部品との接続を良好に行う
ためのものであり、開口部のみに形成しても良いし、場
合によってはスルホール電極4の表出面に設けてもよ
い。電極端子5およびスルホール電極4を設ける部位以
外は絶縁膜3で覆われており、かつ片面側を絶縁テープ
等で保護しておけば、所定の位置のみに電解めっき、無
電解めっき法にて接続端子を形成することができる。
【0041】そしてこの後、図1にあるような外装8を
外周部に形成すれば完成となる。
【0042】次に他の製造方法について図14〜図19
を用いて説明する。
【0043】本発明の前工程は前述の図4〜図13と同
様に工程であり、図4から図9までは全く同じであり、
図9までの工程を経た弁金属シート体1は図14に示す
ように、第2のレジスト膜13を弁金属シート体1の他
面側の全面に設ける。
【0044】次に図15は固体電解質層10を多孔質部
6上(実際は誘電体被膜9上)に、前記と同様の材料を
用いて設けたものである。事前に設けた第2のレジスト
膜13は、これらの作業の際に固体電解質材料などがス
ルホール孔2を介して他面側の接続端子5と導通するこ
とを防止するためのものである。すなわち電界重合など
の際に絶縁膜3は電界が加わらないものの、スルホール
孔2の内壁などに重合液などが残留して薄い膜を形成す
ることがあり、これにより両面間の絶縁が損なわれない
ようにする必要があるのである。
【0045】そして図16に示すように、第2のレジス
ト膜13を溶剤に浸漬するなどの方法によって剥離す
る。このときレジスト膜11bは剥離しないことが望ま
しいため、第2のレジスト膜13はレジスト膜11bに
比べて剥離しやすいものであることが望ましい。
【0046】次に図17はスルホール孔2の内部にスル
ホール電極4が充填された状態である。スルホール電極
4を形成する方法としては、導電性接着剤を充填した後
硬化させる方法を用いることによってスルホール孔2の
内部への充填および硬化が容易であり、スルホール電極
4を生産性よく形成できる。
【0047】そして、図18は集電体層7を片面側の固
体電解質層10上に設けたものであり、集電体層7を形
成する方法としてはカーボン微粒子の縣濁液および導電
性接着剤の塗布等が挙げられ、適当な大きさを持ったカ
ーボン粒子が固体電解質層10と接することによって固
体電解コンデンサの電荷をより効率的に引き出すことが
できる。
【0048】そして最後に図19に示すようにレジスト
膜11bを除去して開口部を設けた後、前記の材料およ
び方法を用いて接続端子5を形成する。
【0049】以上のような製造方法によれば、低ES
R,ESLを実現する固体電解コンデンサを効率よく生
産することができる。
【0050】(実施の形態2)本発明の実施の形態2お
よび図20〜図35により請求項3から18に記載の発
明を説明する。
【0051】図20〜図29は本発明の実施の形態2に
おける固体電解コンデンサの断面工程図である。
【0052】図20は弁金属シート体1としてアルミニ
ウム箔を用いている。
【0053】次に図21に示すように弁金属シート体1
の片面にレジスト膜11aを設ける。そして図22に示
すように所定の位置にスルホール孔2を設ける。続いて
図23に示すように電着法によってスルホール孔2の内
壁および他面側の面に絶縁膜3が設けられる。ここまで
のプロセスにおいて、レジスト膜の塗布方法、スルホー
ル孔の形成方法、電着方法などは実施の形態1と同様で
ある。次に図24はレジスト膜11aを剥離した状態で
ある。そして図25にあるように実施の形態1と同様に
して多孔質部6、誘電体被膜9(図示せず)を片面側に
設ける。
【0054】続いて図26は、実施の形態1と同様にし
て固体電解質層10を多孔質部6(実際は誘電体被膜9
上)上に設けた状態である。
【0055】次にスルホール孔2の内部と固体電解質層
10の上に実施の形態1と同じような導電性材料を充填
・硬化させ、スルホール電極4と集電体層7を同一の材
料で一体形成したものが図27である。
【0056】その後図28に示すように、絶縁膜3の所
定の部位にレーザ加工や研削加工などによって開口部1
2を形成する。
【0057】そして最後に開口部12に対して、実施の
形態1と同様の方法によって接続端子5を形成して、図
29の状態ができ上がり、その後実施の形態1と同じ方
法にて固体電解コンデンサが完成する。
【0058】本発明によれば実施の形態1にあるよう
に、固体電解コンデンサを容易に実現できるのに加え、
他面のレジストのパターニングが不要で、開口部を設け
るまでは他面側の面は絶縁膜3に保護されているので、
プロセス途中において弁金属シート体1を薬液などから
完全に保護できるといった効果が得られる。
【0059】次に他の製造方法について図30〜図35
を用いて説明する。
【0060】図30〜図35は、図20〜図29のプロ
セスに、他面側への第2のレジスト膜13を加えたもの
である。
【0061】前工程は図20から図25までと同じであ
り省略する。図30は第2のレジスト膜13を他面側の
全面に設けた状態を示している。この第2のレジスト膜
13の効果は実施の形態1と同様である。
【0062】次に図31は実施の形態1と同様にして固
体電解質層10を、スルホール孔2の内壁および多孔質
部6(実際は誘電体被膜9上)上に設けた状態である。
【0063】そしてスルホール孔2の内部に実施の形態
1にもあるような導電性材料を充填・硬化させてスルホ
ール電極4を形成したのが図32である。
【0064】次に図33に示すように第2のレジスト膜
13を剥離するとともに、実施の形態1と同様にして弁
金属シート体1の片面の全面に集電体層7を設ける。な
おこの第2のレジスト膜13は先のスルホール電極4を
形成する前に除去することも可能である。
【0065】続いて絶縁膜3の所定の部位に対し、レー
ザ加工や研削加工などによって開口部12を形成したの
が図34である。
【0066】そして最後に開口部12に対し、実施の形
態1と同様の方法によって接続端子5を形成して図35
の状態ができ上がる。その後実施の形態1と同様にして
固体電解コンデンサが完成する。
【0067】本発明によれば実施の形態1にあるよう
に、固体電解コンデンサを容易に実現できるのに加え、
他面のレジスト膜のパターニングが不要で、開口部を設
けるまでは他面側の面は絶縁膜3に保護されているの
で、プロセス途中において弁金属シート体1を薬液など
から完全に保護でき、かつ他面側への固体電解質層10
の侵入を防止し、陽陰極分離を確実なものとすることが
できる。
【0068】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ESRや
ESLが小さいので高周波応答性に優れ、しかも容量の
大きい固体電解コンデンサを容易にかつ効率よく製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における固体電解コンデン
サの斜視図
【図2】同断面図
【図3】同要部の拡大断面図
【図4】同製造工程図
【図5】同製造工程図
【図6】同製造工程図
【図7】同製造工程図
【図8】同製造工程図
【図9】同製造工程図
【図10】同製造工程図
【図11】同製造工程図
【図12】同製造工程図
【図13】同製造工程図
【図14】同製造工程図
【図15】同製造工程図
【図16】同製造工程図
【図17】同製造工程図
【図18】同製造工程図
【図19】同製造工程図
【図20】同製造工程図
【図21】同製造工程図
【図22】同製造工程図
【図23】同製造工程図
【図24】同製造工程図
【図25】同製造工程図
【図26】同製造工程図
【図27】同製造工程図
【図28】同製造工程図
【図29】同製造工程図
【図30】同製造工程図
【図31】同製造工程図
【図32】同製造工程図
【図33】同製造工程図
【図34】同製造工程図
【図35】同製造工程図
【符号の説明】
1 弁金属シート体 2 スルホール孔 3 絶縁膜 4 スルホール電極 5 接続端子 6 多孔質部 7 集電体層 8 外装 9 誘電体被膜 10 固体電解質層 11a レジスト膜 11b レジスト膜 12 開口部 13 第2のレジスト膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 御堂 勇治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中野 慎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 木村 涼 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム箔の所定の位置にスルホー
    ル孔を形成した後、他面に接続端子を形成する部分にレ
    ジスト膜を形成するとともに片面にもレジスト膜を形成
    し、アルミニウム箔の露出部およびスルホール孔の内壁
    に絶縁膜を形成し、その後片面のレジスト膜を除去した
    後アルミニウム箔をエッチングによって多孔質化された
    部分に誘電体被膜を形成し、さらに誘電体被膜上および
    スルホール孔の内壁に固体電解質層を形成した後スルホ
    ール孔内および固体電解質層上に集電体層を形成し、次
    に他面のレジスト膜を除去して開口部を形成した後開口
    部およびスルホール電極の表出面に接続端子を形成する
    固体電解コンデンサの製造方法。
  2. 【請求項2】 アルミニウム箔の所定の位置にスルホー
    ル孔を形成した後、他面に接続端子を形成する部分にレ
    ジスト膜を形成するとともに片面にもスルホール孔を除
    いてレジスト膜を形成し、このアルミニウム箔の露出部
    およびスルホール孔の内壁に絶縁膜を形成し、その後片
    面のレジスト膜を除去した後アルミニウム箔をエッチン
    グによって多孔質化された部分に誘電体被膜を形成し、
    上記アルミニウム箔の絶縁膜を形成した他面全面に第2
    のレジスト膜を形成した後上記誘電体被膜上およびスル
    ホール孔の内壁に固体電解質層を形成し、その後第2の
    レジスト膜を除去してスルホール孔内にスルホール電極
    を形成し、固体電解質層上に集電体層を形成した後絶縁
    膜の所定の位置に開口部を形成し、この絶縁膜の開口部
    およびスルホール電極の表出面に接続端子を形成する固
    体電解コンデンサの製造方法。
  3. 【請求項3】 アルミニウム箔の片面にレジスト膜を形
    成した後所定の位置にスルホール孔を形成し、このアル
    ミニウム箔の他面およびスルホール孔の内壁に絶縁膜を
    形成し、その後片面のレジスト膜を除去してからアルミ
    ニウム箔をエッチングによって多孔質化された部分に誘
    電体被膜を形成し、誘電体被膜上に固体電解質層を形成
    した後上記固体電解質層およびスルホール孔内に集電体
    層を形成し、他面の所定の位置に開口部を形成し、この
    絶縁膜の開口部およびスルホール電極の表出面に接続端
    子を形成する固体電解コンデンサの製造方法。
  4. 【請求項4】 アルミニウム箔の片面にレジスト膜を形
    成した後所定の位置にスルホール孔を形成し、このアル
    ミニウム箔の他面およびスルホール孔の内壁に絶縁膜を
    形成し、その後片面のレジスト膜を除去してからアルミ
    ニウム箔をエッチングによって多孔質化された部分に誘
    電体被膜を形成し、上記アルミニウム箔の絶縁膜を形成
    した他面全面に第2のレジスト膜を形成した後上記誘電
    体被膜上およびスルホール孔の内壁に固体電解質層を形
    成し、その後スルホール孔内にスルホール電極を形成
    し、固体電解質層上に集電体層を形成した後他面の所定
    の位置に開口部を形成し、この絶縁膜の開口部およびス
    ルホール電極の表出面に接続端子を形成する固体電解コ
    ンデンサの製造方法。
  5. 【請求項5】 レジスト膜として感光性樹脂、接着性を
    有する有機フィルムのいずれかを用いる請求項1〜4の
    いずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  6. 【請求項6】 レジスト膜の形成方法として浸漬、スピ
    ンコータ、スクリーン印刷、フィルム接着のいずれかの
    方法を用いる請求項1〜4のいずれか一つに記載の固体
    電解コンデンサの製造方法。
  7. 【請求項7】 絶縁膜を形成する方法として電着法によ
    り絶縁樹脂を形成する方法を用いる請求項1〜4のいず
    れか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  8. 【請求項8】 スルホール孔を開ける方法としてレーザ
    ー加工法、パンチング加工法、ドリル加工法、放電加工
    法のいずれかを用いる請求項1,2のいずれか一つに記
    載の固体電解コンデンサの製造方法。
  9. 【請求項9】 スルホール電極を形成する電極材料とし
    て導電性接着剤を充填した後硬化させる方法を用いる請
    求項1〜4のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサ
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 開口部を形成する方法としてレーザー
    加工法、研削法のいずれかを用いた請求項3,4のいず
    れか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  11. 【請求項11】 接続端子を形成する方法として導電性
    接着剤を用いる請求項1〜4のいずれか一つに記載の固
    体電解コンデンサの製造方法。
  12. 【請求項12】 接続端子を形成する方法として電気め
    っき、無電解めっきのいずれかを用いる請求項1〜4の
    いずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  13. 【請求項13】 固体電解質層を形成する材料としてパ
    イ電子共役高分子およびまたはこれ以外の導電性高分子
    を含む組成物を用いる請求項1〜4のいずれか一つに記
    載の固体電解コンデンサの製造方法。
  14. 【請求項14】 固体電解質を形成する方法として、導
    電性高分子の化学重合、電解重合を用いる請求項1〜4
    のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方
    法。
  15. 【請求項15】 固体電解質を形成する方法として、導
    電性高分子の粉末の縣濁液を塗布・乾燥した後、電解重
    合を用いる請求項1〜4のいずれか一つに記載の固体電
    解コンデンサの製造方法。
  16. 【請求項16】 固体電解質を形成する方法として、硝
    酸マンガンを熱分解して二酸化マンガンを形成する請求
    項1〜4のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサの
    製造方法。
  17. 【請求項17】 固体電解質を形成する方法として、硝
    酸マンガンを熱分解して二酸化マンガンを形成した後導
    電性高分子を電解重合して形成する請求項1〜4のいず
    れか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  18. 【請求項18】 集電体を形成する方法として、カーボ
    ン微粒子の縣濁液および導電性接着剤を用いる請求項1
    〜4のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製造
    方法。
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JP2009188219A (ja) * 2008-02-07 2009-08-20 Fujitsu Ltd キャパシタの製造方法

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