JP2003113429A - 希土類磁石スクラップ及び/又はスラッジの再溶解方法並びに磁石用合金及び希土類焼結磁石 - Google Patents

希土類磁石スクラップ及び/又はスラッジの再溶解方法並びに磁石用合金及び希土類焼結磁石

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JP2003113429A JP2002197167A JP2002197167A JP2003113429A JP 2003113429 A JP2003113429 A JP 2003113429A JP 2002197167 A JP2002197167 A JP 2002197167A JP 2002197167 A JP2002197167 A JP 2002197167A JP 2003113429 A JP2003113429 A JP 2003113429A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 希土類を含まない磁石原料金属を溶解炉
るつぼ内に装入し、加熱溶解後、この融液に希土類を含
む原料金属と共にR−Fe−B系(RはYを含む希土類
元素)希土類磁石スクラップ及び/又はスラッジを原料
金属の0.1〜50重量%添加し、更にアルカリ金属、
アルカリ土類金属、希土類金属から選ばれる金属のハロ
ゲン化物を含む平均粒径1〜50μmのフラックスを原
料金属の0.01〜30重量%添加して溶解するR−F
e−B系希土類磁石スクラップ及び/又はスラッジの再
溶解方法。 【効果】 本発明によれば、希土類磁石スクラップ及び
/又はスラッジに含有される全元素を同時にリサイクル
可能であり、更に、溶解時に発生するスラグと溶融メタ
ルとの分離性を向上させ、高い収率で溶解インゴットを
得ることを可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、希土類磁石スクラ
ップ及び/又はスラッジの再溶解方法並びにその方法で
得られる希土類合金及び希土類焼結磁石に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】希土類
磁石は、一般家電製品から大型コンピュータの周辺端末
機や医療用機器まで幅広い分野で使用されており、先端
技術の鍵を握る極めて重要な電子材料の一つである。近
年、コンピュータや通信機器の小型軽量化に伴い、希土
類磁石の小型化、高精密化が進み、更に今後の使用用途
の拡大により、その需要も急速に増大する可能性があ
る。
【0003】希土類磁石は、一般にある程度の大きさに
成形し、焼結した後、機械加工や研削加工により所定の
大きさと形状にし、更にめっきや塗装などの表面処理を
施して製品となる。この工程の中で発生する成形もれ
粉、焼結・特性不良品、加工不良品、めっき不良品等の
スクラップは、当初の原料重量の十数パーセントで、加
工・研削工程で発生するスラッジ(加工、研削屑)は製
品原料の数十パーセントにまで達する。そのため、これ
らの希土類磁石スクラップ及びスラッジからの希土類元
素の回収や再利用は、資源の節約、産業廃棄物の低減、
更には希土類磁石の価格低減のためにも極めて重要なプ
ロセスである。
【0004】希土類磁石は、その製造過程において、酸
素及び炭素等のガス系不純物の混入をほとんど避けるこ
とはできない。更に、スラッジは磁石組成の微粉末と希
土類酸化物からなるが、非常に活性なため酸化しやす
く、また、加工工程で使用するクーラント液に混在する
有機溶剤がスラッジ表面に付着するため、炭素、窒素、
水素濃度が通常の合金粉末に比べると数百から数千倍多
い。
【0005】一般に希土類元素は、酸素及び炭素等のガ
ス成分との親和力が極めて大きく、これらガス成分の除
去が困難である。このため、希土類磁石スクラップ及び
スラッジから希土類元素を回収し、再利用することは非
常に困難とされている。
【0006】これまで、希土類磁石スクラップ又はスラ
ッジの再生方法として、種々の方法が提案されている。
回収又は再利用する希土類元素の形態により、(1)希
土類回収法、(2)合金再生法、(3)磁石再生法に分
けられる。
【0007】希土類回収法は磁石スクラップ又はスラッ
ジから希土類元素のみを希土類化合物として回収し、原
料工程にリサイクルする方法で、スクラップを酸を用い
て溶解した後、化学的処理により希土類をフッ化物又は
酸化物として回収し、Ca還元や溶融塩電解で希土類金
属を得る方法である。例えば、希土類磁石スクラップを
硝酸−硫酸水溶液中に溶解し、得られた溶液にアルコー
ルを添加して希土類硫酸塩を選択的に晶析させ、希土類
元素を分離回収する方法(特許第2765470号公
報)やコバルトを含む希土類−鉄系合金のスラリーに硝
酸を添加し、得られたコバルト及び希土類を含有する溶
液に蓚酸又はフッ素化合物を添加し、希土類化合物とコ
バルトを分離回収する方法(特開平9−217132号
公報)などが提案されている。これらの方法は一度に大
量のスクラップ又はスラッジを処理できること、高純度
の希土類化合物を回収できるといった利点があるが、多
量の酸を使用することや廃酸の処理が困難、処理工程が
複雑といった問題がある。
【0008】合金再生法は磁石スクラップ又はスラッジ
を同組成の合金として回収する方法で、スクラップを高
周波溶解、アーク溶解、プラズマ溶解等で溶解して磁石
合金を得る。例えば、希土類磁石スクラップを磁石原料
と共に高周波溶解で溶解し、磁石合金として再生する方
法(特開平8−31624号公報)やゾーンメルティン
グ法により合金とスラグを分離する方法(特開平6−1
36461号公報)が提案されている。これらの方法は
スクラップを磁石合金として再生することで、希土類を
含む合金を得る製錬工程、磁石合金を得る溶解工程を短
縮化することができること、磁石スクラップ内に含有す
る希土類以外の高価な遷移金属も再利用できるといった
特徴があるが、希土類元素の回収率が低く、るつぼ材が
溶損し、異物としてインゴットへ混入するといった問題
がある。
【0009】これに対し、磁石再生法はスクラップ又は
スラッジを磁石として再生する方法で、例えば、磁石ス
クラップを粉砕し、希土類の豊富な合金粉を所定の割合
で混合し、成形、焼結し、磁石を得る方法(特許第27
46818号公報)が提案されている。この従来の方法
は、固形スクラップと希土類合金を加熱溶解前にるつぼ
内に一緒に装入し、高周波溶解炉で溶解することによ
り、磁石用合金として再生する方法であり、この方法
は、現行の磁石製造装置を使用することができ、更に希
土類以外の高価な遷移金属も再利用できるため経済的に
大きなメリットがある。更に、るつぼ材の溶損を防ぐた
め、溶解原料の約10重量%の希土類合金を一緒に溶解
すること、更にるつぼ材の溶損の原因とされるスラグ発
生量を低減するためにフラックスを添加することを特徴
としている。
【0010】しかし、この方法では、溶解原料の90%
がスクラップであることから、フラックスを添加しない
場合の歩留が非常に悪く、添加するフラックス量が溶解
原料の40%にも達し、フラックスによるるつぼの溶
損、インゴットへの混入による磁気特性及び表面処理特
性の悪化、更に希土類回収率の低下、処理コストが高く
なるなどの問題が生ずる。
【0011】また、固形スクラップ中には磁石製造工程
で不可避的に0.05〜0.8重量%の酸素が混入する
ため、固形スクラップのみを高周波溶解炉で再溶解する
と、希土類元素は即座に酸化物を生成し、固形スクラッ
プからの希土類回収率を低下させる。更に、生成した希
土類酸化物は溶融メタル中に広く分散し、ネットワーク
状に結合するため、溶融メタルが酸化物のネットワーク
間に滞留し、溶融メタルとスラグとの分離を悪化させ、
インゴットの回収歩留を低下させる。
【0012】なお、一般にスクラップなど低品質の溶解
原料を溶解するとスラグが多く発生する。更に発生した
スラグと溶融メタルとの分離性は非常に悪く、スラグ中
に健全な溶融メタルを巻き込み、るつぼ内に残留し、得
られる溶解インゴットの回収歩留も低い。このため、上
記問題を解決すべく、幾つかの方法が提案されている。
【0013】例えば、高純度希土類金属の製造方法とし
て、希土類金属とそのフッ化物を一緒に加熱溶解して、
酸素を除去し、次いで高真空中で再溶解することで脱フ
ッ素する方法が提案されているが、多量の希土類フッ化
物を添加するため、るつぼの溶損を防ぐことを目的とし
てタンタル等のるつぼを使用しなければならない。ま
た、不純物として混入したフッ素を除去するために再溶
解処理をする必要がある。
【0014】更に、上述した磁石スクラップと希土類合
金を予めるつぼ内に一緒に装入し、加熱溶解後、フラッ
クスとスクラップを添加して、磁石用合金を作製する方
法では、添加するフラックス量が溶解原料の40%にも
達するため、未溶解のフラックスが残留し、インゴット
に巻き込まれるおそれがある。更に、真空排気並びにフ
ラックス添加時にフラックスが飛散し、インゴット中に
混入することで、得られた磁石の磁気特性及び表面処理
特性に悪影響を与えるといった問題がある。
【0015】従って、本発明は、希土類磁石スクラップ
及び/又はスラッジを溶解原料として、高効率でかつ溶
解歩留を向上させて希土類元素を回収することができる
希土類磁石スクラップ及び/又はスラッジの再溶解方
法、この方法で得られる希土類合金及び希土類焼結磁石
を提供することを目的とする。
【0016】また、本発明は、フラックスの飛散を抑制
し、溶解炉内の汚染を抑えて、希土類磁石スクラップ及
び/又はスラッジを溶解原料として高純度の磁石用合金
を得ることができる希土類磁石スクラップ及び/又はス
ラッジの再溶解方法、この方法で得られる希土類合金及
び希土類焼結磁石を提供することを他の目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結
果、R−Fe−B系希土類磁石スクラップ及び/又はス
ラッジ(R:Yを含む希土類元素、好ましくはPr、N
d、Tb、Dyから選択される1種類以上の希土類元
素)を再溶解するに際し、予め希土類を含まないR−F
e−B系磁石に用いる原料金属をるつぼに装入し、加熱
溶解後、希土類元素を含む原料金属とR−Fe−B系希
土類磁石スクラップ及び/又はスラッジ並びにアルカリ
金属、アルカリ土類金属、希土類金属から選ばれる1種
又は2種以上の金属のハロゲン化物を含むフラックスを
適量添加することによって、高効率で希土類元素を回収
することができ、溶解歩留も向上することを知見した。
【0018】また、本発明者らは、希土類磁石スクラッ
プ及び/又はスラッジを再溶解するに際し、アルカリ金
属、アルカリ土類金属、希土類金属から選ばれる1種又
は2種以上の金属のハロゲン化物を含む平均粒径が1〜
50μmのフラックスを希土類磁石構成元素からなる金
属で包み、これを前記希土類磁石スクラップ及び/又は
スラッジを含む溶融金属中に添加することによって、フ
ラックスの飛散を抑制し、溶解炉内の汚染を抑え、高純
度の磁石材料用合金を作製することができることを知見
し、本発明をなすに至った。
【0019】即ち、本発明は、(1)R−Fe−B系
(RはYを含む希土類元素、好ましくはPr、Nd、T
b、Dyから選択される1種又は2種以上の希土類元素
を示す)希土類磁石のスクラップ及び/又はスラッジを
溶解原料として再利用するための再溶解方法において、
まず希土類を含まない磁石原料金属を溶解炉るつぼ内に
装入し、加熱溶解後、この融液に希土類を含む原料金属
と共に前記R−Fe−B系希土類磁石スクラップ及び/
又はスラッジを原料金属の0.1〜50重量%添加し、
更にアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属から
選ばれる1種又は2種以上の金属のハロゲン化物を含む
フラックスを原料金属の0.01〜30重量%添加して
溶解することを特徴とするR−Fe−B系希土類磁石ス
クラップ及び/又はスラッジの再溶解方法、及び(2)
R−Fe−B系(RはYを含む希土類元素を示す)希土
類磁石のスクラップ及び/又はスラッジを溶解原料とし
て再利用するための再溶解方法において、アルカリ金
属、アルカリ土類金属、希土類金属から選ばれる1種又
は2種以上の金属のハロゲン化物からなる平均粒径1〜
50μmのフラックスを希土類磁石構成元素からなる金
属で包み、前記希土類磁石スクラップ及び/又はスラッ
ジを含む溶融金属中に添加することを特徴とするR−F
e−B系希土類磁石スクラップ及び/又はスラッジの再
溶解方法、(3)希土類を含まない磁石原料金属を溶解
炉るつぼ内に装入し、加熱溶解後、この融液に希土類を
含む原料金属と共にR−Fe−B系希土類磁石スクラッ
プ及び/又はスラッジを原料の0.1〜50重量%添加
し、更にアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属
から選ばれる1種又は2種以上の金属のハロゲン化物を
含む平均粒径1〜50μmのフラックスを希土類磁石構
成元素からなる金属で包んで原料金属の0.01〜30
重量%添加して溶解することを特徴とする(2)に記載
のR−Fe−B系希土類磁石スクラップ及び/又はスラ
ッジの再溶解方法、(4)上記金属がAl、Cu、Fe
から選ばれる少なくとも1種の金属であることを特徴と
する(2)又は(3)に記載のR−Fe−B系希土類磁
石スクラップ及び/又はスラッジの再溶解方法、(5)
上記方法により得られたことを特徴とする希土類合金、
(6)上記希土類合金を用いた希土類焼結磁石を提供す
る。
【0020】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の希土類磁石スクラップ及び/又はスラッジの再
溶解方法において、希土類磁石としてはR−Fe−B系
希土類磁石を使用するもので、これらスクラップ及びス
ラッジ(以下、これらを固形スクラップという)として
は、希土類焼結磁石製造工程で発生する成形もれ粉、焼
結・特性不良品、加工不良品、めっき不良品等のスクラ
ップや、加工・研削工程で発生するスラッジ(加工・研
削屑)が用いられ、主にR−T−B組成(RはYを含む
希土類元素、好ましくはPr、Nd、Tb、Dyから選
択される少なくとも1種類以上の希土類元素、TはFe
あるいはFeとその他の少なくとも1種類以上の遷移金
属)の相を含む。スクラップの組成は溶解インゴットの
組成に近いが、磁石製造工程で不可避的に混入する酸
素、炭素、窒素を通常それぞれ0.05〜0.8重量
%、0.03〜0.1重量%、0.002〜0.02重
量%含有する。
【0021】本発明の第1発明においては、上記固形ス
クラップを再溶解し、R−Fe−B系磁石合金を得るに
当り、この磁石合金が所用の組成となるように希土類を
含まない磁石原料金属、希土類を含む原料金属、上記固
形スクラップを用意し、まず溶解炉るつぼで予め希土類
を含まない金属を溶解させ、この融液に更に希土類を含
む金属及び固形スクラップを添加し、溶解させる。な
お、希土類を含まない金属としては、電解鉄、フェロボ
ロン、Co、Al等が挙げられ、所望の系合金になるよ
うに組成を調整すればよい。希土類を含む金属として
は、Nd、Dy、Nd−Fe、Dy−Fe等が挙げられ
る。
【0022】本発明の第2発明においても、これらの溶
解原料を溶解する順序などについては適宜選定される
が、好ましくは、希土類を含まない磁石原料金属を15
00℃以上で溶解し、この融液に希土類を含む原料金属
及び固形スクラップを添加、溶解する。
【0023】この場合、本発明においては、上記の固形
スクラップを添加した溶解物にフラックスを添加する。
フラックスとしては磁石構成元素からなるハロゲン化物
が好ましいが、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土
類金属の1種又は2種以上のハロゲン化物でもよい。ハ
ロゲンとしては、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素が挙げら
れ、中でもフッ化物を用いることがよい。例えば、Nd
3、PrF3、DyF 3、TbF3、MgF2、CaF2
BaF2、LiF、NaF、KF、NdCl3、PrCl
3、DyCl3、TbCl3、MgCl2、CaCl2、B
aCl2、LiCl、NaCl、KCl、NdBr3、P
rBr3、DyBr3、TbBr3、NdI 3、PrI3
DyI3、TbI3等のハロゲン化物及び上記の中から選
ばれる2種以上の混合ハロゲン化物が使用される。
【0024】上記フラックスの添加量は、全原料金属
(即ち、希土類を含まない磁石原料金属及び希土類を含
む原料金属の合計)の0.01〜30重量%であり、特
には0.05〜10重量%が好ましい。添加量が0.0
1重量%未満であるとき、顕著な効果が認められない。
添加量が30重量%を超えるときは、添加したフラック
スとるつぼ材が反応し、るつぼ内壁を溶損する。更に添
加したフラックスがインゴットに混入すると、焼結磁石
の磁気特性及び表面処理特性に悪影響を及ぼす。
【0025】ここで、希土類元素のスラグ相への移行及
び加熱溶解による蒸発ロスを最低限に抑制するために、
固形スクラップは希土類を含まない磁石原料金属を不活
性ガス下1500℃以上、好ましくは1500〜180
0℃で加熱溶解後、希土類を含有する原料金属及びフラ
ックスと共に添加し、更に1500℃以上、好ましくは
1500〜1800℃で溶解するのがよい。特に希土類
元素の中でも資源的に乏しく、高価なディスプロシウム
は安定な酸化物を作り、スラグ相に移行しやすく、更に
蒸気圧も高いため、加熱溶解中の損失も大きい。従っ
て、固形スクラップを希土類含有原料金属と共に後から
添加することにより、スクラップ中の希土類元素の損失
を抑えることができる。
【0026】なお、固形スクラップは、希土類含有原料
金属及びフラックスと共に全原料金属の0.1〜50重
量%添加するのがよく、更には0.5〜30重量%添加
することが望ましい。スクラップ投入量が50重量%を
超える場合、得られるインゴットの歩留が悪化するため
好ましくない。
【0027】この場合、本発明は、固形スクラップを含
む溶融金属中にフラックスを添加するものであるが、本
発明の第2発明はフラックスの添加方法に特徴を有し、
フラックスはAl、Fe、Cuなど、磁石構成元素から
なる金属、好ましくは金属箔で包み、溶融金属に添加す
るものである。金属を使用しない場合、粉末状のフラッ
クスが飛散し、炉内及びインゴットを汚染する場合があ
る。磁石構成元素以外の金属で包んだ場合、合金内に不
純物として混入し合金組成が安定しない。更に、その合
金により得られる磁石の磁気特性に悪影響を及ぼすので
好ましくない。なお、金属箔の厚さは特に制限されない
が、0.1〜100μmのものを使用することができ
る。
【0028】添加するフラックスは、上述したように、
アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属から選ば
れる1種又は2種以上の金属のハロゲン化物を使用し、
これを全溶解物に対し0.01〜30重量%、更には
0.05〜10重量%添加することが好ましく、特に希
土類のハロゲン化物、更にはフッ化物が好ましい。
【0029】添加するフラックスの平均粒径は、1〜5
0μm、好ましくは5〜20μmで、形状としては粉末
であることが好ましい。フラックスの平均粒径が1μm
未満の場合、炉内真空排気時及びフラックス添加時に飛
散して、炉内及びインゴットを汚染するので好ましくな
い。フラックスの平均粒径が50μmより大きい場合、
添加したフラックスが完全に溶融せず、溶融メタルがる
つぼ内壁に付着した未溶解のフラックスを巻き込むので
好ましくない。不純物としてインゴット中に混入したフ
ラックスは、磁気特性及び表面処理特性に悪影響を及ぼ
すため、好ましくない。
【0030】第2発明においては、合金原料の希土類、
電解鉄、Co、各元素などを不活性雰囲気下で1500
℃以上、好ましくは1500〜1800℃で高周波溶解
させ、該溶融状態を保持したまま、所望量の希土類磁石
スクラップ及び/又はスラッジを添加すると同時に、金
属に包まれた平均粒径1〜50μmのフラックスを溶融
金属中に添加して更に1500℃以上、好ましくは15
00〜1800℃で加熱溶解させ、鋳型等に鋳込み、合
金を製造する方法を採用することが好ましい。該手法に
より、溶解中のフラックスの飛散を防ぎ、合金中へのフ
ッ素の混入を抑制することができる。
【0031】本発明で得られる合金組成は希土類磁石用
合金であるが、特にR2Fe14B系磁石合金が好まし
く、該組成としては、RはYを含む希土類元素であり、
好ましくはPr、Nd、Tb、Dyから選択される1種
類以上の希土類元素として合金中に27〜33重量%含
み、併せて、残部がFe又はFeとFe以外の遷移金属
(Co、Cu、Al、Ti、Si、V、Mn、Ni、N
b、Zr、Ta、Cr、Mo、Hf)、及び6重量%以
下のBを含むR2Fe14B系合金組成を持つものである
ことが好ましい。従って、かかる合金組成のものを得る
場合、フラックスを包む金属についても上記の合金組成
から選ばれる金属であればよく、形態としては金属箔が
好ましい。具体的には、Al、Fe、Cu又はこれらの
合金から選ばれる1種又は2種以上の金属を用いること
が好ましい。
【0032】本発明で得られた合金は、常法によりブラ
ウンミル等で機械粉砕し、平均粒径3〜10μmになる
ように窒素、アルゴンガス等の不活性ガスにより微粉砕
(特にジェットミル等)し、磁場成形、真空あるいは不
活性雰囲気中1000〜1200℃で焼結し、必要によ
り真空あるいは不活性雰囲気中400〜600℃で時効
処理することにより、希土類焼結磁石を得ることができ
る。
【0033】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。なお、下記例で、特にことわらない限
り、%は重量%を示す。
【0034】[実施例1]出発原料として、Nd、D
y、電解鉄、Co、フェロボロン、Al及び希土類磁石
スクラップ(30Nd−3Dy−BAL.Fe−3.5
Co−1.1B−0.2Al)を使用した。これらの原
料を、重量比(%)で26Nd−1.5Dy−BAL.
Fe−1Co−1.1B−0.2Alの組成となるよう
に原料を調整した。
【0035】はじめに、電解鉄、Co、フェロボロン、
Al原料を高周波溶解炉るつぼ内に装入し、Ar雰囲気
中で高周波誘導加熱により溶解した。その後、溶融メタ
ルの温度が1500℃以上になったのを確認した後、N
d、Dy原料金属と共に5%の希土類磁石スクラップを
添加した。同時に、フラックスとして10%のNdF 3
(平均粒径5μm)を添加した。添加後、数分間静置
し、溶湯の温度が1500℃以上になったのを確認した
後、溶湯を銅製の鋳型内に鋳込んで磁石用合金を得た。
表1に溶解実績を示す。溶解歩留は99.1%であっ
た。得られたインゴットの組成は原料配合組成とほとん
ど変わらず、そのフッ素濃度は100ppm以下であっ
た。
【0036】
【表1】
【0037】該インゴットを用い、粗粉砕後、更に窒素
気流中のジェットミルで微粉砕して平均粒径3μm程度
の微粉末を得た。その後、これらの微粉末を成形装置の
金型に充填し、12kOeの磁界中で配向させ、磁界に
対して垂直方向に1ton/cm2の圧力でプレス成形
した。得られた成型体を1100℃で2時間、Ar雰囲
気中で焼結した後、冷却し、500℃で1時間、Ar雰
囲気中で熱処理して、永久磁石材料を作製した。得られ
た焼結磁石の磁気特性を測定したところ、希土類磁石ス
クラップを添加していない同組成の焼結磁石と同等の特
性を示した(表2)。更に得られた焼結磁石を目的の形
状に成形・切断後、Niメッキを施し、耐食性試験を行
ったところ、その特性に顕著な影響はなかった。
【0038】
【表2】
【0039】[比較例1]出発原料として、Nd、D
y、電解鉄、Co、フェロボロン、Al及び希土類磁石
スクラップ(30Nd−3Dy−BAL.Fe−3.5
Co−1.1B−0.2Al)を使用した。これらの原
料を、重量比(%)で26Nd−1.5Dy−BAL.
Fe−1Co−1.1B−0.2Alの組成となるよう
に原料を調整した。
【0040】はじめに、電解鉄、Co、フェロボロン、
Al原料を高周波溶解炉るつぼ内に装入し、Ar雰囲気
中で高周波誘導加熱により溶解した。その後、溶融メタ
ルの温度が1500℃以上になったのを確認した後、N
d、Dy原料金属と共に25%の希土類磁石スクラップ
を添加した。添加後、数分間静置し、溶湯の温度が15
00℃以上になったのを確認した後、溶湯を銅製の鋳型
内に鋳込んで磁石用合金を得たが、インゴットの回収歩
留は86.5%であった。
【0041】[比較例2]出発原料として、Nd、D
y、電解鉄、Co、フェロボロン、Al及び希土類磁石
スクラップ(30Nd−3Dy−BAL.Fe−3.5
Co−1.1B−0.2Al)を使用した。これらの原
料を、重量比(%)で26Nd−1.5Dy−BAL.
Fe−1Co−1.1B−0.2Alの組成となるよう
に原料を調整した。
【0042】はじめに、電解鉄、Co、フェロボロン、
Al原料及び5%の希土類磁石スクラップを高周波溶解
炉るつぼ内に装入し、Ar雰囲気中で高周波誘導加熱に
より溶解した。その後、溶融メタルの温度が1500℃
以上になったのを確認した後、Nd、Dy原料金属を添
加した。同時に、フラックスとして10%のNdF
3(平均粒径5μm)を添加した。添加後、数分間静置
し、溶湯の温度が1500℃以上になったのを確認した
後、溶湯を銅製の鋳型内に鋳込んで磁石用合金を得た。
溶解実績を表3に示す。溶解歩留は98.5%であっ
た。得られたインゴットの組成は原料配合組成よりDy
濃度で約0.2%低かった。フッ素濃度については10
0ppm以下であった。
【0043】
【表3】
【0044】[比較例3]出発原料として、Nd、D
y、電解鉄、Co、フェロボロン、Al及び希土類磁石
スクラップ(30Nd−3Dy−BAL.Fe−3.5
Co−1.1B−0.2Al)を使用した。これらの原
料を、重量比(%)で26Nd−1.5Dy−BAL.
Fe−1Co−1.1B−0.2Alの組成となるよう
に原料を調整した。
【0045】はじめに、電解鉄、Co、フェロボロン、
Al原料を高周波溶解炉るつぼ内に装入し、Ar雰囲気
中で高周波誘導加熱により溶解した。その後、溶融メタ
ルの温度が1500℃以上になったのを確認した後、N
d、Dy原料金属と共に5%の希土類磁石スクラップを
添加した。同時に、フラックスとして40%のNdF 3
(平均粒径5μm)を添加した。添加後、数分間静置
し、溶湯の温度が1500℃以上になったのを確認した
後、溶湯を銅製の鋳型内に鋳込んで磁石用合金を得た。
溶解実績を表4に示す。溶解歩留は99.0%であっ
た。得られたインゴットの組成は原料配合組成とほとん
ど一致したが、そのフッ素濃度は5320ppmであっ
た。
【0046】
【表4】
【0047】該インゴットを用い、粗粉砕後、更に窒素
気流中のジェットミルで微粉砕して平均粒径3μm程度
の微粉末を得た。その後、これらの微粉末を成形装置の
金型に充填し、12kOeの磁界中で配向させ、磁界に
対して垂直方向に1ton/cm2の圧力でプレス成形
した。得られた成型体を1100℃で2時間、Ar雰囲
気中で焼結した後、冷却し、500℃で1時間、Ar雰
囲気中で熱処理して、永久磁石材料を作製した。得られ
た焼結磁石の磁気特性を測定したところ、希土類磁石ス
クラップを添加していない同組成の焼結磁石と比較して
残留磁束密度並びに保磁力とも低かった(表5)。更に
得られた焼結磁石を目的の形状に整形・切断後、Niメ
ッキを施し、耐食性試験を行ったところ、希土類磁石ス
クラップを添加していない同組成の焼結磁石と比較して
錆が多く発生した。
【0048】
【表5】
【0049】[実施例2]出発原料として、Nd、D
y、電解鉄、Co、フェロボロン、Al及び希土類磁石
スクラップ(30Nd−3Dy−BAL.Fe−3.5
Co−1.1B−0.2Al)を使用した。これらの原
料を、重量比(%)で26Nd−1.5Dy−BAL.
Fe−1Co−1.1B−0.2Alの組成となるよう
に原料調整した。
【0050】はじめに、電解鉄、Co、フェロボロンを
高周波溶解炉るつぼ(アルミナ製)内に装入し、Ar雰
囲気中で高周波誘導加熱により溶解した。その後、溶融
メタルの温度が1500℃以上になったのを確認した
後、Nd、Dy原料金属と共に5%の希土類磁石スクラ
ップを添加した。同時に、フラックスとして平均粒径が
5μmのNdF3粉10%をAl箔(厚さ15μm)で
包んで添加した。添加後、数分間静置し、溶湯の温度が
1500℃以上になったのを確認した後、溶湯を銅製の
鋳型内に鋳込んで磁石用合金を得た。表6に溶解実績を
示す。得られたインゴットの組成は原料配合組成とほと
んど変わらず、その不純物としてのフラックスの混入は
確認されなかった。また、るつぼ内壁の溶損も確認され
なかった。
【0051】
【表6】
【0052】該インゴットを用い、粗粉砕後、更に窒素
気流中のジェットミルで微粉砕して平均粒径3μm程度
の微粉末を得た。その後、これらの微粉末を成形装置の
金型に充填し、12kOeの磁界中で配向させ、磁界に
対して垂直方向に1ton/cm2の圧力でプレス成形
した。得られた成型体を1100℃で2時間、Ar雰囲
気中で焼結した後、冷却し、500℃で1時間、Ar雰
囲気中で熱処理して、永久磁石材料を作製した。その結
果、良好な磁気特性が得られた(表7)。更に得られた
焼結磁石を目的の形状に整形・切断後、Niメッキを施
し、耐食性試験を行ったところ、その特性に顕著な影響
はなかった。
【0053】
【表7】
【0054】[比較例4]出発原料として、Nd、D
y、電解鉄、Co、フェロボロン、Al及び希土類磁石
スクラップ(30Nd−3Dy−BAL.Fe−3.5
Co−1.1B−0.2Al)を使用した。これらの原
料を、重量比(%)で26Nd−1.5Dy−BAL.
Fe−1Co−1.1B−0.2Alの組成となるよう
に原料調整した。
【0055】はじめに、電解鉄、Co、フェロボロンを
高周波溶解炉るつぼ(アルミナ製)内に装入し、Ar雰
囲気中で高周波誘導加熱により溶解した。その後、溶融
メタルの温度が1500℃以上になったのを確認した
後、Nd、Dy原料金属と共に5%の希土類磁石スクラ
ップを添加した。同時に、フラックスとして平均粒径が
0.5μmのNdF3粉10%をAl箔で包んで添加し
た。添加後、数分間静置し、溶湯の温度が1500℃以
上になったのを確認した後、溶湯を銅製の鋳型内に鋳込
んで磁石用合金を得た。表8に溶解実績を示す。溶解歩
留は95.2%であった。不純物フッ素濃度には顕著な
変化はなかった。また、溶解後の炉内にはNdF3粉が
飛散し、炉壁に付着していた。
【0056】
【表8】
【0057】[比較例5]出発原料として、Nd、D
y、電解鉄、Co、フェロボロン、Al及び希土類磁石
スクラップ(30Nd−3Dy−BAL.Fe−3.5
Co−1.1B−0.2Al)を使用した。これらの原
料を、重量比(%)で26Nd−1.5Dy−BAL.
Fe−1Co−1.1B−0.2Alの組成となるよう
に原料調整した。
【0058】はじめに、電解鉄、Co、フェロボロン、
Al原料を高周波溶解炉るつぼ(アルミナ製)内に装入
し、Ar雰囲気中で高周波誘導加熱により溶解した。そ
の後、溶融メタルの温度が1500℃以上になったのを
確認した後、Nd、Dy原料金属と共に5%の希土類磁
石スクラップを添加した。同時に、フラックスとして平
均粒径が500μmのNdF3粉10%をAl箔で包ん
で添加した。添加後、数分間静置し、溶湯の温度が15
00℃以上になったのを確認した後、溶湯を銅製の鋳型
内に鋳込んで磁石用合金を得た。表9に溶解実績を示
す。溶解歩留は98.5%であった。不純物フッ素濃度
は350ppmであった。また、溶解後、るつぼ内壁に
未溶解のNdF3が偏析していた。また、溶解後のるつ
ぼ内壁はフッ化物との反応により溶損していた。
【0059】該インゴットを用い、実施例2と同様の方
法で、永久磁石材料を作製した。得られた磁石の磁気特
性を測定したところ、保磁力で500Oe低下した。更
に該焼結磁石を目的の形状に整形・切断後、Niメッキ
を施し、耐食性試験を行ったところ、ピンホールからの
赤錆が多く発生した。
【0060】
【表9】
【0061】
【発明の効果】本発明の第1発明によれば、希土類磁石
スクラップ及び/又はスラッジに含有される全元素を同
時にリサイクル可能であり、更に、溶解時に発生するス
ラグと溶融メタルとの分離性を向上させ、高い収率で溶
解インゴットを得ることを可能にする。また、従来の処
理方法と比較しても工程は単純であり、経済的に処理が
可能であるため、産業上、その利用価値は極めて高い。
本発明の第2発明によれば、希土類磁石スクラップ及び
/又はスラッジの再溶解において、その回収歩留を向上
させるために必要不可欠なフラックスを添加する際に、
フラックスによる炉内及びインゴットの汚染を低減し、
高品質の磁石材料用合金を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01F 41/00 H01F 41/02 G 41/02 1/04 H Fターム(参考) 4K001 AA10 AA39 AA42 BA14 BA15 BA22 FA14 GA17 KA08 KA09 KA13 5E040 AA04 CA01 HB11 NN17 5E062 CD04 CE01 CG01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 R−Fe−B系(RはYを含む希土類元
    素を示す)希土類磁石のスクラップ及び/又はスラッジ
    を溶解原料として再利用するための再溶解方法におい
    て、まず希土類を含まない磁石原料金属を溶解炉るつぼ
    内に装入し、加熱溶解後、この融液に希土類を含む原料
    金属と共に前記R−Fe−B系希土類磁石スクラップ及
    び/又はスラッジを原料金属の0.1〜50重量%添加
    し、更にアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属
    から選ばれる1種又は2種以上の金属のハロゲン化物を
    含む平均粒径1〜50μmのフラックスを原料金属の
    0.01〜30重量%添加して溶解することを特徴とす
    るR−Fe−B系希土類磁石スクラップ及び/又はスラ
    ッジの再溶解方法。
  2. 【請求項2】 RがPr、Nd、Tb、Dyから選択さ
    れる少なくとも1種の希土類元素であることを特徴とす
    る請求項1に記載のR−Fe−B系希土類磁石スクラッ
    プ及び/又はスラッジの再溶解方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の方法により得ら
    れたことを特徴とするR−Fe−B系希土類合金。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載した希土類合金を用いた
    R−Fe−B系希土類焼結磁石。
  5. 【請求項5】 R−Fe−B系(RはYを含む希土類元
    素を示す)希土類磁石のスクラップ及び/又はスラッジ
    を溶解原料として再利用するための再溶解方法におい
    て、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属から
    選ばれる1種又は2種以上の金属のハロゲン化物を含む
    平均粒径1〜50μmのフラックスを希土類磁石構成元
    素からなる金属で包み、前記希土類磁石スクラップ及び
    /又はスラッジを含む溶融金属中に添加することを特徴
    とするR−Fe−B系希土類磁石スクラップ及び/又は
    スラッジの再溶解方法。
  6. 【請求項6】 希土類を含まない磁石原料金属を溶解炉
    るつぼ内に装入し、加熱溶解後、この融液に希土類を含
    む原料金属と共にR−Fe−B系希土類磁石スクラップ
    及び/又はスラッジを原料の0.1〜50重量%添加
    し、更にアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属
    から選ばれる1種又は2種以上の金属のハロゲン化物を
    含む平均粒径1〜50μmのフラックスを希土類磁石構
    成元素からなる金属で包んで原料金属の0.01〜30
    重量%添加して溶解することを特徴とする請求項5に記
    載のR−Fe−B系希土類磁石スクラップ及び/又はス
    ラッジの再溶解方法。
  7. 【請求項7】 上記金属がAl、Cu、Feから選ばれ
    る少なくとも1種の金属であることを特徴とする請求項
    5又は6に記載のR−Fe−B系希土類磁石スクラップ
    及び/又はスラッジの再溶解方法。
  8. 【請求項8】 請求項5、6又は7に記載の方法により
    得られたことを特徴とするR−Fe−B系希土類合金。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載した希土類合金を用いた
    R−Fe−B系希土類焼結磁石。
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