JP2003113078A - 眼科用製剤 - Google Patents
眼科用製剤Info
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- JP2003113078A JP2003113078A JP2001337098A JP2001337098A JP2003113078A JP 2003113078 A JP2003113078 A JP 2003113078A JP 2001337098 A JP2001337098 A JP 2001337098A JP 2001337098 A JP2001337098 A JP 2001337098A JP 2003113078 A JP2003113078 A JP 2003113078A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、含有するビタミンA類の製造時及び
保存時の安定性を維持ビタミンA含有製剤を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】樹脂製容器にビタミンA類(前駆物質を含
む)を含有する眼科用組成物が充填され、さらに該容器
が酸素透過係数10cc/m2/24hr/atm以下
の包装体に密封された眼科用剤であって、(1)眼科用
組成物がビタミンA、脂溶性酸化剤及びノニオン界面活
性剤の混合物を水性液に添加し可溶化された組成物であ
り、(2)該眼科用組成物が樹脂製容器に5%以下のヘ
ッドスペースで充填されており、(3)該樹脂容器は酸
素透過係数10cc/m2/24hr/atm以下の包
装体に密封され、包装体と容器との空間が濃度50vo
l%以上の不活性ガスで満たされていることを特徴とす
る、ビタミンA含有眼科用製剤とする。
保存時の安定性を維持ビタミンA含有製剤を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】樹脂製容器にビタミンA類(前駆物質を含
む)を含有する眼科用組成物が充填され、さらに該容器
が酸素透過係数10cc/m2/24hr/atm以下
の包装体に密封された眼科用剤であって、(1)眼科用
組成物がビタミンA、脂溶性酸化剤及びノニオン界面活
性剤の混合物を水性液に添加し可溶化された組成物であ
り、(2)該眼科用組成物が樹脂製容器に5%以下のヘ
ッドスペースで充填されており、(3)該樹脂容器は酸
素透過係数10cc/m2/24hr/atm以下の包
装体に密封され、包装体と容器との空間が濃度50vo
l%以上の不活性ガスで満たされていることを特徴とす
る、ビタミンA含有眼科用製剤とする。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビタミンA類の安
定性が良好なビタミンA含有眼科用製剤に関する。 【従来の技術】ビタミンA類は特に酸化分解を受けやす
く、さらに水等に溶解した溶液状態では著しく分解され
やすく、水性製剤の製造時をはじめ、製剤保存中の安定
性維持が課題であった。特開昭62−138438号で
は、このような酸化しやすいものを容器に充填した後、
脱酸素剤と共に密封する安定化方法が提案されている。
しかし、コスト面で割高になるなどの問題があった。 【0002】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、含有するビ
タミンA類の製造時及び保存時の安定性を維持ビタミン
A含有製剤を提供することを目的とする。 【0003】 【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため検討した結果、特定の組成と製造方法で得
られた眼科組成物と特定の包装形態を有する製剤とする
ことで、前記課題を解決できることを見出し、本発明を
完成した。すなわち本発明は、ビタミンA類、脂溶性酸
化剤及びノニオン界面活性剤を含有する眼科用組成物が
樹脂製容器に充填され、さらに該容器が酸素透過係数1
0cc/m2/24hr/atm以下の包装体に密封さ
れた眼科用剤であって、(1)眼科用組成物がビタミン
A類、脂溶性酸化剤及びノニオン界面活性剤の混合物を
水性液に添加し可溶化された組成物であり、(2)該眼
科用組成物が樹脂製容器に5%以下のヘッドスペースで
充填されており、(3)該樹脂容器は酸素透過係数10
cc/m2/24hr/atm以下の包装体に密封さ
れ、包装体と容器との間には濃度50vol%以上の不
活性ガスが充填されていることを特徴とする、ビタミン
A類含有眼科用製剤を提供する。 【0004】 【発明の実施の形態】本発明の眼科用製剤は、必須成分
としてビタミンA類、脂溶性酸化剤、非イオン界面活性
剤を含有する。ビタミンA類としては、ビタミンAそれ
自体の他に、ビタミンA油等のビタミンA含有混合物、
パルミチン酸レチノールや酢酸レチノール等のビタミン
A脂肪酸エステル等のビタミンA誘導体なども含まれ
る。ビタミンA前駆物質は、人体に投与後生体内でビタ
ミンA類に変換する物質を意味し、パントテン酸やそれ
らの塩があげられる。ビタミンA類は、例えば、日本ロ
シュ株式会社製パルミチン酸レチノール170万国際単
位(I.U.)等が市販されている。 【0005】ビタミンA類は、通常点眼剤組成物中に
0.003〜0.2g/100mL配合することがで
き、好ましくは0.01〜0.1重量g/100mLの
範囲である。また、ビタミンA国際単位としては、2〜
20万単位/100mLにあることが好ましいが、これ
に特に限定されるものではない。 【0006】本発明の脂溶性抗酸化剤としては、ビタミ
ンE類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキ
シアニソールが挙げられる。ビタミンE類は、例えば、
ビタミンEアセテート、ビタミンEサクシネートがあ
る。ビタミンE類は、理研ビタミン株式会社製理研Eア
セテートα、吉富ファインケミカル株式会社製BHT
「タケダ」等が市販されている。 【0007】ビタミンE類は、通常点眼剤組成物中に
0.001〜0.5重g/100mL配合することがで
き、好ましくは0.01〜0.1g/100mLの範囲
である。ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキ
シアニソールは、通常点眼剤組成中に0.0001〜
0.05g/100mL配合することができ、好ましく
は0.001〜0.01g/100mLの範囲である。 【0008】非イオン界面活性剤としては、水溶性のポ
リオキシエチレン硬化ヒマシ油等の高級脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステ
ル、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられ、例えば、ポリ
オキシエチレン(p=60)硬化ヒマシ油、ポリオキシ
エチレン(p=20)ソルビタンモノオレエートがあ
る。尚、pはエチレンオキシドの平均付加モル数を示
す。具体的には日光ケミカルズ株式会社製ニッコールH
CO−40,HCO−50,HCO−60,TO−10
等が市販されている。 【0009】非イオン界面活性剤は、通常点眼剤組成物
中に0.01〜1.0重量%配合することができ、好ま
しくは0.05〜0.5重量%の範囲である。 【0010】本発明の眼科用製剤の内容組成物には、前
記した必須成分以外に、本発明の効果を妨げない限り、
通常の眼科用剤などに慣用されている各種添加成分、例
えば薬剤、防腐剤、等張化剤、粘稠剤、緩衝剤、安定化
剤、キレート剤、溶解補助剤、pH調整剤、清涼化剤等
を更に含有させることができ、これらは1種単独で又は
2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。 【0011】薬剤としては、例えば、グリチルリチン酸
二カリウム、イプシロン−アミノカプロン酸、アラント
イン、塩化ベルベリン、アズレンスルホン酸ナトリウ
ム、硫酸亜鉛、塩化リゾチーム等の抗炎症剤、ビタミン
B2、ビタミンB6、ビタミンB12、パンテノール、
パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウムなど
のビタミン類、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸ク
ロルフェニラミンなどの抗ヒスタミン剤、塩酸エピネフ
リン、塩酸ナファゾリン、塩酸テトラヒドロゾリンなど
の充血除去成分、L−アスパラギン酸カリウム、L−ア
スパラギン酸マグネシウム、アミノエチルスルホン酸な
どのアミノ酸類、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒア
ルロン酸ナトリウム等の酸性ムコ多糖類、サルファ剤、
イオウ、イソプロピルメチルフェノール、ヒノキチオー
ル等の殺菌剤、リドカイン、塩酸リドカイン、塩酸プロ
カイン、塩酸ジブカイン等の局所麻酔剤、メチル硫酸ネ
オスチグミン等その他の有効成分が挙げられる。配合量
は、各薬物の適当な有効量配合すればよい。 【0012】防腐剤としては、塩化ベンザルコニウム、
塩化ベンゼトニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、ソ
ルビン酸、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸エ
ステル等が挙げられる。 【0013】等張化剤としては、塩化カリウム,塩化ナ
トリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、プロピ
レングリコール、グリセリン等が挙げられる。 【0014】粘稠剤としては、ポリビニルアルコール、
ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポ
リビニルメチルエーテル等のポリビニル系高分子化合
物;メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロー
ス系高分子化合物;ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール等のポリアルキレングリコール等が挙
げられる。 【0015】緩衝剤としては、例えば、ホウ酸又はその
塩(ホウ砂等)、クエン酸又はその塩(クエン酸ナトリ
ウム等)、リン酸又はその塩(リン酸一水素ナトリウム
等)、酒石酸又はその塩(酒石酸ナトリウム等)、グル
コン酸又はその塩(グルコン酸ナトリウム等)、トロメ
タモール、酢酸又はその塩(酢酸ナトリウム等)、各種
アミノ酸等又はそれらの組み合わせが挙げられる。 【0016】キレート剤や安定化剤としては、例えば、
エデト酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、シクロデキ
ストリン、亜硫酸塩、クエン酸又はその塩等が挙げられ
る。 【0017】溶解補助剤としては、ポリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール等が挙げられる。 【0018】pH調整剤としては、例えば、塩酸、クエ
ン酸又はその塩、ホウ酸又その塩、リン酸又はその塩、
酢酸又はその塩、酒石酸又はその塩、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリ
ウム等が挙げられる。本発明のpHは4〜9の範囲にあ
ることが好ましく、より好ましくは5〜8.5である。
上記範囲を外れると、ビタミンA類の安定性が低下する
等の問題を生じる。 【0019】清涼化剤としては、d−カンフル、dl−
カンフル、ゲラニオール、d−ボルネオール、dl−ボ
ルネオール、l−メントール、リナロール、シネオー
ル、アネトール、ハッカ油、ベルガモット油、ユーカリ
油、ローズ油、ラベンダー油、スペアミント油、ウイキ
ョウ油等が挙げられる。 【0020】本発明の眼科用組成物の製造方法は、ビタ
ミンA類及び脂溶性抗酸化剤と非イオン界面活性剤を予
め混合し、20〜90℃の範囲で均質に溶解し、撹拌し
ながら、20〜90℃の水性液に徐々に添加して、安定
なビタミンA類配合眼科用剤を調製する。 【0021】本発明においては、上記必須成分の配合、
製造方法以外、即ち他の成分の配合に関しては、本発明
の効果を損なわない限り任意の方法で配合することがで
きる。 【0022】例えば、ビタミンAアセテートなどのビタ
ミンA類及びビタミンEアセテートなどのビタミンE類
を、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60等の非イオン
界面活性剤に均質溶解し、水に可溶化した後、必要に応
じてイプシロン−アミノカプロン酸等の薬剤、更にクエ
ン酸などの緩衝剤、塩化ベンザルコニウム等の保存剤、
プロピレングリコール等の溶解補助剤、塩化ナトリウム
等の等張化剤、エデト酸ナトリウム等の安定化剤、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース等の粘稠剤、クエン酸
等のキレート剤を加え、その後塩酸や水酸化ナトリウム
等のpH調製剤を用いてpHを4〜9好ましくは5〜
8.5調整することにより、ビタミンA類の安定性を損
なうことなくビタミンA類配合眼科用剤を調製すること
ができる。 【0023】また、あらかじめ他の薬剤、防腐剤、等張
化剤、粘稠剤、緩衝剤、安定化剤、キレート剤、溶解補
助剤、pH調整剤、清涼化剤等を水に加えた精製水(p
H4〜9、好ましくは5〜8.5)を調製し、これに、
ビタミンA類及び脂溶性酸化剤をポリオキシエチレン硬
化ヒマシ油60等の非イオン界面活性剤に均質溶解した
溶液を添加し、可溶化してもよい。 【0024】本発明の眼科用製剤で用いる容器として
は、酸素透過性の容器が好ましく、その材質としては、
例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネー
ト、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート等の
材質からなる容器が挙げられる。これらのポリマーにU
ポリマー1〜20質量%や、チヌビン、アントラキノン
系黄色染料、モノアゾ系黄色染料、シアニンブルー、酸
化鉄、酸化亜鉛、酸化チタンなどの顔料を0.1〜10
質量%練りこんだ素材も好ましく使用できる。酸素透過
性容器としては、これらの中で特に酸素透過係数の高い
材質、特に酸素透過係数が10cc/m2・24hr・
atm以上のものが好ましい。このような容器に、ヘッ
ドスペースが5%以下になるように内容物を充填し、キ
ャップを施す。具体的な包囲体素材の例を以下に列記す
る。 【0025】ポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビ
ニル、アクリロニトリル樹脂 ポリエチレンナフタレート/ポリエチレンテレフタレ
ート=1/99〜20/80の混合樹脂 添加剤としてUポリマーを1%、3%、5%、10%
配合したポリエチレンテレフタレート 添加剤としてシアニンブルー、チヌビン、アントラキ
ノン系黄色染料、モノアゾ系黄色染料、酸化鉄、酸化亜
鉛、酸化チタンを各々0.5%練りこんだポリエチレン
テレフタレート 添加剤としてUポリマーを5%、の顔料を各々0.
5%練りこんだポリエチレンテレフタレート 〜と同様の添加剤を練りこんだポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ア
クリロニトリル樹脂、の樹脂 【0026】さらに、内容物を充填した容器を包囲体で
密封する。包囲体としては、特に酸素非透過性のものが
好ましく、例えばアルミ箔、アルミニウムを蒸着したポ
リビニルアルコール系、ポリアミド系、ポリ塩化ビニリ
デンコート等の単体又は複合フィルムが挙げられるが、
これらに限定されるものではない。特に長期安定化に
は、酸素透過係数が10cc/m2/24hr/atm
以下(即ち、0〜10cc/m2/24hr/atm)
(JIS−K7126プラスチックフィルム及びシート
の気体透過度試験方法B法、試験条件:23℃、90%
RH)の酸素非透過性包囲体が望ましい。具体的な包囲
体素材の例を以下に列記する。 【0027】ポリエチレンテレフタレート/ポリ塩化
ビニリデン/ポリエチレン/エチレンビニルアセテート
複合フィルム ポリエチレンテレフタレート/シリカ/ポリエチレン
/エチレンビニルアセテート複合フィルム ポリエチレンテレフタレート/酸化アルミニウム/ポ
リエチレン/エチレンビニルアセテート複合フィルム ▲10▼ナイロン/シリカ/ポリエチレン/エチレンビ
ニルアセテート複合フィルム ▲11▼ポリエチレンテレフタレート/シリカ/エクス
トルジョンコートポリエチレン/リニアローデンシティ
ポリエチレン複合フィルム ▲12▼ポリエチレンテレフタレート/酸化アルミニウ
ム/エクストルジョンコートポリエチレン/リニアロー
デンシティポリエチレン複合フィルム 【0028】▲13▼ナイロン/シリカ/エクストルジ
ョンコートポリエチレン/リニアローデンシティポリエ
チレン複合フィルム ▲14▼アルミ箔 ▲15▼アルミニウムを蒸着したポリビニルアルコール ▲16▼ポリアミド ▲17▼ポリ塩化ビニリデンコート 【0029】本発明の眼科用製剤は、上記密封された容
器と包囲体の間(インナースペース)に、50vol%
以上の不活性ガスが充填されている。不活性ガスとして
は、例えば窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン等のガス
が挙げられる。 【0030】インナースペースの不活性ガス濃度は少な
くとも50vol%以上とする必要があり、より好まし
くは75vol%以上、特に好ましくは90vol%で
あることが好ましい。不活性ガス置換率が50vol%
未満では安定化効果に劣り、本発明の目的を達成するこ
とができない。 【0031】更に、インナースペースの容積が大きいほ
ど、また容器の容量が小さいほど安定化効果は高く、イ
ンナースペースの容積が容器と同容積以上であることが
望ましい。 【0032】更に、包囲体による密封は完全に行う必要
があり、ピンホール等が生じてはならない。この密封方
法としては、ヒートシールによる方法が簡便で好適に採
用されるが、これに限定されるものではない。 【0033】 【実施例】実施例1〜4,比較例1〜3を以下に示す方
法で調製、包装した。評価:ビタミンAの含量につい
て、製造直後及び50℃2ヶ月保存後にHPLCで測定
した。結果はまとめて最後に示す。 【0034】実施例1 ビタミンAパルミテート0.25g(170万国際単
位)、ジブチルヒドロキシトルエン0.05gを混合
し、さらにポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノ
オレエート(ニッコールTO−10)2gと混合したの
ち、水800mLに溶解する。これに塩酸テトラヒドロ
ゾリン0.5g、塩化ベンゼトニウム0.1g、l−メ
ントール0.05g、プロピレングリコール5g、アラ
ントイン1g、パンテノール0.2g、イプシロン−ア
ミノカプロン酸10g、エチレンジアミン四酢酸二ナト
リウム0.1gを混合し、水酸化ナトリウムでpHを
7.0に調整した後、精製水で全量を1000mLと
し、無菌ろ過し15mLのポリエチレンテレフタレート
製の点眼容器に充填する。これを、ポリエチレンテレフ
タレート/ポリ塩化ビニリデン/ポリエチレン/エチレ
ンビニルアセテート複合フィルムの包囲体で被覆し、窒
素ガス雰囲気でヒートシールして密封した(インナース
ペース容積:約35cm3、不活性ガス置換率:75
%)。 【0035】実施例2 ビタミンEアセテート0.5g、ビタミンAパルミテー
ト0.2g(170万国際単位)を混合し、ポリオキシ
エチレン(60)硬化ヒマシ油(ニッコールHCO−6
0)1.8gと混合したのち、温水800mLに溶解す
る。これにホウ酸10g、ホウ砂2g、塩酸ナファゾリ
ン0.3g、10%塩化ベンザルコウム液0.5g、l
−メントール0.05g、d−ボルネオール0.05
g、プロピレングリコール5g、メチル硫酸ネオスチグ
ミン0.05g、塩酸ピリドキシン0.5g、アスパラ
ギン酸カリウム10g、エチレンジアミン四酢酸二ナト
リウム0.03gを混合し、希塩酸でpHを6.5に調
整した後、精製水で全量を1000mLとし、無菌ろ過
し10mLのポリエチレンテレフタレート製の点眼容器
に充填する。これをポリエチレンテレフタレート/ポリ
塩化ビニリデン/ポリエチレン/エチレンビニルアセテ
ート複合フィルムの包囲体で被覆し、窒素ガス雰囲気で
ヒートシールして密封した(インナースペース容積:約
35cm3、不活性ガス置換率:85%)。 【0036】比較例1 ビタミンEアセテート0.5g、ビタミンAパルミテー
ト0.2g(170万国際単位)を混合し、ポリオキシ
エチレン(60)硬化ヒマシ油(ニッコールHCO−6
0)1.8gと混合したのち、温水800mLに溶解す
る。これにホウ酸10g、ホウ砂2g、塩酸ナファゾリ
ン0.3g、10%塩化ベンザルコウム液0.5g、l
−メントール0.05g、d−ボルネオール0.05
g、プロピレングリコール5g、メチル硫酸ネオスチグ
ミン0.05g、塩酸ピリドキシン0.5g、アスパラ
ギン酸カリウム10g、エチレンジアミン四酢酸二ナト
リウム0.03gを混合し、希塩酸でpHを6.5に調
整した後、精製水で全量を1000mLとし、無菌ろ過
し10mLのポリエチレンテレフタレート製の点眼容器
に充填する。これをポリエチレンテレフタレート/ポリ
塩化ビニリデン/ポリエチレン/エチレンビニルアセテ
ート複合フィルムの包囲体で被覆し、不活性ガス置換す
ることなくヒートシールして密封した(インナースペー
ス容積:約35cm3)。 【0037】比較例2 ビタミンEアセテート0.5gとビタミンAパルミテー
ト0.2g(170万国際単位)の混合物を水800m
Lに分散したのち、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒ
マシ油(ニッコールHCO−60)1.8gを添加し
た。これにホウ酸10g、ホウ砂2g、塩酸ナファゾリ
ン0.3g、10%塩化ベンザルコウム液0.5g、l
−メントール0.05g、d−ボルネオール0.05
g、プロピレングリコール5g、メチル硫酸ネオスチグ
ミン0.05g、塩酸ピリドキシン0.5g、アスパラ
ギン酸カリウム10g、エチレンジアミン四酢酸二ナト
リウム0.03gを混合し、希塩酸でpHを6.5に調
整した後、精製水で全量を1000mLとし、無菌ろ過
し10mLのポリエチレンテレフタレート製の点眼容器
に充填する。これをポリエチレンテレフタレート/ポリ
塩化ビニリデン/ポリエチレン/エチレンビニルアセテ
ート複合フィルムの包囲体で被覆し、窒素ガス雰囲気で
ヒートシールして密封した(インナースペース容積:約
35cm3、不活性ガス置換率:75%)。 【0038】比較例3 ビタミンEアセテート0.5gとビタミンAパルミテー
ト0.2g(170万国際単位)の混合物を水800m
Lに分散したのち、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒ
マシ油(ニッコールHCO−60)1.8gを添加し
た。これにホウ酸10g、ホウ砂2g、塩酸ナファゾリ
ン0.3g、10%塩化ベンザルコウム液0.5g、l
−メントール0.05g,d−ボルネオール0.05
g、プロピレングリコール5g、メチル硫酸ネオスチグ
ミン0.05g、塩酸ピリドキシン0.5g、アスパラ
ギン酸カリウム10g、エチレンジアミン四酢酸二ナト
リウム0.03gを混合し、希塩酸でpHを6.5に調
整した後、精製水で全量を1000mLとし、無菌ろ過
し10mLのポリエチレンテレフタレート製の点眼容器
に充填する。これをポリエチレンテレフタレート/ポリ
塩化ビニリデン/ポリエチレン/エチレンビニルアセテ
ート複合フィルムの包囲体で被覆し、不活性ガス置換す
ることなくヒートシールして密封した(インナースペー
ス容積:約35cm3)。 【0039】実施例3 ビタミンEサクシネート0.5g、ビタミンAパルミテ
ート0.2g(170万国際単位)を混合し、さらにポ
リオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油(ニッコールH
CO−40)1.4gを混合したのち、70℃に加温し
た水850mLに溶解する。これにトロメタモール15
g、マレイン酸クロルフェニラミン0.3g、10%塩
化ベンザルコウム液1g、l−メントール0.05g、
dl−カンフル0.03g、プロピレングリコール5
g、メチル硫酸ネオスチグミン0.05g、塩酸ピリド
キシン0.5g、アスパラギン酸カリウム10g、エチ
レンジアミン四酢酸二ナトリウム0.05gを混合し、
希塩酸でpHを7.0に調整した後、精製水で全量を1
000mLとし、無菌ろ過し15mLのポリプロピレン
製の点眼容器に無菌充填とする。これをポリエチレンを
主材料とする複合フィルムの包囲体で被覆し、窒素ガス
(東海産業製窒素:99.99v/v%以上)をノズル
から噴射しながらヒートシールして密封した(インナー
スペース容積:約35cm3、窒素ガス置換率:90
%)。 【0040】実施例4 ビタミンEアセテート0.5g、ビタミンAパルミテー
ト0.25g(170万国際単位)、ジブチルヒドロキ
シトルエン0.05gを混合し、さらにポリオキシエチ
レン(60)硬化ヒマシ油(ニッコールHCO−60)
1.5gを混合したのち、これを50℃に加温した精製
水に溶解する。これにトロメタモール10g、マレイン
酸クロルフェニラミン0.3g、塩酸テトラヒドロゾリ
ン0.2g、10%塩化ベンザルコウム液0.3g、l
−メントール0.08g、d−ボルネオール0.05
g、プロピレングリコール5g、メチル硫酸ネオスチグ
ミン0.05g、塩酸ピリドキシン0.5g、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロース2g、エチレンジアミン四
酢酸二ナトリウム0.05gを混合し、希塩酸でpHを
7.2に調整した後、精製水で全量を1000mLと
し、無菌ろ過し15mlLのポリエチレンテレフタレー
ト製の点眼容器に無菌充填する。これをポリエチレンテ
レフタレート/シリカ/ポリエチレン/エチレンビニル
アセテート複合フィルムの包囲体で被覆し、窒素ガス雰
囲気でヒートシールして密封した(インナースペース容
積:約35cm3、不活性ガス置換率:70%)。 【0041】<評価>ビタミンAの含量について、製造
直後及び50℃2ヶ月保存後にHPLCで測定した。 【0042】 <結果> 製造直後VA含量(%) 50℃2ヶ月保存後VA含量(%) 実施例1 99 85 実施例2 100 84 比較例1 99 49 比較例2 85 71 比較例3 85 40 実施例3 99 86 実施例4 100 86 【0043】比較例1:インナースペースを不活性ガス
置換しないと、ビタミンAの安定性が著しく低下する。 比較例2:ビタミンAと脂溶性抗酸化剤の混合物の添加
方法を変えると、製造直後のビタミンA含量が低下す
る。 比較例3:ビタミンAの添加方法を変更し、インナース
ペースの不活性ガス置換をを実施しないことにより、製
造直後のVA含量が低くなり、さらに保存後の安定性が
著しく低下する。 【0044】さらに、実施例5〜52に示す組成の各眼
科用製剤を、以下の方法にて製造した。 (1)ビタミンA類、脂溶性抗酸化剤を混合し、さらに
非イオン界面活性剤を50℃にて混合する。 (2)を50℃に加温した精製水800g(配合容器の
直径12cm)に、200rpm(直径7cmの4枚撹
拌羽根)で撹拌しながら少量ずつ加え、溶解する。 (3)(2)に他の成分を混合した後、水酸化ナトリウ
ムまたは希塩酸でpHを7.2に調整する。 (4)精製水で全量を1000mLとする。 (5)無菌ろ過し、15mlLのポリエチレンテレフタ
レート製の点眼容器にヘッドスペース2%で無菌充填す
る。 (6)(5)を、窒素気流下に置かれた筒状のポリエチ
レンテレフタレート/シリカ/ポリエチレン/エチレン
ビニルアセテート複合フィルム中に設置し、ヒートシー
ル台に導入してヒートシールして密封した(インナース
ペース容積:約35cm3、不活性ガス置換率:95
%) 【0045】 【表1】【0046】実施例5、6、7、8、9、10の塩化ベ
ンザルコニウム0.003%をソルビン酸0.1%に替
えた実施例11、12、13、14、15、16の点眼
剤を製造した。 【0047】 【表2】【0048】実施例17、18、19、20、21、2
2の塩化ベンザルコニウム0.003%をソルビン酸カ
リウム0.1%に替えた実施例23、24、25、2
6、27、28の点眼剤を製造した。 【0049】 【表3】【0050】実施例29、30、31、32、33、3
4の塩化ベンザルコニウム0.003%をソルビン酸カ
リウム0.05%に替えた実施例35、36、37、3
8、39、40の洗眼剤を製造した。 【0051】 【表4】 【0052】実施例41、42、43、44、45、4
6の塩化ベンザルコニウム0.003%5をソルビン酸
カリウム0.1%に替えた実施例47、48、49、5
0、51、52のコンタクトレンズ装着液を製造した。 【0053】実施例5〜52は、50℃2ヵ月保存後、
いずれもパルミチン酸レチノールの含有量は85%以上
であった。さらに、容器の材質を本明細書中の具体的に
列記した容器の材質〜の素材の容器に替えて本発明
の眼科用製剤を製造した。(PEN/PET=10/9
0) 【0054】さらに、包囲体を本明細書中の具体的に列
記した包囲体素材〜▲17▼に替えて本発明の眼科用
剤を製造した。 【0055】 【発明の効果】本発明により、ビタミンA類の安定性を
損なうことなく製剤を調製することができる、かつ長期
にわたってビタミンA類を安定に保持することができ
る。
定性が良好なビタミンA含有眼科用製剤に関する。 【従来の技術】ビタミンA類は特に酸化分解を受けやす
く、さらに水等に溶解した溶液状態では著しく分解され
やすく、水性製剤の製造時をはじめ、製剤保存中の安定
性維持が課題であった。特開昭62−138438号で
は、このような酸化しやすいものを容器に充填した後、
脱酸素剤と共に密封する安定化方法が提案されている。
しかし、コスト面で割高になるなどの問題があった。 【0002】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、含有するビ
タミンA類の製造時及び保存時の安定性を維持ビタミン
A含有製剤を提供することを目的とする。 【0003】 【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため検討した結果、特定の組成と製造方法で得
られた眼科組成物と特定の包装形態を有する製剤とする
ことで、前記課題を解決できることを見出し、本発明を
完成した。すなわち本発明は、ビタミンA類、脂溶性酸
化剤及びノニオン界面活性剤を含有する眼科用組成物が
樹脂製容器に充填され、さらに該容器が酸素透過係数1
0cc/m2/24hr/atm以下の包装体に密封さ
れた眼科用剤であって、(1)眼科用組成物がビタミン
A類、脂溶性酸化剤及びノニオン界面活性剤の混合物を
水性液に添加し可溶化された組成物であり、(2)該眼
科用組成物が樹脂製容器に5%以下のヘッドスペースで
充填されており、(3)該樹脂容器は酸素透過係数10
cc/m2/24hr/atm以下の包装体に密封さ
れ、包装体と容器との間には濃度50vol%以上の不
活性ガスが充填されていることを特徴とする、ビタミン
A類含有眼科用製剤を提供する。 【0004】 【発明の実施の形態】本発明の眼科用製剤は、必須成分
としてビタミンA類、脂溶性酸化剤、非イオン界面活性
剤を含有する。ビタミンA類としては、ビタミンAそれ
自体の他に、ビタミンA油等のビタミンA含有混合物、
パルミチン酸レチノールや酢酸レチノール等のビタミン
A脂肪酸エステル等のビタミンA誘導体なども含まれ
る。ビタミンA前駆物質は、人体に投与後生体内でビタ
ミンA類に変換する物質を意味し、パントテン酸やそれ
らの塩があげられる。ビタミンA類は、例えば、日本ロ
シュ株式会社製パルミチン酸レチノール170万国際単
位(I.U.)等が市販されている。 【0005】ビタミンA類は、通常点眼剤組成物中に
0.003〜0.2g/100mL配合することがで
き、好ましくは0.01〜0.1重量g/100mLの
範囲である。また、ビタミンA国際単位としては、2〜
20万単位/100mLにあることが好ましいが、これ
に特に限定されるものではない。 【0006】本発明の脂溶性抗酸化剤としては、ビタミ
ンE類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキ
シアニソールが挙げられる。ビタミンE類は、例えば、
ビタミンEアセテート、ビタミンEサクシネートがあ
る。ビタミンE類は、理研ビタミン株式会社製理研Eア
セテートα、吉富ファインケミカル株式会社製BHT
「タケダ」等が市販されている。 【0007】ビタミンE類は、通常点眼剤組成物中に
0.001〜0.5重g/100mL配合することがで
き、好ましくは0.01〜0.1g/100mLの範囲
である。ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキ
シアニソールは、通常点眼剤組成中に0.0001〜
0.05g/100mL配合することができ、好ましく
は0.001〜0.01g/100mLの範囲である。 【0008】非イオン界面活性剤としては、水溶性のポ
リオキシエチレン硬化ヒマシ油等の高級脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステ
ル、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられ、例えば、ポリ
オキシエチレン(p=60)硬化ヒマシ油、ポリオキシ
エチレン(p=20)ソルビタンモノオレエートがあ
る。尚、pはエチレンオキシドの平均付加モル数を示
す。具体的には日光ケミカルズ株式会社製ニッコールH
CO−40,HCO−50,HCO−60,TO−10
等が市販されている。 【0009】非イオン界面活性剤は、通常点眼剤組成物
中に0.01〜1.0重量%配合することができ、好ま
しくは0.05〜0.5重量%の範囲である。 【0010】本発明の眼科用製剤の内容組成物には、前
記した必須成分以外に、本発明の効果を妨げない限り、
通常の眼科用剤などに慣用されている各種添加成分、例
えば薬剤、防腐剤、等張化剤、粘稠剤、緩衝剤、安定化
剤、キレート剤、溶解補助剤、pH調整剤、清涼化剤等
を更に含有させることができ、これらは1種単独で又は
2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。 【0011】薬剤としては、例えば、グリチルリチン酸
二カリウム、イプシロン−アミノカプロン酸、アラント
イン、塩化ベルベリン、アズレンスルホン酸ナトリウ
ム、硫酸亜鉛、塩化リゾチーム等の抗炎症剤、ビタミン
B2、ビタミンB6、ビタミンB12、パンテノール、
パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウムなど
のビタミン類、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸ク
ロルフェニラミンなどの抗ヒスタミン剤、塩酸エピネフ
リン、塩酸ナファゾリン、塩酸テトラヒドロゾリンなど
の充血除去成分、L−アスパラギン酸カリウム、L−ア
スパラギン酸マグネシウム、アミノエチルスルホン酸な
どのアミノ酸類、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒア
ルロン酸ナトリウム等の酸性ムコ多糖類、サルファ剤、
イオウ、イソプロピルメチルフェノール、ヒノキチオー
ル等の殺菌剤、リドカイン、塩酸リドカイン、塩酸プロ
カイン、塩酸ジブカイン等の局所麻酔剤、メチル硫酸ネ
オスチグミン等その他の有効成分が挙げられる。配合量
は、各薬物の適当な有効量配合すればよい。 【0012】防腐剤としては、塩化ベンザルコニウム、
塩化ベンゼトニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、ソ
ルビン酸、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸エ
ステル等が挙げられる。 【0013】等張化剤としては、塩化カリウム,塩化ナ
トリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、プロピ
レングリコール、グリセリン等が挙げられる。 【0014】粘稠剤としては、ポリビニルアルコール、
ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポ
リビニルメチルエーテル等のポリビニル系高分子化合
物;メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロー
ス系高分子化合物;ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール等のポリアルキレングリコール等が挙
げられる。 【0015】緩衝剤としては、例えば、ホウ酸又はその
塩(ホウ砂等)、クエン酸又はその塩(クエン酸ナトリ
ウム等)、リン酸又はその塩(リン酸一水素ナトリウム
等)、酒石酸又はその塩(酒石酸ナトリウム等)、グル
コン酸又はその塩(グルコン酸ナトリウム等)、トロメ
タモール、酢酸又はその塩(酢酸ナトリウム等)、各種
アミノ酸等又はそれらの組み合わせが挙げられる。 【0016】キレート剤や安定化剤としては、例えば、
エデト酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、シクロデキ
ストリン、亜硫酸塩、クエン酸又はその塩等が挙げられ
る。 【0017】溶解補助剤としては、ポリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール等が挙げられる。 【0018】pH調整剤としては、例えば、塩酸、クエ
ン酸又はその塩、ホウ酸又その塩、リン酸又はその塩、
酢酸又はその塩、酒石酸又はその塩、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリ
ウム等が挙げられる。本発明のpHは4〜9の範囲にあ
ることが好ましく、より好ましくは5〜8.5である。
上記範囲を外れると、ビタミンA類の安定性が低下する
等の問題を生じる。 【0019】清涼化剤としては、d−カンフル、dl−
カンフル、ゲラニオール、d−ボルネオール、dl−ボ
ルネオール、l−メントール、リナロール、シネオー
ル、アネトール、ハッカ油、ベルガモット油、ユーカリ
油、ローズ油、ラベンダー油、スペアミント油、ウイキ
ョウ油等が挙げられる。 【0020】本発明の眼科用組成物の製造方法は、ビタ
ミンA類及び脂溶性抗酸化剤と非イオン界面活性剤を予
め混合し、20〜90℃の範囲で均質に溶解し、撹拌し
ながら、20〜90℃の水性液に徐々に添加して、安定
なビタミンA類配合眼科用剤を調製する。 【0021】本発明においては、上記必須成分の配合、
製造方法以外、即ち他の成分の配合に関しては、本発明
の効果を損なわない限り任意の方法で配合することがで
きる。 【0022】例えば、ビタミンAアセテートなどのビタ
ミンA類及びビタミンEアセテートなどのビタミンE類
を、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60等の非イオン
界面活性剤に均質溶解し、水に可溶化した後、必要に応
じてイプシロン−アミノカプロン酸等の薬剤、更にクエ
ン酸などの緩衝剤、塩化ベンザルコニウム等の保存剤、
プロピレングリコール等の溶解補助剤、塩化ナトリウム
等の等張化剤、エデト酸ナトリウム等の安定化剤、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース等の粘稠剤、クエン酸
等のキレート剤を加え、その後塩酸や水酸化ナトリウム
等のpH調製剤を用いてpHを4〜9好ましくは5〜
8.5調整することにより、ビタミンA類の安定性を損
なうことなくビタミンA類配合眼科用剤を調製すること
ができる。 【0023】また、あらかじめ他の薬剤、防腐剤、等張
化剤、粘稠剤、緩衝剤、安定化剤、キレート剤、溶解補
助剤、pH調整剤、清涼化剤等を水に加えた精製水(p
H4〜9、好ましくは5〜8.5)を調製し、これに、
ビタミンA類及び脂溶性酸化剤をポリオキシエチレン硬
化ヒマシ油60等の非イオン界面活性剤に均質溶解した
溶液を添加し、可溶化してもよい。 【0024】本発明の眼科用製剤で用いる容器として
は、酸素透過性の容器が好ましく、その材質としては、
例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネー
ト、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート等の
材質からなる容器が挙げられる。これらのポリマーにU
ポリマー1〜20質量%や、チヌビン、アントラキノン
系黄色染料、モノアゾ系黄色染料、シアニンブルー、酸
化鉄、酸化亜鉛、酸化チタンなどの顔料を0.1〜10
質量%練りこんだ素材も好ましく使用できる。酸素透過
性容器としては、これらの中で特に酸素透過係数の高い
材質、特に酸素透過係数が10cc/m2・24hr・
atm以上のものが好ましい。このような容器に、ヘッ
ドスペースが5%以下になるように内容物を充填し、キ
ャップを施す。具体的な包囲体素材の例を以下に列記す
る。 【0025】ポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビ
ニル、アクリロニトリル樹脂 ポリエチレンナフタレート/ポリエチレンテレフタレ
ート=1/99〜20/80の混合樹脂 添加剤としてUポリマーを1%、3%、5%、10%
配合したポリエチレンテレフタレート 添加剤としてシアニンブルー、チヌビン、アントラキ
ノン系黄色染料、モノアゾ系黄色染料、酸化鉄、酸化亜
鉛、酸化チタンを各々0.5%練りこんだポリエチレン
テレフタレート 添加剤としてUポリマーを5%、の顔料を各々0.
5%練りこんだポリエチレンテレフタレート 〜と同様の添加剤を練りこんだポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ア
クリロニトリル樹脂、の樹脂 【0026】さらに、内容物を充填した容器を包囲体で
密封する。包囲体としては、特に酸素非透過性のものが
好ましく、例えばアルミ箔、アルミニウムを蒸着したポ
リビニルアルコール系、ポリアミド系、ポリ塩化ビニリ
デンコート等の単体又は複合フィルムが挙げられるが、
これらに限定されるものではない。特に長期安定化に
は、酸素透過係数が10cc/m2/24hr/atm
以下(即ち、0〜10cc/m2/24hr/atm)
(JIS−K7126プラスチックフィルム及びシート
の気体透過度試験方法B法、試験条件:23℃、90%
RH)の酸素非透過性包囲体が望ましい。具体的な包囲
体素材の例を以下に列記する。 【0027】ポリエチレンテレフタレート/ポリ塩化
ビニリデン/ポリエチレン/エチレンビニルアセテート
複合フィルム ポリエチレンテレフタレート/シリカ/ポリエチレン
/エチレンビニルアセテート複合フィルム ポリエチレンテレフタレート/酸化アルミニウム/ポ
リエチレン/エチレンビニルアセテート複合フィルム ▲10▼ナイロン/シリカ/ポリエチレン/エチレンビ
ニルアセテート複合フィルム ▲11▼ポリエチレンテレフタレート/シリカ/エクス
トルジョンコートポリエチレン/リニアローデンシティ
ポリエチレン複合フィルム ▲12▼ポリエチレンテレフタレート/酸化アルミニウ
ム/エクストルジョンコートポリエチレン/リニアロー
デンシティポリエチレン複合フィルム 【0028】▲13▼ナイロン/シリカ/エクストルジ
ョンコートポリエチレン/リニアローデンシティポリエ
チレン複合フィルム ▲14▼アルミ箔 ▲15▼アルミニウムを蒸着したポリビニルアルコール ▲16▼ポリアミド ▲17▼ポリ塩化ビニリデンコート 【0029】本発明の眼科用製剤は、上記密封された容
器と包囲体の間(インナースペース)に、50vol%
以上の不活性ガスが充填されている。不活性ガスとして
は、例えば窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン等のガス
が挙げられる。 【0030】インナースペースの不活性ガス濃度は少な
くとも50vol%以上とする必要があり、より好まし
くは75vol%以上、特に好ましくは90vol%で
あることが好ましい。不活性ガス置換率が50vol%
未満では安定化効果に劣り、本発明の目的を達成するこ
とができない。 【0031】更に、インナースペースの容積が大きいほ
ど、また容器の容量が小さいほど安定化効果は高く、イ
ンナースペースの容積が容器と同容積以上であることが
望ましい。 【0032】更に、包囲体による密封は完全に行う必要
があり、ピンホール等が生じてはならない。この密封方
法としては、ヒートシールによる方法が簡便で好適に採
用されるが、これに限定されるものではない。 【0033】 【実施例】実施例1〜4,比較例1〜3を以下に示す方
法で調製、包装した。評価:ビタミンAの含量につい
て、製造直後及び50℃2ヶ月保存後にHPLCで測定
した。結果はまとめて最後に示す。 【0034】実施例1 ビタミンAパルミテート0.25g(170万国際単
位)、ジブチルヒドロキシトルエン0.05gを混合
し、さらにポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノ
オレエート(ニッコールTO−10)2gと混合したの
ち、水800mLに溶解する。これに塩酸テトラヒドロ
ゾリン0.5g、塩化ベンゼトニウム0.1g、l−メ
ントール0.05g、プロピレングリコール5g、アラ
ントイン1g、パンテノール0.2g、イプシロン−ア
ミノカプロン酸10g、エチレンジアミン四酢酸二ナト
リウム0.1gを混合し、水酸化ナトリウムでpHを
7.0に調整した後、精製水で全量を1000mLと
し、無菌ろ過し15mLのポリエチレンテレフタレート
製の点眼容器に充填する。これを、ポリエチレンテレフ
タレート/ポリ塩化ビニリデン/ポリエチレン/エチレ
ンビニルアセテート複合フィルムの包囲体で被覆し、窒
素ガス雰囲気でヒートシールして密封した(インナース
ペース容積:約35cm3、不活性ガス置換率:75
%)。 【0035】実施例2 ビタミンEアセテート0.5g、ビタミンAパルミテー
ト0.2g(170万国際単位)を混合し、ポリオキシ
エチレン(60)硬化ヒマシ油(ニッコールHCO−6
0)1.8gと混合したのち、温水800mLに溶解す
る。これにホウ酸10g、ホウ砂2g、塩酸ナファゾリ
ン0.3g、10%塩化ベンザルコウム液0.5g、l
−メントール0.05g、d−ボルネオール0.05
g、プロピレングリコール5g、メチル硫酸ネオスチグ
ミン0.05g、塩酸ピリドキシン0.5g、アスパラ
ギン酸カリウム10g、エチレンジアミン四酢酸二ナト
リウム0.03gを混合し、希塩酸でpHを6.5に調
整した後、精製水で全量を1000mLとし、無菌ろ過
し10mLのポリエチレンテレフタレート製の点眼容器
に充填する。これをポリエチレンテレフタレート/ポリ
塩化ビニリデン/ポリエチレン/エチレンビニルアセテ
ート複合フィルムの包囲体で被覆し、窒素ガス雰囲気で
ヒートシールして密封した(インナースペース容積:約
35cm3、不活性ガス置換率:85%)。 【0036】比較例1 ビタミンEアセテート0.5g、ビタミンAパルミテー
ト0.2g(170万国際単位)を混合し、ポリオキシ
エチレン(60)硬化ヒマシ油(ニッコールHCO−6
0)1.8gと混合したのち、温水800mLに溶解す
る。これにホウ酸10g、ホウ砂2g、塩酸ナファゾリ
ン0.3g、10%塩化ベンザルコウム液0.5g、l
−メントール0.05g、d−ボルネオール0.05
g、プロピレングリコール5g、メチル硫酸ネオスチグ
ミン0.05g、塩酸ピリドキシン0.5g、アスパラ
ギン酸カリウム10g、エチレンジアミン四酢酸二ナト
リウム0.03gを混合し、希塩酸でpHを6.5に調
整した後、精製水で全量を1000mLとし、無菌ろ過
し10mLのポリエチレンテレフタレート製の点眼容器
に充填する。これをポリエチレンテレフタレート/ポリ
塩化ビニリデン/ポリエチレン/エチレンビニルアセテ
ート複合フィルムの包囲体で被覆し、不活性ガス置換す
ることなくヒートシールして密封した(インナースペー
ス容積:約35cm3)。 【0037】比較例2 ビタミンEアセテート0.5gとビタミンAパルミテー
ト0.2g(170万国際単位)の混合物を水800m
Lに分散したのち、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒ
マシ油(ニッコールHCO−60)1.8gを添加し
た。これにホウ酸10g、ホウ砂2g、塩酸ナファゾリ
ン0.3g、10%塩化ベンザルコウム液0.5g、l
−メントール0.05g、d−ボルネオール0.05
g、プロピレングリコール5g、メチル硫酸ネオスチグ
ミン0.05g、塩酸ピリドキシン0.5g、アスパラ
ギン酸カリウム10g、エチレンジアミン四酢酸二ナト
リウム0.03gを混合し、希塩酸でpHを6.5に調
整した後、精製水で全量を1000mLとし、無菌ろ過
し10mLのポリエチレンテレフタレート製の点眼容器
に充填する。これをポリエチレンテレフタレート/ポリ
塩化ビニリデン/ポリエチレン/エチレンビニルアセテ
ート複合フィルムの包囲体で被覆し、窒素ガス雰囲気で
ヒートシールして密封した(インナースペース容積:約
35cm3、不活性ガス置換率:75%)。 【0038】比較例3 ビタミンEアセテート0.5gとビタミンAパルミテー
ト0.2g(170万国際単位)の混合物を水800m
Lに分散したのち、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒ
マシ油(ニッコールHCO−60)1.8gを添加し
た。これにホウ酸10g、ホウ砂2g、塩酸ナファゾリ
ン0.3g、10%塩化ベンザルコウム液0.5g、l
−メントール0.05g,d−ボルネオール0.05
g、プロピレングリコール5g、メチル硫酸ネオスチグ
ミン0.05g、塩酸ピリドキシン0.5g、アスパラ
ギン酸カリウム10g、エチレンジアミン四酢酸二ナト
リウム0.03gを混合し、希塩酸でpHを6.5に調
整した後、精製水で全量を1000mLとし、無菌ろ過
し10mLのポリエチレンテレフタレート製の点眼容器
に充填する。これをポリエチレンテレフタレート/ポリ
塩化ビニリデン/ポリエチレン/エチレンビニルアセテ
ート複合フィルムの包囲体で被覆し、不活性ガス置換す
ることなくヒートシールして密封した(インナースペー
ス容積:約35cm3)。 【0039】実施例3 ビタミンEサクシネート0.5g、ビタミンAパルミテ
ート0.2g(170万国際単位)を混合し、さらにポ
リオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油(ニッコールH
CO−40)1.4gを混合したのち、70℃に加温し
た水850mLに溶解する。これにトロメタモール15
g、マレイン酸クロルフェニラミン0.3g、10%塩
化ベンザルコウム液1g、l−メントール0.05g、
dl−カンフル0.03g、プロピレングリコール5
g、メチル硫酸ネオスチグミン0.05g、塩酸ピリド
キシン0.5g、アスパラギン酸カリウム10g、エチ
レンジアミン四酢酸二ナトリウム0.05gを混合し、
希塩酸でpHを7.0に調整した後、精製水で全量を1
000mLとし、無菌ろ過し15mLのポリプロピレン
製の点眼容器に無菌充填とする。これをポリエチレンを
主材料とする複合フィルムの包囲体で被覆し、窒素ガス
(東海産業製窒素:99.99v/v%以上)をノズル
から噴射しながらヒートシールして密封した(インナー
スペース容積:約35cm3、窒素ガス置換率:90
%)。 【0040】実施例4 ビタミンEアセテート0.5g、ビタミンAパルミテー
ト0.25g(170万国際単位)、ジブチルヒドロキ
シトルエン0.05gを混合し、さらにポリオキシエチ
レン(60)硬化ヒマシ油(ニッコールHCO−60)
1.5gを混合したのち、これを50℃に加温した精製
水に溶解する。これにトロメタモール10g、マレイン
酸クロルフェニラミン0.3g、塩酸テトラヒドロゾリ
ン0.2g、10%塩化ベンザルコウム液0.3g、l
−メントール0.08g、d−ボルネオール0.05
g、プロピレングリコール5g、メチル硫酸ネオスチグ
ミン0.05g、塩酸ピリドキシン0.5g、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロース2g、エチレンジアミン四
酢酸二ナトリウム0.05gを混合し、希塩酸でpHを
7.2に調整した後、精製水で全量を1000mLと
し、無菌ろ過し15mlLのポリエチレンテレフタレー
ト製の点眼容器に無菌充填する。これをポリエチレンテ
レフタレート/シリカ/ポリエチレン/エチレンビニル
アセテート複合フィルムの包囲体で被覆し、窒素ガス雰
囲気でヒートシールして密封した(インナースペース容
積:約35cm3、不活性ガス置換率:70%)。 【0041】<評価>ビタミンAの含量について、製造
直後及び50℃2ヶ月保存後にHPLCで測定した。 【0042】 <結果> 製造直後VA含量(%) 50℃2ヶ月保存後VA含量(%) 実施例1 99 85 実施例2 100 84 比較例1 99 49 比較例2 85 71 比較例3 85 40 実施例3 99 86 実施例4 100 86 【0043】比較例1:インナースペースを不活性ガス
置換しないと、ビタミンAの安定性が著しく低下する。 比較例2:ビタミンAと脂溶性抗酸化剤の混合物の添加
方法を変えると、製造直後のビタミンA含量が低下す
る。 比較例3:ビタミンAの添加方法を変更し、インナース
ペースの不活性ガス置換をを実施しないことにより、製
造直後のVA含量が低くなり、さらに保存後の安定性が
著しく低下する。 【0044】さらに、実施例5〜52に示す組成の各眼
科用製剤を、以下の方法にて製造した。 (1)ビタミンA類、脂溶性抗酸化剤を混合し、さらに
非イオン界面活性剤を50℃にて混合する。 (2)を50℃に加温した精製水800g(配合容器の
直径12cm)に、200rpm(直径7cmの4枚撹
拌羽根)で撹拌しながら少量ずつ加え、溶解する。 (3)(2)に他の成分を混合した後、水酸化ナトリウ
ムまたは希塩酸でpHを7.2に調整する。 (4)精製水で全量を1000mLとする。 (5)無菌ろ過し、15mlLのポリエチレンテレフタ
レート製の点眼容器にヘッドスペース2%で無菌充填す
る。 (6)(5)を、窒素気流下に置かれた筒状のポリエチ
レンテレフタレート/シリカ/ポリエチレン/エチレン
ビニルアセテート複合フィルム中に設置し、ヒートシー
ル台に導入してヒートシールして密封した(インナース
ペース容積:約35cm3、不活性ガス置換率:95
%) 【0045】 【表1】【0046】実施例5、6、7、8、9、10の塩化ベ
ンザルコニウム0.003%をソルビン酸0.1%に替
えた実施例11、12、13、14、15、16の点眼
剤を製造した。 【0047】 【表2】【0048】実施例17、18、19、20、21、2
2の塩化ベンザルコニウム0.003%をソルビン酸カ
リウム0.1%に替えた実施例23、24、25、2
6、27、28の点眼剤を製造した。 【0049】 【表3】【0050】実施例29、30、31、32、33、3
4の塩化ベンザルコニウム0.003%をソルビン酸カ
リウム0.05%に替えた実施例35、36、37、3
8、39、40の洗眼剤を製造した。 【0051】 【表4】 【0052】実施例41、42、43、44、45、4
6の塩化ベンザルコニウム0.003%5をソルビン酸
カリウム0.1%に替えた実施例47、48、49、5
0、51、52のコンタクトレンズ装着液を製造した。 【0053】実施例5〜52は、50℃2ヵ月保存後、
いずれもパルミチン酸レチノールの含有量は85%以上
であった。さらに、容器の材質を本明細書中の具体的に
列記した容器の材質〜の素材の容器に替えて本発明
の眼科用製剤を製造した。(PEN/PET=10/9
0) 【0054】さらに、包囲体を本明細書中の具体的に列
記した包囲体素材〜▲17▼に替えて本発明の眼科用
剤を製造した。 【0055】 【発明の効果】本発明により、ビタミンA類の安定性を
損なうことなく製剤を調製することができる、かつ長期
にわたってビタミンA類を安定に保持することができ
る。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
A61K 47/34 A61K 47/34
A61P 27/02 A61P 27/02
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】ビタミンA類(前駆物質を含む)を含有す
る眼科用組成物が樹脂製容器に充填され、さらに該樹脂
製容器が酸素透過係数10cc/m2/24hr/at
m以下の包装体に密封された眼科用剤であって、(1)
眼科用組成物がビタミンA、脂溶性酸化剤及びノニオン
界面活性剤の混合物を水性液に添加し可溶化された組成
物であり、(2)該眼科用組成物が樹脂製容器に5%以
下のヘッドスペースで充填されており、(3)該樹脂容
器は酸素透過係数10cc/m2/24hr/atm以
下の包装体に密封され、包装体と容器との間には濃度5
0vol%以上の不活性ガスが充填されていることを特
徴とする、ビタミンA含有眼科用製剤。
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