JP2003111327A - モータの回転子構造および回転子固定方法ならびに鉄心保持具 - Google Patents

モータの回転子構造および回転子固定方法ならびに鉄心保持具

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JP2003111327A
JP2003111327A JP2001302921A JP2001302921A JP2003111327A JP 2003111327 A JP2003111327 A JP 2003111327A JP 2001302921 A JP2001302921 A JP 2001302921A JP 2001302921 A JP2001302921 A JP 2001302921A JP 2003111327 A JP2003111327 A JP 2003111327A
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iron core
fixed
diameter
insertion hole
cylinder portion
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JP2001302921A
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English (en)
Inventor
Takeshi Nakajima
中島  剛
Hidemichi Tokuno
英通 得能
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コストの上昇を抑えつつ、鉄心と鉄心保
持具との相互の固定作業を容易に行えるようにする。 【解決手段】 回転軸11の外周部に固定されるスパイ
ダ31は、回転軸11が挿入固定される内筒部37と、
外周側に鉄心33が固定される外筒部39とから構成さ
れている。内筒部37の軸方向中央部に設けた凸状部4
1は、外筒部39の凹部39aに入り込み、外筒部39
を、外周側へ拡張させて鉄心33の挿入孔33aに対し
て押し付け、鉄心33に固定させる。外筒部39の外径
は、外筒部39が鉄心33の挿入孔33aに挿入される
前の状態では挿入孔33aの直径より小さく形成され、
挿入後、内筒部37を外筒部39内にテーパ部39bに
沿って移動させつつ凸状部41を凹部39aに入り込ま
せることで、外筒部39が拡張した状態となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回転軸が固定さ
れる鉄心保持具の外周に、回転軸の軸方向に沿って複数
の磁性材料が積層して構成される環状の鉄心が固定され
るモータの回転子構造および回転子固定方法ならびに鉄
心保持具に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来のモータの回転子構造を示
している。回転軸1の外周に固定される鉄心保持具であ
るスパイダ3は、内筒部3aと、外筒部3bと、内筒部
3aおよび外筒部3b相互を接続する接続部3cとを備
え、外筒部3bの外周面には、鉄などの磁性材料で構成
された複数の薄板を積層してなる鉄心5が固定されてい
る。鉄心5は、回転軸1の軸方向両端にて、ステンレス
やアルミニウムなどの非磁性材料からなる2枚のエンド
プレート7によって保持されている。
【0003】従来、鉄心5のスパイダ3への固定は、鉄
心5を加熱して膨張させ、この膨張した鉄心5のスパイ
ダ挿入孔5aにスパイダ3を挿入した後、鉄心5を冷却
して収縮させる、いわゆる焼き嵌めにより行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、焼き嵌
め工程は、上述したように、鉄心5を加熱し、この加熱
された鉄心5にスパイダ3を挿入して、さらに冷却する
ので、作業工程が長く、製造コストの上昇を招いてい
る。
【0005】これを解決するために、鉄心5のスパイダ
挿入孔5aの内径をスパイダ3の外筒部3bの外径より
やや小さくして、常温にてスパイダ挿入孔5aにスパイ
ダ3を圧入する方法が考えられる。ところが、鉄心5は
複数の鉄製薄板を積層して形成されており、またスパイ
ダ3の圧入距離が長いために、圧入時に鉄心5の薄板相
互が剥離するという問題が生じる。
【0006】このようなことから、製造コストの上昇を
抑えつつ、鉄心5とスパイダ3とを相互に固定する作業
は、困難なものとなっている。
【0007】そこで、この発明は、製造コストの上昇を
抑えつつ、鉄心と鉄心保持具との相互の固定作業を容易
なものとすることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、回転軸が固定される鉄心保持具
の外周に、前記回転軸の軸方向に沿って複数の磁性材料
が積層して構成されて前記鉄心保持具が挿入される挿入
孔を備えた鉄心が固定されるモータの回転子構造におい
て、前記鉄心保持具は、前記回転軸の外径より大きな内
径を備えた外筒部を備えかつ、この外筒部は、前記鉄心
に固定される前の状態では、外径が前記鉄心の挿入孔の
内径より小さく形成され、前記外筒部の内周側に配置さ
れてこの外筒部を外周側へ向けて押圧して拡張し前記鉄
心の挿入孔に固定する拡張部材を設けた構成としてあ
る。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の発明の構成
において、鉄心保持具は、前記外筒部の内側に、前記回
転軸が挿入されて固定される内筒部を有し、この内筒部
に前記拡張部材が一体化して設けらる構成としてある。
【0010】請求項3の発明は、請求項2の発明の構成
において、拡張部材は、外筒部に向けて突出する凸状部
で構成される一方、前記外筒部の内周面には、前記凸状
部の先端が入り込む凹部が形成され、この凹部は、前記
鉄心保持具が前記鉄心に固定される前の状態では、内径
が前記凸状部の外径より小さく形成され、前記外筒部の
内周面は、軸方向端部の内径が前記凸状部の外径より大
きくかつ、前記軸方向端部から前記凹部に向けて内径が
徐々に小さくなるよう形成される構成としてある。
【0011】請求項4の発明は、請求項1の発明の構成
において、鉄心保持具は、軸方向の一方の端部にて前記
外筒部と接続部により互いに接続された、前記回転軸が
挿入されて固定される内筒部を有し、前記拡張部材は、
前記外筒部と前記内筒部との間の軸方向の他方の端部付
近に配置される構成としてある。
【0012】請求項5の発明は、請求項4の発明の構成
において、鉄心保持具の前記外筒部は、鉄心保持具が前
記鉄心に固定される前の状態では、外径が前記接続部か
ら軸方向の他方の端部に向けて徐々に小さく形成される
構成としてある。
【0013】請求項6の発明は、請求項4または5の発
明の構成において、前記外筒部の内周面には、前記拡張
部材の先端が入り込む凹部が形成され、この凹部におけ
る外筒部の肉厚寸法L4は、前記鉄心の挿入孔の直径を
D,前記拡張部材の外径をL とすると、D≦L4+L
を満たす寸法に設定され、前記外筒部は、前記凹部よ
り軸方向の前記他方の端部側の内径が、前記拡張部材の
外径より大きくかつ、前記他方の端部から前記凹部に向
けて内径が徐々に小さくなるよう形成される構成として
ある。
【0014】請求項7の発明は、請求項4ないし6のい
ずれかの発明の構成において、前記外筒部と前記接続部
との間に、薄肉部を設けた構成としてある。
【0015】請求項8の発明は、回転軸が固定される鉄
心保持具の外周に、前記回転軸の軸方向に沿って複数の
磁性材料が積層して構成されて前記鉄心保持具が挿入さ
れる挿入孔を備えた鉄心が固定されるモータの回転子固
定方法において、前記回転軸が固定される鉄心保持具
は、前記回転軸の外径より大きな内径を有して外径が前
記鉄心の挿入孔の直径より小さい外筒部を備え、この外
筒部を前記鉄心の挿入孔に挿入した後、前記外筒部を拡
張部材により内周側から外周側へ向けて押圧して拡張す
ることで、前記鉄心保持具を鉄心に固定するモータの回
転子固定方法としてある。
【0016】請求項9の発明は、内周側に回転軸が固定
されるとともに、外周側に、前記回転軸の軸方向に沿っ
て複数の磁性材料が積層して構成された鉄心が固定され
る鉄心保持具において、前記回転軸の外径より大きな内
径を備えかつ、外径が前記鉄心に固定される前の状態で
は、前記鉄心の挿入孔より小さい外筒部を備え、この外
筒部を内周側から外周側の前記挿入孔に向けて押圧して
拡張する拡張部材を備えている構成としてある。
【0017】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、外筒部を備え
た鉄心保持具を、鉄心の挿入孔に挿入した状態で、拡張
部材により外筒部を外周側へ拡張させて鉄心に固定する
ようにしているので、鉄心保持具を鉄心の挿入孔に圧入
する必要がなく、このため鉄心を構成する複数の薄板の
剥離を防止でき、また鉄心を加熱後冷却するなどの作業
工程を不要として製造コストを抑制しつつ、鉄心と鉄心
保持具との相互の固定作業を容易に行うことができる。
【0018】請求項2の発明によれば、内筒部に一体化
した拡張部材により、外筒部を外周側へ拡張させて鉄心
保持具を鉄心に固定することができる。
【0019】請求項3の発明によれば、凸状部を、内径
が変化する外筒部の内面に沿って軸方向に移動させ、凹
部に入り込ませることで、外筒部がその外周側の鉄心に
向けて拡張され、これにより鉄心保持具を鉄心に確実に
固定することができる。
【0020】請求項4の発明によれば、一方の端部が接
続部にて互いに接続されている外筒部および内筒部の他
方の端部付近に配置した拡張部材により、外筒部を内周
側から外周側へ向けて拡張することで、鉄心保持具を鉄
心に固定することができる。
【0021】請求項5の発明によれば、外筒部を、鉄心
の挿入孔に容易に挿入することができる。
【0022】請求項6の発明によれば、拡張部材を、内
径が変化する外筒部の内面に沿って端部から軸方向に移
動させ、凹部に入り込ませることで、外筒部がその外周
側の鉄心に向けて拡張され、これにより鉄心保持具を鉄
心に確実に固定することができる。
【0023】請求項7の発明によれば、外筒部が薄肉部
によって外側へ拡張しやすくなり、鉄心保持具を鉄心に
より確実に固定することができる。
【0024】請求項8の発明によれば、外筒部を備えた
鉄心保持具を、鉄心の挿入孔に挿入した状態で、拡張部
材により外筒部を外周側へ拡張させて鉄心に固定するよ
うにしたので、鉄心保持具を鉄心の挿入孔に圧入する必
要がなく、このため鉄心を構成する複数の薄板の剥離を
防止でき、また鉄心を加熱後冷却するなどの作業工程を
不要として製造コストを抑制しつつ、鉄心と鉄心保持具
との相互の固定作業を容易に行うことができる。
【0025】請求項9の発明によれば、外筒部を鉄心の
挿入孔に挿入する際に、鉄心を構成する複数の薄板の剥
離を防止しつつ容易に行え、挿入後、外筒部は、拡張部
材により外周側に向けて拡張されるので、鉄心を加熱後
冷却するなどの作業工程を不要として製造コストを抑制
しつつ、鉄心保持具を鉄心に容易に固定することができ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づき説明する。
【0027】図1は、この発明の第1の実施形態を示す
モータの回転子構造を備えたモータの断面図である。モ
ータハウジング9は、回転軸11を二つのベアリング1
3,15によって回転可能に支持する左右の端板17,
19と、各端板17,19の外周部に固定される円筒状
の筒体21とを備えている。筒体21の軸方向中央に
は、冷却水流路23が形成されている。
【0028】冷却水流路23を備えた部位の筒体21の
内壁には、環状に形成されたステータコア25とステー
タコア25に取り付けられるコイル27とで構成される
固定子29が装着されている。
【0029】そして、上記した固定子29の内側には、
前記回転軸11に固定される鉄心保持具としてのスパイ
ダ31および、スパイダ31の外周部に固定される環状
の鉄心33をそれぞれ備えた回転子35が配置されるこ
とになる。
【0030】スパイダ31は、例えば鉄などの磁性材料
から構成され、前記回転軸11が挿入されて固定される
内筒部37と、回転軸11の外径より大きな内径を備え
た外筒部39とを備えている。そして、この外筒部39
が、前記した鉄心33の挿入孔33aに挿入されて固定
されている。
【0031】上記した内筒部37の軸方向中央部には直
径方向外側へ突出する拡張部材としての凸状部41が形
成されている。この凸状部41は、外筒部39の内周面
に形成してある凹部39aに入り込み、外筒部39を、
内周側から外周側へ向けて押圧して拡張させ、鉄心33
の挿入孔33aに押し付けている。外筒部39は、軸方
向両端から上記した凹部39aに向けて、内径が徐々に
小さくなるテーパ部39bが形成されている。
【0032】鉄心33は、従来のものと同様に、例えば
鉄などの磁性材料からなる薄板(例えば板厚0.5mm
程度)を、回転軸11の軸方向に沿って複数積層して形
成されるものである。この鉄心33の外周側には、図示
していないが、回転軸11の軸方向に延長される永久磁
石が挿入固定される磁石挿入孔が円周方向に複数箇所形
成されている。
【0033】次に、図2を用いて、スパイダ31の鉄心
33への組付前の形状について説明する。なお、図2中
で3つの部材、すなわち鉄心33,内筒部37および外
筒部39は、軸方向の中心線が一致した状態で図示して
ある。
【0034】外筒部39の外径d1は、鉄心33の挿入
孔33aの直径DよりもL1×2だけ小さく形成されて
いる。また、外筒部39の凹部39aの内径d2は、凸
状部41の外径GよりL2×2だけ小さく形成されてい
る。ただし、L2≧L1である。また、外筒部39の内面
のテーパ部39bにおける軸方向両端部の外径は、凸状
部41の外径Gより大きく形成されている。
【0035】なお、上記した凸状部41および凹部39
aは、円周方向に沿って連続的に設けても、断続的に設
けてもよく、また軸方向に複数設けても構わない。
【0036】次に、スパイダ31の鉄心33への組付方
法について説明する。まず、外筒部39を鉄心33の挿
入孔33aに挿入する。このとき、外筒部39の外径d
1は、挿入孔33aの直径DよりもL1×2だけ小さく形
成されているので、外筒部39は挿入孔33aに対して
圧入する必要がなく、したがって鉄心33の薄板の剥離
が発生することなく、容易に挿入することができる。
【0037】次に、挿入孔33a内に挿入されている外
筒部39に内筒部37を挿入する。このとき、凸状部4
1の先端が外筒部39のテーパ部39bを押し付けつつ
外筒部39を押し広げながら凹部39aに向かって移動
し、凹部39aに入り込む。この凹部39aの内径d2
は、凸状部41の外径GよりL2×2だけ小さく形成さ
れているので、凹部39aに入り込んだ凸状部41は、
外筒部39を、内周側から外周側へ向けて拡張させる。
【0038】これにより外筒部39は、凸状部41によ
って寸法L2外周側へ広がり変形するが、外筒部39と
挿入孔33aとの隙間はL2より小さいL1であることか
ら、外筒部39は、鉄心33の挿入孔33aに押し付け
られて鉄心33に確実に固定される。なお、外筒部39
の軸方向端部に軸方向に向けてスリットを設けること
で、内筒部37を外筒部39に挿入する際に、外筒部3
9が外周側に拡張しやすくなり、外筒部39の鉄心33
への固定をよりに確実に行うことができる。
【0039】上記したスパイダ31の鉄心33への固定
方法によれば、鉄心33を加熱後冷却するなどの作業工
程を不要として製造コストの上昇が抑制されており、鉄
心33とスパイダ31との相互の固定作業を鉄心33の
薄板の剥離が発生することなく、容易に行うことができ
る。
【0040】図3は、この発明の第2の実施形態を示す
モータの回転子構造を備えたモータの断面図である。こ
の回転子構造では、前記図1に示した第1の実施形態と
同一の構成要素には同一符号を付してあり、図1のもの
と異なる構成、つまり、鉄心保持具としてのスパイダ4
3について主として説明する。
【0041】このスパイダ43は、前記図1のものと同
様に、例えば鉄などの磁性材料から構成され、回転軸1
1が挿入されて固定される内筒部45と、回転軸11の
外径より大きな内径を備えた外筒部47とを備え、内筒
部45と外筒部47とは、図中で右側の軸方向一方の端
部相互が接続部49にて相互に接続されて、スパイダ本
体51を構成している。そして、このスパイダ本体51
は、鉄心33の挿入孔33aに挿入され、外筒部47の
外周面が挿入孔33aに接触した状態で固定されてい
る。上記接続部49と外筒部47との間の内側部分に
は、全周にわたり薄肉部53が形成されている。
【0042】スパイダ本体51の上記接続部49と反対
の他方の端部付近において、内筒部45の外周および、
外筒部47の内周部には、それぞれ凹部45aおよび凹
部47aが形成され、この各凹部45a,47a相互間
には、環状の拡張部材55が嵌め込まれている。拡張部
材55が嵌め込まれることで、外筒部47が、内周側か
ら外周側へ向けて押圧されて拡張し、鉄心33の挿入孔
33aに押し付けられる。
【0043】次に、図4を用いて、スパイダ43の鉄心
33への組付前の形状について説明する。なお、図4中
で3つの部材、すなわち鉄心33,スパイダ本体51お
よび拡張部材55は、軸方向の中心線が一致した状態で
図示してある。
【0044】スパイダ本体51における外筒部47の外
周面は、接続部49側の軸方向の一方の端部から他方の
端部に向けて外径が徐々に小さくなるようテーパ状に形
成されている。そしてこの他方の端部の外径d3は、鉄
心33の挿入孔33aの直径よりL×2だけ小さく形
成されている。外筒部47の接続部49側の端部の外径
についても、挿入孔33aの直径より小さく形成されて
いる。
【0045】また、外筒部47における凹部47aの底
面から外周面までの距離、つまり外筒部47における凹
部39aの肉厚L4は、拡張部材55の外径をL、鉄
心33の挿入孔33aの内径をDとすると、D≦L4
を満たす寸法となっている。これは、凹部47aの
内径が、拡張部材55の外径より小さく形成されている
ことにもつながる。さらに、外筒部47における接続部
49と反対側の他方の端部における内径は、拡張部材5
5の外径より大きく形成され、この他方の端部から凹部
47aに向けて内径が徐々に小さくなるようテーパ部4
7bが形成されている。
【0046】次に、スパイダ43の鉄心33への組付方
法について説明する。スパイダ本体51を図4中で左側
の端部から、鉄心33の挿入孔33aに挿入する。この
とき、挿入先端側の端部の外径dは、挿入孔33aの
直径より小さいので、外筒部47は挿入孔33aに対し
て圧入する必要がなく、したがって鉄心33の薄板の剥
離が発生することなく、容易に挿入することができる。
【0047】次に、拡張部材55を、スパイダ本体51
の鉄心33への挿入方向とは反対方向から、鉄心33に
挿入されているスパイダ本体51の内筒部45と外筒部
47との間に挿入する。このとき、拡張部材55の外周
部が外筒部47のテーパ部47bを押し付けつつ外筒部
47を押し広げながら凹部47aに向かって移動し、凹
部47aに入り込む。凹部47aに入り込んだ拡張部材
55は、その外径Lと凹部47aにおける外筒部47
の肉厚Lとの合計が、挿入孔33aの直径D以上とな
っているので、外筒部47を、内周側から外周側へ向け
て拡張させる。これにより、外筒部47は、スパイダ3
3の挿入孔33aに押し付けられて鉄心33に確実に固
定される。
【0048】なお、外筒部47の端部から軸方向に向け
てスリットを設けることで、拡張部材55を外筒部47
と内筒部45との間に挿入する際に、外筒部47が外周
側に拡張しやすくなり、外筒部47の鉄心33への固定
をよりに確実に行うことができる。
【0049】上記したスパイダ43の鉄心33への固定
方法によれば、鉄心33を加熱後冷却するなどの作業工
程を不要として製造コストの上昇が抑制されており、鉄
心33とスパイダ43との相互の固定作業を鉄心33の
薄板の剥離が発生することなく、容易に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示すモータの回転
子構造を備えたモータの断面図である。
【図2】第1の実施形態におけるスパイダの組付前の形
状および、鉄心への組付方法を示す説明図である。
【図3】この発明の第2の実施形態を示すモータの回転
子構造を備えたモータの断面図である。
【図4】第2の実施形態におけるスパイダの組付前の形
状および、鉄心への組付方法を示す説明図である。
【図5】従来例を示すモータの回転子構造を備えたモー
タの断面図である。
【符号の説明】 11 回転軸 31,43 スパイダ(鉄心保持具) 33 鉄心 33a 挿入孔 41 凸状部(拡張部材) 37,45 内筒部 39,47 外筒部 39a,47a 凹部 39b,47b テーパ部 49 接続部 53 薄肉部 55 拡張部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H002 AA07 AB07 AB08 AB09 AC06 AC08 5H615 AA01 BB01 PP02 PP06 PP24 SS19

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸が固定される鉄心保持具の外周
    に、前記回転軸の軸方向に沿って複数の磁性材料が積層
    して構成されて前記鉄心保持具が挿入される挿入孔を備
    えた鉄心が固定されるモータの回転子構造において、前
    記鉄心保持具は、前記回転軸の外径より大きな内径を備
    えた外筒部を備えかつ、この外筒部は、前記鉄心に固定
    される前の状態では、外径が前記鉄心の挿入孔の内径よ
    り小さく形成され、前記外筒部の内周側に配置されてこ
    の外筒部を外周側へ向けて押圧して拡張し前記鉄心の挿
    入孔に固定する拡張部材を設けたことを特徴とするモー
    タの回転子構造。
  2. 【請求項2】 鉄心保持具は、前記外筒部の内側に、前
    記回転軸が挿入されて固定される内筒部を有し、この内
    筒部に前記拡張部材が一体化して設けられていることを
    特徴とする請求項1記載のモータの回転子構造。
  3. 【請求項3】 拡張部材は、外筒部に向けて突出する凸
    状部で構成される一方、前記外筒部の内周面には、前記
    凸状部の先端が入り込む凹部が形成され、この凹部は、
    前記鉄心保持具が前記鉄心に固定される前の状態では、
    内径が前記凸状部の外径より小さく形成され、前記外筒
    部の内周面は、軸方向端部の内径が前記凸状部の外径よ
    り大きくかつ、前記軸方向端部から前記凹部に向けて内
    径が徐々に小さくなるよう形成されていることを特徴と
    する請求項2記載のモータの回転子構造。
  4. 【請求項4】 鉄心保持具は、軸方向の一方の端部にて
    前記外筒部と接続部により互いに接続された、前記回転
    軸が挿入されて固定される内筒部を有し、前記拡張部材
    は、前記外筒部と前記内筒部との間の軸方向の他方の端
    部付近に配置されていることを特徴とする請求項1記載
    のモータの回転子構造。
  5. 【請求項5】 鉄心保持具の前記外筒部は、鉄心保持具
    が前記鉄心に固定される前の状態では、外径が前記接続
    部から軸方向の他方の端部に向けて徐々に小さく形成さ
    れていることを特徴とする請求項4記載のモータの回転
    子構造。
  6. 【請求項6】 前記外筒部の内周面には、前記拡張部材
    の先端が入り込む凹部が形成され、この凹部における外
    筒部の肉厚寸法L4は、前記鉄心の挿入孔の直径をD,
    前記拡張部材の外径をLとすると、D≦L4+L
    満たす寸法に設定され、前記外筒部は、前記凹部より軸
    方向の前記他方の端部側の内径が、前記拡張部材の外径
    より大きくかつ、前記他方の端部から前記凹部に向けて
    内径が徐々に小さくなるよう形成されていることを特徴
    とする請求項4または5記載のモータの回転子構造。
  7. 【請求項7】 前記外筒部と前記接続部との間に、薄肉
    部を設けたことを特徴とする請求項4ないし6のいずれ
    かに記載のモータの回転子構造。
  8. 【請求項8】 回転軸が固定される鉄心保持具の外周
    に、前記回転軸の軸方向に沿って複数の磁性材料が積層
    して構成されて前記鉄心保持具が挿入される挿入孔を備
    えた鉄心が固定されるモータの回転子固定方法におい
    て、前記回転軸が固定される鉄心保持具は、前記回転軸
    の外径より大きな内径を有して外径が前記鉄心の挿入孔
    の直径より小さい外筒部を備え、この外筒部を前記鉄心
    の挿入孔に挿入した後、前記外筒部を拡張部材により内
    周側から外周側へ向けて押圧して拡張することで、前記
    鉄心保持具を鉄心に固定することを特徴とするモータの
    回転子固定方法。
  9. 【請求項9】 内周側に回転軸が固定されるとともに、
    外周側に、前記回転軸の軸方向に沿って複数の磁性材料
    が積層して構成された鉄心が固定される鉄心保持具にお
    いて、前記回転軸の外径より大きな内径を備えかつ、外
    径が前記鉄心に固定される前の状態では、前記鉄心の挿
    入孔より小さい外筒部を備え、この外筒部を内周側から
    外周側の前記挿入孔に向けて押圧して拡張する拡張部材
    を備えていることを特徴とする鉄心保持具。
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