JP2003109955A - 半導体装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置及び半導体装置の製造方法

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JP2003109955A
JP2003109955A JP2001305147A JP2001305147A JP2003109955A JP 2003109955 A JP2003109955 A JP 2003109955A JP 2001305147 A JP2001305147 A JP 2001305147A JP 2001305147 A JP2001305147 A JP 2001305147A JP 2003109955 A JP2003109955 A JP 2003109955A
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wiring layer
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copper
forming
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JP2001305147A
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Akihiro Kojima
章弘 小島
Norihisa Oiwa
徳久 大岩
Nobuhiro Uozumi
宜弘 魚住
Sadayuki Jinbo
定之 神保
Soichi Nadahara
壮一 灘原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】銅(Cu)を配線の材料に用いる場合、銅(C
u)は酸化の進行が速く、配線抵抗値、及び配線間の接
続抵抗値の増加、また、配線構造の信頼性の低下を招く
という問題があった。 【解決手段】銅(Cu)配線層104の表層部に、酸素
プラズマ105を供給して、Cu2O結合よりも、Cu
O結合が多い状態の酸化層106(例:CuO結合の占
める割合が50%以上)を形成し、銅(Cu)配線層1
04の酸化の進行を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銅(Cu)配線を
有する半導体装置及び半導体装置の製造方法に係り、配
線材料として用いる銅(Cu)の酸化を抑制する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置の高集積化、及び高速
化の進展に伴い、配線間容量の低減化が求められてお
り、金属配線層の低抵抗化、及び層間絶縁膜の低誘電率
化技術の開発が、今後においては必須となっている。
【0003】現在、低抵抗の配線材料として、アルミニ
ウム(Al)に替えて、銅(以下、Cuとする)を用
い、これを多層配線構造に適用することが検討されてい
る。しかしながら、Cuを配線材料とする場合、周囲の
層間絶縁膜(例:シリコン酸化膜(SiO2))中へのC
u成分の拡散の問題に加え、加工中に発生するCuの酸
化を抑制する技術、及びCu配線の接続界面の状態を制
御する技術等を開発する必要がある。
【0004】例えば、多層配線構造において、上層、及
び下層の配線層を電気的に接続すべく、層間絶縁膜にコ
ンタクトホールを形成する過程で、以下の如く問題が発
生する。
【0005】先ず、下層のCu配線層を形成し、このC
u配線層と更なる上層配線層を接続すべく、コンタクト
ホールを層間絶縁膜(例:シリコン酸化膜(SiO2))
に形成する。層間絶縁膜にコンタクトホールを形成する
場合には、反応性イオンエッチング法(以下、RIE法
とする)を用いるのが一般的である。また、RIE法に
は、C48/CO/Ar、またはCHF3/CO/O
2等、所謂、パーフルオロコンパウンド系(以下、PFC
系とする)の混合ガスを用いる。
【0006】このPFC系の混合ガスを用い、RIE法
等によって、シリコン酸化膜(SiO2)、またはシリ
コン窒化膜(Si34)等にエッチング加工を施すと、
反応生成物(=フロロカーボン(CF))が発生し、周
囲の部材に膜状に堆積して、フロロカーボン膜(=CF
膜)を形成する。また、Cu配線層の表層部にも酸化層
が形成される。従って、前述の如く、コンタクトホール
を形成する過程では、Cu配線層の表面にフロロカーボ
ン膜(=CF膜)が形成され、Cu配線層に清浄度の高
い接続界面を形成するには、このフロロカーボン膜(=
CF膜)、及び表層部の酸化層を除去する必要がある。
【0007】このように、従来の方法では、Cu配線層
に清浄度の高い接続界面を形成すべく、酸素プラズマを
供給し、アッシング処理を行って、Cu配線層の表面に
形成されたフロロカーボン膜(=CF膜)を除去する。
【0008】以下に、具体的な従来の方法について、C
u配線を用いた多層配線構造を例にとり、図面を参照し
て説明する。
【0009】この従来の方法では、図3(a)乃至
(d)を用い、半導体基板上において、下層に位置する
銅(Cu)配線層の上方に、上層配線層への接続孔(=
コンタクトホール)を形成する場合について示す。
【0010】先ず、半導体基板301上に、絶縁膜30
2を形成する。ここでは、絶縁膜302に、プラズマC
VD法で形成された酸化珪素(SiO2)膜を使用す
る。その後、リソグラフィー技術を用いて、絶縁膜30
2上にフォトレジストのパターンを形成する。
【0011】次に、このフォトレジストのパターンをマ
スクにして、異方性のドライエッチング技術を用い、絶
縁膜302に配線用の溝を形成する。ここでは、異方性
のドライエッチング技術に、微細加工に適したRIE法
を用いると良い。
【0012】この配線用の溝の内部には、所定の膜厚で
形成されたタンタル(Ta)/窒化タンタル(TaN)
膜303を介して配線材料の銅(Cu)を埋め込み、C
MP法等で表面を平坦化して、Cu配線層304を埋め
込み形成する。このように行い、各々、1層目の銅(C
u)配線層(=下層配線層)を所定の間隔をおいて形成
する。
【0013】次に、絶縁膜302、及びCu配線層30
4(=下層配線層)の各々を覆うように、シリコン窒化
(SiN)膜305をCVD法で形成する。その後、シ
リコン窒化(SiN)膜305上に、層間膜絶縁膜を形
成する。ここでは、CVD法を用い、層間絶縁膜として
シリコン酸化膜306を形成する。
【0014】また、シリコン窒化(SiN)膜305
は、Cu成分がシリコン酸化膜306(=層間絶縁膜)
中へ拡散することを抑制し、バリア膜として作用する。
従って、シリコン酸化膜306、即ち、層間絶縁膜の絶
縁特性、信頼性の劣化を抑制することが可能となる。
【0015】次に、シリコン酸化膜306上に、感光性
のフォトレジスト膜を塗布形成する。その後、リソグラ
フィー技術を用いて、フォトレジスト膜に露光工程及び
現像工程を施し、図3(a)に示すように、所定の寸法
及び形状のレジストパターン307を形成する。
【0016】次に、レジストパターン307をマスクに
して、異方性のドライエッチング技術を用い、シリコン
酸化膜306にシリコン窒化(SiN)膜305に達す
る開孔部(=穴)を形成する。
【0017】ここでは、異方性のドライエッチング技術
に、微細加工に適したRIE法を用いて、シリコン酸化
膜306に開孔部(=穴)を形成する。また、エッチン
グガスには、PFC系のガスとして、C48/CO/A
r/O2の混合ガスを用いる。また、RIE法を行う過
程で、シリコン酸化膜306のエッチング速度は、シリ
コン窒化(SiN)膜305のそれに対して、エッチン
グ速度比が10乃至15程度(=エッチング速度比:S
iO2/SiN=10乃至15)となるように、エッチ
ングの各条件を設定する。
【0018】次に、異方性のドライエッチング技術を用
い、シリコン窒化(SiN)膜305を除去して、図3
(b)に示すように、Cu配線層304(=下層配線
層)に達するコンタクトホール308を形成する。
【0019】ここでは、異方性のドライエッチング技術
に、微細加工に適したRIE法を用いて、シリコン窒化
(SiN)膜305を除去し、Cu配線層304(=下
層配線層)に達するコンタクトホール308を形成す
る。このとき、エッチングガスには、PFC系のガスと
して、CHF3/CO/O2の混合ガスを用いる。また、
Cu配線層304(=下層配線層)の表面には、反応生
成物が堆積してフロロカーボン膜(=CF膜)309が
形成される。
【0020】次に、図3(c)に示すように、酸素プラ
ズマ310をレジストパターン307に供給して、アッ
シング処理を行い、これをシリコン酸化膜306上より
灰化除去する。
【0021】ここでは、所謂、ダウンフロー型のアッシ
ング装置を用い、シリコンウエーハ(=半導体基板30
1)ごと、装置の反応容器内に搬入し、半導体基板30
1の温度は250℃程度になるように制御する。アッシ
ング処理では、酸素(O2)の流量を9000scc
m、放電圧力を2.0Torrに設定し、酸素プラズマ
309をレジストパターン307に作用させて、これを
灰化除去する。また、このとき、Cu配線層304(=
下層配線層)の表面に堆積して形成されたフロロカーボ
ン膜(=CF膜)309も同時に除去する。
【0022】このアッシング処理では、図3(d)に示
すように、Cu配線層304(=下層配線層)が酸化さ
れて、Cu2Oの酸化層311(=Cu2O結合を主成分
とする酸化層)が形成される。
【0023】次に、図4(a)乃至(e)を参照して、
多層配線構造に関し、所謂、デュアルダマシン配線構造
を形成する場合について説明する。
【0024】先ず、半導体基板401上に、絶縁膜40
2を形成する。ここでは、絶縁膜402に、プラズマC
VD法で形成された酸化珪素(SiO2)膜を使用す
る。その後、リソグラフィー技術を用いて、絶縁膜40
2上にフォトレジストのパターンを形成する。
【0025】次に、このフォトレジストのパターンをマ
スクにして、異方性のドライエッチング技術を用い、絶
縁膜402に配線用の溝を形成する。ここでは、異方性
のドライエッチング技術に、微細加工に適したRIE法
を用いると良い。
【0026】この配線用の溝の内部には、所定の膜厚で
形成されたタンタル(Ta)/窒化タンタル(TaN)
膜403を介して配線材料の銅(Cu)を埋め込み、C
MP法等で表面を平坦化して、Cu配線層404を埋め
込み形成する。このように行い、各々、1層目の銅(C
u)配線層を所定の間隔をおいて形成する。
【0027】次に、絶縁膜402、及びCu配線層40
4(=下層配線層)の各々を覆うように、シリコン窒化
(SiN)膜405をCVD法で形成する。
【0028】次に、シリコン窒化(SiN)膜405上
に、層間膜絶縁膜を形成する。ここでは、層間絶縁膜と
して、CVD法を用い、シリコン酸化膜406を形成す
る。
【0029】また、シリコン窒化(SiN)膜405
は、Cu成分がシリコン酸化膜406(=層間絶縁膜)
中へ拡散することを抑制し、所謂、バリア膜として作用
する。従って、シリコン酸化膜406、即ち、層間絶縁
膜の絶縁特性、信頼性の劣化を抑制することが可能とな
る。
【0030】次に、シリコン酸化膜406上に、感光性
のフォトレジスト膜を塗布形成する。その後、リソグラ
フィー技術を用いて、フォトレジスト膜に、露光工程及
び現像工程を施し、所定の寸法及び形状のレジストパタ
ーン407(a)を形成する。
【0031】次に、レジストパターン407(a)をマ
スクにして、異方性のドライエッチング技術を用い、シ
リコン酸化膜406にシリコン窒化(SiN)膜405
に達する開孔部(=穴)408を形成する。
【0032】ここでは、異方性のドライエッチング技術
には、微細加工に適したRIE法を用い、シリコン酸化
膜406に開孔部408(=穴)を形成する。また、エ
ッチングガスには、PFC系のガスとして、C58/C
O/Ar/O2の混合ガスを用いる。また、RIE法を
行う過程で、シリコン酸化膜406のエッチング速度
は、シリコン窒化(SiN)膜405のそれに対して、
エッチング速度比が10乃至15程度(=エッチング速
度比:SiO2/SiN=10乃至15)となるよう
に、各エッチング条件を設定する。
【0033】次に、アッシング処理を行い、図4(a)
に示すように、レジストパターン407(a)に酸素プ
ラズマ409を供給して、これを灰化除去する。
【0034】ここでは、所謂、ダウンフロー型のアッシ
ング装置を用い、シリコンウエーハ(=半導体基板40
1)ごと、装置の反応容器内に搬入し、半導体基板40
1の温度は250℃程度になるように制御する。アッシ
ング処理は、酸素(O2)の流量を9000sccm、
放電圧力を2.0Torrに設定し、酸素プラズマ40
9をレジストパターン407(a)に作用させて、これ
を灰化除去する。
【0035】この状態では、Cu配線層404(=下層
配線層)の表面は、シリコン窒化(SiN)膜405に
覆われている。従って、直接、高温の酸素プラズマ雰囲
気に晒されることがないので、Cu配線層404(=下
層配線層)の表層部が酸化されることはない。
【0036】次に、シリコン酸化膜406上に、感光性
のフォトレジスト膜を塗布形成する。その後、リソグラ
フィー技術を用いて、フォトレジスト膜に、露光工程及
び現像工程を施し、所定の寸法及び形状のマスクパター
ン407(b)を形成する。その後、異方性のドライエ
ッチング技術を用いて、シリコン酸化膜406に配線用
の溝を形成する。
【0037】ここでは、異方性のドライエッチング技術
には、微細加工に適したRIE法を使用して、シリコン
酸化膜406に配線用の溝を形成する。
【0038】次に、アッシング処理を行い、図4(b)
に示すように、酸素プラズマ411をレジストパターン
407(b)に供給して、これを灰化除去する。
【0039】ここでは、所謂、ダウンフロー型のアッシ
ング装置を用い、シリコンウエーハ(=半導体基板40
1)ごと、装置の反応容器内に搬入し、半導体基板40
1の温度は250℃程度になるように制御する。アッシ
ング処理は、酸素(O2)の流量を9000sccm、
放電圧力を2.0Torrに設定し、酸素プラズマ41
1をレジストパターン407(b)に作用させて、これ
を灰化除去する。
【0040】このとき、Cu配線層404(=下層配線
層)の表面は、シリコン窒化(SiN)膜405に覆わ
れており、直接、高温の酸素プラズマ雰囲気に晒される
ことがない。従って、レジストパターン407(b)を
除去する過程で、Cu配線層404(=下層配線層)の
表層部が酸化されることはない。
【0041】次に、異方性のドライエッチング技術に
は、微細加工に適したRIE法を用い、図4(c)に示
すように、シリコン窒化(SiN)膜405の一部を除
去して、Cu配線層404(=下層配線層)に達するコ
ンタクトホール412を形成する。また、このとき、エ
ッチングガスには、PFC系のガスとして、CHF3
CO/O2の混合ガスを用いる。
【0042】尚、ここで、図4(c)に示すように、C
u配線層404(=下層配線層)の表面には、反応生成
物が堆積し、フロロカーボン膜413(=CF膜)が形
成されている。
【0043】次に、この状態で、アッシング処理を行
い、図4(d)に示すように、酸素プラズマ414を供
給して、Cu配線層404(=下層配線層)の表面上に
形成されたフロロカーボン膜413(=CF膜)を除去
する。
【0044】この場合、所謂、ダウンフロー型のアッシ
ング装置内を用い、シリコンウエーハ(=半導体基板4
01)ごと、装置の反応容器内に搬入し、半導体基板4
01の温度は250℃程度になるように制御する。ま
た、酸素(O2)の流量を9000sccm、放電圧力
を2.0Torrに設定し、酸素プラズマ414を作用
させてフロロカーボン膜413(=CF膜)を除去す
る。
【0045】このような場合、各Cu配線層の表面は、
成膜直後にCuO結合とCu2O結合が混在する自然酸
化の状態にあったものが、前述の如く酸素プラズマが作
用すると、図4(e)に示すように、Cu2Oの酸化層
415(=Cu2O結合を主成分とする酸化層)に成長
する。
【0046】以上のように、各従来の方法では、所謂、
ダウンフロー型のアッシング装置を用い、酸素プラズマ
を供給して、フォトレジスト(=マスクパターン)の灰
化除去を行い、尚且つ、RIE法によるエッチング加工
が行われた後には、フロロカーボン膜(=CF膜)の除
去を行う。従来の方法の場合、酸素プラズマによる処理
条件は、一例として、反応容器内において、放電圧力を
2.0Torrに制御して、半導体基板の温度は250
℃程度の高温状態に保ち、酸素を9000sccm程
度、多量に供給することで処理が行われた。また、この
とき、放電周波数が2.45GHz程度のマイクロ波を
一般的に用い、酸素プラズマを生成する。
【0047】尚、各従来の方法では、ダウンフロー型の
アッシング装置を用いており、被処理基板(=半導体基
板)に高周波電力(例:13、56MHz)を印加する
等の機構は備えてはいない。
【0048】各従来の方法に示した、Cu2Oの酸化層
311、415は、当初、数nm以下の自然酸化膜であ
ったものが、1分間の処理の後には、約300nmの厚
さにまで増大する。即ち、酸素プラズマによる処理が行
われた後、Cuの表面状態は、処理前の状態によらず、
Cu2O結合の状態になり、その処理時間の経過ととも
に、酸化膜の厚さも増加してしまい、これを容易に制御
することはできなくなる。
【0049】尚、これらの酸化膜の膜厚は、オージェ電
子分光(AES=Auger Electron Spectroscopy)装置
内において、Arを用いたスパッタリングによって、C
u配線層の表面を削りながら、酸素原子に起因するスペ
クトル強度の減衰から見積った。
【0050】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、PFC系の
ガスを用いて、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜に異方
性のドライエッチングを施し、コンタクトホールや配線
用の溝を形成した後には、フロロカーボン膜(=CF
膜)が形成される。前述の如く、従来の方法では、コン
タクトホールを形成する過程で、シリコン窒化膜を除去
した後に、Cu配線層(=下層配線層)の表面には、反
応生成物が堆積して、フロロカーボン膜(=CF膜)が
形成される。従って、このままの状態で、コンタクトホ
ールに配線材料を埋め込むと、金属配線の埋め込み特
性、配線抵抗値の増加、及び半導体装置の信頼性に悪影
響を及ぼす。
【0051】従来は、このような問題を解決すべく、前
述の如く酸素プラズマを作用させて、アッシング処理を
行い、フロロカーボン膜(=CF膜)を除去してきた。
しかしながら、このような場合には、アッシング処理を
行う過程で、半導体基板の温度は150乃至250℃の
高温状態に保ち、且つ、Cu配線層の表面には、多量の
酸素プラズマを作用させる必要がある。
【0052】このとき、Cu配線層(=下層配線層)の
表層部には、CuO結合よりもCu 2O結合が多い状態
の酸化層が形成され、この酸化層は、処理時間の経過と
ともに成長し、Cu配線層(=下層配線層)全体を酸化
させる程に厚くなる。特に、Cuは酸化の進行速度が速
い。従って、各従来の方法には、Cu配線層の酸化が容
易に進行して、配線抵抗値、配線間の接続抵抗値の増
加、及び半導体装置の信頼性の低下を招くという問題が
あった。
【0053】その他には、酸化された部分のみを除去す
る方法が考えられるが、この場合、Cu配線層の厚さが
減少することになり、配線抵抗値の増加、引いては、半
導体装置の高速性に影響を及ぼすことになる。
【0054】以上より、本発明の目的は、配線材料等に
用いられるCuの酸化を抑制して、高速性、且つ高信頼
性を有する半導体装置を提供することにある。
【0055】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明は、半導体基板と、この半導体基板上に形成され
た絶縁膜と、この絶縁膜内に形成された銅膜とを有し、
前記銅膜の表層部には、銅の酸化を抑制するCu2O結
合よりも、CuO結合を多く含む酸化層が形成されてい
ることを特徴とする半導体装置を提供する。
【0056】本発明によれば、低抵抗の銅(Cu)配線
を使用する場合に、銅配線の抵抗値を維持し、尚且つ信
頼性の高い半導体装置を提供することが可能となる。
【0057】また、本発明は、半導体基板と、この半導
体基板上に形成された絶縁膜と、この絶縁膜に埋め込み
形成された銅配線層とを有し、前記銅配線層の表層部に
は、銅の酸化を抑制するCu2O結合よりも、CuO結
合を多く含む酸化層が形成されていることを特徴とする
半導体装置を提供する。
【0058】本発明によれば、低抵抗の銅(Cu)配線
を使用する場合に、銅(Cu)配線の抵抗値を維持し、
尚且つ信頼性の高い半導体装置を提供することが可能と
なる。
【0059】また、本発明は、半導体基板上に絶縁膜を
形成する工程と、この絶縁膜内に銅膜を形成する工程
と、前記銅膜の表層部に酸素プラズマを供給して、Cu
2O結合よりも、CuO結合を多く含む酸化層を形成す
る工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方
法を提供する。
【0060】本発明によれば、低抵抗の銅(Cu)膜を
使用する場合に、酸化を抑制して、その抵抗値を維持
し、尚且つ信頼性の高い半導体装置を製造することが可
能となる。
【0061】また、本発明は、半導体基板上に絶縁膜を
形成する工程と、この絶縁膜内に銅配線層を埋め込み形
成する工程と、前記絶縁膜を除去し、前記銅配線層に達
する開口部を形成する工程と、前記銅配線層の表層部に
酸素プラズマを供給して、Cu2O結合よりも、CuO
結合を多く含む酸化層を形成する工程とを有することを
特徴とする半導体装置の製造方法を提供する。
【0062】本発明によれば、低抵抗の銅(Cu)配線
を使用する場合に、銅の酸化を抑制して配線抵抗値を維
持し、尚且つ信頼性を高めて半導体装置を製造すること
が可能となる。
【0063】また、本発明は、半導体基板上に、第一の
絶縁膜を形成する工程と、この第一の絶縁膜に溝を形成
し、この溝内に銅配線層を埋め込み形成する工程と、こ
の銅配線層に酸素プラズマを供給して、前記銅配線層の
表層部に、Cu2O結合よりも、CuO結合を多く含む
酸化層を形成する工程と、前記銅配線層、及び前記第一
の絶縁膜上にシリコン窒化膜、またはシリコンカーバイ
ド(SiC)膜を形成する工程と、前記シリコン窒化
膜、または前記シリコンカーバイド(SiC)膜上に第
二の絶縁膜を形成する工程と、前記第二の絶縁膜に、前
記シリコン窒化膜、または前記シリコンカーバイド(S
iC)膜に達する開孔部を形成する工程と、前記シリコ
ン窒化膜、または前記シリコンカーバイド(SiC)膜
を除去し、前記銅配線層に達するコンタクトホールを形
成する工程と、前記コンタクトホール内に導電性材料を
埋め込み、この導電性材料を介して、前記銅配線層と電
気的に接続するように配線層を形成する工程とを有する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法を提供する。
【0064】また、本発明は、半導体基板上に、第一の
絶縁膜を形成する工程と、この第一の絶縁膜内に銅配線
層を埋め込み形成する工程と、前記銅配線層上、及び前
記第一の絶縁膜上に、シリコン窒化膜、またはシリコン
カーバイド(SiC)膜を形成する工程と、前記シリコ
ン窒化膜、または前記シリコンカーバイド(SiC)膜
上に、第二の絶縁膜を形成する工程と、前記第二の絶縁
膜に、前記シリコン窒化膜、または前記シリコンカーバ
イド(SiC)膜に達する開孔部を形成する工程と、前
記第二の絶縁膜上に、第二のレジストパターンを形成す
る工程と、前記シリコン窒化膜、または前記シリコンカ
ーバイド(SiC)膜を除去し、前記銅配線層に達する
コンタクトホールを形成する工程と、前記コンタクトホ
ール内において、前記銅配線層の表層部に酸素プラズマ
を供給し、Cu2O結合よりも、CuO結合を多く含む
酸化層を形成する工程と、前記コンタクトホール内に導
電性材料を埋め込み、この導電性材料を介して、前記銅
配線層と電気的に接続するように配線層を形成する工程
とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法を提
供する。
【0065】本発明によれば、多層配線構造において、
低抵抗の銅(Cu)配線を使用する場合に、コンタクト
ホール内において、下層の銅配線層の酸化を抑制し、且
つその表面を上層の配線層と電気的に接続良好な状態と
することが可能となる。従って、配線抵抗値、及び配線
間の接続抵抗値の増加を抑制し、且つ信頼性を高めて、
上層の配線層と下層の銅配線層を電気に接続し、半導体
装置を製造することが可能となる。
【0066】以上、本発明によれば、高性能、且つ高信
頼性の半導体装置を製造することが可能となる。
【0067】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0068】本発明の実施の形態では、配線材料等に用
いられる銅(Cu)の表層部に酸素プラズマを供給し
て、Cu2O結合よりも、CuO結合が多い状態の酸化
層を形成して、Cuにおける酸化の進行を抑制する。
【0069】このCu2O結合よりも、CuO結合の多
い状態の酸化層は、例えば、以下の手順で形成すること
が可能である。
【0070】先ず、半導体基板上に、スパッタリング法
を用いて銅(Cu)膜を形成する。
【0071】次に、シリコンウエーハ(=半導体基板)
ごと、高真空状態に排気された反応容器内に導入して、
試料台の上に設置する(特に、図示せず)。この試料台
には、高周波電力(例:周波数=13.56MHz)を
印加する機構、及び冷却機構が設けられており、反応容
器内に導入された後、半導体基板は、試料台に設けられ
た冷却機構により、20℃乃至40℃の温度範囲内に保
持される。
【0072】また、反応容器内において、容器内の圧力
を150mTorrに調整し、その後、酸素(O2)ガ
スを100sccm程度の量で導入する。また、反応容
器内には、例えば、周波数を13.56MHz、且つ5
50W程度の高周波電力を印加して、酸素プラズマを生
成し、これをCu膜の表面に供給して、60秒間程処理
する。
【0073】以上のように、反応容器内に高周波電力を
印加して、従来の方法よりも、半導体基板の温度を低く
保ち、且つ、少量の酸素プラズマを作用させて処理を行
うと、Cu膜の表層部には、Cu2O結合よりも、Cu
O結合が多い状態の酸化層を形成することができる。
【0074】本実施の形態では、具体的に云えば、Cu
2O結合よりも、CuO結合が多い状態とは、Cu膜の
表層部に形成される酸化層において、Cu2O結合に比
較し、CuO結合が50%以上の割合で形成されている
場合のことを示す。また、この酸化層の厚さは、従来の
方法に比べて増加せず、10分間程の処理を行った後で
も、その厚さは10nm以下程度であった。
【0075】尚、この場合、半導体基板の温度を150
℃以上に設定すると、酸化が促進され、Cu膜に形成さ
れる酸化層においては、CuO結合よりも、Cu2O結
合が形成される割合が多くなる。従って、半導体基板の
温度は、150℃以下に設定することが望ましい。
【0076】また、酸素プラズマを供給する前に、Cu
膜の表面の状態を制御して、Cu2O結合、及びCuO
結合の形成される割合を調製し、Cu膜における酸化の
進行を抑制することが可能となる。
【0077】具体的には、以下のように、Cu膜上のフ
ロロカーボン膜(=CF膜)に含まれる弗素原子(F)
と炭素原子(C)の原子数の比を制御して、Cu膜の酸
化を抑制することが可能となる。
【0078】先ず、スパッタリング法を用い、半導体基
板上にCu膜を形成する。次いで、Cu膜上に、弗素原
子(F)と炭素原子(C)の原子数の比が、F/C<
1.0となるように、フロロカーボン膜(=CF膜)を
形成する。その後、このフロロカーボン膜(=CF膜)
に酸素プラズマを作用させると、フロロカーボン膜(=
CF膜)が除去されると同時に、Cu膜の表層部には、
Cu2O結合よりも、CuO結合が多い状態の酸化層を
形成することができる。
【0079】例えば、多層配線構造を形成する過程で、
層間絶縁膜(例:シリコン酸化膜(SiO2))をエッ
チング加工した後、RIE法を用いて、Cu配線層上の
シリコン窒化(SiN)膜を除去し、コンタクトホール
を形成する場合に適用することが可能となる。
【0080】この場合、RIE法を施す過程で、エッチ
ングガスには、PFC系のガスとしてCHF3/CO等
を含む混合ガスを用い、シリコン窒化(SiN)膜を除
去しながらフロロカーボン膜(=CF膜)をCu配線層
の表面に形成する。このとき、フロロカーボン膜(=C
F膜)において、弗素原子(F)と炭素原子(C)の原
子数の比は、F/C<1.0となる。
【0081】一方、RIE法を施す過程で、エッチング
ガスに、PFC系のガスとして、CHF3等を用いる
と、Cu配線層の表面には、同様に、フロロカーボン膜
(=CF膜)が堆積する。このとき、フロロカーボン膜
(=CF膜)において、弗素原子(F)と炭素原子
(C)の原子数の比は、F/C≧1.0となる。また、
このフロロカーボン膜(=CF膜)を除去すべく、酸素
プラズマを作用させると、Cu配線層の表層部には、C
uO結合よりも、Cu2O結合が多い状態の酸化層が形
成され、処理時間の経過とともに厚さも増加する。
【0082】尚、Cu2O結合よりも、CuO結合が多
い状態の酸化層を形成する上では、成膜直後のCu膜の
ように、弗素原子(F)が存在しない状態であっても良
い。この場合、Cu膜の表面上において、弗素原子
(F)と炭素原子(C)の原子数の比がF/C<1.0
の状態にある場合と同等の効果を得られる。
【0083】即ち、PFC系のガスを用いて、シリコン
酸化膜、またはシリコン窒化(SiN)膜を異方性のド
ライエッチング加工する過程で、フロロカーボン膜(=
CF膜)において、弗素原子(F)の数が、炭素原子
(C)の数よりも少なくなるように、エッチングガスの
種類等、処理条件を設定する必要がある。
【0084】以上の処理方法を半導体装置の製造におい
て適用することが可能である。例えば、配線材料に銅
(Cu)を用いた場合に、表面の酸化を抑制すべく、前
述の処理方法を施し、抵抗値の増加を抑えて、半導体装
置の高速性及び信頼性を高めることが可能である。
【0085】以降、本発明の実施形態について、図面を
参照して説明する。 (第1の実施の形態)以下、本実施の形態について、図
1(a)乃至(e)を参照して説明する。
【0086】本実施の形態では、一例として、半導体装
置の多層配線構造に関し、銅(Cu)を配線材料とする
下層配線層の上方に、上層配線層と電気的に接続すべ
く、接続孔(=コンタクトホール)を形成する場合につ
いて説明する。
【0087】先ず、半導体基板101上に、絶縁膜10
2を形成する。その後、リソグラフィー技術を用いて、
絶縁膜102上にフォトレジストパターンを形成する。
その後、異方性のドライエッチング技術を用い、フォト
レジストパターンをマスクにして、絶縁膜102に配線
用の溝を形成する。ここでは、異方性のドライエッチン
グ技術には、微細加工に適したRIE法を用いると良
い。
【0088】尚、絶縁膜102には、一例として、プラ
ズマCVD法で形成された酸化珪素(SiO2)膜を使
用する。
【0089】前述の配線用の溝の内部には、所定の膜厚
で形成されたタンタル(Ta)/窒化タンタル(Ta
N)膜103を介して配線材料の銅(Cu)を埋め込
み、CMP法(=化学的機械的研磨法)等で表面を平坦
化して、各銅(Cu)配線層104(=下層配線層)を
埋め込み形成する。このように行い、所定の間隔をおい
て、各銅(Cu)配線層104(=下層配線層)を形成
する。
【0090】次に、この状態で、高真空状態に排気され
た反応容器内で、酸素プラズマ105を供給し、図1
(a)に示すように、銅(Cu)配線層104(=下層
配線層)の表層部に、Cu2OよりもCuO結合が多い
状態の酸化層、即ち、CuO層106を形成する。
【0091】このとき、銅(Cu)配線層104(=下
層配線層)の表面は、弗素原子(F)が存在しない状態
にある。従って、前述の如く、酸素プラズマ105を供
給して、銅(Cu)配線層104(=下層配線層)の表
層部に、CuO層106を形成することが可能となる。
また、CuO層106は、10nm以下程度の厚さにな
るように形成する。
【0092】尚、本実施の形態では、Cu2O結合より
も、CuO結合が多い状態とは、CuO層106におい
て、Cu2O結合に比較し、CuO結合が50%以上の
割合で形成されている場合のことを示す。
【0093】ここでは、シリコンウエーハ(=半導体基
板101)ごと、高真空状態に排気された反応容器内に
導入して、これを試料台上に設置する(特に、図示せ
ず)。この試料台には、高周波電力(周波数:13.5
6MHz)を印加する機構、及び冷却機構が設けられて
おり、反応容器内に導入された後、半導体基板101
は、試料台に設けられた冷却機構により、20乃至25
℃の室温程度にて保持される。
【0094】このとき、反応容器内には、圧力を150
mTorrに調整し、その後、酸素(O2)ガスを15
0sccm程度の量で導入する。反応容器内には、周波
数を13.56MHz、且つ550W程度の高周波電力
を印加して、酸素プラズマを生成し、これを銅(Cu)
配線層104(=下層配線層)の表面に供給して、60
秒間程処理し、CuO層106を形成する。
【0095】次に、絶縁膜102、及びCu配線層10
4(=下層配線層)の各々を覆うように、シリコン窒化
(SiN)膜107をCVD法で形成する。その後、シ
リコン窒化(SiN)膜107上に、層間膜絶縁膜を形
成する。ここでは、層間絶縁膜として、シリコン酸化膜
108を用いる。シリコン酸化膜108は、公知のCV
D法により形成する。
【0096】また、シリコン窒化(SiN)膜107
は、Cu成分がシリコン酸化膜108(=層間絶縁膜)
中へ拡散することを抑制し、バリア膜として作用する。
従って、シリコン酸化膜108、即ち、層間絶縁膜の絶
縁特性、信頼性の劣化を抑制することが可能となる。
【0097】次に、シリコン酸化膜108上に、感光性
のフォトレジスト膜を塗布形成する。その後、リソグラ
フィー技術を用いて、フォトレジスト膜に、露光工程、
及び現像工程を施し、図1(b)に示すように、所定の
寸法及び形状のレジストパターン109を形成する。
【0098】次に、図1(c)に示すように、レジスト
パターン109をマスクにして、異方性のドライエッチ
ング技術を用い、シリコン酸化膜108にシリコン窒化
(SiN)膜107に達する開孔部(=穴)110を形
成する。
【0099】ここでは、異方性のドライエッチング技術
に、微細加工に適したRIE法を使用して、シリコン酸
化膜108に開孔部(=穴)110を形成する。このと
き、エッチングガスには、C48/CO/Ar/O2
混合ガスを用いる。また、開孔部(=穴)110を形成
すべく、RIE法を施す過程で、シリコン酸化膜108
のエッチング速度は、シリコン窒化(SiN)膜107
のそれに対して、エッチング速度比が10乃至15程度
(=エッチング速度比:SiO2/SiN=10乃至1
5)となるように、エッチングの各条件を設定する。
【0100】次に、異方性のドライエッチング技術を用
い、シリコン窒化(SiN)膜107を除去して、図1
(d)に示すように、銅(Cu)配線層104(=下層
配線層)に達するコンタクトホール111を形成する。
【0101】ここでは、異方性のドライエッチング技術
に、微細加工に適したRIE法を用いて、シリコン窒化
(SiN)膜107の一部を除去し、銅(Cu)配線層
104(=下層配線層)に達するコンタクトホール11
1を形成する。また、このとき、エッチングガスには、
所謂、PFC系の混合ガスを用いる。ここでは、一例と
して、CHF3/CO/O2の混合ガスを用いて、シリコ
ン窒化(SiN)膜107の一部を除去する。
【0102】次に、レジストパターン109にアッシン
グ処理を行い、シリコン酸化膜108上より灰化除去す
る。
【0103】ここでは、先ず、シリコンウエーハ(=半
導体基板101)ごと、アッシング装置内に搬入し、半
導体基板101の温度を250℃程度に制御する。アッ
シング処理は、酸素(O2)の流量を9000scc
m、放電圧力を2.0Torrに設定し、図1(d)に
示すように、酸素プラズマ112をレジストパターン1
09に作用させて、これを灰化除去する。
【0104】従来の方法では、Cu配線層(=下層配線
層)には、CuO結合の多い状態の酸化層を形成する
等、酸化の進行を抑える処理が為されておらず、この状
態で酸素プラズマが供給されると、その表層部から酸化
が進行する。しかしながら、本実施の形態では、銅(C
u)配線層104(=下層配線層)には、予め、その表
層部にCuO層106(=CuO結合の多い状態の酸化
層)が形成されているので、酸化が更に進行することは
ない。
【0105】前述の如く、シリコン窒化(SiN)膜1
07を除去した後、レジストパターン109に酸素プラ
ズマ112を供給することで、アッシング処理によって
灰化除去し、同時に、銅(Cu)配線層104(=下層
配線層)の表面に形成されたフロロカーボン膜(=CF
膜)113も除去する。
【0106】このような場合、従来の方法では、アッシ
ング処理の過程で、Cu配線層(=下層配線層)の全体
にまで酸化が進行して、コンタクトホールの埋め込み特
性、及び配線抵抗値の増加を招き、尚且つ半導体装置の
信頼性にも悪影響を及ぼすという問題があった。
【0107】本実施の形態では、このとき、銅(Cu)
配線層104(=下層配線層)の表層部には、Cu2
よりも、CuO結合が多い状態の酸化層、即ち、CuO
層106が形成されており、アッシング処理中に高温の
酸素雰囲気に晒されても、銅(Cu)配線層104(=
下層配線層)の内部に迄、酸化が進行することはない。
【0108】尚、この場合、CuO層106は、10n
m以下の厚さとなるように形成すれば、銅(Cu)配線
層104(=下層配線層)の酸化の進行を効果的に抑制
するこができる。
【0109】一般的に、Cuが酸化される過程では、先
ず、CuO結合が形成され、酸化が進行し、酸化層の厚
さが増加するに伴い、Cu2O結合に遷移する。CuO
結合は、Cu2O結合よりも熱的に不安定ではあるが、
その酸化形状はCu2Oに比較して平坦であるため、酸
素の進入、即ち、酸化反応の進行を抑制する。従って、
銅(Cu)配線層104(=下層配線層)の表層部の酸
化において、CuO結合の部分を増やせば、酸化の進行
が抑制された状態にすることが可能となる。
【0110】以上より、本実施の形態では、シリコン窒
化(SiN)膜107を除去し、その後、レジストパタ
ーン109とフロロカーボン膜(=CF膜)113を、
同時に、アッシング処理によって除去することが可能と
なる。
【0111】次に、洗浄工程を施し、その後、コンタク
トホール111の内面に沿って、タンタル(Ta)/窒
化タンタル(TaN)の積層膜等を用い、バリアメタル
膜114を形成する。その後、スパッタリング法及びメ
ッキ法を用いて、コンタクトホール111内にCuを埋
め込み、次いで、CMP法(=化学的機械的研磨法)に
より表面を平坦化し、図1(e)に示すように、Cuプ
ラグ115を埋め込み形成する。
【0112】その後、上層配線層は、所定の方法を用
い、Cuプラグ115を介して、銅(Cu)配線層10
4(=下層配線層)と電気的に接続するように形成すれ
ばよい。
【0113】以上のように、本実施の形態では、予め、
Cu配線層(例:下層配線層)の表層部に、Cu2Oよ
りも、CuO結合が多い酸化層、即ち、CuO層106
を形成する。このように、予め、Cu配線層の表層部の
組成を調製することによって、Cu配線層の酸化を抑制
し、引いては、前述の如く、高性能、且つ高信頼性の半
導体装置を製造することが可能となる。 (第2の実施の形態)以下に、本実施の形態について、
図2(a)乃至(e)を参照して説明する。
【0114】本実施の形態では、一例として、多層配線
構造に関し、銅(Cu)を配線材料に用い、所謂、デュ
アルダマシン構造を形成する場合について説明する。
【0115】先ず、(第1の実施の形態)と同様に、以
下の如く、下層の位置に銅(Cu)配線層を形成する。
ここでは、先ず、半導体基板201上に、絶縁膜202
を形成する。その後、リソグラフィー技術を用いて、絶
縁膜202上にフォトレジストのパターンを形成する。
また、絶縁膜202には、プラズマCVD法で形成され
た酸化珪素(SiO2)膜を使用する。
【0116】次に、フォトレジストのパターンをマスク
にして、異方性のドライエッチング技術を用い、絶縁膜
202に配線用の溝を形成する。ここでは、異方性のド
ライエッチング技術に、微細加工に適したRIE法を用
いると良い。
【0117】この配線用の溝の内部には、所定の膜厚で
形成されたタンタル(Ta)/窒化タンタル(TaN)
膜203を介して配線材料の銅(Cu)を埋め込み、C
MP法等で表面を平坦化して、各銅(Cu)配線層20
4(=下層配線層)を埋め込み形成する。このように、
所定の間隔をおいて、各銅(Cu)配線層204を形成
する。その後、絶縁膜202、及びCu配線層204
(=下層配線層)の各々を覆うように、シリコン窒化
(SiN)膜205をCVD法で形成する。
【0118】次に、シリコン窒化(SiN)膜205上
に、層間膜絶縁膜を形成する。ここでは、層間絶縁膜と
して、シリコン酸化膜206を用いる。シリコン酸化膜
206は、CVD法を用いて形成する。
【0119】また、シリコン窒化(SiN)膜205
は、Cu成分がシリコン酸化膜206(=層間絶縁膜)
中へ拡散することを抑制し、所謂、バリア膜として作用
する。従って、多層配線構造において、シリコン酸化膜
206、即ち、層間絶縁膜の絶縁特性、信頼性の劣化を
抑制することが可能となる。
【0120】次に、シリコン酸化膜206上に、感光性
のフォトレジスト膜を塗布形成する。その後、リソグラ
フィー技術を用いて、フォトレジスト膜に、露光工程及
び現像工程を施し、所定の寸法及び形状のレジストパタ
ーン207を形成する。その後、レジストパターン20
7をマスクにして、異方性のドライエッチング技術を用
い、シリコン酸化膜206に、シリコン窒化(SiN)
膜205に達する開孔部(=穴)208を形成する。
【0121】ここでは、異方性のドライエッチング技術
には、微細加工に適したRIE法を使用して、シリコン
酸化膜206に開孔部208(=穴)を形成する。ま
た、エッチングガスには、C58/CO/Ar/O2
混合ガス系を用いる。また、開孔部208を形成すべ
く、RIE法を施す過程で、シリコン酸化膜206のエ
ッチング速度は、シリコン窒化(SiN)膜205のそ
れに対して、エッチング速度比が10乃至15程度(=
エッチング速度比:SiO2/SiN=10乃至15)
となるように、各エッチング条件を設定する。
【0122】次に、アッシング装置内で、図2(a)に
示すように、酸素プラズマ209をレジストパターン2
07に作用させ、これを灰化除去する。
【0123】ここでは、先ず、シリコンウエーハ(=半
導体基板201)ごと、アッシング装置内に搬入し、半
導体基板201の温度を250℃程度に制御する。アッ
シング処理は、酸素(O2)の流量を9000scc
m、放電圧力を2.0Torrに設定し、酸素プラズマ
209をレジストパターン207に作用させて、これを
灰化除去する。
【0124】このとき、銅(Cu)配線層204(=下
層配線層)の表面は、シリコン窒化(SiN)膜205
によって覆われており、直接、高温の酸素プラズマ雰囲
気に晒されることがない。従って、レジストパターン2
07を除去する過程で、銅(Cu)配線層204(=下
層配線層)の表層部が酸化されることはない。
【0125】次に、シリコン酸化膜206上に、感光性
のフォトレジスト膜を塗布形成する。その後、リソグラ
フィー技術を用いて、フォトレジスト膜に、露光工程及
び現像工程を施し、所定の寸法及び形状のレジストパタ
ーン210を形成する。その後、異方性のドライエッチ
ング技術を用いて、シリコン酸化膜206に配線用の溝
211を形成する。
【0126】ここでは、異方性のドライエッチング技術
に、微細加工に適したRIE法を使用して、シリコン酸
化膜206に配線用の溝211を形成する。
【0127】次に、アッシング装置内で、図2(b)に
示すように、酸素プラズマ212をレジストパターン2
10に作用させて、これを灰化除去する。
【0128】ここでは、先ず、シリコンウエーハ(=半
導体基板201)ごと、アッシング装置の反応容器内に
搬入し、半導体基板201の温度を250℃程度に制御
する。アッシング処理は、酸素(O2)の流量を900
0sccm、放電圧力を2.0Torrに設定し、酸素
プラズマ212をレジストパターン210に作用させ
て、これを灰化除去する。
【0129】このとき、銅(Cu)配線層204(=下
層配線層)の表面は、シリコン窒化(SiN)膜205
に覆われており、直接、高温の酸素プラズマ雰囲気に晒
されることがない。従って、レジストパターン210を
除去する過程で、銅(Cu)配線層204(=下層配線
層)の表層部が酸化されることはない。
【0130】次に、異方性のドライエッチング技術を用
いて、シリコン窒化(SiN)膜205の一部を除去
し、銅(Cu)配線層204(=下層配線層)に達する
コンタクトホール213を形成する。ここでは、異方性
のドライエッチングには、微細加工に適したRIE法を
用い、エッチングガスには、PFC系のガスとして、C
HF3/CO/O2の混合ガスを用いる。
【0131】尚、銅(Cu)配線層204(=下層配線
層)の表面には、フロロカーボン膜214(=CF膜)
が形成されている。また、前述の如く、フロロカーボン
膜214(=CF膜)は、PFC系のガス(=CHF3
/CO/O2の混合ガス)を用い、シリコン窒化(Si
N)膜205の一部を除去する過程で、反応生成物が堆
積されて形成されたものである。従って、このとき、銅
(Cu)配線層204(=下層配線層)の表面において
は、弗素原子(F)と炭素原子(C)の原子数の比が、
F/C<1.0の状態にある。
【0132】次に、図2(c)に示すように、銅(C
u)配線層204(=下層配線層)の表面に酸素プラズ
マ215を供給して、フロロカーボン膜214(=CF
膜)を除去する。
【0133】ここでは、先ず、シリコンウエーハ(=半
導体基板201)ごと、高真空状態に排気された反応容
器内に導入して、これを試料台の上に設置する。この試
料台には、高周波電力(例:周波数=13.56MH
z)を印加する機構、及び冷却機構が設けられている。
反応容器内に導入された後、半導体基板201の温度
は、試料台に設けられた冷却機構により、20乃至25
℃の室温程度に保持される。
【0134】また、反応容器内においては、圧力を15
0mTorrに調整し、その後、酸素(O2)ガスを1
00sccm程度の量で導入する。反応容器内には、周
波数を13.56MHz、且つ550W程度の高周波電
力を印加して、酸素プラズマ215を生成する。この酸
素プラズマ215を銅(Cu)配線層204(=下層配
線層)の表面に供給して、60秒間程処理し、フロロカ
ーボン膜214(=CF膜)を除去する。
【0135】フロロカーボン膜214(=CF膜)を除
去する過程では、図2(d)に示すように、銅(Cu)
配線層204(=下層配線層)の表層部に、Cu2O結
合よりも、CuO結合が多い状態の酸化層、即ち、Cu
O層216を形成する。この場合、CuO層216の厚
さは、酸素プラズマ215によって10分間の処理を行
った後でも、10nm以下である。この程度の厚さに形
成すれば、銅(Cu)配線層204(=下層配線層)の
酸化の進行を効果的に抑制するこができる。
【0136】尚、Cu2O結合よりも、CuO結合が多
い状態とは、CuO層216において、CuO結合が5
0%以上の割合で形成されている場合のことを示す。
【0137】前述の如く、一般的に、Cuが酸化される
過程では、先ず、CuO結合が形成され、酸化が進行
し、酸化層の厚さが増加するに伴い、Cu2O結合に遷
移する。CuO結合は、Cu2O結合よりも熱的に不安
定ではあるが、その酸化形状はCu2Oに比較して平坦
であるため、酸素の進入、即ち、酸化反応の進行を抑制
する。従って、銅(Cu)配線層204(=下層配線
層)の表層部の酸化において、CuO結合の部分を増や
せば、酸素の進入が抑制され、酸化の進行が抑制された
状態にすることが可能となる。
【0138】このように、本実施の形態では、フロロカ
ーボン膜214(=CF膜)を除去する過程で、Cu2
O結合よりもCuOの結合が多く形成された、CuO層
216を形成する。具体的には、従来の方法に比べ、低
温状態で、少量の酸素を用い、且つ高周波電力を印加し
て酸素プラズマを生成し、この酸素プラズマを供給し
て、フロロカーボン膜214(=CF膜)を除去し、同
時に、銅(Cu)配線層204(=下層配線層)の表層
部にCuO層216を形成する。従って、フロロカーボ
ン膜214(=CF膜)を除去する過程で、銅(Cu)
配線層204(=下層配線層)の内部に迄、酸化が進行
することがない。
【0139】以上より、本実施の形態では、コンタクト
ホール213を形成し、その後、フロロカーボン膜21
4(=CF膜)を、アッシング処理で除去することが可
能となる。
【0140】次に、洗浄工程を施し、その後、コンタク
トホール213の内面に沿って、タンタル(Ta)/窒
化タンタル(TaN)の積層膜等を用い、バリアメタル
膜217を形成する。その後、スパッタリング法及びメ
ッキ法を用いて、コンタクトホール213内にCuを埋
め込み、次いで、CMP法(=化学的機械的研磨法)に
より表面を平坦化して、図2(e)に示すように、Cu
コンタクト部218を介して、銅(Cu)配線層204
(=下層配線層)と銅(Cu)配線層219(=上層配
線層)を電気的に接続させる。
【0141】以上、本発明の各実施の形態では、下層に
位置する銅(Cu)配線層に電気的接続を行うべく、コ
ンタクトホールを形成する過程で、銅(Cu)配線層の
酸化を抑制する方法について述べた。
【0142】尚、これら各実施の形態では、上層、及び
下層の銅(Cu)配線層は、半導体装置において、特定
の層に位置する配線層に限定されるものではない。
【0143】また、これら各実施の形態においては、更
に、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において変形が可能
である。
【0144】例えば、前述の各実施の形態では、シリコ
ン窒化(SiN)膜107、205に替えて、シリコン
カーバイド(SiC)膜を用いることが可能である。こ
の場合、シリコン窒化(SiN)膜107、205に関
して、各実施の形態で述べたのと同様の手順で、シリコ
ンカーバイド(SiC)膜を形成することが可能であ
る。また、コンタクトホールを形成する等の過程では、
シリコン窒化(SiN)膜107、205を用いた場合
と同様の手順、及び条件で、エッチング等の加工処理、
次いで、フロロカーボン膜(=CF膜)等の除去を、順
次、行うことが可能である。
【0145】例えば、(第1の実施の形態)では、(第
2の実施の形態)のように、Cu配線層(=下層配線
層)を形成し、その後に、フロロカーボン膜(=CF
膜)を除去する過程で、Cu配線層(=下層配線層)の
表層部に、Cu2O結合よりも、CuO結合が多い状態
の酸化層、即ち、CuO層を形成することも可能であ
る。
【0146】また、(第2の実施の形態)では、(第1
の実施の形態)のように、予め、銅(Cu)配線層20
4(=下層配線層)の表面にCuO層を形成しておき、
その後、フロロカーボン膜(=CF膜)を除去すれば、
同様の効果を得ることが可能である。この場合、銅(C
u)配線層204(=下層配線層)の表層部には、(第
1の実施の形態)に示したものと同様の手順でCuO層
を形成すればよい。また、銅(Cu)配線層204(=
下層配線層)は、CuO層によって酸化の進行が抑制さ
れるので、従来用いられている、前述のアッシング処理
条件を適用して、フロロカーボン膜(=CF膜)等を除
去することも可能となる。
【0147】以上、各実施の形態では、半導体基板の温
度を20乃至40℃程度の低温に保ち、高周波電力を印
加した状態で、この半導体基板上に形成された銅(C
u)膜(銅(Cu)配線層)の表層部に、少量の酸素プ
ラズマを供給し、Cu2O結合よりも、CuO結合が多
い状態の酸化層を形成する。
【0148】また、各実施の形態では、銅(Cu)膜
(例:銅(Cu)配線層)の表面上に、弗素原子(F)
と炭素原子(C)の原子数の比が、F/C<1.0とな
るフロロカーボン膜(=CF膜)を形成するか、また
は、銅(Cu)膜(例:銅(Cu)配線層)の表面に弗
素原子(F)が存在しない状態を形成するように、各処
理条件を設定する。その後、前述の如く、半導体基板の
温度を20乃至40℃程度の低温に保ち、高周波電力を
印加した状態で、銅(Cu)膜(例:銅(Cu)配線
層)の表層部に、少量の酸素プラズマを供給し、Cu2
O結合よりも、CuO結合が多い状態の酸化層を形成す
る。
【0149】以上のように行い、銅(Cu)膜の表層部
の酸化を抑制すれば、前述の各実施の形態に限らず、半
導体装置を製造する過程で、他の用途にも適用すること
が可能である。
【0150】
【発明の効果】本発明は、配線層等に用いられ、半導体
基板上に形成された銅(Cu)膜の表層部に、酸素プラ
ズマを供給して、Cu2O結合よりも、CuO結合の多
い状態の酸化層を形成する。これより、銅(Cu)膜の
表層部で酸化の進行が抑制され、酸化層の更なる成長を
抑制することができる。従って、Cuを配線材料に用い
た場合、配線抵抗値の増加を抑制して、高性能、且つ高
信頼性の半導体装置を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に関係する、半導体
装置の製造工程の断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に関係する、半導体
装置の製造工程の断面図である。
【図3】従来の技術に関係する、半導体装置の製造工程
の断面図である。
【図4】従来の技術に関係する、半導体装置の製造工程
の断面図である。
【符号の説明】
101、201、301、401・・・半導体基板 102、202、302、402・・・絶縁膜 103、203、303、403・・・タンタル(T
a)/窒化タンタル(TaN)膜 104、204、219、304、404・・・銅(C
u)配線層(104、204、304、404=下層配
線層、219・・・上層配線層) 105、112、209、212、215、310、4
09、411 414・・・酸素プラズマ 106、216・・・CuO層 107、205、305、405・・・シリコン窒化
(SiN)膜 108、206、306、406・・・シリコン酸化膜 109、207、210、307 407(a)、407(b)・・・レジストパターン 110、208、408・・・開孔部(=穴) 111、213、308、412・・・コンタクトホー
ル 113、214、309、413・・・フロロカーボン
(=CF)膜 114、217・・・バリアメタル膜 115・・・Cuプラグ 211、410・・・配線用の溝 218・・・Cuコンタクト部 311、415・・・Cu2Oの酸化層
フロントページの続き (72)発明者 魚住 宜弘 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 神保 定之 大分市大字松岡3500番地 株式会社東芝大 分工場内 (72)発明者 灘原 壮一 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 5F033 HH11 HH21 HH32 HH35 JJ11 JJ21 JJ32 JJ35 KK11 KK21 KK32 KK35 MM01 MM02 MM05 MM12 MM13 NN06 NN07 PP15 PP27 PP28 QQ09 QQ13 QQ16 QQ25 QQ48 QQ89 QQ92 RR01 RR04 RR06 SS11 SS15 TT02 WW02 WW03 WW04 XX20

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板と、 この半導体基板上に形成された絶縁膜と、 この絶縁膜内に形成された銅膜とを有し、 前記銅膜の表層部には、銅の酸化を抑制する、Cu2
    結合よりも、CuO結合を多く含む酸化層が形成されて
    いることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】半導体基板と、 この半導体基板上に形成された絶縁膜と、 この絶縁膜に埋め込み形成された銅配線層とを有し、 前記銅配線層の表層部には、銅の酸化を抑制する、Cu
    2O結合よりも、CuO結合を多く含む酸化層が形成さ
    れていることを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】前記CuO結合を多く含む酸化層には、C
    uO結合が50%以上の割合で形成されていることを特
    徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】前記CuO結合を多く含む酸化層は、厚さ
    が10nm以下であることを特徴とする請求項1乃至3
    の何れか一項に記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、 この絶縁膜内に銅膜を形成する工程と 前記銅膜の表層部に酸素プラズマを供給して、Cu2
    結合よりも、CuO結合を多く含む酸化層を形成する工
    程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、 この絶縁膜内に銅配線層を埋め込み形成する工程と前記
    絶縁膜を除去し、前記銅配線層に達する開口部を形成す
    る工程と、 前記銅配線層の表層部に酸素プラズマを供給して、Cu
    2O結合よりも、CuO結合を多く含む酸化層を形成す
    る工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  7. 【請求項7】半導体基板上に、第一の絶縁膜を形成する
    工程と、 この第一の絶縁膜に溝を形成し、この溝内に銅配線層を
    埋め込み形成する工程と、 この銅配線層に酸素プラズマを供給して、前記銅配線層
    の表層部に、Cu2O結合よりも、CuO結合を多く含
    む酸化層を形成する工程と、 前記銅配線層、及び前記第一の絶縁膜上に、シリコン窒
    化膜、またはシリコンカーバイド(SiC)膜を形成す
    る工程と、 前記シリコン窒化膜、または前記シリコンカーバイド
    (SiC)膜上に第二の絶縁膜を形成する工程と、 前記第二の絶縁膜に、前記シリコン窒化膜、または前記
    シリコンカーバイド(SiC)膜に達する開孔部を形成
    する工程と、 前記シリコン窒化膜、または前記シリコンカーバイド
    (SiC)膜を除去し、前記銅配線層に達するコンタク
    トホールを形成する工程と、 前記コンタクトホール内に導電性材料を埋め込み、この
    導電性材料を介して、前記銅配線層と電気的に接続する
    ように配線層を形成する工程とを有することを特徴とす
    る半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】半導体基板上に、第一の絶縁膜を形成する
    工程と、 この第一の絶縁膜内に銅配線層を埋め込み形成する工程
    と、 前記銅配線層上、及び前記第一の絶縁膜上に、シリコン
    窒化膜、またはシリコンカーバイド(SiC)膜を形成
    する工程と、 前記シリコン窒化膜、または前記シリコンカーバイド
    (SiC)膜上に、第二の絶縁膜を形成する工程と、 前記第二の絶縁膜に、前記シリコン窒化膜、または前記
    シリコンカーバイド(SiC)膜に達する開孔部を形成
    する工程と、 前記第二の絶縁膜上に、第二のレジストパターンを形成
    する工程と、 前記シリコン窒化膜、または前記シリコンカーバイド
    (SiC)膜を除去し、前記銅配線層に達するコンタク
    トホールを形成する工程と、 前記コンタクトホール内において、前記銅配線層の表層
    部に酸素プラズマを供給し、Cu2O結合よりも、Cu
    O結合を多く含む酸化層を形成する工程と、 前記コンタクトホール内に導電性材料を埋め込み、この
    導電性材料を介して、前記銅配線層と電気的に接続する
    ように配線層を形成する工程とを有することを特徴とす
    る半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】前記CuO結合を多く含む酸化層は、厚さ
    が10nm以下であることを特徴とする請求項5乃至8
    の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】前記CuO結合を多く含む酸化層には、
    CuO結合が50%以上の割合で形成されていることを
    特徴とする請求項5乃至8の何れか一項に記載の半導体
    装置の製造方法。
  11. 【請求項11】前記酸素プラズマは、前記半導体基板の
    温度を150℃以下にして、且つ高周波電力を与えた状
    態で、前記銅配線層の表層部に供給され、前記CuO結
    合を多く含む酸化層を形成することを特徴とする請求項
    5乃至8の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】前記酸素プラズマは、前記銅配線層上の
    弗素及び炭素を含む膜を除去することを特徴とする請求
    項7に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】前記シリコン窒化膜、または前記シリコ
    ンカーバイド(SiC)膜は、パーフルオロコンパウン
    ド系の混合ガスを用い、反応性イオンエッチング法によ
    って除去することを特徴とする請求項7または8に記載
    の半導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】前記酸素プラズマは、前記銅配線層上の
    弗素及び炭素を含む膜を除去し、且つ前記銅配線層の表
    層部に、Cu2O結合よりも、CuO結合を多く含む酸
    化層ことを特徴とする請求項6または8に記載の半導体
    装置の製造方法。
  15. 【請求項15】前記銅配線層上の弗素及び炭素を含む膜
    は、炭素原子数に対する弗素原子数の割合が1.0より
    小さい値であることを特徴とする請求項14に記載の半
    導体装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7462565B2 (en) * 2003-02-17 2008-12-09 Renesas Technology Corp. Method of manufacturing semiconductor device

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