JP2003109450A - 押釦スイッチ用の加飾キートップおよびその製造方法 - Google Patents

押釦スイッチ用の加飾キートップおよびその製造方法

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JP2003109450A
JP2003109450A JP2001304686A JP2001304686A JP2003109450A JP 2003109450 A JP2003109450 A JP 2003109450A JP 2001304686 A JP2001304686 A JP 2001304686A JP 2001304686 A JP2001304686 A JP 2001304686A JP 2003109450 A JP2003109450 A JP 2003109450A
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JP2001304686A
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Toru Kimura
木村  亨
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Original Assignee
Polymatech Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 文字・数字・記号等を表示要素からなる
表示部の良好な視認性を確保しつつ、表示部を形成する
例えば印刷層の塗布工程等を削減できる加飾キートップ
とその製造方法の提供。 【解決手段】 加飾キートップを構成する樹脂キートッ
プ2は、表示部6R,6L,6Cとその外側の周辺部と
を異なる面粗度(凹凸パターンの有無)としたため、そ
の違いによって表示部6R,6L,6Cと一般面を明確
に視認することができる。そして、面粗度の相違によっ
て表示部6R,6L,6Cを際立たせるため、周辺部と
の段差が小さくて済み、装飾性を向上させるための塗料
やめっきの付着性も良好となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話、携帯情
報端末、各種家電製品用リモコン、カードリモコンおよ
び各種キーボードなどに使用される加飾キートップとそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話、携帯情報端末、各種家
電製品用リモコン、カードリモコンおよび各種キーボー
ドなどの入力操作部として使用される押釦スイッチに多
種多様なデザインが要望されている。なかでも、携帯電
話は、熾烈なファッション化競争が繰り広げられてお
り、押釦スイッチのキートップを、パール光沢調、金属
光沢調等に装飾する要望が急増している。
【0003】押釦スイッチのキートップをパール光沢調
に装飾する方法としては、樹脂中に金属粉末やパール顔
料を混合してキートップを成形する方法や、キートップ
に金属粉末やパール顔料を含む高分子塗料をスクリーン
印刷あるいは吹き付け塗装等の塗布によってパール調高
分子層を設ける方法が知られている。
【0004】その一方、押釦スイッチのキートップを金
属光沢調に装飾する方法としては、キートップを真空雰
囲気中におきキートップの表面に真空蒸着法、スパッタ
リング法等の物理的めっき法によってアルミニウムやク
ロム等の金属薄膜層を設ける方法や、キートップをめっ
き溶液に浸漬しキートップの表面に化学的めっき法によ
ってクロムやニッケル等の金属薄膜層を設ける方法が知
られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、樹脂中
に金属粉末やパール顔料を混合してキートップを成形す
る前記方法では、そもそも、キートップの裏面に表示部
を形成した場合、粉体の均一分散が困難なため、粉末の
偏析によって縞模様や色調むらが発生し、表示部の文字
や記号が見にくくなってしまう、という問題がある。し
たがって、この方法ではキートップに本質的に要求され
る、表示部の良好な視認性確保、という要請を満足でき
ない。
【0006】これに対して、キートップに金属粉末やパ
ール顔料を含む塗料を塗布しパール調高分子層を設ける
方法や、キートップに物理的めっき法によって金属薄膜
層を設ける方法、キートップに化学的めっき法によって
金属薄膜層を設ける方法等であれば、装飾性を高めるこ
とができるが、パール調高分子層や金属薄膜層を設ける
ことに加えて表示部を形成するために文字、記号を表す
印刷層をも形成する必要があるため、手間と時間を要
し、コスト高となってしまう問題がある。
【0007】さらに、従来のキートップのなかには表示
部の良好な視認性を確保すべく、キートップの外側面に
表示部を凹面又は凸面として形成しているものも存在す
るが、この種のキートップでは、表示部の視認性を向上
させるために、表示部(凹面又は凸面)の段差をその周
辺部分に対してできるだけ高くするようにしている。し
かしながら、このキートップに上述のような塗料の塗布
やめっきによりパール光沢調、金属光沢調等の装飾を施
そうとすると、塗料やめっきが高い段差部分に付着し難
いという問題があり、パール光沢調や金属光沢調等の装
飾を施すのに不向きであった。
【0008】以上のような従来技術を背景になされたの
が本発明であって、その目的は、文字・数字・記号等を
表示要素からなる表示部の良好な視認性を確保しつつ、
表示部を形成するための工程、例えば印刷層の塗布工程
等を削減できる加飾キートップとその製造方法を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、上記目的を達成す
べく本発明は、樹脂キートップの外側面に、文字、数
字、記号その他の表示要素からなる表示部を形成した押
釦スイッチ用の加飾キートップについて、前記表示部と
該表示部外側の周辺部とを異なる面粗度で形成したこと
を特徴とする押釦スイッチ用の加飾キートップを提供す
る。
【0010】この加飾キートップによれば、表示部とそ
の外側の周辺部とを異なる面粗度としたので、その違い
によって表示部と一般面を明確に視認することができ
る。また、従来の樹脂キートップのように、段差によっ
て表示部を際立たせるのではなく、面粗度の相違によっ
て表示部を際立たせるものであるため、周辺部に対する
表示部の段差が小さくて済み、装飾性を向上させるため
の塗料やめっきの付着性も良好である。
【0011】ここで「面粗度」とは面に形成した凹凸の
粗さを意味し、「異なる面粗度」とは凹凸形状や凹凸周
期の相違、また凹凸そのものの有無等により視認できる
面の凹凸度の違いを意味するものである。
【0012】また、本発明は、上記加飾キートップにつ
いて、表示部と周辺部とを異なる面粗度で形成した樹脂
キートップの当該外側面に、無機物からなる反射層又は
無機物粉体を分散させた高分子材料からなる反射層を設
けるものとした。
【0013】この反射層を備える加飾キートップによれ
ば、表示部とその外側の周辺部との面粗度の相違が反射
光量の相違として明瞭に表れるため、より明確に表示部
の視認性を向上することができる。
【0014】さらに、上記加飾キートップについては、
反射層を部分的に除去したものとして構成できる。反射
層を部分的に除去すれば、除去した部分については、反
射光量が無くなるため、反射光量の相違を更に明確に視
認できる。そして、この場合、表示部に対応する反射層
の部分を除去すれば、表示部の反射光量が無くなるた
め、その周辺部に対する視認性が更に向上する。
【0015】また、上記目的を達成すべく本発明は、以
下のような各種の加飾キートップの製造方法を提供す
る。
【0016】その第1の製法は、キャビティーの一部に
文字・数字・記号その他の表示要素からなる表示部と該
表示部外側の周辺部とを異なる面粗度で形成した金型、
又は、キャビティーに該表示部と該周辺部とを異なる面
粗度で形成した金属板を配置した金型で、樹脂キートッ
プを固化し、樹脂キートップの外側面に異なる面粗度で
表示部と周辺部を形成したことを特徴としている。
【0017】この第1の製法は、より具体的には、キャ
ビティーの一部に文字・数字・記号その他の表示要素か
らなる表示部と該表示部外側の周辺部とを異なる面粗度
で形成した金型、又は、キャビティーに該表示部と該周
辺部とを異なる面粗度で形成した金属板を配置した金型
で、熱可塑性樹脂を射出成形し、樹脂キートップの外側
面に異なる面粗度で表示部と周辺部を形成したことを特
徴としている。
【0018】また、具体的には、キャビティーの一部に
文字・数字・記号その他の表示要素からなる表示部と該
表示部外側の周辺部とを異なる面粗度で形成した金型、
又は、キャビティーに該表示部と該周辺部とを異なる面
粗度で形成した金属板を配置した金型に、液状樹脂を流
し込んで硬化し、樹脂キートップの外側面に異なる面粗
度で表示部と周辺部を形成したことを特徴としている。
【0019】上記第1の製法によれば、樹脂キートップ
がキャビティー内で固化する際に表示部とその外側の周
辺部との面粗度の違いが樹脂キートップに転写されるた
め、例えば印刷層の塗布工程のような表示部を形成する
ための工程を削減することができる。
【0020】また、第2の製法として本発明は、熱可塑
性樹脂からなる樹脂キートップの外側面に、文字・数字
・記号その他の表示要素からなる表示部と該表示部外側
の周辺部とを異なる面粗度で形成した金属板を加熱圧接
し、樹脂キートップの外側面に異なる面粗度で表示部と
周辺部を形成したことを特徴とする加飾キートップの製
造方法を提供する。
【0021】この製法によれば、樹脂キートップの成形
後に面粗度の異なる表示部とその外側の周辺部を転写す
るため、キャビティー内では転写するのが難しい樹脂キ
ートップの側面にも容易に転写することができる。
【0022】以上の各製法については、表示部と周辺部
とを異なる面粗度で形成した樹脂キートップの当該外側
面に、物理的めっき処理又は化学的めっき処理により無
機物からなる反射層を形成する工程を行うものとして構
成できる。
【0023】また、上記各製法は、表示部と周辺部とを
異なる面粗度で形成した樹脂キートップの当該外側面
に、無機物粉体を分散させた高分子材料からなる反射層
を塗布形成する工程を行うものとして構成できる。
【0024】さらに、上記各製法は、反射層にレーザー
光を照射して部分的に除去する工程を含むものとして構
成できる。そして、この場合には、表示部に対応する反
射層部分を除去するものとして構成できる。
【0025】以上の本発明における反射層をなす無機物
としては、チタン、マグネシウム、タングステン、アル
ミニウム、クロム、コバルト、スズ、ニッケル、亜鉛、
金、銀、白金、ケイ素、ゲルマニウムより選ばれる少な
くとも一つを用いることができる。また、この他にも反
射層をなす無機物として、酸化チタン、酸化ケイ素、酸
化鉄、酸化マグネシウム、酸化タングステン、酸化アル
ミニウム、酸化クロム、酸化コバルト、酸化タンタル、
酸化インジウム、酸化スズ、酸化ニッケル、酸化マンガ
ン、酸化ジルコニウム、酸化バナジウム、酸化セリウ
ム、酸化ビスマス、酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化ハ
フニウム、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化チタ
ン、弗化マグネシウム、弗化セリウム、弗化鉛、炭化ケ
イ素、炭化チタン、硫化亜鉛より選ばれる化合物を用い
てもよい。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態と実施
例について説明する。なお、各実施形態中の符号は、後
述の実施例で使用する符号に対応させて引用したもので
ある。
【0027】本発明の加飾キートップ(1)は、樹脂キ
ートップ(2,11)をベースとして、これに必要に応
じて装飾性を向上させる反射層(7,13)や保護塗装
層(8)などを付加形成したものである。そして、この
加飾キートップ(1)をシリコーンゴムやエチレンプロ
ピレン系ゴムなどの合成ゴムや熱可塑性エラストマーで
形成した押釦スイッチのベース部材(9)に、接着剤
(10)や両面テープなどで固着することで、押釦スイ
ッチ構造が構成される。
【0028】樹脂キートップ(2,11)は、金型成形
や未硬化の液状樹脂を反応硬化させて得たものである。
具体的には、所望の形状の金型を使用し、射出成形、圧
縮成形、トランスファー成形、回転成形等によって加熱
溶融させた樹脂、又は液状の未硬化樹脂を金型に充填さ
せてから固化させて製造したものである。
【0029】樹脂キートップ(2,11)をなす樹脂の
組成や種類、弾性率、色調については、特に限定するも
のではないが、文字・数字・記号等を凹面又は凸面とし
て形成した表示部(6U,6D,6R,6L,6C,1
2U,12D,12R,12L,12C)の視認性を確
保する上では、透明性が良好なポリメタクリル酸メチ
ル、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アモルファス
ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリア
リレート、アモルファスポリオレフィン、ポリメチルペ
ンテン、アモルファスナイロン、ポリウレタン、エステ
ル系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラス
トマー、ナイロン系熱可塑性エラストマーが特に好まし
い。ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS樹脂、PE
TやPBTなどの結晶性ポリエステル、結晶性ナイロ
ン、ポリフェニレンエーテル、ポリアセタール、ポリア
セタール、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリ
フェニレンスルフィド、ポリイミド、ポリエーテル、ポ
リケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテル
ケトン、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルイミド、
液晶ポリマー、フッ素樹脂などの半透明や若干着色した
樹脂でもかまわない。また、シリコーン樹脂、エポキシ
樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル、ジアリル
フタレート、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂などの熱
硬化性、光硬化性、湿気硬化性などの樹脂を使用するこ
とも可能である。
【0030】また、樹脂キートップ(2,11)には、
文字・数字・記号その他の表示要素からなる表示部(6
U,6D,6R,6L,6C,12U,12D,12
R,12L,12C)が形成されている。そして、この
表示部とその外側の周辺部(2b,11b)とは、互い
に異なる面粗度となっている。
【0031】面粗度を異ならせるための凹凸パターンと
しては、特に限定するものではないが、幾何学模様等で
構成することができ、例えば同心円状に多数の凹凸を形
成した多重同心円パターンがある。
【0032】凹凸パターンの凹凸高さは通常0.01〜
3mmであるが、特に0.05〜1mmが好ましい。そ
の理由は、凹凸高さが3mmを越えると射出成形での連
続成形ができなくなり、またホットスタンプの転写も安
定せず、品質が極端に悪くなるからであり、凹凸高さが
0.01mm未満だとベースコート層等の塗布層を形成
した場合に凹凸模様が目立たなくなってしまうからであ
る。また、その凹凸幅(凹凸周期)は通常0.05〜2
mm、特に0.1〜1mmが好ましい。その理由は、凹
凸幅が2mmを越えると、平滑面との差がわかり難くな
るからであり、凹凸幅が0.05mm未満だと、ベース
コート層等の塗布層を形成した場合に凹凸模様が目立た
なくなってしまうからである。
【0033】こうした凹凸パターンの樹脂キートップ
(2,11)への形成は、例えば成形体上に熱可塑性の
高分子塗膜を形成した後に、金型に形成した幾何学模様
等の凹凸パターンを用いてエンボス処理する方法や、幾
何学模様等の凹凸パターンを形成した射出成形金型ある
いは凹凸パターンを形成した金属板(5)を組み込んだ
射出成形金型(3)を用いて樹脂キートップ(2,1
1)の成形と同時に形成する方法がある。また、金型や
金属板(5)への凹凸パターンの形成方法としては、微
細放電加工、機械刻線などの直接凹凸パターンを形成す
る方法と、予め凹凸パターンを形成する部分以外にレジ
ストを塗布した金属板(5)を酸・アルカリ等の薬液エ
ッチングを施して凹凸パターンを形成し、その後レジス
トを除去する方法等がある。
【0034】以上のような樹脂キートップ(2,11)
に付着形成する反射層(7,13)としては、真空蒸
着、スパッタリング、イオンプレーティング等のPVD
手法を用いて成膜した無機物薄膜や無機物フィラーを分
散させた高分子材料からなる塗膜等がある。この反射層
(7,13)は、その反射光量による装飾性向上効果を
意図する樹脂キートップ(2,11)の外側面(例えば
底面2a,11a)の全面に形成してもよいが、マスキ
ングを行って部分的に形成してもよい。特に、表示部
(12U,12D,12R,12L,12C)以外の部
分についてだけ反射層を形成し、その表示部については
レーザー照射等により反射層を除去することで、表示部
にバックライト照光性をもたせてその視認性を向上させ
るようにしてもよい。さらに、反射層(7,13)とな
る無機物薄膜の密着性を高めるために、樹脂キートップ
(2,11)にベースコート層を形成した後、無機物薄
膜(7,13)を形成してもよい。このときベースコー
ト層を着色すると、反射層(7,13)があたかも赤、
緑、青等の色彩を伴う有色金属調等のようになり、視認
性が向上するだけでなく装飾性も高まる。
【0035】以下、実施例について図面を参照しつつ説
明する。
【0036】
【第1実施例】図1は、この実施例の加飾キートップ1
を構成する樹脂キートップ2を成形するための射出成形
金型3の縦断面図である。金型本体4のキャビティー4
a内には金属板5がねじ止めされており、金属板5の彫
刻面5aには樹脂キートップ2の底面2a(外側面)に
形成する多重同心円状の凹凸パターン2b(周辺部)と
対称な凹凸パターンが形成されている。金属板5の凹凸
パターンは、溝間隔0.2mm、溝深さ0.05mmで
多重同心円状をなすように薬液エッチングにより形成し
たものである。この金属板5を取付けた金型3を使用し
てポリカーボネート(パンライト L1225L 帝人
化成株式会社製)を射出成形して、図2で示すような、
上下左右の三角記号6U,6D,6R,6L(表示部)
と、中央の菱形記号6C(表示部)と、それらの外側に
多重同心円状の凹凸パターン2b(周辺部)とを底面2
aに形成した樹脂キートップ2(加飾キートップ1)を
作製した。そして、この樹脂キートップ2の底面2a
に、真空蒸着装置内で、ベルジャー内部圧力5×10
―4torr、製膜速度5nm/分で10分間、アルミ
ニウムを真空蒸着して、膜厚50nmのアルミニウムか
らなるAl蒸着反射層7を形成した(図3参照)。さら
にその上に、アクリルウレタン系塗料を塗装することに
より保護塗装層8を形成した。一方、ベース部材9を透
明なシリコーンゴムで成形した。そして、図3で示すよ
うに、樹脂キートップ2の保護塗装層8に紫外線硬化型
アクリル接着剤10を塗布してから上記のベース部材9
に貼り合わせて紫外線を照射し、加飾キートップ1を固
着した押釦スイッチを製造した。
【0037】
【第2実施例】この実施例の加飾キートップは、樹脂キ
ートップ11の底面11a(外側面)に、台形状の凹凸
パターン11b(周辺部)を形成するとともに、上下左
右の三角記号12U,12D,12R,12L(表示
部)および中央の菱形記号12C(表示部)を形成した
ものである。この実施例の樹脂キートップ11も、図示
は省略するが、第1実施例と同様に金属板を取付けた金
型を利用し、ポリカーボネート(ユーピロン H−30
00R 三菱エンジニアリングプラスチック製)を射出
成形して作製したものである。さらに、図5(b)で示
すように、高輝度反射性のアクリル系塗料を塗装するこ
とにより、高輝度反射層13を形成した。そして、三角
記号12U,12D,12R,12L(表示部)および
中央の菱形記号12C(表示部)に対応する高輝度反射
層13の部分をレーザーカッティングして、バックライ
トLから発する光を通過できるようにして照光タイプの
ものとした。高輝度反射層13の上には、アクリルウレ
タン系塗料を塗装することにより保護塗装層8を形成し
た。一方、ベース部材9を透明なシリコーンゴムで成形
した。そして、樹脂キートップ11の保護塗装層8に紫
外線硬化型アクリル接着剤10を塗布し、上記のベース
部材9を貼り合わせて紫外線を照射し、加飾キートップ
1を固着した押釦スイッチを製造した。
【0038】以上の各実施例では、金型4のキャビティ
ー4a内に配置した金属板5に彫刻面5aを形成する例
を示したが、金型4に直接彫刻面5aを形成してもよ
い。
【0039】また、各実施例では、表示部(三角記号6
U,6D,6R,6L,12U,12D,12R,12
Lおよび菱形記号6C,12C)に凹凸パターンを形成
していないが、周辺部との間で面粗度が異なれば、表示
部自体に凹凸パターンを形成してもよい。逆に、表示部
に凹凸パターンを形成し、周辺部には凹凸パターンを形
成しないようにしてもよい。
【0040】
【発明の効果】本発明の加飾キートップによれば、表示
部とその外側の周辺部とを異なる面粗度としたので、そ
の違いによって表示部と一般面を明確に視認することが
できる。また、従来の樹脂キートップのように、段差に
よって表示部を際立たせるのではなく、面粗度の相違に
よって表示部を際立たせるものであるため、周辺部に対
する表示部の段差が小さくて済み、装飾性を向上させる
ための塗料やめっきの付着性も良好である。
【0041】また、反射層を備える加飾キートップによ
れば、表示部とその周辺部の面粗度の相違が反射光量の
相違として明瞭に表れるためため、より明確に表示部の
視認性を向上することができる。
【0042】さらに、反射層を部分的に除去した上記加
飾キートップによれば、除去部分の反射光量が無くなる
ため、反射光量の相違を更に明確に視認できる。そし
て、この場合、表示部に対応する反射層の部分を除去す
れば、表示部の反射光量が無くなるため、周辺部に対す
る視認性が更に向上する。
【0043】本発明の加飾キートップの製造方法によれ
ば、樹脂キートップがキャビティー内で固化する際に、
表示部と周辺部との面粗度の相違が樹脂キートップに転
写されるため、例えば印刷層の塗布工程のような表示部
を形成するための工程を削減するできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加飾キートップの製造方法に用いる金
型の概略構成を示す断面図。
【図2】図1の金型により得た第1実施例の加飾キート
ップを構成する樹脂キートップを示す図で、分図(a)
は平面図、分図(b)はSA−SA線断面図。
【図3】第1実施例の加飾キートップを用いる押釦スイ
ッチの組立図。
【図4】第2実施例の加飾キートップを構成する樹脂キ
ートップの平面図。
【図5】分図(a)は図4の樹脂キートップの部分拡大
図、分図(b)はSB−SB線断面図。
【符号の説明】
1 加飾キートップ 2 樹脂キートップ 2a 底面(外側面) 2b 凹凸パターン(周辺部) 3 射出成形金型 4 金型本体 4a キャビティー 5 金属板 5a 彫刻面 6U,6D,6R,6L 三角記号(表示部) 6C 菱形記号(表示部) 7 Al蒸着反射層(反射層) 8 保護塗装層 9 ベース部材 10 紫外線硬化型アクリル接着剤 11 樹脂キートップ 11a 底面(外側面) 11b 凹凸パターン(周辺部) 12U,12D,12R,12L 三角記号(表示
部) 12C 菱形記号(表示部) 13 高輝度反射層(反射層)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂キートップの外側面に、文字、数
    字、記号その他の表示要素からなる表示部を形成した押
    釦スイッチ用の加飾キートップにおいて、 前記表示部と該表示部外側の周辺部とを異なる面粗度で
    形成したことを特徴とする押釦スイッチ用の加飾キート
    ップ。
  2. 【請求項2】 表示部と周辺部とを異なる面粗度で形成
    した樹脂キートップの当該外側面に、無機物からなる反
    射層又は無機物粉体を分散させた高分子材料からなる反
    射層を設けた請求項1記載の押釦スイッチ用の加飾キー
    トップ。
  3. 【請求項3】 反射層を部分的に除去してある請求項2
    記載の押釦スイッチ用の加飾キートップ。
  4. 【請求項4】 表示部に対応する反射層の部分を除去し
    てある請求項2又は請求項3記載の押釦スイッチ用の加
    飾キートップ。
  5. 【請求項5】 キャビティーの一部に文字・数字・記号
    その他の表示要素からなる表示部と該表示部外側の周辺
    部とを異なる面粗度で形成した金型、又は、キャビティ
    ーに該表示部と該周辺部とを異なる面粗度で形成した金
    属板を配置した金型で、樹脂キートップを固化し、樹脂
    キートップの外側面に異なる面粗度で表示部と周辺部を
    形成したことを特徴とする加飾キートップの製造方法。
  6. 【請求項6】 キャビティーの一部に文字・数字・記号
    その他の表示要素からなる表示部と該表示部外側の周辺
    部とを異なる面粗度で形成した金型、又は、キャビティ
    ーに該表示部と該周辺部とを異なる面粗度で形成した金
    属板を配置した金型で、熱可塑性樹脂を射出成形し、樹
    脂キートップの外側面に異なる面粗度で表示部と周辺部
    を形成したことを特徴とする加飾キートップの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 キャビティーの一部に文字・数字・記号
    その他の表示要素からなる表示部と該表示部外側の周辺
    部とを異なる面粗度で形成した金型、又は、キャビティ
    ーに該表示部と該周辺部とを異なる面粗度で形成した金
    属板を配置した金型に、液状樹脂を流し込んで硬化し、
    樹脂キートップの外側面に異なる面粗度で表示部と周辺
    部を形成したことを特徴とする加飾キートップの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 熱可塑性樹脂からなる樹脂キートップの
    外側面に、文字・数字・記号その他の表示要素からなる
    表示部と該表示部外側の周辺部とを異なる面粗度で形成
    した金属板を加熱圧接し、樹脂キートップの外側面に異
    なる面粗度で表示部と周辺部を形成したことを特徴とす
    る加飾キートップの製造方法。
  9. 【請求項9】 表示部と周辺部とを異なる面粗度で形成
    した樹脂キートップの当該外側面に、物理的めっき処理
    又は化学的めっき処理により無機物からなる反射層を形
    成する工程を行うようにした請求項5〜8の何れか1項
    記載の加飾キートップの製造方法。
  10. 【請求項10】 表示部と周辺部とを異なる面粗度で形
    成した樹脂キートップの当該外側面に、無機物粉体を分
    散させた高分子材料からなる反射層を塗布形成する工程
    を行うようにした請求項5〜8の何れか1項記載の加飾
    キートップの製造方法。
  11. 【請求項11】 反射層にレーザー光を照射して部分的
    に除去する工程を行うようにした請求項9又は請求項1
    0記載の加飾キートップの製造方法。
  12. 【請求項12】 表示部に対応する反射層部分を除去す
    る請求項11記載の加飾キートップの製造方法。
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