JP2003107243A - 光透過膜、該光透過膜の製造方法、配向膜並びに該配向膜を含む液晶パネルおよび表示装置 - Google Patents

光透過膜、該光透過膜の製造方法、配向膜並びに該配向膜を含む液晶パネルおよび表示装置

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JP2003107243A JP2001283259A JP2001283259A JP2003107243A JP 2003107243 A JP2003107243 A JP 2003107243A JP 2001283259 A JP2001283259 A JP 2001283259A JP 2001283259 A JP2001283259 A JP 2001283259A JP 2003107243 A JP2003107243 A JP 2003107243A
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    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光透過膜、該光透過膜の製造方法、および該
光透過膜から形成される配向膜並びに該配向膜を含む液
晶パネルおよび表示装置を提供する。 【解決手段】 本発明は、非晶質フッ化炭素を含んでな
る光透過膜を提供する。さらに本発明の光透過膜は、1
00nmの膜厚における可視領域における積分透過率が
略50%以上とされることが好ましい。本発明の光透過
膜は、非晶質フッ化炭素を含んで構成され、水素原子と
フッ素原子との原子比は、1/9以上とすることがで
き、フッ素原子の原子比を制御することにより、可視光
領域における透過性を制御することができる。また、本
発明は、本発明により提供される光透過膜を含んで構成
される液晶材料用配向膜、該配向膜を使用する液晶パネ
ル並びに表示装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可視光線を透過す
る光透過膜に関し、より詳細には、非晶質のフッ化炭素
を含む光透過膜、その製造方法、および該光透過膜を含
む配向膜並びに該配向膜を使用する液晶パネルおよび表
示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】表示装置、特にその中でも液晶表示装置
は、近年において広く用いられており、その適用範囲は
ますます広がりを見せている。液晶表示装置は、概ねガ
ラスといった透明な基板にITOといった透明電極材料
により電極を形成し、この電極を形成した基板の間に液
晶材料を充填し、シール材により液晶材料を封止した構
成とされている。基板上に形成される電極の液晶材料に
向いた側には、通常ではポリイミド膜や、炭素膜といっ
た材料から形成される配向膜が形成されていて、液晶を
基板付近において配向させ必要な光学的特性を付与する
ようにされている。
【0003】このような配向膜を製造する場合について
説明すると、ポリイミドといった有機膜を用いる場合に
は、ポリアミック酸といったポリイミド前駆体を透明電
極上に塗布し、ポリアミック酸を仮焼成し、さらに本焼
成を行いポリイミド膜を形成する。このようにして形成
されたポリイミド膜は、まだ液晶を配向させるには充分
ではないので、ラビングを行って液晶を配向させるため
の処理が施される。
【0004】一方、炭素膜といった無機材料から配向膜
を形成する場合には、炭素膜を蒸着、CVD、スパッタ
リングといった方法により透明電極上に形成した後、充
分な配向性を付与するために、イオンビームといった粒
子ビームを照射して、配向処理が施されている。従来の
配向膜は、上述した処理を施すことにより充分な特性を
提供するものの、例えば炭素膜として多くの場合に有用
な水素化された非晶質炭素膜、いわゆるa−C:H膜
は、可視光線領域における透過率が比較的低いという不
都合を有している。このため、a−C:H膜は、可視光
線を透過させるという光透過膜に適用する場合には、膜
厚を10nm以下にまで、できる限り薄くして形成する
必要があり、成膜プロセス的に大きな制限があった。
【0005】さらに、a−C:H膜の比誘電率は、30
0nmの膜厚で実測されたところによれば周波数100
Hz〜10kHzの範囲で4.8〜6.1であり、測定
条件およびサンプルの性状を考慮しても概ね4.5〜
6.5の範囲であることが知られている。このため、a
−C:Hから形成される膜と、この膜に隣接する他の無
機、有機材料から形成される層の誘電率とが比較的大き
く異なるという特性を有している。このため、a−C:
H膜と他の隣接層との界面に電荷が蓄積して、いわゆる
空間電荷となって電位障壁を形成してしまうことにな
る。
【0006】このような空間電荷が例えば液晶表示装置
において発生すると、液晶の駆動電界を消失させた後に
も電界が残留し、焼き付き残像として知覚されるなど、
特に電気・電子的な不都合を生じさせるという問題点も
指摘されている。すなわち、これまで光学的に充分透明
であり、かつ誘電率が低く、さらには容易に製造するこ
とができる光透過膜が必要とされていた。
【0007】上述した課題を解決するべくこれまで種々
の試みがなされており、例えば、特公昭52−4238
8号公報は、フッ化黒鉛の薄い被膜を含む被膜が開示さ
れている。このフッ化黒鉛の被膜は、液晶表示装置の配
向膜として用いるべく、結晶構造が付与されている。こ
のようにして形成されるフッ化黒鉛の被膜は、配向膜と
しては良好な特性を示すものの、結晶化しているために
可視光線に対する透過性が低く、充分な光学的特性を与
えるためには10nm程度の薄い膜厚で形成させる必要
があり、製造プロセス的に厳しい制約があった。
【0008】また、特開平4−204827号公報にお
いては、フッ化ピッチから形成される被膜が開示されて
おり、液晶表示装置における配向膜として適用が検討さ
れている。開示されたフッ化ピッチ被膜は、液晶分子を
配向させるためには充分ではあるものの、結晶構造を有
しており、このため光学的特性が低く、従来のa−C:
H膜と同様の製造プロセス上の厳しい制約がある。この
ため、特開平4−204827号公報に開示のフッ化ピ
ッチについても材料コストが低く抑えられるという利点
はあるものの、製造プロセス的なコストが高くなってし
まう不都合が生じる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術における問題点に鑑みてなされたものであり、本
発明は、光学的に充分透明であり、かつ誘電率が低く、
さらには容易に製造することができる光透過膜を提供す
ることを目的とする。
【0010】さらに、本発明は、上述した光透過膜の製
造方法を提供することを目的とする。
【0011】また、本発明は、本発明の光透過膜から形
成される液晶材料配向用配向膜を提供することを目的と
する。
【0012】さらに、本発明は、上述した光透過膜から
形成される配向膜を使用する液晶パネル、表示装置を提
供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するべく鋭意検討を加えた結果、非晶質のフッ化
炭素膜を形成させることに成功し、光学的および電気的
特性に優れ、製造する際にも厳しい制約を受けることが
ない光透過膜を得ることができることを見出し、本発明
に至ったものである。
【0014】本発明は、フッ化炭素皮膜の形成にあたっ
て、水素供給源とフッ素供給源とを使用し、水素存在下
でフッ化炭素被膜を、スパッタリング、真空蒸着、ケミ
カル・ベーパ・デポジッション(CVD)といった堆積
方法により堆積させるものである。本発明により水素供
給源およびフッ素供給源の存在下において形成されるフ
ッ化炭素の光透過膜は、充分に非晶質であり、かつ光学
的特性および電気特性に優れるものであることが見出さ
れた。
【0015】本発明の非晶質フッ化炭素を含む光透過膜
は、例えば400nm〜800nmの範囲における可視
領域での透過率が高いので、汎用的な光学用途に提供す
ることが可能である。また、本発明の非晶質フッ化炭素
を含む光透過膜は、良好な電気的特性を有している。こ
のため、製造プロセス的に好ましい膜厚マージンを提供
することができ、安価、かつ容易に大面積の液晶パネル
および該パネルを含む表示装置を提供することが可能と
なる。
【0016】本発明の光透過膜は、上述した光学的特性
および電気的特性を有するため、汎用的な光学的用途、
液晶表示装置といった光学的装置のための被膜や、配向
膜の他、種々の光学的および電気的な用途に適用するこ
とが可能である。
【0017】すなわち、本発明の第1の構成によれば、
非晶質フッ化炭素を含んでなる光透過膜が提供される。
前記光透過膜は、100nmの膜厚での可視領域におけ
る積分透過率が50%以上であることが好ましい。前記
非晶質フッ化炭素は、水素化フッ化炭素を含んで形成さ
れることが好ましい。前記水素化フッ化炭素は、水素
(H)と、フッ素(F)との原子比(H/F)が、1/
9以上とされることが好ましい。また、比誘電率が略2
〜5の範囲であることが好ましい。さらに、本発明の光
透過膜は、粒子ビームにより配向処理が行われていても
良い。
【0018】本発明の第2の構成によれば、非晶質フッ
化炭素を含んでなる光透過膜の製造方法であって、該製
造方法は、基板を与えるステップと、前記基板を少なく
とも水素供給源とフッ素供給源とを含む雰囲気に接触さ
せるステップと、前記雰囲気中で炭素を含む炭素ターゲ
ットを使用して前記基板上に光透過膜を堆積させるステ
ップと、前記光透過膜の可視領域における積分透過率を
フッ素原子含有量により制御するステップとを含む光透
過膜の製造方法が提供される。
【0019】本発明の第2の構成においては、前記光透
過膜の100nmの膜厚での可視領域における積分透過
率が50%以上とされることが好ましい。前記堆積ステ
ップは、水素化フッ化炭素を堆積させるステップを含む
ことができる。また、前記堆積ステップは、前記水素供
給源と前記フッ素供給源とを、前記水素化フッ化炭素に
おける水素原子(H)とフッ素原子(F)との原子比
(H/F)が、1/9以上となるように制御するステッ
プを含むことができる。さらに粒子ビームにより前記光
透過膜を処理するステップを含むことができる。
【0020】本発明の第3の構成によれば、上述した光
透過膜からなる液晶材料用配向膜が提供できる。
【0021】本発明の第4の構成によれば、セルを形成
する互いに離間して配置された基板と、該セル内に保持
される液晶分子と、前記基板の前記セルに面する側に形
成されかつ、非晶質フッ化炭素を含む光透過膜からなる
配向膜とを含んで構成される液晶パネルが提供される。
【0022】本発明の液晶パネルにおいては、前記光透
過膜は、100nmの膜厚での可視領域における積分透
過率が50%以上であることが好ましい。前記非晶質フ
ッ化炭素は、水素化フッ化炭素を含んで形成することが
できる。前記水素化フッ化炭素は、水素(H)と、フッ
素(F)との原子比(H/F)が、1/9以上であるこ
とが好ましい。本発明における前記光透過膜は、比誘電
率が略2〜5の範囲とすることができる。前記光透過膜
は、粒子ビームにより配向処理が行われていても良い。
【0023】本発明の第5の構成によれば、液晶パネル
と、該液晶パネルをアクティブ・マトリックス駆動する
ための薄膜トランジスタ・アレイ基板とを含む表示装置
であって、前記液晶パネルは、セルを形成する互いに離
間して配置された基板と、該セル内に保持される液晶分
子と、前記基板の前記セルに面する側に形成されかつ、
非晶質フッ化炭素を含む光透過膜から形成される配向膜
とを含む、表示装置が提供される。
【0024】本発明の第5の構成によれば、前記光透過
膜は、100nmの膜厚での可視領域における積分透過
率が50%以上とすることができる。前記光透過膜は、
水素化フッ化炭素を含んで形成することができる。前記
光透過膜は、水素(H)と、フッ素(F)との原子比
(H/F)が、1/9以上であることが好ましい。前記
光透過膜は、比誘電率が略2〜5の範囲とすることがで
きる。前記光透過膜は、粒子ビームにより配向処理が行
われていても良い。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適宜図面に示した
実施の形態をもって説明するが、本発明は、後述する実
施の形態に限定されるものではない。
【0026】本発明の光透過膜は、非晶質フッ化炭素を
主要な成分として含むことが好ましく、特に炭素の堆積
において、炭素供給源と、水素供給源と、フッ素供給源
との存在下で、スパッタリング、真空蒸着といった方法
により形成される非晶質フッ化炭素膜(a−C:F:
H)を使用することが好ましい。なお、本発明において
は、非晶質とは、光学的に光透過膜の材料の光学的特性
以外に結晶部分による散乱、吸収といった光学的影響が
生じないことを意味する。
【0027】上述した炭素供給源としては、種々の材料
から選択することができ、例えばグラファイト、ダイヤ
モンドといった高純度炭素供給源を挙げることができ
る。本発明において高純度炭素供給源を使用することに
より、形成される光透過膜の非晶質性を高めることが可
能となり、広い面積において良好な非晶質性を有する光
透過膜を提供することができる。上述した炭素供給源と
しては、種々の形状のものを使用することができるが、
例えば炭素ターゲットといったスパッタリング、真空蒸
着といったプロセスに好適に使用できる形状とされてい
ることが好ましい。
【0028】本発明において炭素供給源と共に堆積プロ
セスにおいて使用することができる水素供給源として
は、気体状の水素供給源であれば特に制限されるもので
はなく、例えば、水素(H)、メタン、エタン、プロ
パン、ブタン、エチレン、プロペン、ブテン、アセチレ
ンなど、C2n+2、C2n、C2n−2
の一般式で示される炭化水素化合物などを挙げることが
できる(nは、1以上の自然数である。)。
【0029】また、本発明において使用することができ
るフッ素供給源は、気体状のフッ素含有化合物であれば
特に制限はなく、本発明において好適に用いることがで
きるフッ素供給源としては、CF、C、C
、C、Cといった一般式がC
2n+2、C2n、C2n−2で示されるパー
フロロカーボン類を挙げることができる。
【0030】さらに、本発明においては、水素供給源と
なると共にフッ素供給源ともなる化合物として、C
2n+2−m、C2n−m、C
2n− 2−mで示されるハイドロフロロカーボン類を使
用することもできる(m、nは、1以上の自然数であ
る)。
【0031】本発明の光透過膜は、光透過膜の膜厚が1
00nmにおいて可視領域の光線に対する積分透過率が
50%以上であることが必要とされる。この値より積分
透過率が低いと、光学部材の被膜として使用する場合
に、適用される光学部材の光学的特性を劣化させること
になる。さらに本発明の光透過膜の積分透過率は、特に
光学的な透明性が要求される場合などの特定の実施の形
態においては、膜厚が10nmの場合に、積分透過率が
88%以上であることが好ましい。さらには、より光学
的な透明性が要求される場合には、本発明の光透過膜に
含まれるフッ素原子の原子割合を増加させることによ
り、膜厚が10nmの場合の積分透過率を99%以上と
して使用することができる。
【0032】本発明の光透過膜の膜厚には特に制限はな
いものの、製造プロセス的な観点から0.5nm〜50
0nmの範囲とすることができ、特に光学的な用途に対
して可視領域における光学的特性を低下させないために
は、0.5nm〜200nmの範囲とすることができ、
さらに良好な光学的特性を与えるためには、0.5nm
〜100nmの範囲とすることが好ましい。
【0033】本発明の光透過膜の比誘電率は、例えばガ
ラスといった基板や、例えば後述する液晶セルの配向膜
として使用される場合など、他の隣接する層の比誘電率
と同程度であることが好ましい。隣接する膜または層の
間の比誘電率が違いすぎると、界面における電荷の滞留
による空間電荷が蓄積し、電気特性的に好ましくない現
象が生じるためである。上述した電気特性の観点および
屈折率といった光学的な観点から、本発明においては、
光透過膜の比誘電率は、測定条件およびサンプルの条件
などにより変動する場合があるものの略2〜5、より好
ましくは略2〜4の範囲であることが好ましい。
【0034】上述した比誘電率の光透過膜を本発明によ
り形成するためには、例えば非晶質水素化フッ化炭素膜
において、膜を形成するH原子とF原子との比(H/
F)が原子比で、1/9以上とされることが好ましい。
H原子が上述した比よりも少なくなると、非晶質性が低
下し、結晶構造が得られがちとなると共に、成膜速度な
どの生産性が低下しがちとなるためである。また、本発
明の光透過膜の製造方法は、光透過膜に含まれるフッ素
原子の原子割合を増加させることにより、広い範囲で可
視領域の光線に対する透過率を調整することができるこ
とが見出された。本発明においては、膜厚が100nm
の場合について検討したところによると、他の特性に大
きな影響を与えずに、約50%以上の範囲で積分透過率
を調節できることが見出された。
【0035】本発明の光透過膜を製造する際には、本発
明において上述した水素供給源およびフッ素供給源を、
適切な不活性気体から構成されるキャリア・ガスにより
真空容器内に導入し、マグネトロン・スパッタリングと
いったスパッタリング、真空蒸着、ケミカル・ベーパ・
デポジッションといった適切な堆積方法により、例えば
ガラスといった基板上に堆積させる。
【0036】本発明において使用することができるキャ
リア・ガスとしては、He、Ne、Ar、Kr、Xeと
いった希ガス類、およびN、またはこれらの適宜混合
された不活性ガスを挙げることができる。また、本発明
の光透過膜には、Ne、Ar、Kr、Xeとい
った粒子から形成される粒子ビームを形成された光透過
膜に対して適用して、所定の表面状態を与えることで光
透過膜の表面特性を改質することもできる。このために
用いることができる荷電粒子線発生源としては、これま
で当業界において知られている粒子ビーム、例えばイオ
ンビームを発生することができるいかなる手段でも用い
ることができる。
【0037】以下、本発明の光透過膜を適用する特定の
実施の形態として、上述した光透過膜を配向膜として使
用した液晶セルおよび表示装置について、より詳細に説
明するが、本発明は、IPS(in-plane-switching)液晶
表示方式のための液晶パネル、またはそれ以外の同様の
作用が必要とされる液晶パネルにも適用できることはい
うまでもないことである。
【0038】図1には、本発明の液晶パネルの一部断面
図を示す。図1に示された本発明の液晶パネルは、対向
して配置されたガラス基板1a,1bの間に液晶材料2
が充填されており、これらのガラス基板1a,1bの間
に充填された液晶材料2が漏れ出さないように、ガラス
基板1a,1bの両端部には、シール材/封止材(以
下、シール材と記す。)3a,3bが配設されていて、
セルを形成している。
【0039】ガラス基板1a,1bとしては、ソーダ石
灰ガラスといったアルカリ・ガラス、ホウケイ酸ガラ
ス、アルミノ・ホウケイ酸ガラス、石英ガラス、サファ
イア・ガラスなどを含む無アルカリ・ガラスなどを挙げ
ることができるが、(1)透明であり、(2)均質で、
サイズ依存性が無く、(3)耐熱性を有し、(4)化学
的に安定であれば、いかなるものでも本発明においては
用いることができる。
【0040】上述したシール材3a,3bとしては、こ
れまで知られたいかなる材料でも用いることができ、具
体的には例えばエポキシ樹脂といった熱硬化性樹脂、紫
外線硬化樹脂などを挙げることができる。しかしなが
ら、本発明においてはこれ以外にも適切な特性を提供す
ることができる限り、いかなる樹脂材料でも用いること
ができる。
【0041】図1を参照してさらに本発明の液晶パネル
について説明すると、ガラス基板1a,1bの液晶材料
2に向いた側には、透明電極4a,4bが形成されてい
て、液晶材料2に対して電界を印加することができる構
成とされている。この透明電極4a,4bは、種々の材
料から構成することができ、具体的には金属、ITO、
ATO、IZO、SnO、Inといった金属酸
化物を挙げることができるが、透明性、着色性といった
点から、ITOを用いることが好ましい。また、これら
の透明電極4a,4bは、適切に透明電極4a,4bを
形成できる限り、真空蒸着、スパッタリング、CVD、
例えばDCマグネトロン・スパッタリングといったいか
なる方法でも形成することができる。
【0042】上述した透明電極4a,4bのさらに液晶
に向いた側には、液晶を拘束して配向を与えるため、本
発明の配向膜5a,5bが形成されている。この配向膜
5a,5bは、図1に示した実施の形態においては、本
発明の水素化フッ化炭素膜を含む光透過膜から形成さ
れ、Arイオンビームにより配向処理が施されてい
る。配向膜5a,5bは、本発明においては、Arとい
った不活性ガス雰囲気中でマグネトロン・スパッタリン
グにより形成することができる。
【0043】図1に示した本発明の液晶パネルにおいて
は、スペーサ6がガラス電極1a,1bの間隔を維持し
ているのが示されている。図1に示される液晶パネルの
ガラス基板1aには、さらに図示しないTFTといった
スイッチング素子が形成されており、これらの要素が対
向した偏光板7a,7bの間に配置されて、バックライ
ト8により与えられる光と、ガラス電極1a,1bに印
加される電界により配向する液晶材料2とにより、表示
装置として機能する構成とされている。また、図1に示
した本発明の液晶パネルにおいては、カラー表示を行わ
せるために図示しないカラーフィルターを用いることも
できる。
【0044】本発明において用いることができる液晶材
料2には、特に制限はなく、液晶材料としては例えばツ
イスト・ネマチック型、スーパー・ツイスト・ネマチッ
ク型、コレステリック型などを挙げることができる。ま
た、これらの液晶材料は、種々のカイラル添加剤、染料
などと共に用いられて、所望する特性を得るように組成
物とされていても良い。
【0045】図2には、本発明の液晶パネルの配向膜と
して用いられる光透過膜を製造するための装置を示す。
図2に示す装置は、光透過膜を成膜するための容器9
と、この容器9を排気するための排気装置10と、光透
過膜を堆積させるための基板11を移動させつつ保持す
るための基板保持手段12と、ターゲット取付部13
と、容器9に隣接して容器9の外部に配設されたマグネ
ット14a,14b,14cとを含んで構成されてい
る。基板保持手段12は、図示しないヒータが設けられ
ていて、成膜の効率を向上させるようにされていてもよ
い。この基板保持部材12は、また基板11に対して均
一に成膜を行うことができるように、回転、または並進
運動を行うようにされていてもよい。
【0046】ターゲット取付部13は、適切な手段によ
り容器9から絶縁されている。このターゲット取付部1
3には電源が接続されていて、放電によるプラズマを発
生させ、ターゲット取付部13に取り付けられるターゲ
ット15の材料を、スパッタリングする構成とされてい
る。本発明において用いるターゲット15としては、炭
素ターゲットを挙げることができ、炭素の構造として
は、グラファイトであっても、ダイヤモンドであって
も、また、これらが混合した構造であっても良い。図2
に示した本発明の液晶デバイスの製造装置には、Arと
いった適切な不活性ガスのキャリア・ガスを供給するた
めのガス供給源16が接続されている。
【0047】また、図2に示した製造装置には、本発明
の光透過膜を配向膜として用いるため、図示しないイオ
ンビーム発生手段が含まれていて、所定の配向を液晶材
料2に付与するための表面改質を施すことができるよう
にされている。図2においては、容器9、基板保持手段
12は、接地されているのが示されているが、本発明に
おいては必ずしも基板保持手段12を接地する必要はな
い。
【0048】図2に示した本発明の液晶デバイスの製造
装置においては、マグネット14a,14b,14c
は、互いに隣接するマグネットの磁極が反対となるよう
に交互に配置されていて、図2に破線により示される磁
界を発生させて、適切なマグネトロン放電プラズマを形
成させる構成とされている。
【0049】図2に示す本発明の液晶デバイスの製造装
置において用いられるマグネット14a,14b,14
cは、磁束密度が、0.01T〜0.2T程度の磁石を
用いることができ、取扱い性、スパッタリングの安定性
等を考慮すると、0.02T〜0.15T程度の磁束密
度の磁石を用いることが好ましく、さらには、0.02
5〜0.1T程度の磁束密度の磁石を用いることができ
る。このような磁石としては、永久磁石を用いることも
可能であるが、必要に応じて電磁石を用いることも可能
である。
【0050】以下、本発明の光透過膜を、マグネトロン
・スパッタリング法を用いて製造する製造方法について
詳細に説明する。本発明の光透過膜の製造においては、
まず基板11を、図2に示した製造装置の容器9内の基
板保持部材12上に載置して、容器9を密閉した後、排
気装置10を起動して容器9内を排気する。ついで、A
rといった適切なキャリア・ガスと、水素供給源と、フ
ッ素供給源とを適切な流量比で供給して、所定の圧力と
する。本発明において使用することができるキャリア・
ガスと、(水素供給源+フッ素供給源)との比は、1
0:10〜99:1の範囲で調節することができ、さら
には、10:10〜50:10の範囲とすることが生産
性といった点から好ましい。
【0051】その後、本発明の製造方法においては、電
源から電流を供給してマグネトロン放電を生じさせ、容
器9内に配置された炭素ターゲットからC元素を含む活
性種を生成し、スパッタリング・プロセスにより基板1
1上に成膜を行う。
【0052】この際、マグネトロン・スパッタリングの
条件としては、例えば、ターゲットを、焼結炭素ターゲ
ットとし、キャリアガスとしてArを用い、圧力を0.
5〜2Paとし、1〜2kWの出力として行うことがで
きる。また、このような成膜プロセスにおいては、基板
11に対して均一に被膜を堆積させるため、基板保持部
材12を、上述したように往復運動、一方向への並進運
動といったように運動させることもできる。
【0053】図3は、本発明の光透過膜の製造方法にお
いて、マグネトロン・スパッタリングを行う際の水素供
給源(H)およびフッ素供給源(CF)との流量比
と、膜厚が100nmでの可視領域における積分透過率
(%)とをプロットした図である。キャリア・ガスとし
てはArを用い、キャリア・ガスと水素供給源およびフ
ッ素供給源との比、Ar:(H+CF)を、流量比
で30:10とした。図3では、横軸をスパッタリング
におけるCFの(H+CF)に対する流量比と
し、縦軸を、可視領域における積分透過率(%)として
示している。図3に示されるように、CFの流量比が
増加することにより積分透過率が増加していることが示
されている。加えて、本発明の光透過膜を液晶パネルの
配向膜として使用する場合には、フッ素原子の導入によ
る低表面エネルギー化のためイオンビームといった処理
を施すことなしに垂直配向膜を与えることができること
が見出された。
【0054】さらに図3によれば、Hと、CFとの
流量比が略0.40を超えると、積分透過率が著しく向
上していることが示されている。すなわち本発明は、フ
ッ素供給源を所定の流量比の下で光透過膜を製造するこ
とにより、良好な光学的特性および電気的特性を、光透
過膜に対して付与することができることがわかる。
【0055】図4には、図3に示した製造条件において
製造された本発明の光透過膜の積分透過率(%)を、本
発明の光透過膜の膜厚(nm)の対数に対してプロット
して得られた透過率−膜厚プロットである。図4に示さ
れるように、本発明の光透過膜は、特に100nm以下
の膜厚領域においてきわめてフラットな透過率−膜厚特
性を有しており、図4からも本発明の光透過膜がきわめ
て良好な膜厚マージンを有していることが示される。
【0056】図5は、本発明の液晶パネルを使用して製
造される表示装置20として、透過型液晶表示装置の実
施の形態を用い、その分解斜視図を示した図である。図
5に示されるように、本発明の表示装置20は、表示装
置20の有効画面を画成するための表示用ウインドウ2
2を画成する上部フレーム24と、バックライト・ユニ
ット26と、上部フレーム24とバックライト・ユニッ
ト26との間に配置された本発明の液晶パネル28とを
含んで構成されている。
【0057】バックライト・ユニット26は、下側ケー
ス30上に載置されていて、上部フレーム24と、一体
として保持されることで表示装置20を構成している。
図5に示したバックライト・ユニット26は、蛍光管な
どから照射された光線を効率良く、本発明の液晶パネル
28へと放出させ、良好な表示を行うことを可能として
いる。本発明の液晶パネル28は、本発明にしたがって
構成された液晶セルと、液晶セルに対して適切な駆動信
号を送る構成とされたアクティブ・マトリックス・アレ
イ基板を含んで構成されていて、液晶表示が可能とされ
ている。
【0058】本発明の液晶パネル28は、本発明の光透
過膜を含んで構成されているので、表示品質が均一で、
高輝度、大画面の表示装置を提供することができる。ま
た、本発明の表示装置20の配向膜は、比誘電率が液晶
材料と同程度とされているので、界面における空間電荷
が蓄積されることなく、良好な焼付き残像消滅性を示
す。
【0059】以下、本発明を具体的な実施例を用いて説
明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではな
い。
【0060】
【実施例】(実施例1)図2に示す製造装置を用いて下
記条件を使用してガラス基板上に膜厚10nmの本発明
の光透過膜を、マグネトロン・スパッタリング法により
成膜した。
【0061】 ターゲット: 焼結炭素ターゲット キャリア : Ar、圧力1Pa ガス流量: Ar:(H+CF)=30:10 sccm 放電出力: 1kW マグネット間隔: 6cm 磁石/基板間隔: 5cm 磁石の磁束密度: 0.0250T
【0062】<液晶パネルおよび表示装置の作成> (実施例2)実施例1と同様にして光透過膜を、薄膜ト
ランジスタ・アレイの形成されたガラス基板上に形成し
た。その後、光透過膜の表面にArイオンビームを照
射して表面処理を施し、配向膜を形成した。
【0063】この配向膜の形成された面に対向電極の形
成された別のガラス基板を対向させてセル厚5μmのセ
ルを形成した。次いで、このセルの間にツイスト・ネマ
チック型の液晶材料、MJ971189(メルク社製)
を注入して封入して液晶パネル、およびこの液晶パネル
を含む表示装置を製造した。
【0064】(比較例1)図2に示す製造装置を用いて
下記条件を使用してガラス基板上に10nmのa−C:
H膜を、マグネトロン・スパッタリング法により成膜し
た。 ターゲット: 焼結炭素ターゲット キャリア : Ar、圧力1Pa ガス流量: Ar:H=30:10 sccm 放電出力: 1kW マグネット間隔: 6cm 磁石/基板間隔: 5cm 磁石の磁束密度: 0.0250T (比較例2)比較例1で製造したa−C:H膜を実施例
2と同様に配向膜としたことを除き、実施例2と同様に
して液晶パネルおよび表示装置を製造した。
【0065】<光学特性・電気特性>実施例1で得られ
た光透過膜が形成されたガラス基板を、積分球を装着し
た紫外−可視分光光度計を使用してその積分透過率を測
定したところ、99.2%の値が得られた。
【0066】同様の装置を使用して、比較例1で得られ
たa−C:H膜が形成されたガラス基板について同様の
測定を行ったところ、98.7%の積分透過率が得られ
た。この積分透過率の差は、本発明の光透過膜を使用し
た配向膜は、比較例1の約3倍の膜厚としても同一の積
分透過率を得ることができることを意味している。
【0067】また同様の条件で膜厚150nmの光透過
膜を形成して比誘電率を測定したところ、平均で2〜5
の比誘電率が得られた。同様に膜厚150nmのa−
C:H膜を形成して誘電率を測定したところ、平均で約
5.5〜6.5の比誘電率が得られた。
【0068】<表示特性>実施例2で製造した表示装置
を使用して、表示特性の試験を行った。表示特性として
は、空間電荷の影響を直接反映すると考えられる焼き付
き残像の消滅試験を用いた。焼き付き残像の消滅試験
は、液晶パネルの全面を明状態となるように電界を加
え、1〜5分持続させ、液晶の駆動電界を除いた後その
残像が消滅するまでの平均時間を目視測定することによ
り行った。実施例2で製造された表示装置の焼き付き残
像の消滅時間は、0秒であり、まったく焼き付き残像が
発生しないという結果が得られた。
【0069】一方比較例2で製造された表示装置につい
て、同一の条件下で試験を行ったところ、焼き付き残像
の消滅時間が平均で32.5秒という結果が得られた。
この焼き付き残像は、配向膜と液晶材料との界面におい
て空間電荷が蓄積することにより発生するものであり、
本発明の配向膜を使用した液晶パネル、表示装置は、良
好な表示特性を示すことが示された。表1に、得られた
結果をまとめる。
【0070】
【表1】
【0071】上述したように、本発明の配向膜は、成膜
プロセスの制御を容易とし、製造コストを低下させるこ
とを可能とし、かつ同一の成膜プロセスにおいてはより
配向膜の均一性を向上させ、表示品質を向上させること
を可能とする。さらに、本発明の光透過膜は、低誘電率
であるため、空間電荷の蓄積による表示不良の発生を低
減させることを可能とし、優れた表示品質の、高輝度、
大画面の表示装置を提供することが可能である。加え
て、本発明の光透過膜を液晶パネルの配向膜として使用
する場合には、フッ素原子の導入による低表面エネルギ
ー化のためイオンビームといった処理を施すことなしに
垂直配向膜を与えることができる。
【0072】これまで、本発明を実施の形態および詳細
な実施例を例に取り説明してきたが、本発明は上述した
実施の形態および実施例に制限されるものではなく、製
造方法、セルの構成、表示装置の細部の構成について
は、これまで知られたいかなるものでも適用することが
可能である。また、本発明の光透過膜を、液晶パネル及
び表示装置に対して適用する特定の実施の形態に基づい
て説明してきたが、本発明は、それ以外にも光学部材の
表面コーティングといった種々の光学用途に適用するこ
とが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶パネルの概略断面図。
【図2】本発明の液晶パネルの配向膜として用いられる
光透過膜を製造するための装置を示した図。
【図3】本発明の光透過膜を製造プロセスにおいて、マ
グネトロン・スパッタリングを行う際の水素供給源(H
)と、フッ素供給源(CF)との流量比と、膜厚が
100nmでの可視領域における積分透過率(%)とを
プロットした図。
【図4】本発明の光透過膜の膜厚と積分透過率とをプロ
ットした図。
【図5】本発明の液晶パネルを使用して製造される表示
装置の分解斜視図。
【符号の説明】
1a,1b…ガラス基板 2…液晶材料 3a,3b…シール材 4a,4b…透明電極 5a,5b…配向膜 6…スペーサ 7a,7b…偏光板 8…バックライト 9…容器 10…排気装置 11…基板 12…基板保持手段 13…ターゲット取付部 14a,14b,14c…マグネット 15…ターゲット 16…ガス供給源 20…表示装置 22…表示用ウインドウ 24…上部フレーム 26…バックライト・ユニット 28…液晶パネル 30…下側ケース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 喜峰 神奈川県大和市下鶴間1623番地14 日本ア イ・ビー・エム株式会社 大和事業所内 Fターム(参考) 2H049 BB03 BB16 BB42 BC02 2H090 HB02Y HB06Y HB15Y HC01 HC19 HD11 HD13 MB12 4K029 AA09 BA42 BC08 BD00 CA06 DC05 DC39 EA04 GA02

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶質フッ化炭素を含んでなる光透過
    膜。
  2. 【請求項2】 前記光透過膜は、100nmの膜厚での
    可視領域における積分透過率が50%以上である、請求
    項1に記載の光透過膜。
  3. 【請求項3】 前記非晶質フッ化炭素は、水素化フッ化
    炭素を含んで形成される、請求項1または2に記載の光
    透過膜。
  4. 【請求項4】 前記水素化フッ化炭素は、水素(H)
    と、フッ素(F)との原子比(H/F)が、1/9以上
    である、請求項3に記載の光透過膜。
  5. 【請求項5】 比誘電率が略2〜5の範囲である、請求
    項1〜4のいずれか1項に記載の光透過膜。
  6. 【請求項6】 さらに、粒子ビームにより配向処理が行
    われた、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光透過
    膜。
  7. 【請求項7】 非晶質フッ化炭素を含んでなる光透過膜
    の製造方法であって、該製造方法は、 基板を与えるステップと、 前記基板を少なくとも水素供給源とフッ素供給源とを含
    む雰囲気に接触させるステップと、 前記雰囲気中で炭素を含む炭素ターゲットを使用して前
    記基板上に光透過膜を堆積させるステップと、 前記光透過膜の可視領域における積分透過率をフッ素原
    子含有量により制御するステップとを含む光透過膜の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 前記光透過膜の100nmの膜厚での可
    視領域における積分透過率が50%以上である、光透過
    膜の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記堆積ステップは、水素化フッ化炭素
    を堆積させるステップを含む、請求項7または8に記載
    の光透過膜の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記堆積ステップは、前記水素供給源
    と前記フッ素供給源とを、前記水素化フッ化炭素におけ
    る水素原子(H)とフッ素原子(F)との原子比(H/
    F)が、1/9以上となるように制御するステップを含
    む、請求項9に記載の光透過膜の製造方法。
  11. 【請求項11】 さらに粒子ビームにより前記光透過膜
    を処理するステップを含む、請求項7〜10のいずれか
    1項に記載の光透過膜の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の
    光透過膜を含む、液晶材料配向用配向膜。
  13. 【請求項13】 セルを形成する互いに離間して配置さ
    れた基板と、 該セル内に保持される液晶分子と、 前記基板の前記セルに面する側に形成されかつ、非晶質
    フッ化炭素を含む光透過膜からなる配向膜とを含んで構
    成される液晶パネル。
  14. 【請求項14】 前記光透過膜は、100nmの膜厚で
    の可視領域における積分透過率が50%以上である、請
    求項13に記載の液晶パネル。
  15. 【請求項15】 前記非晶質フッ化炭素は、水素化フッ
    化炭素を含んで形成される、請求項13または14に記
    載の液晶パネル。
  16. 【請求項16】 前記水素化フッ化炭素は、水素(H)
    と、フッ素(F)との原子比(H/F)が、1/9以上
    である、請求項15に記載の液晶パネル。
  17. 【請求項17】 前記光透過膜は、比誘電率が略2〜5
    の範囲である、請求項13〜16のいずれか1項に記載
    の液晶パネル。
  18. 【請求項18】 前記光透過膜は、粒子ビームにより配
    向処理が行われた、請求項13〜17のいずれか1項に
    記載の液晶パネル。
  19. 【請求項19】 請求項13〜請求項18のいずれか1
    項に記載の液晶パネルを含む、表示装置。
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