JP2003106356A - 電動ディスクブレーキ - Google Patents

電動ディスクブレーキ

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JP2003106356A
JP2003106356A JP2001302415A JP2001302415A JP2003106356A JP 2003106356 A JP2003106356 A JP 2003106356A JP 2001302415 A JP2001302415 A JP 2001302415A JP 2001302415 A JP2001302415 A JP 2001302415A JP 2003106356 A JP2003106356 A JP 2003106356A
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piston
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disk
current
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Touma Yamaguchi
東馬 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動モータの電流値に電流リップルが生じて
も、ピストンに正確な推力を発生させることができる電
動ディスクブレーキの提供。 【解決手段】 電動モータ19の回転位置を検出する位
置検出手段20の検出結果に基づいて電動モータ19を
制御する制御手段が、電動モータ19の回転時に、位置
検出手段20の検出値と電動モータ19の電流値との関
係から電流リップルを検出する電流リップル検出手段
と、この電流リップル検出手段の検出結果に基づき電流
リップルを補正して電動モータ19を制御する電流リッ
プル補正手段とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電動モータの回転
運動をピストンの直線運動に変換して制動力を発生させ
る電動ディスクブレーキに関するものである。 【0002】 【従来の技術】電動モータの回転運動をピストンの直線
運動に変換して制動力を発生させる電動ディスクブレー
キとして、例えば、電動モータと、この電動モータの回
転運動をピストンの直線運動に変換する変換機構部と、
電動モータの回転位置を検出する位置検出手段と、この
位置検出手段の検出結果に基づいて電動モータに制御電
流を流し該電動モータを制御する制御手段とを有し、電
動モータおよび変換機構部でピストンを直線運動させる
ことによりピストンでブレーキパッドを押圧しブレーキ
パッドをディスクロータに接触させて制動力を発生させ
るものがある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な電動ディスクブレーキの場合、理論的には、図4に示
すように、ピストンがブレーキパッドを押圧している状
態(図におけるモータ回転位置が0より大きい範囲)に
おいて、電動モータの電流値とピストンの推力とがモー
タの回転に対しリニアに変化することになり、モータの
回転位置に応じてモータの電流値を制御することでピス
トンに正確な推力を発生させることができる。 【0004】しかしながら、実際には、変換機構部や減
速機構等の組み付け誤差や加工誤差等に起因して、図5
に示すように、電動モータの電流値に波打つような電流
リップルが生じることになり、しかも、この電流リップ
ルの発生位置は、ブレーキパッドの摩耗等により、図5
および図6に示すように、モータの回転位置に対する発
生位置が変化することになるため、同じ電流値であって
もモータの回転位置によってピストンの推力が異なる状
況が生じることになり、ピストンに正確な推力を発生さ
せることができないという問題があった。 【0005】したがって、本発明は、電動モータの電流
値に電流リップルが生じても、ピストンに正確な推力を
発生させることができる電動ディスクブレーキの提供を
目的としている。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1記載の電動ディスクブレーキは、
電動モータと、該電動モータの回転運動をピストンの直
線運動に変換する変換機構部と、前記電動モータのロー
タ回転位置を検出する位置検出手段と、該位置検出手段
の検出結果に基づいて前記電動モータに電流を流し該電
動モータを制御する制御手段とを有し、前記電動モータ
および前記変換機構部で前記ピストンを直線運動させる
ことにより該ピストンでブレーキパッドを押圧し該ブレ
ーキパッドをディスクロータに接触させて制動力を発生
させるものであって、前記制御手段は、前記ブレーキパ
ッドのディスクロータ接触前における前記位置検出手段
の検出値と前記電動モータの電流値との関係から電流リ
ップルを検出する電流リップル検出手段と、該電流リッ
プル検出手段の検出結果に基づき前記ブレーキパッドの
ディスクロータ接触後に発生する前記電流リップルを補
正して前記電動モータを制御する電流リップル補正手段
と、を具備することを特徴としている。 【0007】これにより、制御手段は、電流リップル検
出手段が、ブレーキパッドのディスクロータ接触前にお
ける位置検出手段の検出値と電動モータの電流値との関
係から電流リップルを検出すると、電流リップル補正手
段が、電流リップル検出手段の検出結果に基づきブレー
キパッドのディスクロータ接触後に発生する電流リップ
ルを補正して電動モータを制御することになる。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明の一実施形態の電動ディス
クブレーキを図面を参照しつつ以下に説明する。 【0009】図1に示すように、本実施形態の電動ディ
スクブレーキ10は、図示せぬ車輪とともに回転するデ
ィスクロータ11の一側(通常は車体に対して内側)に
キャリパ本体12が配置されており、このキャリパ本体
12には、略C字形に形成されてディスクロータ11を
跨いで反対側へ延びる爪部13が一体的に結合されてい
る。ディスクロータ11の両側、すなわち、ディスクロ
ータ11とキャリパ本体12との間および爪部13の先
端部との間に、それぞれブレーキパッド14,15が設
けられている。ブレーキパッド14,15は、車体側に
固定されるキャリア16によってディスクロータ11の
軸方向に沿って移動可能に支持されて、制動トルクをキ
ャリア16で受けるようになっており、また、キャリパ
本体12は、キャリア16に取付けられた図示せぬスラ
イドピンによってディスクロータ11の軸方向に沿って
摺動可能に案内されている。 【0010】キャリパ本体12には、ボルト17によっ
て略円筒伏のケース18が結合され、このケース18内
には、電動モータ19および回転検出器20が設けられ
ている。一方、キャリパ本体12内には、ボールランプ
機構21及び減速機構22が挿入されている。ケース1
8の後端部には、カバー23がボルト24によって取付
けられている。 【0011】電動モータ19は、ケース18の内周部に
固定されたステータ25と、ステータ25に挿入されて
軸受26,27によってケース18に回転可能に支持さ
れたロータ28とを備えている。回転検出器20は、ケ
ース18側に固定されたレゾルバステータ29及びロー
タ28に取付けられたレゾルバロータ30からなり、こ
れらの相対回転に基づいてロータ28の回転位置を検出
するものである。そして、電動モータ19及び回転検出
器20には、コネクタ31を介して図示せぬコントロー
ラ(制御手段、電流リップル検出手段、電流リップル補
正手段)が接続され、このコントローラは、回転検出器
20の検出結果すなわち電動モータ19の回転位置と、
電動モータ19の電流値とに基づいて電動モータ19を
制御することで、電動モータ19のロータ28の回転ト
ルクを所望値に制御する。 【0012】ボールランプ機構21は、環状の第1及び
第2ディスク32,33と、これらの間に介装された複
数のボール(鋼球)34とから構成されている。第1デ
ィスク32は、軸受35によってキャリパ本体12に回
転可能に支持され、ロータ28内に挿入される円筒部3
6が一体的に形成されている。第2ディスク33には、
円筒部36よりも小径の円筒状のスリーブ37が一体的
に形成され、このスリーブ37が円筒部36内に挿通さ
れている。 【0013】ボールランプ機構21の第1ディスク32
及び第2ディスク33の対向面には、それぞれ円周方向
に沿って延びる円弧状の例えば3つのボール溝38,3
9が形成されている。これらのボール溝38,39は、
等しい中心角(例えば90゜)の範囲に延ばされて、同
じ方向に傾斜されている。そして、第1及び第2ディス
ク32,33に形成されたボール溝38,39間にボー
ル34が装入され、第1、第2ディスク32,33の相
対回転によって、ボール溝38,39内をボール34が
転動することにより、第1ディスク32と第2ディスク
33とが軸方向に相対変位するようになっている。この
とき、第1ディスク32が第2ディスク33に対して反
時計回りに回転したとき、これらが離間する方向に変位
する。 【0014】第2ディスク33とブレーキパッド14と
の間には、ピストン40が設けられている。ピストン4
0には、外周にネジ部41を形成した円筒部42が設け
られている。円筒部42は、第2ディスク33のスリー
ブ37内に挿入され、その内周に形成されたネジ部43
に螺合されている。円筒部42内には、ケース18にブ
ラケット44を介して取付けられた軸45の二面取部4
6が嵌合されて、ピストン40が回転しないように支持
している。ネジ部41とネジ部43とで不可逆ねじを形
成しており、ピストン40は、その軸方向に力が作用し
ても移動することはないが、第2ディスク33を反時計
回りに回転させることにより、ディスクロータ11側へ
移動するようになっている。 【0015】軸45の外周部及び第2ディスク33のス
リーブ37の内周部にそれぞれ形成されたバネ受47,
48間に複数の皿バネ(圧縮ばね)49が介装され、そ
のばね力によって第2ディスク33がボール34を第1
ディスク32との間で挟みつけるように付勢されてい
る。軸45は、調整ネジ50およびロックナット51に
よってブラケット44に取付けられている。 【0016】第2ディスク33には、最もディスクロー
タ11側の外径部にリング部材52が固定されている。
一方、爪部13のキャリパ本体12側には、その内側に
円筒部材53が位置固定で設けられており、この円筒部
材53の内側には、第1ディスク32および第2ディス
ク33の相互対向側が配置されている。この円筒部材5
3の内側には、上記リング部材52と対向するようにリ
ング部材54が固定されており、リング部材52とリン
グ部材54との間には、これらの間に適度な抵抗力を付
与するウエーブワッシャ55が介装されている。 【0017】次に、減速機構22について説明する。電
動モータ19の口ータ58の一端部に偏心軸57が形成
され、偏心軸57の外周部には、軸受58を介して偏心
板59が回転可能に取付けられている。キャリパ本体1
2には、偏心板59に対向させて固定板60が固定され
ている。偏心板59及び固定板60の対向面には、それ
ぞれ周方向に沿って複数の穴(凹所)61,62が形成
されており、これらの穴61,62間にボール(鋼球)
63が介装してオルダム機構を構成して、公転運動する
偏心板59を支持している。偏心板59の一端面は、第
1ディスク32に対向されており、これらの対向面に
は、それぞれサイクロイド溝64,65が形成され、サ
イクロイド溝64,65間にボール(鋼球)66が挿入
されている。 【0018】第2ディスク33のスリーブ37の先端外
周部には、円筒状のスプリングホルダ67がピン68に
よって回転しないように取付けられている。スプリング
ホルダ67の一端部が、第1ディスク32の円筒部36
の先端部に係合して、これらの相対回転を一定範囲に制
限している。スプリングホルダ67の周りには、コイル
スプリング(ばね手段)69が巻装され、コイルスプリ
ング69は、所定のセット荷重をもって捻られて、その
一端部がスプリングホルダ67に結合され、他端部が第
1ディスク32の円筒部36に結合されている。 【0019】以上のように構成した本実施形態の電動デ
ィスクブレーキの基本作動について次に説明する。 【0020】非制動状態では、ボールランプ機構21の
ボール34がボール溝38,39の最も深い端部にあ
り、第1ディスク32と第2ディスク33とが最も近い
位置にある。コントローラは、制動力を発生させる際
に、電動モータ19のロータ28を時計回りに回転させ
る。すると、偏心板59が公転し、サイクロイド溝6
4,65及びボール66の作用によって第1ディスク3
2がロータ28に対して、次式で示される一定の回転比
Nで反時計回りに回転する。 N=(d−D)/D ここで、 d:サイクロイド溝64の基準円直径 D:サイクロイド溝65の基準円直径 すなわち、第1ディスク32は、ロータ28に対して一
定の減速比α(=1/N)で減速されて反時計回りに回
転し、その分、トルクが増幅される。 【0021】第1ディスク32の回転力は、コイルスプ
リング69を介して第2ディスク33に伝達される。ピ
ストン40がブレーキパッド14,15を押圧する前
は、ピストン40に軸方向の荷重が殆ど作用せず、ピス
トン40と第2ディスク33との間のネジ部41,43
に生じる抵抗が小さいので、コイルスプリング69のセ
ット荷重によって第2ディスク33が第1ディスク32
と一体に回転し、第2ディスク33とピストン40との
間に相対回転が生じて、ネジ部41,43の作用によっ
てピストン40がディスクロータ11側ヘ前進する。な
お、これにより、ネジ部41,43は電動モータ19の
回転運動をピストン40の直線運動に変換する変換機構
部を構成している。 【0022】上記前進時において、第1ディスク32と
一体に回転する第2ディスク33に固定されたリング部
材52と、爪部13に円筒部材53を介して固定配置さ
れたリング部材54とが相対回転することになり、これ
らの間に介装されたウエーブワッシャ55が第2ディス
ク33の回転に対して適度な抵抗力を付与する。 【0023】そして、ピストン40が一方のブレーキパ
ッド14に接触してこれをディスクロータ11ヘ押圧さ
せ、その反力によってキャリパ本体12がキャリア16
のスライドピンに沿って移動して、爪部13が他方のブ
レーキパッド15をディスクロータ11に押圧させる。 【0024】ここで、コントローラは、制動力を発生さ
せるため電動モータ19のロータ28の回転を開始させ
てから、ピストン40がブレーキパッド14に接触する
前(すなわちブレーキパッド14がディスクロータ11
に接触する前)までの間、言い換えれば、電動モータ1
9の回転時であって、しかもピストン40がブレーキパ
ッド14を押圧していない状態において、回転検出器2
0の検出値と電動モータ19の電流値との関係から電流
リップルによる無効電流値および電流リップルの発生位
置を検出する。 【0025】すなわち、コントローラは、図2に示すよ
うに、回転検出器20の検出値に基づき電動モータ19
のロータ28を一定速度で時計回りに回転させる制御を
開始させ(ステップS1)、図示せぬメモリに記憶して
いる電動モータ19の電流値の最大値および最小値をク
リアする(ステップS2)。そして、コントローラは、
ピストン40がブレーキパッド14に接触したか否かを
判定する(ステップS3)。ここで、このピストン40
がブレーキパッド14に接触したか否かの判定は、例え
ば、回転検出器20で検出されるロータ28の回転位置
の変化に対する電流値の上昇の勾配が予め設定された所
定値以上であるか否かにより判定する。すなわち、ピス
トンが40がブレーキパッド14に接触していない状態
では、回転検出器20で検出されるロータ28の回転位
置の変化に対して電流値の急激な上昇は発生せず、ピス
トンが40がブレーキパッド14に接触すると、ロータ
28の回転位置の変化に対して電流値の急激な上昇が発
生するため、これを検出するのである。 【0026】そして、ロータ28の回転開始当初は、ス
テップS3において、ピストン40がブレーキパッド1
4に接触していない(すなわちブレーキパッド14のデ
ィスクロータ11接触前である)と判定されることにな
ることから、コントローラは、電動モータ19の電流値
が増加方向にあるか否かを、例えば前回値と比較するこ
とにより判定する(ステップS4)。増加方向にあれ
ば、電動モータ19の電流値を、メモリに記憶してある
電流値の最大値と比較し(ステップS5)、このメモリ
の最大値よりも大きくなければ、最大値でないと判定
し、ステップS3に戻る。一方、電動モータ19の電流
値が、ステップS5においてメモリの最大値よりも大き
ければ、今回の電流値を最大値としてメモリに更新記憶
するとともに、この時点でのロータ28の回転位置を電
流値の最大値と関連づけて記憶する(ステップS6)。
以上のステップS3、ステップS4、ステップS5、ス
テップS6の流れが適宜繰り返されることにより、電流
値の最大値およびこの最大値が得られたロータ28の回
転位置(電流リップルの山の発生位置)が検出されるこ
とになる(図3に示すA時点)。 【0027】上記したステップS4において、電動モー
タ19の電流値が増加方向になければ、すなわち電動モ
ータ19の電流値が減少方向にあれば、コントローラ
は、電動モータ19の電流値を、メモリに記憶してある
電流値の最小値と比較し(ステップS7)、このメモリ
の最小値よりも小さくなければ、最小値でないと判定
し、ステップS3に戻る。一方、電動モータ19の電流
値が、ステップS7においてメモリの最小値よりも小さ
ければ、今回の電流値を最小値としてメモリに更新記憶
するとともに、この時点でのロータ28の回転位置を電
流値の最小値と関連づけて記憶する(ステップS8)。
以上のステップS3、ステップS4、ステップS7、ス
テップS8の流れが適宜繰り返されることにより、電流
値の最小値およびこの最小値が得られたロータ28の回
転位置(電流リップルの谷の発生位置)が検出されるこ
とになる(図3に示すB時点)。 【0028】そして、上記ステップS3において、ピス
トン40がブレーキパッド14に接触したと判定される
と、コントローラは、メモリに記憶された電流値の最大
値から電流値の最小値を減算し(ステップS9)、これ
により得られた値を、減速機構22等の組み付け誤差や
加工誤差等に起因して電動モータ19の電流値に生じる
電流リップルによる無効電流値の最大値として検出す
る。 【0029】両ブレーキパッド14,15がディスクロ
ータ11に押圧された後は、その反力によってピストン
40に軸方向の大きな荷重が作用するため、ネジ部4
1,43の抵抗が増大してコイルスプリング69のセッ
ト荷重を超えて、第2ディスク33が回転を停止させる
ことになり、その結果、コイルスプリング69が撓んで
ボールランプ機構21の第1ディスク32および第2デ
ィスク33間に相対回転が生じる。これにより、ボール
34がボール溝38,39内を転動して第2ディスク3
3およびピストン40を一体に前進(すなわち直線運
動)させ、ピストン40によってブレーキパッド14,
15をディスクロータ11にさらに押付ける。なお、こ
れにより、ボールランプ機構21も電動モータ19の回
転運動をピストン40の直線運動に変換する変換機構部
を構成している。 【0030】そして、ピストン40がブレーキパッド1
4に接触した後において、コントローラは、回転検出器
20の検出結果すなわち電動モータ19のロータ28の
回転位置と、電動モータ19の電流値とを制御すること
で、電動モータ19のロータ28の回転トルク、すなわ
ちピストン40の推力を所望値に制御する。 【0031】ここで、減速機構22等の組み付け誤差や
加工誤差等がなければ、回転検出器20の検出値に基づ
き電動モータ19のロータ28を一定速度で回転させる
と、ピストン40がブレーキパッド14を押圧している
状態(図におけるモータ回転位置が0より大きい範囲)
においては、図4に示すように、回転検出器20の検出
値すなわち電動モータ19のロータ28の回転位置の変
化に対して、電動モータ19の電流値がリニアに上昇す
ることになる。しかしながら、実際には減速機構22等
の組み付け誤差や加工誤差等があり、その結果、図5に
示すように、電動モータ19の電流値に波打つような電
流リップルが生じることになり、しかも、この電流リッ
プルの発生位置は、ブレーキパッド14の摩耗等によ
り、図5および図6に示すように、発生位置が変化する
ことになるため、同じ電流値であっても電動モータ19
の回転位置によってピストン40の推力が異なる状況が
生じることになり、このままではピストン40に正確な
推力を発生させることができない。 【0032】このため、コントローラは、ブレーキパッ
ド14のディスクロータ11への接触後に発生する電流
リップルを補正することになり、具体的には上述したピ
ストン40がブレーキパッド14に接触する前に回転検
出器20の検出値と電動モータ19の電流値との関係か
ら検出した電流リップルの大きさすなわち無効電流値の
最大値と、電流リップルの山の発生位置と、電流リップ
ルの谷の発生位置とから、検出した電動モータ19の電
流値を無効電流値分だけ除くように補正し、補正後の基
準電流値に基づいて電動モータ19を制御する。 【0033】すなわち、上記減速機構22等の組み付け
誤差や加工誤差等によって、例えば電動モータ19のロ
ータ28の1回転につき1回の割合で上記した電流リッ
プルが発生することになるため、ピストン40がブレー
キパッド14に接触する前に検出された、例えば電流リ
ップルの谷の発生位置(図3におけるB時点)を基準と
して、電動モータ19のロータ28の1回転毎に同じ位
置で同じ大きさの電流リップルが発生するとして、モニ
タしている電流値から電流リップルによる無効電流値を
取り除くことで、電流リップルがない基準電流値を求め
る。より具体的には、例えば、回転位置毎に定められた
割合を無効電流値の最大値に対し乗じた値を、モニタし
ている電流値から減算するのである。この回転位置毎に
定められた割合は、電流リップルの各谷の発生位置が最
小(例えば0)で、電流リップルの各山の発生位置が最
大(例えば1)となり、これらの間で谷からの距離が大
きくなるにしたがって大きくなり、山からの距離が大き
くなるにしたがって小さくなるように定められている。 【0034】そして、この基準電流値とロータ28の回
転位置とからピストン40の推力を割り出して電動モー
タ19への次の供給電流値を決定し、この電流値を電動
モータ19に供給するのである。 【0035】制動解除時には、電動モータ19のロータ
28を反時計回りに回転させることによって、減速機構
22を介して第1ディスク32が時計回りに回転し、ブ
レーキパッド14,15がディスクロータ11に押圧さ
れている間は、第1、第2ディスク32,33が相対回
転して第2ディスク33が後退し、ブレーキパッド1
4,15がディスクロータ11から離間した後は、第
1、第2ディスク32,33が一体回転して、ネジ部4
1,43の作用によってピストン40がさらに後退す
る。 【0036】以上に述べた本実施形態の電動ディスクブ
レーキ10によれば、コントローラが、電動モータ19
の回転時における回転検出器20の検出値と電動モータ
19の電流値との関係から電流リップルを検出し、この
検出結果に基づきブレーキパッド14のディスクロータ
11への接触後に発生する電流リップルを補正して電動
モータ19を制御することになる。 【0037】したがって、電動モータ19の電流値に電
流リップルが生じても、ピストン40に正確な推力を発
生させることができる。 【0038】また、この電流リップルによる影響を除く
ことで、ピストン40のブレーキパッド14への接触検
出等の電流値を使用するロジックの精度を向上させるこ
とができる。 【0039】さらに、電流リップルの影響を排除できる
ため、減速機構22等の組み付け誤差や加工誤差等の許
容量を大きくでき、その結果、コストダウンを図ること
ができる。 【0040】加えて、コントローラは、ピストン40が
ブレーキパッド14を押圧していない状態において電流
リップルを検出するため、ピストン40がブレーキパッ
ド14を押圧する状態においては、この検出結果に基づ
き電流リップルを補正して電動モータ40を制御するこ
とができる。 【0041】したがって、ブレーキパッド14がディス
クロータ11に接触を開始する時点からピストン40に
正確な推力を発生させることができる。 【0042】なお、以上においては、減速機構22等に
よる電流リップルについて述べたが、電動モータ19自
体の電流リップルに適用することも可能である。 【0043】 【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
記載の電動ディスクブレーキによれば、制御手段は、電
流リップル検出手段が、ブレーキパッドのディスクロー
タ接触前における位置検出手段の検出値と電動モータの
電流値との関係から電流リップルを検出すると、電流リ
ップル補正手段が、電流リップル検出手段の検出結果に
基づきブレーキパッドのディスクロータ接触後に発生す
る電流リップルを補正して電動モータを制御することに
なる。 【0044】したがって、電動モータの電流値に電流リ
ップルが生じても、ピストンに正確な推力を発生させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の一実施形態の電動ディスクブレーキ
を示す断面図である。 【図2】 本発明の一実施形態の電動ディスクブレーキ
の電流リップルの検出処理を示すフローチャートであ
る。 【図3】 本発明の一実施形態の電動ディスクブレーキ
の電流リップルの検出処理を説明するための電動モータ
の回転位置に対する電流値およびピストン推力の実際の
関係を示す特性線図である。 【図4】 電動ディスクブレーキの電動モータの回転位
置に対する電流値およびピストン推力の理論的関係を示
す特性線図である。 【図5】 電動ディスクブレーキの電動モータの回転位
置に対する電流値およびピストン推力の実際の関係の一
例を示す特性線図である。 【図6】 電動ディスクブレーキの電動モータの回転位
置に対する電流値およびピストン推力の実際の関係の別
の例を示す特性線図である。 【符号の説明】 10 電動ディスクブレーキ 11 ディスクロータ 14,15 ブレーキパッド 19 電動モータ 20 回転検出器(位置検出手段) 21 ボールランプ機構(変換機構部) 40 ピストン 41,43 ネジ部(変換機構部)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 電動モータと、 該電動モータの回転運動をピストンの直線運動に変換す
    る変換機構部と、 前記電動モータのロータ回転位置を検出する位置検出手
    段と、 該位置検出手段の検出結果に基づいて前記電動モータに
    電流を流し該電動モータを制御する制御手段とを有し、 前記電動モータおよび前記変換機構部で前記ピストンを
    直線運動させることにより該ピストンでブレーキパッド
    を押圧し該ブレーキパッドをディスクロータに接触させ
    て制動力を発生させる電動ディスクブレーキにおいて、 前記制御手段は、 前記ブレーキパッドのディスクロータ接触前における前
    記位置検出手段の検出値と前記電動モータの電流値との
    関係から電流リップルを検出する電流リップル検出手段
    と、 該電流リップル検出手段の検出結果に基づき前記ブレー
    キパッドのディスクロータ接触後に発生する前記電流リ
    ップルを補正して前記電動モータを制御する電流リップ
    ル補正手段と、を具備することを特徴とする電動ディス
    クブレーキ。
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