JP2003104756A - プラズマディスプレーパネル用ガラスペースト - Google Patents
プラズマディスプレーパネル用ガラスペーストInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 低粘度であっても保存性に優れ、特に一括で
印刷塗布される隔壁形成用のプラズマディスプレーパネ
ル用ガラスペーストを提供することである。 【解決手段】 ガラス粉末及びフィラー粉末を含む無機
粉末、熱可塑性樹脂、可塑剤、及び溶剤からなり、湿式
媒体攪拌ミルによって分散した後、混合、粘度調整され
てなることを特徴とする。ガラス粉末としては、５０％
平均粒子径が１〜７μｍ、最大粒径が５〜３０μｍのも
のを使用する。一括で印刷塗布されるペーストの場合、
２３℃、ずり速度５．７／秒の条件で測定したときの粘
度が１０〜１５０Ｐａ・ｓとなるように調整することが
好ましい。
印刷塗布される隔壁形成用のプラズマディスプレーパネ
ル用ガラスペーストを提供することである。 【解決手段】 ガラス粉末及びフィラー粉末を含む無機
粉末、熱可塑性樹脂、可塑剤、及び溶剤からなり、湿式
媒体攪拌ミルによって分散した後、混合、粘度調整され
てなることを特徴とする。ガラス粉末としては、５０％
平均粒子径が１〜７μｍ、最大粒径が５〜３０μｍのも
のを使用する。一括で印刷塗布されるペーストの場合、
２３℃、ずり速度５．７／秒の条件で測定したときの粘
度が１０〜１５０Ｐａ・ｓとなるように調整することが
好ましい。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマディスプレー
パネル用ガラスペーストに関するものである。
パネル用ガラスペーストに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】プラズマディスプレーパネルは、自己発
光型のフラットディスプレーであり、軽量薄型、高視野
角等の優れた特性を備えており、大画面化が容易である
ことから、最も将来性のある表示装置として注目されて
いる。
光型のフラットディスプレーであり、軽量薄型、高視野
角等の優れた特性を備えており、大画面化が容易である
ことから、最も将来性のある表示装置として注目されて
いる。
【０００３】図１は、このようなプラズマディスプレー
パネルの構造を示す断面図である。図１に示すように、
プラズマディスプレーパネルにおいては、一般に、前面
ガラス基板１と背面ガラス基板２とが対向して設けられ
ており、これらの基板の間の空間には、多数のガス放電
部に区切るため、隔壁（バリアリブ）３が形成されてい
る。前面ガラス基板１の上には、一対の透明電極４が形
成されており、これらの透明電極４間で電圧が印加さ
れ、プラズマ放電が生じる。
パネルの構造を示す断面図である。図１に示すように、
プラズマディスプレーパネルにおいては、一般に、前面
ガラス基板１と背面ガラス基板２とが対向して設けられ
ており、これらの基板の間の空間には、多数のガス放電
部に区切るため、隔壁（バリアリブ）３が形成されてい
る。前面ガラス基板１の上には、一対の透明電極４が形
成されており、これらの透明電極４間で電圧が印加さ
れ、プラズマ放電が生じる。
【０００４】透明電極４の上には、前面ガラス基板１の
全面を覆うように誘電体層５が形成されている。誘電体
層５の上には、プラズマを安定に形成するためのＭｇＯ
からなる保護層６が形成されている。
全面を覆うように誘電体層５が形成されている。誘電体
層５の上には、プラズマを安定に形成するためのＭｇＯ
からなる保護層６が形成されている。
【０００５】隔壁３間の背面ガラス基板２の上には、デ
ータ電極７が形成されている。データ電極７の上には、
背面ガラス基板２の全面を覆うように誘電体層８が形成
されている。隔壁３間の、隔壁３の側壁及び誘電体層８
の上には、蛍光体９が塗布されている。
ータ電極７が形成されている。データ電極７の上には、
背面ガラス基板２の全面を覆うように誘電体層８が形成
されている。隔壁３間の、隔壁３の側壁及び誘電体層８
の上には、蛍光体９が塗布されている。
【０００６】透明電極４間に電圧が印加され、これによ
って隔壁３で仕切られたガス放電部内にプラズマ放電が
生じ、プラズマ放電により発生した紫外線が蛍光体９に
照射され、蛍光体９が発光する。
って隔壁３で仕切られたガス放電部内にプラズマ放電が
生じ、プラズマ放電により発生した紫外線が蛍光体９に
照射され、蛍光体９が発光する。
【０００７】上記プラズマディスプレーパネルにおい
て、隔壁３は、通常、背面ガラス基板２の上に形成され
る。そして、隔壁３を形成した背面ガラス基板２と前面
ガラス基板１とが対向するように組み合わされることに
よりパネルが構成される。図１に示すパネル構造におい
ては、背面ガラス基板２の上に、データ電極７を覆う電
極保護用の誘電体層８を介して隔壁３が形成されている
が、背面ガラス基板の上に直接隔壁を形成するパネル構
造のものも知られている。
て、隔壁３は、通常、背面ガラス基板２の上に形成され
る。そして、隔壁３を形成した背面ガラス基板２と前面
ガラス基板１とが対向するように組み合わされることに
よりパネルが構成される。図１に示すパネル構造におい
ては、背面ガラス基板２の上に、データ電極７を覆う電
極保護用の誘電体層８を介して隔壁３が形成されている
が、背面ガラス基板の上に直接隔壁を形成するパネル構
造のものも知られている。
【０００８】隔壁３を形成する方法として、サンドブラ
スト法が知られている。
スト法が知られている。
【０００９】サンドブラスト法は、ガラスペーストをス
クリーン印刷により塗布した後乾燥するか、グリーンシ
ートを載せて、隔壁材料の層を所定の厚みとなるように
背面ガラス基板上に、直接若しくは誘電体層の上に全面
にわたって形成し、この上に感光性レジストを塗布し露
光、現像した後に、レジスト膜が形成されていない箇所
をサンドブラストにより除去し、所定箇所に隔壁を形成
する方法である。
クリーン印刷により塗布した後乾燥するか、グリーンシ
ートを載せて、隔壁材料の層を所定の厚みとなるように
背面ガラス基板上に、直接若しくは誘電体層の上に全面
にわたって形成し、この上に感光性レジストを塗布し露
光、現像した後に、レジスト膜が形成されていない箇所
をサンドブラストにより除去し、所定箇所に隔壁を形成
する方法である。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】サンドブラスト法にて
隔壁を形成する場合、ガラスペーストを一括で塗布、乾
燥されることが多い。このような場合、塗布しやすいよ
うに、ガラスペーストの低粘度化の要望が強い。しかし
ガラスペーストを低粘度化すると、長期保管したときに
粘度が低下したり、ペーストが分離するなどペーストの
保存性に問題が生じやすい。
隔壁を形成する場合、ガラスペーストを一括で塗布、乾
燥されることが多い。このような場合、塗布しやすいよ
うに、ガラスペーストの低粘度化の要望が強い。しかし
ガラスペーストを低粘度化すると、長期保管したときに
粘度が低下したり、ペーストが分離するなどペーストの
保存性に問題が生じやすい。
【００１１】本発明の目的は、低粘度であっても保存性
に優れたプラズマディスプレーパネル用ガラスペースト
を提供することである。
に優れたプラズマディスプレーパネル用ガラスペースト
を提供することである。
【００１２】
【課題を解決するための手段】本発明者等は種々検討を
行った結果、従来のガラスペーストは、分散工程で３本
ロールミル等を使用して作製されており、ガラス粉末や
フィラー粉末といった無機粉末微粒子が十分に分散して
おらず、これが低粘度のガラスペーストの保存性を悪化
させる原因であることを見いだし、本発明を提案するに
至った。
行った結果、従来のガラスペーストは、分散工程で３本
ロールミル等を使用して作製されており、ガラス粉末や
フィラー粉末といった無機粉末微粒子が十分に分散して
おらず、これが低粘度のガラスペーストの保存性を悪化
させる原因であることを見いだし、本発明を提案するに
至った。
【００１３】即ち、本発明のプラズマディスプレーパネ
ル用ガラスペーストは、ガラス粉末を含む無機粉末が、
湿式媒体攪拌ミルによって分散されてなることを特徴と
する。
ル用ガラスペーストは、ガラス粉末を含む無機粉末が、
湿式媒体攪拌ミルによって分散されてなることを特徴と
する。
【００１４】
【作用】本発明のプラズマディスプレーパネル用ガラス
ペーストは、分散工程で湿式媒体攪拌ミルを使用して作
製されているため、無機粉末がペースト中に均一に分散
している。また分散工程の前に、二軸混合機等を用いて
予備混合したペースト材料を用いると、より良好な分散
性を有するガラスペーストを得ることができる。なお湿
式媒体攪拌ミルとは、ビーズミル或いはサンドミルとも
呼ばれ、外側の円筒中に、多孔、偏心、もしくはピン付
きのディスクや、ピンもしくはアニューラー型のロータ
ーと呼ばれる内円筒が回転し、充填されたビーズの衝撃
やシェアストレスにより分散、混合を行う装置である。
ペーストは、分散工程で湿式媒体攪拌ミルを使用して作
製されているため、無機粉末がペースト中に均一に分散
している。また分散工程の前に、二軸混合機等を用いて
予備混合したペースト材料を用いると、より良好な分散
性を有するガラスペーストを得ることができる。なお湿
式媒体攪拌ミルとは、ビーズミル或いはサンドミルとも
呼ばれ、外側の円筒中に、多孔、偏心、もしくはピン付
きのディスクや、ピンもしくはアニューラー型のロータ
ーと呼ばれる内円筒が回転し、充填されたビーズの衝撃
やシェアストレスにより分散、混合を行う装置である。
【００１５】なお、工業的規模で大量生産される場合、
分散工程に引き続き、混合工程を取り入れることが望ま
しい。混合工程では、一軸若しくは二軸混合機を用いる
ことができる。また必要に応じて、混合工程後に所望の
粘度になるように溶剤量を調整する粘度調整工程を追加
しても良い。特に一括で印刷塗布されるペーストの場
合、２３℃、ずり速度５．７／秒の条件で測定したとき
の粘度が１０〜１５０Ｐａ・ｓになるように粘度調整す
ることが好ましい。
分散工程に引き続き、混合工程を取り入れることが望ま
しい。混合工程では、一軸若しくは二軸混合機を用いる
ことができる。また必要に応じて、混合工程後に所望の
粘度になるように溶剤量を調整する粘度調整工程を追加
しても良い。特に一括で印刷塗布されるペーストの場
合、２３℃、ずり速度５．７／秒の条件で測定したとき
の粘度が１０〜１５０Ｐａ・ｓになるように粘度調整す
ることが好ましい。
【００１６】また本発明のプラズマディスプレーパネル
用ガラスペーストは、無機粉末、熱可塑性樹脂、可塑
剤、及び溶剤を主成分とする。
用ガラスペーストは、無機粉末、熱可塑性樹脂、可塑
剤、及び溶剤を主成分とする。
【００１７】無機粉末は、ガラス粉末単独、或いは必要
に応じてさらにフィラー粉末等を含む。無機粉末は、ペ
ースト材料全体の５０〜８０質量％程度が一般的であ
る。
に応じてさらにフィラー粉末等を含む。無機粉末は、ペ
ースト材料全体の５０〜８０質量％程度が一般的であ
る。
【００１８】ガラス粉末は、４８０〜６３０℃の軟化点
を有するガラスであれば制限はないが、特にＰｂＯ−Ｂ
2Ｏ3−ＳｉＯ2系、ＢａＯ−ＺｎＯ−Ｂ2Ｏ3−ＳｉＯ
2系、ＺｎＯ−Ｂｉ2Ｏ3−Ｂ2Ｏ3−ＳｉＯ2系等のガラス
を使用することが望ましい。
を有するガラスであれば制限はないが、特にＰｂＯ−Ｂ
2Ｏ3−ＳｉＯ2系、ＢａＯ−ＺｎＯ−Ｂ2Ｏ3−ＳｉＯ
2系、ＺｎＯ−Ｂｉ2Ｏ3−Ｂ2Ｏ3−ＳｉＯ2系等のガラス
を使用することが望ましい。
【００１９】ＰｂＯ−Ｂ2Ｏ3−ＳｉＯ2系ガラスとして
は、質量百分率でＰｂＯ ３５〜７５％、Ｂ2Ｏ3 ０〜
５０％、ＳｉＯ2 ８〜３０％、Ａｌ2Ｏ3 ０〜１０
％、ＺｎＯ ０〜１０％、ＣａＯ＋ＭｇＯ＋ＳｒＯ＋Ｂ
ａＯ ０〜１０％、ＳｎＯ2＋ＴｉＯ2＋ＺｒＯ2 ０〜
６％の組成を有するガラスを使用することができる。
は、質量百分率でＰｂＯ ３５〜７５％、Ｂ2Ｏ3 ０〜
５０％、ＳｉＯ2 ８〜３０％、Ａｌ2Ｏ3 ０〜１０
％、ＺｎＯ ０〜１０％、ＣａＯ＋ＭｇＯ＋ＳｒＯ＋Ｂ
ａＯ ０〜１０％、ＳｎＯ2＋ＴｉＯ2＋ＺｒＯ2 ０〜
６％の組成を有するガラスを使用することができる。
【００２０】ＢａＯ−ＺｎＯ−Ｂ2Ｏ3−ＳｉＯ2系ガラ
スとしては、質量百分率でＢａＯ２０〜５０％、ＺｎＯ
２５〜５０％、Ｂ2Ｏ3 １０〜３５％、ＳｉＯ2 ０
〜１０％の組成を有するガラスを使用することができ
る。
スとしては、質量百分率でＢａＯ２０〜５０％、ＺｎＯ
２５〜５０％、Ｂ2Ｏ3 １０〜３５％、ＳｉＯ2 ０
〜１０％の組成を有するガラスを使用することができ
る。
【００２１】ＺｎＯ−Ｂｉ2Ｏ3−Ｂ2Ｏ3−ＳｉＯ2系の
ガラスとしては、質量百分率でＺｎＯ ２５〜４５％、
Ｂｉ2Ｏ3 １５〜４０％、Ｂ2Ｏ3 １０〜３０％、Ｓｉ
Ｏ2０．５〜１０％、ＣａＯ＋ＭｇＯ＋ＳｒＯ＋ＢａＯ
０〜２４％の組成を有するガラスを使用することがで
きる。
ガラスとしては、質量百分率でＺｎＯ ２５〜４５％、
Ｂｉ2Ｏ3 １５〜４０％、Ｂ2Ｏ3 １０〜３０％、Ｓｉ
Ｏ2０．５〜１０％、ＣａＯ＋ＭｇＯ＋ＳｒＯ＋ＢａＯ
０〜２４％の組成を有するガラスを使用することがで
きる。
【００２２】ガラス粉末の含有割合は無機粉末全体の６
５質量％以上であることが好ましい。ガラス粉末が６５
質量％より少ないと、焼結性に問題が生じ易くなる。よ
り好ましい範囲は無機粉末全体の１０〜３０質量％であ
る。
５質量％以上であることが好ましい。ガラス粉末が６５
質量％より少ないと、焼結性に問題が生じ易くなる。よ
り好ましい範囲は無機粉末全体の１０〜３０質量％であ
る。
【００２３】また隔壁用途の場合、ガラス粉末の粒度分
布を５０％平均粒子径が１〜７μｍ、かつ最大粒径が５
〜３０μｍにすることで、５００〜６００℃の焼成で隔
壁の形状を維持しつつ、緻密な焼成性を確保しやすくな
り、またペーストの保存性が良くなる。５０％平均粒子
径が１μｍ未満、または最大粒径が５μｍ未満である
と、隔壁の形状維持性に問題が生じやすく、一方、５０
％平均粒子径が７μｍ、もしくは最大粒径が３０μｍを
超えると、焼結性やペーストの保存性が低下しやすくな
り好ましくない。
布を５０％平均粒子径が１〜７μｍ、かつ最大粒径が５
〜３０μｍにすることで、５００〜６００℃の焼成で隔
壁の形状を維持しつつ、緻密な焼成性を確保しやすくな
り、またペーストの保存性が良くなる。５０％平均粒子
径が１μｍ未満、または最大粒径が５μｍ未満である
と、隔壁の形状維持性に問題が生じやすく、一方、５０
％平均粒子径が７μｍ、もしくは最大粒径が３０μｍを
超えると、焼結性やペーストの保存性が低下しやすくな
り好ましくない。
【００２４】フィラー粉末としては、アルミナ、ジルコ
ニア、ジルコン、チタニア、コージェライト、ムライ
ト、シリカ、ウィレマイト、酸化スズ、酸化亜鉛等が使
用できる。隔壁用途の場合、フィラー粉末は主として形
状維持の目的のために添加される。この場合、含有割合
は無機粉末全体の３５質量％以下であることが好まし
い。フィラー粉末が３５質量％より多いと、焼結性に問
題が生じ易くなる。より好ましい範囲は無機粉末全体の
１０〜３０質量％である。なおフィラー粉末は、５０％
平均粒子径が０．３〜６μｍ、かつ最大粒径が２０μｍ
以下であることが焼結性やペーストの保存性の点から好
ましい。
ニア、ジルコン、チタニア、コージェライト、ムライ
ト、シリカ、ウィレマイト、酸化スズ、酸化亜鉛等が使
用できる。隔壁用途の場合、フィラー粉末は主として形
状維持の目的のために添加される。この場合、含有割合
は無機粉末全体の３５質量％以下であることが好まし
い。フィラー粉末が３５質量％より多いと、焼結性に問
題が生じ易くなる。より好ましい範囲は無機粉末全体の
１０〜３０質量％である。なおフィラー粉末は、５０％
平均粒子径が０．３〜６μｍ、かつ最大粒径が２０μｍ
以下であることが焼結性やペーストの保存性の点から好
ましい。
【００２５】熱可塑性樹脂は、乾燥後の膜強度を高め、
また、柔軟性を付与する成分であり、その含有量は、ペ
ースト材料全体の０．１〜２０質量％程度が一般的であ
る。熱可塑性樹脂としては、ポリブチルメタアクリレー
ト、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタアクリレー
ト、ポリエチルメタアクリレート、エチルセルロース等
が使用可能であり、これらを単独あるいは混合して使用
する。
また、柔軟性を付与する成分であり、その含有量は、ペ
ースト材料全体の０．１〜２０質量％程度が一般的であ
る。熱可塑性樹脂としては、ポリブチルメタアクリレー
ト、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタアクリレー
ト、ポリエチルメタアクリレート、エチルセルロース等
が使用可能であり、これらを単独あるいは混合して使用
する。
【００２６】可塑剤は、乾燥速度をコントロールすると
共に、乾燥膜に柔軟性を与える成分であり、その含有量
はペースト材料全体の０〜１０質量％程度が一般的であ
る。可塑剤としては、ブチルベンジルフタレート、ジオ
クチルフタレート、ジイソオクチルフタレート、ジカプ
リルフタレート、ジブチルフタレート等が使用可能であ
り、これらを単独あるいは混合して使用する。
共に、乾燥膜に柔軟性を与える成分であり、その含有量
はペースト材料全体の０〜１０質量％程度が一般的であ
る。可塑剤としては、ブチルベンジルフタレート、ジオ
クチルフタレート、ジイソオクチルフタレート、ジカプ
リルフタレート、ジブチルフタレート等が使用可能であ
り、これらを単独あるいは混合して使用する。
【００２７】溶剤は材料をペースト化するための材料で
あり、その含有量はペースト材料全体の１０〜４０質量
％程度が一般的である。溶剤としては、ターピネオー
ル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテー
ト、２，２，４−トリメチル−１，３−ペンタジオール
モノイソブチレート等を単独あるいは混合して使用する
ことができる。
あり、その含有量はペースト材料全体の１０〜４０質量
％程度が一般的である。溶剤としては、ターピネオー
ル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテー
ト、２，２，４−トリメチル−１，３−ペンタジオール
モノイソブチレート等を単独あるいは混合して使用する
ことができる。
【００２８】本発明のガラスペーストを用いて、例えば
隔壁を形成するには、まずこれらのペーストをスクリー
ン印刷法や一括コート法等を用いて塗布し、所定の膜厚
の塗布層を形成した後、乾燥させ、次いでレジスト膜を
形成し、露光、現像する。続いてサンドブラスト法で不
要な部分を除去した後、焼成して所定形状の隔壁を得
る。
隔壁を形成するには、まずこれらのペーストをスクリー
ン印刷法や一括コート法等を用いて塗布し、所定の膜厚
の塗布層を形成した後、乾燥させ、次いでレジスト膜を
形成し、露光、現像する。続いてサンドブラスト法で不
要な部分を除去した後、焼成して所定形状の隔壁を得
る。
【００２９】なお本発明のプラズマディスプレーパネル
用ガラスペーストは、隔壁形成用に限られるものではな
く、例えば前面側或いは背面側の誘電体形成用として用
いることも可能である。
用ガラスペーストは、隔壁形成用に限られるものではな
く、例えば前面側或いは背面側の誘電体形成用として用
いることも可能である。
【００３０】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明のプラズマデ
ィスプレーパネル用ガラスペーストを説明する。
ィスプレーパネル用ガラスペーストを説明する。
【００３１】［無機粉末の作製］質量百分率でＰｂＯ
５５％、Ｂ2Ｏ3 ３０％、ＳｉＯ2 １０％、Ａｌ2Ｏ3
５％の組成を有し、軟化点が５４０℃のガラス粉末（５
０％平均粒子径 ２μｍ、最大粒径 ２０μｍ）と、ア
ルミナフィラー粉末（５０％平均粒子径 ２μｍ、最大
粒径 １０μｍ）とを、質量比で８５：１５の割合で秤
量し、混合機にて均一に混合して無機粉末を得た。
５５％、Ｂ2Ｏ3 ３０％、ＳｉＯ2 １０％、Ａｌ2Ｏ3
５％の組成を有し、軟化点が５４０℃のガラス粉末（５
０％平均粒子径 ２μｍ、最大粒径 ２０μｍ）と、ア
ルミナフィラー粉末（５０％平均粒子径 ２μｍ、最大
粒径 １０μｍ）とを、質量比で８５：１５の割合で秤
量し、混合機にて均一に混合して無機粉末を得た。
【００３２】［ペーストの作製］無機粉末と、エチルセ
ルロース樹脂、及びターピネオール溶剤が質量％で各々
７０％、２％、２８％の割合となるようにペースト材料
を調合した後、予備混合した。
ルロース樹脂、及びターピネオール溶剤が質量％で各々
７０％、２％、２８％の割合となるようにペースト材料
を調合した後、予備混合した。
【００３３】次に、ディスク型ローターが回転する構造
を有する横型の湿式媒体攪拌ミル（ＶＭＡ−ＧＥＴＺＭ
ＡＮＮ社製ビーズミル ＤＩＳＰＥＲＭＡＴ ＳＬ−Ｃ
１２）を用いて無機粉末をペースト中に分散させた。こ
のとき、ビーズ充填率７０％、ローターの周速１０ｍ／
ｓの条件で運転を行った。
を有する横型の湿式媒体攪拌ミル（ＶＭＡ−ＧＥＴＺＭ
ＡＮＮ社製ビーズミル ＤＩＳＰＥＲＭＡＴ ＳＬ−Ｃ
１２）を用いて無機粉末をペースト中に分散させた。こ
のとき、ビーズ充填率７０％、ローターの周速１０ｍ／
ｓの条件で運転を行った。
【００３４】続いて専用の容器中にペーストを移し替え
て混合を行った。混合は（株）ダルトン製の万能混合攪
拌機にて３０分間混合を行った。
て混合を行った。混合は（株）ダルトン製の万能混合攪
拌機にて３０分間混合を行った。
【００３５】さらに同容器中にて、ターピネオールを添
加して粘度調整を行った。混合と同条件で混練し、２３
℃、ずり速度５．７／秒の条件で測定したときの粘度
が、５０Ｐａ・ｓになるように調整したガラスペースト
を得た。
加して粘度調整を行った。混合と同条件で混練し、２３
℃、ずり速度５．７／秒の条件で測定したときの粘度
が、５０Ｐａ・ｓになるように調整したガラスペースト
を得た。
【００３６】比較のために、分散を３本ロールミルにて
行い、他は同様の条件で作製して２３℃、ずり速度５．
７／秒の条件で測定したときの粘度が５０Ｐａ・ｓにな
るように調整したガラスペーストを得た。
行い、他は同様の条件で作製して２３℃、ずり速度５．
７／秒の条件で測定したときの粘度が５０Ｐａ・ｓにな
るように調整したガラスペーストを得た。
【００３７】［評価］各ペーストについて保存性を評価
した。
した。
【００３８】まずガラスペースト各５０ｇを容器にと
り、加速試験として５０℃の恒温槽に入れ、１週間後に
ペーストの分離の有無を目視で評価を行った。
り、加速試験として５０℃の恒温槽に入れ、１週間後に
ペーストの分離の有無を目視で評価を行った。
【００３９】その結果、本発明のガラスペーストは、１
週間経過後も容器内に溶剤の分離や無機粉末の沈澱等は
見られなかった。一方、比較のために用意したガラスペ
ーストは、溶剤浮き及び無機粉末の分離が見られ、保存
性に問題があることが判明した。
週間経過後も容器内に溶剤の分離や無機粉末の沈澱等は
見られなかった。一方、比較のために用意したガラスペ
ーストは、溶剤浮き及び無機粉末の分離が見られ、保存
性に問題があることが判明した。
【００４０】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のプラズマ
ディスプレーパネル用ガラスペーストは、低粘度であっ
てもペーストの保存性が優れている。それゆえ一括で塗
布する隔壁形成用のガラスペーストとして好適である。
ディスプレーパネル用ガラスペーストは、低粘度であっ
てもペーストの保存性が優れている。それゆえ一括で塗
布する隔壁形成用のガラスペーストとして好適である。
【図１】プラズマディスプレーパネルの構造を示す断面
図である。
図である。
１ 前面ガラス基板
２ 背面ガラス基板
３ 隔壁（バリアリブ）
４ 透明電極
５ 誘電体層（前面側）
６ 保護層
７ データ電極
８ 誘電体層（背面側）
９ 蛍光体
フロントページの続き
(72)発明者 福嶋 謙和
滋賀県大津市晴嵐二丁目７番１号 日本電
気硝子株式会社内
(72)発明者 大下 浩之
滋賀県大津市晴嵐二丁目７番１号 日本電
気硝子株式会社内
Ｆターム(参考） 4G062 AA08 AA09 BB01 BB04 BB05
BB08 DA01 DA02 DA03 DA04
DA10 DB01 DB02 DB03 DC01
DC02 DC03 DC04 DC05 DD01
DE01 DE02 DE03 DE04 DE05
DF01 DF05 DF06 DF07 EA01
EA10 EB01 EC01 ED01 ED02
ED03 ED04 EE01 EE02 EE03
EE04 EF01 EF02 EF03 EF04
EG01 EG02 EG03 EG04 EG05
FA01 FA10 FB01 FB02 FB03
FC01 FC02 FC03 FD01 FE01
FE02 FE03 FF01 FG01 FH01
FJ01 FK01 FL01 GA01 GA04
GA05 GA10 GB01 GC01 GD01
GE01 HH01 HH03 HH05 HH07
HH09 HH11 HH13 HH15 HH17
HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07
JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07
KK10 MM08 MM25 NN40 PP01
PP03 PP04 PP05 PP06
5C040 FA01 GB02 GD07 GF18 JA02
JA15 JA17 KA08 KB03 KB09
KB24 KB28 MA23
Claims (6)
- 【請求項１】 ガラス粉末を含む無機粉末が、湿式媒体
攪拌ミルによって分散されてなることを特徴とするプラ
ズマディスプレーパネル用ガラスペースト。 - 【請求項２】 無機粉末、熱可塑性樹脂、可塑剤、及び
溶剤からなることを特徴とする請求項１のプラズマディ
スプレーパネル用ガラスペースト。 - 【請求項３】 無機粉末としてフィラー粉末を含むこと
を特徴とする請求項１のプラズマディスプレーパネル用
ガラスペースト。 - 【請求項４】 ガラス粉末の５０％平均粒子径が１〜７
μｍ、最大粒径が５〜３０μｍであることを特徴とする
請求項１のプラズマディスプレーパネル用ガラスペース
ト。 - 【請求項５】 隔壁形成用であることを特徴とする請求
項１のプラズマディスプレーパネル用ガラスペースト。 - 【請求項６】 ２３℃、ずり速度５．７／秒の条件で測
定したときの粘度が１０〜１５０Ｐａ・ｓであることを
特徴とする請求項１のプラズマディスプレーパネル用ガ
ラスペースト。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001300842A JP2003104756A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | プラズマディスプレーパネル用ガラスペースト |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001300842A JP2003104756A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | プラズマディスプレーパネル用ガラスペースト |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003104756A true JP2003104756A (ja) | 2003-04-09 |
Family
ID=19121352
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001300842A Pending JP2003104756A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | プラズマディスプレーパネル用ガラスペースト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003104756A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6875463B2 (en) * | 2000-12-05 | 2005-04-05 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Paste for transparent insulating film, plasma display panel, method of manufacturing paste, method of manufacturing transparent insulating film, and method of manufacturing plasma display panel |
| JP2006032316A (ja) * | 2004-06-14 | 2006-02-02 | Nippon Electric Glass Co Ltd | プラズマディスプレイパネル用材料 |
| JP2007134331A (ja) * | 2005-11-09 | 2007-05-31 | Samsung Sdi Co Ltd | プラズマディスプレイパネル |
| US7482748B2 (en) | 2003-06-23 | 2009-01-27 | Lg Electronics Inc. | Plasma display panel with paste composite for white-black formation |
| JP2013180902A (ja) * | 2012-02-29 | 2013-09-12 | Asahi Glass Co Ltd | 封着材料ペーストとそれを用いた半導体デバイスの製造方法 |
-
2001
- 2001-09-28 JP JP2001300842A patent/JP2003104756A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6875463B2 (en) * | 2000-12-05 | 2005-04-05 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Paste for transparent insulating film, plasma display panel, method of manufacturing paste, method of manufacturing transparent insulating film, and method of manufacturing plasma display panel |
| US7482748B2 (en) | 2003-06-23 | 2009-01-27 | Lg Electronics Inc. | Plasma display panel with paste composite for white-black formation |
| JP2006032316A (ja) * | 2004-06-14 | 2006-02-02 | Nippon Electric Glass Co Ltd | プラズマディスプレイパネル用材料 |
| JP4613688B2 (ja) * | 2004-06-14 | 2011-01-19 | 日本電気硝子株式会社 | プラズマディスプレイパネル用材料 |
| JP2007134331A (ja) * | 2005-11-09 | 2007-05-31 | Samsung Sdi Co Ltd | プラズマディスプレイパネル |
| JP2013180902A (ja) * | 2012-02-29 | 2013-09-12 | Asahi Glass Co Ltd | 封着材料ペーストとそれを用いた半導体デバイスの製造方法 |
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