JP2003100341A - アルカリ蓄電池 - Google Patents

アルカリ蓄電池

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JP2003100341A JP2001295780A JP2001295780A JP2003100341A JP 2003100341 A JP2003100341 A JP 2003100341A JP 2001295780 A JP2001295780 A JP 2001295780A JP 2001295780 A JP2001295780 A JP 2001295780A JP 2003100341 A JP2003100341 A JP 2003100341A
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宏 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正極と、バナジウム系水素吸蔵合金を用いた
負極と、アルカリ電解液とを備えたアルカリ蓄電池にお
いて、バナジウム系水素吸蔵合金におけるバナジウムが
酸化されてアルカリ電解液中に溶出するのを抑制し、充
分なサイクル寿命が得られるようにする。 【解決手段】 正極1と、バナジウム系水素吸蔵合金を
用いた負極2と、アルカリ電解液とを備えたアルカリ蓄
電池において、上記のアルカリ電解液中に少なくとも水
酸化カリウムと水酸化リチウムとを含ませる共に、水酸
化リチウムの濃度が1.0規定以上になるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ニッケル−水素
蓄電池等の負極に水素吸蔵合金を用いたアルカリ蓄電池
に関するものであり、特に、正極と、バナジウム系水素
吸蔵合金を用いた負極と、アルカリ電解液とを備えたア
ルカリ蓄電池において、十分なサイクル特性が得られる
ようにした点に特徴を有するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、アルカリ蓄電池として、ニッケル
−カドミウム蓄電池に比べ、高容量であり、環境安全性
にも優れている点から、負極に水素吸蔵合金を用いたニ
ッケル−水素蓄電池等のアルカリ蓄電池が広く利用され
るようになった。
【0003】ここで、このようなアルカリ蓄電池におい
ては、アルカリ電解液として、一般に水酸化カリウムが
使用されており、また近年においては、特開平2−30
4874号公報や特開平4−212269号公報に示さ
れるように、水酸化カリウムに水酸化ナトリウムや水酸
化リチウムを少量加えたものも使用することが提案され
ている。
【0004】また、従来のアルカリ蓄電池においては、
その負極における水素吸蔵合金として、一般に、Mm
(Mmは希土類元素の混合物であるミッシュメタル)等
を用いた希土類系水素吸蔵合金が使用されている。
【0005】しかし、上記のような希土類系水素吸蔵合
金の場合、水素を吸蔵,放出する反応活性には優れてい
るが、水素を吸蔵できる量が十分ではなく、高い電池容
量が得られないという問題があり、特に近年において
は、上記のように負極に水素吸蔵合金電極を用いたアル
カリ蓄電池を様々なポータブル機器の電源等に使用する
ために高容量化が要望されるようになった。
【0006】このため、近年においては、その負極に、
水素吸蔵能力の高いバナジウムを主成分として含むV−
Ti−Ni系やV−Ti−Cr系等のバナジウム系水素
吸蔵合金を使用することが検討されている。
【0007】しかし、上記のようなバナジウム系水素吸
蔵合金は、希土類系水素吸蔵合金に比べて耐食性が悪
く、バナジウム系水素吸蔵合金におけるバナジウムが酸
化されてアルカリ電解液中に溶出し、容量が低下して、
充分なサイクル寿命が得られないという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、正極と、
バナジウム系水素吸蔵合金を用いた負極と、アルカリ電
解液とを備えたアルカリ蓄電池における上記のような問
題を解決することを課題とするものであり、バナジウム
系水素吸蔵合金におけるバナジウムが酸化されてアルカ
リ電解液中に溶出するのを抑制し、充分なサイクル寿命
が得られるようにすることを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明におけるアルカ
リ蓄電池においては、上記のような課題を解決するた
め、正極と、バナジウム系水素吸蔵合金を用いた負極
と、アルカリ電解液とを備えたアルカリ蓄電池におい
て、上記のアルカリ電解液中に少なくとも水酸化カリウ
ムと水酸化リチウムとを含ませると共に、水酸化リチウ
ムの濃度が1.0規定以上になるようにしたのである。
【0010】そして、この発明におけるアルカリ蓄電池
のように、少なくとも水酸化カリウムと水酸化リチウム
とを含み、水酸化リチウムの濃度が1.0規定以上にな
ったアルカリ電解液を使用すると、このアルカリ電解液
中におけるリチウムイオンがバナジウム系水素吸蔵合金
におけるバナジウムの表面に吸着して、バナジウム系水
素吸蔵合金の表面を保護するようになり、これによりバ
ナジウム系水素吸蔵合金の耐食性が向上して、アルカリ
蓄電池のサイクル寿命が向上する。
【0011】また、上記のアルカリ電解液中におけるア
ルカリ濃度を10.0規定以上にすると、さらにバナジ
ウム系水素吸蔵合金の耐食性が向上して、アルカリ蓄電
池のサイクル寿命がさらに向上する。
【0012】また、上記のバナジウム系水素吸蔵合金の
表面にニッケルメッキを行うと、このニッケルメッキに
より、バナジウム系水素吸蔵合金の耐食性がさらに向上
して、アルカリ蓄電池のサイクル寿命がさらに向上す
る。
【0013】また、この発明におけるアルカリ蓄電池に
おいては、その正極に一般に使用されている水酸化ニッ
ケルを使用することができる。特に、Co,Al,M
n,Y,Ybから選択される少なくとも1種の元素が固
溶された水酸化ニッケルを用いた場合には、この正極に
リチウムイオンが取り込まれて、アルカリ電解液中にお
けるリチウムイオンが減少するため、上記のようにアル
カリ電解液中における水酸化リチウムの濃度を高くする
ことにより、アルカリ蓄電池のサイクル寿命が充分に向
上されるようになる。
【0014】
【実施例】以下、この発明に係るアルカリ蓄電池につい
て実施例を挙げて具体的に説明すると共に、この発明の
実施例のアルカリ蓄電池において、サイクル寿命が向上
することを比較例を挙げて明らかにする。なお、この発
明におけるアルカリ蓄電池は、特に、下記の実施例に示
したものに限定されるものではなく、その要旨を変更し
ない範囲において適宜変更して実施できるものである。
【0015】ここで、以下の実施例及び比較例において
は、理論容量が600mAhになった図1に示すような
円筒型のアルカリ蓄電池を作製するようにした。
【0016】そして、上記の円筒型のアルカリ蓄電池を
作製するあたっては、図1に示すように、正極1と負極
2との間に上記のセパレータ3を介在させてスパイラル
状に巻き取り、これを負極缶4内に収容させた後、負極
缶4内に上記のアルカリ電解液を注液して封口し、正極
1を正極リード5を介して封口蓋6に接続させると共
に、負極2を負極リード7を介して負極缶4に接続さ
せ、負極缶4と封口蓋6とを絶縁パッキン8により電気
的に絶縁させると共に、封口蓋6と正極外部端子9との
間にコイルスプリング10を設け、電池の内圧が異常に
上昇した場合には、このコイルスプリング10が圧縮さ
れて電池内部のガスが大気に放出されるようにした。
【0017】また、以下の実施例及び比較例のアルカリ
蓄電池においては、下記のようにして作製した正極1a
〜1g及び負極2a〜2c,xとを使用すると共に、下
記のようにして調製したアルカリ電解液A1〜A4,y
1〜y6を使用するようにした。
【0018】(正極1a〜1gの作製)正極材料とし
て、正極1aにおいては水酸化ニッケルを、正極1bに
おいてはコバルトCoが2mol%固溶された水酸化ニ
ッケルを、正極1cにおいてはアルミニウムAlが2m
ol%固溶された水酸化ニッケルを、正極1dにおいて
はマンガンMnが2mol%固溶された水酸化ニッケル
を、正極1eにおいてはイットリウムYが2mol%固
溶された水酸化ニッケルを、正極1fにおいてはイッテ
ルビウムYbが2mol%固溶された水酸化ニッケル
を、正極1gにおいてはコバルトCoとアルミニウムA
lとがそれぞれ1mol%固溶された水酸化ニッケルを
用いるようにした。
【0019】そして、これらの正極材料100重量部に
対して、それぞれ結着剤のヒドロキシプロピルセルロー
スを10重量%含む水溶液を1重量部の割合で混合して
スラリーを調製し、このスラリーを発泡メタルに充填
し、これを乾燥し、圧延させた後、所定の大きさに裁断
して正極1a〜1gを作製した。
【0020】(負極2aの作製)VとTiとNiとを6
0:25:15のモル比になるように混合し、これをア
ーク溶解炉において溶融し、これを冷却させて、V60
25Ni15の組成になったバナジウム系水素吸蔵合金の
塊を得た後、このバナジウム系水素吸蔵合金の塊に水素
を吸蔵,放出させて水素化粉砕し、平均粒径が30μm
になったV60Ti 25Ni15のバナジウム系水素吸蔵合金
粉末を得た。
【0021】そして、上記のバナジウム系水素吸蔵合金
粉末100重量部に対して、結着剤のポリエチレンオキ
シドを10重量%含む水溶液を1重量部の割合で混合し
てスラリーを調製し、このスラリーをニッケルメッキし
たパンチングメタルからなる集電体に塗布し、これを乾
燥、圧延させた後、所定の大きさに裁断して負極2aを
作製した。
【0022】(負極2bの作製)VとTiとNiとを6
0:25:15のモル比になるように混合し、これをア
ーク溶解炉において溶融し、これを冷却させて、V60
25Ni15の組成になったバナジウム系水素吸蔵合金の
塊を得た後、このバナジウム系水素吸蔵合金の塊に水素
を吸蔵,放出させて水素化粉砕し、平均粒径が30μm
になったV60Ti 25Ni15のバナジウム系水素吸蔵合金
粉末を得た。次いで、このバナジウム系水素吸蔵合金粉
末にニッケルメッキを行い、バナジウム系水素吸蔵合金
粉末に対してニッケルが約7重量%になるように付着さ
せた後、これを水洗し、乾燥させた後、真空中において
700℃の温度で1時間熱処理し、ニッケルメッキされ
たV 60Ti25Ni15のバナジウム系水素吸蔵合金粉末を
得た。
【0023】そして、このようにニッケルメッキされた
60Ti25Ni15のバナジウム系水素吸蔵合金粉末を用
い、その後は、上記の負極2aの場合と同様にして、負
極2bを作製した。
【0024】(負極2cの作製)VとTiとCrとを6
0:25:15のモル比になるように混合し、これをア
ーク溶解炉において溶融し、これを冷却させて、V60
25Cr15の組成になったバナジウム系水素吸蔵合金の
塊を得た後、このバナジウム系水素吸蔵合金の塊に水素
を吸蔵,放出させて水素化粉砕し、平均粒径が30μm
になったV60Ti 25Cr15のバナジウム系水素吸蔵合金
粉末を得た。次いで、このバナジウム系水素吸蔵合金粉
末にニッケルメッキを行い、バナジウム系水素吸蔵合金
粉末に対してニッケルが約7重量%になるように付着さ
せた後、これを水洗し、乾燥させた後、真空中において
700℃の温度で1時間熱処理し、ニッケルメッキされ
たV 60Ti25Cr15のバナジウム系水素吸蔵合金粉末を
得た。
【0025】そして、このようにニッケルメッキされた
60Ti25Cr15のバナジウム系水素吸蔵合金粉末を用
い、その後は、上記の負極2aの場合と同様にして、負
極2cを作製した。
【0026】(負極xの作製)MmとNiとCoとAl
とMnとを1:3.6:0.6:0.3:0.5のモル
比になるように混合し、これをアーク溶解炉において溶
融し、これを冷却させて、MmNi3.6 Co0.6 Al
0.3 Mn0.5 の組成になった希土類系水素吸蔵合金の塊
を得た後、この希土類系水素吸蔵合金の塊を機械粉砕し
て、平均粒径が30μmになったMmNi3.6 Co0.6
Al0.3 Mn0.5 の組成になった希土類系水素吸蔵合金
粉末を得た。
【0027】そして、このMmNi3.6 Co0.6 Al
0.3 Mn0.5 の組成になった希土類系水素吸蔵合金粉末
を用い、その後は、上記の負極2aの場合と同様にし
て、負極xを作製した。
【0028】(アルカリ電解液A1の調製)アルカリ電
解液A1においては、水酸化カリウムの濃度が8.5規
定、水酸化リチウムの濃度が1.0規定で、全体のアル
カリ濃度が9.5規定になるように調製した。
【0029】(アルカリ電解液A2の調製)アルカリ電
解液A2においては、水酸化カリウムの濃度が9.0規
定、水酸化リチウムの濃度が1.0規定で、全体のアル
カリ濃度が10.0規定になるように調製した。
【0030】(アルカリ電解液A3の調製)アルカリ電
解液A3においては、水酸化カリウムの濃度が8.9規
定、水酸化リチウムの濃度が1.1規定で、全体のアル
カリ濃度が10.0規定になるように調製した。
【0031】(アルカリ電解液A4の調製)アルカリ電
解液A2においては、水酸化カリウムの濃度が8.5規
定、水酸化リチウムの濃度が1.5規定で、全体のアル
カリ濃度が10.0規定になるように調製した。
【0032】(アルカリ電解液y1の調製)アルカリ電
解液y1においては、水酸化カリウムの濃度が9.0規
定、水酸化リチウムの濃度が0.5規定で、全体のアル
カリ濃度が9.5規定になるように調製した。
【0033】(アルカリ電解液y2の調製)アルカリ電
解液y2においては、水酸化カリウムの濃度が9.5規
定、水酸化リチウムの濃度が0.5規定で、全体のアル
カリ濃度が10.0規定になるように調製した。
【0034】(アルカリ電解液y3の調製)アルカリ電
解液y3においては、水酸化カリウムの濃度が9.4規
定、水酸化リチウムの濃度が0.6規定で、全体のアル
カリ濃度が10.0規定になるように調製した。
【0035】(アルカリ電解液y4の調製)アルカリ電
解液y4においては、水酸化カリウムの濃度が9.3規
定、水酸化リチウムの濃度が0.7規定で、全体のアル
カリ濃度が10.0規定になるように調製した。
【0036】(アルカリ電解液y5の調製)アルカリ電
解液y5においては、水酸化カリウムの濃度が9.2規
定、水酸化リチウムの濃度が0.8規定で、全体のアル
カリ濃度が10.0規定になるように調製した。
【0037】(アルカリ電解液y6の調製)アルカリ電
解液y6においては、水酸化カリウムの濃度が9.1規
定、水酸化リチウムの濃度が0.9規定で、全体のアル
カリ濃度が10.0規定になるように調製した。
【0038】(実施例1〜4及び比較例1〜6)実施例
1〜4及び比較例1〜6においては、下記の表1に示す
ように、正極材料に水酸化ニッケルを用いた正極1aを
使用すると共に、負極材料にV60Ti25Ni15のバナジ
ウム系水素吸蔵合金を用いた負極2aを使用し、アルカ
リ電解液として、上記のアルカリ電解液A1〜A4,y
1〜y6を用い、前記のようにして図1に示す円筒型に
なった実施例1〜4及び比較例1〜6の各アルカリ蓄電
池を作製した。
【0039】そして、この実施例1〜4及び比較例1〜
6の各アルカリ蓄電池を、それぞれ60mAの定電流で
16時間充電させた後、120mAの定電流で放電終止
電圧が1.00Vになるまで放電させ、これを1サイク
ルとして5サイクルの充放電を繰り返して行い、各アル
カリ蓄電池を活性化させた。
【0040】次いで、このように活性化させた実施例1
〜4及び比較例1〜6の各アルカリ蓄電池を、それぞれ
600mAの定電流で満充電させたピークの電圧より電
圧が10mV低下するまで充電させて1時間放置した
後、600mAの定電流で放電終止電圧が1.00Vに
なるまで放電させて1時間放置し、これを1サイクルと
して、充放電を繰り返して行い、放電容量が活性化後に
おける1サイクル目の放電容量の60%に達するまでの
サイクル数を求めた。
【0041】そして、アルカリ電解液y1を用いた比較
例1のアルカリ蓄電池におけるサイクル数を、サイクル
寿命の基準値100として、各アルカリ蓄電池における
サイクル寿命を求め、その結果を下記の表1に示した。
【0042】
【表1】
【0043】この結果、V60Ti25Ni15のバナジウム
系水素吸蔵合金を用いた負極a1を使用した実施例1〜
4及び比較例1〜6のアルカリ蓄電池において、水酸化
リチウムの濃度が1.0規定になったアルカリ電解液A
1〜A4を用いた実施例1〜4のアルカリ蓄電池は、水
酸化リチウムの濃度が1.0規定未満になったアルカリ
電解液y1〜y6を用いた比較例1〜6のアルカリ蓄電
池に比べてサイクル寿命が向上しており、特に、全体の
アルカリ濃度が10.0規定になったアルカリ電解液A
2〜A4を用いた実施例2〜4のアルカリ蓄電池におい
ては、さらにサイクル寿命が向上していた。
【0044】(実施例5,6及び比較例7,8)実施例
5,6及び比較例7,8においては、下記の表2に示す
ように、正極材料にコバルトCoが2mol%固溶され
た水酸化ニッケルを用いた正極1bを使用すると共に、
負極材料にV60Ti25Ni15のバナジウム系水素吸蔵合
金を用いた負極2aを使用し、アルカリ電解液として、
上記のアルカリ電解液A1,A2,y1,y2を用い、
前記のようにして図1に示す円筒型になった実施例5,
6及び比較例7,8の各アルカリ蓄電池を作製した。
【0045】そして、この実施例5,6及び比較例7,
8の各アルカリ蓄電池についても、上記の実施例1〜4
及び比較例1〜6のアルカリ蓄電池の場合と同様にし
て、放電容量が活性化後における1サイクル目の放電容
量の60%に達するまでのサイクル数を求め、アルカリ
電解液y1を用いた比較例7のアルカリ蓄電池における
サイクル数を、サイクル寿命の基準値100として、各
アルカリ蓄電池におけるサイクル寿命を求め、その結果
を下記の表2に示した。
【0046】
【表2】
【0047】この結果、実施例5,6及び比較例7,8
のアルカリ蓄電池においても、上記の実施例1〜4及び
比較例1〜6のアルカリ蓄電池の場合と同様に、水酸化
リチウムの濃度が1.0規定になったアルカリ電解液A
1,A2を用いた実施例5,6のアルカリ蓄電池は、水
酸化リチウムの濃度が0.5規定になったアルカリ電解
液y1,y2を用いた比較例7,8のアルカリ蓄電池に
比べてサイクル寿命が向上しており、特に、全体のアル
カリ濃度が10.0規定になったアルカリ電解液A2を
用いた実施例6のアルカリ蓄電池においては、さらにサ
イクル寿命が向上していた。
【0048】また、上記の実施例1,2のアルカリ蓄電
池と実施例5,6のアルカリ蓄電池とを比較すると、コ
バルトCoが2mol%固溶された水酸化ニッケルを用
いた正極1bを使用した実施例5,6のアルカリ蓄電池
の方が、さらにサイクル寿命の向上が大きくなってい
た。
【0049】(実施例7,8及び比較例9,10)実施
例7,8及び比較例9,10においては、下記の表3に
示すように、正極材料に水酸化ニッケルを用いた正極1
aを使用すると共に、負極材料にニッケルメッキされた
60Ti25Ni15のバナジウム系水素吸蔵合金を用いた
負極2bを使用し、アルカリ電解液として、上記のアル
カリ電解液A1,A2,y1,y2を用い、前記のよう
にして図1に示す円筒型になった実施例7,8及び比較
例9,10の各アルカリ蓄電池を作製した。
【0050】そして、この実施例7,8及び比較例9,
10の各アルカリ蓄電池についても、上記の実施例1〜
4及び比較例1〜6のアルカリ蓄電池の場合と同様にし
て、放電容量が活性化後における1サイクル目の放電容
量の60%に達するまでのサイクル数を求め、アルカリ
電解液y1を用いた比較例9のアルカリ蓄電池における
サイクル数を、サイクル寿命の基準値100として、各
アルカリ蓄電池におけるサイクル寿命を求め、その結果
を下記の表3に示した。
【0051】
【表3】
【0052】この結果、実施例7,8及び比較例9,1
0のアルカリ蓄電池においても、上記の実施例1〜4及
び比較例1〜6のアルカリ蓄電池の場合と同様に、水酸
化リチウムの濃度が1.0規定になったアルカリ電解液
A1,A2を用いた実施例7,8のアルカリ蓄電池は、
水酸化リチウムの濃度が0.5規定になったアルカリ電
解液y1,y2を用いた比較例9,10のアルカリ蓄電
池に比べてサイクル寿命が向上しており、特に、全体の
アルカリ濃度が10.0規定になったアルカリ電解液A
2を用いた実施例8のアルカリ蓄電池においては、さら
にサイクル寿命が向上していた。
【0053】また、上記の実施例1,2のアルカリ蓄電
池と実施例7,8のアルカリ蓄電池とを比較すると、ニ
ッケルメッキされたV60Ti25Ni15のバナジウム系水
素吸蔵合金を用いた負極2bを使用した実施例7,8の
アルカリ蓄電池の方が、さらにサイクル寿命の向上が大
きくなっていた。
【0054】(実施例9,10及び比較例11,12)
実施例9,10及び比較例11,12においては、下記
の表4に示すように、正極材料にコバルトCoが2mo
l%固溶された水酸化ニッケルを用いた正極1bを使用
すると共に、負極材料にニッケルメッキされたV60Ti
25Ni15のバナジウム系水素吸蔵合金を用いた負極2b
を使用し、アルカリ電解液として、上記のアルカリ電解
液A1,A2,y1,y2を用い、前記のようにして図
1に示す円筒型になった実施例9,10及び比較例1
1,12の各アルカリ蓄電池を作製した。
【0055】そして、この実施例9,10及び比較例1
1,12の各アルカリ蓄電池についても、上記の実施例
1〜4及び比較例1〜6のアルカリ蓄電池の場合と同様
にして、放電容量が活性化後における1サイクル目の放
電容量の60%に達するまでのサイクル数を求め、アル
カリ電解液y1を用いた比較例11のアルカリ蓄電池に
おけるサイクル数を、サイクル寿命の基準値100とし
て、各アルカリ蓄電池におけるサイクル寿命を求め、そ
の結果を下記の表4に示した。
【0056】
【表4】
【0057】この結果、実施例9,10及び比較例1
1,12のアルカリ蓄電池においても、上記の実施例1
〜4及び比較例1〜6のアルカリ蓄電池の場合と同様
に、水酸化リチウムの濃度が1.0規定になったアルカ
リ電解液A1,A2を用いた実施例9,10のアルカリ
蓄電池は、水酸化リチウムの濃度が0.5規定になった
アルカリ電解液y1,y2を用いた比較例11,12の
アルカリ蓄電池に比べてサイクル寿命が向上しており、
特に、全体のアルカリ濃度が10.0規定になったアル
カリ電解液A2を用いた実施例10のアルカリ蓄電池に
おいては、さらにサイクル寿命が向上していた。
【0058】また、上記の実施例7,8のアルカリ蓄電
池と実施例9,10のアルカリ蓄電池とを比較すると、
コバルトCoが2mol%固溶された水酸化ニッケルを
用いた正極1bを使用した実施例9,10のアルカリ蓄
電池の方が、さらにサイクル寿命の向上が大きくなって
いた。
【0059】(実施例11,12及び比較例13,1
4)実施例11,12及び比較例13,14において
は、下記の表5に示すように、正極材料に水酸化ニッケ
ルを用いた正極1aを使用すると共に、負極材料にニッ
ケルメッキされたV60Ti25Cr15のバナジウム系水素
吸蔵合金を用いた負極2cを使用し、アルカリ電解液と
して、上記のアルカリ電解液A1,A2,y1,y2を
用い、前記のようにして図1に示す円筒型になった実施
例11,12及び比較例13,14の各アルカリ蓄電池
を作製した。
【0060】そして、この実施例11,12及び比較例
13,14の各アルカリ蓄電池についても、上記の実施
例1〜4及び比較例1〜6のアルカリ蓄電池の場合と同
様にして、放電容量が活性化後における1サイクル目の
放電容量の60%に達するまでのサイクル数を求め、ア
ルカリ電解液y1を用いた比較例13のアルカリ蓄電池
におけるサイクル数を、サイクル寿命の基準値100と
して、各アルカリ蓄電池におけるサイクル寿命を求め、
その結果を下記の表5に示した。
【0061】
【表5】
【0062】この結果、実施例11,12及び比較例1
3,14のアルカリ蓄電池においても、上記の実施例1
〜4及び比較例1〜6のアルカリ蓄電池の場合と同様
に、水酸化リチウムの濃度が1.0規定になったアルカ
リ電解液A1,A2を用いた実施例11,12のアルカ
リ蓄電池は、水酸化リチウムの濃度が0.5規定になっ
たアルカリ電解液y1,y2を用いた比較例13,14
のアルカリ蓄電池に比べてサイクル寿命が向上してお
り、特に、全体のアルカリ濃度が10.0規定になった
アルカリ電解液A2を用いた実施例12のアルカリ蓄電
池においては、さらにサイクル寿命が向上していた。
【0063】また、上記の実施例1,2のアルカリ蓄電
池と実施例11,12のアルカリ蓄電池とを比較する
と、ニッケルメッキされたV60Ti25Cr15のバナジウ
ム系水素吸蔵合金を用いた負極2cを使用した実施例1
1,12のアルカリ蓄電池の方が、さらにサイクル寿命
の向上が大きくなっていた。
【0064】(実施例13,14及び比較例15,1
6)実施例13,14及び比較例15,16において
は、下記の表6に示すように、正極材料にコバルトCo
が2mol%固溶された水酸化ニッケルを用いた正極1
bを使用すると共に、負極材料にニッケルメッキされた
60Ti25Cr15のバナジウム系水素吸蔵合金を用いた
負極2cを使用し、アルカリ電解液として、上記のアル
カリ電解液A1,A2,y1,y2を用い、前記のよう
にして図1に示す円筒型になった実施例13,14及び
比較例15,16の各アルカリ蓄電池を作製した。
【0065】そして、この実施例13,14及び比較例
15,16の各アルカリ蓄電池についても、上記の実施
例1〜4及び比較例1〜6のアルカリ蓄電池の場合と同
様にして、放電容量が活性化後における1サイクル目の
放電容量の60%に達するまでのサイクル数を求め、ア
ルカリ電解液y1を用いた比較例15のアルカリ蓄電池
におけるサイクル数を、サイクル寿命の基準値100と
して、各アルカリ蓄電池におけるサイクル寿命を求め、
その結果を下記の表6に示した。
【0066】
【表6】
【0067】この結果、実施例13,14及び比較例1
5,16のアルカリ蓄電池においても、上記の実施例1
〜4及び比較例1〜6のアルカリ蓄電池の場合と同様
に、水酸化リチウムの濃度が1.0規定になったアルカ
リ電解液A1,A2を用いた実施例13,14のアルカ
リ蓄電池は、水酸化リチウムの濃度が0.5規定になっ
たアルカリ電解液y1,y2を用いた比較例15,16
のアルカリ蓄電池に比べてサイクル寿命が向上してお
り、特に、全体のアルカリ濃度が10.0規定になった
アルカリ電解液A2を用いた実施例14のアルカリ蓄電
池においては、さらにサイクル寿命が向上していた。
【0068】また、上記の実施例11,12のアルカリ
蓄電池と実施例13,14のアルカリ蓄電池とを比較す
ると、コバルトCoが2mol%固溶された水酸化ニッ
ケルを用いた正極1bを使用した実施例13,14のア
ルカリ蓄電池の方が、さらにサイクル寿命の向上が大き
くなっていた。
【0069】(実施例15及び比較例17)実施例15
及び比較例17においては、下記の表7に示すように、
正極材料にアルミニウムAlが2mol%固溶された水
酸化ニッケルを用いた正極1cを使用すると共に、負極
材料にニッケルメッキされたV60Ti25Cr15のバナジ
ウム系水素吸蔵合金を用いた負極2cを使用し、アルカ
リ電解液として、上記のアルカリ電解液A1,y1を用
い、前記のようにして図1に示す円筒型になった実施例
15及び比較例17の各アルカリ蓄電池を作製した。
【0070】そして、この実施例15及び比較例17の
各アルカリ蓄電池についても、上記の実施例1〜4及び
比較例1〜6のアルカリ蓄電池の場合と同様にして、放
電容量が活性化後における1サイクル目の放電容量の6
0%に達するまでのサイクル数を求め、アルカリ電解液
y1を用いた比較例17のアルカリ蓄電池におけるサイ
クル数を、サイクル寿命の基準値100として、各アル
カリ蓄電池におけるサイクル寿命を求め、その結果を下
記の表7に示した。
【0071】
【表7】
【0072】この結果、実施例15及び比較例17のア
ルカリ蓄電池においても、上記の実施例1〜4及び比較
例1〜6のアルカリ蓄電池の場合と同様に、水酸化リチ
ウムの濃度が1.0規定になったアルカリ電解液A1を
用いた実施例15のアルカリ蓄電池は、水酸化リチウム
の濃度が0.5規定になったアルカリ電解液y1を用い
た比較例17のアルカリ蓄電池に比べてサイクル寿命が
向上していた。
【0073】また、この実施例15のアルカリ蓄電池の
ように、アルミニウムAlが2mol%固溶された水酸
化ニッケルを用いた正極1cと、ニッケルメッキされた
60Ti25Cr15のバナジウム系水素吸蔵合金を用いた
負極2cとを使用すると、サイクル寿命の向上が大きく
なっていた。
【0074】(実施例16及び比較例18)実施例16
及び比較例18においては、下記の表8に示すように、
正極材料にマンガンMnが2mol%固溶された水酸化
ニッケルを用いた正極1dを使用すると共に、負極材料
にニッケルメッキされたV60Ti25Cr15のバナジウム
系水素吸蔵合金を用いた負極2cを使用し、アルカリ電
解液として、上記のアルカリ電解液A1,y1を用い、
前記のようにして図1に示す円筒型になった実施例16
及び比較例18の各アルカリ蓄電池を作製した。
【0075】そして、この実施例16及び比較例18の
各アルカリ蓄電池についても、上記の実施例1〜4及び
比較例1〜6のアルカリ蓄電池の場合と同様にして、放
電容量が活性化後における1サイクル目の放電容量の6
0%に達するまでのサイクル数を求め、アルカリ電解液
y1を用いた比較例18のアルカリ蓄電池におけるサイ
クル数を、サイクル寿命の基準値100として、各アル
カリ蓄電池におけるサイクル寿命を求め、その結果を下
記の表8に示した。
【0076】
【表8】
【0077】この結果、実施例16及び比較例18のア
ルカリ蓄電池においても、上記の実施例1〜4及び比較
例1〜6のアルカリ蓄電池の場合と同様に、水酸化リチ
ウムの濃度が1.0規定になったアルカリ電解液A1を
用いた実施例16のアルカリ蓄電池は、水酸化リチウム
の濃度が0.5規定になったアルカリ電解液y1を用い
た比較例18のアルカリ蓄電池に比べてサイクル寿命が
向上していた。
【0078】また、この実施例16のアルカリ蓄電池の
ように、マンガンMnが2mol%固溶された水酸化ニ
ッケルを用いた正極1dと、ニッケルメッキされたV60
Ti 25Cr15のバナジウム系水素吸蔵合金を用いた負極
2cとを使用すると、サイクル寿命の向上が大きくなっ
ていた。
【0079】(実施例17及び比較例19)実施例17
及び比較例19においては、下記の表9に示すように、
正極材料にイットリウムYが2mol%固溶された水酸
化ニッケルを用いた正極1eを使用すると共に、負極材
料にニッケルメッキされたV60Ti25Cr15のバナジウ
ム系水素吸蔵合金を用いた負極2cを使用し、アルカリ
電解液として、上記のアルカリ電解液A1,y1を用
い、前記のようにして図1に示す円筒型になった実施例
17及び比較例19の各アルカリ蓄電池を作製した。
【0080】そして、この実施例17及び比較例19の
各アルカリ蓄電池についても、上記の実施例1〜4及び
比較例1〜6のアルカリ蓄電池の場合と同様にして、放
電容量が活性化後における1サイクル目の放電容量の6
0%に達するまでのサイクル数を求め、アルカリ電解液
y1を用いた比較例19のアルカリ蓄電池におけるサイ
クル数を、サイクル寿命の基準値100として、各アル
カリ蓄電池におけるサイクル寿命を求め、その結果を下
記の表9に示した。
【0081】
【表9】
【0082】この結果、実施例17及び比較例19のア
ルカリ蓄電池においても、上記の実施例1〜4及び比較
例1〜6のアルカリ蓄電池の場合と同様に、水酸化リチ
ウムの濃度が1.0規定になったアルカリ電解液A1を
用いた実施例17のアルカリ蓄電池は、水酸化リチウム
の濃度が0.5規定になったアルカリ電解液y1を用い
た比較例19のアルカリ蓄電池に比べてサイクル寿命が
向上していた。
【0083】また、この実施例17のアルカリ蓄電池の
ように、イットリウムYが2mol%固溶された水酸化
ニッケルを用いた正極1eと、ニッケルメッキされたV
60Ti25Cr15のバナジウム系水素吸蔵合金を用いた負
極2cとを使用すると、サイクル寿命の向上が大きくな
っていた。
【0084】(実施例18及び比較例20)実施例18
及び比較例20においては、下記の表10に示すよう
に、正極材料にイッテルビウムYbが2mol%固溶さ
れた水酸化ニッケルを用いた正極1fを使用すると共
に、負極材料にニッケルメッキされたV60Ti25Cr15
のバナジウム系水素吸蔵合金を用いた負極2cを使用
し、アルカリ電解液として、上記のアルカリ電解液A
1,y1を用い、前記のようにして図1に示す円筒型に
なった実施例18及び比較例20の各アルカリ蓄電池を
作製した。
【0085】そして、この実施例18及び比較例20の
各アルカリ蓄電池についても、上記の実施例1〜4及び
比較例1〜6のアルカリ蓄電池の場合と同様にして、放
電容量が活性化後における1サイクル目の放電容量の6
0%に達するまでのサイクル数を求め、アルカリ電解液
y1を用いた比較例20のアルカリ蓄電池におけるサイ
クル数を、サイクル寿命の基準値100として、各アル
カリ蓄電池におけるサイクル寿命を求め、その結果を下
記の表10に示した。
【0086】
【表10】
【0087】この結果、実施例18及び比較例20のア
ルカリ蓄電池においても、上記の実施例1〜4及び比較
例1〜6のアルカリ蓄電池の場合と同様に、水酸化リチ
ウムの濃度が1.0規定になったアルカリ電解液A1を
用いた実施例18のアルカリ蓄電池は、水酸化リチウム
の濃度が0.5規定になったアルカリ電解液y1を用い
た比較例20のアルカリ蓄電池に比べてサイクル寿命が
向上していた。
【0088】また、この実施例18のアルカリ蓄電池の
ように、イッテルビウムYbが2mol%固溶された水
酸化ニッケルを用いた正極1fと、ニッケルメッキされ
たV 60Ti25Cr15のバナジウム系水素吸蔵合金を用い
た負極2cとを使用すると、サイクル寿命の向上が大き
くなっていた。
【0089】(実施例19及び比較例21)実施例19
及び比較例21においては、下記の表11に示すよう
に、正極材料にコバルトCoとアルミニウムAlとがそ
れぞれ1mol%固溶された水酸化ニッケルを用いた正
極1gを使用すると共に、負極材料にニッケルメッキさ
れたV 60Ti25Cr15のバナジウム系水素吸蔵合金を用
いた負極2cを使用し、アルカリ電解液として、上記の
アルカリ電解液A1,y1を用い、前記のようにして図
1に示す円筒型になった実施例19及び比較例21の各
アルカリ蓄電池を作製した。
【0090】そして、この実施例19及び比較例21の
各アルカリ蓄電池についても、上記の実施例1〜4及び
比較例1〜6のアルカリ蓄電池の場合と同様にして、放
電容量が活性化後における1サイクル目の放電容量の6
0%に達するまでのサイクル数を求め、アルカリ電解液
y1を用いた比較例21のアルカリ蓄電池におけるサイ
クル数を、サイクル寿命の基準値100として、各アル
カリ蓄電池におけるサイクル寿命を求め、その結果を下
記の表11に示した。
【0091】
【表11】
【0092】この結果、実施例19及び比較例21のア
ルカリ蓄電池においても、上記の実施例1〜4及び比較
例1〜6のアルカリ蓄電池の場合と同様に、水酸化リチ
ウムの濃度が1.0規定になったアルカリ電解液A1を
用いた実施例19のアルカリ蓄電池は、水酸化リチウム
の濃度が0.5規定になったアルカリ電解液y1を用い
た比較例21のアルカリ蓄電池に比べてサイクル寿命が
向上していた。
【0093】また、この実施例19のアルカリ蓄電池の
ように、コバルトCoとアルミニウムAlとがそれぞれ
1mol%固溶された水酸化ニッケルを用いた正極1g
と、ニッケルメッキされたV60Ti25Cr15のバナジウ
ム系水素吸蔵合金を用いた負極2cとを使用すると、サ
イクル寿命の向上が大きくなっていた。
【0094】(比較例x1〜x4)比較例x1〜x4に
おいては、下記の表12に示すように、正極材料に水酸
化ニッケルを用いた正極1aを使用すると共に、負極材
料に希土類系水素吸蔵合金粉末を用いた負極xを使用
し、アルカリ電解液として、上記のアルカリ電解液A
1,A2,y1,y2を用い、前記のようにして図1に
示す円筒型になった比較例x1〜x4の各アルカリ蓄電
池を作製した。
【0095】そして、この比較例x1〜x4の各アルカ
リ蓄電池についても、上記の実施例1〜4及び比較例1
〜6のアルカリ蓄電池の場合と同様にして、放電容量が
活性化後における1サイクル目の放電容量の60%に達
するまでのサイクル数を求め、アルカリ電解液y1を用
いた比較例x3のアルカリ蓄電池におけるサイクル数
を、サイクル寿命の基準値100として、各アルカリ蓄
電池におけるサイクル寿命を求め、その結果を下記の表
12に示した。
【0096】
【表12】
【0097】(比較例x5〜x8)比較例x5〜x8に
おいては、下記の表13に示すように、正極材料にコバ
ルトCoが2mol%固溶された水酸化ニッケルを用い
た正極1bを使用すると共に、負極材料に希土類系水素
吸蔵合金粉末を用いた負極xを使用し、アルカリ電解液
として、上記のアルカリ電解液A1,A2,y1,y2
を用い、前記のようにして図1に示す円筒型になった比
較例1〜4の各アルカリ蓄電池を作製した。
【0098】そして、この比較例x5〜x8の各アルカ
リ蓄電池についても、上記の実施例1〜4及び比較例1
〜6のアルカリ蓄電池の場合と同様にして、放電容量が
活性化後における1サイクル目の放電容量の60%に達
するまでのサイクル数を求め、アルカリ電解液y1を用
いた比較例x7のアルカリ蓄電池におけるサイクル数
を、サイクル寿命の基準値100として、各アルカリ蓄
電池におけるサイクル寿命を求め、その結果を下記の表
13に示した。
【0099】
【表13】
【0100】ここで、上記の表12及び表13の結果か
ら明らかなように、負極材料に希土類系水素吸蔵合金粉
末を用いた負極xを使用した比較例x1〜x8の各アル
カリ蓄電池においては、水酸化リチウムの濃度が1.0
規定になったアルカリ電解液A1,A2を用いた場合に
おいても、サイクル寿命が向上するということが殆どな
かった。
【0101】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明における
アルカリ蓄電池においては、負極にバナジウム系水素吸
蔵合金を用いた場合において、アルカリ電解液として、
少なくとも水酸化カリウムと水酸化リチウムとを含み、
水酸化リチウムの濃度が1.0規定以上になったものを
用いるようにしたため、このアルカリ電解液中における
リチウムイオンがバナジウム系水素吸蔵合金におけるバ
ナジウムの表面に吸着して、バナジウム系水素吸蔵合金
の表面が保護されるようになった。
【0102】この結果、この発明におけるアルカリ蓄電
池においては、バナジウム系水素吸蔵合金の耐食性が高
められて、サイクル寿命が大きく向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例及び比較例において使用した
アルカリ蓄電池の概略断面図である。
【符号の説明】
1 正極 2 負極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 菊子 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 中村 宏 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 藤谷 伸 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 5H028 AA06 EE01 EE05 FF04 HH03 5H050 AA07 BA14 CA03 CB16 DA09 DA13 EA12 FA18 GA24 HA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極と、バナジウム系水素吸蔵合金を用
    いた負極と、アルカリ電解液とを備えたアルカリ蓄電池
    において、上記のアルカリ電解液中に少なくとも水酸化
    カリウムと水酸化リチウムとが含まれ、水酸化リチウム
    の濃度が1.0規定以上であることを特徴とするアルカ
    リ蓄電池。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載したアルカリ蓄電池にお
    いて、上記のアルカリ電解液中におけるアルカリ濃度が
    10.0規定以上であることを特徴とするアルカリ蓄電
    池。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載したアルカリ蓄電
    池において、上記の正極に、Co,Al,Mn,Y,Y
    bから選択される少なくとも1種の元素が固溶された水
    酸化ニッケルを用いたことを特徴とするアルカリ蓄電
    池。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れか1項に記載したア
    ルカリ蓄電池において、上記の負極に用いたバナジウム
    系水素吸蔵合金の表面がニッケルメッキされていること
    を特徴とするアルカリ蓄電池。
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CN106848407A (zh) * 2017-02-27 2017-06-13 安徽桑瑞斯环保新材料有限公司 一种用于可再充电碱性电化学电池的碱性电池电解质

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CN106848407A (zh) * 2017-02-27 2017-06-13 安徽桑瑞斯环保新材料有限公司 一种用于可再充电碱性电化学电池的碱性电池电解质

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