JP2003096572A - 金属酸化物膜形成用塗布液、及びそれを用いた金属酸化物膜、金属酸化物パターンの形成方法 - Google Patents
金属酸化物膜形成用塗布液、及びそれを用いた金属酸化物膜、金属酸化物パターンの形成方法Info
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Abstract
ない金属酸化物膜もしくは金属酸化物パターンを形成す
ることが可能な金属酸化物膜形成用塗布液、及びそれを
用いた金属酸化物膜、金属酸化物パターンの形成方法を
提供する。 【解決手段】 熱分解可能な有機金属Aと、溶剤Bと、
有機金属Aの熱分解温度よりも高い温度で熱分解が終了
する有機化合物C及び/又は成膜過程において、有機金
属Aの熱分解温度より高い温度で熱分解が終了する有機
化合物Cxになる有機化合物Dとを含有させて、有機金
属Aの熱分解時に、上記有機化合物C及び/又は有機化
合物Cxを存在させることにより、クラックが発生する
ことを抑制、防止できるようにする。
Description
金属酸化物膜を形成するのに用いられる金属酸化物膜形
成用塗布液、及びそれを用いた金属酸化物膜、金属酸化
物パターンの形成方法に関する。
する方法として、通常の厚膜ペーストと同様に、塗布・
焼成というような単純なプロセスで金属薄膜あるいは金
属酸化物薄膜を形成することが可能な有機金属塗布熱分
解法(MOD法)が、近年、広く用いられつつあり、金
属配線あるいは強誘電体や透明導電膜、抵抗体などの電
気素子の形成に応用することが検討されている(特開平
4−240792号、特開平9−120906号、特開
平9−069614号など)。
られているような通常の厚膜ペーストと同様に、塗布・
焼成というような単純なプロセスで金属薄膜あるいは金
属酸化物膜を形成することが可能な方法であり、低コス
トで高精度の金属薄膜あるいは金属酸化物膜を形成する
ことができるという特徴と有しているとともに、低温で
焼成することができるという利点を備えている。
より、膜厚の大きい金属酸化物膜を形成しようとする
と、有機金属化合物溶液(塗布液)の塗布厚を厚く塗布
することが必要となる。しかし、必要な膜厚を得るため
に、有機金属化合物溶液(塗布液)を一度に厚く塗布す
ると、焼成時に、金属酸化物膜にクラックが入るという
問題点がある。
成する場合には、通常、塗布・焼成の工程を複数回繰り
返すことにより膜厚の大きい金属酸化物膜を形成する方
法がとられている。そのため、金属酸化物膜の形成工程
が複雑化し、コストが増大するという問題点がある。
状とし、スクリーン印刷を可能ならしめるようにした方
法も提案されているが(特開平9−120906号)、
この方法は、あくまでも塗布性を考慮して、粘度を調整
するために添加されたものであり、焼成時にクラックが
発生するという問題点を解決するものではない。
は、塗膜に紫外線を照射し、現像した後、焼成して金属
酸化物透明導電膜パターンを得る方法が開示されている
が、この方法は、あくまでもフォトリソグラフィー法に
より金属酸化物透明導電膜パターンを得ることができる
ようにしたものであり、この方法においても、焼成時に
クラックが発生するという問題点を解決することができ
ていないのが実情である。
であり、MOD法により、厚みが大きく、クラックのな
い金属酸化物膜もしくは金属酸化物パターンを形成する
ことが可能な金属酸化物膜形成用塗布液、及びそれを用
いた金属酸化物膜、金属酸化物パターンの形成方法を提
供することを目的としている。
に、本願発明(請求項1)の金属酸化物膜形成用塗布液
は、(a)熱分解可能な有機金属A、(b)溶剤B、(c)有
機金属Aの熱分解温度よりも高い温度で熱分解が終了す
る有機化合物C及び/又は成膜過程で有機金属Aの熱分
解温度より高い温度で熱分解が終了する有機化合物Cx
になる有機化合物Dを含有することを特徴としている。
用塗布液は、熱分解可能な有機金属Aと、溶剤Bと、有
機金属Aの熱分解温度よりも高い温度で熱分解が終了す
る有機化合物C及び/又は成膜過程で有機金属Aの熱分
解温度より高い温度で熱分解が終了する有機化合物Cx
になる有機化合物Dとを含有させるようにしているの
で、この金属酸化物膜形成用塗布液を用いることによ
り、クラックを防止して、膜厚が大きく、均一な組成の
金属酸化物膜を形成することが可能になる。
塗布液を用いた場合、有機金属Aが熱分解する時点で
は、有機金属Aよりも熱分解温度の高い有機化合物C及
び/又は有機化合物Cxが存在するため、有機金属Aの
熱分解時のクラックの発生を抑制、防止して、クラック
のない均一な金属酸化物膜を確実に形成することが可能
になる。
な有機金属Aとしては、有機酸の金属塩(例えば、酢酸
塩、プロピオン酸塩、2−エチルヘキサン酸塩、ナフテ
ン酸塩、オレイン酸塩など)、あるいは、アセチルアセ
トン錯体、アミン錯体のような錯体などが例示される
が、その他の種々の熱分解可能な有機金属を使用するこ
とが可能である。
する有機金属Aの熱分解温度によって適切なものを選択
して用いることが可能である。例えば、エチルセルロー
ス、アルキッド、アクリルなどの樹脂、アクリル酸、ブ
タジエンのようなラジカル重合可能な有機化合物、ある
いは上記のような有機金属を使用することが可能であ
る。さらに、有機金属A、溶剤B、有機化合物C、有機
化合物Dは、それぞれ1種類を用いてもよく、また、複
数種類を混合して用いてもよい。
液は、有機化合物C及び/又はDが、有機金属Aとは別
の有機金属であることを特徴としている。
は別の有機金属であり、有機化合物Dが、有機金属Aの
熱分解温度より高い温度で熱分解が終了する有機金属
(広義の有機化合物Cx)になる有機化合物である場合
には、クラックを防止することが可能になるだけではな
く、密度の高い金属酸化物膜を形成することが可能にな
る。
液は、有機化合物Dが熱重合性を有し、熱重合によって
有機金属Aの熱分解温度より高い温度で熱分解が終了す
る有機化合物Cxとなるものであることを特徴としてい
る。
重合によって有機金属Aの熱分解温度より高い温度で熱
分解が終了する有機化合物Cxとなるものを用いた場
合、例えば、レーザー光を所望のパターンを描画するよ
うに照射した後、未照射部を除去する工法など(すなわ
ち、熱重合を利用したパターニング法)を適用して、効
率よく高精度のパターンを形成することができるように
なり有意義である。なお、熱重合を利用したパターニン
グ法により高精度の金属酸化物パターンを形成するため
には、熱重合性を有しない有機化合物Cの含有割合をで
きるだけ小さくすることが望ましい。
液は、有機化合物Dが光重合性を有し、光重合によって
有機金属Aの熱分解温度より高い温度で熱分解が終了す
る有機化合物Cxとなるものであることを特徴としてい
る。
重合によって有機金属Aより高い温度で熱分解が終了す
る有機化合物Cxとなるものを用いた場合、例えば、フ
ォトリソグラフィー法により、微細で高精度のパターン
を効率よく形成することができるようになり有意義であ
る。なお、フォトリソグラフィー法により、微細で高精
度のパターンを効率よく形成することができるようにす
るためには、光重合性を有しない有機化合物Cの含有割
合をできるだけ小さくすることが望ましい。
液は、有機化合物C及び/又は有機化合物Cxが、有機
金属Aより20〜70℃高い温度で熱分解が終了するも
のであることを特徴としている。
が、有機金属Aより20〜70℃高い温度で熱分解が終
了するものである場合、有機金属Aが熱分解する際に、
有機化合物C及び/又は有機化合物Cxを確実に存在さ
せることが可能になり、クラックの発生を確実に防止し
て、均一な金属酸化物膜を形成することができるように
なる。
膜の形成方法は、請求項1〜5のいずれかに記載の金属
酸化物膜形成用塗布液を塗布する工程と、金属酸化物膜
形成用塗布液を塗布することにより形成された塗膜を3
50〜700℃で焼成する工程とを具備することを特徴
としている。
物膜形成用塗布液を塗布した後、塗膜を350〜700
℃で焼成することにより、クラックがなく、均一な金属
酸化物膜を効率よく形成することができるようになる。
パターンの形成方法は、請求項3記載の金属酸化物膜形
成用塗布液を塗布して塗膜を形成する工程と、前記塗膜
の所定の領域を熱重合させる工程と、前記塗膜の未重合
領域を水、水溶液、又は有機溶剤を用いて現像する工程
と、現像された塗膜を350〜700℃で焼成する工程
とを具備することを特徴としている
を塗布することにより形成した塗膜の所定の領域を熱重
合させ、塗膜の未重合領域を水、水溶液、又は有機溶剤
を用いて現像した後、現像された塗膜を350〜700
℃で焼成することにより、クラックがなく、均一な金属
酸化物パターンを効率よく形成することができるように
なる。
パターンの形成方法は、請求項4記載の金属酸化物膜形
成用塗布液を塗布して塗膜を形成する工程と、前記塗膜
の所定の領域を露光させて光重合させる工程と、前記塗
膜の未重合領域を水、水溶液、又は有機溶剤を用いて現
像する工程と、現像された塗膜を350〜700℃で焼
成する工程とを具備することを特徴としている。
を塗布して形成した塗膜の所定の領域を露光させて光重
合させ、塗膜の未重合領域を水、水溶液、又は有機溶剤
を用いて現像した後、現像された塗膜を350〜700
℃で焼成することにより、クラックがなく、均一な金属
酸化物パターンを効率よく形成することができるように
なる。
して、その特徴とするところをさらに詳しく説明する。
及び光重合開始剤を、溶剤Bに溶解させることにより、
金属酸化物膜形成用塗布液を作製する。 イ)熱分解温度が約350℃のメタクリル酸亜鉛(有機
金属A):18重量部 ロ)熱分解温度が約400℃のメタクリル酸−メタクリ
ル酸メチル共重合体(有機化合物C):25重量部 ハ)メタクリル酸メチル(有機化合物D):16重量部 ニ)光重合開始剤: 6重量部 ホ)メトキシプロパノール(溶剤B):35重量部 なお、この実施形態1では、光重合開始剤を配合するこ
とにより、メタクリル酸メチルが光重合性を有する有機
化合物(有機化合物D)として機能するように構成され
ている。 (2)次に、図1(a)に示すように、この金属酸化物膜形
成用塗布液1を、基板(水晶基板)2上にスピンコート
し、150℃で乾燥することにより、図1(b)に示すよ
うに、基板2上に塗膜1aを形成する。 (3)それから、図1(c)に示すように、フォトマスク3
を介してUV光を照射して露光する。このとき、メタク
リル酸メチルは光重合することにより、約450℃で分
解するポリメタクリル酸メチル(有機金属Aの熱分解温
度より高い温度で熱分解が終了する有機化合物Cx)と
なっている。 (4)次に、メトキシプロパノールで現像し、図1(d)に
示すように、塗膜1aの未露光部(未重合部)を除去す
ることにより、塗膜1aのパターニングを行う。 (5)その後、パターニングされた塗膜1aを、500℃
で20分間焼成することにより、図1(e)に示すよう
に、パターン化されたZnO膜(金属酸化物パターン)
4を得た。このZnO膜4を観察したところ、クラック
がなく、基板2への密着性に優れた均一なZnO膜が得
られていることが確認された。
の他に、複数種類の有機化合物、すなわち、有機金属A
より高い温度で分解するポリマーであるメタクリル酸−
メタクリル酸メチル共重合体(有機化合物C)と、光重
合性のモノマーであるメタクリル酸メチル(有機化合物
D)を用いているが、光重合性のモノマーであるメタク
リル酸メチルは、光重合することにより有機金属Aより
熱分解温度の高いポリメタクリル酸メチル(有機化合物
Cx)となるので、有機金属Aが熱分解する時点では、
有機金属Aより分解温度の高いメタクリル酸−メタクリ
ル酸メチル共重合体(有機化合物C)と、ポリメタクリ
ル酸メチル(有機化合物Cx)が存在することになり、
有機金属Aの熱分解時にクラックが発生することを効率
よく防止して、均一な金属酸化物膜を形成することが可
能になる。なお、有機金属A、溶剤B、有機化合物C、
有機化合物Dの配合割合は、上記割合に限定されるもの
ではなく、金属酸化物膜形成用塗布液の塗布条件や焼成
条件、形成される金属酸化物膜の用途などに応じて、適
宜調整することが可能である。
を作製する。 イ)熱分解温度が約350℃のメタクリル酸亜鉛(有機
金属A):18重量部 ロ)メタクリル酸メチル(有機化合物D)、:41重量
部 ハ)熱重合開始剤: 6重量部 ニ)メトキシプロパノール(溶剤B):35重量部 なお、この実施形態2では、熱重合開始剤を配合するこ
とにより、メタクリル酸メチルが熱重合性を有する有機
化合物(有機化合物D)として機能するように構成され
ている。 (2)次に、図2(a)に示すように、この金属酸化物膜形
成用塗布液11を、基板(ソーダライムガラス基板)1
2上にスピンコートし、150℃で乾燥することによ
り、図2(b)に示すように、基板12上に塗膜11aを
形成する。 (3)それから、図2(c)に示すように、IRレーザー光
を所望のパターンを描写するように塗膜11aに照射し
て、照射領域を熱重合させる。このとき、メタクリル酸
メチルは熱重合することにより、約450℃で分解する
ポリメタクリル酸メチル(有機金属Aの熱分解温度より
高い温度で熱分解が終了する有機化合物Cx)となって
いる。 (4)次に、メトキシプロパノールで現像を行い、図2
(d)に示すように、未照射部(未重合部)を除去するこ
とにより、塗膜11aのパターニングを行う。 (5)その後、現像され、パターニングされた塗膜11a
を、500℃で20分間焼成することにより、図2(e)
に示すように、パターン化されたZnO膜(金属酸化物
パターン)14を得た。このZnO膜14を観察したと
ころ、クラックがなく、基板12への密着性に優れた均
一なZnO膜が得られていることが確認された。
を作製する。 イ)熱分解温度が約400℃のオレイン酸亜鉛(有機金
属A):20重量部 ロ)熱分解温度が約450℃のポリメタクリル酸メチル
(有機化合物C):40重量部 ハ)トルエン(溶剤B):40重量部 (2)次に、図3(a)に示すように、この金属酸化物膜形
成用塗布液21を、基板(BLCガラス基板)22上に
スピンコートし、150℃で乾燥することにより、図3
(b)に示すように、基板22上に塗膜21aを形成す
る。 (3)それから、この塗膜21aを、500℃で20分間
焼成することにより、図3(c)に示すように、ZnO膜
(金属酸化物膜)24を得た。このZnO膜24を観察
したところ、クラックがなく、基板22への密着性に優
れた均一なZnO膜が得られていることが確認された。
を作製する。 イ)熱分解温度が約350℃の2−エチルヘキサン酸ル
テニウム(有機金属A):35重量部 ロ)熱分解温度が約400℃のオレイン酸ルテニウム(有
機化合物C):35重量部 ハ)トルエン(溶剤B):30重量部 (2)次に、上記実施形態3の場合に準じて、この金属酸
化物膜形成用塗布液を、基板(ソーダライムガラス基
板)上にスピンコートし、150℃で乾燥することによ
り、基板上に塗膜を形成する。 (3)それから、この塗膜を、500℃で20分間焼成す
ることにより、RuO 2膜(金属酸化物膜)を得た。こ
のRuO2膜を観察したところ、クラックや基板からの
剥離のない、均一なRuO2膜が得られていることが確
認された。なお、上記のイ)の2−エチルヘキサン酸ル
テニウム(有機金属A)又は上記ロ)のオレイン酸ルテ
ニウム(有機化合物C)の一方のみをトルエンに溶解し
た金属酸化物膜形成用塗布液を用いてRuO2膜を形成
した場合、膜厚が上記実施形態4の場合よりも薄く、か
つ、密度の低いRuO2膜しか得ることができなかっ
た。
ンに溶解させて金属酸化物膜形成用塗布液とし、この金
属酸化物膜形成用塗布液を基板(BLCガラス基板)上
にスピンコートした後、150℃で乾燥して、550℃
で焼成することにより、2−オレイン酸亜鉛を熱分解さ
せて、ZnO膜を得た。しかし、このZnO膜には、ク
ラックの発生や基板からの剥離の発生が認められた。
トルエンに溶解させて金属酸化物膜形成用塗布液とし、
この金属酸化物膜形成用塗布液を基板(ソーダライムガ
ラス基板)上にスピンコートした後、150℃で乾燥し
て、550℃で焼成することにより、2−エチルヘキサ
ン酸Ruを熱分解させて、RuO2膜を得た。しかし、
このRuO2膜には、クラックの発生や基板からの剥離
の発生が認められた。また、上記実施形態4の場合と比
べて、膜厚が薄く、かつ、密度の小さいRuO2膜しか
得ることができなかった。
限定されるものではなく、熱分解可能な有機金属A、溶
剤B、有機金属Aの熱分解温度よりも高い温度で熱分解
が終了する有機化合物C、成膜過程で有機金属Aの熱分
解温度より高い温度で熱分解が終了する有機化合物Cx
になる有機化合物Dの具体的な種類、及び、有機金属
A、溶剤B、有機化合物C、有機化合物Dの配合割合、
金属酸化物膜の具体的な膜厚やパターン、金属酸化物膜
や金属酸化物パターンの形成対象である基板の種類、具
体的な成膜条件などに関し、発明の範囲内において、種
々の応用、変形を加えることが可能である。
金属酸化物膜形成用塗布液は、熱分解可能な有機金属A
と、溶剤Bと、有機金属Aの熱分解温度よりも高い温度
で熱分解が終了する有機化合物C及び/又は成膜過程で
有機金属Aの熱分解温度より高い温度で熱分解が終了す
る有機化合物Cxになる有機化合物Dとを含有させるよ
うにしているので、この金属酸化物膜形成用塗布液を用
いることにより、クラックを防止して、膜厚が大きく、
均一な組成の金属酸化物膜を形成することができる。
塗布液を用いた場合、有機金属Aが熱分解する時点で
は、有機金属Aよりも熱分解温度の高い有機化合物C及
び/又は有機化合物Cxが存在するため、有機金属Aの
熱分解時のクラックの発生を抑制、防止して、クラック
のない均一な金属酸化物膜を確実に形成することが可能
になる。
液のように、有機化合物C及び/又はDが有機金属Aと
は別の有機金属であり、有機化合物Dが、有機金属Aの
熱分解温度より高い温度で熱分解が終了する有機金属
(広義の有機化合物Cx)になる有機化合物である場
合、クラックを防止することが可能になるだけではな
く、密度の高い金属酸化物膜を形成することが可能にな
る。
液のように、有機化合物Dとして、熱重合性を有し、熱
重合によって有機金属Aの熱分解温度より高い温度で熱
分解が終了する有機化合物Cxとなるものを用いた場
合、例えば、レーザー光を所望のパターンを描画するよ
うに照射した後、未照射部を除去する工法など(すなわ
ち、熱重合を利用したパターニング法)を適用して、効
率よく高精度のパターンを形成することができるように
なり有意義である。
液のように、有機化合物Dとして、光重合性を有し、光
重合によって有機金属Aより高い温度で熱分解が終了す
る有機化合物Cxとなるものを用いた場合、例えば、フ
ォトリソグラフィー法により、微細で高精度のパターン
を効率よく形成することができるようになり有意義であ
る。
液のように、有機化合物C及び/又は有機化合物Cx
が、有機金属Aより20〜70℃高い温度で熱分解が終
了するものである場合、有機金属Aが熱分解する際に、
有機化合物C及び/又は有機化合物Cxを確実に存在さ
せることが可能になり、クラックの発生を確実に防止し
て、均一な金属酸化物膜を形成することが可能になる。
膜の形成方法は、請求項1〜5のいずれかに記載の金属
酸化物膜形成用塗布液を塗布した後、塗膜を350〜7
00℃で焼成するようにしているので、クラックがな
く、均一な金属酸化物膜を効率よく形成することができ
る。
パターンの形成方法は、請求項3記載の金属酸化物膜形
成用塗布液を塗布することにより形成した塗膜の所定の
領域を熱重合させ、塗膜の未重合領域を水、水溶液、又
は有機溶剤を用いて現像した後、現像された塗膜を35
0〜700℃で焼成するようにしているので、クラック
がなく、均一な金属酸化物パターンを効率よく形成する
ことができる。
パターンの形成方法は、請求項4記載の金属酸化物膜形
成用塗布液を塗布して形成した塗膜の所定の領域を露光
させて光重合させ、塗膜の未重合領域を水、水溶液、又
は有機溶剤を用いて現像した後、現像された塗膜を35
0〜700℃で焼成するようにしているので、クラック
がなく、均一な金属酸化物パターンを効率よく形成する
ことができる。
属酸化物パターンの形成方法を示す図である。
属酸化物パターンの形成方法を示す図である。
属酸化物膜の形成方法を示す図である。
基板) 22 基板(BLCガラス基板) 3 フォトマスク 4,14 ZnO膜(金属酸化物パタ
ーン) 24 ZnO膜(金属酸化物膜)
Claims (8)
- 【請求項1】(a)熱分解可能な有機金属A、 (b)溶剤B、 (c)有機金属Aの熱分解温度よりも高い温度で熱分解が
終了する有機化合物C及び/又は成膜過程で有機金属A
の熱分解温度より高い温度で熱分解が終了する有機化合
物Cxになる有機化合物Dを含有することを特徴とする
金属酸化物膜形成用塗布液。 - 【請求項2】有機化合物C及び/又はDが、有機金属A
とは別の有機金属であることを特徴とする請求項1記載
の金属酸化物膜形成用塗布液。 - 【請求項3】有機化合物Dが熱重合性を有し、熱重合に
よって有機金属Aの熱分解温度より高い温度で熱分解が
終了する有機化合物Cxとなるものであることを特徴と
する請求項1又は2記載の金属酸化物膜形成用塗布液。 - 【請求項4】有機化合物Dが光重合性を有し、光重合に
よって有機金属Aの熱分解温度より高い温度で熱分解が
終了する有機化合物Cxとなるものであることを特徴と
する請求項1又は2記載の金属酸化物膜形成用塗布液。 - 【請求項5】有機化合物C及び/又は有機化合物Cx
が、有機金属Aより20〜70℃高い温度で熱分解が終
了するものであることを特徴とする請求項1〜4のいず
れかに記載の金属酸化物膜形成用塗布液。 - 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の金属酸化
物膜形成用塗布液を塗布する工程と、金属酸化物膜形成
用塗布液を塗布することにより形成された塗膜を350
〜700℃で焼成する工程とを具備することを特徴とす
る金属酸化物膜の形成方法。 - 【請求項7】請求項3記載の金属酸化物膜形成用塗布液
を塗布して塗膜を形成する工程と、 前記塗膜の所定の領域を熱重合させる工程と、 前記塗膜の未重合領域を水、水溶液、又は有機溶剤を用
いて現像する工程と、 現像された塗膜を350〜700℃で焼成する工程とを
具備することを特徴とする金属酸化物パターンの形成方
法。 - 【請求項8】請求項4記載の金属酸化物膜形成用塗布液
を塗布して塗膜を形成する工程と、 前記塗膜の所定の領域を露光させて光重合させる工程
と、 前記塗膜の未重合領域を水、水溶液、又は有機溶剤を用
いて現像する工程と、 現像された塗膜を350〜700℃で焼成する工程とを
具備することを特徴とする金属酸化物パターンの形成方
法。
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JP2001288880A JP4857508B2 (ja) | 2001-09-21 | 2001-09-21 | 金属酸化物膜形成用塗布液 |
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