JP2003095732A - 導電性アルミナセラミックスの製造方法 - Google Patents

導電性アルミナセラミックスの製造方法

Info

Publication number
JP2003095732A
JP2003095732A JP2001285371A JP2001285371A JP2003095732A JP 2003095732 A JP2003095732 A JP 2003095732A JP 2001285371 A JP2001285371 A JP 2001285371A JP 2001285371 A JP2001285371 A JP 2001285371A JP 2003095732 A JP2003095732 A JP 2003095732A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
oxide
porosity
volume resistivity
ceramics
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001285371A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruo Murayama
晴男 村山
Takashi Morita
敬司 森田
Hiroko Ueno
宏子 上野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Coorstek KK
Original Assignee
Toshiba Ceramics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Ceramics Co Ltd filed Critical Toshiba Ceramics Co Ltd
Priority to JP2001285371A priority Critical patent/JP2003095732A/ja
Publication of JP2003095732A publication Critical patent/JP2003095732A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】機械的強度が強く、導電性の高い導電性アルミ
ナセラミックスを安価に製造するものである。 【解決手段】アルミナ(Al)を主成分とし、こ
れに酸化錫(SnO)、酸化チタン(TiO)、も
しくは、酸化ニッケル(NiO)を内掛けで5〜40重
量%、酸化銅(CuO)を0.1〜10重量%添加
し、成形し、焼成して、体積抵抗率が10〜1011
Ω・cmの導電性アルミナセラミックスを製造すること
を特徴とする導電性アルミナセラミックスの製造方法で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は導電性アルミナセラ
ミックスの製造方法に係わり、特に機械的強度と導電性
を高めた導電性アルミナセラミックスに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、静電気除去用部品、セラミックス
ヒーター、セラミックスセンサ等に導電性のアルミナセ
ラミックスが使用されている。このアルミナセラミック
スは、本来高い絶縁性を有しており、導電性(体積抵抗
率で10〜1011Ω・cm)を持たせるために、S
nO等の導電性付与材を添加する方法がなされてい
る。 【0003】しかしながら、本来絶縁材料であるアルミ
ナセラミックスに高い導電性を持たせるためには、Sn
等の導電性付与材をより多く添加しなければならな
いが、その場合、母材であるアルミナセラミックスの焼
結性を阻害し、焼結体内部に気孔が残り、機械的強度を
低下させる原因となる。その対策として、ホットプレス
による焼結やHIP処理などがあるが、生産性やコスト
の面から好ましくない。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】そこで、機械的強度が
強く、導電性の高い導電性アルミナセラミックスを安価
に製造できる導電性アルミナセラミックスの製造方法が
要望されていた。 【0005】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、機械的強度が強く、導電性の高い導電性アルミ
ナセラミックスを安価に製造できる導電性アルミナセラ
ミックスの製造方法を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の1つの態様によれば、アルミナ(Al
)を主成分とし、これに酸化錫(SnO)、酸化チ
タン(TiO)、もしくは、酸化ニッケル(NiO)
を内掛けで5〜40重量%、酸化銅(CuO)を0.
1〜10重量%添加し、成形し、焼成して、体積抵抗率
が10〜10 Ω・cmの導電性アルミナセラミッ
クスを製造することを特徴とする導電性アルミナセラミ
ックスの製造方法が提供される。これにより、機械的強
度が強く、導電性の高い導電性アルミナセラミックスを
安価に製造できる。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる導電性アル
ミナセラミックスの製造方法について説明する。 【0008】アルミナ(Al)粉末を主成分と
し、これに酸化錫(SnO)、酸化チタン(Ti
)、あるいは、酸化ニッケル(NiO)粉末の一種
類を内掛けで5〜40重量%、酸化銅(CuO)粉末
を0.1〜10重量%添加し、水中で混合し、成形助剤
を加えてスプレードライヤー等で造粒し、加圧成形や、
鋳込み成形、押出成形、射出成形などによりで成形体を
得る。 【0009】得られた成形体を必要に応じて脱脂後、空
気中、例えば、1400〜1600℃で焼成する。な
お、焼成雰囲気は空気中に限らず、非酸化雰囲気や還元
雰囲気であってもよい。 【0010】本発明に係わる導電性アルミナセラミック
スの製造方法は、ホットプレスによる焼結やHIP処理
を行わないので、生産性がよく、導電性アルミナセラミ
ックスを安価に製造することができる。 【0011】また、本発明に係わる導電性アルミナセラ
ミックスの製造方法を用いて製造されたセラミックス焼
結体は、アルミナ結晶の周りに酸化錫(SnO)、酸
化チタン(TiO)、あるいは、酸化ニッケル(Ni
O)の一種類、および酸化銅(CuO)が粒界として
存在し、この粒界同士がつながっていることによって導
電性が得られる。また、酸化銅は導電性を上げる効果と
ともに、焼結助剤として働き、酸化錫を添加しただけで
は焼結体内部に残存してしまう気孔を減少させる効果が
ある。 【0012】この場合、酸化錫の添加量が5重量%以下
では、十分な導電性の効果が得られない。一方、酸化錫
の添加量が40重量%以上では、気孔率が増加して緻密
な焼結体が得られない。また、酸化銅の添加量が0.1
重量%以下では焼結助剤としての効果が得られなくな
る。一方、10重量%以上では、気孔率は小さくなる
が、アルミナ含有量が少なくなるため、機械的強度が低
下するとともに体積抵抗率も低くなりすぎてしまう。 【0013】上記のように本発明に係わる導電性アルミ
ナセラミックスの製造方法により製造された導電性アル
ミナセラミックスは、体積抵抗率が10〜1011Ω
・cmとなり、帯電する静電気を速やかに逃がして除去
でき、静電気除去用部品、セラミックスヒーター、セラ
ミックスセンサ等への使用が可能となる。 【0014】 【実施例】(試験1)アルミナ(Al)粉末と酸
化錫(SnO)粉末と酸化銅(CuO)粉末を、表
1に示した割合で水中で混合し、成形用バインダーを加
えてスプレードライヤーにて造粒した。得られた造粒粉
を98.1MPa(1000kgf/cm)で板状に
成形した後、900℃で脱脂後、水素雰囲気中1500
℃で2時間焼結した。得られた焼結体の体積抵抗率、曲
げ強度、気孔率を測定した。結果を表1に示す。 【0015】 【表1】 【0016】実施例11、実施例12及び実施例13
は、いずれも体積抵抗率が10〜1011Ω・cmに
制御され、気孔率も小さく抑えられているので、大きな
曲げ強度が得られることがわかった。これに対して、酸
化錫(SnO)の添加量が1重量%と下限値5重量%
よりも小さい比較例11は、気孔率が小さく抑えられて
いるので、大きな曲げ強度が得られるが、体積抵抗率が
1014Ω・cmと10 〜1011Ω・cmの範囲を
外れ、導電性が低下することがわかった。また、酸化錫
(SnO)の添加量が50重量%と上限値40重量%
よりも大きい比較例12は、気孔率が大きくなり、大き
な曲げ強度が得られないことがわかった。 【0017】さらに、実施例12において、酸化銅(C
O)の添加量を範囲限界に変化させた実施例14、
実施例15はいずれも、体積抵抗率が10〜1011
Ω・cmに制御され、気孔率も小さく抑えられているの
で、大きな曲げ強度が得られることがわかった。これに
対して、酸化銅(CuO)の添加量が0.05重量%
と0.1重量%よりも小さい比較例13は、気孔率が大
きくなり、大きな曲げ強度が得られないことがわかっ
た。 【0018】また、酸化銅(CuO)の添加量が20
重量%と上限値の10重量%よりも大きい比較例14
は、気孔率が小さくなるが、機械的強度が低下するとと
もに、体積抵抗率も低くなりすぎてしまうことがわかっ
た。 【0019】(試験2)試験1の酸化錫(SnO)粉
末に代えて酸化チタン(TiO)を添加し、他の条件
は試験1と同様にした。結果を表2に示す。 【0020】 【表2】 【0021】実施例21、実施例22及び実施例23
は、いずれも体積抵抗率が10〜1011Ω・cmに
制御され、気孔率も小さく抑えられているので、大きな
曲げ強度が得られることがわかった。これに対して、酸
化チタン(TiO)の添加量が5重量%よりも小さい
比較例21は、気孔率が小さく抑えられているので、大
きな曲げ強度が得られるが、体積抵抗率が1013Ω・
cmと10〜1011Ω・cmの範囲を外れ、導電性
が低下することがわかった。また、酸化チタン(TiO
)の添加量が50重量%と上限値40重量%よりも大
きい比較例22は、気孔率が大きくなり、大きな曲げ強
度が得られないことがわかった。 【0022】さらに、実施例22において、酸化銅(C
O)の添加量を範囲限界に変化させた実施例24、
実施例25はいずれも、体積抵抗率が10〜1011
Ω・cmに制御され、気孔率も小さく抑えられているの
で、大きな曲げ強度が得られることがわかった。これに
対して、酸化銅(CuO)の添加量が0.05重量%
と下限値0.1重量%よりも小さい比較例23は、気孔
率が大きくなり、大きな曲げ強度が得られないことがわ
かった。 【0023】また、酸化銅(CuO)の添加量が20
重量%と上限値10重量%よりも大きい比較例24は、
気孔率が小さくなるが、機械的強度が低下するととも
に、体積抵抗率も低くなりすぎてしまうことがわかっ
た。 【0024】(試験3)試験1の酸化錫(SnO)粉
末に代えて酸化ニッケル(NiO)粉末を添加し、他の
条件は試験1と同様にした。結果を表3に示す。 【0025】 【表3】 【0026】実施例31、実施例32及び実施例33
は、いずれも体積抵抗率が10〜1011Ω・cmに
制御され、気孔率も小さく抑えられているので、大きな
曲げ強度が得られることがわかった。これに対して、酸
化ニッケル(NiO)の添加量が1重量%と下限値5重
量%よりも小さい比較例31は、気孔率が小さく抑えら
れているので、大きな曲げ強度が得られるが、体積抵抗
率が1013Ω・cmと10〜1011Ω・cmの範
囲を外れ、導電性が低下することがわかった。また、酸
化ニッケル(NiO)の添加量が50重量%と上限値4
0重量%よりも大きい比較例32は、気孔率が著しく大
きくなり、大きな曲げ強度が得られないことがわかっ
た。 【0027】さらに、実施例32において、酸化銅(C
O)の添加量を範囲限界に変化させた実施例34、
実施例35はいずれも、体積抵抗率が10〜1011
Ω・cmに制御され、気孔率は試験1及び試験2におけ
る各試料に比べて大きいが、本試験3の他の試料に比べ
て小さく抑えられ、大きな曲げ強度が得られることがわ
かった。これに対して、酸化銅(CuO)の添加量が
0.05重量%と下限値0.1重量%よりも小さい比較
例33は、気孔率が大きくなり、大きな曲げ強度が得ら
れないことがわかった。また、酸化銅(CuO)の添
加量が20重量%と上限値10重量%よりも大きい比較
例34は、気孔率が小さくなるが、機械的強度が低下す
るとともに、体積抵抗率も低くなりすぎてしまうことが
わかった。 【0028】 【発明の効果】本発明に係わる導電性アルミナセラミッ
クスの製造方法によれば、機械的強度が強く、導電性の
高い導電性アルミナセラミックスを安価に製造できる導
電性アルミナセラミックスの製造方法を提供することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上野 宏子 神奈川県秦野市曽屋30番地 東芝セラミッ クス株式会社秦野事業所内 Fターム(参考) 4G030 AA16 AA29 AA31 AA36 AA39 BA02 BA20 CA05 GA05 GA14 GA22 GA24 GA26 GA28

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 アルミナ(Al)を主成分とし、
    これに酸化錫(SnO)、酸化チタン(TiO)、
    もしくは、酸化ニッケル(NiO)を内掛けで5〜40
    重量%、酸化銅(CuO)を0.1〜10重量%添加
    し、成形し、焼成して、体積抵抗率が10〜1011
    Ω・cmの導電性アルミナセラミックスを製造すること
    を特徴とする導電性アルミナセラミックスの製造方法。
JP2001285371A 2001-09-19 2001-09-19 導電性アルミナセラミックスの製造方法 Withdrawn JP2003095732A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001285371A JP2003095732A (ja) 2001-09-19 2001-09-19 導電性アルミナセラミックスの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001285371A JP2003095732A (ja) 2001-09-19 2001-09-19 導電性アルミナセラミックスの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003095732A true JP2003095732A (ja) 2003-04-03

Family

ID=19108531

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001285371A Withdrawn JP2003095732A (ja) 2001-09-19 2001-09-19 導電性アルミナセラミックスの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003095732A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7446067B2 (en) 2005-12-20 2008-11-04 Sanyo Electric Co., Ltd. Ceramic green sheet and ceramic substrate
JP2013144833A (ja) * 2012-01-16 2013-07-25 Shimane Prefecture セラミック溶射材料、セラミック溶射被膜の形成方法および機能性セラミック溶射被膜
JP2017048073A (ja) * 2015-08-31 2017-03-09 国立大学法人 香川大学 セラミックス焼結体及びその製造方法、並びにそのセラミックス焼結体からなる部材

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7446067B2 (en) 2005-12-20 2008-11-04 Sanyo Electric Co., Ltd. Ceramic green sheet and ceramic substrate
JP2013144833A (ja) * 2012-01-16 2013-07-25 Shimane Prefecture セラミック溶射材料、セラミック溶射被膜の形成方法および機能性セラミック溶射被膜
JP2017048073A (ja) * 2015-08-31 2017-03-09 国立大学法人 香川大学 セラミックス焼結体及びその製造方法、並びにそのセラミックス焼結体からなる部材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100444229B1 (ko) 내환원성 유전체 자기 조성물
WO2008038538A1 (fr) Composition de porcelaine semiconductrice de titanate de baryum et dispositif ptc utilisant celle-ci
TW201043593A (en) Alumina sintered body, method for manufacturing the same, and semiconductor manufacturing apparatus member
CN1453799A (zh) 复合导电陶瓷及其制备方法
CA1285002C (en) Ferrite-ceramic composite and method of manufacturing the same
CN104387049A (zh) 一种无铅压电陶瓷及其低温液相烧结制备方法
JP2003095732A (ja) 導電性アルミナセラミックスの製造方法
JP2000281440A (ja) 誘電体磁器組成物
JPS625603A (ja) セラミツク湿度センサ
JP2014099431A (ja) コンポジットptcサーミスタ部材
JP2005123141A (ja) 導電性ペースト、および圧電セラミック電子部品
Murakami et al. Microanalysis of grain boundary on low-temperature sintered Pb (Zr, Ti) O3 ceramics with complex oxide additives
JP2016219467A (ja) Ptcサーミスタ部材およびptcサーミスタ素子
JP2010111560A (ja) 酸化亜鉛焼結体及びそれを用いたスパッタリングターゲット
JP2001163674A (ja) 窒化珪素焼結体およびその製造方法
JPH0945581A (ja) 積層型コンデンサ
JPH0629140B2 (ja) 圧電素子材料及びその製造方法
WO2013100071A1 (ja) 酸化スズ質耐火物
JP2926827B2 (ja) 誘電体磁器組成物
JP5324889B2 (ja) スパッタリングターゲット及びその製造方法
JP3389830B2 (ja) 高誘電率磁器組成物
JP6426416B2 (ja) 圧電セラミックス及びその製造方法
JP2803320B2 (ja) 誘電体磁器組成物
JP3599645B2 (ja) 誘電体磁器組成物とそれを用いた磁器コンデンサ及びその製造方法
JPH07144983A (ja) 表面導電性を向上したアルミナ誘電体及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20070711

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080306

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20091113