JP2003094042A - クリーニング排水処理システム - Google Patents

クリーニング排水処理システム

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JP2003094042A
JP2003094042A JP2001292135A JP2001292135A JP2003094042A JP 2003094042 A JP2003094042 A JP 2003094042A JP 2001292135 A JP2001292135 A JP 2001292135A JP 2001292135 A JP2001292135 A JP 2001292135A JP 2003094042 A JP2003094042 A JP 2003094042A
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Mamoru Kawakami
護 川上
Hisashi Wada
久 和田
Tadashi Goshima
唯士 五島
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KANKYO TECHNOS KK
VICTOR SHOJI KK
Kyosan Electric Manufacturing Co Ltd
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KANKYO TECHNOS KK
VICTOR SHOJI KK
Kyosan Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クリーニング排水処理システムにおいて、処
理能力が高く、設置面積がコンパクトになり、かつ低コ
スト化を図る。 【解決手段】 クリーニングの各工程から排出された排
水が注入される水槽として第1槽40a、第2槽40
b、第3槽40cを有し、これらの水槽に加圧した空気
を送り込むことで排水中の汚濁成分を水槽の上部に浮上
させて分離する分離槽40を備えるクリーニング排水処
理システム20である。該システム20は、排水をほぼ
均一化する調整槽21と、調整槽21から分離槽40を
つなぐ分路23、23a、23aの途中で排水に汚濁成
分を凝集する凝集剤を供給する薬品供給装置30、31
とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クリーニング工程
で排出される排水を処理するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりクリーニング業において、大量
に排出される汚水の処理は重要な問題であった。例え
ば、従来のクリーニング工場では、活性汚泥法や微生物
処理法のいずれかにより排水を処理した後、下水道に流
すか、あるいは工場内で再利用していた。図4に従来の
クリーニング工場における処理システム1のフローを示
した。クリーニング工場からの排水は、調整槽2に一時
的に溜められた後、曝気槽3で排水中の汚濁成分を活性
汚泥または微生物により処理し、沈殿槽4で固液分離さ
れる。分離液は下水道に放流されるか、または、砂濾過
塔5で濾過後、活性炭塔6で化学的酸素要求量(CO
D)の低減、色度の除去がなされた後、さらにオゾン塔
7で臭気等が除かれ、再び工場内で利用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように活性汚泥や微生物を使った方法では、処理速度や
処理後の沈殿による固液分離速度が遅いという課題があ
った。例えば、最新の微生物処理システムでも、1日の
汚濁成分の処理量は、BOD(生物化学的酸素要求量)
に基づいて計算すると、1.5〜2.5kg程度であ
り、実用性が低い。なお、この値は、処理前後のBOD
値(g/m3)を比較し、その差を、1日の排水処理量
が20m3として、20倍して得た数字である。また、
このように処理速度が遅いことから、1回になるべく大
量の処理を行わなければならず、調整槽2や曝気槽3と
いった槽として大きなタンクを用いなければならず、そ
の分設置面積も必要であった。例えば、調整槽2、曝気
槽3、沈殿槽4の各容量を合計した容量が1日あたりの
排水処理量のほぼ2倍程度が必要であり、排水処理量が
1日20m3である場合には約40m3程度必要であっ
た。
【0004】また、曝気槽3内の活性汚泥や微生物は、
3ヶ月〜1年単位で定期的に交換をしなけれならず、そ
の管理交換のためにコストがかなりかかっていた。クリ
ーニング工場では、上下水道にかかるコストが非常に大
きく、従来においても上水を節約すべく図4のように再
利用していたが、曝気槽の微生物の交換等にコストがか
かることで、再利用してもそれほどコストの節約効果が
なかった。さらに、クリーニング工場は、ユーザーが集
中する都市部に多く建設されているが、このような都市
部においては地下水のくみ上げ規制、工業用水や上水、
及び下水道処理の価格の上昇など上下水に関連するコス
トが非常に高くかかってしまっていた。
【0005】本発明の課題は、クリーニング排水処理シ
ステムにおいて、高い処理能力を有しながらも、なるべ
く設置面積がコンパクトであって、また低コスト化を図
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、例えば図2に示すよう
に、クリーニングの各工程から排出された排水が注入さ
れる水槽(第1槽40a、第2槽40b、第3槽40
c)に、加圧した空気を送り込むことで泡を発生させ、
泡とともに排水中の汚濁成分を水槽の上部に浮上させて
分離する加圧浮上分離装置(分離槽40)を備えること
を特徴とするクリーニング排水処理システム(20)で
ある。
【0007】請求項1に記載の発明によれば、クリーニ
ングの各工程から排出された排水の汚濁成分を、加圧浮
上分離装置を用いて分離する。すなわち、排水が注入さ
れた水槽に加圧された空気が送り込まれると一気に圧力
から解放され泡が発生する。泡は見掛けの密度が水より
も小さいことから、これら泡に排水中の汚濁成分が付着
すると泡とともに上方に浮上していく。これにより汚濁
成分が水槽の上部に集まっていき、浄化された処理水は
下部にたまる。したがって、従来の生物処理や活性汚泥
処理のような生物的あるいは化学的な反応に寄る方法と
は異なり、泡が水槽中を上昇する速度で迅速に汚濁成分
を除くことができるので、非常に大きな速度で浄化処理
が可能となる。
【0008】また、速度が大きく処理のサイクルが速け
れば、加圧浮上分離装置の水槽や、あるいはその他の水
槽などを設置したとしても、大きくする必要はなく、設
置面積を抑えることができる。さらに、浄化速度が大き
く、設置面積を抑えることができれば当然コストを抑え
ることができる。加えて、加圧浮上分離装置は、水槽
に、ポンプと配管といった圧縮空気を送り込む構成を備
えていればいいので、微生物の交換などよりメンテナン
スが格段に楽であり、この点でもコストを削減できる。
【0009】ここで、「クリーニングの各工程」とは、洗
剤での洗濯、すすぎ、脱水などの工程である。また、本
発明は、大規模なクリーニング工場であるほど効果的で
あるが、比較的規模の小さなクリーニング作業場であっ
ても適用可能であるのは勿論である。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のクリーニング排水処理システムにおいて、加圧浮上分
離装置は、互いに連通し、かつ、各々加圧した空気が送
り込まれるように構成されている複数の水槽(第1槽4
0a、第2槽40b、第3槽40c)を備えることを特
徴とする。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、加圧した
空気が送り込まれるように構成された水槽を複数個設
け、これらは互いに連通していることから、1つの水槽
で処理された水を隣の水槽に送ってさらに浄化するとい
うように、数段階に渡って浄化処理を施すことができる
ので、より一層排水を高品質に浄化することができる。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載のクリーニング排水処理システムにおいて、ク
リーニングの各工程によって排出された排水をほぼ均一
化する調整槽(21)と、調整槽と加圧浮上分離装置と
をつなぐ排水用流路(流路23、分路23a)と、排水
用流路の途中で排水に対して、排水中の汚濁成分を凝集
する凝集剤を供給する薬品供給装置(30、31)とを
備えることを特徴とする。
【0013】請求項3に記載の発明によれば、調整槽で
クリーニングの各工程からの排水を均一化した状態で、
排水用流路の途中で薬品供給装置から凝集剤が投与され
て、加圧浮上分離装置に送られる。よって、汚濁成分は
凝集剤によってある程度凝集した状態になって、加圧浮
上分離装置に送られるので、泡に付着しやすくなり、一
層浄化能力が高くなる。ここで、薬品供給装置は1つに
限らず複数設けてもよいし、凝集剤も1種類でもよい
し、複数種類であってもよい。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれか記載のクリーニング排水処理システムにおい
て、加圧浮上分離装置で汚濁成分が分離された後の処理
水を、再びクリーニング工程に戻すことを特徴とする。
請求項1〜3のクリーニング排水処理システムでは、上
記のように浄水を効率よく得ることができることから、
請求項4のように再びクリーニング工程に戻すことがで
き、これにより上水や工業用水の使用量を抑えることが
でき、より一層コストを削減できる。
【0015】また、請求項1〜4のいずれか記載のクリ
ーニング排水処理システムで得られた処理水は、河川や
海、湖などの自然環境に放流可能なレベルまで浄化され
た水を得ることができる。よって、請求項5に記載の発
明のように、加圧浮上分離装置で汚濁成分が分離された
後の処理水を自然環境に廃棄することも可能となる。こ
れにより、下水道料金を削減することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図面を参照しながら説明する。図1には本発明の
クリーニング排水処理システムの概略のフローを示し
た。本発明のクリーニング排水処理システムでは、クリ
ーニング工場からの排水を調整槽11に溜め、次いで、
排水に凝集剤Dを投与した状態で分離槽12に送る。分
離槽12において汚濁物質を分離し、分離後の処理水を
そのまま下水道や河川に放流するか、濾過塔13で濾過
後再び工場で利用するように構成されている。
【0017】図2には、図1のクリーニング排水処理シ
ステムの具体例として、クリーニング排水処理システム
(以下、排水処理システムということもある)20を示
した。排水処理システム20は、主に調整槽21、薬品
供給装置30、31、空気圧送機35、分離槽40、濾
過塔50とから構成される。
【0018】クリーニングの洗濯、すすぎ、脱水などの
各工程から排出された汚水は、例えば布などからなる簡
易フィルター22によって比較的大きなゴミなどが除去
されて、調整槽21に流れこむようになっている。調整
槽21内には、図示しない攪拌機が設けられ、流れ込ん
だ汚水は均一になるよう攪拌される。工場からの排水の
汚濁成分は常に変動するが、調整槽21で攪拌しながら
一時的に貯留することによって水質をほぼ均一にでき、
次工程以後ほぼ一定の処理で進めることができる。調整
槽21は、処理される排水の汚濁成分の状態を毎回ほぼ
同様にするために、洗濯から最後の脱水までの一連の工
程で排出された汚水の総量を貯める容量を有することが
好ましく、例えば10m3程度である。調整槽21内に
は給水ポンプ24が設置され、この給水ポンプ24によ
って調整槽21内の排水が汲み上げられ、流路23を介
して分離槽40に向かって送出される。
【0019】流路23の途中には、薬品供給装置30、
31が設けられている。薬品供給装置30、31内部に
は、それぞれ所定の凝集剤がストックされている。これ
ら凝集剤は、クリーニング排水中の人体由来の有機物
や、のり、洗剤などの汚濁成分に作用して固化あるいは
凝集する機能を有するものであれば特に限定されない。
具体的には、例えば、ポリ塩化アルミニウム、塩化第二
鉄、硫酸アルミニウムなどの無機塩を挙げることができ
る。なお、薬品供給装置30、31内の凝集剤はそれぞ
れ別であってもよいし、同じ種類であってもよい。薬品
供給装置30、31の一方あるいは両方から、所定量ず
つ凝集剤が供出され、流路23から分岐している3本の
分路23a、23a、23aを流れる排水に所定濃度で
混入するようになっている。
【0020】分離槽40の近くには所定圧力で加圧した
(圧縮した)空気を送り出す空気圧送機35が設けられ
ている。空気圧送機35から送り出された加圧空気は、
主エアライン36内を通って、3本の分岐ライン36
a、36a、36aそれぞれに流れ出す。前記分路23
a、23a、23aには、分岐ライン36a、36a、
36aがそれぞれ接続され、加圧された空気が流れこむ
ようになっている。なお、各分路23aと分岐ライン3
6aとの接続部分については、分岐ライン36aから分
路23aに対して空気が流れ出すが、分路23aから分
岐ライン36aに排水が流れこまないような構造となっ
ている。
【0021】分離槽40は、排水中の汚濁成分と水を加
圧浮上方式で分離するもので、内部は予め汚濁成分のな
いきれいな水で満たされている。分離槽40全体の容量
は、前記調整槽21に対して約1/4程度で、調整槽2
1が前述の10m3ならば、2.5m3である。分離槽4
0内部には、一部に開口42a、42aが形成された仕
切り壁42、42が設けられ、これにより互いに連通す
る3つの水槽に分かれ、第1槽40a、第2槽40b、
第3槽40cが形成されている。第3槽40cには、分
離槽40で処理された処理水を外部に放出する放出路4
3が接続されている。
【0022】第1槽40a、第2槽40b、第3槽40
cの底部には、3つの分路23aそれぞれに接続されて
いる吹出しノズル41、41、41が上方に口を向けた
状態で取り付けられている。そして、各吹出しノズル4
1から加圧空気が混入した排水が第1槽40a、第2槽
40b、第3槽40c内に吹きだす。加圧空気は、各槽
40a〜40cに放出されると、一気に圧力から解放さ
れ微細な泡が多量に発生する。一方、排水内の汚濁成分
の大部分は前記凝集剤によって小さな粒に凝集してお
り、これら汚濁成分の粒が一斉に発生した泡と付着す
る。泡の見掛けの密度は水よりも小さいことから、汚濁
成分は泡とともに各層40a〜40c内を浮上してい
き、上部に集まり綿状のフロックFとなる。
【0023】分離槽40の上方には、回転ローラ46、
46や一定方向に向いた複数の羽根47、47…などか
らなる掻き出し機45が設置されている。分離槽40の
上部に溜まったフロックFは、掻き出し機45によって
一方向に掻き出される。掻き出されたフロックFは、ダ
クト48を通って、調整槽21上にセットされた濾過袋
49内に落ちる。濾過袋49は布製のフィルターで、フ
ロックF内の水分は濾過袋49を通過して調整槽21に
流れ落ちる。濾過袋49には汚濁成分の固形分が残り、
ある程度溜まったところで濾過袋49ごと廃棄物として
処分されるようになっている。
【0024】分離槽40において、汚濁成分は泡ととも
に上昇することから、下部には汚濁成分がかなり除去さ
れた清澄な処理水が残ることになる。分離槽40は、第
1槽40a、第2槽40b、第3槽40cと3段に構成
したことにより、第1槽40aである程度汚濁成分が除
去された水が第2槽40bにおいて浄化され、さらに第
3槽40cにおいて浄化されてから放出路43から外部
に放出されることになる。以上の構成を有する排水処理
システム20における処理能力は、調整槽21が10m
3である場合、8時間で約20トンであり、1日可動す
ると約60トンの処理能力を発揮する。
【0025】放出路43から流れ出した処理水は、再利
用または外部に放流される。再利用する場合、濾過塔5
0で濾過後、再びクリーニング工場で使用される。濾過
塔50は、上部に砂利が詰められ、下方ほど粒の細かい
砂によって構成され、この濾過塔50を処理水が流れる
ことで、さらに不純物が除去される。また、再利用時に
は、所定の割合で水道水や井戸水を補充した方がよい。
このように補充しながら再利用を繰り返すことにより水
質の悪化を防ぎ、システム20の浄化処理能力を保つこ
とができる。
【0026】また、外部に放流する場合、通常は下水道
に放流すればよいが、河川などに流すことも可能であ
る。図3には、排水処理システム20の分離槽40にお
ける処理後の処理水についての汚濁成分の割合の一例を
示したものである。排水処理システム20で浄化処理す
ることによって、BODの値は216.5g/m3から2.
4g/m3に下がっている。この「2.4」という値は魚など
の生物が生息できるレベルであり、十分にきれいな水に
なったことが分かる。前述のように1日の処理能力が約
60トンである場合、(216.5−2.4)×60/
1000=12.8kgの汚濁成分を除去できることに
なる。これは従来の処理能力(1.5〜2.5kg/
日、処理排水量20トン)と比較して5倍以上の処理能
力である。しかも、排水処理量が60トンで従来の3倍
であって、BODに基づく汚濁成分の処理量で5倍以上
の量を除去しているということは、単位体積あたりの汚
濁成分の除去量が増え、処理後の水質も本発明の方が従
来より高いと言える。
【0027】またCODについても179.8g/m3から
15.1g/m3に大きく下がり、SS(浮遊物質量)につ
いても48.6g/m3から11.1g/m3に下がり、これら
の点でもかなり浄化されたことが分かる。このように本
システム20で処理後の水は、かなり浄化されているこ
とから、法的に定められているレベルをクリアし、河川
などにそのまま流すことが可能となる。
【0028】以上のクリーニング排水処理システム20
によれば、加圧浮上分離方式の分離槽40を設けたの
で、従来に比較して、排水の単位体積あたりの汚濁成分
の除去能力も高く、全体の処理速度も速く、非常に高い
処理能力を発揮する。これは、生物反応のような時間の
かかる反応とは違って、汚濁成分と薬剤を化学的に作用
させて凝集させる工程が時間的にも短く凝集効率が高い
ことと、凝集した汚濁成分をさらに加圧空気由来の泡に
より集めるという工程も短時間で行われるためである。
しかもこの分離槽40を第1槽40a、第2槽40b、
第3槽40cの3段で構成したので、より一層効率が高
い。
【0029】また、1日60m3という大きな処理速度
を有するにもかかわらず、調整槽21と分離槽40の容
量を加えた値は約12.5m3で済み、かなり設置面積
を小さくできる。
【0030】さらに水を再利用できる一方、河川などに
直接放流することが可能になるので、上下水道代をかな
り節約することができる。よって、凝集剤などのコスト
が少しかかっても、微生物などの交換などに多額の費用
がかかる従来のシステムに比較して、かなりコストを削
減できる。また、微生物や活性汚泥の扱いに比較して、
凝集剤の補充作業や分離槽のメンテナンス等は非常に容
易であり、作業の点においても容易である。なお、本発
明では再利用の工程は必須ではなく、上水道がかなり安
い地域や、井戸水などを利用し上水道のコストがほとん
どかからない地域のクリーニング工場であれば、再利用
の工程がなくてもよい。その場合でも、下水の処理の点
でコストを削減できる。以上のように本発明の排水処理
システム20であれば、クリーニング排水処理システム
において、非常に高い処理能力を発揮しつつ、設置面積
もコンパクトになり、低コスト化を図ることができる。
【0031】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
ない。図2で示した濾過塔50の種類は砂利や砂を利用
したものに限らない。さらに、分離槽は水槽を3段設け
たが、1段あるいは2段でも効果を得ることができ、あ
るいは4段以上であってもよい。
【0032】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、クリー
ニングの各工程から排出された排水の汚濁成分を、加圧
浮上分離装置を用いて分離する。すなわち、排水が注入
された水槽に加圧された空気が送り込まれると一気に圧
力から解放され微細な泡が多量に発生する。泡は見掛け
の密度が水よりも小さいことから、これら微細な泡に排
水中の汚濁成分が付着すると泡とともに上方に浮上して
いく。これにより汚濁成分が水槽の上部に集まってい
き、浄化された処理水は下部にたまる。したがって、従
来の生物処理や活性汚泥処理のような生物的あるいは化
学的な反応に寄る方法とは異なり、泡が水槽中を上昇す
る速度で迅速に汚濁成分を除くことができるので、非常
に大きな速度で浄化処理が可能となる。また、速度が大
きく処理のサイクルが速ければ、加圧浮上分離装置の水
槽や、あるいはその他の水槽などを設置したとしても、
水槽を大きくする必要はなく、設置面積を抑えることが
できる。さらに、浄化速度が大きく、設置面積を抑える
ことができれば当然コストを抑えることができる。加え
て、加圧浮上分離装置は、単なる水槽に、ポンプと配管
といった圧縮空気を送り込む構成を備えていればいいの
で、微生物の交換などよりメンテナンスが格段に楽であ
り、この点でもコストを削減できる。
【0033】請求項2に記載の発明によれば、加圧した
空気が送り込まれるように構成された水槽を複数個設
け、これらは互いに連通していることから、1つの水槽
で処理された水を隣の水槽に送ってさらに浄化するとい
うように、数段階に渡って浄化処理を施すことができる
ので、より一層排水を高品質に浄化することができる。
【0034】請求項3に記載の発明によれば、調整槽で
クリーニングの各工程からの排水を均一化した状態で、
排水用流路の途中で薬品供給装置から凝集剤が投与され
て、加圧浮上分離装置に送られる。よって、汚濁成分は
凝集剤によってある程度凝集した状態になって、加圧浮
上分離装置に送られるので、泡に付着しやすくなり、一
層浄化能力が高くなる。
【0035】請求項4及び請求項5に記載の発明によれ
ば、より一層コストを削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクリーニング排水処理システムの概略
を示すフローである。
【図2】本発明のクリーニング排水処理システムの具体
例を示す図である。
【図3】図2のクリーニング排水処理システムにより処
理された水の水質を示す図表である。
【図4】従来のクリーニング排水処理システムの概略を
示すフローである。
【符号の説明】
10、20 クリーニング排水処理システム 11、21 調整槽 12、40 分離槽 40a 第1槽 40b 第2槽 40c 第3槽 13、50 濾過塔 23 流路(排水用流路) 23a 分路(排水用流路) 30、31 薬品供給装置 35 空気圧送機 45 掻き出し機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川上 護 神奈川県横浜市鶴見区平安町二丁目29番地 の1 株式会社京三製作所内 (72)発明者 和田 久 和歌山県和歌山市湊2丁目14−20 有限会 社環境テクノス内 (72)発明者 五島 唯士 熊本県熊本市石原町330−1 ビクター商 事株式会社西日本支店内 Fターム(参考) 4D015 BA19 BA22 BB05 BB13 CA07 CA20 DA04 DA05 DA13 EA33 4D037 AA13 AB02 BA03 CA02 CA08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クリーニングの各工程から排出された排水
    が注入されている水槽に、加圧した空気を送り込むこと
    で泡を発生させ、泡とともに排水中の汚濁成分を水槽の
    上部に浮上させて分離する加圧浮上分離装置を備えるこ
    とを特徴とするクリーニング排水処理システム。
  2. 【請求項2】加圧浮上分離装置は、互いに連通し、か
    つ、各々加圧した空気が送り込まれるように構成されて
    いる複数の水槽を備えることを特徴とする請求項1に記
    載のクリーニング排水処理システム。
  3. 【請求項3】クリーニングの各工程によって排出された
    排水をほぼ均一化する調整槽と、 調整槽から加圧浮上分離装置をつなぐ排水用流路と、 排水用流路の途中で排水に対して、排水中の汚濁成分を
    凝集する凝集剤を供給する薬品供給装置とを備えること
    を特徴とする請求項1または2に記載のクリーニング排
    水処理システム。
  4. 【請求項4】加圧浮上分離装置で汚濁成分が分離された
    後の処理水を、再びクリーニング工程に戻すことを特徴
    とする請求項1〜3のいずれか記載のクリーニング排水
    処理システム。
  5. 【請求項5】加圧浮上分離装置で汚濁成分が分離された
    後の処理水は、自然環境に廃棄可能であることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか記載のクリーニング排水処
    理システム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009136739A (ja) * 2007-12-05 2009-06-25 Fisheries Research Agency 水の浄化方法とその方法に用いる泡沫分離装置
CN104891626A (zh) * 2015-06-25 2015-09-09 金双蕾 一种去除水中苯胺类化合物的水处理剂
CN104891625A (zh) * 2015-06-25 2015-09-09 金双蕾 一种去除水中对硝基苯胺的水处理剂

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