JP2003092476A - 電子部品装置 - Google Patents

電子部品装置

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JP2003092476A
JP2003092476A JP2001283722A JP2001283722A JP2003092476A JP 2003092476 A JP2003092476 A JP 2003092476A JP 2001283722 A JP2001283722 A JP 2001283722A JP 2001283722 A JP2001283722 A JP 2001283722A JP 2003092476 A JP2003092476 A JP 2003092476A
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electronic component
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JP2001283722A
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Takashi Ono
隆 小野
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フレキシブル基板を用いて構造を簡略化し、
この基板と部品カバーとの間のシール性を高めて信頼性
を向上させる。 【解決手段】 ベースプレート1上に配置するフレキシ
ブル基板2には、各電子部品9と接続される複数の配線
パターン5と、部品搭載部2Aを取囲む枠状パターン6
とを埋設する。また、基板2の表面側には、各電子部品
9を覆う部品カバー10を設け、そのシール溝10Bに
装着されたシール部材12を枠状パターン6の位置でフ
レキシブル基板2に当接させる。これにより、フレキシ
ブル基板2を用いて装置全体の構造を簡略化できると共
に、配線パターン5の厚さ等によってシール部材12の
当接部位でフレキシブル基板2の表面に段差が形成され
るのを抑制でき、シール部材12によるシール性を高め
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば可撓性のフ
レキシブル基板に密閉構造型の電子回路等を搭載するの
に好適に用いられる電子部品装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子部品装置には、例えばレイ
アウト上の制約等により油液に浸した状態で使用される
ものがあり、このような電子部品装置としては、例えば
自動車等の車両に搭載される自動変速機用のコントロー
ルユニットが知られている(例えば、特開2001−6
8176号公報等)。
【0003】この種の従来技術によるコントロールユニ
ットは、例えば自動変速機の変速制御を行うための各種
センサ、アクチュエータと共にトランスミッションケー
スの内部等に配置され、運転者の変速操作や車両の運転
状態に応じて自動変速機の変速レンジを切換えるもので
ある。
【0004】この場合、コントロールユニットの回路基
板等は、金属製の収容ケース内に密閉状態で収容され、
トランスミッションケース内を潤滑する潤滑油から遮断
されている。また、収容ケースには、複数の電極端子が
ケースの内,外に突出して設けられている。そして、こ
れらの電極端子はケース内で回路基板と接続され、収容
ケースの外部でリード線等を介してセンサ、アクチュエ
ータと接続されている。また、各電極端子と収容ケース
との間には、ハーメチックシール等のシール手段が設け
られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、密閉構造型のコントロールユニットからハ
ーメチックシール等を介して複数の電極端子を引出し、
これらの電極端子をリード線等によってセンサ、アクチ
ュエータに接続する構成としている。
【0006】このため、収容ケースには、個々の電極端
子の引出し部位にハーメチックシールを装着する必要が
あり、しかもこれらの電極端子と各所に配置されたセン
サ、アクチュエータ等との間に多数のリード線等を接続
しなければならないため、コントロールユニットを含め
た制御装置全体の配線構造やシール構造が複雑化し、そ
の組立作業に手間がかかり、信頼性が低下するという問
題がある。
【0007】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、フレキシブル基板に搭
載した電子部品を部品カバー内に密閉状態で収容でき、
外部に対する配線の引出し構造とシール構造とを簡略化
できると共に、信頼性を向上できるようにした電子部品
装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために請求項1の発明は、電子部品を搭載するベース部
材と、該ベース部材に設けられ可撓性の樹脂フィルム間
に挟まれた配線パターンが前記電子部品の搭載部位から
周囲に向けて延びたフレキシブル基板と、前記電子部品
の搭載部位を取囲む位置で該フレキシブル基板に取付け
られ前記電子部品を覆う部品カバーと、前記フレキシブ
ル基板と部品カバーとの接触部位に設けられ該部品カバ
ー内を外部に対してシールするシール部材とからなる構
成を採用している。
【0009】このように構成することにより、電子部品
装置の組立時には、フレキシブル基板内に配置された配
線パターンと電子部品とをサブアッセンブリ状態で組立
てることができる。そして、このフレキシブル基板に部
品カバーとシール部材とを設けることにより、電子部品
をフレキシブル基板と部品カバーとの間に密閉状態で収
容できると共に、部品カバーの内側から配線パターンを
容易に引出すことができる。
【0010】また、請求項2の発明によると、フレキシ
ブル基板の樹脂フィルム間には電子部品の搭載部位を取
囲む補助パターンを設け、該補助パターンには配線パタ
ーンを部品カバーの内側から外側に引出すための切欠き
を設け、シール部材は前記補助パターンに沿って設ける
構成としている。
【0011】これにより、フレキシブル基板のうちシー
ル部材が配置される部位には、例えば枠状に形成され電
子部品の搭載部位を取囲む補助パターンを配設でき、そ
の切欠きを介して配線パターンを補助パターンの外側に
引出すことができる。従って、フレキシブル基板のうち
配線パターンを引出す部位だけが配線パターンの厚さ等
によって盛り上がり、シール部材の位置でフレキシブル
基板の表面に段差が形成されるのを抑制することができ
る。
【0012】また、請求項3の発明によると、補助パタ
ーンは配線パターンと同一の金属材料を用いて一緒に形
成する構成としている。これにより、フレキシブル基板
の製造時には、例えば金属膜に対してパターン形成、エ
ッチング加工等の加工処理を施すことにより配線パター
ンを形成でき、このとき補助パターン用の加工処理も同
時に行うことができる。従って、フレキシブル基板を製
造するときの工程を増やすことなく、配線パターンと補
助パターンとを一緒に形成することができる。
【0013】さらに、請求項4の発明によると、部品カ
バーにはフレキシブル基板との接触面にシール部材を装
着するシール溝を設ける構成としている。これにより、
部品カバーのシール溝に装着したシール部材をフレキシ
ブル基板に当接させることができ、これらの間をシール
部材によってシールすることができる。
【0014】また、請求項5の発明によると、配線パタ
ーンは複数の配線パターンによって構成し、該各配線パ
ターンの間隔は0.1〜0.3mmに形成する構成とし
ている。これにより、例えば各配線パターンを部品カバ
ーの内側から外側に引出す部位において、これらの引出
し部位間の間隔が広がり過ぎてフレキシブル基板の表面
に窪み等の段差が形成されるのを抑制することができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
電子部品装置を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0016】ここで、図1ないし図9は本発明による第
1の実施の形態を示し、本実施の形態では、電子部品装
置として自動変速機の制御装置を例に挙げて述べる。
【0017】1は例えば金属板、樹脂板等により形成さ
れたベース部材としてのベースプレートで、該ベースプ
レート1には、図1、図2に示す如く、後述のフレキシ
ブル基板2と電子部品9とが搭載されている。また、ベ
ースプレート1は、後述の変速制御用部品14と一緒に
自動変速機のコントロールバルブ13に取付けられ、例
えば自動変速機のトランスミッションケース内等に配置
されるものである。
【0018】2はベースプレート1の表面側に搭載され
たフレキシブル基板で、該フレキシブル基板2は、後述
のベースフィルム3、配線パターン5、カバーレイフィ
ルム7等を含んで構成され、ベースフィルム3とカバー
レイフィルム7との間に複数の配線パターン5を挟み込
むことにより一体に形成されているものである。
【0019】また、フレキシブル基板2のうち後述の部
品カバー10により覆われた部位は、電子部品9を搭載
する部品搭載部2Aとして形成されている。また、フレ
キシブル基板2には、その外縁側から突出した複数の接
続部2Bが設けられ、該各接続部2Bの突出端側には配
線パターン5がそれぞれ露出している。そして、各接続
部2Bは、例えば図2中に仮想線で示す如く、必要に応
じて撓み変形した状態で変速制御用部品14と接続され
るものである。
【0020】3は例えばポリイミド等の絶縁性を有する
樹脂材料により形成されたベースフィルムで、該ベース
フィルム3は、例えば10〜100μm程度の厚さ寸法
をもつ可撓性の樹脂フィルムとして形成されている。そ
して、ベースフィルム3は、図5、図6に示す如く、例
えば部品搭載部2A等に対応する部位が接着剤4を用い
てベースプレート1に接着されている。
【0021】5はフレキシブル基板2のベースフィルム
3とカバーレイフィルム7との間に埋設された複数の配
線パターンで、該各配線パターン5は、例えば銅等の金
属材料をベースフィルム3上にメッキまたは接着するこ
とにより形成され、図3、図4に示す如く所定のパター
ン形状を有している。
【0022】ここで、各配線パターン5は、その一部が
フレキシブル基板2の部品搭載部2Aでカバーレイフィ
ルム7の表面に露出し、この露出部位(図示せず)には
各電子部品9が接続されている。また、各配線パターン
5は、フレキシブル基板2の部品搭載部2Aから各接続
部2Bに向けて延び、その途中部位は部品カバー10の
内側から外側に引出された直線状の引出し線部5Aとな
っている。
【0023】そして、これらの引出し線部5Aは、図6
に示す如く、例えば10〜50μm程度の厚さ寸法と、
0.5〜1.5mm程度の幅寸法とを有し、所定の間隔
Dをもって互いに離間している。この場合、各引出し線
部5Aの位置では、カバーレイフィルム7が引出し線部
5Aの厚さ等によって盛り上った状態となり、その表面
に段差(凹凸)が形成されている。このため、各引出し
線部5A間の間隔Dは、後述の図9に示す如く、シール
部材12の当接部位においてカバーレイフィルム7の段
差を小さく抑えるために、例えば0.1〜0.3mm程
度、好ましくは0.2mm程度の寸法に予め設定されて
いる。
【0024】6はフレキシブル基板2のベースフィルム
3とカバーレイフィルム7との間に埋設された補助パタ
ーンとしての枠状パターンで、該枠状パターン6は、図
4、図6に示す如く、例えば配線パターン5と同一の金
属材料等からなり、その引出し線部5Aとほぼ等しい厚
さ寸法と、シール部材12よりも大きな幅寸法とを有し
ている。
【0025】この場合、フレキシブル基板2の製造時に
は、例えば金属膜にパターン形成、エッチング加工等の
加工処理を施して配線パターン5を形成する工程におい
て、枠状パターン6用の加工処理も同時に施すことによ
り、配線パターン5と枠状パターン6とを一緒に形成す
るものである。
【0026】そして、枠状パターン6は略四角形の枠状
に形成され、フレキシブル基板2に当接するシール部材
12の当接部位に沿って延びると共に、部品搭載部2A
を取囲んで配置されている。また、枠状パターン6に
は、例えば3箇所の切欠き6A,6B,6Cが設けら
れ、各配線パターン5の引出し線部5Aは、これらの切
欠き6A,6B,6Cを介してフレキシブル基板2の部
品搭載部2Aから接続部2Bに向けて引出されている。
この場合、切欠き6A,6B,6Cの位置における配線
パターン5の引出し線部5Aと枠状パターン6との間の
間隔D′は、各引出し線部5A間の間隔Dとほぼ等しい
大きさに形成されている。
【0027】これにより、枠状パターン6は、シール部
材12が当接するフレキシブル基板2の部位のうち各配
線パターン5を引出していない部位に埋設され、この部
位と配線パターン5を引出している部位との間でカバー
レイフィルム7の表面に段差が生じるのを防止している
ものである。
【0028】7はフレキシブル基板2の表面側を構成す
るカバーレイフィルムで、該カバーレイフィルム7は、
ベースフィルム3とほぼ同様に、例えば10〜50μm
程度の厚さ寸法をもつ可撓性の樹脂フィルムにより形成
されている。そして、カバーレイフィルム7は、接着層
8を用いてベースフィルム3、各配線パターン5および
枠状パターン6の表面側に接着され、これらをほぼ全体
的に覆っている。
【0029】9はフレキシブル基板2の部品搭載部2A
に搭載された複数の電子部品で、該各電子部品9は、図
3に示す如く、例えばマイクロコンピュータ等の半導体
ICやトランジスタ、抵抗、コンデンサ等を含んで構成
され、各配線パターン5を介して互いに接続されてい
る。また、各電子部品9は、配線パターン5を介して変
速制御用部品14と接続され、この変速制御用部品14
を用いて自動変速機の変速レンジを制御するコントロー
ルユニットを構成しているものである。
【0030】10はフレキシブル基板2との間に各電子
部品9を密閉状態で収容した部品カバーで、該部品カバ
ー10は、図2中の下部側が開口した略箱形状に形成さ
れている。また、部品カバー10は、その開口端がフレ
キシブル基板2の部品搭載部2Aを取囲む位置でカバー
レイフィルム7に接触する枠状の接触面10Aとなり、
該接触面10Aには、シール溝10Bが全周にわたって
形成されている。そして、部品カバー10は、複数の取
付ねじ11によりフレキシブル基板2を介してベースプ
レート1に締着され、各電子部品9を覆っている。
【0031】12は部品カバー10のシール溝10Bに
装着されたOリング等のシール部材で、該シール部材1
2は、例えば樹脂材料、ゴム等の弾性材料により四角形
の枠状に形成され、日本工業規格(JIS)により定め
られたOリング等の硬度の規格値において、例えば硬度
60〜80、好ましくは硬度70に相当する硬さを有し
ている。そして、シール部材12は、部品カバー10の
シール溝10Bとカバーレイフィルム7の表面とに弾性
的に当接している。
【0032】この場合、シール部材12がカバーレイフ
ィルム7に当接する部位には、図6に示す如く、各引出
し線部5A間の間隔D、および引出し線部5Aと枠状パ
ターン6との間の間隔D′に対応した段差が形成されて
いるが、これらの間隔D,D′は、前述した硬度のシー
ル部材12が弾性変形してカバーレイフィルム7の段差
に隙間なく当接できるように、例えば0.1〜0.3m
m程度、好ましくは0.2mm程度の小さな寸法に設定
されている。
【0033】これにより、シール部材12は、カバーレ
イフィルム7と部品カバー10との間を安定的にシール
でき、自動変速機の制御装置をトランスミッションケー
ス内に配置したときには、部品カバー10内に潤滑油が
侵入するのを確実に防止できる構成となっている。
【0034】一方、図2において、13はベースプレー
ト1等が取付けられるコントロールバルブで、該コント
ロールバルブ13内には、自動変速機の変速レンジを切
換えるための油圧回路(図示せず)が設けられている。
また、14はコントロールバルブ13に取付けられる複
数の変速制御用部品(1個のみ図示)で、該各変速制御
用部品14は、例えばコントロールバルブ13内の油
温、油圧等を検出する各種のセンサや、油圧回路を切換
えるアクチュエータ等を含んで構成されている。
【0035】本実施の形態による自動変速機の制御装置
は上述の如き構成を有するもので、次にその作動につい
て説明する。
【0036】まず、自動変速機の作動時には、各電子部
品9からなるコントロールユニットにより運転者の変速
操作や車両の運転状態が検出される。そして、コントロ
ールユニットは、変速制御用部品14のうち各種のセン
サを用いてコントロールバルブ13内の油温、油圧等を
検出しつつ、アクチュエータを用いて油圧回路を切換え
ることにより、自動変速機の変速レンジを切換制御す
る。
【0037】また、制御装置の組立時には、まずフレキ
シブル基板2の部品搭載部2Aに各電子部品9を搭載
し、これらをベースプレート1上に接着する。そして、
フレキシブル基板2の部品搭載部2Aに部品カバー10
等を取付け、各接続部2Bに変速制御用部品14を接続
し、これらをコントロールバルブ13に組付けた状態で
トランスミッションケース内に配置する。
【0038】この場合、部品カバー10をフレキシブル
基板2に取付けるときには、図7に示す如く、カバーレ
イフィルム7の表面に各配線パターン5等による段差が
形成されているため、部品カバー10側に装着されたシ
ール部材12を弾性変形させてカバーレイフィルム7の
段差に隙間なく当接させる必要がある。
【0039】そこで、配線パターン5の配置とカバーレ
イフィルム7の段差状態との関係を説明するため、本実
施の形態に対して枠状パターン6を省略する構成とした
比較例について、図8を参照して述べる。この比較例の
フレキシブル基板100は、ベースフィルム101上に
各配線パターン102の引出し線部102Aを一定の間
隔dで配置し、その表面側に接着層103を介してカバ
ーレイフィルム104を接着する構成としたものであ
る。
【0040】そして、この比較例において、実験等によ
り測定した各引出し線部102A間の間隔dとカバーレ
イフィルム104の段差状態との関係を示すと、図9の
ようになる。なお、図9において、横軸は図8中の位置
Pから右方向への距離を示し、縦軸は位置Pにおけるカ
バーレイフィルム104の表面位置を基準としてカバー
レイフィルム104の各部位の凹凸を表したものであ
る。
【0041】この図9から判るように、各引出し線部1
02A間の間隔dを0.1〜0.3mmとした場合に、
カバーレイフィルム104の表面に形成される段差の大
きさは、例えば硬度60〜80のシール部材12により
シール可能な段差の許容範囲A内に抑えることができ
る。この段差の許容範囲Aとは、シール部材12が弾性
変形することによって段差に隙間なく当接することが可
能な段差の寸法範囲であり、必要とされる気密性を考慮
して実験データ等に基づいて適宜設定されるものであ
る。
【0042】また、例えば硬度70のOリング等におい
ては、表面あらさが約12.5μm程度に設定されてお
り、このOリングを用いて、例えば各引出し線部102
A間の間隔dを0.5mmとした場合には、段差の大き
さがシール部材12の許容範囲Aを超えるため、シール
部材12が弾性変形しても段差に追従できない虞れがあ
る。さらに、引出し線部102Aを形成していない部位
(位置P)と形成している部位との間には、許容範囲A
を超える大きな段差が形成されるため、この部位では、
図8に示す如くシール部材12とカバーレイフィルム1
04との間に隙間105が形成され易くなる。
【0043】これに対し、本実施の形態では、フレキシ
ブル基板2内にシール部材12の当接部位に沿って延び
た枠状パターン6を配設し、各配線パターン5の引出し
線部5A間の間隔D、および引出し線部5Aと枠状パタ
ーン6との間の間隔D′を、例えば0.1〜0.3mm
程度、好ましくは0.2mm程度の寸法に設定する構成
としている。
【0044】これにより、枠状パターン6は、シール部
材12が当接するフレキシブル基板2の部位で各引出し
線部5Aの位置だけが盛り上がるのを抑制でき、各引出
し線部5Aは、その間隔D,D′等が広がり過ぎてフレ
キシブル基板2の表面に窪み等が形成されるのを抑制す
ることができる。
【0045】従って、シール部材12の当接部位でカバ
ーレイフィルム7の段差を小さく抑えることができ、シ
ール部材12をカバーレイフィルム7の表面に全周にわ
たって隙間なく当接させることができる。そして、フレ
キシブル基板2と部品カバー10との間をシール部材1
2によって安定的にシールでき、そのシール性を高める
ことができると共に、部品カバー10内の各電子部品9
等を外部の油液に対して確実に保護でき、信頼性を向上
させることができる。
【0046】また、フレキシブル基板2を用いたので、
制御装置の組立時には、複数の配線パターン5と各電子
部品9とをサブアッセンブリ状態で組立てることがで
き、これらの電子部品9を部品カバー10内に密閉状態
で収容することができる。そして、フレキシブル基板2
により部品カバー10の内側から各配線パターン5の引
出し線部5Aを容易に引出すことができ、その引出し構
造やシール構造を簡略化できると共に、これらの配線パ
ターン5を各変速制御用部品14と接続することによ
り、組立作業を効率よく行うことができる。
【0047】しかも、フレキシブル基板2の形成時に
は、例えばベースフィルム3上に配置した金属膜等に対
して配線パターン5と枠状パターン6のパターン形成、
エッチング加工等を同時に行うことができる。従って、
枠状パターン6を形成するための工程等を新たに増やす
ことなく、各配線パターン5と枠状パターン6とを一緒
に効率よく形成でき、フレキシブル基板2のコストアッ
プを抑えつつ、枠状パターン6を容易に追加することが
できる。
【0048】次に、図10は本発明による第2の実施の
形態を示し、本実施の形態の特徴は、補助パターンの一
部を配線パターンとして利用したことにある。なお、本
実施の形態では前記第1の実施の形態と同一の構成要素
に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0049】21はベースプレート1に搭載されるフレ
キシブル基板で、該フレキシブル基板21は、第1の実
施の形態とほぼ同様に、ベースフィルム22、複数の配
線パターン23,24、枠状パターン25と、接着層、
カバーレイフィルム(いずれも図示せず)とを含んで構
成されている。また、配線パターン23,24の引出し
線部23A,24Aは、フレキシブル基板21の部品搭
載部21Aから枠状パターン25の切欠きを介して外側
に引出されている。
【0050】しかし、配線パターン23,24のうち例
えば2本の配線パターン24は、その引出し線部24A
が枠状パターン25の途中部位25Aによって互いに接
続されているものである。
【0051】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、
枠状パターン25の途中部位25Aを配線パターン24
の一部として利用したので、その設計自由度をより高め
ることができる。
【0052】次に、図11は本発明による第3の実施の
形態を示し、本実施の形態の特徴は、補助パターンの一
部を接地用の配線パターンとして利用したことにある。
なお、本実施の形態では前記第1の実施の形態と同一の
構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するもの
とする。
【0053】31はベースプレート1に搭載されるフレ
キシブル基板で、該フレキシブル基板31は、ベースフ
ィルム32、複数の配線パターン33、枠状パターン3
4と、接着層、カバーレイフィルム(いずれも図示せ
ず)とを含んで構成され、各配線パターン33の引出し
線部33Aは、フレキシブル基板31の部品搭載部31
Aから枠状パターン34の切欠きを介して外側に引出さ
れている。
【0054】しかし、ベースフィルム32上には、枠状
パターン34の内側で各電子部品9と接続される複数の
接地用配線パターン35と、枠状パターン34の外側に
位置してアース側に接地される他の接地用配線パターン
36とが設けられ、これらの配線パターン35,36は
枠状パターン34の途中部位34Aによって互いに接続
されている。
【0055】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、
枠状パターン34の途中部位34Aを接地用配線パター
ン35,36の一部として利用したので、アース側の配
線構造を簡略化でき、その設計自由度を高めることがで
きる。
【0056】なお、前記各実施の形態では、フレキシブ
ル基板2,21,31の部品搭載部2A,21A,31
Aに各電子部品9を直接搭載する構成としたが、本発明
はこれに限らず、例えば各電子部品9を絶縁基板等に搭
載し、この絶縁基板をフレキシブル基板の部品搭載部に
取付けて配線パターンと接続する構成としてもよい。
【0057】また、実施の形態では、4つの辺を有する
四角形の枠状パターン6,25,34のうち2つ辺に切
欠き6A,6B,6C等を設け、これらの切欠き部位か
ら配線パターン5,23,24,33等を引出す構成と
したが、本発明では、補助パターンに設ける切欠きの位
置、個数は実施の形態に限定されるものではなく、例え
ば四角形の枠状をなす補助パターンの4辺にそれぞれ切
欠きを設け、これら4つの切欠きを介して配線パターン
を引出す構成としてもよい。
【0058】また、実施の形態では、電子部品装置とし
て自動変速機用の制御装置を例に挙げて述べたが、本発
明はこれに限るものではなく、可撓性のフレキシブル基
板に密閉構造型の電子回路等を搭載する構成とした各種
の電子部品装置に適用できるのは勿論である。
【0059】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によ
れば、ベース部材に設けたフレキシブル基板の一部に部
品カバーを取付け、これらのフレキシブル基板と部品カ
バーとの間にシール部材を設ける構成としたので、電子
部品装置の組立時には、配線パターンと電子部品とをサ
ブアッセンブリ状態で効率よく組立てることができ、こ
の電子部品を部品カバー内に密閉状態で収容することが
できる。そして、フレキシブル基板により部品カバーの
内側から配線パターンを容易に引出すことができ、その
引出し構造やシール構造を簡略化できると共に、信頼性
を向上させることができる。
【0060】また、請求項2の発明によれば、フレキシ
ブル基板には、シール部材の位置で電子部品の搭載部位
を取囲む補助パターンを設け、該補助パターンには、配
線パターンを外側に引出す切欠きを設ける構成としたの
で、補助パターンは、フレキシブル基板のうちシール部
材が当接する部位で各配線パターンの引出し部位だけが
盛り上がり、フレキシブル基板の表面に段差が形成され
るのを抑えることができる。これにより、シール部材を
フレキシブル基板に安定的に当接させることができ、フ
レキシブル基板と部品カバーとの間のシール性を高める
ことができる。
【0061】また、請求項3の発明によれば、補助パタ
ーンは、配線パターンと同一の金属材料を用いて一緒に
形成する構成としたので、フレキシブル基板の製造時に
は、配線パターンと補助パターンとを一緒に効率よく形
成することができる。
【0062】さらに、請求項4の発明によれば、部品カ
バーには、フレキシブル基板との接触面にシール部材を
装着するシール溝を設ける構成としたので、部品カバー
のシール溝に装着したシール部材をフレキシブル基板に
安定的に当接させることができ、これらの間をシール部
材によってシールすることができる。
【0063】また、請求項5の発明によれば、各配線パ
ターンの間隔を0.1〜0.3mmに形成する構成とし
たので、例えば各配線パターンを部品カバーの内側から
外側に引出す部位において、これらの引出し部位間の間
隔が広がり過ぎてフレキシブル基板の表面に窪み等の段
差が形成されるのを抑えることができる。これにより、
シール部材をフレキシブル基板に安定的に当接させるこ
とができ、そのシール性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による自動変速機の
制御装置を示す正面図である。
【図2】図1中の矢示II-II方向からみた制御装置の拡
大断面図である。
【図3】図1中の部品カバー等を示す拡大正面図であ
る。
【図4】図2中の矢示IV-IV方向からみたフレキシブル
基板の拡大断面図である。
【図5】図2中のa部を拡大して示すフレキシブル基
板、シール部材等の要部拡大断面図である。
【図6】図5中の矢示VI-VI方向からみたフレキシブル
基板、シール部材等の要部拡大断面図である。
【図7】フレキシブル基板とシール部材とが当接する前
の状態を図6と同様位置からみた要部拡大断面図であ
る。
【図8】第1の実施の形態と比較するため枠状パターン
を形成していないフレキシブル基板を用いる構成とした
比較例を示す要部拡大断面図である。
【図9】各配線パターン間の間隔とカバーレイフィルム
の段差状態との関係を示す特性線図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態による自動変速機
の制御装置を図4と同様位置からみた拡大断面図であ
る。
【図11】本発明の第3の実施の形態による自動変速機
の制御装置を図4と同様位置からみた拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ベースプレート(ベース部材) 2,21,31 フレキシブル基板 2A,21A,31A 部品搭載部 2B 接続部 3,22,32 ベースフィルム 4 接着剤 5,23,24,33 配線パターン 5A,23A,24A,33A 引出し線部 6,25,34 枠状パターン(補助パターン) 6A,6B,6C 切欠き 7 カバーレイフィルム 8 接着層 9 電子部品 10 部品カバー 10A 接触面 10B シール溝 11 取付ねじ 12 シール部材 13 コントロールバルブ 14 変速制御用部品 35,36 接地用配線パターン D,D′ 間隔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子部品を搭載するベース部材と、該ベ
    ース部材に設けられ可撓性の樹脂フィルム間に挟まれた
    配線パターンが前記電子部品の搭載部位から周囲に向け
    て延びたフレキシブル基板と、前記電子部品の搭載部位
    を取囲む位置で該フレキシブル基板に取付けられ前記電
    子部品を覆う部品カバーと、前記フレキシブル基板と部
    品カバーとの接触部位に設けられ該部品カバー内を外部
    に対してシールするシール部材とから構成してなる電子
    部品装置。
  2. 【請求項2】 前記フレキシブル基板の樹脂フィルム間
    には前記電子部品の搭載部位を取囲む補助パターンを設
    け、該補助パターンには前記配線パターンを前記部品カ
    バーの内側から外側に引出すための切欠きを設け、前記
    シール部材は前記補助パターンに沿って設けてなる請求
    項1に記載の電子部品装置。
  3. 【請求項3】 前記補助パターンは前記配線パターンと
    同一の金属材料を用いて一緒に形成してなる請求項2に
    記載の電子部品装置。
  4. 【請求項4】 前記部品カバーには前記フレキシブル基
    板との接触面に前記シール部材を装着するシール溝を設
    けてなる請求項1,2または3に記載の電子部品装置。
  5. 【請求項5】 前記配線パターンは複数の配線パターン
    によって構成し、該各配線パターンの間隔は0.1〜
    0.3mmに形成してなる請求項1,2,3または4に
    記載の電子部品装置。
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