JP2003088752A - 微粒子配列装置およびその製造方法 - Google Patents

微粒子配列装置およびその製造方法

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JP2003088752A
JP2003088752A JP2001283160A JP2001283160A JP2003088752A JP 2003088752 A JP2003088752 A JP 2003088752A JP 2001283160 A JP2001283160 A JP 2001283160A JP 2001283160 A JP2001283160 A JP 2001283160A JP 2003088752 A JP2003088752 A JP 2003088752A
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fine particles
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Akihiro Fuse
晃広 布施
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非常に簡便なプロセスを用いて2次元又は3
次元構造で高密度でかつ規則的に微粒子を配列できる方
法を提供する。 【解決手段】 少なくとも基材1上に、紫外線照射によ
って濡れ性の変化する材料からなる下地層2を形成する
工程と、該下地層2の上に所望のパターンに応じた紫外
線を照射する工程と、前記の工程を経た基材上にゾルゲ
ル法によって膜3を形成する工程と、微粒子4が分散し
た懸濁液を前記の工程を経た基材上に展開する工程とを
含み、微粒子4を規則的に配列させる。得られた微粒子
配列装置を模式的に示したもので、紫外線の照射によっ
て表面の濡れ性が変化する下地層2が設けられた基材1
上に、ゾルゲル法によって形成された膜3でパターニン
グされた領域に微粒子4が規則正しく配列されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微粒子配列装置お
よびそのその製造方法に関し、該微粒子配列装置は、例
えば、高密度記録媒体、光学素子、表示装置などに応用
できるものである。
【0002】
【従来の技術】微粒子を基材上に配列することに関する
技術としては以下に示すようなものが開示されている。 特許第2828374号(微粒子の2次元凝集形成方
法) 微粒子の液状分散媒体を基板表面に展開して液体薄膜を
形成し、液厚を粒子径サイズと同等かそれより小さく
し、液が蒸発する際の横方向に働く表面張力により微粒
子を2次元で凝集させて配列を行うものである。
【0003】特開2000−133794号公報(超微
粒子構造の作成方法) 堆積させる物質粒子と濡れ性の良い基板上に、堆積させ
る物質粒子と濡れ性の低い層を設ける。その際はCV
D、スパッタリングまたはエッチングの手法を用いて、
開口部を設ける。その後、堆積させる物質粒子を展開す
ると、濡れ性の低い層上でマイグレートし、エネルギー
的に安定な、開口部に落ち込んで集積するものである。
CVD、スパッタリングまたはエッチングという複雑な
プロセスを必要とするもので、簡単なプロセスで実現で
きる本発明とは全く異なるものである。
【0004】特開2000−233998号公報(同期
性を示す材料の物質を製造する方法) コロイド結晶からなるテンプレートを電解液内に配置
し、その上に格子材料を電気化学的に形成するし、最終
的にはコロイド結晶からなるテンプレートをエッチング
などにより除去するものである。格子材料を電気化学的
に形成するために、装置が大掛かりになる上に、エッチ
ングを必要とするなど、プロセス時間も長くかかるとい
う欠点を有している。
【0005】特開2001−4859号公報(同期性を
示す材料を含む物品を製造する方法) コロイド結晶からなるテンプレートを電解液内に配置
し、その上に格子材料を電気化学的に形成するし、最終
的にはコロイド結晶からなるテンプレートをエッチング
などにより除去するものである、更に、結晶の格子間
に、溶融材料を強制的に導入し、欠陥の回復を図るもの
である。格子材料を電気化学的に形成するために、装置
が大掛かりになる上に、エッチングを必要とするなど、
プロセス時間も長くかかるという欠点を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、微粒子配列
装置およびその製造方法に関わるものであり、特に、非
常に微細でかつ任意のパターンに微粒子を配列する技術
を提供するものである。また、従来の技術に比べて、非
常に簡便なプロセスを用いて2次元又は3次元構造で高
密度でかつ規則的に微粒子を配列できる技術を提供する
ものである。
【0007】近年、材料を微粒子化することにより、バ
ルク形状では得られなかった種々の特性が得られること
が判明したことに加え、微粒子を形状や粒径などを精度
良く形成する方法による研究成果が発表され、その応用
面も積極的に研究されている。当然、微粒子材料を微粒
子そのままの形態で利用する提案も行われているが、さ
らに微粒子の特性を活かすために、微粒子を規則正しく
配列し、その結果得られる性能を利用する応用研究も盛
んである。
【0008】例えば、特許第2828374号には、微
粒子の液状分散媒体を基板表面に展開して液体薄膜を形
成し、液厚を粒子径サイズと同等かそれより小さくし、
液が蒸発する際の横方向に働く表面張力により微粒子を
2次元で凝集させて配列を行う技術が開示されている。
しかし、この技術によれば、得られる微粒子の配列は2
次元であり、その結果応用できる分野も限られ、例え
ば、今後光通信分野などで期待されるフォトニック結晶
に必要な3次元構造を得ることは不可能である。また、
さらに大きな問題点としては、任意のパターンに微粒子
を規則正しく配列することは不可能で、どうしても一様
な配列にしか実現できないという問題がある。
【0009】また、特開2000−233998号公報
は、コロイド結晶からなるテンプレートを電解液内に配
置し、その上に格子材料を電気化学的に形成し、最終的
にはコロイド結晶からなるテンプレートをエッチングな
どにより除去するものが開示されている。しかしなが
ら、この技術においては、格子材料を電気化学的に形成
するために、装置が大掛かりになる上に、エッチングを
必要とするなど、プロセス時間も長くかかるという欠点
を有している。
【0010】更に、特開2001−4859号公報に示
されている技術は、コロイド結晶からなるテンプレート
を電解液内に配置し、その上に格子材料を電気化学的に
形成し、最終的にはコロイド結晶からなるテンプレート
をエッチングなどにより除去するものであり、更に、結
晶の格子間に、溶融材料を強制的に導入し、欠陥の回復
を図るものである。この技術は、格子材料を電気化学的
に形成するために、装置が大掛かりになる上に、エッチ
ングを必要とするなど、プロセス時間も長くかかるとい
う欠点を有している。
【0011】最後に、本発明に最も技術的に近い従来技
術として、表面の濡れ性と、パターンを積極的に利用
し、任意のパターンに微粒子を規則正しく配列するよう
にした特開2000−133794号公報がある。しか
し、この発明の内容は、堆積させる物質粒子と濡れ性の
良い基板上に、堆積させる物質粒子と濡れ性の低い層を
設けることが必要不可欠である。その際は、CVD、ス
パッタリングまたはエッチングの手法を用いて各層を形
成し、その後、開口部を設ける必要がある。このような
複雑な工程を経たのちに、堆積させる物質粒子を展開す
ると、濡れ性の低い層の上でマイグレートし、エネルギ
ー的に安定な濡れ性の高い開口部に落ち込んで集積する
というものである。すなわち、CVD、スパッタリング
またはエッチングという複雑で高価な、いわゆるプラズ
マプロセスを必要とするもので、濡れ性を利用する技術
とはいいながら、簡単なプロセスで実現できる本発明と
は全く異なるものである。
【0012】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、まず、基材上に、紫外線照射に
よって濡れ性の変化する材料を形成し、その後、所望の
パターンを形成できるマスクなどを用いて、濡れ性の変
化したパターンを形成する。次に、ゾルゲル法によっ
て、パターンに応じた成膜領域を形成し、それをテンプ
レートとし、かつ微粒子を分散させた溶液系を用いて、
所望のパターンに高規則性を有して微粒子を配列させる
技術を提供することを目的とするものである。さらに
は、配列の際もしくは配列後に溶液成分のみを下方に除
去する技術の融合により完成したものであり、簡便なプ
ロセスで、精度良く微粒子を規則的に配列する技術を提
供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、基材
上に微粒子を配列して成る微粒子配列装置の製造方法に
おいて、少なくとも基材上に、紫外線照射によって濡れ
性の変化する材料からなる下地層を形成する工程と、該
下地層の上に所望のパターンに応じた紫外線を照射する
工程と、前記の工程を経た基材上にゾルゲル法によって
膜を形成する工程と、微粒子が分散した懸濁液を前記の
工程を経た基材上に展開する工程と、を含んで成ること
を特徴としたものである。
【0014】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記下地層が酸化チタンであることを特徴としたも
のである。
【0015】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において、前記ゾルゲル法における主な原料としてテト
ラエチルオルソシリケート(TEOS)を用いることを
特徴としたものである。
【0016】請求項4の発明は、請求項1乃至3のいず
れかの発明において、前記基材が多孔質材料であること
を特徴としたものである。
【0017】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、前記基材となる多孔質材料がゼオライトであること
を特徴としたものである。
【0018】請求項6の発明は、請求項4の発明におい
て、前記基材となる多孔質材料がポーラスシリコンであ
ることを特徴としたものである。
【0019】請求項7の発明は、請求項4乃至6のいず
れかの発明において、微粒子配列の際または配列後に、
多孔質材料からなる基材の細孔を通じて、溶液成分のみ
を下方に除去することを特徴としたものである。
【0020】請求項8の発明は、請求項7の発明におい
て、基材上に残した配列微粒子を紫外線硬化樹脂を用い
て固定化することを特徴としたものである。
【0021】請求項9の発明は、請求項1乃至8のいず
れかの発明において、前記微粒子を分散させた液体の液
性を、分散している微粒子に応じて最適化することを特
徴としたものである。
【0022】請求項10の発明は、請求項1乃至9のい
ずれかに記載の製造方法により形成された微粒子配列装
置である。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は、本発明によって得られた
微粒子配列装置を模式的に示したもので、図中、1は基
材、2は下地層、3はゾルゲル膜、4は微粒子で、図示
のように、紫外線の照射によって表面の濡れ性が変化す
る下地層2が設けられた基材1上に、ゾルゲル法によっ
て形成された膜3でパターニングされた領域に微粒子4
が規則正しく配列されている。
【0024】図2乃至図6は、本発明による微粒子配列
装置の製造方法のプロセスを説明するための図で、図2
は、紫外線6の照射によって表面の濡れ性が変化する下
地層2が設けられた基材1上に、所望のパターンを形成
した遮光部5aおよび透光部5bを有するマスク5を保
持し、上面から、一様に、紫外線6を照射する様子を示
す。図2では、マスク5が基材1から少し離れて保持さ
れているように示されているが、もちろんマスク5と基
材1は密着していてもよい。
【0025】なお、図2で示したようなマスクを使うプ
ロセス以外にも、例えば、細く絞った紫外線のレーザー
ビームを走査して、所望のパターンを形成する方法であ
っても、本発明は実現でき得るものである。図2に示し
たプロセスにおいて、例えば、紫外線の照射によって表
面の濡れ性が変化する下地層2に酸化チタンを用いれ
ば、紫外線の照射された領域のみが表面の濡れ性が変化
し、親水性となる。
【0026】図3は、上記のプロセスを経た基材1に対
し、従来のゾルゲル法により、膜を成膜する過程を説明
するための図で、例えば、溶媒がエチルアルコールであ
るテトラオルソシリケート(TEOS)を用いたゾルゲ
ル法のプロセスを適用すると、親水性になった部分(透
光部5b)だけに原料のTEOSが付着し、この領域に
のみ膜7が形成される。実際には、図3に示す様に、シ
ャープな矩形状の膜パターンにはなり得ないが、図3か
ら解るように、マスクパターンを反映した膜の形成が、
原料の塗布と、ベーキングという非常に簡単なプロセス
で、容易に実現可能となる。
【0027】ここでの、本発明の大きな特徴は、紫外線
の照射によって生じる表面の濡れ性とゾルゲル法によっ
て、マスクパターンを忠実に反映した膜の形成が容易に
できることを利用した点である。これを微粒子配列のテ
ンプレートに利用することが、本発明の第一の特徴であ
る。このような目的でテンプレートを作成する技術とし
て、先に紹介した、特開2000−233998号公報
があるが、このような従来技術では、スパッタリングや
CVDによる膜の形成とフォトリソグラフィとエッチン
グという高価な装置が必要で、かつ複雑なプロセスを経
なければならない問題を、本発明は容易に解決できるも
のである。また、どれほど微細なパターンが形成できる
かは、照射する光の波長に依存する部分が大きいが、本
発明では、波長の短い紫外線を用いているために、微細
なパターンにも容易に対応が可能という更なる特徴を有
している。
【0028】図4は、図3に示したようなパターニング
された膜が形成された基材1に微粒子を分散させた分散
液8を展開し、微粒子を配列させた様子を示す。図4に
示すように、パターニングされた膜をテンプレートとし
て利用することにより、凹部にのみ微粒子4が配列し、
最終的に所望のパターンに配列した微粒子配列装置が容
易に得られる。パターニングされた膜の膜厚と配列させ
る微粒子のサイズを適切に設定することにより、3次元
配列も可能となる。また、必要に応じて、凸部に配列し
た微粒子を、スクレーパーのようなもので掻きとる工程
を入れてもよい。
【0029】本発明は、高規則性の微粒子配列装置を、
溶液系を用いることにより実現することを特徴のひとつ
としている、すなわち、乾燥状態では、凝集しやすくな
る超微粒子であっても、溶液系という状態の利点を最大
限に利用し分散性を向上させることにより凝集を防ぎ、
pHの制御、例えば添加するイオン種を適切に選択、制
御することにより、下部電極との等電点の関係を利用す
ることができる。その結果、高規則性の微粒子配列が得
られるものである。
【0030】この点についてさらに詳細に説明する。一
般に、例えば、金属酸化物からなる微粒子を水中に浸漬
すると、微粒子は正または負の電荷を持ち、電界が存在
すると対向する電場を有する方向へ移動する。この現象
が電気泳動現象である。この電気泳動現象によって、微
粒子の水中における荷電すなわち界面電位(ゼータ電
位)の存在を知ることができる。この界面電位は微粒子
−水系のpHによって大きく変化する。一般に横軸に水
系のpHを、縦軸に界面電位をとると、界面電位は水系
のpHによって変化し、界面電位「0」を切る点の水系
のpHを「等電点」と定義される。この現象から、一般
的に金属酸化物微粒子表面の界面電位は、酸性側では
正、アルカリ側では負の極性を取る。しかし、この等電
点は材料によって大きく異なり、例えば、コロイダルシ
リカでは「2.0」、α−アルミナでは「9.0」、ヘマ
タイトでは「6.7」という値が紹介されている。つま
り、等電点から離れるほど界面電位が大きくなり、酸性
側にいくほど界面電位の値は正の大きい方に向かい、ま
た逆に、アルカリ側にいくほど界面電位の値は負の大き
い方に向かう。これはpHで制御することができるもの
である。pHの制御は、酸やアルカリの添加で、制御性
よくコントロールできるものである。
【0031】本発明は、上記の現象を積極的に利用し、
微粒子の凝集を防ぎながら、微粒子を3次元で規則的に
配列させることが可能となる点が大きな特徴であり、等
電点の概念を利用できない乾式のプロセスとは根本的に
異なるものである。さらに、もうひとつの特徴は、基材
1が多孔質材料であるために、微粒子配列の際、または
配列後に、溶液成分のみを下方に除去することができ、
乾燥状態の3次元微粒子配列装置を容易に得ることが可
能である点である。その結果、最終的に最も安定な状
態、すなわち、欠陥が無く、高規則性を持って配列し
た、微粒子構造体を得ることができる。その様子を模式
的に示したものが図5である。展開された微粒子を含む
分散液の溶液成分9のみが多孔質の基材1の細孔を通し
て下方に除去され、規則正しく配列した微粒子4が容易
に得られる。
【0032】図6は、以上のプロセスに続いて、乾燥状
態の配列微粒子を固定化させる方法を示したもので、図
5のごとくに配列した微粒子に対し、紫外線硬化樹脂1
0を滴下し、硬化のためのプロセスを経ることによっ
て、基材1からはずしても独立した微粒子配列装置とし
て存在することが可能となり、各方面への応用が容易と
なる。
【0033】本発明は、上記の特徴により、従来の配列
技術とは異なり、適用できる微粒子の材料、粒径の範囲
が広がり、当然、乾燥状態では凝集して規則的に配列す
るこが不可能な微粒子にも対応でき、その結果、応用分
野もそれにしたがって広がり、広範囲な材料から成る微
粒子に適用でき得るものになるという大きな特徴を有す
るものである。
【0034】(実施例1) (1)基材および下地層の形成 50mm×50mm、厚さ0.5mmの石英基板にスパ
ッタリング法にて酸化チタンを約2μm成膜した。 (2)微粒子分散液の調整 純水100mLに球状酸化亜鉛(粒径約50nm)を1
0mg加え、十分に攪拌して酸化亜鉛分散液を作製し
た。
【0035】(3)紫外線照射 (1)にて作成した基材にマスクを乗せて、上から高圧
水銀ランプで1時間紫外線照射を行った。 (4)ゾルゲル法による成膜 上記の工程後すぐに、エチルアルコールを溶媒としたT
EOSを原料に、スピンコート法を用いて(3)の処理
を行った基材にSiO2の膜を形成した。その後ベーク
を550℃で5時間行った。形成したSiO2膜はマス
クパターンを反映していた。
【0036】(5)分散液の展開による微粒子配列 (2)で作成した酸化亜鉛分散液をマイクロシリンジを
用いて、(4)の処理を行った基材上に振動を与えない
ように注意しながら展開した。 (6)溶液成分の乾燥 パターンの凹部すべてに分散液が行き渡ったところで、
振動を与えないように注意しながら、溶液成分が自然乾
燥するのをまった。約2時間後に乾燥が完了した。 (7)微粒子配列装置の評価 得られた3次元の微粒子配列装置を走査型電子顕微鏡
(SEM)を用いて観察を行ったところ、若干欠陥はあ
るもののほぼ最密充填構造になっていることが確認され
た。
【0037】(実施例2) (1)基材および下地層の形成 50mm×50mm、厚さ0.5mmの石英基板にゾル
ゲル法にて酸化チタンを約0.2μm成膜した。用いた
原料は、高純度化学社製 酸化チタン用ゾルゲル溶液3
%である。なお、ベークは、300℃で30分間乾燥
し、その後マッフル炉にて、600℃で6時間行った。 (2)微粒子分散液の調整 純水100mLに球状酸化亜鉛(粒径 約50nm)を
10mg加え、十分に攪拌して酸化亜鉛分散液を作製し
た。
【0038】(3)紫外線照射 (1)にて作成した基材にマスクを乗せて、上から高圧
水銀ランプで1時間紫外線照射を行った。 (4)ゾルゲル法による成膜 上記の工程後すぐに、エチルアルコールを溶媒としたT
EOSを原料に、スピンコート法を用いて(3)の処理
を行った基材にSiO2の膜を形成した。その後ベーク
を550℃で5時間行った。形成したSiO2膜はマス
クパターンを反映していた。
【0039】(5)分散液の展開による微粒子配列 (2)で作成した酸化亜鉛分散液をマイクロシリンジを
用いて、(4)の処理を行った基材上に振動を与えない
ように注意しながら展開した。 (6)溶液成分の乾燥 パターンの凹部すべてに分散液が行き渡ったところで、
振動を与えないように注意しながら、溶液成分が自然乾
燥するのをまった。約2時間後に乾燥が完了した。 (7)微粒子配列装置の評価 得られた3次元の微粒子配列装置を走査型電子顕微鏡
(SEM)を用いて観察を行ったところ、若干欠陥はあ
るもののほぼ最密充填構造になっていることが確認され
た。
【0040】(実施例3) (1)基材および下地層の形成 これまでの実施例とは異なり、下部電極を有する基材と
して50mm×50mm、厚さ2.5mmのゼオライト
燒結体を用いた。この基材にスパッタリング法にて酸化
チタンを約2μm成膜した。 (2)微粒子分散液の作製 実施例1と同様の条件で微粒子分散液を作製した。
【0041】(3)紫外線照射 (1)にて作成した基材にマスクを乗せて、上から高圧
水銀ランプで1時間紫外線照射を行った。 (4)ゾルゲル法による成膜 上記の工程後すぐに、エチルアルコールを溶媒としたT
EOSを原料に、スピンコート法を用いて(3)の処理
を行った基材にSiO2の膜を形成した。その後ベーク
を550℃で5時間行った。形成したSiO2膜はマス
クパターンを反映していた。
【0042】(5)分散液の展開による微粒子配列 (2)で作成した酸化亜鉛分散液をマイクロシリンジを
用いて、(4)の処理を行った基材上に振動を与えない
ように注意しながら展開した。 (6)溶液成分の乾燥 パターンの凹部すべてに分散液が行き渡ったところで、
振動を与えないように注意しながら、溶液成分のみがゼ
オライトの細孔を通して下方に排出されるようにした。
すべての溶液成分が排出されるのに約30分を要した。 (7)微粒子配列装置の評価 得られた3次元の微粒子配列装置を走査型電子顕微鏡
(SEM)を用いて観察を行ったところ、ほとんど欠陥
のない最密充填構造になっていることが確認された。
【0043】(実施例4) (1)基材および下地層の形成 これまでの実施例とは異なり、下部電極を有する基材と
して50mm×50mm、厚さ2.5mmのゼオライト
燒結体を用いた。この基材にスパッタリング法にて酸化
チタンを約2μm成膜した。 (2)微粒子分散液の作製 実施例1と同様の条件で微粒子分散液を作製した。
【0044】(3)紫外線照射 (1)にて作成した基材にマスクを乗せて、上から高圧
水銀ランプで1時間紫外線照射を行った。 (4)ゾルゲル法による成膜 上記の工程後すぐに、エチルアルコールを溶媒としたT
EOSを原料に、スピンコート法を用いて(3)の処理
を行った基材にSiO2の膜を形成した。その後ベーク
を550℃で5時間行った。形成したSiO2膜はマス
クパターンを反映していた。
【0045】(5)分散液の展開による微粒子配列 (2)で作成した酸化亜鉛分散液をマイクロシリンジを
用いて、(4)の処理を行った基材上に振動を与えない
ように注意しながら展開した。 (6)溶液成分の乾燥 パターンの凹部すべてに分散液が行き渡ったところで、
振動を与えないように注意しながら、溶液成分のみがゼ
オライトの細孔を通して下方に排出されるようにした。
すべての溶液成分が排出されるのに約30分を要した。
【0046】(7)紫外線硬化樹脂による微粒子配列装
置の固定 容器が開放状態となったところで、振動を与えないよう
に注意しながら、紫外線硬化樹脂(スリーボンド社製
一液性紫外線硬化樹脂)を5mL静かに滴下した。紫外
線照射装置(波長:312nm)を用いて、1分間紫外
線の照射を行った。これにより、固定化された微粒子配
列装置が得られた。 (8)微粒子配列装置の評価 得られた3次元の微粒子配列装置を走査型電子顕微鏡
(SEM)を用いて観察を行ったところ、ほとんど欠陥
のない最密充填構造の3次元の微粒子配列装置になって
いることが確認された。
【0047】(実施例5) (1)基材および下地層の形成 これまでの実施例とは異なり、下部電極を有する基材と
して50mm×50mm、厚さ2.5mmのポーラスシ
リコンを用いた。この基材にスパッタリング法にて酸化
チタンを約2μm成膜した。 (2)微粒子分散液の作製 本実施例では、これまでの実施例とは異なり、純水10
0mLにアルミナ微粒子(アドマテックス社製 AO−
502 平均粒径=約700nm)を5mg液中に分散
させ、更に液性を酸性に制御するために、塩酸(関東化
学社製 JIS特級 35.0−37.0%)を200μ
L添加した。分散液のpHは「2.55」であった。こ
のようにする理由は、以下のことによる。つまり、アル
ミナ微粒子の等電点は一般的に「9.0」といわれてい
るので、純水のように、中性(pH=7.0)の溶液で
は界面電位がそれほど大きくはない。従って、アルミナ
微粒子を制御性良くマイグレーションさせるには、液性
を酸性側にして、界面電位を大きくすることが有効であ
る。本発明のごとく、溶液系を用いることにより、液性
も制御が可能となり、幅広い材料への応用が可能となる
ものである。
【0048】(3)紫外線照射 (1)にて作成した基材にマスクを乗せて、上から高圧
水銀ランプで1時間紫外線照射を行った。 (4)ゾルゲル法による成膜 上記の工程後すぐに、エチルアルコールを溶媒としたT
EOSを原料に、スピンコート法を用いて(3)の処理
を行った基材にSiO2の膜を形成した。その後ベーク
を550℃で5時間行った。形成したSiO2膜はマス
クパターンを反映していた。
【0049】(5)分散液の展開による微粒子配列 (2)で作成したアルミナ分散液をマイクロシリンジを
用いて、(4)の処理を行った基材上に振動を与えない
ように注意しながら展開した。 (6)溶液成分の乾燥 パターンの凹部すべてに分散液が行き渡ったところで、
振動を与えないように注意しながら、溶液成分のみがポ
ーラスシリコンの細孔を通して下方に排出されるように
した。すべての溶液成分が排出されるのに約30分を要
した。
【0050】(7)紫外線硬化樹脂による微粒子配列装
置の固定 容器が開放状態となったところで、振動を与えないよう
に注意しながら、紫外線硬化樹脂(スリーボンド社製
一液性紫外線硬化樹脂)を5mL静かに滴下した。紫外
線照射装置(波長:312nm)を用いて、1分間紫外
線の照射を行った。これにより、固定化された微粒子配
列装置が得られた。 (8)微粒子配列装置の評価 得られた3次元の微粒子配列装置を走査型電子顕微鏡
(SEM)を用いて観察を行ったところ、ほとんど欠陥
のない最密充填構造の3次元の微粒子配列装置になって
いることが確認された。
【0051】
【発明の効果】請求項1に対応する作用効果 基材上に微粒子を配列して成る微粒子配列装置の製造方
法において、少なくとも基材上に、紫外線照射によって
濡れ性の変化する材料からなる下地層を形成する工程
と、該下地層の上に所望のパターンに応じた紫外線を照
射する工程と、前記の工程を経た基材上にゾルゲル法に
よって膜を形成する工程と、微粒子が分散した懸濁液を
前記の工程を経た基材上に展開する工程と、を含んで成
るために、所望のパターンに微粒子を制御性よく形成す
ることができる。また、所望のパターンに微粒子を制御
性よく形成された高規則性を有する微粒子配列装置を得
ることができる。
【0052】請求項2に対応する作用効果 下地層が酸化チタンであることを特徴とするために、表
面の濡れ性変化が大きく、かつ紫外線照射という簡便な
プロセスで微粒子を配列することができる。
【0053】請求項3に対応する作用効果 ゾルゲル法にてテトラエチルオルソシケート(TEO
S)を用いることにより、濡れ性の変化したパターンを
忠実に反映したゾルゲル膜を再現性良く、かつ容易に得
ることができる。
【0054】請求項4に対応する作用効果 基材が多孔質材料であるために、微粒子配列の際、また
は配列後に、溶液成分のみを下方に除去することがで
き、乾燥状態の3次元微粒子配列装置を容易に得ること
ができる。
【0055】請求項5に対応する作用効果 多孔質材料がゼオライトであるために、安全でかつ取り
扱いが容易であり、溶液成分の通過速度が速いという効
果が得られる。
【0056】請求項6に対応する作用効果 多孔質材料がポーラスシリコンであるために、安全でか
つ取り扱いが容易であり、溶液成分の通過速度が速いと
いう効果が得られる。
【0057】請求項7に対応する作用効果 基材が多孔質材料であるために、微粒子配列の際、また
は配列後に、溶液成分のみを下方に除去することがで
き、乾燥状態の3次元微粒子配列装置を容易に得ること
ができる。また、欠陥がなく微細でかつ高規則性を持っ
た配列微粒子を有する装置が容易に得られる。
【0058】請求項8に対応する作用効果 配列した微粒子を紫外線硬化樹脂を用いて固定化するた
めに、フォトニック結晶などの光学部品、その他の応用
が容易に可能となる。
【0059】請求項9に対応する作用効果 微粒子を分散させた液体の液性を、基材および微粒子に
応じて最適化するために、欠陥がなく微細でかつ高規則
性を持った配列微粒子を有する装置が容易に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によって得られた微粒子配列装置を模
式的に示した図である。
【図2】 本発明による微粒子配列装置の製造プロセス
の一部を説明するための図である。
【図3】 図2のプロセスを経た基材に対し、従来のゾ
ルゲル法により、膜を成膜する過程を説明するための図
である。
【図4】 パターニングされた膜が形成された基材に微
粒子を分散させた分散液を展開し、微粒子を配列させた
様子を示す図である。
【図5】 溶液成分のみを下方に除去する例を模式的に
示した図である。
【図6】 乾燥状態の配列微粒子を固定化させる方法を
示した図である。
【符号の説明】
1…基材、2…下地層、3…ゾルゲル膜、4…微粒子、
5…マスク、5a…遮光部、5b…透光部、6…紫外
線、7…SiO2膜、8…微粒子分散液、9…溶液、1
0…紫外線硬化樹脂。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に微粒子を配列して成る微粒子配
    列装置の製造方法において、少なくとも基材上に、紫外
    線照射によって濡れ性の変化する材料からなる下地層を
    形成する工程と、該下地層の上に所望のパターンに応じ
    た紫外線を照射する工程と、前記の工程を経た基材上に
    ゾルゲル法によって膜を形成する工程と、前記の工程を
    経た基材上に微粒子が分散した懸濁液を展開する工程
    と、を含んで成ることを特徴とする微粒子を規則的に配
    列させる微粒子配列装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記下地層が酸化チタンであることを特
    徴とする請求項1に記載の微粒子配列装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ゾルゲル法における主な原料として
    テトラエチルオルソシリケート(TEOS)を用いるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の微粒子配列装置
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記基材が多孔質材料であることを特徴
    とする請求項1乃至3のいずれかに記載の微粒子配列装
    置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記基材となる多孔質材料がゼオライト
    であることを特徴とする請求項4に記載の微粒子配列装
    置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記基材となる多孔質材料がポーラスシ
    リコンであることを特徴とする請求項4に記載の微粒子
    配列装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 微粒子配列の際または配列後に、前記多
    孔質材料からなる基材の細孔を通じて、溶液成分のみを
    下方に除去することを特徴とする請求項4乃至6のいず
    れかに記載の微粒子配列装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 基材上に残した配列微粒子を紫外線硬化
    樹脂を用いて固定化することを特徴とする請求項7に記
    載の微粒子配列装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記微粒子を分散させた液体の液性を、
    分散している微粒子に応じて最適化することを特徴とす
    る請求項1乃至8のいずれかに記載の微粒子配列装置の
    製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれかに記載の製
    造方法により形成された微粒子配列装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006159166A (ja) * 2004-12-10 2006-06-22 Univ Nagoya 粒子集積体およびその製造方法
JP4613308B2 (ja) * 2004-12-10 2011-01-19 国立大学法人名古屋大学 粒子集積体およびその製造方法

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